
ガロに売却されて以降、一時は存続が危ぶまれていたレーヴェンズウッドが、復活してきています。そして、ガロは創設者のジョエル・ピーターソンを改めて「スピリット・ガイド」として契約しました。そのジョエルへのインタビュー記事が出ていました(Joel Peterson on Ravenswood’s Rebirth, GLPs and Recapturing Joy – Grape Collective)。
興味深かったのは3カ所。一つはガロでの役割、もう一つはラベルに書かれている「PFM」の3文字の秘密、最後はもう一人のジョエルのことです。
ガロでは試飲には参加していますが、ワイン造りには口を出していないとのこと。レーヴェンズウッド専任で4人を雇っているというから、結構人手をかけていますね。
そして、ガロが新たに裏ラベルに小さく入れた「PFM」の3文字ですが、実はレーヴェンズウッド立ち上げ時のエピソードに基づくものだったそうです。
最初の収穫で、ジョエルは4トンのブドウを何とか一人で収穫して、それを醸造を委託するジョセフ・スワンのワイナリーに運ぼうとしていました。天気予報は雨で、心配していたのですが、ブドウをトラックに積み込んでいる間、2羽の大ガラスが畑に飛んできてジョエルに歌いかけました。それのおかげで雨が降らなかったとジョエルは思っています。そして、最後のブドウを破砕機に入れた瞬間、雨が降り出しました。これは「 純粋なクソマジック」(pure fucking magic)だったという話をガロの人にしたところ、PFMの3文字がラベルに入ったとのことです。
そして、最後の「もう一人のジョエル」とは、ジョエル・ピーターソンの孫、モーガン・トウェイン・ピーターソンの息子であるジョエル・ハワード・ピーターソンのことです。現在5歳になる「若い方のジョエル」ですが、なんと今年初めてのジンファンデルのワインを造ったそうです。モーガンの初ワインである9歳よりも4年も早く! このワインもリリースするんでしょうかね?

シャンパーニュハウス「マム(Mumm)」がナパに作ったマム・ナパ(現在のオーナーはペルノ・リカール)をナパのトリンチェロ・ファミリーが買収することが発表されました。買収内容にはブランドのほか、ワイナリーやカーネロスのデヴォー・ランチ(Devaux Ranch)が含まれています。買収価格は明らかになっていません。2026年春に買収完了の予定です。
マムは1970年代末にスパークリングワインを造る土地を探しにワインメーカーが渡米、1983年に最初の米国製スパークリングワインをリリースしています。当初はドメーヌ・マムという名称で、1990年からマム・ナパになっています。
トリンチェロは今後、マム・ナパのスパークリングワインを米国、カナダ、メキシコ、カリブ諸島で販売する権利を得たとのこと。
トリンチェロ・ファミリー傘下のワイナリーには、ナパのトリンチェロのほか、サター・ホーム、メナージュ・ア・トロワ、シーグラス、ジョエル・ゴット、ナパ・セラーズ、チャールズ&チャールズ、スリー・シーヴス、カリフォルニア・ルーツなどがあります。

ヴィナスが先日公開した2025年の振り返り記事で、ダラ・ヴァレのマヤさんをワインメーカー・オブザイヤーに選んでいました。
世代交代は、交代する側にとっても交代される側にとっても簡単なことではないとし、マヤさんの経歴に触れた後に、2023年のダラ・ヴァレのワインが、これまでのダラ・ヴァレと比べてタンニンのマネジメントが非常に良くなっているとしています。
ちなみにレイティングはカベルネ・ソーヴィニヨンが100点、マヤが98点、MDV(ナパのいろいろな畑からのカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンド)が98+、セカンドのコリーナが94点でした。
これを受けて、マヤさんがインスタグラムに投稿したのが下のもの。ちょうど30年前、1995年12月14日にがんで亡くなった父親を偲んで、マヤさんが小さいころからの家族の写真が出ています。
コメントには以下のような内容が書かれています。
これは信じられないほどの栄誉であり、この事業で成功を願ってくれた方々の支援と導きがなければ決して得られなかったものです。心から感謝するとともに、小さな家族経営のワイナリーとして成し遂げた成果を誇りに思います。しかし、この知らせを母と祝った後、父とこのマイルストーンを分かち合えないことに気づき、感情が込み上げてきました。私にできる最善は、父の遺志を尊び、彼の記憶を生き続けるよう、これからも懸命に努力し前進し続けることです。
マヤさん、おめでとうございます!

カリフォルニアワイン協会が2025年の収穫レポートを公表しました。その主な内容を紹介します。
2025年のカリフォルニアにおけるワイン用ブドウの収穫は、穏やかで安定した生育シーズンに支えられ、品質面で非常に高い評価を受けるヴィンテージとなっています。春は冷涼に始まり、夏も極端な高温に見舞われることがほとんどなく、成熟期から収穫期にかけても比較的温和な気候が続きました。この結果、ブドウは急激に糖度を上げることなく、ゆっくりとバランスよく成熟しました。
収穫開始時期は地域によって差がありましたが、多くの産地で例年より最大2週間ほど遅れました。9〜10月にかけて一部で降雨があったものの、収穫時期の判断や入念な選果、キャノピー管理によって品質低下を回避しています。特に水はけの良い畑では、降雨がかえって果実の表現力や風味の奥行きを高めたと評価されている。
収量については「平均〜やや少なめ」とする声が多くなっています。USDAは2025年のカリフォルニア全体のワイン用ブドウ生産量を約300万トンと予測しており、前年比では増加したものの、直近3年平均を下回っています。一方、カリフォルニア・ワイン用ブドウ生産者協会(CAWG)は、これよりやや低い250万トン弱と見積もっており、数量よりも品質重視の年であることが示唆されています。
ワインのスタイル面では、2025年は「エレガンス」「抑制」「テロワール表現」がキーワードとして繰り返し語られています。赤ワインは過度なパワーに寄らず、深みと構造を備えた洗練されたスタイルになり、白ワインは明るい酸と精密さが際立つと予想されている。糖度が比較的低い段階で収穫されたブドウが多く、結果としてアルコール度数は控えめになり、現代的な嗜好に合致したバランスの良いワインが期待されています。
以下では地域別の状況を紹介します。
ナパ・ヴァレー
ナパ・ヴァレーでは、冷涼なシーズンと十分な冬季降雨により、健全な樹勢と均一な成熟が実現しました。収量は予想以上に多く、品質も非常に高い年となりました。カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランは、低めの糖度でも十分なフェノール熟度と深い色調を示しています。晩夏の降雨はありましたが、水はけの良い畑ではむしろ風味の立体感を高める結果となりました。全体として、長期熟成に耐えるクラシックなスタイルが期待されています。
ソノマ・カウンティ
ソノマでは、冬から春にかけての安定した降雨と冷涼な夏が理想的な条件を生みました。シャルドネやピノ・ノワールは、酸と果実味のバランスに優れ、風味の純度が高い仕上がりです。収穫は平年並みの時期に始まりましたが、秋の降雨を見据えて多くの生産者が迅速に対応しました。その結果、全体的に非常に健全な果実が確保され、品質重視のヴィンテージとなっています。
ローダイ
ローダイでは、シーズン全体を通して冷涼で安定した気候が続きました。酸がしっかりと保持され、赤品種では濃い色調と深い風味が得られています。特にジンファンデルは、凝縮感とバランスに優れた仕上がりが期待されています。古木の収量はやや少なめでしたが、品質面での評価は非常に高い年です。
パソ・ロブレス
パソ・ロブレスでは、記録的に涼しい夏が成熟をゆっくりと進めました。カベルネ・ソーヴィニヨンは十分なハングタイムを確保でき、色調、構造、香味が向上しています。白ワインも非常にクリーンで成熟度が高く、全体として2023年ヴィンテージに近い高評価が見込まれています。
サンタ・バーバラ
サンタ・バーバラでは、低糖度ながら高い熟度を達成したことが特徴です。ピノ・ノワールは特に高品質で、自然な酸と低アルコールのエレガントなスタイルが期待されています。一部地域では山火事の煙の影響がありましたが、適切な選果によって品質は確保されました。
その他地域(サンディエゴ、テメキュラ、サスーン・ヴァレーなど)
南部や内陸の小規模産地でも、冷涼な気候の恩恵により良好な品質が報告されています。テメキュラでは収量は少なめでしたが、酸と品種特性が際立つ年となりました。サスーン・ヴァレーでは、一部で課題はあったものの、全体として安定した仕上がりです。
ソノマのロシアン・リバー・ヴァレーに、日系女性ドンナ・カトウによる新しいワイナリー「アドンナ(Adonna)」が設立されたという記事がForbesに出ていました。

ドンナ・カトウの座右の銘が「一期一会」。「日本の哲学である『一期一会』は、ブドウ畑の進化する性質、つまりブドウが最高の状態へと成熟していく中での季節の移り変わり、そしてどのヴィンテージも前年や来年とは同じではないという考え方を反映しています。私たちは、ブドウ畑の声をワインを通して表現し、それぞれのボトルに場所と時間の神聖さを捉えるよう、ワイン造りを工夫しています」と説明している。

ドンナ・カトウは生化学を学び、研究生物学者としてキャリアをスタートし、後にバイオテクノロジー・コンサルティング会社を設立して成功を収めました。UCデーヴィスの学生時代にブドウ栽培の入門クラスを受講したことがあり、ワイン造りに興味を持つようになりました。その後、乳がんと診断されたことをきっかけにキャリアを考え、土地とのつながりを求めてワイン造りを始めることにしました。ワイナリーを始めるにあたっては改めてブドウ栽培と醸造の修士を取得しています。
アドンナの畑「キャンフィールド・ヴィンヤード(Canfield Vineyard)」はロシアン・リバー・ヴァレーのセバストポール・ヒルズにあります。ゴールドリッジ土壌の土地です。

アドンナのラベルにはイチョウの葉が描かれています。イチョウは不屈の精神と長寿を象徴する植物として崇められているとのこと。また、彼女の4人の息子たちへの敬意も表しています。葉が円を描くのは自然の循環やワイン造り、人生の様々な段階をイメージしています。
アドンナのメインのワインはピノ・ノワールですが、ユニークなのはピノ・ノワールから白ワインも作っていることです。ピノ・ノワールのボディ感を保ちながら白ワインのフレッシュさもあるワインだそうです。

ドンナ・カトウの座右の銘が「一期一会」。「日本の哲学である『一期一会』は、ブドウ畑の進化する性質、つまりブドウが最高の状態へと成熟していく中での季節の移り変わり、そしてどのヴィンテージも前年や来年とは同じではないという考え方を反映しています。私たちは、ブドウ畑の声をワインを通して表現し、それぞれのボトルに場所と時間の神聖さを捉えるよう、ワイン造りを工夫しています」と説明している。

ドンナ・カトウは生化学を学び、研究生物学者としてキャリアをスタートし、後にバイオテクノロジー・コンサルティング会社を設立して成功を収めました。UCデーヴィスの学生時代にブドウ栽培の入門クラスを受講したことがあり、ワイン造りに興味を持つようになりました。その後、乳がんと診断されたことをきっかけにキャリアを考え、土地とのつながりを求めてワイン造りを始めることにしました。ワイナリーを始めるにあたっては改めてブドウ栽培と醸造の修士を取得しています。
アドンナの畑「キャンフィールド・ヴィンヤード(Canfield Vineyard)」はロシアン・リバー・ヴァレーのセバストポール・ヒルズにあります。ゴールドリッジ土壌の土地です。

アドンナのラベルにはイチョウの葉が描かれています。イチョウは不屈の精神と長寿を象徴する植物として崇められているとのこと。また、彼女の4人の息子たちへの敬意も表しています。葉が円を描くのは自然の循環やワイン造り、人生の様々な段階をイメージしています。
アドンナのメインのワインはピノ・ノワールですが、ユニークなのはピノ・ノワールから白ワインも作っていることです。ピノ・ノワールのボディ感を保ちながら白ワインのフレッシュさもあるワインだそうです。
ワシントン州で最大手のカスタム・クラッシュ・ワイナリー「コヴェントリー・ヴェール(Coventry Vale)」を所有するワイコフ家が、ワシントン最大のワイナリーであるシャトー・サン・ミシェルを買収しました。サン・ミシェルがワシントン州に拠点を置く民間企業に買収されるのは、50年以上ぶりとなります。今回の買収には、ワシントン州にあるセントミッシェルのワインブランド、施設、畑がすべて含まれています。
ワイコフ家は1978年からブドウ栽培を始め、1980年代からサン・ミシェルのパートナーとしてサン・ミシェルのワインを作ってきました。
「サン・ミシェルは長年にわたりワシントン州のワイン産業を牽引してきました。1980年代初頭からのパートナーとして、私たちはサン・ミシェル・ワイン・エステーツが誇る北西部を代表するワインブランドの卓越したポートフォリオを深く信頼しています。サン・ミシェルのチームと共に、そのリーダーシップをさらに強化し、ワイン造りの品質向上に投資し、ワシントン州のブドウ栽培農家とワシントン州産ワインを全国の消費者にお届けできることを楽しみにしています」と」とコベントリー・ベール・ワイナリーのCEO、コート・ワイコフ氏は述べています。
シャトー・サン・ミシェルは2021年にプライベート・エクイティ投資会社のシカモア・パートナーズに買収されていました。今回の買収はワシントン州のブランドを対象としており、サン・ミシェル傘下のオレゴンのワイナリーA to ZやErath、Rex Hillはシカモアに残ります。
ワイコフ家は1978年からブドウ栽培を始め、1980年代からサン・ミシェルのパートナーとしてサン・ミシェルのワインを作ってきました。
「サン・ミシェルは長年にわたりワシントン州のワイン産業を牽引してきました。1980年代初頭からのパートナーとして、私たちはサン・ミシェル・ワイン・エステーツが誇る北西部を代表するワインブランドの卓越したポートフォリオを深く信頼しています。サン・ミシェルのチームと共に、そのリーダーシップをさらに強化し、ワイン造りの品質向上に投資し、ワシントン州のブドウ栽培農家とワシントン州産ワインを全国の消費者にお届けできることを楽しみにしています」と」とコベントリー・ベール・ワイナリーのCEO、コート・ワイコフ氏は述べています。
シャトー・サン・ミシェルは2021年にプライベート・エクイティ投資会社のシカモア・パートナーズに買収されていました。今回の買収はワシントン州のブランドを対象としており、サン・ミシェル傘下のオレゴンのワイナリーA to ZやErath、Rex Hillはシカモアに残ります。
米国のTTB(酒類・タバコ税貿易管理局)が出しているワインの生産量のレポート「Wine Reports | TTB: Alcohol and Tobacco Tax and Trade Bureau」を少し調べてみました。

まず、2024年のワイン生産量の州別トップ11です。気になるところは2つ。5位にケンタッキーという、ワインでは耳慣れない州が入っていること。それから2位がニューヨークになっていることです。なお、単位は米ガロン(1ガロンは約3.8リットル)です。
TTBのデータには2012年からのものが入っているので、2024年の生産量2位から9位の州について、2012年からの推移のグラフを作ってみました。1位のカリフォルニアを除いたのは、それだけかけ離れて多いので、他の州の推移が分からなくなってしまうからです。

ニューヨーク州と、3位になったワシントン州を比べると、元々それほど大きな差があったわけではなく、過去にも2014年にニューヨーク州が2位になったことがありましたし、2021年や2023年もかなり小さな差でした。これからも年によって、順位の変動はありそうです。
一方、ケンタッキー州については2022年までは統計の数字がなく、2023年から急に5位に入ってきています。ケンタッキー州にもワイナリーはありますから、これまで単に統計から漏れていたのかもしれませんが、それにしても5位に入るほどの生産量があるとはちょっと思えない感じもします。大手ワイナリーの工場ができたなどの理由もあるのかもしれないと思いましたが、調べて範囲ではわかりませんでした。ちなみにソムリエ教本にも載っているバージニア州は9位です。
TTBのデータにはProduction(生産量)のほかにTaxable Withdrawals(課税対象の引き出し)、Tax Free Withdrawals(非課税の引き出し)、Stocks on Hand End-of-Period(期末在庫)の項目も入っています。課税対象の引き出しとは主に国内市場への出荷、非課税の引き出しとは主に輸出や加工用の出荷です。
そこで、生産量と課税対象の引き出しの推移をグラフにしてみました。

米国のワイン消費が2020年で頭打ちになったと言われていますが、赤い線の方を見るとそれがよく分かります。2024年は2020年と比べると22ポイントも減っています。生産量の方は2023年までは横ばいでしたが、2024年は大きく減っています。2024年から本格的な生産調整に入ってきているのだと思います。

Tax Free Withdrawals(非課税の引き出し)のグラフです。おそらく輸出が大部分だと思います。右肩上がりで増えてはいます。ただ、国内消費の減少分を補うほどまでにはなっていません。輸出比率(赤線)は上がってきてはいます。

まず、2024年のワイン生産量の州別トップ11です。気になるところは2つ。5位にケンタッキーという、ワインでは耳慣れない州が入っていること。それから2位がニューヨークになっていることです。なお、単位は米ガロン(1ガロンは約3.8リットル)です。
TTBのデータには2012年からのものが入っているので、2024年の生産量2位から9位の州について、2012年からの推移のグラフを作ってみました。1位のカリフォルニアを除いたのは、それだけかけ離れて多いので、他の州の推移が分からなくなってしまうからです。

ニューヨーク州と、3位になったワシントン州を比べると、元々それほど大きな差があったわけではなく、過去にも2014年にニューヨーク州が2位になったことがありましたし、2021年や2023年もかなり小さな差でした。これからも年によって、順位の変動はありそうです。
一方、ケンタッキー州については2022年までは統計の数字がなく、2023年から急に5位に入ってきています。ケンタッキー州にもワイナリーはありますから、これまで単に統計から漏れていたのかもしれませんが、それにしても5位に入るほどの生産量があるとはちょっと思えない感じもします。大手ワイナリーの工場ができたなどの理由もあるのかもしれないと思いましたが、調べて範囲ではわかりませんでした。ちなみにソムリエ教本にも載っているバージニア州は9位です。
TTBのデータにはProduction(生産量)のほかにTaxable Withdrawals(課税対象の引き出し)、Tax Free Withdrawals(非課税の引き出し)、Stocks on Hand End-of-Period(期末在庫)の項目も入っています。課税対象の引き出しとは主に国内市場への出荷、非課税の引き出しとは主に輸出や加工用の出荷です。
そこで、生産量と課税対象の引き出しの推移をグラフにしてみました。

米国のワイン消費が2020年で頭打ちになったと言われていますが、赤い線の方を見るとそれがよく分かります。2024年は2020年と比べると22ポイントも減っています。生産量の方は2023年までは横ばいでしたが、2024年は大きく減っています。2024年から本格的な生産調整に入ってきているのだと思います。

Tax Free Withdrawals(非課税の引き出し)のグラフです。おそらく輸出が大部分だと思います。右肩上がりで増えてはいます。ただ、国内消費の減少分を補うほどまでにはなっていません。輸出比率(赤線)は上がってきてはいます。
2018年に設立し、ボニー・ドゥーンやトード・フォロー、ラピス・ルナなどのブランドを所有するウォールーム・セラーズが、歴史的ブランド「SIMI(シミ)」をThe Wine Group(TWG)から取得しました。The Wine Groupがコンステレーション・ブランズから同ブランドを取得したのは25年6月のことで、半年足らずでの売却となりました。価格は公開されていません。
SIMIは1876年にソノマで設立された歴史あるワイナリー。1904年、父と叔父がインフルエンザで亡くなり、18歳でワイナリーを引き継いだイザベル・シミで知られています。禁酒法下では聖餐用のワインを販売し、禁酒法が廃止されると、ため込んでいた在庫のワインを放出して有名になりました。
その後も、女性のリーダーシップが続き、中でもワインメーカーだけでなく、社長として会社の経営も担ったゼルマ・ロングは有名です。直近も女性ワインメーカーのレベッカ・ヴァルスがワイン造りを担っています。
ウォールーム・セラーズはワインブランドを購入して、その価値を上げることに注力しています。ウォールーム・セラーズのワイン醸造ディレクター、ニコール・ウォルシュは、「イザベル、ゼルマ、そして私の先人たちであるSIMIの女性たちに深い敬意を抱いています。カリフォルニアワインの歴史におけるこの重要な伝統を引き継いでいくことを楽しみにしています」と語っています。
SIMIは1876年にソノマで設立された歴史あるワイナリー。1904年、父と叔父がインフルエンザで亡くなり、18歳でワイナリーを引き継いだイザベル・シミで知られています。禁酒法下では聖餐用のワインを販売し、禁酒法が廃止されると、ため込んでいた在庫のワインを放出して有名になりました。
その後も、女性のリーダーシップが続き、中でもワインメーカーだけでなく、社長として会社の経営も担ったゼルマ・ロングは有名です。直近も女性ワインメーカーのレベッカ・ヴァルスがワイン造りを担っています。
ウォールーム・セラーズはワインブランドを購入して、その価値を上げることに注力しています。ウォールーム・セラーズのワイン醸造ディレクター、ニコール・ウォルシュは、「イザベル、ゼルマ、そして私の先人たちであるSIMIの女性たちに深い敬意を抱いています。カリフォルニアワインの歴史におけるこの重要な伝統を引き継いでいくことを楽しみにしています」と語っています。

ナパヴァレーのサスティナブル認証プログラム「ナパ・グリーン」が認証済みの101のすべての畑で除草剤「ラウンドアップ」に代表される化学物質グリホサートを使った製品の排除に成功しました。2023年末に立てた目標を達成したことになります。ナパ・グリーンのエグゼクティブディレクター、アナ・ブリテン氏は「私たちは生産者と協力し、土壌から水、そして人々に至るまで、体系的に有益な農法を実施しています。ラウンドアップはこれら3つすべてにリスクをもたらします。ナパグリーンのメンバーは、可能性を示しています。世界中の生産者の心に響くことを願っています」と語っています。
グリホサートの廃止をサポートするために、ナパ・グリーンは雑草管理ツールキット、トレーニング ワークショップ、栽培者が畑固有の条件に合った代替手法を実施できるようにするための個別支援を含む包括的なサポート システムを開発しました。2024年にはサン・スペリー、チムニー・ロック、ポール・ホブス、コリソンの各ワイナリーに助成金を提供し、新しい草刈り機の調達と羊の放牧試験を実施しました。
次の目標としては、すべての合成除草剤の廃止を2027年末までに達成することが挙げられています。「除草剤からの転換は、農場労働者、土壌、そしてブドウの木の健康にとって不可欠です。これは、ワイン産業の再生を継続し、現代の消費者と繋がり、そして私たちが農業を営む地域社会と生態系の向上を目指す道のりにおける重要な一歩です」とナパ・グリーンでブドウ畑のプログラム・マネジャを務めるベン・マッキー氏は語っています。
カリフォルニア州ワイン用ブドウ栽培者協会(CAWG)が、各地の栽培者協会と協力し、カリフォルニアのブドウ畑の正確なデータベースを作成しました。Land IQという企業の技術を使い、リモートセンシング、人工知能、現地でのフィールド検証などの方法を活用して、これまでで一番正確なデータベースになったといいます。
この結果、2025年8月時点で477,475エーカーのブドウ畑が存在しており、2024年10月から2025年8月の間に38,134エーカーが伐採されたことが判明した。これは約7.3%に相当します。

郡ごとの、畑の面積と引き抜かれた面積のデータも公開されています。畑の減少率が10%を超えるのは、大部分が低価格ワインの産地であるセントラル・ヴァレーの郡ですが、サンタ・バーバラやモントレーも平均以上の8%台であり、高級ワインの産地であるナパも6.8%と比較的上位に入ります。
引き抜かれた面積の多い順で見ても、1位と2位はセントラル・ヴァレーのサンホアキンとフレズノですが、3番目がモントレー、以下ナパ、ソノマ、サン・ルイス・オビスポ(パソ・ロブレスやSLOコーストを含む)と有名産地が続きます。
また、別の記事によると、2025年の収穫ではナパのおよそ20%にあたる8000エーカーが、収穫せずに放置されてしまったといいます。現在の予測では、2025年のカリフォルニア全体の収穫量は250万トンを下回り、近年では最も少なくなりそうです。
2023年と2024年のナパは収穫量が多く、2025年はそのための調整という面もあるようです。クオリティが少しでも落ちるところは収穫されなかったと見られます。これを機会に植え替えが進むという見方もあります。
この結果、2025年8月時点で477,475エーカーのブドウ畑が存在しており、2024年10月から2025年8月の間に38,134エーカーが伐採されたことが判明した。これは約7.3%に相当します。

郡ごとの、畑の面積と引き抜かれた面積のデータも公開されています。畑の減少率が10%を超えるのは、大部分が低価格ワインの産地であるセントラル・ヴァレーの郡ですが、サンタ・バーバラやモントレーも平均以上の8%台であり、高級ワインの産地であるナパも6.8%と比較的上位に入ります。
引き抜かれた面積の多い順で見ても、1位と2位はセントラル・ヴァレーのサンホアキンとフレズノですが、3番目がモントレー、以下ナパ、ソノマ、サン・ルイス・オビスポ(パソ・ロブレスやSLOコーストを含む)と有名産地が続きます。
また、別の記事によると、2025年の収穫ではナパのおよそ20%にあたる8000エーカーが、収穫せずに放置されてしまったといいます。現在の予測では、2025年のカリフォルニア全体の収穫量は250万トンを下回り、近年では最も少なくなりそうです。
2023年と2024年のナパは収穫量が多く、2025年はそのための調整という面もあるようです。クオリティが少しでも落ちるところは収穫されなかったと見られます。これを機会に植え替えが進むという見方もあります。