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Date: 2010/0929 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Rolling Stonesのミック・ジャガーが監修したというワインが発売されました。現在こちらのページから予約できます。明日9月30日が締め切り。

これ紹介しようかどうか迷っていたのですが値段が1万5000円と高いことと情報がほかになくて躊躇していました。ようやく作っているワイナリ(ワインはナパですがワイナリはLake Countyにあるようです)などが分かったので書くことにしました。

で,ちょっとびっくりしたのですが,米国ではアイスワイン2種も発売しているのです(販売サイト)。で,Satisfactionはこのサイトではなく小売店で売るようなのですが,そこがなかなか見つかりません。ようやく発見したのはカナダのワインショップ

さらにびっくりしたのは値段は47.25カナダドル。日本円にすると4000円を切ります。日本の値段さすがにちょっと高すぎます…

それでも買おうという方は多分このサイトは見ないと思いますが…
Date: 2010/0929 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Decanter誌のWebサイトに今年のナパの収穫についての記事が載っていました(Napa 2010: long cool summer promises )。

例年に比べてとても涼しいと言われている今年,アルコール度が低いワインができそうだとのこと。また,8月末の熱波によって収穫が大幅に減るそうです。

Shaferでは今週Merlotの収穫を始め,次にシャルドネ,来週Cabernet Sauvignonを収穫する予定だそうです。涼しいシーズにしてはCabernet Sauvignonの収穫などちょっと早めかと思ったのですが,いわゆる「green harvest」によって早めに余計な果実を落とし,一つの枝について1房しか残らないようにしたとのこと。区画によっては収穫量が半分になってしまったそうです。これで「Shaferクオリティ」を維持するとのことです。

Alpha Omegaのワインメーカーは「既に白ワインについては完熟して素晴らしいビンテージになった。今の乾いた気候が続けば『世紀のビンテージ』になるかもしれない」と言っているとか。収量は少ないものの品質はポジティブな意見が多いようです。
Date: 2010/0928 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ちょっとタイミングを逃してしまった感もありますが,Robert Mondavi直系のプロジェクトContinuumの2007年が国内入荷しています。今やMondaviの手を離れてしまったOpus Oneと飲み比べても面白いかもしれません。

Continuumは故Robert Mondaviの次男Tim,長女(Timの姉)のMarcia,妻のMargritのワイナリ。長男のMichaelはMという別のワイナリを手がけていますが,Robertが参加していたContinuumが直系といっていいでしょう。2005年のデビュー・ヴィンテージがWine Advocate誌で95点,2006年も96点と高い評価が付いています。

ただ実は2005年と2006年がOakvilleの畑から購入したブドウでワインを作っていたのに対して,2007年からはプリチャードヒルに購入した畑のブドウを使っています。品質の変化が気になるところではありますが,既にWine Spectator誌では97点という高得点がついているそうです(2005年は93,2006年は95点)。
【11/02追記】SFGateの記事によると2007年で使われているプリチャードヒルのブドウはまだ15%。メインはTo-Kalonの畑だそうです。

かたやOpus Oneも2005年からWAで95+,93+,95点と2000年初頭の低迷からようやく脱した様子。よくなってからのものは飲んでいないので,こちらも気になるところではあります。

飲み比べ候補のもう一つとしては,Continuumが畑を購入した元の持ち主である「Cloud View」のワインです。こちらは1万円程度とContinuumの約半額。味わいはどう違うのでしょう?

Date: 2010/0927 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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読売オンラインに「フェッツァーの女主人が死去 : ワインニュース : ドリンク&ワイン : グルメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)」という記事が出ていたのでありますが…

なんか紛らわしい記事です。Fetzerファミリーがビオディナミに精を出しているのは事実ですが,僕の知る限りではそれはCeagoというFetzer Vineyads売却後に始めたワイナリにおける話です。

日本で目にするFetzerは「Sustainable」ではあるもののビオディナミとはどこにも書いてありません。

創業者がワイナリを売却してしまうと,往々にしてブランド名で話をしているのか,その人の話なのかわかりにくくなってしまいますが,きっとこれもその例なのでは。この記事読んだ人は,おそらくFetzerのブランドをイメージすると思うので,ミスリーディングな感じがします。
Date: 2010/0926 Category: 技術系
Posted by: Andy
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iPhone,iPadネタが続いて恐縮です。

ワインの管理をするiPhoneアプリはあまたありますが,その中でも割とよくできているのがSnoothのアプリ。このプロフェッショナル版がラベルの画像認識に対応したというので,アップグレードして試してみました(アップグレードはアプリ内課金で実行できました。ただ600円はちょっと高い)。

画面下から「Snapshots」を選ぶと画像認識のページに行きます。ここで写真を撮るかあるいは既存の写真を選ぶか。ここでは既存の写真を選んだところ,サーバーに転送して画像認識が始まりました。
snooth1snooth1

認識終了。Luciaのワインと正しく認識しています。ヴィンテージは分からなかったよう。このまま「View」を選ぶとワインリストが出ます。
snooth1snooth1

残念ながらリストにLucyはなかったようです。その辺が課題でしょうね。とりあえず見つかったワインをタップすると次のような画面に移ります。
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ここでセラーに記録したりWishlistにいれられます。
Date: 2010/0926 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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アトランタのBone'sというステーキハウスでワインリストにiPadを導入したところ,わずか2週間でセールスが11%上がったそうです(New York Timesの記事)。これを分析する記事がGizmodoのオーストラリアに出ていました(Why iPads Increase Wine Sales In Restaurants? | Gizmodo Australia)。

これらによると,iPadでワインセールスが向上したのは何も物珍しさではなく,食事に来た人によりよい情報が与えられたからだとのこと。ワインリストにRobert Parkerなどの評論家によるレビューを加えたことで,客は高いワインでも注文しやすくなったとのこと。

確かに,レストランのワインリストは大多数の客にとってはほとんどが知らないワインでしょう。そこで値段以外に選ぶ理由を付けるというのは大事なことだと思います。

でもiPadじゃなくても紙にレビューを印刷すればいいのでは,という話もないわけではありませんが,逆にレストランにとってはワインリストを日々維持更新するのはかなりの手間なこと。iPadだとそれが軽減できるので情報を加える余地もできるということのようです。
Date: 2010/0924 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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満月ロゼというキャンペーンをイオンが始めましたね。「満月の夜にロゼを飲むと恋がかなう」と言われているそうです。そんなのどこで言われてるんだなんて野暮なことを言うのはやめておいて,中秋の名月の次の日にロゼを開けました(iPhoneアプリの月読君によると満月は9/23の18:16だったそう。15夜=満月ではないのです)。

飲んだロゼはこれ。というかうちにはロゼこれしかなかった。

Posted using Mobypicture.com

PisoniのワイナリLuciaが作るロゼです。100%ピノ・ノワールでPisoniとGarys'のブドウを使っています。ヴィンテージは2007。よいヴィンテージだけあって香りよく,しかもすっきり。とても飲みやすいワインで,ついついグラスが進みすぎ,適量をオーバーしてしまいました。

このロゼ,ボトルも普通より細身でおしゃれだし,色もすごくきれいなピンクなので,女性にあげたら喜ばれそうな気がします。ちなみにワイナリではこのワイン1本ごとに1ドル,乳がんの研究に寄付しているそうです。

楽天には前年2006のものしか残っていないようです(柳屋のページ)。現在の輸入元のラインナップにも入っていないので,来年以降手に入るかどうかちょっと心配です。

ついでにもう一つ気になっているロゼはカレラのもの。2009年に3年ぶりに作られたロゼでWAで91点を取っています。ロバート・パーカーによると「今年飲んだセントラルコーストのロゼではタブラスクリークの2009と並んで好きなワイン」とのこと。

Date: 2010/0923 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアの大学でワインというとUC Davis(カリフォルニア大学デーヴィス校)が有名ですが,ソノマ州立大もワインのプログラムに力を入れ始めているそうです。
"California’s wine industry has shown strong support for Sonoma State University’s evolving wine program, according to Ray Johnson, who took the helm as director of the SSU Wine Business Institute (WBI) last month."
Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - Sonoma State

UC Davisはワインの醸造関係を教えており,その分野では世界的にも有名ですが,こちらはテイスティング・ルームの管理とかワインによる起業とかを教えているのが面白いところ。ワインメーカーだけではワイナリはできないわけですから,こういう教育も必要なわけですね。ちょっと興味を持ちました。
Date: 2010/0922 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Patz & Hallの輸入元がiwine.jpに変わったことで値段が安くなったようです。ピノの最高峰であるPisoniも柳屋で税抜き8000円台。ワイナリのリリース価格が80ドルであることを考えるとかなりの格安になりました。

先日のワイン会でもDonald Patzさんは「Pisoniのブドウが到着するとワイナリ中がその香りになる」とおっしゃっていましたが,数あるPinot Noirの中でもエキス分が多いような感じがします。Pisoniは提携ワイナリのワインの出来に納得がいかないと契約を切るという話がありますが,Patz & Hallは1997年からPisoniのPinot Noirをつくり続けています。

Date: 2010/0921 Category: 技術系
Posted by: Andy
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ブログ「ナパヴァレーの風に吹かれて♪」にナパのiPhoneアプリが出たという記事が載っていました。日本からでも無料でダウンロード出来ます。通信必須なので,現地で使うにはコストがかかることを覚悟する必要がありますが(ソフトバンクの「海外パケットし放題」で現在1日1480円),現地でいろいろ迷うことを考えたら役に立つと思います。

長くなるので以下は続きで

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Date: 2010/0919 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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世の中にワインの本はたくさんあるが,ワインをタイトルに掲げる小説は案外少ない。というわけだけで手にとったこの本,まずは主人公であるウィルバーフォース氏が,1982年のペトリュスを飲むためにあるレストランを訪問するところから始まる。

10万本のワインを所有するというウィルバーフォース氏,支払い能力を危ぶんだ給仕長に,大量の札束を渡して,そこから支払うというなどかなりの太っ腹であり,またワインマニアっぷりも只者ではない感じを受ける。

…しかし,このディナー,ペトリュス1982年を飲みきってしまい,このワインのこのレストランの最後の1本までオーダーしてしまうあたりからなにやら不穏な様相を見せ始める。そして,結局は酔いつぶれたウィルバーフォース氏は昏倒してしまう。

そう,実はウィルバーフォース氏はかなりのアルコール依存症であり,それ以外の問題も数多く抱えていることが次第に明らかになる。ウィルバーフォース氏,復活はあるのか――。

と,思いきや,実はこの小説,この2006年の章から次第に遡っていくという構成になっている。読み進めるほどに,ウィルバーフォース氏がどうしてそういう抜き差しならない状況に陥っていったかが分かってくるのである。最後,ワインを飲み始める前の氏の姿を読むのはいささか居た堪れないものがあった。

というわけで,ワイン好きにとって決して楽しい小説というわけではないが,なかなか面白い小説だった。ワインうんぬんは置いておいてお勧め。
Date: 2010/0917 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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オーパスワンの2007年が日本に入ってきています。一時は「値段の割に味が…」といわれていましたが,モンダヴィ家を離れて以降は評価が上がっており,逆に日本での値段は3万円前後から2万円前後まで下がっています。今では再びカリフォルニアを代表するワインの一つと言ってもいいのではないでしょうか。

例えばパーカーの評を見ると,2000年のものを「ナパで一番割高なワイン」と評したように,1997~2003年あたりは辛口の意見が中心でした。2004年以降のレイティングは93,95+,93+,95と安定してきています。最新ヴィンテージ2007は95点。「the 2007 has terrific black currant fruit, licorice, incense, and subtle smoke, an opulent, even voluptuous mouthfeel, dazzling purity and texture, and a skyscraper-like mouthfeel.」と好意的にコメントしています。

価格も一時は日本で3万円近くしていたのが,最近は2万円程度で落ち着いており,米国の値段と比べても割高感は薄れています。2007年も高い評点の割には価格は上がっていません。

以下のリンクでは楽天から安価なものを選抜して載せています。


ご参考までにOpus Oneには普通のフルボトルのほか375mlのハーフボトルもありますが,1万5000円くらいとフルボトルとたいして変わらない価格です。一瞬,フルボトルと勘違いして安いと思って飛びつきそうになるので注意が必要です。

また,「セカンドワイン」と呼ばれている“Overture”というワインもあります。入手困難という言葉に騙されそうになりますが,要はワイナリだけで販売するおみやげ用ワインという位置付けです。日本に入ってきているのは普通にワイナリで購入したものが流れてきているのだと思います。質的にはOpus Oneと比べるようなものではないし,今はOpus Oneとの価格差も数千円なので,日本のショップで購入する意味はないと思います。
Date: 2010/0915 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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柳屋で半額セールが始まっています。取り上げられているのはBreggo,Londer,Wildhurst,Arrowfieldといったそれほど有名ではないブランドですが,名より実を取りたい方にはお勧めできると思います。

本数限定ものもありますので,お早めに。
Date: 2010/0914 Category: グルメ
Posted by: Andy
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マッシュルーム好きです。特にBBQで焼いて食べるのはこの上ない美味だと思います。あのおいしさを知らない人とはきのこについて語り合いたくないほど(笑)。

といっても難しいことは何もなく,家でも焼き網の上で焼けばいいだけです。肝心なのは傘の内側の部分をなるべく水平に上にして,置いた後は触れないようにすること。焼いていると次第にそこに中から出てきた汁が溜まってきます。これがなによりおいしいのです。だからこれを食べるときはどんなに熱くても汁をこぼさないようにして一口で食べるしかありません。

冒頭からいきなり脱線してしまいましたが,マッシュルームの中でもその味わいで群を抜いていると思っているのがPortobello(Portabellaと女性形で書いてあるケースもあります)マッシュルーム。大きいものだと直径15cmくらいあり,肉厚でそのままステーキとして焼いてたべてもなんとも言えない旨みがあります。普通のマッシュルームと違うのは上述の焼いたときの汁が,肉厚のために肉(って呼んでいいのかな?)の中に閉じ込められること。だからこれを薄く切ってしまっては意味が無いのです。

で,このPortobelloをまるごと一個使ったバーガーをフレッシュネスバーガーが期間限定で売るというので早速食べてきました。

マッシュルームバーガー

Portobelloにしてはやや小ぶりですが,それでもまるごと入っているのはうれしいところ。オニオンやトマト,レタスなど他の野菜もたっぷり入っています。ソースはバルサミコ酢をブレンドしたものということで,野菜によく合います。

とにもかくにもかぶりつきます。Portabelloを噛むと中から肉汁(って呼んでいいのかな?)がじゅわじゅわと。

これです,これ。この肉汁感はPortabelloじゃないと出ないです。さらにこの汁の味とソースが混ざるとなんとも言えず美味です。

ちょっと食べにくいですが満足しました。最後に包み紙に残った汁ももったいないのでポテトに付けて全部食べました。

うまいなあ,もう一回食べたい。ちょっと値段は張りますが,個人的にはマクドナルドのクオーターパウンダーなんかよりよほど満足感がありました。
Date: 2010/0913 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Robert Parkerがローヌでの2週間にわたるマラソン・テイスティングの様子をつづった掲示板の書き込み(会員オンリー)から,これまで30年間続けてきた8つのルールをTwitterに書き込んでいます。

日本語訳のアカウントの投稿もあるので,並べてお伝えします。ルールはシンプルですが,実行するのは大変。やっぱりパーカーは大した人だと思います。

Date: 2010/0912 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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以前に記事を書いたPatz & HallのDonald Patzさんを迎えたワイン会に行ってきました。このワイン会,Donald Patzさんが旧知のKanaさんのために,ということで帰国を1日ずらして開いてもらったとのことでした。

ワインリストは
Argyle Brut 2006 Oregon
Patz & Hall Chardonnay ZioTony Ranch 2005*1
Patz & Hall Chardonnay Dutton Ranch 2008
(Patz & Hall Pinot Noir Alder Springs 2005)
Patz & Hall Chardonnay Hyde Vineyard
Patz & Hall Pinot Noir Jenkins Ranch 2005*1
Patz & Hall Pinot Noir Jenkins Ranch 2008
Patz & Hall Pinot Noir Pisoni Vineyard 2007
*1 Donald Patzさんの個人セラーから持ってきていただいたもの。

(前の記事も長かったので,以下は続きに)

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Date: 2010/0909 Category: グルメ
Posted by: Andy
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先日,お世話になった人の送別会で白金高輪にあるビストロ「kif-kif」で食事とワインを楽しんできました。ここは区民センター(図書館や区役所の出張所がある)の一部になっており,かなりリーズナブルな価格で本格的なフレンチが楽しめます。また,シェフのオススメコースを頼むとワインは無料で持ち込めるというメリットもあります。

前菜はサンマのソテーと夏野菜のグリル。
サンマのソテーと夏野菜のグリル
サンマのソテーには肝のソースがかかっており,その苦味が魚だけでなく野菜ともよく合います。野菜はオクラやピーマンなどまさに夏の野菜。

ワインはCWFCのナパさんがPalminaで作る「Ch.igai Takaha Samurai Bellezzio Tocai Friulano Honea Vineyard」。アルコール度が11.5%とカリフォルニアワインとしては異例の低さ。主賓があまりアルコールに強くないため,このワインにしてみました。以前飲んだPalminaのフリウラーノはちょっと優しい甘さがありましたが,今回のはかなりきりっと酸味が効いています。

次はポルチーニ茸のスープにエスカルゴ。ポルチーニの濃厚な味わいが癖になりそうです。エスカルゴもアクセントになって美味。
ポルチーニのスープとエスカルゴ

その次はこの店のスペシャルでもあるトリュフのリゾットにフォアグラのソテーを載せたもの。
トリュフのリゾットとフォアグラソテー
トリュフのリゾットは香りがたまりません。ここのシェフの以前の店でランチのトリュフリゾットは食べたことがありますが,それとは濃厚さが段違い。さらにフォアグラのソテーと合わせて食べると香りと味わいが二重奏でやってきます。

実はトリュフのリゾットはコースに入っているだろうと思い,事前にツイッターでどんなワインが合いそうか聞いてみたところ,コルトン・シャルルマーニュとか,薄めの赤といった意見をいただき,今回はダービースのシャルドネ・カーネロス2003を持って行きました。ふくよかで熟成によるちょっと紹興酒のようなニュアンスも出始めており,悪くないマッチングだったと思います(Derbesのワインの購入はこちら,安いです)。Kistlerとかのシャルドネでもよかったかもしれません。

赤だったら何がいいでしょうねえ…酸の少なめのピノとか?Pisoniあたりだったらどうでしょう?

さて,これがメインのような感じではありますが,さらにメインディッシュが来ます。かなりのボリューム。鴨肉のソテーです。
鴨肉のソテー
これは周りがカリッと焼いてあり,中はほどよく火が通っているといて,その対照がおもしろいです。奥にあるナスもテクスチャが絶妙。

ワインは再びCh. Igai TakahaからBarberaです。ちょっとフレンチのどっしり感には負けていたかもしれません。和食とかもうちょっとあっさりした食事に合うワインでした。

デザートはキャラメル味のムースなど。
デザート

いやいやおいしゅうございました。
Ch. Igai Takahaのワイン

ビストロ kif-kif フレンチ / 白金高輪駅泉岳寺駅白金台駅
夜総合点★★★★ 4.0

Date: 2010/0909 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
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ナパでワイン以外にアクティビティといったら,必ず名前が上がるのが気球(Hot Air Balloon)です。早朝のナパを大体1時間くらい飛行するというもの。残念ながら僕はまだ乗ったことがありません。Napa Valley Balloonsというところが老舗のようです。

気球がナパを上から眺めるのに対し,逆に低い方から見るツアーもあります。それがカヤック(ナパヴァレーの風に吹かれて♪ : Kayaking @ Napa River 初のカヤック体験☆)。

ナパ・ヴァレーはナパ・リバーという川に沿って広がっているわけですが,この川をカヤックで上り下りしたり,Carnerosの先San Pabro湾あたりを漕いだりするようです。カヤックはエコだし,気球に比べると費用も安いので,ワイン以外の楽しみ方として面白そうだと思います。早朝の霧の時間とか幻想的だろうなあ。

カヤックツアーはこちら
Date: 2010/0908 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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Costcoで1100円台で売っているSauvignon Blancです。10%セミヨンが入っているというものの,かなり酸味が強く,苦味も強いSauvignon Blancです。Pomeloに傾向としては似ているけど,Pomeloの方がおいしいです。でも1100円台というコストコ価格はやはり安い。米国でも14ドルくらいで売っている店があります。

夏も終わりに近づいているので今度はシャルドネを買ってみました。
Date: 2010/0907 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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MelvilleのVerna's VineyardはMelvilleの中でもコスト・パフォーマンスの高さで知られる畑です。米国での実売価格が20ドル前後という安さにもかかわらず,Wine Advocate誌では90点台を連発。実際,この畑でこれまでレビューされている19のワイン(Chardonnay,Pinot Noir,Syrah,Viognier)の中で90点を切っているのはわずか2本だけです。

その中でも95点という高得点を得たのが2008年のSyrah。このワインがカリフォルニアワインあらかるとで税抜き2000円台で出ています。元々コスト・パフォーマンスの高さから日本にはほとんど入ってこない畑であり,今回もおそらく現品限りだと思います。購入はお早めに。

【メルヴィル】 シラー "ヴェルナズ" エステイト [2008]


Date: 2010/0906 Category: 読書感想
Posted by: Andy
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ワインを取り巻く女性たち(その3)から大分時間があいてしまいましたが,一応このコーナーを締めておきたいと思います。

登場したのは
Ramona Nicholson
Dr. Ann Noble
Paula Moschetti
Lee Miyamura
Michele Ostrove
Stephanie Putman
Leslie Sbrocco
Signe Zoller
の8人。Lee Miyamuraさんはハワイ出身の日系人で横須賀に住んでいたこともあるそうです。現在はMeridianのワインメーカー。

この中で面白かったのはPaula Moschettiさん。Frog's Leapのワインメーカーです。なんというかこの人はすごく普通なんです。Santa Rosaで生まれ育ったもののワインとは何のつながりもなく,子供の頃はKool-Aidを飲み,チキンヌードル・スープを食べるようなありふれた環境で育ちました。UC Davisに入ったもののワイン醸造は専門ではなくマイクロブリュワリを作るのが夢でした。それがBeaulieuで収穫時期の手伝いをしたことから急にワインに目覚め,ついにはFrog's Leapのワインメーカーになりました。

今ではお子さんもいらっしゃいますが,そこでも,多忙なワインメーカーとして子供の面倒をちゃんと見ていないのではといった罪悪感にとらわれながら仕事をするという,このあたりも多くの女性が共感するのではないでしょうか。ワインメーカーというと,特別な人間という気がしてしまいますが,彼女は等身大という言葉が似合う感じです。



女性のワインメーカーは今ではありふれていますが,そこにいたるまでは大いなる先人の努力があったことをWomen of the Vineは伝えています。ワイン好きな女性なら一度読んでみるといいと思います(もちろん男性も)。
Date: 2010/0905 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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「ナパヴァレーの風に吹かれて♪ : Sauvignon Blan Tasting @ St.Helena Star紙」に最近ナパで流行っているソヴィニョン・ブランのスタイルが載っていました。それによると

1.樽の使用を控え、ステンレスティールで醸造をし、酸のすっきり感と果実の風味(レモン、ライム、グレープフルーツ 時にはトロピカル系等)の豊かさを活かした仕上がり。

2.香りの豊かさを求めて、ヴィオニエを少しブレンドすることで知られる造り手。 Turn Bull はその先がけでしょうか。。

3.香りが豊かなソーヴィニヨン・ブランのクローンとして知られる
ソーヴィニヨン・ムスクをブレンドする造り手。(ソノマのメリエドワード女史の畑では、ピノ・ノワールの生産を削減このSBの植樹を増加させるほど、ソーヴィニヨン・ムスクは人気です)

4.樽の風味をきかし、セミヨン品種をブレンドし、奥行きとふくよかさのあるボルドースタイルを意識して仕上げる造り手など。。(50ドル以上の高級価格帯に目立つスタイル)


ということで,Sauvignon Blancの産地としては温暖なナパの気候を生かして香り豊かなワインに仕上げる動きが出てきているようです。

個人的に気になったのは「ソヴィニョン・ムスク(Sauvignon Musque)」というクローン。調べてみるとDry CreekFortressなど,名前にMusqueといれているところもいくつかあるようです(どちらもソノマですが)。また,ナパを代表するSauvignon Blancの一つであるSpottswoodeでも,自社畑やHyde VineyardのSauvignon Musqueを1/3程度ブレンドしているとのことです。

なお,Musqueはフランス語だとMusquéと最後にアクセントが入っているのでミュスケと読むのが正しいのでしょうか。いわゆるマスカットのことです。ワインの名前としては日本ではミュスカで通じているようなので,ここではそうしました。

Date: 2010/0903 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Wassy’s系列のパシフィックワインセラーズで「訳ありワイン」のセールをやっています。

セール会場はこちら

訳ありといってももちろん熱にあたったとかいうわけではなく,ラベルなど外見の不良。自宅用であれば十分です。オーストラリアのニュージーランドの専門店なのでそちらのワインが中心ですが,カリフォルニアのヘスやSouverainなどもあります。

セールの性質上,現品限り交換なしなのでお早めに。

Date: 2010/0903 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カレラに続いて,セントラルコーストのワインで高評価を連発したのがPisoni系です。Pisoni系とはSanta Lucia HighlandsのPisoni,Garys',Rosella'sの三つの畑のこと。Pisoniの畑を所有するGary PisoniのPisoniとLucia,Garys’をGary Pisoniと共有するGary FranscioniのRoarが,その本家というわけです。

Wine Advocate誌の190号ではPisoni本家のPisoni Vineyard 2008が98点というのを頂点とし,その弟分的位置付けのLucia Garys' 2008とRoarのPisoniが96点,RoarのRosalla's Chardonnayも96点でした。

PisoniのEstateは2003年以降のヴィンテージで94, 95, 93+, 95+, 96, 98とひときわ抜きん出た位置付け。2008年はパーカーのコメントによるとフィニッシュが50秒も続くとか。

RoarのPisoniも2004,2006,2008年と一年おきに96点と高く評価されています。パーカーは「Like all of these wines, there is a seamless integration of acidity, wood, and tannin, all of it present in subtle and measured dosages.」と書いており,これらさまざまな要素がうまく溶け込んでいるのがRoarの特徴と言えそうです。

ところで,Santa Lucia Highlandsは「サンタルシアハイランズ」と読むのが正しいようですが,日本ではLuciaはルチアと書かれています。これも本来はルシアではないかと…



本数少ないのでお早めにどうぞ。
Date: 2010/0901 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌最新号ではカリフォルニアのローヌ・レンジャーやセントラル・コーストのワインも掲載されているのですが,セントラル・コーストではCaleraの大躍進が目立ちました。Selleck 2007が98点,Jensen 2007が97点。どちらもWAのレイティングでは過去最高です。2006年はそれぞれ87点,89点ですから2007のセントラル・コーストはいいと言われてきた中でも前年との差は大きいです。

ちなみに他の畑はMillsが95,Ryanが93,注目の新畑de Villiersは92,Reedは91。Mt. Harlan Cuveeも91でCentral Coast 2008は90とこのあたりまで高評価です。さらにChardonnayのEstateも96,Viognier Estateが94と白もかなりの点数。で,調べたらこれら全部WAでは過去最高のポイントでした。

パーカーによるレビューのコメントを見るとJensen,Selleckともに10~15年以上の熟成が可能という評価。私の経験でもCaleraは熟成するとおいしくなるので,これは将来が期待できそうです。また,おそらく今飲むならSelleckよりJensenの方が飲みやすいと思います。Jensenには「Deep, rich, and full-bodied, it is the sexiest, most seductive wine of all these 2007 Pinots.」というコメントが付いています。これもこれまでのJensenのイメージと共通しています。

Caleraの供給は2006年はややダブつき気味で,いまだにセールアイテムになっていたりしますが,これで2007年は一気に争奪戦になりそうな感じです。油断しているとなくなるおそれもありますのでお早めに。

Date: 2010/0901 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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もはや100点取っても驚きもなんにもありませんが,4たびの100点というのは唯一無二? ここのメーリング・リストを落としてしまったのはやっぱりもったいなかったかな。

ちなみに同時発表のカリフォルニア・ローヌ・レンジャーではSine Qua Non,Albanに100点が,Saxumなどに99点というこれも例年通りの高得点連発。そのわりにはシラーの人気は上がらないのだよね… Melville Syrah Donna'sの34ドルで98点というのもすごいのだけど,これは輸入されてないだろうなあ。


【クウィルシーダ クリーク】 カベルネ・ソーヴィニヨン [2007]