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Date: 2018/0131 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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昨年暮れにテレビ番組で紹介されてナパ・ハイランズが一気に日本の市場から消え去りました。輸入元では今も最大限の努力で手配中ですが、あまりにも引く手あまたで、とても小売りにまで出てくる状況ではないようです。

【2018年3月追記:ナパ・ハイランズの入荷が始まりました

ナパ・ハイランズは1年半ほど前に輸入が始まったときに「これは!」と思って紹介した(5000円以下で買えるナパらしい良質なカベルネ「ナパ・ハイランズ」)ワインですので個人的には今回のヒットは来るべきものがきたという感じもありますが、実はこの4000円台のカベルネ・ソーヴィニヨンは、最近いいものがすごく多いんです。

Experience
ナパ・ハイランズを輸入する中川ワインが、今回輸入を始めたのがこの「エクスペリエンス」と「フォーチュン1621」(写真撮り忘れてしまった、大失敗!)。エクスペリエンスは果実味とタンニンのバランスがよく、フォーチュン1621は果実味の中にスパイシーなニュアンスが入る、どちらも良質なカベルネ・ソーヴィニヨン。ともにナパ産です。


テキストブックのカベルネ・ソーヴィニヨンは、飲むたびに感心するいいワイン。教科書としてお手本になるようなワインを作るということで、本当に非の打ち所がない良質のカベルネ・ソーヴィニヨンです。
ナパヴァレーヴィントナーズ

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

テキストブック カベルネソーヴィニヨン ナパヴァレー
価格:4298円(税込、送料別) (2018/1/31時点)


昨年の火事で大きな被害を受けたシニョレロが別ブランドとして造っているのが「トリム」「エッジ」「フューズ」の3部作。どれもカベルネ・ソーヴィニヨンですがトリムは3000円程度、エッジは4000円台、フューズは7000円台、いずれもその価格帯を代表するカベルネ・ソーヴィニヨンと呼べる内容です。デザインも今風です。


スカラー&メイソンはストラクチャがしっかりして、スパイスも効いた味わい。これもこの価格帯で最良の1つです。
布袋ワインズ


と書きつつ、こちらのブラックスミス「CLRT」も甲乙つけがたいできです。
布袋ワインズ


どれも飲んでがっかりすることはないワインです。ぜひお試しあれ。
Date: 2018/0128 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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Apothic Red
「アポシック」というブランドがあります。ガロが保有するブランドの1つですが、意外なことにロバート・パーカーが絶賛しています。例えば2012年のもの(12ドル)は87点。点はそれほど高くはないですが、パーカーは「ガロはホームランを打った」とほめています。

価格は10ドルちょっとといったところですが、日本だと2000円近くなってしまうのがちょっと残念です。今回はコストコで買ったので1000円くらいとかなり安いです。

飲んでみたところ、第1印象としては、「ちょっと甘い」。飲みやすさを重視してか、少し残糖があると思います。ただ、嫌味なほどではないし、おそらく歓迎する人が多いレベルではないのかと。

タンニンはほとんど感じずまろやか。もうちょっと酸があって引き締まった味わいのワインの方が個人的には好みですが、これも最大公約数的には理解できます。

結論としては、よくできたワインだとは思いますが、自分の好みからはちょっと外れているので、リピートはなさそうです。
Date: 2018/0127 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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今カリフォルニアで一番カルトなワインはこれ!?」という記事で取り上げたレアム(Realm)。ここの単一畑シリーズのオールド・ヴィンテージが1万円台で出ています。同じワインの現行ヴィンテージでは5万円台ですからタイトルでは半額以下としましたが、3分の1近い安さです。

しかも畑はベクストファー・トカロンにベクストファー・ドクター・クレーンという超がつくくらいの銘醸畑です。畑もワイナリーも超一流で、10年程度の熟成したワインがこれだけ安くなるって理屈に合わないような話ですが、まだ今のように有名になる前の時代のワインなので、安価で入荷したものが残っていたのでしょうか。それにしても、Wine-Searcherで探してもほとんど見つからないレアなワインがこの価格、とってもお買い得です。

2007年のベクストファー・トカロンはWine Advocateで96点。


2009年のドクター・クレーンは95+点。


2014年のドクター・クレーンは5万円台。WAでは99点と評価も高いですが。


トカロンの2014年ももちろん5万円台。WAでは97+。


満点を取った2015年のドクター・クレーンにいたっては7万円台です。


トカロンも(99+)。


いかに今回のワインが安いかおわかりいただけたでしょうか。
Date: 2018/0126 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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1年前に「箱入りワインの高級版が急成長」という記事を書いていますが、ここで取り上げているボタ・ボックス(Bota Box)をアサヒビールが日本で販売します。

箱入りワインというと日本でこれまで売っているのはフランジアなど、米国では「ジャグ・ワイン」と呼ばれているような低価格なワインが中心です。品種名もなく、赤、白とだけ分かれているのが普通です。

それに対して、ボタ・ボックスは品種名が書かれたワイン。ブドウもすべてカリフォルニア産を使用しています。

箱の種類は2つ。500mlと3lがあります。500mlの「ボタ・ミニ」はブリックパックを2回りほど大きくして注ぎ口を付けたような感じ。スーパーなどでも気軽に買い物かごに入れられそうな大きさです。重さも500gちょっとで済むので普通のフルボトルの半分以下です。冷蔵庫への収まりもよさそうです。

ボタ・ミニ

3lのものは主に業務用を考えているとのこと。レストランなどでのグラスワインに使うことを想定しているようです。このタイプは内側がビニール袋のようになっていて、ワインを注いでも空気が中に入らないため、酸化しにくいです。メーカーでは開栓後も約1カ月風味が保てるとしているので、業務用で使いやすいと思います。
Bota Box
ただ、今のボックスワインも個人で買う人が結構いるように、飲む量が多い人などは、うれしいんじゃないでしょうか。

品種は赤がカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロー。白がピノ・グリージョとシャルドネです。

試飲もしました。カベルネ・ソーヴィニヨンはミドル・ボディで、ブルーベリーやカシスの味わい。ちょっと甘みを感じます。タンニンはあまり感じないので飲みやすく、満足感もあります。メルローはさらにまろやかな味わい。赤ワインを飲み慣れない人が飲むのに良さそうな感じです。個人的にはカベルネ・ソーヴィニヨンの方が気に入りました。

ピノ・グリージョはちょっとクリスプな味わいで軽い酸味があります。飲みやすいし美味しいです。個人的にはこれが一押し。シャルドネはより果実味があり、女性が喜びそうな味わい。私としては、もうちょっと酸味が欲しい感じがしました。

価格はオープンですが、実売は500mlが800円程度。3lがアマゾンで4000円となっています。750mlに換算すると1000~1200円なので、700~800円くらいのボトルワインと比べるとちょっと高いかな、という気はします。それでもパッケージの魅力は大きいので売れてほしいです。1年前の記事で書いたように、これが3000円切るくらいの価格になると大分価格訴求力が上がると思うのですが。

【追記】
下にリンクしたように、カベルネは3000mlが3つで8000円台と750ml換算で740円(税込み)とかなり安くなっています。これなら価格でもボトルワインに負けません。ほかのもボトル換算で税込み800円台とかなりお買い得です。


Date: 2018/0125 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインが熟成するのは、コルクが酸素を透過させるかだと言われています。本当にそうなのでしょうか。

仮に酸素を通し続けると仮定すると今度は酸化によってワインが損なわれてしまう恐れがあるのですが、ワインは実際には長期間熟成可能です。ということは、年月が経つにつれてだんだん酸素を通さなくなるのではないか。そう考えたのがUCデイヴィス教授のアンディ・ウォーターハウス氏です。

そこで、コルクが実際にどれだけ酸素を通しているのか、実験で確かめることにしました(Putting a Cork in the Oxidation Question | Wine News & Features)。

P4269132.JPG

ワインはJ.ロアーが提供したカベルネ・ソーヴィニヨンを半樽使い、100年まで試験できるようボトルに詰めました。

ワインは3本セットになっており、2本は天然コルク、1本は比較のために合成コルクで閉じています。これを最初は2年後、その後は5年、10年という形で1セットずつ開けて、ワインの酸化やコルクがどれだけ酸素を通すのかを調べるそうです。最後のセットを開けるのは100年後。

残念ながら私はこのテストの最終結果を見届けることはできませんが(おそらくこれを読んでいる人はみな無理でしょう)、どういう結果になるのか知りたいものです。
Date: 2018/0124 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマの実業界で大きな力を持つウィリアム・シルバーがマリファナ業界に転職することが判明しました(Meet the man who wants to turn Sonoma County into a business magnet for cannabis)。マリファナ業界には依然として偏見がありますが、それを払拭するきっかけになるかもしれないと、ソノマでは見られています。

ウィリアム・シルバーはソノマ州立大で経済・経営学部の学部長を10年つとめた人。同大学にWine Spectator Learning Centerという施設を設立するのにも大きく貢献しました。サンタ・ローザの商工会やソノマ・カウンティ・ヴィントナーズのボードメンバーにも名を連ねた実力者です。

転職した会社はサンタ・ローザにあるCannaCraftというマリファナ・メーカー。そこでCEOを務めます。

マリファナに興味を持ったのは家族の病気がきっかけだったとのこと。息子の一人と母親、義理の母親の3人がいずれも癌になり、痛みの軽減などにマリファナが有効であることを目の当たりにして、きちんと研究しないといけないと考えたそうです。

今日はこのほかにも、医療用マリファナを解禁している地域ではアルコールの消費が15%下がったという数字を紹介している記事もありました。

期せずしてマリファナの記事が続いていますが、まだ解禁からは1カ月程度。今後がどうなるのか気になるところです。
Date: 2018/0123 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2018年1月から娯楽用のマリファナが解禁になったカリフォルニアですが、マリファナのメッカであるメンドシーノでは、元フェッツァーのワイナリーが観光用のマリファナ工場になります(Flow Kana is turning Fetzer winery into a center for cannabis - Business Insider)。
Flow Kana
2017年にフェッツァーからここを買い取ったのはFlow Kanaというクラフト・マリファナのブランド。「チョコレート工場の秘密」のウィリー・ウォンカの工場のように、ここのマリファナ工場を仕立てたいそうです。さまざまなプロセスを見学でき、また将来は「テイスティング・ルーム」も作るとのこと。

ただし、マリファナの販売はここではしないそうです。その代わり、テイスティング・ルームができた暁には、そこで無料のサンプルを渡すとのこと。法律では1オンス以内のマリファナをギフトとしてあげることが許されています。

マリファナの観光化については、昨年からさまざまな意見や観測、予測が出ていますが、まだ大きな動きという感じはありませんね。

なお、日本の大麻取締法によると「日本国外にて大麻を『みだり』に輸出入・栽培・譲渡し・譲受け・所持等の行為を行った者について」も処罰対象になります。ただし、「使用」だけでは罪にはならないので、米国で大麻を吸引しても犯罪ではないだろうと思います。ギフトとして受け取るのは日本の法律で犯罪となります。

Date: 2018/0122 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2017年10月の大火で焼失してしまったパラダイス・リッジを輸入元の布袋ワインズさんが訪問されています。

以下の投稿は通訳で同行した山本(三木)香奈さんのお店のもの。

焼け焦げた樽の姿はやはり衝撃的ですが、再建に4億5000万円ほどかかるのに、保険でおりるのは2億5000万円ほどしかないこと。ここに限らず保険は全額おりないようですが、パラダイス・リッジは完全に焼失してしまって再建費用もかかるし、長沢鼎時代の唯一の遺構だったRound Barnも再建したいとしているので、簡単な道のりではないと思います。

「私たちが出来る事、なにかありますか?」と聞いたら
「僕らのワインを買ってほしい。飲んで応援してほしい」
そう率直に言われました。
ということで、やはりワインを買って飲むのが一番の応援だと思います。

また、ナパもソノマも観光が冷え込んでしまっているので、観光に行くのも大きな応援です。

Date: 2018/0121 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアワインあとりえに、クロデュヴァルの20年以上熟成した古酒が少量入荷しています。蔵出しだというからまさに貴重です。これで1万円台前半ですから、素晴らしいですね。



Date: 2018/0120 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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さまざまなワイナリーのワインメーカーとして「パーカー100点」のワインを20も作ってきたトーマス・リヴァース・ブラウン自身のワイナリーがリヴァース・マリーです。

ピノ・ノワールのコスト・パフォーマンスの高さはこれまでも紹介してきましたが、今回はカベルネ。実はリヴァース・マリーのワインの中でも、ポイントという意味では一番高評価なのはカベルネなのです。

今回のワイン、リヴァース・マリー カベルネ・ソーヴィニヨン カリストガ2015はWine Advicateで97+。レビュアーのリサ・ペロッティ・ブラウンは飲み頃を2040年までとしていますから、長熟にも耐えますが「蠱惑的」とも書いてあり、今飲んでも十分おいしいだろうと思います。ちなみにパーカー本人も1年前にレビューしていてそのときは96-99という点を付けています。

このワインは試飲したことありませんが、おそらく、クライアント向けに作るものよりはややエレガント寄りなのではないかと思います。

一流のカベルネは2万円以上というのが相場になっている昨今、このレベルで1万7000円台はお買い得です。米国での価格も150ドル前後ですから遜色ありません。



柳屋にも入荷していました。

Date: 2018/0119 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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年が開けてから、新しいワインがいろいろ入荷しているようですね。レア物や特売などまとめて紹介します。

クロ・デュ・ヴァルのエッチング・ボトルはクリスマスのものが有名ですが、バレンタインデー向けの「ジャスト・フォー・ユー」というハート・マークが付いたものもあります。

ギフトボックス入りのものを紹介しておきます。


レア物ではなんといってもウルトラマリンで大人気のクルーズ・ワイン。スティルものを中心にいろいろ入ってきています。ここではその中でも「今っぽさ」満載のヴァルディギエを使ったペティアン ナチュレルを紹介しておきます。


次はポートフォリオの新ヴィンテージ2013年。味わいについては「ポートフォリオの新ヴィンテージ2013を試飲」で詳しく書いているので参照してください。とてもエレガントなので芸術派の方や女性へのプレゼントに向いていると思います。


マクレイ・ファミリー(Macrae Family)のバチガルピ(Bacigalupi)ヴィンヤード・シャルドネの2008年は新橋のワインバー「ワイン蔵tokyo」の中川さんが絶賛するワイン。畑はかのパリ・テイスティングで1位になったモンテレーナのシャルドネが使っていたところです。4000円そこそこという特価です。


最後は昨年Wine Spectatorの年間9位だったパルメイヤーのシャルドネ2014。発表されたときはヴィンテージ違いだけでしたが、同ヴィンテージのものが入っています。

Date: 2018/0118 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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世界的なワインのトレードショーにVinexpo(ヴィネクスポ)があります。偶数年に香港、奇数年にボルドーで開かれ、2014年からは東京でも偶数年に開催されています(今年も10月16、17日に開催予定です)。

そのヴィネクスポには生産地で開催するイクスプローラーというバージョンもあり、2017年にその第一回がオーストリアで開催されました。

前置きが長くなりましたが、そのヴィネクスポのイクスプローラーが今年9月にソノマで開催されることが決まりました。(Discover Vinexpo Explorer - Sonoma County 23 - 25 September 2018)。一か所に集まって試飲会をするのではなく、業界の人間をワイナリーなどに連れて行ってイベントを開くというのがイクスプローラーのスタイルなようです。

まだ具体的なことは決まっておらず、ソノマ・カウンティ・ヴィントナーズが協力してくれるワイナリーを募集している段階です。

これによって、大火で傷ついたイメージからの回復を狙っているようです。

ソノマはナパと並び称される名産地ではありますが、こと広報となると、業界団体が複数あってわかりにくかったり、トップが安定していなかったりと、ナパに比べてだいぶ見劣りします。これを機会にもっとその体制も変わってほしいと思うのですが、どうでしょうか。
ソノマの畑
Date: 2018/0117 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインのセカンダリー・マーケット(オークションなど1回購入したものを売買する市場)で大きな力を持っている英国のLiv-exが2017年末に発表した「パワー100」のリストでちょっとした異変が起こっていました(Analysing the trends from 2017’s Liv-ex Power 100)。

これはLiv-ex上で取引されたワインをブランドごとにランク付けして100位までを発表したものですが、土地柄もあってボルドーやブルゴーニュが圧倒的に多数を占めています。カリフォルニアでトップ100に入ったのはわずか3本で、23位のスクリーミング・イーグル(昨年は69位)が最高でした。ほかの2ブランドはドミナスとオーパス・ワンだったのですが、オーパス・ワンが48位(昨年は33位)にとどまったのに対して、ドミナスは33位。昨年の89位から大幅に躍進したのでした。

僕はだいぶ前から「ドミナスってOpus Oneよりずっとお買い得ではないかと思ったりするのですが」と書いているのですが、ようやくそのことに英国でも気付いたようです(笑)。コスパの高さが順位を大きく押し上げたとか。

なお、100位以内には入っていないものの、ハーランも健闘しています。また、ヴェリテも100位以内ではないものの今回初めて調査対象に入ったそうです。

Date: 2018/0116 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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昨年12月にロスアンゼルスからオーハイ、サンタバーバラにかけて大きな被害をもたらしたトーマス・ファイアーがようやく包囲率100%に達しました(Thomas fire, California)。

延焼面積は281893エーカー(1140平方キロ)で、2003年にサンディエゴで起きたシダー、ファイアーの273246エーカーを超えてカリフォルニア史上一番の大きさとなりました。

また、火事による直接の被害だけでなく、火事で木がなくなったことが、先週の洪水時の土砂崩れにつながり、それで17人がなくなっています。

洪水を引き起こした雨によって、ようやく完全に鎮火した格好ですが、それにしても自然の力はすごいですね。

山火事というとナパやソノマばかりがどうしても話題に上りますが、同時に被害を受けたメンドシーノや今回のサンタバーバラのことも、皆さん応援よろしくお願いします。
Date: 2018/0115 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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先月「カリフォルニアのシャルドネでパーカー評価が一番高いワインは?」という記事を書きました。ここではWine Advocateで98点以上を複数回取ったワインを対象としていたので、リストから落ちてしまったのがヴァーナー/ニーリー(Varner/Neely)でした。ニーリー・ホーリーズ・キュベは同誌で最高98点を取ったことがあります(2008ヴィンテージ)。

ヴァーナー・ビー・ブロック(Bee Block)も2006年から最終ヴィンテージとなった2014年までの平均レイティングが95を超えており、先日取り上げたトップ中のトップのワインと比べてもさほど引けを取らない評価。これで価格は1万円いかないのですから、3万円台が珍しくないトップクラスと比べたらコスパでは相当上を行きます。2014年の最終ヴィンテージも、国内在庫はもうわずか。今のうちに入手しておきたいワインです。

おそらくその次にコスパが高いのは、モルレ・ファミリーあたりではないかと思っていますが、比較的安いとはいえ、現在は1万5000円くらいになってしまいます。このクラスで万円切りはヴァーナーが最後になってしまいそうな気がします。

6000円台は中でも特別安いですが、自社に在庫を持っていないタイプなので、本当にその価格で買えるのかちょっと心配ではあります。


主流は8000円台です。

Date: 2018/0114 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ルエヴェルロールのオーナーソムリエ千葉和外さんが、カリフォルニアで最高のカベルネ・ソーヴィニヨンと評するダイヤモンド・クリークに新ヴィンテージの2015年が登場しています。

ダイヤモンド・クリークは1970年代から単一畑のカベルネ・ソーヴィニヨンを作り続けている名門。ハイツのマーサズやリッジのモンテベッロなどと並んでカリフォルニアの単一畑カベルネのパイオニアです。若いときはとっつきにくいが熟成するとおいしくなり、いわゆる「山カベ」のパイオニアでもあります。

カリフォルニアのカベルネ系でパーカー評価が一番高いワインは?の記事でもダイヤモンド・クリークのヴォルカニック・ヒルを調べていますが、アラウホの次、コンティニュームやピーター・マイケル「レ・パヴォ」、ジョセフ・フェルプス「インシグニア」よりも上という高評価。特に熟成力に関してはかねてより高く評価されています。

ただ、販売価格を見ると新しいヴィンテージの方が高く、古いヴィンテージの方が安くなっています。保存状態に問題がなければ、このワイナリーの場合は古いものの方がより触手を伸ばしたくなるような気はします。


パーカー99点で3万円台前半というのは、実はかなり格安です。


90年代だと2万円台で手に入るのです。

Date: 2018/0113 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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サステイナブルのロゴ
ソノマの生産者団体であるソノマ・ワイングロワーズがサステイナブルのロゴを発表しました(Sonoma County Winegrowers Unveil New Sustainability Label)。

同生産者団体は2019年にすべての生産者がサステイナブルに移行するという目標を掲げています。これまでのところ、92%が、自己評価を終え、72%が認証を受けているとのこと。

今でこそ、ナパなど他の地域も同様の目標を掲げていますが、最初に期限を決めて100%という目標を作ったのはソノマでした。プログラムがうまくいくことを期待します。
Date: 2018/0112 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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昨年の記事ですが取り上げそこなっていたので忘れないように挙げておきます(Dan Petroski goes from publishing to winemaking - SFGate)。

SFクロニクル紙が恒例のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーを発表しました。

2017年はラークミード(Larkmead)および自身のマシカン(Massican)のワインメーカーであるDan Petroski氏。ニューヨークで出版の仕事をしていたというユニークな経歴の持ち主です。

マシカンではイタリアのフリウリの地域のスタイルをなぞっています。白ワインのみの生産で、たとえば女性であったら59%トカイ・フルウアーノのブドウを使っていたワイナリーです。

かなりマイナーな機種の選択ばかりであるが、そこが選んだ理由うらしい。
Date: 2018/0111 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Coravin model11
コラヴァン(Coravin)が、米ラスベガスで開催されているCES(コンシューマーエレクトロニクスショー)で、新製品となるモデル11を発表しました。2018年9月に999ドル95セントで発売する予定です。これまで最も安いモデル1が199.95ドルでしたから、その約5倍の価格。どんな機能があるのでしょう。


まず、ワインを注ぐのがこれまでよりも簡単になります。これまではボトルを傾けて、トリガーを引くと、カプセルからガスが出て、その分ワインが注がれるという形になっていましたが、モデル11では傾けるだけでワインが注がれ、ガスも自動的に必要量が出てきます。しまうときも同様です。これまでのコラヴィンは注ぐところにちょっと癖があって、それに慣れる必要がありましたが、今回のは誰でも簡単に注げます。

また、使ったガスの量を覚えており、専用のアプリを通じてスマホから分かるようになります。

スマホと連携する機能はほかにもあります。飲んでいるワインの情報を入れると、おすすめの音楽を教えてくれるような機能もあります。

正直1000ドル出す価値がこのアプリにあるかというと、ないと思ってしまうのですが、トリガーがなくなるのは嬉しい人も多いと思います。きっとスマホ連携機能を取った廉価版がその次に出るのでは、と想像しています。これからもコラヴァンには注目したいと思います。
Date: 2018/0111 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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12月に大規模な山火事に巻き込まれたサンタ・バーバラで今度は洪水が起こっています。これまでわかっただけで15人がなくなっており、亡くなった人の数では12月の火事を超えています。火事で焼けた後が地滑りを起こしたという話もあり、まさに泣きっ面に蜂の状況です。



写真はハイウェイ101。川のようになっており、上りは通行止めになっています。
これ以上被害が拡大しませんように。
Date: 2018/0110 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ボーグル(Bogle)は、米国でも人気の高いワイナリー。コストパフォーマンスの高さで、コンシューマー向けワインの定番となっています。年間250万ケース生産と、さすがに生産量も多く、その約7割は外部の生産者に依存しています。そのボーグルがブドウを供給してくれる生産者にサスティナブルの認証を求めていることを発表しています(Bogle Requires Certification - Wines & Vines)。

サスティナブルのプログラムは数多くありますが、ボーグルが採用するのはロウダイのもの。2017年末までに92%の生産者が認証を受けており、2018年のヴィンテージには95%を超えるレベルを目指すとのこと。また、認証を受けた生産者には1トン当たり25ドルのボーナスを与えています。

ボーグル自身も1500エーカーの畑を持っていますが、2011年に同じ認証を受けています。ロウダイのプログラムは、ロウダイ以外の地域の畑でも認証を受けられるのが特徴となっています。
Date: 2018/0109 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパで最も有名な畑であり、世界的に見ても、最高のカベルネ・ソーヴィニヨンの畑の1つといって過言ではないトカロン・ヴィンヤードに関連して、2017年には2つの大きな出来事がありました。
To Kalon Vineyard - Robert Mondavi Winery
1つはトカロンのワインで「パーカー100点」を輩出しているシュレーダーを、トカロンの大部分を所有するロバート・モンダヴィのオーナーであるコンステレーション・ブランズが買収したこと(特報:コンステレーションがシュレーダーを買収)。

もう1つはコンステレーションがトカロンに関して新たな商標を登録し、スター・ワインメーカーであるアンディ・エリクソンの元で新しいワイナリーを始めようとしていること(コンステレーション、アンディ・エリクソンを得て「トカロン」ブランドのワイン投入へ)。

この、後者について、コンステレーションが商標登録を諦めたという記事が出ていました(The battle over To Kalon continues as Constellation abandons trademark push - San Francisco Chronicle)。

コンステレーションが登録しようとしていたのは「To Kalon Wine Company」「To Kalon Vineyard Company」「Rooted in To Kalon」の3つで、中でも「To Kalon Wine Company」を上記のアンディ・エリクソンのワイナリー名に使う計画だったとのこと。商標登録をやめた理由については明らかにしていませんが、どうやら以前トカロンの名前で係争した後、和解したアンディ・ベクストファーに忖度したようです。

トカロンに関しては、もう1つの動きがあり、オリジナルのトカロンの一部を所有するマクドナルド家のグリーム・マクドナルドが、畑の中を流れる小川について「To Kalon Creek」という名前を付け、それが承認されました。実は地図上に「トカロン」の名前が正式に載るのはこれが初めてのこと。トカロンの名称については「土地の名前」なのか「ブランドの名前」なのかという論争が前述の係争のときに起こったのですが、和解してしまったため、そこには結論は出ていません。今回のトカロン・クリークは長期的にはこの問題に関連してくる可能性があると考えられています。

なんだかトカロンだけで本が一冊書けそうなほどいろいろなことが起こっていますが、ややこしくてわからんという人は、「トカロン・ヴィンヤードの謎を解く【保存版】 « カリフォルニアワインのお勝手口」をご覧になってくださいませ。
Date: 2018/0108 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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日本人がワイン造りに携わっているワイナリーをまとめておきたいと思います。

●ソノマ

幻ワイン

Maboroshi Vineyard & Wine Estates - Pinot Noir
Maboroshi Vineyard & Wine Estates: 日本人ワインメーカーが作る「幻の」ワイン
私市(きさいち)友宏さんのワイナリーです。ロシアン・リバー・ヴァレーでピノ・ノワールを中心にワインを作っています。自社畑の「Maboroshi Vineyard」のブドウはDeLoach(デローシュ)でも単一畑のピノ・ノワールとして造られています。

Nakai Vineyard

Nakai Vineyards: 30年後しの夢を叶えた日本人
中井章恵(なかいあきよし)さんは1960年代に米国に移住した、日本人のワイナリーとしては古株です。ロシアン・リバー・ヴァレーに畑を購入したのは1980年。ただ、当初はブドウを他のワイナリーに卸すだけで、自分でワインを造り始めるまではそれから長くかかりました。現在はソーヴィニヨン・ブランやシャルドネ、メルロー、ピノ・ノワールなどを作っています。

フリーマン

Welcome - Freeman Winery
Freeman Vineyard & Winery: アキコさんが作るデリケートなピノとシャルドネ
フリーマン夫妻
Freeman夫妻のワイナリーで、ワインは奥さんのアキコさんが造っています。オーガスト・ウエストなどで知られるエド・カーツマンが当初はワイン造りを担当していましたが、エドさんから教わる形でアキコさんが引き継いでいます。ホワイトハウスの晩餐会でもワインが使われました。ピノ・ノワールとシャルドネ、ロゼを造っています。ピノ・ノワールの最上級キュベは「アキコズ・キュベ」とアキコさんの名前が入っています。

アーサー・セラーズ

カリフォルニアワイン専門店 アーサーセラーズ ワインブティック
エド・カーツマンと二人の日本人の弟子 « カリフォルニアワインのお勝手口
桃井隆宏さんのワイナリー。ソノマに分類しましたが、実際にワインを作っているのはサンフランシスコです。当初はピノ・ノワールだけを造っていましたが、シャルドネも始めました。「日本で飲もう最高のワイン」では2015年から2017年まで3年連続プラチナ、2016年はベストワイン賞と、とても高く評価されています。桃井さんもエド・カーツマンの弟子です。

ノリア(中村セラーズ)

Noria Wines
Nakamura Cellars (Noria): 中村さんの作る日本食に合いやすいワイン
中村倫久(のりひさ)さんのワイナリー。ワイナリー自体はナパにありますが、これまではソノマのブドウを使ってワインを造っているので、ソノマに分類しました。和食に合う味わいのピノ・ノワールやシャルドネを造っています。

●ナパ

ダラ・ヴァッレ

www.dallavallevineyards.com |
Dalla Valle: 日本人オーナーの作るカルトワイン
スキューバ・ダイビングの器具で有名なスキューバプロを造ったグスタフ・ダラ・ヴァッレが奥さんのナオコさんと造ったワイナリー。1995年にグスタフ氏が亡くなってからはナオコさんがオーナーとして続けています。娘の名前を取った「Maya」はカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランを約半々でブレンドしたワイン。90年代の「カルトワイン」ブームで有名になりました。

クロ・ペガス

Clos Pegase Winery, Calistoga - Napa Valley
Clos Pegase Winery: 芸術の香り高きワイナリ
創設者のオーナーの奥さんが「ミツコ」さんという日本人女性でした。ミツコさんは2011年に亡くなってしまい、現在はオーナーも変わりましたが、「Mitsuko's Vineyard」のシャルドネは今も造られています。

Kenzo Estate

KENZO ESTATE (ナパ, カリフォルニア) |最高のワインを一人でも多くの人に
Kenzo Estate: カプコンCEOが開いた野心的ワイナリ
ゲームメーカーとして有名なカプコンの辻本憲三代表取締役会長が造ったワイナリー。ナパの東、ワイルドホース・ヴァレーにあります。デイビッド・エイブリュー、ハイジ・バレットといった著名なヴィンヤード・マネージャーとワインメーカーを採用し、お金をかけたワイン造りをしています。当初は成金の道楽的に見られていましたが、近年はソーヴィニヨン・ブランなど高く評価されるようになっています。

Y by Yoshiki

これはワイナリーではなく、ブランドですが、X JapanのYoshikiが携わるワインです。ロバート・モンダヴィの長男マイケルのところでカベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネを造っています。これまでカベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネとも2回のヴィンテージで造られています。ブレンドには本人が携わっているそうです。

●その他の地域

リッジ

https://www.ridgewine.com
Ridge Vineyards: シリコンバレーを見下ろす高級ワイン・メーカ
大塚食品がオーナーとなっているワイナリーです。1976年の「パリ・テイスティング」に参加したワイナリーの1つでもあり、また古木の畑のジンファンデルのパイオニアでもあります。ワインメーカーなどは日本人ではありませんが、日本からも醸造担当などでワイン造りにかかわっています。

Kula Vineyards

Kula Vineyards & Winery || Small production California-styled Rhone wines
パソ・ロブレスにある新しいワイナリー。グルナッシュ・ブランなど、ローヌ系のブドウを使ったワインを造っています。オーナー夫妻の奥さんがAyakoさんという日本人です。

Sierra Moon

Sierra Moon Vineyards - Northern California, Sierra Nevada Wine
シエラフットヒルズにあるワイナリー。オーナー夫人は市ノ瀬千代さんという日本人です。ローヌ系のワインを造っています。

Ch. Igai Takaha

Ch.igai Takaha | シャトー・イガイタカハ
ワイナリー設備を持たない、いわゆる「バーチャル」ワイナリーの1つで、ブリュワー・クリフトンなどでワインを造ってもらっています。ラベルに漢字を使った「漢字シリーズ」のシャルドネとピノ・ノワールは、ブリュワー・クリフトンのグレッグ・ブリュワーが醸造を担当。畑もブリュワー・クリフトンのものを使っています。JALのファーストクラスのワインに使われたり、「神の雫」で取り上げられたりと、非常に高く評価されているワインです。ラベルに家紋「違い鷹羽」(ワイナリー名はこれに由来しています)をあしらった家紋シリーズではさまざまな品種のワインを造っており、それぞれオーナーである杉本さんの家族に関係する名前を付けているのも面白いところです。ポール・ラトーが造る「心」シリーズというワインもあります。
Date: 2018/0107 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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かつてはサッポロビールが所有しており、日本でも人気があったワイナリー「サン・クレメント」が輸入停止になり、柳屋が格安でカベルネを売っています。

最近ウォッチしていなかったワイナリーでしたが、現在はトレジャリーの傘下。ただ2016年にヒュネイアスにワイナリーと畑の一部を売却してしまったそうです。今もブランドとしては残っていますが、日本への輸出は打ち切られてしまったとのこと。ちょっと残念ですね。なお、サッポロビール時代から造っていたフラグシップの「Oroppas」(綴りを逆に読んでみてください)は今も造っているそうです。

今回はワイナリー価格で70ドルのナパ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨン2013が4600円という破格の値段。4000円台のカベルネ・ソーヴィニヨンは今、先日話題になったナパ・ハイランズなどいいものがそろっていますが、そのあたりと比べても引けは取らないワインだと思います。

Date: 2018/0106 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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年末の記事ですが、SFクロニクルが恒例の注目のワインメーカーの記事を公開しています(Winemakers to watch - San Francisco Chronicle)。マイナーなワイナリーばかりが取り上げられるこの企画ですが、先物買いを狙うなら要チェックです。

今年は4人が選ばれています。

まずはボドキン(Bodkin)のクリストファー・クリステンセン。ソーヴィニヨン・ブランに特化したユニークなワイナリーで、スパークリングやデザートワインを含むさまざまなソーヴィニヨン・ブランを作っています。興味深いのがスパークリングワインを造るのに、シャンパーニュと同様の瓶内二次発酵ではなく、タンクの中で二次発酵させるシャルマ法を使っていること。そちらの方が果実味を引き出しやすいからだとか。今回紹介する中では唯一日本に輸入されているワインです。


二人目はローラ・ブレナン・ビッセル。インコニュ(Inconnu)というワイナリーのオーナーです。ナパにありながら30ドル以下のワインしか作っていないところが面白いです。より低価格のララル(Lalalu)というブランドでもワインを作っています。

3人目はドリュー・ドムスキー。ロシアン・リバー・ヴァレーにあるTRエリオットというワイナリーのワインメーカーです。彼の造るワインは果実味豊かでありながら、エレガントさもあるというもの。興味深いです。

最後はライアン・スターム。サンタ・クルーズ・マウンテンズでスターム(Stirm)というワイナリーをやっています。彼のこだわりはリースリング。自然派のワイナリーとしても人気ですが、彼自身は自然派へのこだわりはないとのこと。ここも面白いワイナリーです。
Date: 2018/0105 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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正月に放映した格付けチェックの番組でX JapanのYoshikiが100万円のペトリュスと5000円のワインを香りだけで当てて話題になっています(YOSHIKIが『芸能人格付け』で発した5000円ワインへのコメントがすごい 「誰も傷つけない話し方が素敵」と称賛の声)。



米国在住のYoshikiは、ただワイン好きというだけでなく、自らの名前を付けたワインを作ってもいます(Y by YOSHIKI)。醸造はナパのマイケル・モンダヴィで、故ロバート・モンダヴィの孫にあたるロバート・モンダヴィ・ジュニアがワインメーカーです。マイケル・モンダヴィのフラグシップワインが「M by Michael Mondavi」なので、Yoshikiのワイン名もそれになぞって付けたものだと思われます。

今まで、2008年のカベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネ、2011年のカベルネ・ソーヴィニヨン、2012年のシャルドネが作られています。2008年のカベルネ・ソーヴィニヨンはカリフォルニアの複数地域のブドウをブレンドしたものでしたが、2011年はナパ産だけになっています。

醸造はモンダヴィの担当ですが、Yoshikiは任せきりというわけではなく、ブレンドを決めるところには参加しているとのこと。カリフォルニアワインあとりえのページには「今回の特に赤ワインは、(仕込み中の各ロットを)ブレンドする際に納得の限りまで何百回も繰り返した。そこまでしたのは他業界の人間が遊びで造ったとは見られたくない為。いつかはオーパス・ワンを打倒したいと本気で思っている。ワインを分かる方に是非飲んで欲しい」とYoshikiのコメントとして書かれています。

今回の格付けチェックを見ても、並のワインマニアでないのはわかりますね。


千葉県館山市のふるさと納税の返礼品にもなっています。
ふるさと納税サイト [ふるさとチョイス] | 千葉県館山市 - 【D09】新作YOSHIKIワイン Napa Valley 赤・白2本セット
Date: 2018/0104 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ストルプマンの人気シラー「パラ・マリア」の新ヴィンテージ2016が日本に入ってきています。フクロウのラベルが印象的なこのワイン、前ヴィンテージは輸入始まって直後には売り切れてしまうという大人気。2016年はWine Enthusiastで93点という高評価でもあり、これも早い時期になくなってしまうかもしれません。

ストルプマンはサンタ・バーバラのバラード・キャニオンにあるワイナリー。以前はシネ・クア・ノンにもブドウを提供していた品質の高さを誇ります。ドメーヌ・ドゥ・ラ・コートやサンディ、オレゴンのイヴニング・ランドなどを手がけるサシ・ムーアマンがワイン造りのコンサルタントをしています(以前はワインメーカーでしたが、今はコンサルタントだけのようです)。

パラ・マリアは56%は通常のシラーの醸造、28%はマセラシオン・カルボニックによるシラー、14%はプティ・ヴェルドというユニークなブレンド。力強さと親しみやすさを兼ね備えたワインで、3000円台とは思えないほどの品質です。

ストルプマンで、もう1つ紹介したいのがトゥルソーを使ったペットナット(ペティアン・ナチュレル、ボトル内で酵母が自然発酵することによる微発泡ワイン)。しかも、ウルトラマリンで大人気のマイケル・クルーズが醸造に携わっているとのこと。最近ペットナットは大人気ですが、これは品種のレアさからいっても注目のワインです。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ストルプマン ”パラ・マリア” シラー サンタバーバラ
価格:3380円(税込、送料別) (2018/1/4時点)

Date: 2018/0103 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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鶴齢と酒未来

3が日はお節とお雑煮を食べて日本酒を飲むのが恒例です。上の子も20歳になったので、今年は2本買ってみました。

1つは新潟の酒造「鶴齢」のしぼりたて純米酒。フルーティでピュアな味わいに惹かれて買ってみました。

旨味もあってフルーティさが際立ちますが、ちょっと甘くて料理と合わせるというよりは単体で飲んでおいしいお酒という感じです。昨年までは本醸造だったのが、今年は純米酒になったとか。

もう1つは山形の富士酒造というところが作っている純米大吟醸 無濾過生原酒「栄光富士 酒未来」。酒未来というのは酒造米の名前だそうです。

旨味のほかに軽い酸味があり、食事と飲むにはすごくいい感じです。これは美味しい。


Date: 2018/0101 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

早速ですが、柳屋の初売りでスポッツウッドのカベルネ・ソーヴィニヨンが現地価格より安くなっています。

先日の「カリフォルニアのカベルネ系でパーカー評価が一番高いワインは?」の記事でも平均97.5点で10位に入った名門中の名門。2014年はWine Advocateで95点と、こことしては平均以下の点数ですが、ここのワインにはずれはないです。

価格は米国で平均190ドルが税込み1万8000円以下というかなりの安さです。今となってはこのクラスのカベルネで2万円以下というのは極めてレアです。