
12月15日の日経朝刊にY by Yoshikiの全面広告が出ていてビックリしました。下世話ですが、広告料を調べたら全面広告が2000万円で、カラーが500万円ということで、2500万円もかかっているようです。これだけかけて、カリフォルニアワインの認知度が上がれば嬉しい限りです。

昨日は、ソムリエの田邉公一さんとのワイン会があり、田邉さんが試飲しかけのこのワインをお持ちいただいたので、おすそ分けで試飲させていただきました。スタンダードなカベルネ・ソーヴィニヨンです。
香りは赤青系の果実に樽の香りが顕著です。特にアメリカンオーク由来と思われるココナッツの香りもします。
かなりムンムン系の香りに対して、味わいは甘やかさやきれいな果実味はあるものの意外とすっきり。タンニンは滑らかでスルスルと飲めます。
ワインマニアが唸るというより、カジュアルにときどきワインを飲む人が喜ぶワインかなと思いました。プレゼントなどにもいいと思います。
ブレッド&バターのシャルドネ、人気高いですね。楽天の米国産白ワインランキングでも1位の常連(今チェックしたら1位と2位でした)となっています。これと似たシャルドネはありますかと、以前質問箱でも聞かれたので、いくつかのワインを比べて試飲してみました。
集めたワインは6本。
上段中央がブレッド&バター、シャルドネ 2019です。実売価格は税込み3000円前後。
その左がジャム・セラーズのバター シャルドネ 2019。希望小売価格は3500円。スクリューキャップです。BTSの「Butter」にデザインが似ていることでも話題になりました。
右はウェンテのシャルドネ モーニング・フォグ 2019。実売価格は税込み2000円前後。スクリューキャップです。
下段は左からボーグルのシャルドネ 2020。インポーターの小売価格税込み2475円。
中央がランチ32のシャルドネ 2019。インポーターの小売価格税込み1958円。
右はオレゴンのキング・エステート シャルドネ 2018。インポオーターの小売価格税込み3410円。スクリューキャップ。
下段の3本はインポーターのオルカ・インターナショナルさんのご厚意で提供いただいています。
まずは「本家」のブレッド&バターから。色はかなり濃い目。香りの第一印象はバタースコッチ。その強さに圧倒されそうになりますが、スイカズラやナッツ、マンゴーやパイナップルの要素もあります。もちろんトーストも。フルボディ。酸はやや低め。
名前にちなんでトースト度とバター度をつけていきます。
これは文句なくどちらも10点。
次はジャム・セラーズのバターです。色はブレッド&バターほどではないですがやや濃い目。トーストやパイなどトースト系はかなり感じますが、バター感はそれほど強くありません。ヴァニラやメロン、アフターに軽い苦味。ボディはミディアムプラス、酸はミディアム。
トースト度は7、バター度は5としました。
次はウェンテのモーニング・フォグ。あの「ウェンテ・クローン」を生み出したシャルドネの名門です。このワインは以前から個人的に「推し」の一つです。
レモンやオレンジの柑橘系に品の良いヴァニラ、濡れた石。ミディアムボディで酸はミディアムプラス。
トースト度は4、バター度も4としました。
左から試飲順にグラスを並べました。
やはりブレッド&バターが一番濃いですね。
後半はランチ32からです。なぜか後半はボディと酸のメモがない…
クリームブリュレにスイカズラ、パイナップル。トースト度は7と高めに判定しましたが、バター感はそこまで強くなく、4としました。
次はボーグルです。マイヤーレモンにレーズン、ビスケット、ナッツとバター感は比較的強めで6。トースト度は6としました。
最後はオレゴンのキング・エステート。
これはやはりちょっと別物ですね。ディルなどのハーブやトマトの葉、青りんご、洋梨などの風味が強く、トロピカルフルーツやトーストの印象はあまりありません。トースト度は2、バター度も2としました。
グラス写真で見るとランチ32が一番濃く、ブレッド&バターに近いですね。
というわけで結論としては、トースト度、バター度に関してはブレッド&バターに並ぶワインはありませんでした。ボーグルとジャム・セラーズ、ランチ32が比較的近いところで、バター感こそ低いもののトースト度は高く、実売価格はほぼ半額と圧倒的に安いランチ32が「似たもの候補」としては一押しとします。
ただ、どれが美味しいかというのはブレッド&バターに似ているかとはまた別の問題です。似ているかどうかとは別に個人的評価としては、やはりモーニング・フォグは非常にいいワインだと思います。ランチ32もコスパは抜群で、ちょっとパンチがほしいならモーニング・フォグよりもこちらを選びたいところです。ボーグルやジャム・セラーズは、「ブレッド&バターほど濃くなくていいけど、バターやブレッド感の出ているもの」というときにはいい選択肢です。キング・エステートは、もっとデリケートでフルーツ爆弾でないようなワインが欲しいという人に向くと思います。いいワインですが、ブレッド&バター感を求めるとちょっと違うという感じになりそうです。
しあわせワイン倶楽部です。
ドラジェです。
最後に余談ですが、こんなにシャルドネばかり開けてしまったら後飲むのが大変ですが「コラヴァン使えばいいか」と思っていたのです。ところが実際にはスクリューキャップが3本あったので、それは急いで飲まないといけなくなってしまいました。
集めたワインは6本。
上段中央がブレッド&バター、シャルドネ 2019です。実売価格は税込み3000円前後。
その左がジャム・セラーズのバター シャルドネ 2019。希望小売価格は3500円。スクリューキャップです。BTSの「Butter」にデザインが似ていることでも話題になりました。
右はウェンテのシャルドネ モーニング・フォグ 2019。実売価格は税込み2000円前後。スクリューキャップです。
下段は左からボーグルのシャルドネ 2020。インポーターの小売価格税込み2475円。
中央がランチ32のシャルドネ 2019。インポーターの小売価格税込み1958円。
右はオレゴンのキング・エステート シャルドネ 2018。インポオーターの小売価格税込み3410円。スクリューキャップ。
下段の3本はインポーターのオルカ・インターナショナルさんのご厚意で提供いただいています。
まずは「本家」のブレッド&バターから。色はかなり濃い目。香りの第一印象はバタースコッチ。その強さに圧倒されそうになりますが、スイカズラやナッツ、マンゴーやパイナップルの要素もあります。もちろんトーストも。フルボディ。酸はやや低め。
名前にちなんでトースト度とバター度をつけていきます。
これは文句なくどちらも10点。
次はジャム・セラーズのバターです。色はブレッド&バターほどではないですがやや濃い目。トーストやパイなどトースト系はかなり感じますが、バター感はそれほど強くありません。ヴァニラやメロン、アフターに軽い苦味。ボディはミディアムプラス、酸はミディアム。
トースト度は7、バター度は5としました。
次はウェンテのモーニング・フォグ。あの「ウェンテ・クローン」を生み出したシャルドネの名門です。このワインは以前から個人的に「推し」の一つです。
レモンやオレンジの柑橘系に品の良いヴァニラ、濡れた石。ミディアムボディで酸はミディアムプラス。
トースト度は4、バター度も4としました。
左から試飲順にグラスを並べました。
やはりブレッド&バターが一番濃いですね。
後半はランチ32からです。なぜか後半はボディと酸のメモがない…
クリームブリュレにスイカズラ、パイナップル。トースト度は7と高めに判定しましたが、バター感はそこまで強くなく、4としました。
次はボーグルです。マイヤーレモンにレーズン、ビスケット、ナッツとバター感は比較的強めで6。トースト度は6としました。
最後はオレゴンのキング・エステート。
これはやはりちょっと別物ですね。ディルなどのハーブやトマトの葉、青りんご、洋梨などの風味が強く、トロピカルフルーツやトーストの印象はあまりありません。トースト度は2、バター度も2としました。
グラス写真で見るとランチ32が一番濃く、ブレッド&バターに近いですね。
というわけで結論としては、トースト度、バター度に関してはブレッド&バターに並ぶワインはありませんでした。ボーグルとジャム・セラーズ、ランチ32が比較的近いところで、バター感こそ低いもののトースト度は高く、実売価格はほぼ半額と圧倒的に安いランチ32が「似たもの候補」としては一押しとします。
ただ、どれが美味しいかというのはブレッド&バターに似ているかとはまた別の問題です。似ているかどうかとは別に個人的評価としては、やはりモーニング・フォグは非常にいいワインだと思います。ランチ32もコスパは抜群で、ちょっとパンチがほしいならモーニング・フォグよりもこちらを選びたいところです。ボーグルやジャム・セラーズは、「ブレッド&バターほど濃くなくていいけど、バターやブレッド感の出ているもの」というときにはいい選択肢です。キング・エステートは、もっとデリケートでフルーツ爆弾でないようなワインが欲しいという人に向くと思います。いいワインですが、ブレッド&バター感を求めるとちょっと違うという感じになりそうです。
しあわせワイン倶楽部です。
ドラジェです。
最後に余談ですが、こんなにシャルドネばかり開けてしまったら後飲むのが大変ですが「コラヴァン使えばいいか」と思っていたのです。ところが実際にはスクリューキャップが3本あったので、それは急いで飲まないといけなくなってしまいました。
ワシントン州で高品質なワインというと、カベルネ・ソーヴィニヨンが代表的な品種でしたが、近年ではむしろシラーが目立っています。パーカー100点を3回取っているカユース、そのライバル的存在がパーカー100点こそ取っていないものの99点は9本も取っており、ワイン・エンスージアストでは100点も取っているKヴィントナーズ。そのKヴィントナーズのオーナーでありワインメーカーであるのがワシントンワインの「顔」とも言えるチャールズ・スミスです。

Kヴィントナーズのシラーは非常に美味しいですが、やや値段が高いのと数が少なくてなかなか入手できないのがたまにきず。そこで登場したのが「リトルK」というシラー。参考小売価格は3900円です。この価格でもロイヤルスロープAVAのフレンチマン・ヴィンヤード単一畑。ロイヤルスロープAVAは2020年に策定された新しいAVAですが、Kのフラッグシップであるロイヤルシティがここのブドウで作られており、生産者からは「州内で最も優れたアペラシオン」という声も上がっています。やや南向きの斜面と標高の高さがここの特徴だとのこと。このAVAで自然農法で作られたブドウを使っており、ロイヤルシティの6分の1のほどの価格になっています。
飲んでみました。
スパイシーでけものっぽさもかなりあります。ブラックベリー、ブルーベリーにコーヒー、ホワイトペッパー。とてもシラーらしいシラーです。甘さはほとんど感じないのでオーストラリア系というよりは北ローヌ系と言っていいでしょう。もちろんロイヤルシティの圧倒的重厚感やビロードやなめし革のような妖艶さはないですが、それはこの価格帯に求めるのが贅沢すぎるでしょう。
最近は癖なく飲みやすいシラーも数多くありますが、もっとガツンと来るものを飲みたい人にお薦めです。
Wassy'sです。
ワインセラーパリ16区です。
古武士屋です。
Kヴィントナーズのシラーは非常に美味しいですが、やや値段が高いのと数が少なくてなかなか入手できないのがたまにきず。そこで登場したのが「リトルK」というシラー。参考小売価格は3900円です。この価格でもロイヤルスロープAVAのフレンチマン・ヴィンヤード単一畑。ロイヤルスロープAVAは2020年に策定された新しいAVAですが、Kのフラッグシップであるロイヤルシティがここのブドウで作られており、生産者からは「州内で最も優れたアペラシオン」という声も上がっています。やや南向きの斜面と標高の高さがここの特徴だとのこと。このAVAで自然農法で作られたブドウを使っており、ロイヤルシティの6分の1のほどの価格になっています。
飲んでみました。
スパイシーでけものっぽさもかなりあります。ブラックベリー、ブルーベリーにコーヒー、ホワイトペッパー。とてもシラーらしいシラーです。甘さはほとんど感じないのでオーストラリア系というよりは北ローヌ系と言っていいでしょう。もちろんロイヤルシティの圧倒的重厚感やビロードやなめし革のような妖艶さはないですが、それはこの価格帯に求めるのが贅沢すぎるでしょう。
最近は癖なく飲みやすいシラーも数多くありますが、もっとガツンと来るものを飲みたい人にお薦めです。
Wassy'sです。
ワインセラーパリ16区です。
古武士屋です。
塩尻ワインサークルの試飲付きオンラインセミナーに参加しました。日本ワインは、年々良くなっているという話は聞いていますが、なかなか自分で試す機会はなく、こういうセミナーはありがたいです。
解説はメルシャンの高瀬秀樹さん。桔梗ヶ原で醸造と最愛を担当されています。メルシャンの桔梗ヶ原メルローといえば、日本を代表する赤ワインですから、当然そこで作られているものと思っていたのですが、実は醸造設備ができたのは2018年と新しく、それまでは山梨の勝沼で醸造していたのだそうです。
桔梗ヶ原のあたりは標高700~900メートルとかなり高く、「黒ぼく土」(色が黒くてぼくぼくした感じの土だそうです)が多く柔らかくて水はけのよい土壌がメルローに向いているようです。
桔梗ヶ原のワイナリーのすぐ脇には「箱庭ヴィンヤード」という畑があり、今回は貴重なそこのブドウのワインも試飲アイテムに入っています。
最初のワインは北信シャルドネ2017。千曲川流域の北信地区(長野市・須坂市・高山村)のブドウを使っています。
おだやかで温かさを感じるシャルドネです。濡れた石や白桃、ネクタリンなど熟した果実の風味がします。芳醇で美味しいですが、個人的にはもう少し酸がほしい感じもしました。
2つ目のワインは桔梗ヶ原メルローロゼ2019。セニエ(赤ワインとして発酵途中の果汁を抜き取ってロゼに使う)を40%とダイレクト(白ワインのように除梗破砕してプレスする)を60%使っています。ダイレクトの比率が高いためか、かなり色が薄めのロゼです。バナナや白桃の風味。
3つ目と4つ目はメルロー。塩尻メルロー2018は桔梗ヶ原を含む塩尻のメルローで、桔梗ヶ原から北東方向にあるメルシャンの片丘ヴィンヤードのブドウも今回始めて使っているそうです。とてもエレガントで黒鉛やカシス、甘草などの風味。ちょっと青っぽさもありますが良質なメルローです。
最後は箱庭ヴィンヤードメルロー。メルシャンが塩尻で初めて垣根式栽培を始めた畑だとのこと。メルローのほか少量のカベルネ・フランもうわっており、このワインにも1%ほどブレンドされています。380本しか作られておらず、通常ではなかなか飲めないワインです。酸もタンニンもかなりしっかりしています。カシスや黒鉛、ミンティな風味もあり硬質でバランス良く美味しい。これはとてもいいですね。
セミナーではワイナリーや畑を歩き回っての映像もあり、とても楽しく勉強になりました。
9月27日にはオンラインでのブラインドワイン会も開催されるそうです。
【塩尻ワインパーティーオンライン/ブラインドワイン会】参加申込書
解説はメルシャンの高瀬秀樹さん。桔梗ヶ原で醸造と最愛を担当されています。メルシャンの桔梗ヶ原メルローといえば、日本を代表する赤ワインですから、当然そこで作られているものと思っていたのですが、実は醸造設備ができたのは2018年と新しく、それまでは山梨の勝沼で醸造していたのだそうです。
桔梗ヶ原のあたりは標高700~900メートルとかなり高く、「黒ぼく土」(色が黒くてぼくぼくした感じの土だそうです)が多く柔らかくて水はけのよい土壌がメルローに向いているようです。
桔梗ヶ原のワイナリーのすぐ脇には「箱庭ヴィンヤード」という畑があり、今回は貴重なそこのブドウのワインも試飲アイテムに入っています。
最初のワインは北信シャルドネ2017。千曲川流域の北信地区(長野市・須坂市・高山村)のブドウを使っています。
おだやかで温かさを感じるシャルドネです。濡れた石や白桃、ネクタリンなど熟した果実の風味がします。芳醇で美味しいですが、個人的にはもう少し酸がほしい感じもしました。
2つ目のワインは桔梗ヶ原メルローロゼ2019。セニエ(赤ワインとして発酵途中の果汁を抜き取ってロゼに使う)を40%とダイレクト(白ワインのように除梗破砕してプレスする)を60%使っています。ダイレクトの比率が高いためか、かなり色が薄めのロゼです。バナナや白桃の風味。
3つ目と4つ目はメルロー。塩尻メルロー2018は桔梗ヶ原を含む塩尻のメルローで、桔梗ヶ原から北東方向にあるメルシャンの片丘ヴィンヤードのブドウも今回始めて使っているそうです。とてもエレガントで黒鉛やカシス、甘草などの風味。ちょっと青っぽさもありますが良質なメルローです。
最後は箱庭ヴィンヤードメルロー。メルシャンが塩尻で初めて垣根式栽培を始めた畑だとのこと。メルローのほか少量のカベルネ・フランもうわっており、このワインにも1%ほどブレンドされています。380本しか作られておらず、通常ではなかなか飲めないワインです。酸もタンニンもかなりしっかりしています。カシスや黒鉛、ミンティな風味もあり硬質でバランス良く美味しい。これはとてもいいですね。
セミナーではワイナリーや畑を歩き回っての映像もあり、とても楽しく勉強になりました。
9月27日にはオンラインでのブラインドワイン会も開催されるそうです。
【塩尻ワインパーティーオンライン/ブラインドワイン会】参加申込書
ひと目見たら忘れられない骸骨のラベルが印象的なクロニック・セラーズ。ラベルが派手なだけの色物のように見えてしまうかもしまいませんが、パソ・ロブレスの秀逸な生産者の一つです。先日コストコにいったら2種類入荷していたので飲んでみました。
左が2019年の「パープル・パラダイス」。セパージュはジンファンデルが70%、プティ・シラー17%、シラー9%、グルナッシュ4%です。ちょっと甘やかで、濃厚。甘草やスミレ、ブルーベリー、ドライプラムなどの味わいです。やわらかでふくよかなワイン。
右が2018年の「ソファ・キング・ブエノ」。セパージュはシラー58%、プティ・シラー27%、グルナッシュ10%、タナ4%、ムールヴェードル1%。スパイシーでやや硬質。フルボディで余韻も長い。個人的にはこちらの方が好みの味わいですが、ちょっと甘やかでふくよかなワインが好きならパープル・パラダイスをおすすめします。
ちなみにパープル・パラダイス2019はワイン・エンスージアストで88点、ソファ・キング・ブエノ2018は同じく90点でした。
今コストコでワイン買うならこれかマイケル・デイヴィッド、ヘスあたりが特にお薦めです。
左が2019年の「パープル・パラダイス」。セパージュはジンファンデルが70%、プティ・シラー17%、シラー9%、グルナッシュ4%です。ちょっと甘やかで、濃厚。甘草やスミレ、ブルーベリー、ドライプラムなどの味わいです。やわらかでふくよかなワイン。
右が2018年の「ソファ・キング・ブエノ」。セパージュはシラー58%、プティ・シラー27%、グルナッシュ10%、タナ4%、ムールヴェードル1%。スパイシーでやや硬質。フルボディで余韻も長い。個人的にはこちらの方が好みの味わいですが、ちょっと甘やかでふくよかなワインが好きならパープル・パラダイスをおすすめします。
ちなみにパープル・パラダイス2019はワイン・エンスージアストで88点、ソファ・キング・ブエノ2018は同じく90点でした。
今コストコでワイン買うならこれかマイケル・デイヴィッド、ヘスあたりが特にお薦めです。
ボーグルの最上級ワイン「ジャガーナット(Juggernaut)」が国内に入荷しています。ただし、非常に少量しか入っていないようなので入手は早いもの勝ち状態です。そして、最上級といっても税込み4000円前後なのがさすがボーグルといったところです。
輸入元のオルカ・インターナショナルの説明では以下のように書かれています。
品種はカベルネ・ソーヴィニヨンとピノ・ノワール。ピノ・ノワールはロシアン・リバー・ヴァレーのAVA表記となっています。ラベルはかなりワイルドな感じ。
シマヤ酒店です。
Wassy'sです。
輸入元のオルカ・インターナショナルの説明では以下のように書かれています。
カリフォルニアの超人気ワインBOGLEが保有する800ha以上の自社畑+91の契約農家のブドウ畑の中の最高ランクのブドウ、丘陵地の斜面/ヒルサイドのブドウのみを使用して造った ”Juggernaut~ジャガーナット”
ジャガーナット:絶対的な力、不可抗力的なもの、人を犠牲にするもの
品種はカベルネ・ソーヴィニヨンとピノ・ノワール。ピノ・ノワールはロシアン・リバー・ヴァレーのAVA表記となっています。ラベルはかなりワイルドな感じ。
シマヤ酒店です。
Wassy'sです。
ナパのラザフォードにある名門ワイナリー「クインテッサ(Quintessa)」の2018年を試飲し、ワイナリーの方々に話を伺いました。昨年に続くインタビューです。
昨年のインタビューはこちら。
進化を遂げつつあるナパの隠れた自然派「クインテッサ」の魅力
クインテッサの説明を全部再掲すると長くなりすぎるので、簡単にまとめておきます。
クインテッサはチリのコンチャ・イ・トロのCEOだったアグスティン・ヒューネウスが1990年に設立。当初から有機栽培、現在はバイオダイナミクスでブドウを栽培しています。ワイナリーの名の付いたカベルネ・ソーヴィニヨン系ワイン1つだけを作っており、セカンドワインも出していません。200エーカーを超える自社畑は斜面や土壌など多様な環境。ほとんど米国内にしか出荷していませんでしたが、2019年からはオーパス・ワンなどと同様に、ボルドーのネゴシアン経由で世界市場にも販売しています。
初めに、昨年の火事の影響(クインテッサはグラスファイアーでワイナリーの直接被害があったところからあまり距離がありません)を聞きました。
2020年はシェーファーなどワインの醸造を諦めたワイナリーも少なからずありましたがクインテッサでは収穫・醸造をしています。一番の理由は「火事はこの年だけでなくまた起こる」から。そのときにどうやって対処するのがいいのかを学ぶために収穫も醸造もしたとのこと。したがって最終的にどういう形でワインになるのか、あるいはならないのかはまだわからないようです。
また、2021年のヴィンテージについては干ばつの影響が大きく、ブドウの木が十分に育たず、タンニンがハードになりがちだとのこと。気温は温暖だが暑くはなく、早めの収穫になりそうだとのことでした。
コロナの影響で収穫の労働力確保が大変という話もありますが、クインテッサでは自社で収穫のチームを持っているため、そういった問題はなさそうです。
クインテッサでは現ジェネラル・マネージャーのロドリゴ・ソト氏の就任以降、畑をより精緻に調べ、最適な栽培法などを追い求めています。昨年話を聞いたときには土壌の影響を調べるために畑に穴を掘って根の張り方などを見ているといったことがありました。例えば火山性の灰が固まった「モン・カリース」という土壌では、想像以上に水を保持せず、それがここの区域のブドウのタンニンをきついものにしていることがわかりました。そこでカバークロップを増やしたり、灌漑の水を増やすことで、やわらかいタンニンに変わりました。それまではブレンドから除外されることも多かったブロックですが、今では最重要なブロックの一つだそうです。
2018年のヴィンテージではイタリアから剪定の専門家を呼んで剪定についても調べているとのことでした。その結果、太い幹を横には這わせないコルドンの方が合っていることがわかってきたそうです。ただ単にバイオダイナミクスで栽培すればそれでいいというわけではなく、ブドウ栽培のいろいろな要素がワインに複雑に絡み合っていることが伺えます。
さて、2018年のワインですが、2017年には入っていなかったカベルネ・フランが加わりました。92%CS、2%Merlot、3%CF、2%Carmenere、1%PVという構成です。カルメネールが入っているのが、コンチャ・イ・トロ出身の創設者のこだわりの一つです。
カベルネ・フランは温かいヴィンテージはあまりよくなく2017年には入れてなかったのですが、2018年は涼しかったので加えたそうです。
カシスやブラックベリー、ブルーベリーといった青黒系の果実未に加え、杉やコーヒー、トースト、タバコといったフレーバーが顕著に見られます。緻密なタンニン。酸はやや高め、フルボディで非常に長い余韻。素晴らしいワインです。モダンナパ系というよりも、CASK23やアイズリー、リッジのモンテ・ベッロのようなクラシックなスタイルに近いワイン。20年30年の熟成でむちゃくちゃ美味しくなると思いますが今も十分に楽しめます。
ちなみにジェームズ・サックリングはこのヴィンテージに99点を付けています。2018年は今月出荷が始まっているので日本市場にも年内には入ってくると思います。リッジのモンテ・ベッロやCASK23、アイズリーと比べれば1万円以上安いですから、このスタイルのワインが好きな人には狙い目のワインの一つです。
こちらは前ヴィンテージの2017。
昨年のインタビューはこちら。
進化を遂げつつあるナパの隠れた自然派「クインテッサ」の魅力
クインテッサの説明を全部再掲すると長くなりすぎるので、簡単にまとめておきます。
クインテッサはチリのコンチャ・イ・トロのCEOだったアグスティン・ヒューネウスが1990年に設立。当初から有機栽培、現在はバイオダイナミクスでブドウを栽培しています。ワイナリーの名の付いたカベルネ・ソーヴィニヨン系ワイン1つだけを作っており、セカンドワインも出していません。200エーカーを超える自社畑は斜面や土壌など多様な環境。ほとんど米国内にしか出荷していませんでしたが、2019年からはオーパス・ワンなどと同様に、ボルドーのネゴシアン経由で世界市場にも販売しています。
初めに、昨年の火事の影響(クインテッサはグラスファイアーでワイナリーの直接被害があったところからあまり距離がありません)を聞きました。
2020年はシェーファーなどワインの醸造を諦めたワイナリーも少なからずありましたがクインテッサでは収穫・醸造をしています。一番の理由は「火事はこの年だけでなくまた起こる」から。そのときにどうやって対処するのがいいのかを学ぶために収穫も醸造もしたとのこと。したがって最終的にどういう形でワインになるのか、あるいはならないのかはまだわからないようです。
また、2021年のヴィンテージについては干ばつの影響が大きく、ブドウの木が十分に育たず、タンニンがハードになりがちだとのこと。気温は温暖だが暑くはなく、早めの収穫になりそうだとのことでした。
コロナの影響で収穫の労働力確保が大変という話もありますが、クインテッサでは自社で収穫のチームを持っているため、そういった問題はなさそうです。
クインテッサでは現ジェネラル・マネージャーのロドリゴ・ソト氏の就任以降、畑をより精緻に調べ、最適な栽培法などを追い求めています。昨年話を聞いたときには土壌の影響を調べるために畑に穴を掘って根の張り方などを見ているといったことがありました。例えば火山性の灰が固まった「モン・カリース」という土壌では、想像以上に水を保持せず、それがここの区域のブドウのタンニンをきついものにしていることがわかりました。そこでカバークロップを増やしたり、灌漑の水を増やすことで、やわらかいタンニンに変わりました。それまではブレンドから除外されることも多かったブロックですが、今では最重要なブロックの一つだそうです。
2018年のヴィンテージではイタリアから剪定の専門家を呼んで剪定についても調べているとのことでした。その結果、太い幹を横には這わせないコルドンの方が合っていることがわかってきたそうです。ただ単にバイオダイナミクスで栽培すればそれでいいというわけではなく、ブドウ栽培のいろいろな要素がワインに複雑に絡み合っていることが伺えます。
さて、2018年のワインですが、2017年には入っていなかったカベルネ・フランが加わりました。92%CS、2%Merlot、3%CF、2%Carmenere、1%PVという構成です。カルメネールが入っているのが、コンチャ・イ・トロ出身の創設者のこだわりの一つです。
カベルネ・フランは温かいヴィンテージはあまりよくなく2017年には入れてなかったのですが、2018年は涼しかったので加えたそうです。
カシスやブラックベリー、ブルーベリーといった青黒系の果実未に加え、杉やコーヒー、トースト、タバコといったフレーバーが顕著に見られます。緻密なタンニン。酸はやや高め、フルボディで非常に長い余韻。素晴らしいワインです。モダンナパ系というよりも、CASK23やアイズリー、リッジのモンテ・ベッロのようなクラシックなスタイルに近いワイン。20年30年の熟成でむちゃくちゃ美味しくなると思いますが今も十分に楽しめます。
ちなみにジェームズ・サックリングはこのヴィンテージに99点を付けています。2018年は今月出荷が始まっているので日本市場にも年内には入ってくると思います。リッジのモンテ・ベッロやCASK23、アイズリーと比べれば1万円以上安いですから、このスタイルのワインが好きな人には狙い目のワインの一つです。
こちらは前ヴィンテージの2017。
オー・ボン・クリマ(Au Bon Climat)には2つのインポーターに向けて日本専用に作っているワインが2つあります。中川ワイン用に作っているのが「ミッション・ラベル」、JALUX用に作っているのが「ツバキ・ラベル」です。ツバキ・ラベルと聞くと、椿の絵柄なのかと思ってしまいがちですが、そうではなく現代美術家の椿昇(つばき・のぼる)氏が初めてワインのラベルデザインとして手掛けたものです。「酵母の精霊」をイメージしたものだとのことです。2012年のヴィンテージから造られています。
オー・ボン・クリマのワインはコストパフォーマンスの高さで知られていますが、このツバキ・ラベルも実売3000円前後と、かなり格安になっています。今回はシャルドネとピノ・ノワールの2019年を飲みました。アメリカワインクラブのオンラインワイン会に参加させていただいて飲んだワインです。
シャルドネは第一印象は、割と樽が効いています。酸はやや高く、スイカズラや洋梨、白桃、濡れた石などの風味を感じます。きれいで品がいいワインですが、ほどよいオークの風味で万人受けする味わいに仕上げていると思います。
ピノ・ノワールは少量モンデュースがブレンドされているとのこと。そのせいかわかりませんが、甘草やザクロの風味でやや甘やかさを感じます。もちろんチェリーやストロベリーの風味も。
どちらも高級な味わいというより、だれもが喜んで飲む味わいを目指しているように思いました。サンタ・バーバラのワインの入門として間違いのないワインです。
しあわせワイン倶楽部です。
リカマンです。
ウメムラです。
日本人醸造家の桃井隆宏さんが作るアーサー・セラーズのピノ・ノワール、2018年のKR Ranchを飲みました。KRランチというとどこだろう、という感じですが、実はコスタブラウンなどのワインで知られているキーファー・ランチのことです。
果実味が優しく、染み入る美味しさ。タイトルで「おいしくてうまい」と書いたのはただ果実味のおいしさがあるだけでなく鰹節系の旨味もしっかり感じられるから。
熟成しても美味しいと思うのですが、このままで十分に美味しいのでついつい若いうちに飲みきってしまうのが難点?かもしれません。コスタブラウンのキーファー・ランチと比べたら3分の1くらいと圧倒的に安いので、開けるときの罪の意識が少ないのです。
この親しみやすさは、桃井さんの師匠のエド・カーツマンさんのワインにも通じるところ。どちらもいいワインです。
シェーファー(Shafer)のワインのうちフラッグシップのヒルサイド・セレクトを除いた4つのワインの最新ヴィンテージを試飲しました。2020年は山火事による煙の影響ですべてのワインを作るのをやめたシェーファー。急に市場からワインがなくなってしまうことはありませんが、1年に1回しか作れないワインというものは、ある意味、一期一会でもあるのだなあと改めて思いました。

シェーファーについて、簡単にご紹介しておきます。
シカゴで出版業を営んでいたジョン・シェーファーがナパに移住したのは1972年。スタッグスリープ地区に土地を買い、カベルネ・ソーヴィニヨンの畑を当時は珍しかった斜面の土地に作りました。そのカベルネ・ソーヴィニヨン、中でもいいブドウができるブロックを選んで作るヒルサイド・セレクトは、パーカー100点6回などナパでもトップクラスの品質を誇ります。特に2016年のものはワイン・アドヴォケイトだけでなく、ヴィナス、ジェブ・ダナックと3つで100点を取っています。
まずは2018年のシャルドネ「レッド・ショルダー・ランチ」。カーネロスのブドウで作るシャルドネでマロラクティック発酵を行いません。冷涼な畑で収穫時期はカベルネ・ソーヴィニヨンより遅くなることもあるとか。
レモン、オレンジピール、カスタード、白い花、濡れた石。酸は高く、フルボディですが引き締まったフレッシュな味わいで、重さを感じません。シェーファーというと赤ワインのイメージが強いと思いますが、このシャルドネは「佳作」という言葉が似合うワイン。好きです。
次は2018年のTD-9。シェーファーといえばメルローと言われていたこともあるくらい人気だったメルローですが、収量が安定せず、品質もばらつきが大きかったため、ワイナリーとしてはなかなか難しいワインでした。そこでカベルネ・ソーヴィニヨンとのブレンドの形にして「メルロー」と名乗るのをやめたのがTD-9です。2018年は56%メルロー、23%カベルネ・ソーヴィニヨン、21%マルベックという構成。スタッグスリープの畑やスタッグスリープの南端にある畑、ヨントヴィルの畑のブドウを使っています。
アルコール度数は15.3%とかなり高めです。いちごジャムやリコリスのような甘い香り。ブルーベリーやカシス、トースト。タンニンは中程度でやや強めのミディアムプラスボディ。以前、「一番おいしくなるブレンドを選んだ」と、オーナーのダグ・シェーファーは言っていましたが、親しみやすくくいくい飲んでしまうワイン。
次はワンポイントファイブ2018。レギュラーのカベルネ・ソーヴィニヨンです。ワンポイントファイブとは不思議な名前ですが、ダグ・シェーファーが、自身をワイナリーの「1.5世代」として名付けたもの。98%カベルネ・ソーヴィニヨンで2%マルベック。ほぼすべてスタッグスリープの自社畑のブドウを使っています。
フルボディでシルキーなテクスチャ。やっぱり美味しい。リコリス、ブルーベリー、カシス、ブラックベリーに軽くミントの風味。トーストやタバコも感じます。ついついヒルサイド・セレクトに気を取られてしまいますが、レギュラーのカベルネでも十分すぎるくらい美味しいです。
最後にリレントレス2017。シラーです。リレントレス(容赦ない)とは風変わりな名前ですが、上の写真で左端に写っているワインメーカーのフェルナンド・イライアスの性格を表したものだといいます。彼の完璧主義なところをちょっとからかった感じもあります。シェーファーの赤の中ではちょっとマイナーなワインかもしれませんが、ワイン・スペクテーターで1位に選ばれたこともある一品です。86%シラーで14%プティ・シラー。
フルボディでパワフル。ブラックペッパーやプラム、ブルーベリーにトースト、タバコなどの風味を感じます。これもやっぱりレベル高いです。
以前、シェーファーのセミナーをやったときにシェーファーの特徴として「どのワインも美味しい」と説明したことがあります。今回もそれを再確認しました。
ショップはトスカニーです。
ワンポイントファイブはハーフもあります。
カリフォルニアワインあとりえです。
トリプル100点のヒルサイド・セレクト2016です。ショップはココス。

シェーファーについて、簡単にご紹介しておきます。
シカゴで出版業を営んでいたジョン・シェーファーがナパに移住したのは1972年。スタッグスリープ地区に土地を買い、カベルネ・ソーヴィニヨンの畑を当時は珍しかった斜面の土地に作りました。そのカベルネ・ソーヴィニヨン、中でもいいブドウができるブロックを選んで作るヒルサイド・セレクトは、パーカー100点6回などナパでもトップクラスの品質を誇ります。特に2016年のものはワイン・アドヴォケイトだけでなく、ヴィナス、ジェブ・ダナックと3つで100点を取っています。
まずは2018年のシャルドネ「レッド・ショルダー・ランチ」。カーネロスのブドウで作るシャルドネでマロラクティック発酵を行いません。冷涼な畑で収穫時期はカベルネ・ソーヴィニヨンより遅くなることもあるとか。
レモン、オレンジピール、カスタード、白い花、濡れた石。酸は高く、フルボディですが引き締まったフレッシュな味わいで、重さを感じません。シェーファーというと赤ワインのイメージが強いと思いますが、このシャルドネは「佳作」という言葉が似合うワイン。好きです。
次は2018年のTD-9。シェーファーといえばメルローと言われていたこともあるくらい人気だったメルローですが、収量が安定せず、品質もばらつきが大きかったため、ワイナリーとしてはなかなか難しいワインでした。そこでカベルネ・ソーヴィニヨンとのブレンドの形にして「メルロー」と名乗るのをやめたのがTD-9です。2018年は56%メルロー、23%カベルネ・ソーヴィニヨン、21%マルベックという構成。スタッグスリープの畑やスタッグスリープの南端にある畑、ヨントヴィルの畑のブドウを使っています。
アルコール度数は15.3%とかなり高めです。いちごジャムやリコリスのような甘い香り。ブルーベリーやカシス、トースト。タンニンは中程度でやや強めのミディアムプラスボディ。以前、「一番おいしくなるブレンドを選んだ」と、オーナーのダグ・シェーファーは言っていましたが、親しみやすくくいくい飲んでしまうワイン。
次はワンポイントファイブ2018。レギュラーのカベルネ・ソーヴィニヨンです。ワンポイントファイブとは不思議な名前ですが、ダグ・シェーファーが、自身をワイナリーの「1.5世代」として名付けたもの。98%カベルネ・ソーヴィニヨンで2%マルベック。ほぼすべてスタッグスリープの自社畑のブドウを使っています。
フルボディでシルキーなテクスチャ。やっぱり美味しい。リコリス、ブルーベリー、カシス、ブラックベリーに軽くミントの風味。トーストやタバコも感じます。ついついヒルサイド・セレクトに気を取られてしまいますが、レギュラーのカベルネでも十分すぎるくらい美味しいです。
最後にリレントレス2017。シラーです。リレントレス(容赦ない)とは風変わりな名前ですが、上の写真で左端に写っているワインメーカーのフェルナンド・イライアスの性格を表したものだといいます。彼の完璧主義なところをちょっとからかった感じもあります。シェーファーの赤の中ではちょっとマイナーなワインかもしれませんが、ワイン・スペクテーターで1位に選ばれたこともある一品です。86%シラーで14%プティ・シラー。
フルボディでパワフル。ブラックペッパーやプラム、ブルーベリーにトースト、タバコなどの風味を感じます。これもやっぱりレベル高いです。
以前、シェーファーのセミナーをやったときにシェーファーの特徴として「どのワインも美味しい」と説明したことがあります。今回もそれを再確認しました。
ショップはトスカニーです。
ワンポイントファイブはハーフもあります。
カリフォルニアワインあとりえです。
トリプル100点のヒルサイド・セレクト2016です。ショップはココス。
「寿司に合う」として昨年人気になったカーボニスト(Carboniste)のスパークリング・ワイン。タコのラベルのついたアルバリーニョのもの、サバのラベルの付いたピノ・グリージョのものがあります。その最新ヴィンテージ2020を試飲しました。
タコのラベルのアルバリーニョは瓶内二次発酵によるもの。柑橘系の風味がつよく酸がしっかりとしたハツラツとしたワイン。アフターにちょっと苦味を感じますが、このあたりが魚との相性になってくるのかと思います。
サバのラベルのピノ・グリージョは、いわゆる「ペットナット」によるもの。発酵の途中で瓶詰めし、そのまま発酵が続いて炭酸ガスをワインに閉じ込めます。最後に降りを取り除いて完成です。再び栓をする前に少しだけブドウのジュースを加えているそうです。
こちらの方が柑橘が弱く、柔らかな味わい。コクもあり、タコよりも寿司との相性はさらに良さそうです。
ちなみにどちらもコルクではなく王冠で閉じてあります。「モダン・スパークリングワイン」を標榜するこのワイナリーらしいところです。
タコのラベルのアルバリーニョは瓶内二次発酵によるもの。柑橘系の風味がつよく酸がしっかりとしたハツラツとしたワイン。アフターにちょっと苦味を感じますが、このあたりが魚との相性になってくるのかと思います。
サバのラベルのピノ・グリージョは、いわゆる「ペットナット」によるもの。発酵の途中で瓶詰めし、そのまま発酵が続いて炭酸ガスをワインに閉じ込めます。最後に降りを取り除いて完成です。再び栓をする前に少しだけブドウのジュースを加えているそうです。
こちらの方が柑橘が弱く、柔らかな味わい。コクもあり、タコよりも寿司との相性はさらに良さそうです。
ちなみにどちらもコルクではなく王冠で閉じてあります。「モダン・スパークリングワイン」を標榜するこのワイナリーらしいところです。

先日、紹介したスパークリング専業のカスタム・クラッシュ(ワインの製造を請け負う業者)「ラック・アンド・リドル」。そこが自分のブランドで作るスパークリングも好評だよと書いたら、輸入元のオルカさんから、試飲用のボトルをいただきました。
早速、ブラン・ド・ブランを開けてみました。
きめ細かい泡に、レモンの風味。爽やかです。でも軽すぎず、旨味もあるので、鶏肉や豚肉など白い肉にも合います。
今日は韓国料理のポッサムを食べたのですが、キムチにも合う順応性の高さです。
とにかく、夏の暑さにこの爽やかさはたまりません。
個人的にはボトル4分の1くらいが適量なのですが、2日でほとんどなくなってしまいました。
ところで、東京に4度目の緊急事態宣言が出て、ますますお酒への圧力がきつくなってます。飲食店が一番きついのは言わずもがなですが、インポーターも業務用の売上が激減して大変と聞いています。
消費者としてはとにかく飲むことと買うことで応援していくしかないので、セラー溢れてますが頑張って消費していきたいと、思ってます。みなさまもご協力いただけるとありがたいです。
そのため、しばらくはニュース系の記事よりワインの紹介やテイスティングノートが多めになります。よろしくお願いします。
南アフリカのシャルドネの中ではトップクラスと言われている「ストーム(Storm)」の「リッジ(Ridge)2019」を飲みました。
調べたところ、南アフリカの「Winemag」で96点と同誌の年間最高のシャルドネの評価を得たワインだそうです。ウォーカーベイの「ヘメル・アン・アード」の中でも標高の高い冷涼な畑のブドウを使っています。
第一印象としては、「ミネラル感」が前面にあります。濡れた石やスイカズラなど白い花の香り。洋梨、ライムなど果実の風味は柔らかさを感じます。ヴァニラなど樽由来の風味もおだやかで非常に上品かつバランスのいいワイン。カリフォルニアで言えば、マウント・エデンあたりが一番近いでしょうか。
上品で高級感のあるいいワインでした。
調べたところ、南アフリカの「Winemag」で96点と同誌の年間最高のシャルドネの評価を得たワインだそうです。ウォーカーベイの「ヘメル・アン・アード」の中でも標高の高い冷涼な畑のブドウを使っています。
第一印象としては、「ミネラル感」が前面にあります。濡れた石やスイカズラなど白い花の香り。洋梨、ライムなど果実の風味は柔らかさを感じます。ヴァニラなど樽由来の風味もおだやかで非常に上品かつバランスのいいワイン。カリフォルニアで言えば、マウント・エデンあたりが一番近いでしょうか。
上品で高級感のあるいいワインでした。
南アフリカのワイン2本目に飲んだのはクリスタルム(Crystallum)。私でも名前を聞いたことがある南アフリカを代表するワイナリーの一つです。このピノ・ノワール「ピーター・マックス」はレギュラー版です。
ラズベリー、甘草、ブラックベリー。ちょっと甘苦いフィニッシュ。ピュアな果実味が心地よいワインです。
これで実売3000円台はすごいですね。南アフリカの実力の片鱗を見た気がします。
赤ワイン用のブドウ品種であるサンソー。ピノ・ノワールにピノ・ブランがあるように、サンソーにも突然変異によるサンソー・ブランという品種があり、その100%のワインを飲みました。カリフォルニアではなく南アフリカのラール(Rall)というワイナリーです。
サンソー・ブランで検索しても、このワイナリー以外のワインは見つけることができなかったので、かなり珍しい品種であるのは間違いないと思います。ワイナリーは2008年にドノヴァン・ラール氏がスワートランドに設立したもので、古木のワインを少量生産しています。このワインはわずか0.2ヘクタールの樹齢35年の畑のブドウによるもの。
第一印象は柔らかさ。白桃のような有核果実系や洋梨の味わいがあります。酸もかなりしっかりしています。どちらかというと軽い味わい。ちょっとグルナッシュ・ブランあたりに似ているような気がしました。
二日目以降はちょっと酸が強くなって白桃系の味わいは目立たなくなった感じです。個人的には1日めの味わいの方が好きでした。
サンソー・ブランで検索しても、このワイナリー以外のワインは見つけることができなかったので、かなり珍しい品種であるのは間違いないと思います。ワイナリーは2008年にドノヴァン・ラール氏がスワートランドに設立したもので、古木のワインを少量生産しています。このワインはわずか0.2ヘクタールの樹齢35年の畑のブドウによるもの。
第一印象は柔らかさ。白桃のような有核果実系や洋梨の味わいがあります。酸もかなりしっかりしています。どちらかというと軽い味わい。ちょっとグルナッシュ・ブランあたりに似ているような気がしました。
二日目以降はちょっと酸が強くなって白桃系の味わいは目立たなくなった感じです。個人的には1日めの味わいの方が好きでした。

マイケル・デイヴィッドのプティ・シラー「プティット・プティ」を飲んでいます。名前がプティでありながらラベルには大きなサーカスの象が描かれているという、それだけでも楽しいですが、中身も秀逸です。
プティ・シラー85%にプティ・ヴェルドが15%。プティ・シラーの濃厚な果実味を、プティ・ヴェルドのタンニンでしっかり足元を固めるいった構成です。
これを果実味爆弾と呼ばないとしたら、何をそう呼んだらいいのか、というほどの味わい。カシスやブルーベリー、プルーン。でも不思議と後味は重くない感じです。飲んで楽しいワイン。カリフォルニアらしさも爆発していると思います。
酒宝庫MASHIMO
WINE SHOP CAVE
葡萄畑ココス
しあわせワイン倶楽部
カリフォルニアワイン・バイザグラスのキャンペーンが5月末まで行われています。昨年は途中で中止となってしまいましたが、今年も再び緊急事態宣言が出る中、続いてはおります。都内のお店は酒類提供ができなくなってしまいましたが、ほかの地域はまだ大丈夫です。
カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション2021|カリフォルニアワイン
なかなか外出も難しい昨今ですが、せっかくなので2軒行ってきました。バイザグラスなので一人でも行きやすいのはありがたいことです。
最初は銀座のワインバー「ジム・ルーム」。以前の「エド・パーラー」時代に伺ったことがありましたが、移転後は初めてです。
相変わらず入りにくい店構えですが、入れば笑顔で迎えられます。
まずいただいたのはあまり見かけないアレキサンダー・ヴァレーのカリニャン。
ZO Winesというワイナリーです。アレキサンダー・ヴァレーということでふくよか系かと思ったら意外とスリムな味わいでした。
もう一杯、今度はシャルドネをいただきました。中井ヴィンヤードの「すっぴん」シャルドネ2017です。樽を使っていないすっきり系。
ワインはこちらからサーブされます。
もう1軒伺ったのは(別の日です)、たまプラーザにあるアメリカ料理の店です。
ハンバーガーなどの定番メニューもありますが、Cal-Mexも割と充実しています。ということでケサディーヤからいただきました。サルサが美味しい。
もう一品は、バイザグラス用のスペシャルメニューの一つ「ビーフロール」。ハーブ類のペーストを牛肉で巻いて焼いた料理です。
ワインは689セラーズの「Lucky Draw」カベルネ・ソーヴィニヨン。ハーブのニュアンスがカベルネ・ソーヴィニヨンにとっても合っています。美味しかった。
都内の飲食店は、今の状況本当に大変だと思います。なんとか応援したいですね。
カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション2021|カリフォルニアワイン
なかなか外出も難しい昨今ですが、せっかくなので2軒行ってきました。バイザグラスなので一人でも行きやすいのはありがたいことです。
最初は銀座のワインバー「ジム・ルーム」。以前の「エド・パーラー」時代に伺ったことがありましたが、移転後は初めてです。
相変わらず入りにくい店構えですが、入れば笑顔で迎えられます。
まずいただいたのはあまり見かけないアレキサンダー・ヴァレーのカリニャン。
ZO Winesというワイナリーです。アレキサンダー・ヴァレーということでふくよか系かと思ったら意外とスリムな味わいでした。
もう一杯、今度はシャルドネをいただきました。中井ヴィンヤードの「すっぴん」シャルドネ2017です。樽を使っていないすっきり系。
ワインはこちらからサーブされます。
もう1軒伺ったのは(別の日です)、たまプラーザにあるアメリカ料理の店です。
ハンバーガーなどの定番メニューもありますが、Cal-Mexも割と充実しています。ということでケサディーヤからいただきました。サルサが美味しい。
もう一品は、バイザグラス用のスペシャルメニューの一つ「ビーフロール」。ハーブ類のペーストを牛肉で巻いて焼いた料理です。
ワインは689セラーズの「Lucky Draw」カベルネ・ソーヴィニヨン。ハーブのニュアンスがカベルネ・ソーヴィニヨンにとっても合っています。美味しかった。
都内の飲食店は、今の状況本当に大変だと思います。なんとか応援したいですね。
娘の誕生祝い(本当は2月ですが、息子の受験などでのびのびになっていました)で恵比寿ガーデンプレイスのロウリーズ・プライムリブに行ってきました。恵比寿の店での食事は2回めですが、前回は一人だったので家族で来るのは初めてです。米国駐在中にもシカゴとラスベガスで行ったことのある思い出のあるレストランです。シカゴ店が今回のコロナの影響で閉店してしまったと聞いて残念でした。
恵比寿の料理長の高知尾さんとは以前ナパのツアーでご一緒したことがあり、今回も大変よくしていただきました。感謝感激です。
まずは肉の写真を載せちゃいましょう。300gのロウリーズ・カットですが、骨付きのところなので骨を入れたら500gくらいありそうな大きなカットです。骨のところは最後、手で持ってむしゃぶりついてしまいました。
グラスのシャンパーニュはローラン・ペリエです。グラス自体もおしゃれですね。
前菜のスモークサーモンが、普通の切り身かと思うほど分厚くむちゃくちゃ美味しい。子どもたちは実は生牡蠣デビューでした。
サラダも懐かしい味。ブラックペッパーベースの専用調味料をふりかけるとさらに美味しいです。
クラムチャウダーもしっかりハマグリの出汁が効いています。息子の食べたロブスタービスクも濃厚でおいしかったですが、年寄はこっちのほうがいいです(笑)。
ワインはViaderの1997年。ワインスペクテーターで年間2位になったワインそのものです。カベルネ・ソーヴィニヨン62%にカベルネ・フラン38%。プライムリブはステーキほど味が濃くないので、意外とワインとのマッチングは苦労すると料理長もおっしゃっていましたが、僕もそう考えてカベルネ・フランが多めのワインにしてみました。
果実味はだいぶおちていましたが、それでもまだ少し残っています。酸はやや多め。マッシュルームや腐葉土のような熟成系の香りが強くします。きれいに熟成しています。ピークはちょっと越えているかもしれませんが、まだ5年くらいは美味しく飲めそうな気がします(同じワインがまだ2本くらいあります)。

最後はデザートプレートです。
ロウリーズ、変わらない味で美味しかったです。妻の職場や娘の家から近くなので、またこういう機会を作りたいと思いました。
恵比寿の料理長の高知尾さんとは以前ナパのツアーでご一緒したことがあり、今回も大変よくしていただきました。感謝感激です。
まずは肉の写真を載せちゃいましょう。300gのロウリーズ・カットですが、骨付きのところなので骨を入れたら500gくらいありそうな大きなカットです。骨のところは最後、手で持ってむしゃぶりついてしまいました。
グラスのシャンパーニュはローラン・ペリエです。グラス自体もおしゃれですね。
前菜のスモークサーモンが、普通の切り身かと思うほど分厚くむちゃくちゃ美味しい。子どもたちは実は生牡蠣デビューでした。
サラダも懐かしい味。ブラックペッパーベースの専用調味料をふりかけるとさらに美味しいです。
クラムチャウダーもしっかりハマグリの出汁が効いています。息子の食べたロブスタービスクも濃厚でおいしかったですが、年寄はこっちのほうがいいです(笑)。
ワインはViaderの1997年。ワインスペクテーターで年間2位になったワインそのものです。カベルネ・ソーヴィニヨン62%にカベルネ・フラン38%。プライムリブはステーキほど味が濃くないので、意外とワインとのマッチングは苦労すると料理長もおっしゃっていましたが、僕もそう考えてカベルネ・フランが多めのワインにしてみました。
果実味はだいぶおちていましたが、それでもまだ少し残っています。酸はやや多め。マッシュルームや腐葉土のような熟成系の香りが強くします。きれいに熟成しています。ピークはちょっと越えているかもしれませんが、まだ5年くらいは美味しく飲めそうな気がします(同じワインがまだ2本くらいあります)。

最後はデザートプレートです。
ロウリーズ、変わらない味で美味しかったです。妻の職場や娘の家から近くなので、またこういう機会を作りたいと思いました。
「Cabernet Pfeffer」という品種をご存知でしょうか。そもそもどう発音するのかもわからないという人がほとんどだと思います。マスター・オブ・ワインでもあるモーガン・トウェイン・ピーターソンによると「ファイファー」に近い発音だそうです。ただ、調べてみるとPfefferというのはドイツ語のピーマン(英語だとPepper=ペッパー)のこと。この発音は「フェッファー」に近いようです(How To Pronounce Pfeffer)。
この品種、Pfeffer博士なる人がカベルネ・ソーヴィニヨンとトゥルソーをかけ合わせて作ったという説があったそうですが、現在はDNA鑑定によりそれは否定されており、フランス・ボルドー原産のMourtaou(ムルタウ)という品種と同じだということが分かっています(Pfefferの名前はペッパーのようなスパイスの風味があることから来ているようです)。といったもムルタウも極めて無名な品種であり、それを聞いても分かった感じはあまりしませんね。
Cabernet Pfefferはカリフォルニアで約12エーカー栽培されています。そのほとんどがCienega Valley(シエネガ・ヴァレー)にあります。カレラ(Calera)の少し南側にあるAVAです。仮に1エーカーあたり4トンの収穫があったとして年間400ケースほどにしかなりません。
こんなレアな品種のワインを2種類飲み比べるというので参加してきました。
左はブロック・セラーズ(Broc Cellars)のSOGIというワイン。名称は「South of Gilman」の略で、ワイナリーがあるバークレーのGilman地区と、今回のブドウ畑がニンニクで有名なギルロイのGilmanという道から南方向にあることに掛けているとか。また、ラベルに描かれているのは日本の酒蔵によくある「杉玉」です。畑はEnzという名前で1920年代に植樹されています。
ブロック・セラーズは「ニュー・カリフォルニア系」のワイナリーです。以前「「ニューカリフォルニア」の注目株、ブロック・セラーズの魅力」という記事で少し詳しく取り上げていますが、非常に急勾配だったり高樹齢だったりするところで、有機栽培やビオディナミなどで育てられている無名な畑のブドウを使い、天然酵母とニュートラルな樽で発酵・熟成させています。上記のようにサンフランシスコ対岸のバークレーにある都市型のワイナリーです。
Cabernet Pfefferは、カベルネと名前が付いたようにカベルネ・ソーヴィニヨンと似ていると思われていて、かなりタンニンが強くなりがちなブドウだそうです。そこでBroc Cellarsではボージョレ・ヌーボーで使われているカルボニック・マセレーション(炭酸ガス浸漬法)を使って柔らかな味わいにしています。実際に飲んでみるとレッド・チェリーやストロベリーなど赤系のチャーミングな果実味があり、タンニンはやや控えめ。それでもボディは意外としっかりしており、スパイス感もあります。個人的には赤系果実味とボディの雰囲気が「バローロ」に似ている感じがしました。
もうひとつのSer Wineryはニコル・ウォルシュという女性がオーナー・ワインメーカーをしています。彼女はサーファーで、サーフィンで人気のサンタ・クルーズに住んでおり、ワイナリーもそこにあります。ミシガン州の出身で、サンタ・クルーズ近くのボニー・ドゥーンで働きながら自分のワイナリーを立ち上げました。Serというのはスペイン語で「起源を表現すること」だそうで、いわゆるテロワールの表現に力を入れています。ラベルには波が描かれており、海の影響を受ける畑のブドウを中心にナチュラルなワイン造りをしています。
Cabernet PfefferはSer Wineryを代表するワインで、シエネガのWirzという畑のブドウを使っています。冒頭に挙げたモーガン・ピーターソンは同じ畑のリースリングを作っていて、それでCabernet Pfefferのことも知っているそうです。Histric Vineyard Society(Wirz Vineyard | Historic Vineyard Society)によると1960年代に植えられた畑となっていますが、このCabernet Pfefferは1920年代に植えられたようです。
このワインは5日間低温浸漬した後、天然酵母で10日間発酵。さらに10日間浸漬してプレス。最初の3カ月は新樽50%、中古の樽50%で熟成し、その後13カ月は中古の樽だけで熟成しています。
Broc CellarsのCabernet Pfefferと比べると、ボディもタンニンもかなりしっかりしています。赤系果実でもザクロのようにやや濃い目の味わいです。ホワイト・ペッパーなどのスパイス感も強くあります。Brocとはだいぶ違う味わいですが、こちらの方がCabernet Pfefferらしいのかもしれません。好みで言うとBrocかなあというところではあるのですが、こちらもよく出来ているワインです。
この品種、Pfeffer博士なる人がカベルネ・ソーヴィニヨンとトゥルソーをかけ合わせて作ったという説があったそうですが、現在はDNA鑑定によりそれは否定されており、フランス・ボルドー原産のMourtaou(ムルタウ)という品種と同じだということが分かっています(Pfefferの名前はペッパーのようなスパイスの風味があることから来ているようです)。といったもムルタウも極めて無名な品種であり、それを聞いても分かった感じはあまりしませんね。
Cabernet Pfefferはカリフォルニアで約12エーカー栽培されています。そのほとんどがCienega Valley(シエネガ・ヴァレー)にあります。カレラ(Calera)の少し南側にあるAVAです。仮に1エーカーあたり4トンの収穫があったとして年間400ケースほどにしかなりません。
こんなレアな品種のワインを2種類飲み比べるというので参加してきました。
左はブロック・セラーズ(Broc Cellars)のSOGIというワイン。名称は「South of Gilman」の略で、ワイナリーがあるバークレーのGilman地区と、今回のブドウ畑がニンニクで有名なギルロイのGilmanという道から南方向にあることに掛けているとか。また、ラベルに描かれているのは日本の酒蔵によくある「杉玉」です。畑はEnzという名前で1920年代に植樹されています。
ブロック・セラーズは「ニュー・カリフォルニア系」のワイナリーです。以前「「ニューカリフォルニア」の注目株、ブロック・セラーズの魅力」という記事で少し詳しく取り上げていますが、非常に急勾配だったり高樹齢だったりするところで、有機栽培やビオディナミなどで育てられている無名な畑のブドウを使い、天然酵母とニュートラルな樽で発酵・熟成させています。上記のようにサンフランシスコ対岸のバークレーにある都市型のワイナリーです。
Cabernet Pfefferは、カベルネと名前が付いたようにカベルネ・ソーヴィニヨンと似ていると思われていて、かなりタンニンが強くなりがちなブドウだそうです。そこでBroc Cellarsではボージョレ・ヌーボーで使われているカルボニック・マセレーション(炭酸ガス浸漬法)を使って柔らかな味わいにしています。実際に飲んでみるとレッド・チェリーやストロベリーなど赤系のチャーミングな果実味があり、タンニンはやや控えめ。それでもボディは意外としっかりしており、スパイス感もあります。個人的には赤系果実味とボディの雰囲気が「バローロ」に似ている感じがしました。
もうひとつのSer Wineryはニコル・ウォルシュという女性がオーナー・ワインメーカーをしています。彼女はサーファーで、サーフィンで人気のサンタ・クルーズに住んでおり、ワイナリーもそこにあります。ミシガン州の出身で、サンタ・クルーズ近くのボニー・ドゥーンで働きながら自分のワイナリーを立ち上げました。Serというのはスペイン語で「起源を表現すること」だそうで、いわゆるテロワールの表現に力を入れています。ラベルには波が描かれており、海の影響を受ける畑のブドウを中心にナチュラルなワイン造りをしています。
Cabernet PfefferはSer Wineryを代表するワインで、シエネガのWirzという畑のブドウを使っています。冒頭に挙げたモーガン・ピーターソンは同じ畑のリースリングを作っていて、それでCabernet Pfefferのことも知っているそうです。Histric Vineyard Society(Wirz Vineyard | Historic Vineyard Society)によると1960年代に植えられた畑となっていますが、このCabernet Pfefferは1920年代に植えられたようです。
このワインは5日間低温浸漬した後、天然酵母で10日間発酵。さらに10日間浸漬してプレス。最初の3カ月は新樽50%、中古の樽50%で熟成し、その後13カ月は中古の樽だけで熟成しています。
Broc CellarsのCabernet Pfefferと比べると、ボディもタンニンもかなりしっかりしています。赤系果実でもザクロのようにやや濃い目の味わいです。ホワイト・ペッパーなどのスパイス感も強くあります。Brocとはだいぶ違う味わいですが、こちらの方がCabernet Pfefferらしいのかもしれません。好みで言うとBrocかなあというところではあるのですが、こちらもよく出来ているワインです。
このブログでも「パーカー90点で2000円台、「むちゃくちゃお値打ち」と評された「スラム・ダンク」ワイン」という記事で紹介した「スラムダンク」。早くも輸入元完売で、ショップの在庫のみとなっています。今後も入荷は予定されていますが、このところ米国から日本への便がコロナの影響でだいぶ滞っているそうで、市中在庫も切れてしまうことがあるかもしれません。
55%もプティ・シラーが入っているので、相当濃厚な味わいを予想していたのですが、意外と軽やかです。もちろんカシスやブラックベリーなどの黒系の果実味も豊かで凝縮感もかなりありますが、酸が比較的強めで、ボディとのバランスが取れています。ホワイトペッパーなどのスパイスの風味も軽いアクセントになっています。
これはやはりいいですね。最初の一巡だけでなくリピートして買う人も多いと思います。
しあわせワイン倶楽部です。
柳屋です。
葡萄畑ココスです。
先日の試飲会では、これのライバルになりそうなワインもいくつか見つけました。また報告していきます。
55%もプティ・シラーが入っているので、相当濃厚な味わいを予想していたのですが、意外と軽やかです。もちろんカシスやブラックベリーなどの黒系の果実味も豊かで凝縮感もかなりありますが、酸が比較的強めで、ボディとのバランスが取れています。ホワイトペッパーなどのスパイスの風味も軽いアクセントになっています。
これはやはりいいですね。最初の一巡だけでなくリピートして買う人も多いと思います。
しあわせワイン倶楽部です。
柳屋です。
葡萄畑ココスです。
先日の試飲会では、これのライバルになりそうなワインもいくつか見つけました。また報告していきます。
アレハンドロ・ブルゲローニにアルゼンチン出身のビリオネア。現在はウルグアイ在住でウルグアイ唯一のビリオネアだとか。アルゼンチンだけでなくウルグアイ、イタリア、フランスなど様々なところでワインを作っています。2016年に、ハーラン・エステートのビル・ハーランによるプロジェクト「ナパ・ヴァレー・リザーブ」の畑やワイナリーを買い取り、ナパでワインを作り始めました。

その、2017年の「ベクストファー・ト・カロン」のカベルネ・ソーヴィニヨンを飲みました。子供の受験終了祝いでちょっと豪勢です。
第一印象は極めて濃厚ですが、飲み進めていくうちに。重くなく軽やかささえあるのが素晴らしいです。非常に複雑さもあり、さすがベクストファー・ト・カロンのブドウを使っているだけのことはあります。

その、2017年の「ベクストファー・ト・カロン」のカベルネ・ソーヴィニヨンを飲みました。子供の受験終了祝いでちょっと豪勢です。
第一印象は極めて濃厚ですが、飲み進めていくうちに。重くなく軽やかささえあるのが素晴らしいです。非常に複雑さもあり、さすがベクストファー・ト・カロンのブドウを使っているだけのことはあります。

試飲済みアイテムですが、格安で売られているセインツベリーのブラウンランチ・シャルドネ2006を開けました。
熟成しすぎたワインはあまり好きじゃないのですが、これはちょうどいい熟成具合。ナッティな風味やキノコ、ハチミツの味わい、白い花、オレンジピール。
むちゃ美味しいです。美味しすぎて自分にしては飲みすぎました。
フィールド・レコーディングス(Field Recordings)のシャルドネ「ワンダーウォール(Wonder Wall)」を飲みました。
フィールド・レコーディングスはアンドリュー・ジョーンズという人が作ったワイナリー。パソ・ロブレスなどセントラル・コーストのあまり有名でない畑を足で探し、そこから非常にコストパフォーマンスの高いワインを作っています。ニュー・カリフォルニア系と目されているわけではありませんが、天然酵母を使い、比較的熟度の低いブドウを使ってアルコール度数も比較的低めに抑えていることなど、ニュー・カリフォルニア系に近い特徴を持っているといっていいでしょう。
インポーターの説明には以下のように書かれています。
3000円レベルで、これだけきれいな酸を持つワインはなかなかないと思います。トロピカルフルーツ感や樽のまったりとした味わいを求める人には向きませんが、とてもいいワインです。
フィールド・レコーディングスはアンドリュー・ジョーンズという人が作ったワイナリー。パソ・ロブレスなどセントラル・コーストのあまり有名でない畑を足で探し、そこから非常にコストパフォーマンスの高いワインを作っています。ニュー・カリフォルニア系と目されているわけではありませんが、天然酵母を使い、比較的熟度の低いブドウを使ってアルコール度数も比較的低めに抑えていることなど、ニュー・カリフォルニア系に近い特徴を持っているといっていいでしょう。
インポーターの説明には以下のように書かれています。
フィールド レコーディングスはアンドリュー・ジョーンズが自らの足で歩き、出会った畑や人々をワインという形で残した記録です。今回飲んだワンダーウォール・シャルドネ2018はエドナ・ヴァレーの2つの畑のブレンド。エドナ・ヴァレーは、セントラル・コーストの中でもちょっと地味な地域ですが、海から近く非常に冷涼なところです。熟成はアカシア樽60%、アメリカンオーク樽40%(新樽25%)ということですが、樽感はわずかしかありません。非常に切れのいい酸が特徴的で、洋梨、レモン、りんご、スイカズラなどの香り。多分マロラクティック発酵はなしでしょう。
得意なアメリカンフットボールで奨学金を受け大学に進学したジョーンズは農業経営学を専攻し、ブドウ栽培に出会います。ブドウ栽培にすっかり虜になったジョーンズはソノマコーストのガロでインターンとして勤め、本人曰く“すっかりはまった!”そうです。その後ブドウの苗木栽培所でアルバイトをしながら大学を卒業し、その後もそこで働き続けました。
仕事でカリフォルニア中を訪れ、特にセントラル・コーストやサン・ホワキン・ヴァレーの生産者を訪問するうち、毎年数百万の新しい苗木が植えられる中で自分用のワインができるほどのブドウを分けてもらうようになりました。こうして畑やブドウの品質を見極める目を養い、ワイン造りをする技術を身に着けていくうちに、知名度はなくともダイヤモンドの原石のように素晴らしいブドウに出会うようになり、そのブドウを使い高品質なワインを造り始めました。すべての畑、すべてのワインにはそれぞれのストーリーがあります。“フィールド・レコーディングス”は単一畑のブドウを使用しており、その土地やテロワールをワインとして記録したものです。いくつかの畑のブドウをブレンドして造ったものは、“ワンダーウォール”としてその大きなポテンシャルをボトルに詰め込みました。
地域や畑の知名度にとらわれず、ブドウの品質にこだわり探し求める彼の目にかなったブドウで造られるワイン達は個々の個性を持ち、それぞれ品種や生産地が異なっていてもどれもが一定の品質基準を保ち、ブドウのクオリティを実感させられる造りです。
3000円レベルで、これだけきれいな酸を持つワインはなかなかないと思います。トロピカルフルーツ感や樽のまったりとした味わいを求める人には向きませんが、とてもいいワインです。
パーカー94点で現地60ドル(税抜き)が税込み4000円程度と激安になっているセニス(Cenyth)。コラヴァンで1杯飲んでみました。
似たような価格帯で、カベルネ・フラン比率が高いことも共通するワインとして先日紹介したウオーターストーンの「スタジオ・レッド」がありますが(「2月19日まで3割引、カベルネフラン多めのエレガントブレンド」)、それと比べると色は濃い目。香りは非常に強く、グラスを顔に近づける前から香りが漂ってきます。赤スグリ、クランベリー、ブラックベリー、濡れた石、トースト、杉に腐葉土やマッシュルームの風味もあります。2016年とまだ若いですが、少しだけ熟成の風味も出始めているようです。ボディはミディアムプラスからフルボディ。
先日のスタジオ・レッドはかなりエレガントでカベルネ・フランの色彩が強かったですが、セニスはそれほどフランぽさは強くありません。カベルネ・ソーヴィニヨンのような力強さにしなやかさをプラスしたような味わいと言えばいいでしょうか。この凝縮感で4000円はお買い得です。
もう5、6年ほど熟成が進むとさらに美味しくなってきそうなワインです。
うきうきワインの玉手箱
愛あるしんちゃんショップ
ワイン& Wine
しあわせワイン倶楽部
ウメムラ Wine Cellar
ノムリエ・ザ・ネット
紀伊国屋リカーズ
札幌ワインショップ
カリフォルニアワインの柳屋
似たような価格帯で、カベルネ・フラン比率が高いことも共通するワインとして先日紹介したウオーターストーンの「スタジオ・レッド」がありますが(「2月19日まで3割引、カベルネフラン多めのエレガントブレンド」)、それと比べると色は濃い目。香りは非常に強く、グラスを顔に近づける前から香りが漂ってきます。赤スグリ、クランベリー、ブラックベリー、濡れた石、トースト、杉に腐葉土やマッシュルームの風味もあります。2016年とまだ若いですが、少しだけ熟成の風味も出始めているようです。ボディはミディアムプラスからフルボディ。
先日のスタジオ・レッドはかなりエレガントでカベルネ・フランの色彩が強かったですが、セニスはそれほどフランぽさは強くありません。カベルネ・ソーヴィニヨンのような力強さにしなやかさをプラスしたような味わいと言えばいいでしょうか。この凝縮感で4000円はお買い得です。
もう5、6年ほど熟成が進むとさらに美味しくなってきそうなワインです。
うきうきワインの玉手箱
愛あるしんちゃんショップ
ワイン& Wine
しあわせワイン倶楽部
ウメムラ Wine Cellar
ノムリエ・ザ・ネット
紀伊国屋リカーズ
札幌ワインショップ
カリフォルニアワインの柳屋
ワインライター/翻訳家の立花峰夫さんがカリフォルニアワインあとりえとコラボしてワインを紹介する企画で取り上げられていたワインの一つがスコリウム・プロジェクトのジンファンデル「FTP-Z」です。
スコリウム・プロジェクトはオーナーであるエイブ・ショーナーが一人で取り組むワイナリー。スコリウムというのは「school」などと語源を共にする語で、ワインに学ぶということを意図しているらしいです(scholiumの単語としては「傍注」といった意味があります)。基本的には先人がやってきたことから学んでワインを作るというプロジェクトなのですが、皆と同じようなワインを作るというのではなく、むしろほとんどメインストリームには乗らないようなワインがほとんどです。畑も、だれも聴いたことないような場所にあるものが多数。生産量もごくわずかです。
峰夫さんによると、エイブ・ショーナーはかなりの奇人。
カリフォルニアの醸造家にも、「奇人変人」のカテゴリーに属するひとたちが少なからずいます。ジョン・コングスガードやウォーレン・ウィニアルスキーといったまともな人に師事しているのですが、どうもその人達の負の部分ばかりを吸収してきたようで…
その1:いろんな理由で人格が破綻しているヒト
その2:ゴリ系の自然派的・野獣派的なひと
その3:人文系の学者あがり
それぞれのカテゴリーで、具体的な人物名と理由を記した詳細リストは別売りになりますが(ウソ)、スコリウム・プロジェクトのオーナー醸造家であるエイブ・ショーナー -Abe Schoener-は、上記その1~その3の全部にあてはまるという、なかなか残念な人物のようです。
スコリウム・プロジェクトのワインもそれなりに試飲してきましたが、美味しく飲めるワインももちろんありますが、いわゆる「ニューカリフォルニア」系の生産者の中でも「おっとこれは」と思うものに当たる比率も、高い方になるかと。そういう意味ではちょっとドキドキしながら試飲するワイナリーです。ワイン・アドヴォケイト、ワイン・スペクテーター、ヴィナスでもあまりレビューはされておらず、時には「ファンキー」などと形容されることもあります。それでも、一部の愛好家には絶大な支持を得ているようです。

今回のジンファンデルFTP-Zは峰夫さんが「このワインはマトモです。というか、ちゃんと美味しい。瓶詰め前の添加とはいえ、亜硫酸もちゃんと入っているから、めだった気まずい臭いもしません。若干の揮発酸臭はあるものの、ワタシ的には「赤いフルーツのアロマを、揮発酸が持ち上げてくれてるから、むしろオッケー」な感じですし、酸化臭、還元臭、腐敗酵母臭、マメ臭など自然派にありがちなイケナイ匂いはしませんです」と書いており、だまされたと思って買ってみたのでした。
畑はロウダイのキルシェンマン・ランチ。ターリー(Turley)のワインメーカーとして知られるティーガン・パサラクアが個人として所有している畑です。ターリーのほかベッドロックやカーライルといったジンファンデルの達人達がワインを作る銘醸畑。100年を超える古木の畑と言われています。
飲んでみました。赤系の果実がきれいで、意外といってもいいほど飲みやすいワイン。ザクロやラズベリー、ストロベリーの味わい。かすかにミンティな風味もあります。
濃厚さは全くないワイン。ワイン名のFTP-Zは「F*CK Tegan Passalacqua-Zinfandel」の略だそうで、あなたブドウ分けてもらってその言い方はないでしょうと思ってしまいますが、それでも許される魅力がこのひとにはあるんでしょうね。
ビリキーノのマルヴァジア・ブランカを使ったペティアンナチュレル(ペットナット)2018を飲みました。写真の左端のワインです。爽やかで洋梨やグレープフルーツ、青りんごの風味。泡も結構しっかりあります。飲んで楽しいワイン。家族にも人気上々。寄せ鍋と合わせましたがポン酢との相性も上々でした。
このワイン、コルクではなく王冠だったのですが、栓抜きで王冠を外したら、中からかなり泡が出てワインもちょっとこぼれてしまいました。案外王冠は扱いにくいですね。
今年2本目のワインは、ギャリーファレル シャルドネ オリヴェット・レーン・ヴィンヤード 2015。少し熟成が始まっていてナッティーな風味があります。妖艶で大人のシャルドネという雰囲気。美味しいです。
ギャリー・ファレルは5000~7000円台あたりのシャルドネやピノ・ノワールの中では非常にいいものを安定して作っています。特にロシアン・リバー・ヴァレーのAVAものはコスパ高いですが、このワインは単一畑でほぼ価格は同じくらいとお買い得です。
合わせた料理は「ポテ」。豚バラ肉の塊を野菜と煮込んだフランスの郷土料理です。味付けは塩だけなので、赤ワインよりは白ワイン、そして豚肉の旨味に負けない味わいのワインを選びました。
今年最初に飲んだのは写真の右から2番め。アイアンストーン(Ironstone)のリザーブ・ジンファンデル ルース・ヴィンヤード 2017です。1909年に植樹された畑でラベルの「108」の数字は2017年が植樹から108年ということを意味しています。濃厚フルボディなワイン。スパイシーで熟した果実の味わいがいかにもジンファンデルという感じです。すき焼きに合わせて飲んだのですが、割り下の甘さと濃厚ジンファンデルはやっぱりよく合うと思います。