ナパの業界向けワイン・オークション「プルミエ・ナパ・ヴァレー」が2021年6月1日~5日に開催されます(Napa Valley’s Resiliency Shines Bright at Next Week’s Premiere Napa Valley Wine Auction)。
例年2月に開催されていましたが、今年はコロナの影響で延期。一方、毎年6月に開催されていた一般向けのワイン・オークション「オークション・ナパ・ヴァレー」は発展的解消ということになり、今年は開催されませんでした。
今年は会場におけるライブ・オークションだけでなく、インターネットによる入札も可能。149個のロットが予定されています(Wine Offerings - Premiere Napa Valley Live Auction)。
プルミエ・ナパ・ヴァレーのワインはすべてこのオークション用に特別に作られたもの。一般に売られるワインとは差異化が必須となっています。そのワイナリーのベスト・ブロックを使ったワインなどが提供されています。
例年2月に開催されていましたが、今年はコロナの影響で延期。一方、毎年6月に開催されていた一般向けのワイン・オークション「オークション・ナパ・ヴァレー」は発展的解消ということになり、今年は開催されませんでした。
今年は会場におけるライブ・オークションだけでなく、インターネットによる入札も可能。149個のロットが予定されています(Wine Offerings - Premiere Napa Valley Live Auction)。
プルミエ・ナパ・ヴァレーのワインはすべてこのオークション用に特別に作られたもの。一般に売られるワインとは差異化が必須となっています。そのワイナリーのベスト・ブロックを使ったワインなどが提供されています。
ソノマのアレキサンダー・ヴァレーにあるジョーダン(Jordan)。シルバーオークと並んでアレキサンダー・ヴァレーを代表するワイナリーと言ってもいいでしょう。1972年の創設以来、カベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネの2つのワインだけを作り続け、オーナー一家も不変、ワインメーカーも2019年に初めて交代と、「変わらない」ことをモットーにしてきました。
そのジョーダンがつい最近、創設以降初めてブドウ畑を購入したことで話題になりました。その背景をワイン・サーチャーでW.ブレイク・グレイ氏が解き明かしています(Stars Align for Jordan's Vineyard Move | Wine-Searcher News & Features)。
ジョーダンは当初エステート・モデルを目指してアレキサンダー・ヴァレーのヴァレー・フロアに土地を買い、畑とワイナリーを作ったのですが、「シャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨン」の2ワインだけを作ることは変えていないものの、ブドウのソースは変化してきていました。
まずシャルドネについては、温暖なアレキサンダー・ヴァレーよりも冷涼なロシアン・リバー・ヴァレーのブドウを使うようになりました。また、カベルネ・ソーヴィニヨンは90年代に自社畑がフィロキセラでやられて以降、アレキサンダー・ヴァレーの中でちょっと高台になった「ベンチランド」のブドウを使うようになりました。自社畑はメルロー中心で少量のプティ・ヴェルドとマルベック、それといくらかカベルネ・ソーヴィニヨンも植わっていますが、ほとんどのカベルネ・ソーヴィニヨンは購入ブドウになっています。購入ブドウについては長期契約になっており、特に供給に問題が生じていたわけではありません。なお、ラベルにカベルネ・ソーヴィニヨンと入れる場合も25%までは他の品種を使えますから、自社畑のメルローなどはそういったブレンドに使われています。
今回購入した「Meola」ヴィンヤードはかつてカベルネ・ソーヴィニヨンを購入したことがある畑で、そういう意味では大きな方針の転換があったわけではありません。家族経営が多いソノマの畑が売り出しになることはそれほど多くなく、今後もジョーダンのプログラムにフィットする畑が買えるときには購入していくとのことです。「ジョーダンがやっていくことは3つ、カベルネ、シャルドネとおもてなし」だとオーナーのジョン・ジョーダンは言っています。
そのジョーダンがつい最近、創設以降初めてブドウ畑を購入したことで話題になりました。その背景をワイン・サーチャーでW.ブレイク・グレイ氏が解き明かしています(Stars Align for Jordan's Vineyard Move | Wine-Searcher News & Features)。
ジョーダンは当初エステート・モデルを目指してアレキサンダー・ヴァレーのヴァレー・フロアに土地を買い、畑とワイナリーを作ったのですが、「シャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨン」の2ワインだけを作ることは変えていないものの、ブドウのソースは変化してきていました。
まずシャルドネについては、温暖なアレキサンダー・ヴァレーよりも冷涼なロシアン・リバー・ヴァレーのブドウを使うようになりました。また、カベルネ・ソーヴィニヨンは90年代に自社畑がフィロキセラでやられて以降、アレキサンダー・ヴァレーの中でちょっと高台になった「ベンチランド」のブドウを使うようになりました。自社畑はメルロー中心で少量のプティ・ヴェルドとマルベック、それといくらかカベルネ・ソーヴィニヨンも植わっていますが、ほとんどのカベルネ・ソーヴィニヨンは購入ブドウになっています。購入ブドウについては長期契約になっており、特に供給に問題が生じていたわけではありません。なお、ラベルにカベルネ・ソーヴィニヨンと入れる場合も25%までは他の品種を使えますから、自社畑のメルローなどはそういったブレンドに使われています。
今回購入した「Meola」ヴィンヤードはかつてカベルネ・ソーヴィニヨンを購入したことがある畑で、そういう意味では大きな方針の転換があったわけではありません。家族経営が多いソノマの畑が売り出しになることはそれほど多くなく、今後もジョーダンのプログラムにフィットする畑が買えるときには購入していくとのことです。「ジョーダンがやっていくことは3つ、カベルネ、シャルドネとおもてなし」だとオーナーのジョン・ジョーダンは言っています。
米Silicon Valley BankによるDtC(Direct-to Consumer)のレポートが公開されました。
Direct-to-Consumer Wine Report 2021 | Silicon Valley Bank
テイスティング・ルームでの実績から、メールやSNSでのマーケティングなど、消費者とワイナリーとの直接接触に関連する様々なデータを400を超えるワイナリーによるアンケートの回答からまとめています。
コロナ禍でほとんどのワイナリーがテイスティング・ルームを開けなかった昨年、これまでと全く違う手段としてZoomなどを使ったバーチャル・テイスティングを実施するワイナリーが急増しました。冒頭のグラフによると、1回もやらなかったワイナリーが22%と8割近いワイナリーが最低1回は実施したことになります。しかも28%のワイナリーは週1回以上という高頻度で実施しています。
これらは試飲用のワインの送付を伴うため、ワイナリーにとってはワインの販売に直結しているわけです。
これは、ボトルの価格ごとにバーチャル・テイスティングの費用を見たものですが、少ないところでも平均60ドル近いフィーを取っていたことになります。ボトル価格が80ドル以上のワイナリーでは184ドルと2万円近いフィーが設定されていました。
このほか興味深い結果としてテイスティング・ルームにおけるテイスティング・フィーの地域別平均のグラフを示しました。上が標準のテイスティングで下が「リザーブ・テイスティング」のフィーです。
とにかくナパが突出して高く、平均を大きく上げています。ナパとソノマだけが平均を越えています。
個人的には、日本のワイナリーももっとDrCのマーケティングを意識するべきと思っています。カリフォルニアと日本でいろいろ条件が違うところもありますが、非常に参考になるデータだけに有効に使えるとこともあると思います。
中川ワインがデコイの「デコイ・プレミアム・セルツァー(Decoy Premium Seltzer)」を発売しました。米国でも今年3月に発売されたばかりの新製品。4種類あっていずれも250mlで650円です。入荷予定は6月下旬。
ソーヴィニョン・ブランをベースにした「ヴィブラント・ライム」、シラー主体のロゼをベースにした「ブラック・チェリー」、シャルドネをベースにした「レモン・ジンジャー」と「クレメンタイン・オレンジ」の4種類です。アルコール度数は5.5%とビールと同程度です。
試飲しましたが、どれも新鮮な味わいで美味しいです。変な甘さも、香料のきつさもなく後味がさわやか。
特に良かったのはまず「ヴィブラント・ライム」。ライムの軽い苦味がいいアクセントになっています。特にこれからの暑い季節に気持ちよく飲めそう。
とはいえ柑橘系は缶チューハイなどでもよくありますが、オリジナリティが高いのが「ブラック・チェリー」。チャーミングな味わいでこれも魅力的。
値段はちょっとしますが、これは飲んで楽しく、アルコール度数も低いので、楽です。こういうのももっと増えてほしいです。
ソーヴィニョン・ブランをベースにした「ヴィブラント・ライム」、シラー主体のロゼをベースにした「ブラック・チェリー」、シャルドネをベースにした「レモン・ジンジャー」と「クレメンタイン・オレンジ」の4種類です。アルコール度数は5.5%とビールと同程度です。
試飲しましたが、どれも新鮮な味わいで美味しいです。変な甘さも、香料のきつさもなく後味がさわやか。
特に良かったのはまず「ヴィブラント・ライム」。ライムの軽い苦味がいいアクセントになっています。特にこれからの暑い季節に気持ちよく飲めそう。
とはいえ柑橘系は缶チューハイなどでもよくありますが、オリジナリティが高いのが「ブラック・チェリー」。チャーミングな味わいでこれも魅力的。
値段はちょっとしますが、これは飲んで楽しく、アルコール度数も低いので、楽です。こういうのももっと増えてほしいです。
ジム・クレンデネンが亡くなって早くも10日が経ちました。いまだに彼がもういないことが信じられません。とにかく彼を偲ぶ一番の方法は彼のワインを飲むことだと思い、ちょうどイタリア品種を飲むオンラインワイン会に参加する予定があってこともあり、オー・ボン・クリマではなく、「クレンデネン・ファミリー」のネッビオーロ2013を開けました。
そもそもカリフォルニアでネッビオーロはかなり珍しいですが、その中でクレンデネン・ファミリーのネッビオーロはワイン・アドヴォケイトで最高94点とカリフォルニアのネッビオーロとしては最高の評価を得ています。実はネッビオーロ、ピノ・ノワールの次に彼が好きだった品種だそうです(その次はグルナッシュ)。
畑はビエン・ナシード。ワイナリーに隣接する銘醸畑です。ピノ・ノワールやシャルドネが有名ですが、実はシラーなどもあり、ネッビオーロもあるのです。ネッビオーロはジム・クレンデネンの薦めで植えたものだそう。冷涼なサンタ・マリア・ヴァレーの気候はネッビオーロにもあっていたようです。
色は薄めのガーネット。マッシュルームや腐葉土の香り。熟成がいい感じに進んできています。するっと飲めてしまうやわらかさがありますが、しっかりしたタンニンのためボディも意外とあります。
本当にいいネッビオーロでした。
この春から「しあわせワイン倶楽部」さんとコラボしています。ここの店でワインを買うと、テイスティングコメントが付いてきたり、クリスタルガイザーが入っていたり、いろいろおまけが付いてきて楽しいのですが、そこに私の書いたカリフォルニアワインニュースも入れてもらうようになりました。A4で1ページ、2、3本のニュースを紹介しています。このブログに書くよりも、背景知識なども少し詳しくわかりやすく書いています。
先日、ツイッターを見ていたらこんなツイートがありました。
嬉しくて思わず返信してしまいました。
店長の木之下さんが書かれた本もお薦めです。ワインを飲んでしあわせになれる本です。
先日、ツイッターを見ていたらこんなツイートがありました。
「しあわせワイン倶楽部」というカリフォルニアワイン専門店?でワイン購入したんだけど、凄いサービス良かった
— 豆しば:ワイン (@mame_wine) May 23, 2021
値段は良心的、テイストコメントやら、ちょっとしたカリフォルニアワインNEWSやら、クリスタルガイザー 500 mL付き、などなど、かなり嬉しい
嬉しくて思わず返信してしまいました。
店長の木之下さんが書かれた本もお薦めです。ワインを飲んでしあわせになれる本です。
今年最大の目玉ワインと言っても過言ではないセニス(Cenyth)が一部のショップで再入荷されたようです。セニスはパーカー100点を15回取っているソノマのヴェリテ(Verite)の親子銘柄。ヴェリテ創設時からのワインメーカーであるピエール・セランの娘がワインメーカーを努めます。
その娘が高齢となった父を引き継ぎヴェリテを任されることになり、セニスは打ち切りへ。そのため今回限りの特別価格が実現したのでした。
ヴェリテの価格は7万円くらい。ピエール・セランが手掛けるもうひとつのワイナリー「アナコタ(Anakota)」も1万円台後半の価格。それと比べると今回のセニスの3000円台というのがどれだけ破格かわかるでしょう。しかも実際に評価も高くワイン・アドヴォケイトでは94点が付いているワインです。
私も1本飲んで、何本か買い増ししたワインです。大お薦め。
葡萄畑ココス
柳屋
しあわせワイン倶楽部
Cave de L Naotaka
その娘が高齢となった父を引き継ぎヴェリテを任されることになり、セニスは打ち切りへ。そのため今回限りの特別価格が実現したのでした。
ヴェリテの価格は7万円くらい。ピエール・セランが手掛けるもうひとつのワイナリー「アナコタ(Anakota)」も1万円台後半の価格。それと比べると今回のセニスの3000円台というのがどれだけ破格かわかるでしょう。しかも実際に評価も高くワイン・アドヴォケイトでは94点が付いているワインです。
私も1本飲んで、何本か買い増ししたワインです。大お薦め。
葡萄畑ココス
柳屋
しあわせワイン倶楽部
Cave de L Naotaka
トゥエンティ・ロウズ(Twenty Rows)のシャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨン・リザーブが国内に入荷しています。以前から入っていたそうですが、私は知りませんでした。今回輸入元変更で価格もぐっと下がり、ワイナリー価格よりも安い、かなりお得なワインになっています。
2003年にブライアン・ナスが始めたこのワイナリー、最初に植えたナパのマウント・ヴィーダ―の畑が20畝だったことからこの名前が付いたそうです。現在はナパのいくつかの畑からワインを作っています。新樽比率は10%、アルコール度数は13%台というのは最近のナパのワインとしては抑えめ。バランスを重視して作っている姿勢が伝わってきます。また、カベルネ・ソーヴィニヨンはフード&ワイン誌でアメリカン・ワイン・アワードに2回選出されているとのこと。
シャルドネはワイナリー価格25ドル(税抜き)に対して国内では税込みで2500円~2600円台と、実質国内の方が安いくらいの価格です。
カリフォルニアワインあとりえ
はせがわ酒店
しあわせワイン倶楽部
ウメムラ
2003年にブライアン・ナスが始めたこのワイナリー、最初に植えたナパのマウント・ヴィーダ―の畑が20畝だったことからこの名前が付いたそうです。現在はナパのいくつかの畑からワインを作っています。新樽比率は10%、アルコール度数は13%台というのは最近のナパのワインとしては抑えめ。バランスを重視して作っている姿勢が伝わってきます。また、カベルネ・ソーヴィニヨンはフード&ワイン誌でアメリカン・ワイン・アワードに2回選出されているとのこと。
シャルドネはワイナリー価格25ドル(税抜き)に対して国内では税込みで2500円~2600円台と、実質国内の方が安いくらいの価格です。
カリフォルニアワインあとりえ
はせがわ酒店
しあわせワイン倶楽部
ウメムラ
ナパ郡が、2020年の農業生産の報告書をまとめました。
Crop Reports | Napa County, CA
既にカリフォルニアの「クラッシュ・レポート」によって昨年の大幅な生産減少は報告されていますが(カリフォルニアのブドウ収穫、2020年は大幅減少し過去10年で最少)、それをより端的に示す結果となっています。
ワインの生産は金額ベースでナパの農産物の99%近くを占めていますが、2020年は2019年から51%ダウンして4億6200万ドル。トータルも同様に51%ダウンとなっています。
特に打撃が大きいのは赤ワイン用のブドウ。白ワイン用が2割くらいの減少で収まっているのに、赤ワイン用は54%ダウン。赤ワイン用の方が畑の面積で8割くらいを占めるため、そのまま全体に影響した形です。
実は、畑の面積自体は増えており、煙などの被害で使えなかったブドウが多いことと、単価が大幅に下がったことがダブルで影響しました。
白ワイン用は畑の面積も単価も横ばい。煙の被害で2割減った格好になります。
Crop Reports | Napa County, CA
既にカリフォルニアの「クラッシュ・レポート」によって昨年の大幅な生産減少は報告されていますが(カリフォルニアのブドウ収穫、2020年は大幅減少し過去10年で最少)、それをより端的に示す結果となっています。
ワインの生産は金額ベースでナパの農産物の99%近くを占めていますが、2020年は2019年から51%ダウンして4億6200万ドル。トータルも同様に51%ダウンとなっています。
特に打撃が大きいのは赤ワイン用のブドウ。白ワイン用が2割くらいの減少で収まっているのに、赤ワイン用は54%ダウン。赤ワイン用の方が畑の面積で8割くらいを占めるため、そのまま全体に影響した形です。
実は、畑の面積自体は増えており、煙などの被害で使えなかったブドウが多いことと、単価が大幅に下がったことがダブルで影響しました。
白ワイン用は畑の面積も単価も横ばい。煙の被害で2割減った格好になります。
楽天のCave de L Naotakaでクリアランス・セールを開催しています。クーポン取得で20%、30%、50%の割引になります。
クリアランスセールはこちらから
オレゴンのアンティカ・テッラ(パーカー93点など)、ナパのメテオール(パーカー97点)は3割引きの対象。アンティカ・テッラはシネクアノンで修業した人が開いたワイナリーです。
いずれも先にクーポンを獲得する必要があるので注意してください。
クリアランスセールはこちらから
オレゴンのアンティカ・テッラ(パーカー93点など)、ナパのメテオール(パーカー97点)は3割引きの対象。アンティカ・テッラはシネクアノンで修業した人が開いたワイナリーです。
いずれも先にクーポンを獲得する必要があるので注意してください。
Au Bon ClimatのFacebookページにジム・クレンデネンさん追悼のコメントが出ています。それを受けて日本のインポーターの一つである中川ワインも追悼記事を公開しています。
訃報 オー・ボン・クリマのジム・クレンデネン氏が逝去 – 中川ワイン – カリフォルニアワイン
Au Bon Climatからのコメント「私たちは、ワイナリーの伝説的人物、真のアイコン、先駆者を失ったことを嘆いています。ジム・クレンデネンがいるべき場所には大きな空白があり、私たちはショックを受けており、その不在を痛感させられますが、彼の残したものはこれからも続きます」
長女のイザベルさんからのコメント「私の父は寛大で、明るく、率直な人で、ワインのみならず料理界への貢献度も非常に高い人でした。父は多くの人にとってのアイコンでしたが、私にとって最も重要なのは、とても思いやりのある父だったということです。父のおかげで弟と私はいつも満ち足りていました。父の死は多くの人に変化をもたらすでしょうが、父の影響力は私たちの誰にとっても決して失われることはありません。父が多くの人に祝福され、愛されていたことは、私にとって大きな意味があります」
なお、弟のノックスさんは日本に留学中。関係者の尽力で帰国できるようです。
本当に多くの人に愛された人でした。昨日から私のSNSタイムラインはジム・クレンデネンへの追悼で埋め尽くされたといっても過言でないほどでした。追悼記事も多くのサイトで公開されています。
ハーシュ・ヴィンヤーズのジャスミン・ハーシュさんのインスタグラムでは、彼から缶の「角ハイボール」を教わったというエピソードが公開されており、IPOBで来日したときの写真も掲載されています。
ジム・クレンデネンさんは2回結婚していますが、どちらも離婚。残された家族はワインに名前の付いた二人の姉弟ということになります。イザベルさんは既にワイナリーのセールス部門で働いていますが、ノックスさんはこれからどうするのでしょうか。上記にあるように仲のいい家族でしたから、バラバラにはならないように思うのですが。
写真は2018年のワインエイドから。左から2番めがノックスさん、その右がイザベルさんです。
追悼に選ぶならやはり姉弟の名前のついたワインでしょうか。ショップはカリフォルニアワインあとりえです。
訃報 オー・ボン・クリマのジム・クレンデネン氏が逝去 – 中川ワイン – カリフォルニアワイン
Au Bon Climatからのコメント「私たちは、ワイナリーの伝説的人物、真のアイコン、先駆者を失ったことを嘆いています。ジム・クレンデネンがいるべき場所には大きな空白があり、私たちはショックを受けており、その不在を痛感させられますが、彼の残したものはこれからも続きます」
長女のイザベルさんからのコメント「私の父は寛大で、明るく、率直な人で、ワインのみならず料理界への貢献度も非常に高い人でした。父は多くの人にとってのアイコンでしたが、私にとって最も重要なのは、とても思いやりのある父だったということです。父のおかげで弟と私はいつも満ち足りていました。父の死は多くの人に変化をもたらすでしょうが、父の影響力は私たちの誰にとっても決して失われることはありません。父が多くの人に祝福され、愛されていたことは、私にとって大きな意味があります」
なお、弟のノックスさんは日本に留学中。関係者の尽力で帰国できるようです。
本当に多くの人に愛された人でした。昨日から私のSNSタイムラインはジム・クレンデネンへの追悼で埋め尽くされたといっても過言でないほどでした。追悼記事も多くのサイトで公開されています。
ハーシュ・ヴィンヤーズのジャスミン・ハーシュさんのインスタグラムでは、彼から缶の「角ハイボール」を教わったというエピソードが公開されており、IPOBで来日したときの写真も掲載されています。
ジム・クレンデネンさんは2回結婚していますが、どちらも離婚。残された家族はワインに名前の付いた二人の姉弟ということになります。イザベルさんは既にワイナリーのセールス部門で働いていますが、ノックスさんはこれからどうするのでしょうか。上記にあるように仲のいい家族でしたから、バラバラにはならないように思うのですが。
写真は2018年のワインエイドから。左から2番めがノックスさん、その右がイザベルさんです。
追悼に選ぶならやはり姉弟の名前のついたワインでしょうか。ショップはカリフォルニアワインあとりえです。
オー・ボン・クリマ(Au Bon Climat)の創設者・オーナー・ワインメーカーであるジム・クレンデネンが亡くなりました。68歳でした。死因は明らかにされていませんが、ジャンシス・ロビンソンの記事によると眠っているときに亡くなったとありましたので、心臓系か何かの病死ではないかと思います。
ジム・クレンデネンは1982年にアダム・トルマック(現オーハイ)とオー・ボン・クリマを設立、サンタ・バーバラのサンタ・マリア・ヴァレーのパイオニア、特にこの地域におけるピノ・ノワール生産者の先駆けとして偉大なる足跡を残しました。1989年と90年にはロバート・パーカーに「世界のベスト・ワイナリー」の一つとして選ばれたほか、ロサンゼルス・タイムズなどでワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれています。
サンタ・マリア・ヴァレーではビエン・ナシード、サンタ・イネズ・ヴァレーではサンフォード・アンド・ベネディクトという2つの銘醸畑のブドウや自社のル・ボン・クリマという畑などから素晴らしいワインを作ってきました。豪放磊落な見かけとは裏腹にワインは繊細さを失わないものでした。特に、バランスの取れたワインを作ることにはずっとこだわっており、2010年代にIPOB(In Pursuit of Balance)ができたときには、時代が彼にようやく追いついてきたと感じたものです。評論家から高い点数を得ることよりも、自分が納得するワインを作り続けた人でした。
ただ一つ例外があって、フラッグシップのシャルドネ「ニュイ・ブランシェ」は当初「新樽200%」として発酵と熟成両方に新樽100%使いました。これはオー・ボン・クリマでは評論家から高い点は取れないと言われたことへの反発で作ったもので、実際にこれで高い評判を得てからは、バランスの取れたスタイルへと転換しています。
また、オー・ボン・クリマはワインを値上げしないことでも独自性を貫きました。2020年のワイナートのカリフォルニア・ピノ・ノワールの特集ではフラッグシップのピノ・ノワール「イザベル」(名前は長女より)の値段を最初の年から1ドルも変えていないと、明らかにしていました。
親日家としても知られており、日本には毎年複数回来ていました。イザベルさんは日本の漫画が好きで日本語を勉強し、日本のインポーターでインターンとして働いたことがあり、長男のノックスさんは現在日本に留学中です。そんなこともあって、コロナ禍の昨年秋にも来日されていました。私はそのときのイベントに出席予定だったのが、用事が入ってしまい行けなかったのですが、「どうせまた来たときに会えるだろう」と思っていたことが悔やまれます。
こちらの写真はアカデミー・デュ・ヴァンの講座でオー・ボン・クリマの解説をしたときのもの。彼の残したワイン、また飲みたいと思います。
参考:
IPOBミニインタビューその6――ジム・クレンデネン/オー・ボン・クリマ
オー・ボン・クリマのラベルはなぜ三角形なのか
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(ジム・クレンデネン)
オー・ボン・クリマが11年ぶりに作る幻のフラッグシップ・ピノ・ノワール
しあわせワイン倶楽部
ジム・クレンデネンは1982年にアダム・トルマック(現オーハイ)とオー・ボン・クリマを設立、サンタ・バーバラのサンタ・マリア・ヴァレーのパイオニア、特にこの地域におけるピノ・ノワール生産者の先駆けとして偉大なる足跡を残しました。1989年と90年にはロバート・パーカーに「世界のベスト・ワイナリー」の一つとして選ばれたほか、ロサンゼルス・タイムズなどでワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれています。
サンタ・マリア・ヴァレーではビエン・ナシード、サンタ・イネズ・ヴァレーではサンフォード・アンド・ベネディクトという2つの銘醸畑のブドウや自社のル・ボン・クリマという畑などから素晴らしいワインを作ってきました。豪放磊落な見かけとは裏腹にワインは繊細さを失わないものでした。特に、バランスの取れたワインを作ることにはずっとこだわっており、2010年代にIPOB(In Pursuit of Balance)ができたときには、時代が彼にようやく追いついてきたと感じたものです。評論家から高い点数を得ることよりも、自分が納得するワインを作り続けた人でした。
ただ一つ例外があって、フラッグシップのシャルドネ「ニュイ・ブランシェ」は当初「新樽200%」として発酵と熟成両方に新樽100%使いました。これはオー・ボン・クリマでは評論家から高い点は取れないと言われたことへの反発で作ったもので、実際にこれで高い評判を得てからは、バランスの取れたスタイルへと転換しています。
また、オー・ボン・クリマはワインを値上げしないことでも独自性を貫きました。2020年のワイナートのカリフォルニア・ピノ・ノワールの特集ではフラッグシップのピノ・ノワール「イザベル」(名前は長女より)の値段を最初の年から1ドルも変えていないと、明らかにしていました。
親日家としても知られており、日本には毎年複数回来ていました。イザベルさんは日本の漫画が好きで日本語を勉強し、日本のインポーターでインターンとして働いたことがあり、長男のノックスさんは現在日本に留学中です。そんなこともあって、コロナ禍の昨年秋にも来日されていました。私はそのときのイベントに出席予定だったのが、用事が入ってしまい行けなかったのですが、「どうせまた来たときに会えるだろう」と思っていたことが悔やまれます。
こちらの写真はアカデミー・デュ・ヴァンの講座でオー・ボン・クリマの解説をしたときのもの。彼の残したワイン、また飲みたいと思います。
参考:
IPOBミニインタビューその6――ジム・クレンデネン/オー・ボン・クリマ
オー・ボン・クリマのラベルはなぜ三角形なのか
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(ジム・クレンデネン)
オー・ボン・クリマが11年ぶりに作る幻のフラッグシップ・ピノ・ノワール
しあわせワイン倶楽部
マイケル・デイヴィッドのプティ・シラー「プティット・プティ」を飲んでいます。名前がプティでありながらラベルには大きなサーカスの象が描かれているという、それだけでも楽しいですが、中身も秀逸です。
プティ・シラー85%にプティ・ヴェルドが15%。プティ・シラーの濃厚な果実味を、プティ・ヴェルドのタンニンでしっかり足元を固めるいった構成です。
これを果実味爆弾と呼ばないとしたら、何をそう呼んだらいいのか、というほどの味わい。カシスやブルーベリー、プルーン。でも不思議と後味は重くない感じです。飲んで楽しいワイン。カリフォルニアらしさも爆発していると思います。
酒宝庫MASHIMO
WINE SHOP CAVE
葡萄畑ココス
しあわせワイン倶楽部
ソノマで老舗のワイナリー2つがワイナリー設備を相次いで廃止しました。
先にやめたのはクロ・デュ・ボワ(Clos du Bois)。ガイザーヴィルにあるワイナリーです。1974年に設立された老舗ワイナリーですが、ワイナリーの従業員のほとんどにあたる40人程度を解雇しました。今後は他の場所でワインを作ります。
クロ・デュ・ボワは2019年に発表されたコンステレーション・ブランズからガロへの約30個のブランド売却によって売却されたワイナリーの一つ。そのまではシミ(Simi)やレーヴェンズウッド(Ravenswood)も売却されており、レーヴェンズウッドはテイスティングルームなどを閉じています。このブランド売却は独占禁止法の調査などで認可を得るまで約2年かかっており、その間にクロ・デュ・ボワの売上は大きく落ちたと報じられています。そのため、生産設備を閉じ、別の場所に集約することになったようです。
次いで、5月10日に生産設備をクローズすると発表したのはセバスティアーニ(Sebastiani)。ソノマのダウンタウン、プラザの近くにある人気ワイナリーです。1904年に設立された古いワイナリーです。
セバスティアーニの現在のオーナーはフォーリー(Foley)。生産設備が古く、場所の制約からリニューアルも難しいため、この場所での生産をやめて他の場所に移すことにしました。生産設備の従業員は解雇されることになります。
どちらも効率化ということで、大資本の傘下に入れば、免れないことでもあります。ただ、こうやってワイナリー設備を移してしまうと、そこにある意味がなくなっていき、地域に根ざさない単なるブランドということになってしまいそうです。
先にやめたのはクロ・デュ・ボワ(Clos du Bois)。ガイザーヴィルにあるワイナリーです。1974年に設立された老舗ワイナリーですが、ワイナリーの従業員のほとんどにあたる40人程度を解雇しました。今後は他の場所でワインを作ります。
クロ・デュ・ボワは2019年に発表されたコンステレーション・ブランズからガロへの約30個のブランド売却によって売却されたワイナリーの一つ。そのまではシミ(Simi)やレーヴェンズウッド(Ravenswood)も売却されており、レーヴェンズウッドはテイスティングルームなどを閉じています。このブランド売却は独占禁止法の調査などで認可を得るまで約2年かかっており、その間にクロ・デュ・ボワの売上は大きく落ちたと報じられています。そのため、生産設備を閉じ、別の場所に集約することになったようです。
次いで、5月10日に生産設備をクローズすると発表したのはセバスティアーニ(Sebastiani)。ソノマのダウンタウン、プラザの近くにある人気ワイナリーです。1904年に設立された古いワイナリーです。
セバスティアーニの現在のオーナーはフォーリー(Foley)。生産設備が古く、場所の制約からリニューアルも難しいため、この場所での生産をやめて他の場所に移すことにしました。生産設備の従業員は解雇されることになります。
どちらも効率化ということで、大資本の傘下に入れば、免れないことでもあります。ただ、こうやってワイナリー設備を移してしまうと、そこにある意味がなくなっていき、地域に根ざさない単なるブランドということになってしまいそうです。
カリフォルニアなど米国のワインを勉強するときに大事なのがAVA(米国ブドウ栽培地域)を覚えることです。AVAのマップは目にする機会が比較的ありますが、それが実際の町や道路、山や川などとどういう関係になっているかは意外と分かりにくいものです。
今はGoogleマップなど便利なツールもあるので、これらの上でAVAの範囲が分かると、例えばあるワイナリーのアドレスを探して、それがどのAVAに入っているのかを知るようなことも簡単にできます。というわけでそういったサービスなどないか探していたところ、AVAを認定しているTTB(米国酒類たばこ税貿易管理局)が公開している「AVA Map Explorer」を発見しました。
地図上である場所をクリックするとそれがどのAVAに含まれるかすぐわかります。アドレスの策定時期も分かりますし、必要なら文書類へのリンクに飛ぶこともできます。ベースの地図も道路地図や地形図、衛星写真、「トポグラフィック」という地形と道路などが組み合わさったものを選べます。
さらにすごいのが、AVAの範囲データ(シェイプファイル)をダウンロードできることです。これによって他の地図サービスでもAVAのデータが使えます。
昨日のセミナーではGoogle Earth(のデスクトップアプリ版)にソノマの各AVAのデータを表示させて説明しました。まだ十分使いこなせていなかったですが、普通に地図を見せるよりは分かりやすかったかと思います。
シェイプファイルはGoogle Mapには直接読み込めないのですが、Google Mapで扱える「KML」形式に変換するツールはあるので、それもできるはずです。レイヤーのオンオフを簡単にできる点ではGoogle Earthが便利ですが、いろいろ使い道は広がりそうです。
もちろんAVA Map Explorerにはカリフォルニア以外の州のAVAもありますから、オレゴンやワシントン、ニューヨークなどの勉強にも役立つと思います。
シュレーダー・セラーズの創設者であるフレッド・シュレーダーが旧友であるロバート・ランディ・ローチ・ジュニアから訴えられました(Robert Randy Roach Jr., Sues Fred Schrader Over Involvement in ...)。
シュレーダーのカベルネ・ソーヴィニヨンのラインアップにはRBSというワインがあります。このRBSは「Roach Brown Schrader LLC」の略で2002年に設立された法人の名前です。見てわかるようにシュレーダーとローチの名前が入っています(Brownはワインメーカーのトーマス・リヴァース・ブラウンのこと)。このことからローチはRBSのワインはローチとシュレーダーの共同プロジェクトだと主張しています。
シュレーダーは2018年にコンステレーション・ブランズにワイナリーを売却しましたが、このときにローチに対しては相談も補償もなかったことから、今回の訴えになりました。
裁判の過程で明らかになったこととしては、フレッド・シュレーダーはシュレーダー・セラーズの設立時にローチから13万5000ドルを借りていました。これは2005年から2010年の間に利子も含めて返却されています。また、シュレーダーは毎年ローチにRBSのワインを15~17ケース送っていましたが、売却後はそれがなくなったとのことです。
シュレーダー側はローチからは金を借りただけであって、シュレーダー・セラーズに関してはなんの権利も持っていないと主張しています。
かつてのパートナーを提訴というとブライアント・ファミリーとヘレン・ターリーの裁判などを思い出しますが、今回はどうなることでしょうか。
シュレーダーのカベルネ・ソーヴィニヨンのラインアップにはRBSというワインがあります。このRBSは「Roach Brown Schrader LLC」の略で2002年に設立された法人の名前です。見てわかるようにシュレーダーとローチの名前が入っています(Brownはワインメーカーのトーマス・リヴァース・ブラウンのこと)。このことからローチはRBSのワインはローチとシュレーダーの共同プロジェクトだと主張しています。
シュレーダーは2018年にコンステレーション・ブランズにワイナリーを売却しましたが、このときにローチに対しては相談も補償もなかったことから、今回の訴えになりました。
裁判の過程で明らかになったこととしては、フレッド・シュレーダーはシュレーダー・セラーズの設立時にローチから13万5000ドルを借りていました。これは2005年から2010年の間に利子も含めて返却されています。また、シュレーダーは毎年ローチにRBSのワインを15~17ケース送っていましたが、売却後はそれがなくなったとのことです。
シュレーダー側はローチからは金を借りただけであって、シュレーダー・セラーズに関してはなんの権利も持っていないと主張しています。
かつてのパートナーを提訴というとブライアント・ファミリーとヘレン・ターリーの裁判などを思い出しますが、今回はどうなることでしょうか。
海外から日本へのワインの輸送が滞っており、ワインの輸入業者にとって頭の痛い問題になっています。ワインショップにとっても売りたいワインが届かなくて売れないし、ユーザーにとっても買いたいワインが売っていない残念な事態が生じています。例えば今年3月に発売されてコスト・パフォーマンスの高さで大きな話題になった「スラムダンク」は発売から数日で輸入業者完売になってしまい、入荷待ちが続いています。「セカンドのラベルと価格で中身は倍の価格のファースト」という「フープラ 2018」も同様にあっという間に完売で入荷待ちになりました。
ワインが届かないだけでなく、輸送コストもこれまでの2~3倍と大きく上がっています。港湾で船を待機している間の保管コストも余計にかかるため、ワインの価格にも影響してくる恐れがあります。
どうしてこんなことが起こっているのでしょうか。
ワインのほとんどは船で日本に運ばれます。ボージョレ・ヌーヴォーは解禁日に間に合わせるために空輸されますが、空輸のコストは船の20倍ほどもするため(米国西海岸からの場合)、普通は使われません。その船に乗せるコンテナが世界的に足りなくなっており、船便が目詰まりを起こしているのです。
コンテナが足りなくなったのは複数の原因がありますが、突き詰めていえばコロナのせいです。まず、コロナによるロックダウンによって港湾で働く労働者が足りなくなり、労働者への感染の広がりもあり、荷物の上げ下ろしができなくなりました。コロナ対策による様々な制限も作業が遅れる原因になっています。これらによって港湾の近くに荷物を積んだままの船が待機する状態が続きました。さらに、いち早くコロナからの立ち直りを見せている中国を中心にアジアでの物流が急増し、欧米にコンテナが回らない事態が起こっています。コンテナの多くは中国が所有しており、その意向に世界が左右されています。
ワインに直接関連するところでは、米国がバイデン政権に代わってトランプ政権が報復的に高くした関税が引き下げられたことにより、欧州から米国へのワインの輸送が急増しているというのも、日本向けのコンテナが足りない理由の一つとなっているようです。
欧州からの輸送もスエズ運河の座礁などで遅れがかなりありましたが、米国よりはまだましなようです。
米国ワインの関係者がやきもきする状況はまだ続きそうです。
サンタ・クルーズ・マウンテンズで長年ピノ・ノワールを作ってきたデイビッド・ブルースが2021年4月28日に亡くなりました。89歳でした(David Bruce, Pioneer of Santa Cruz Mountains Pinot Noir, Dies at 89 | Wine Spectator)。
1931年にサンフランシスコで生まれたデイビッド・ブルースは酒を全く飲まない家族のもとで育ちましたがスタンフォード大学で医学の勉強をしているときにDRCのリシュブールを飲んでワインに目覚めました。1956年に皮膚科専攻として大学を卒業し、医者として勤める傍ら、購入したブドウからワインを作るようになり、1961年にはサンタ・クルーズ・マウンテンズの標高2100フィートの高地に地所を購入し、自身の名前のついたワイナリーを立ち上げました。シャルドネとピノ・ノワールを作り、それがスティーヴン・スパリュアの目にとまって1976年のパリスの審判にもシャルドネで参加することになりました。
サンタ・クルーズ・マウンテンズのピノ・ノワールとしては、現在はマウント・エデンになっているマーティン・レイのワイナリーが先駆けでしたが、後に続くワイナリーはほとんどなく、デイビッド・ブルースの成功によって、初めてこの土地でのピノ・ノワール栽培が広がっていきました。
個人的にもピノ・ノワールを飲み始めたころによく飲んだワインでした。価格も手頃で味も親しみやすくいいワインでしたが、日本にはほとんど入ってきていないようです。
なお、ワイナリーは奥さんが引き継ぐとのことですが、今はWebサイトも動いてないようです。
ご冥福をお祈りします。
1931年にサンフランシスコで生まれたデイビッド・ブルースは酒を全く飲まない家族のもとで育ちましたがスタンフォード大学で医学の勉強をしているときにDRCのリシュブールを飲んでワインに目覚めました。1956年に皮膚科専攻として大学を卒業し、医者として勤める傍ら、購入したブドウからワインを作るようになり、1961年にはサンタ・クルーズ・マウンテンズの標高2100フィートの高地に地所を購入し、自身の名前のついたワイナリーを立ち上げました。シャルドネとピノ・ノワールを作り、それがスティーヴン・スパリュアの目にとまって1976年のパリスの審判にもシャルドネで参加することになりました。
サンタ・クルーズ・マウンテンズのピノ・ノワールとしては、現在はマウント・エデンになっているマーティン・レイのワイナリーが先駆けでしたが、後に続くワイナリーはほとんどなく、デイビッド・ブルースの成功によって、初めてこの土地でのピノ・ノワール栽培が広がっていきました。
個人的にもピノ・ノワールを飲み始めたころによく飲んだワインでした。価格も手頃で味も親しみやすくいいワインでしたが、日本にはほとんど入ってきていないようです。
なお、ワイナリーは奥さんが引き継ぐとのことですが、今はWebサイトも動いてないようです。
ご冥福をお祈りします。
ナパ郡が、山火事対策として早期発見システムの導入を検討しています(Napa County May Install Early Warning Wildfire Detection System)。
このシステムはドイツで開発されたIQ FireWatchというもので、センサーと人工知能を使って山火事を見つけます。具体的には、高いポールの上にカメラを設置し、「空気の乱れ」を感知します。こういったポールを10箇所設置すると、提案したイリュミネーションズ・テクノロジーズは述べています。
ポールの設置例。木のように見せかけている
またイリュミネーションズ・テクノロジーズの計画によると、このほかにも24本のポールを立てて5Gなどの基地局設置に使うということです。
黄色いところがIQ FireWatchの設置場所
ただ、こういったポールの景観上の問題や、そもそも基地局設置が「健康と環境に問題を起こす」とするグループの反対もあり、そのまま設置されるかどうかは不明です。
このシステムはドイツで開発されたIQ FireWatchというもので、センサーと人工知能を使って山火事を見つけます。具体的には、高いポールの上にカメラを設置し、「空気の乱れ」を感知します。こういったポールを10箇所設置すると、提案したイリュミネーションズ・テクノロジーズは述べています。
ポールの設置例。木のように見せかけている
またイリュミネーションズ・テクノロジーズの計画によると、このほかにも24本のポールを立てて5Gなどの基地局設置に使うということです。
黄色いところがIQ FireWatchの設置場所
ただ、こういったポールの景観上の問題や、そもそも基地局設置が「健康と環境に問題を起こす」とするグループの反対もあり、そのまま設置されるかどうかは不明です。
ポール・ラトー(Paul Lato)といえばサンタ・バーバラを中心に銘醸畑から素晴らしいワインを作っていますが、ついにナパはカーネロスのハイド(Hyde)・ヴィンヤードのシャルドネとピノ・ノワールを作りました。
最近は他の産地と比べてちょっと影が薄くなっているカーネロスですが、やはりハイドは別格です。キスラー、オーベール、ポール・ホブズ、パッツ・アンド・ホール、TOR、デュモル、レイミーといったそうそうたるワイナリーがハイドのワインを作っています(実はマーカッシンのハイドというのも1990年に作られていたようです)。
ポール・ラトーはワインごとにオリジナルの名前を付けますが、ハイドのシャルドネは「ゴールドバーグ・ヴァリエーションズ(Goldberg Variations)、ピノ・ノワールは「マジック・モーメンツ(Magic Moments)」という名前になっています。生産量はピノ・ノワールがわずか100ケース、シャルドネも190ケースと少量です。
ピノ・ノワール2018はワイン・アドヴォケイトで97+の評価。実は同誌のハイドの評価で最高となっています。シャルドネも96という高評価。ピノ・ノワールはすでにインポーター完売だそうです。
ワッシーズ
柳屋
最近は他の産地と比べてちょっと影が薄くなっているカーネロスですが、やはりハイドは別格です。キスラー、オーベール、ポール・ホブズ、パッツ・アンド・ホール、TOR、デュモル、レイミーといったそうそうたるワイナリーがハイドのワインを作っています(実はマーカッシンのハイドというのも1990年に作られていたようです)。
ポール・ラトーはワインごとにオリジナルの名前を付けますが、ハイドのシャルドネは「ゴールドバーグ・ヴァリエーションズ(Goldberg Variations)、ピノ・ノワールは「マジック・モーメンツ(Magic Moments)」という名前になっています。生産量はピノ・ノワールがわずか100ケース、シャルドネも190ケースと少量です。
ピノ・ノワール2018はワイン・アドヴォケイトで97+の評価。実は同誌のハイドの評価で最高となっています。シャルドネも96という高評価。ピノ・ノワールはすでにインポーター完売だそうです。
ワッシーズ
柳屋
ロバート・パーカーの掲示板で「カリフォルニアのベスト・ピノ・ノワール・ワインメーカー」に選ばれた名匠エド・カーツマン。ご本人はいたって謙虚で人柄よく、名匠なんて付けたら嫌がりそうな方なのですが、あえてそう呼ばせていただきます。
テスタロッサやシャローンで力を付けた彼の名前を上げたのがオーガスト・ウエスト(August West)とロアー(Roar)。ロアーはサンタ・ルシア・ハイランズをピゾーニ(Pisoni)と並んで一流産地にした銘醸畑ゲイリーズ(Garys')やロゼラズ(Rosella's)のオーナーであるゲイリー・フランシオーニのワイナリーでエド・カーツマンは創設時からのワインメーカーでした。そしてゲイリー・フランシオーニとソノマのグラハム・ファミリー・ヴィンヤードのオーナーのハワード・グラハム、そしてエド・カーツマンがパートナーとして始めたのがオーガスト・ウエスト。フランシオーニのロゼラズのピノ・ノワールやシャルドネなどが大人気を博し、冒頭の人気1位につながったのでした。
彼の作るワインはチャーミングで、思わず笑みがこぼれるような美味しさを持ち、しかも熟成させる魅力も持っています。日本人にも特に人気が高く、彼に師事したのがフリーマンのアキコ・フリーマンさんとアーサー・セラーズの桃井隆宏氏。フリーマンのワインはオバマ大統領の晩餐会でも使われ、アーサー・セラーズのピノ・ノワールは品評会などで高く評価されています。
前置きが長くなりましたが、オーガスト・ウエストからはゲイリー・フランシオーニが手を引くことになり、現在ではソノマのグラハムのほか、サンタ・ルシア・ハイランズのコルタダ・アルタ(Cortada Alta)という畑からピノ・ノワールを作っています。コルタダ・アルタはサンタ・ルシア・ハイランズの中で最も標高の高い畑(標高1100~1600フィート)で、霧の影響は少ない一方で、朝晩は冷え込んで寒暖差が大きくなる畑です。
オーガスト・ウエストはこれらの畑から、単一畑名称ではなくAVA名称としてロシアン・リバー・ヴァレーとサンタ・ルシア・ハイランズのピノ・ノワールを作っています。生産量は2019年の場合でロシアン・リバー・ヴァレーが189ケース、サンタ・ルシア・ハイランズが46ケース。ワインはいずれも36ドル(税別)なので、ワインが全部売れても売上は10万ドル程度。こんなので商売になるのかと心配になるレベルです(エド・カーツマンはほかにサンドラ―としてもワインを作ってますがそちらも全部合わせて400ケースくらいです)。
しかも日本の価格は実売で税込み5000円と米国とさして変わらないレベル。いくらAVA名称で作っているピノ・ノワールとはいえ、エド・カーツマンが手塩にかけて作ったものですから、大量生産品とは比べられないです。なお、ヴィンテージはどちらも2018年。とにかくトラブルのほとんどなかった年であり近年のベスト・ヴィンテージと言われています。
紀伊国屋リカーズ
ワッシーズ
テスタロッサやシャローンで力を付けた彼の名前を上げたのがオーガスト・ウエスト(August West)とロアー(Roar)。ロアーはサンタ・ルシア・ハイランズをピゾーニ(Pisoni)と並んで一流産地にした銘醸畑ゲイリーズ(Garys')やロゼラズ(Rosella's)のオーナーであるゲイリー・フランシオーニのワイナリーでエド・カーツマンは創設時からのワインメーカーでした。そしてゲイリー・フランシオーニとソノマのグラハム・ファミリー・ヴィンヤードのオーナーのハワード・グラハム、そしてエド・カーツマンがパートナーとして始めたのがオーガスト・ウエスト。フランシオーニのロゼラズのピノ・ノワールやシャルドネなどが大人気を博し、冒頭の人気1位につながったのでした。
彼の作るワインはチャーミングで、思わず笑みがこぼれるような美味しさを持ち、しかも熟成させる魅力も持っています。日本人にも特に人気が高く、彼に師事したのがフリーマンのアキコ・フリーマンさんとアーサー・セラーズの桃井隆宏氏。フリーマンのワインはオバマ大統領の晩餐会でも使われ、アーサー・セラーズのピノ・ノワールは品評会などで高く評価されています。
前置きが長くなりましたが、オーガスト・ウエストからはゲイリー・フランシオーニが手を引くことになり、現在ではソノマのグラハムのほか、サンタ・ルシア・ハイランズのコルタダ・アルタ(Cortada Alta)という畑からピノ・ノワールを作っています。コルタダ・アルタはサンタ・ルシア・ハイランズの中で最も標高の高い畑(標高1100~1600フィート)で、霧の影響は少ない一方で、朝晩は冷え込んで寒暖差が大きくなる畑です。
オーガスト・ウエストはこれらの畑から、単一畑名称ではなくAVA名称としてロシアン・リバー・ヴァレーとサンタ・ルシア・ハイランズのピノ・ノワールを作っています。生産量は2019年の場合でロシアン・リバー・ヴァレーが189ケース、サンタ・ルシア・ハイランズが46ケース。ワインはいずれも36ドル(税別)なので、ワインが全部売れても売上は10万ドル程度。こんなので商売になるのかと心配になるレベルです(エド・カーツマンはほかにサンドラ―としてもワインを作ってますがそちらも全部合わせて400ケースくらいです)。
しかも日本の価格は実売で税込み5000円と米国とさして変わらないレベル。いくらAVA名称で作っているピノ・ノワールとはいえ、エド・カーツマンが手塩にかけて作ったものですから、大量生産品とは比べられないです。なお、ヴィンテージはどちらも2018年。とにかくトラブルのほとんどなかった年であり近年のベスト・ヴィンテージと言われています。
紀伊国屋リカーズ
ワッシーズ
2017年、2020年とナパなどで山火事による煙汚染でワインの生産が大きな影響を受けました。その後、煙汚染への研究や対策が進みつつあります。その中から現在試みられている2つの新しいアプローチを紹介します(Trends in Winemaking: Two New Approaches to Smoke Taint Mitigation)。
一つ分かってきたことは、従来煙汚染の原因と考えられていた物質が必ずしも煙汚染のフレーバーの素にはなっていないことです。2つの方法の一つは清澄樹脂を使ったもの、もうひとつは膜による分離と固相抽出を組み合わせたものです。
前者の方法はジェフ・マレル(Jeff Murrell)という人が開発しているもの。ナパのセーフ・ハーバー・ワイン・ストレージでVinSciというワインの分析ラボを行っており、StaVinという会社で研究のディレクターもしています。彼が開発した清澄樹脂は、煙汚染による口当たりの問題を解決しようというものです。
この物質「SRxワインコラム」はすでにナパやソノマ、ウィラメット・ヴァレーのワインメーカーの間で話題になっており、この樹脂を入れたスティールのハウジングにワインを通すだけで効果が得られます。複雑な装備は必要ありません。現在FDAから食品での利用認可を得ようとしており、TTBによるワインのための樹脂利用のガイドラインに該当することを確認しています。マレルによるとワインメーカーはタンクからタンクに移すときや樽から樽に移すときなどに、これを利用できるとしています。チョーク・ヒルやパイン・リッジ、シーヴィー、ソコール・ブロッサー、コッポラなどがこの技術をすでに試しています。
マレルによると、これまでのアプローチの多くはアロマに注力していましたが、彼の分析では煙汚染されたワインの90%以上で香りは問題ないとのこと。逆に言うと、キャンプファイアーにいるような香りになってしまっているワインについては収穫されるべきではなく、そのような「行き過ぎた」ワインへの対処ではないとしています。
実際に試したワインメーカーによると、たしかにアロマにはあまり影響せず、灰のような苦さを取り除いてくれるとのこと。コッポラのワインメーカーであるコーレイ・ベックは「最初の実験結果はとてもよく、感銘を受けている」としています。
一方、膜を使った新しいアプローチは、逆浸透膜での処置のリーダーであるMavrik North Americaが開発しました。「汚染されたワインを吸うための迅速で完全かつ永続的な解決策」だとしています。こちらは煙のフレーバーとアロマに注力して取り除く方策です。ドン・セバスティアーニ・アンド・サンズは2020年に煙汚染されたサスーン郡のカベルネ・ソーヴィニヨンを大量に購入しました。煙にさらされたブドウは購入しない方針でしたが、栽培者が保険に入っていなかったなどの理由で購入したのでした。Mavrikの膜を2回使うことでフルーティなワインに仕上がったとのことです。
何よりも煙にさらされないことが一番ですが、こういった技術の進化で、煙汚染の被害が少なくなることを期待します。
一つ分かってきたことは、従来煙汚染の原因と考えられていた物質が必ずしも煙汚染のフレーバーの素にはなっていないことです。2つの方法の一つは清澄樹脂を使ったもの、もうひとつは膜による分離と固相抽出を組み合わせたものです。
前者の方法はジェフ・マレル(Jeff Murrell)という人が開発しているもの。ナパのセーフ・ハーバー・ワイン・ストレージでVinSciというワインの分析ラボを行っており、StaVinという会社で研究のディレクターもしています。彼が開発した清澄樹脂は、煙汚染による口当たりの問題を解決しようというものです。
この物質「SRxワインコラム」はすでにナパやソノマ、ウィラメット・ヴァレーのワインメーカーの間で話題になっており、この樹脂を入れたスティールのハウジングにワインを通すだけで効果が得られます。複雑な装備は必要ありません。現在FDAから食品での利用認可を得ようとしており、TTBによるワインのための樹脂利用のガイドラインに該当することを確認しています。マレルによるとワインメーカーはタンクからタンクに移すときや樽から樽に移すときなどに、これを利用できるとしています。チョーク・ヒルやパイン・リッジ、シーヴィー、ソコール・ブロッサー、コッポラなどがこの技術をすでに試しています。
マレルによると、これまでのアプローチの多くはアロマに注力していましたが、彼の分析では煙汚染されたワインの90%以上で香りは問題ないとのこと。逆に言うと、キャンプファイアーにいるような香りになってしまっているワインについては収穫されるべきではなく、そのような「行き過ぎた」ワインへの対処ではないとしています。
実際に試したワインメーカーによると、たしかにアロマにはあまり影響せず、灰のような苦さを取り除いてくれるとのこと。コッポラのワインメーカーであるコーレイ・ベックは「最初の実験結果はとてもよく、感銘を受けている」としています。
一方、膜を使った新しいアプローチは、逆浸透膜での処置のリーダーであるMavrik North Americaが開発しました。「汚染されたワインを吸うための迅速で完全かつ永続的な解決策」だとしています。こちらは煙のフレーバーとアロマに注力して取り除く方策です。ドン・セバスティアーニ・アンド・サンズは2020年に煙汚染されたサスーン郡のカベルネ・ソーヴィニヨンを大量に購入しました。煙にさらされたブドウは購入しない方針でしたが、栽培者が保険に入っていなかったなどの理由で購入したのでした。Mavrikの膜を2回使うことでフルーティなワインに仕上がったとのことです。
何よりも煙にさらされないことが一番ですが、こういった技術の進化で、煙汚染の被害が少なくなることを期待します。
カリフォルニアなどの山火事で、空中から消火剤などを散布するのに使われていたボーイング747ベースの「スーパータンカー」が運用を終了しました(Wildfire-fighting Supertanker plane is ceasing operations)。
このスーパータンカーはこれまで200回以上出動し、山火事の消火を手伝ってきました。昨年のグラスファイアー時にも出動しています。しかし、先週運用する会社が業務を停止することを公表してしまいました。
その存在感から地元にも親しまれており、停止が惜しまれていますが、運用を続けるには規制の問題などもあるようで、なかなか難しそうです。
このスーパータンカーはこれまで200回以上出動し、山火事の消火を手伝ってきました。昨年のグラスファイアー時にも出動しています。しかし、先週運用する会社が業務を停止することを公表してしまいました。
その存在感から地元にも親しまれており、停止が惜しまれていますが、運用を続けるには規制の問題などもあるようで、なかなか難しそうです。
アルコール度数が低い「体に優しい」ワインがブームになりつつあります(Better for You Wines Are The Hot Trend in 2021)。
このブログで何度か取り上げているシャイド・ファミリーの「サニー・ウィズ・ア・チャンス・オブ・フラワーズ」はウォルマートなどアメリカの多くのチェーンで取り扱うようになり、既にヒット製品になっていますし、コッポラなども低アルコール製品を投入しています。オーストラリアのイエローテールやニュージーランドのキム・クロフォードといった人気ブランドも低アルコール製品を発売しました。
伏線としてはハードセルツァーと呼ばれる日本の缶チューハイに似た分野のヒットがありました。日本の缶チューハイはアルコール度数高いですが、米国のハードセルツァーはアルコール度数が低くなっています。アルコール度数が高い酒類より体にいいという理由で飲む人も増えています。
ちなみにノーアルコールとローアルコールを合わせた「NoLo」アルコール飲料は米国で年率3割程度も伸びているという調査結果もあります。シャイド・ファミリーのハイジ・シャイドによると、ウォルマートなどはサンプルを持っていく前からこのワインの採用を決めていたといいます。
アルコールを取り除く技術としては逆浸透膜を使うところが主流ですが、トリンチェロはスピニング・コーンを使っています。シャイドによると両方試した結果として逆浸透膜を使っています。浸透膜を通した後、疎水性のフィルターを使うことでより効率よくまたフレーバーを落とさずにアルコールを落とせたとのこと。6000ガロンのタンクを処理するのに3日かかるというから結構たいへんです。
赤ワインと白ワインでは赤ワインの方が圧倒的に難しいとのこと。赤ワインはアルコール除去によってタンニンも減ってしまのでバランスの維持が難しいとか。私もシャイドの3つのワイン(シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワール)を飲んだ経験では赤よりも白がよく感じられました。
日本市場ではどうなるか木になります。
このブログで何度か取り上げているシャイド・ファミリーの「サニー・ウィズ・ア・チャンス・オブ・フラワーズ」はウォルマートなどアメリカの多くのチェーンで取り扱うようになり、既にヒット製品になっていますし、コッポラなども低アルコール製品を投入しています。オーストラリアのイエローテールやニュージーランドのキム・クロフォードといった人気ブランドも低アルコール製品を発売しました。
伏線としてはハードセルツァーと呼ばれる日本の缶チューハイに似た分野のヒットがありました。日本の缶チューハイはアルコール度数高いですが、米国のハードセルツァーはアルコール度数が低くなっています。アルコール度数が高い酒類より体にいいという理由で飲む人も増えています。
ちなみにノーアルコールとローアルコールを合わせた「NoLo」アルコール飲料は米国で年率3割程度も伸びているという調査結果もあります。シャイド・ファミリーのハイジ・シャイドによると、ウォルマートなどはサンプルを持っていく前からこのワインの採用を決めていたといいます。
アルコールを取り除く技術としては逆浸透膜を使うところが主流ですが、トリンチェロはスピニング・コーンを使っています。シャイドによると両方試した結果として逆浸透膜を使っています。浸透膜を通した後、疎水性のフィルターを使うことでより効率よくまたフレーバーを落とさずにアルコールを落とせたとのこと。6000ガロンのタンクを処理するのに3日かかるというから結構たいへんです。
赤ワインと白ワインでは赤ワインの方が圧倒的に難しいとのこと。赤ワインはアルコール除去によってタンニンも減ってしまのでバランスの維持が難しいとか。私もシャイドの3つのワイン(シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワール)を飲んだ経験では赤よりも白がよく感じられました。
日本市場ではどうなるか木になります。