リンク先はそのまとめ記事ですが、そこからいくつか興味深いトピックスを紹介します。
まず、セミナーに先立って行われた調査によると米国のワイナリーの3分の2は来年ワインを値上げする予定であること。その最大の理由は「プレミアム化」。値上げすることによって、自社のワインがよりプレミアムになったことを誇示するのが目的になっているようです。
ケンダル・ジャクソンは1本11ドル以上のシャルドネの人気トップ10リストを挙げましたが、2013年と2017年を比べると、いくつかブランドの入れ替わりがあるものの、平均価格は4ドル上昇しているそうです。11ドル以上のワインで4ドルというと、最大2割くらいの上昇ですから、かなりの値上がりです。
消費の底上げをしているのが、いわゆるミレニアル世代。先月20ドル以上のワインを買った人の比率が17%と、他の世代よりも高いという結果が出ています。
ただ、懸念されることの1つはこの世代は食事の宅配をよく使うこと。宅配にワインがあることは少なく、アルコール飲料をまったく提供しない宅配も多いとのこと。宅配にはボトルワインよりも、グラスに蓋をしたような形態の方が合っているという議論もされたそうです。
ロバート・モンダヴィの次男で、現在ナパのプリチャード・ヒルにコンティニュウム(Continuum)を持っているティムの息子二人がソノマで作っているピノ・ノワール専業のワイナリーです。2013年にオープンした、まだ新しいワイナリーですが、すでに高い評価を得ており、今回紹介する2015年のワインは「ロイヤル・セント・ロバート・キュヴェ」がヴィナスで94点、「ホーム・フィールド・ヴィンヤード」が同じくヴィナスで95点となっています。ちなみにロイヤル・セント・ロバート・キュヴェの方は複数の畑のブドウをブレンドしたもので、ワインの名前は祖父のロバート・モンダヴィにあやかっています。2014年のものは以前飲んだことがありますが、とても上品でおいしいピノ・ノワールでした。
ワイナリー全体で年間400ケースほどしか作っていない小さなワイナリーで、現地では売り切れですから、日本に入ってきているのはありがたいことです。
といってもまだまだごくわずかな消費量ではありますが、日本酒を好むマニアは確かに存在し、高いお金を払ってでもおいしい日本酒を買いたいという傾向があるそうです。
ボトル価格は10ドル台から100ドルを超えるものまである業者が多く、ワインと比べても上位カテゴリーのものが売れているようです。
ナパのワインをレストランでより楽しめるようにしようというこのイベント、参加レストランはグラスワイン(2種類以上)だけでなく、ボトルワインも4種類以上用意することになっています。
今年の参加店舗は上記リンクをご覧ください。現在のところ関東34軒、中部3軒、関西12軒、九州1軒の計50軒が参加予定になっています。
昨年レポートしたレストランのうち、銀座のエド・パーラー、恵比寿のロウリーズ・ザ・プライムリブは今年も参加しています。
まさに銀座の隠れ家、狭小レストランで楽しむカリフォルニアワインとビストロ料理
ジューシーな牛肉をグラスワインと堪能 ちょっといい日に行きたいロウリーズ・ザ・プライムリブ
ロウリーズは、今年は赤坂にも店舗が増え、そちらでも開催しています。プライムリブまた食べたい…
また、先日のナパの試飲会はこのフェアのためのワインを飲食店が選ぶためのものでした。なので、もしかしたら私が紹介したワインが店舗で提供されているかもしれません。
ナパの試飲会で美味しかったワイン(2017年秋)(前編)
ナパの試飲会で美味しかったワイン(2017年秋)(後編)
選考の基準については詳しく書かれていませんが、「バイイング・ガイド」の一部として選んでいるので、ここのワインがお薦めであるということで間違いないでしょう。バイイング・ガイドは10月10日発行です。
トップ100は以下のワイナリーです。カリフォルニアのワイナリーは太字にしました。オレゴンやワシントン州のワイナリーはその旨記しました。間違っていたらそっと教えてください。
Achaval Ferrer
Adelsheim(オレゴン)
Fratelli Alessandria
àMaurice Cellars(ワシントン)
Andrew Will(ワシントン)
Marchesi Antinori
Bernard Baudry
Domaine des Baumard
Bergström(オレゴン)
Blandy's
Henri Boillot
Bryn Mawr
Comm. G.B. Burlotto
Chambers Rosewood Vineyards
Champalou
Domaine Chanson
Cobb
Domaine Coffinet-Duvernay
Elvio Cogno
Col Solare(ワシントン)
Concha y Toro
Corison
Craggy Range
Cristom(オレゴン)
Domaine Marcel Deiss
DeLille Cellars
De Martino
DeMorgenzon
Diamond Creek
Dosnon
Duckhorn
Dutton-Goldfield
Evening Land Vineyards(オレゴン)
Domaine Faury
Forjas del Salnés
Frog's Leap
Fuligni
Gai'a
Genium Celler
Ktima Gerovassiliou
Giant Steps
González Byass
Gramercy Cellars(ワシントン)
Green & Red
Grosset
Henriques & Henriques
Hidalgo-La Gitana
Hirsch
Inglenook
Iron Horse
J. Christopher(オレゴン)
Louis Jadot
Jurtschitsch
King Estate(オレゴン)
Kir-Yianni
Krug
Lioco
Pierre Luneau-Papin
Le Macchiole
El Maestro Sierra
Anselmo Mendes
Château du Moulin-à-Vent
Moutard Père et Fils
Movia
Occhipinti
Penfolds
Prinz Salm
Produttori del Barbaresco
Radio Coteau
Le Ragnaie
Ravenswood
Ravines
Red Car
Reynvaan
Ridge
Louis Roederer
Salomon-Undhof
Paolo Scavino
Silverado
Skerlj
Skinner
Soalheiro
Stag's Leap Wine Cellars
Domaine de la Taille aux Loups
Tapiz
Taylor Fladgate
Tenuta delle Terre Nere
Terroir Al Limit
Tinto Negro
Undurraga
Vadiaperti
Vadio
Vega-Sicilia
C. von Schubert
von Strasser
Robert Weil
The Withers
Walter Scott(オレゴン)
Yalumba
Domaine Zind-Humbrecht
それによると、35歳以下の層では居酒屋やコンビニでワインを飲んだり買ったりすることが多く、お酒の1つとして、ワインの位置付けは下がっているとのこと。また、これらの店舗の特徴として、価格は安いですが、ワインの情報が十分に消費者に与えられないため、ワインという比較的教育が必要なものでは問題になっているとのこと。その知識のギャップを埋める手段としてはソーシャルメディアの活用が考えられるとしています。
「Wine Intelligence Japan Landscapes 2017 Brochure V 2.pptx - Google ドライブ」にはレポートの概要や、サマリーが掲載サれています。
それによると、赤も白も果実味の豊かなソフトのワインを日本のコンシューマーは好んでいるとのこと。
果実味に関してはカリフォルニアワインは他の地域のワインに引けを取ることはほとんどありませんから、価格の問題がクリアされればチャンスは大いにあると思います。
先日、ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズの試飲会でストーンヘッジのメリタージュ2013(2980円、価格はオンラインショップでの税抜き価格)を紹介しましたが、このワインはヴィノスやまざきの赤ワインの一番人気だとのこと。
今回も改めて試飲しましたが、若干甘めではありますが、果実味豊かで骨格もしっかりしています。2000円台としては傑出しているといってもいいと思います。
同じワイナリーのリザーブのメリタージュはNo.506とNo.616の2種類(どちらも6800円)。506はフレンチオークを使っているそうで、やわらかい香りとまろやかな味わい。アメリカンオークを使っているという616はかなりタニックで酸もしっかりしており、熟成が必要なタイプ。
レンウッドのジンファンデル(2480円)はプラムなどの果実味たっぷりで、酸やタンニンもしっかり。やや素朴な味わい。
ウォーターストーンのスタディ・イン・ブルー(3980円)はオークション用に作ったワインを再現したものとのこと。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローとシラーのブレンド。タニックだが果実味もくっきり。
ウォーターストーンのアンサンブル・カベルネ・ソーヴィニヨン(2980円)は酸がしっかり、ストラクチャーがあり、個人的には上のスタディ・イン・ブルーよりも好きな味わい。これはコスパ高いです。
39ノース・カベルネ・ソーヴィニヨン2010(5800円)はこの日のラインアップでは随一といっていい冷涼感のあるカベルネ・ソーヴィニヨンのメンドシーノの北向けの畑で有機栽培されているブドウを使っています。醸造はストーンヘッジ。
白は2種類だけでしたが、比較的よかったのはストーンヘッジのメリタージュ・ブラン2015(2980円)。ソーヴィニヨン・ブランにセミヨン、ミュスカデのブレンドで、酸味はおだやか。いちじくや白桃のようなとろっとした果実味が特徴です。
試飲会の最後には特別なピノ・ノワールが登場。「K」とだけラベルに書かれたこのワイン。ソノマ・コーストのものですが、ワイナリー名は明かさないとのこと(ワイナリーか人名の頭文字がKらしいです)。これまでも同じように「D」「H」、「C」「S」といったワインを出してきたそうです。
味わいは一昔前のRRVのピノ・ノワールっぽい感じです。ブルーベリーなどの青系の果実味が濃厚で、酸は低め。ピノ・ノワール好きな人よりも、ふだんピノ・ノワールをあまり飲まない人に向きそうなワインです。Kはどこでしょうね。Kanzler?、Keller?。ワインのイメージからするとちょっとKanzlerっぽいかも。価格は5800円です。
カリフォルニアだけを紹介しましたが、今回は他国のワインも試飲しています。南アフリカのソーヴィニヨン・ブランなど、ちょっといいかなと思ったのもありましたが、これはどうしても紹介したいというほどのものには残念ながら出会えず。やっぱり舌がカリフォルニアなのですね。
カリフォルニアも、今回はカベルネ系がほとんどだったので、もう少し他の種類も欲しかったなと思いました。
一般向けの試飲会はあまり行ったことなかったので、面白かったです。
現行ヴィンテージの実売価格では税抜き28ドルするのが税込み2786円とかなりの安さ。品種はシラーが中心で73%。あとはムールヴェードル24%、グルナッシュ3%。
ラセター・ファミリーは、ピクサーでトイ・ストーリーなどの監督をつとめ、現在はディズニーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーでもあるジョン・ラセターのワイナリー。設立は2002年と意外と古く、単なる金持ちの趣味以上に力を入れています。ワイン作りは息子さんが見ているようで、ブドウ栽培はオーガニック。シラーのブロックの隣にはみつばちの巣をいくつか持っているとか。サスティナブルであることをかなり強く意識しています。
このロゼはWine Spectatorでは88点。近年の同ワインは91点などを取っているので、ちょっとだけ見劣りしますが、ロゼとしては十分な品質だと思います。
この調査は、カリフォルニア州内からのビジターと州外からのビジターを分けて調べていますが、州外に海外は含まれていないようです(海外からの旅行者のプロフィールも知りたかった)。
全般に意外な結果はなく、比較的裕福な人たちが多く、満足度も高いといったことになっています。一つ興味深かったのは、ベビーブーマーが4割近くと依然として多かったのに対し、ミレニアル世代も36%とそれに迫っていたこと。ジェネレーションXは20%強と完全に置いていかれた格好になっています。
参考までに、IPOB解散が発表されたときに、各ワイナリーからいただいたコメントを以下の記事で紹介しています。
驚! IPOBが年内に活動を終了へ
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(スティーブ・マサイアソン)
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(ボブ・ヴァーナー、マット・リックライダー)
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(ニック・ペイ)
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(ジム・クレンデネン)
なぜ、このタイミングでIPOBをやめるのか(ジャスミン・ハーシュ)
なぜ、このタイミングでIPOBをやめるのか(ラジャ・パー)
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(サシ・ムーアマン)
正直、IPOBのワインが日本で売れたのかどうかは、私にはわかりません。「失敗した」というインポーターがいるのであれば、セールスが今ひとつだったということなのでしょう。このブログで紹介したワインに限って言えば、ヴァーナーなどはかなり反応があったように感じましたが、そもそも輸入量が少ないので売上というところでは大したことはなかったのかもしれません。
ただ、カリフォルニアでこういう動きがあるということを世間に知らせたという意味ではやはり無駄ではなかったと思うんですよね。短期的にはセールスにつながらなくても、カリフォルニアもいつまでも、濃い甘いワインだけではないということを発信することは必要だと思います。
パリ・テイスティングから40年たちましたが、それでもまだカリフォルニアのワインの産地としてオールドワールドより下に見る人はたくさんいます。人の印象を変えるのは大変です。IPOBのような活動も本来、10年20年といったタームで評価すべきものでしょう。
それだけに短期間で解散してしまったことは、今でも残念ですし、IPOBという方向性は正しかったと思うのですが、そのグループの運営という面では失敗したところもあったとは思います。
例えば、IPOBのメンバーを絞ることにより、グループに入れなかったワイナリーからの反発があったと聞いています。大きなムーブメントにするには、もっと門戸を広げる方向が必要だったでしょう。
ワインの種類をピノ・ノワールとシャルドネに限ってしまったのにも不満はありました。例えばカベルネ・ソーヴィニヨンやジンファンデルなどでも新しいスタイルのものは出てきていますし、近年では古い品種を改めてピックアップするような動きもあります。例えば、ウルトラマリンで超人気のマイケル・クルーズや都市型ワイナリーで、各地のユニークな畑のブドウからワインを作るブロック・セラーズのようなワイナリーはIPOBでは取り上げられませんでした。
参考:ナパ・ガメイ? ヴァルディギエ?
そのように、自らの動きを制限してしまったことは、残念なところではありました。
一方で、最後の例のようにIPOBというグループがあるかどうかにかかわらず、バランスを重視したワインへの動きは今も続いています。少なくともジョン・ボネが提唱した「ニュー・カリフォルニア」の火は消えたわけではありません。
なんてことをつらつら思っていたら、10月には「ニュー・カリフォルニア」の試飲会があるという話も伝わってきました。やはり日本のインポーターも、この動きを消してはいけないと思っているのでしょうね。
ルンバ885のときは、掃除時間にムラがありすぎるのが悩みではあったものの、肝心の掃除の出来については満足していました。普通に掃除機をかけるのとくらべてもきれいにしてくれているような感じがしました。
680はどうでしょうか。
結論としてはここは少し不満が残りました。掃除が終わった後で見て、明らかに見て分かるゴミが落ちていたこともありましたし、細かいゴミも取り切れていない感じがありました。
我が家は絨毯のところがほとんどなので、どうしても絨毯に髪の毛が絡んでしまいます。普通の掃除機の場合でもローラー機能がない掃除機だと髪の毛を取るのはかなり大変です。また、髪の毛は掃除機のローラーに絡みやすいので、そのメンテナンスも問題になりやすいところです。
ルンバ885の場合は「ルンバを使って感心したこと、気になったこと」で書いたように、髪の毛をちゃんと取っていましたし、それを取り除くのも簡単でした。ルンバの駆動部がゴムになっていて髪の毛が絡みにくいのには感心しました。
680の場合は下の写真のようなブラシになっています。普通の掃除機のブラシと比べてもちょっとスカスカな感じがあります。
取ったゴミを見ると、なんだかふわふわな感じ。ほかの掃除機で吸ったものとなんだか感じが違います。
最近の家はフローリングが多いようですから、多分問題になりにくいのでしょうが、我が家のように絨毯が多い場合は800番台の高級機でないと取り切れないなあと思いました。
最後に、ゴミ捨てについて。
680は写真のようなダストボックスになっていて写真の一番上にある黄色いつまみを開いてゴミを捨てるようになっています。これが若干使いにくいのと、開口部が広いために捨てる袋が必要以上に大きくないとゴミがこぼれてしまうという問題がありました。開けるところが広いので埃もたちやすい感じがしました。885の該当部は写真を撮っていませんでしたが、もっと使いやすかったような記憶があります。
というわけで、個人的には選ぶなら800番台の機種だなあというところでした。この当たりは各家の環境によっても大きく違うと思いますので、我が家のことがどの家にも当てはまるとは言えませんが。
というわけでルンバのレポートを終わります。
理由はコストに見合わないから。ジンファンデルのブドウはカベルネ・ソーヴィニヨンなどと比べると取引価格が低く、また、古木の畑は生産性が低いため、利益はほとんど出ません。そのため、別の品種に植え替える生産者が後を絶たないのです。
人気ジンファンデルで知られるマイケル・デイヴィッドの「セブン・デッドリージン」、このワインの秘密に、実はその半分近くがジンファンデルの古木でできている、というのがあります。マイケル・デイヴィッドのフィリップス家は、多くの畑を購入していますが、それでも減少するのを追いかけるのがやっととのこと。
なんとか、適切な収入が得られて栽培を続けられるようになってほしいものす。
余談ですが、マイケル・デイヴィッドがフィリップス家というのが、一番の驚きでした(笑)。マイケル・フィリップスとデイビッド・フィリップスが作ったからマイケル・デイビッドなのだそうです。
そのあたり、今回の680ではどうでしょうか。
結論から言うと、680では、前回のようなやたらに時間がかかったり、逆にあっという間に終わってしまうということはありませんでした。前の記事でちょっと書いたようにラグに登れず、その横だけちょこちょこっと掃除して止まってしまったということはありましたが、明示的に分けて掃除するようにしてからは、大体いつも同じくらいの時間で掃除していました。
885は賢すぎたのでしょうか?
ともかく掃除する場所の能力では680でも問題なかったと言えます。
2013年に始まったこのオークション、ナパのナパ・ヴァレー・オークションと同様、一般客向けのオークションで、ロットにはワインだけでなく、さまざまなツアーや食事などのオプションが付いています。例えばトップの落札額となったウィリアムズ・セリウムが出品したロットはブロードウェイでの「Hello Dolly!」「Dear Evan Hansen」のショーチケット4人分、ニューヨークのNoMadホテル2部屋宿泊、同ホテルのレストランでのワインメーカーズ・ディナーが含まれています。落札額は21万ドルで、2ロット出品のため42万ドルとなりました。
また、このオークションでは「ファンド・ザ・フューチャー」という、ソノマの子供達の読み書き向上に充てられるロットが毎年設けられます。昨年は650人の入札で合計270万ドルの寄付が集まりましたが、今回は180万ドルでした。落札総額にはこれも含まれています。
ナパのオークションのゴージャスな雰囲気と比べるとアットホームなソノマのオークション。少しずつですが成長を続けているのはうれしいです。
サンタ・ローザでは2時間の間に0.23インチの雨が降ったとのこと。日本から比べたら微々たるものですが、平年と比べると湿度も高く、カビのおそれがましたことで、収穫を急ぐ生産者もいたようです。
順調と見られていた今年の収穫ですが、熱波の影響で、平年以下の収穫量となりそうです。
なお、熱波の影響についてはジョーダン・ワイナリーのブログがすごく詳しく書いています(How the 2017 California Heat Wave Affected Vineyards: Sonoma County Grape Harvest Update - The Journey of Jordan Winery)。
詳しい内容は割愛しますが、最後のパラグラフに、話をした生産者は口をそろえて「今までで一番クレイジーな年」だと言っているとのこと。
こんなに波乱万丈な年になるとは思わなかったです。
前回の記事:
ルンバが家にやってきた
ルンバが家にやってきた~その2(掃除にかかる時間を計ってみる)
気まぐれなルンバに振り回される
ルンバを使って感心したこと、気になったこと
前回はルンバ885という上位機種でしたが、今回は680というスタンダードなモデル。その違いを中心に検証したいと思います。
まず、付属品から見ると、885には、ルンバの動く場所に「結界」を張るバーチャルウォールが2つ付属していましたが、今回の680にはバーチャルウォールは1つ付属。また、885にはリモコンがありましたが、680にはありません。
ルンバというと、留守の間に家を掃除してもらうというイメージがありますが、我が家はものが多く、何箇所かに分けていろいろなものをどかしつつ掃除してもらうというパターンに前回もなっていました。今回もそれは同じ。そのときにバーチャルウォールはかなり重要です。
例えばリビングにラグが敷いてあるのですが、ルンバはその境を乗り越えるのがちょっと苦手。乗り越えられるときもありますが、失敗して止まってしまうこともあります。実は今回は掃除できてませんでした、ということでは困るので、確実に掃除をしてもらうためにはラグの上と下は分けて掃除してもらわないといけません。そうすると、ラグの2辺にバーチャルウォールを置きたい(残りの2辺は壁なのでOK)のですが、バーチャルウォールが1個だと残る1辺にはものを置いて物理的な壁を作らないといけません。
というわけで、バーチャルウォールはやはり2つある方がいいと思いました(別売で購入可能です)。ルンバの価格は機種によって結構違う(並行輸入品も多いのでかなりわかりにくい)のですが、600シリーズと800シリーズだとだいたい1万5000円くらいの価格差と見ればいいかと思います。バーチャルウォールは8100円なので、価格差の半分くらい。それでも安いと見るか、それなら上位機種と見るかは難しいところです。
一方、リモコンですが、これはなくても困らないですね。基本的には掃除したいところに持っていってスイッチオンするだけですから。
そんなこんなで使った報告を書いていきます。
プリンスヒルの元オーナーは、オレゴンのパイオニアでありディック・イレース(Dick Erath)。彼のイレース・ワイナリーはかつてはオレゴン最大のワイナリーでしたが2006年にワシントン州のシャトー・サン・ミシェルに売却しています。プリンスヒルの畑は自宅があるため、そのときに売却しなかったものですが、80代になり、ここも整理することにしたようです。
一方、トゥーミーは1999年に、カベルネ・ソーヴィニヨン以外の品種のワインを作るためにダンカン家が設立しました。メルローとピノ・ノワール、ソーヴィニヨン・ブランが中心的でしたが、現在はピノ・ノワールが完全に主軸になっているそうです。
今回の買収とは特に関係ありませんが、オレゴンのピノ・ノワールは今後ますます注目されるでしょうね。
レイモンド・リザーヴ・セレクション・メルロー[2012]年・レイモンド社・ナパ・ヴァレー・アルコール度数14.5%RAYMOND Reserve Selection Merlot [2012] Napa Valley
中川ワインが輸入するルナ(Luna)のサンジョベーゼ(4000円)。イタリアのサンジョベーゼと同じ味がするかといえば、別物ですが、これはこれで美味しいです。ルナのワインはコスパ高いものが多いですが、その代表格の1つです。
《ルナ・ヴィンヤーズ》 サンジョヴェーゼ ナパヴァレー (オークヴィル) [2013] Luna Vineyards Sangiovese Napa Valley (Oakville) 750ml [ナパバレー赤ワイン カリフォルニアワイン ブルネロ・クローン]
クヴェゾン(キュヴェゾン、Cuvaison)といえばカーネロスのピノ・ノワールが有名ですが、カーネロスのシラー(4000円)も意外によかったです。エレガント系シラー。インポーターは富士インダストリーズです。
順番が前後しますがサッポロビールが輸入するエチュードのカベルネ・ソーヴィニヨン(1万5000円)。モダン系のカベルネ・ソーヴィニヨン。シルキーなタンニンで若くても飲みやすいワイン。久しぶりに飲みましたがやっぱりおいしい。
エチュード ナパヴァレー カベルネソーヴィニヨン[2012]赤 Etude Napa Valley Cabernet Sauvignon[2012]
オルカ・インターナショナルが輸入するテキストブック(Textbook)のカベルネ・ソーヴィニヨン(4600円)。最近、この価格帯のカベルネ・ソーヴィニヨンに力を入れているところが多いですが、その中でも安心して飲める1本。
■テキストブック カベルネソーヴィニヨン ナパヴァレー[2014] Textbook Cabernet Sauvignon Napa Valley[2014]【出荷:7〜10日後】
モカルトが輸入するピーコック(Peacock Cellars)のカベルネ・ソーヴィニヨン2011(1万8000円)。高いからおいしいのは当たり前ですが、いいワイン。2011年という涼しい年のせいか、比較的エレガントに感じます。
ナパの中でもコスパ系ワイナリーとして有名なカモミ(Ca'momi)。一番印象的だったのはシャルドネ・リザーブ2012(3980円)。
カモミ シャルドネ リザーヴ ナパヴァレー
先日、ニュースでも紹介したフープス(Hoopes)の、比較的低価格系のブランドがフープラ(Hoopla)。メルロー中心のレッド・ブレンド「ザ・マット」は飲みやすく、おいしいワイン(3980円)。
フープラ・レッド・ブレンド "ザ・マット" 2014【アメリカ】【赤ワイン】【750ml】【ミディアムフルボディ】【辛口】【ナパ・ヴァレー】
アグリが輸入するトルシャード(Truchard)はジンファンデルやカベルネ・ソーヴィニヨンもカーネロス産というユニークなワイナリー。味もよかったです。
あるインポーターさんとも話をしていたのですが、さすがにこれだけワインがあると(全部で200種類近くでしょうか)、細かい味わいを把握しきれなくなってきます。別途試飲会などある場合は、ご連絡いただけると、もっとじっくり紹介する機会が増えると思いますのでよろしくお願いします。
インポーターと小売を兼ねているヴィノスやまざきからはストーンヘッジ(Stonehedge)のメリタージュ2013(3500円)。ブレンドものですが、ソフトでバランス良く飲みやすいワイン。店頭で一番人気だというのがうなづけるワインです。
ストーンヘッジ・ナパ・ヴァレー・メリタージュ 2013
ワインピープルが輸入するギブス(Gibbs)のカベルネ・フラン2013(6900円)。ナパでカベルネ・フランを単独の品種として作るところはそれほど多くありませんが、わざわざ単独にするというのは、自信があるのだろうと思います。カベルネ・ソーヴィニヨンのようなストラクチャはありませんが、シルキーな味わいはカベルネ・ソーヴィニヨンほどの熟成を必要としていないと思います。
ワイン・イン・スタイルが輸入するヴァインクリフ(Vine Cliff)のカベルネ・ソーヴィニヨン・ロック・ブロック2009(5900円)。セカンドワインですが、ほどよく熟成しておいしい。これはかなりお買い得です。
[やや熟ワイン2009年]ヴァイン・クリフ ”ロック・ブロック” カベルネソーヴィニヨン ナパヴァレー
同じくワイン・イン・スタイルからマサイアソンのシャルドネ リンダ・ヴィスタ2015(4400円)。IPOBのメンバーでもあったマサイアソンはナパでも多くの人から尊敬されているワインメーカーの一人。このシャルドネはとても酸が豊か。柑橘系の味わい。魚介類によく合いそうです。
マサイアソン シャルドネ リンダ・ヴィスタ・ヴィンヤード ナパ・ヴァレー [2014] <白> <ワイン/アメリカ>【■MTV1C14】 ※即刻お取り寄せ品!欠品の際はご連絡します!
トレジャリーワインエステーツジャパンが輸入するスターリングのメルローとカベルネ・ソーヴィニヨン(どちらも4065円)。スターリングはナパの歴史上重要なワイナリーの1つです。日本に輸入されるのは久しぶりのようですが、この価格は20年前とあまり変わっておらず、うれしいです。メルローで有名なワイナリーの1つだけあって、メルローもお薦めできます。
スターリング ヴィンヤーズ ナパヴァレー メルロー[2014]赤(750ml) Starling Vineyards Merlot Napa Valley[2014]
ナパ・ワイン・トラストが輸入するプリースト・ランチのグルナッシュ・ブラン2016(価格未定)。ナパではかなり珍しいグルナッシュの白です。香り豊かで美味しい。
サッポロビールが輸入するスタッグス・リープ・ワイナリー(Stags’ Leap Winery)のレギュラーのプティ・シラー(6600円)とネ・ケイド・マリス プティ・シラー2012(1万5000円)。パリスの審判で有名なStag's Leap Wine Cellarsではない方のスタッグス・リープ。ここのシグネチャーといえばプティ・シラーです。レギュラーの方はとてもよくできたプティ・シラー。パワフルで濃厚。フラグシップのネ・ケイド・マリスの方はパワフルでありながらエレガント。非常にすばらしいプティ・シラーです。
余談ですが、先日試飲したワンス&フューチャーのプティ・シラーも素晴らしかったですが、これもよかった。またそれぞれスタイルが大分違うのも面白かったです。プティ・シラーを自分から選んで飲むことはこれまであまりなかったですが、認識を改めないと、という気になっています。
【お取り寄せ】★スタッグス・リープ・ワイナリー ナパ・ヴァレー・プチシラー 750ml
【お取り寄せ】★スタッグス・リープ・ワイナリー ネ・ケイド・マリス・ナパ・ヴァレー・プチシラー 750ml
残りは後編で。
参考:オーパス・ワン2013の世界市場向け出荷が始まる 値上がりも激しい争奪戦
小売の価格は250英ポンド(約3万6500円)程度で、Liv-exによると過去10ヴィンテージの中では一番安くなっているそうです。値上がり傾向も一服というところでしょうか。
デカンター誌のレビューでは93点。2012年、2013年の94点と比べるとちょっとだけ低いですが、それでも高い評価が続いています。2013年は多くのメディアで過去最高に近い評価でしたから、これも十分以上なできだと思います。
参考:ジェームス・サックリング、オーパス・ワン2013に100点献上
ただし、飲みごろは2020~2037年とのことで、やや長熟タイプのようです。
相変わらず引く手あまたで、英国では早くも品薄状態になっているそうです。
日本市場に出回るのは10月末くらいからでしょうか。2013年も、だんだん出回らなくなってきますから、それくらいまでには購入した方がいいと思います。
スペインのワイナリーGitが作るこの「blue wine」、果皮に含まれるアントシアニンを植物由来のインディゴと混ぜることで、青い色を出しているそう。
目論見は当たって大ヒットしたのですが、スペインのワイン法に反しているとのことで、ワイナリーには罰金が科せられ、ワインという言葉も使えなくなったとのこと。それでもヒットを続けており、さらにはもっと法律の緩い国で、真似したものを作るところも出てきているとか。また、このほどようやく米国でも販売を始めるそうです。
なお、甘みを付加しているとのことで、食事と共に飲むにはあまり向かないかも。
調べたらこのワイン、日本でも売ってました。
日本で作られている青いワインもあるようです。どういう作り方をしているのかは調べてません、すみません。Gitと比べるとだいぶ淡い感じですね。
なお、カリフォルニアにはラ・シレナの「モスカート・アズール」が青いボトルのワインとして昔から人気ありますね。これはワイン自体は白ワインですが。ハイジ・バレットが作るワインですから、味は保証付きです。
フープスはこれまで畑は持っていたものの、ゲストを迎えられるテイスティングルームなどがありませんでした。小規模なワイナリーにとってDtC(Direct to Consumer)と呼ばれる消費者との直接のコネクションによる販売の重要性は年々増しており、テイスティングルームがないことは事業継続の足かせになりかねなかったようです。
ホッパー・クリークはヨントヴィルのダウンタウンから少し南。ハイウェイ29と並行して走るワシントン・ストリートに面しています。ハイウェイ29を北上する旅行者にとってはワイナリー密集地帯に入る手前にあるワイナリーということで、集客効果はありそうです。
フープスのワインは日本ではアイコニックワインが輸入しています。非常にコストパフォーマンスが高い「フープラ」というブランドと、上級の「フープス」があります。知名度はそれほど高くないですが、どちらもいいワインです。
まずは白ワインからクラインのファームハウスホワイト2015(2000円)。ヴィオニエ43%、パロミノ40%などをブレンドした白ワイン。味わいの親しみやすさとバランスの良さが特徴。2000円はかなりのコスパです。
ナヴァロのゲヴェルツトラミネール(4500円)。品種はゲヴェルツトラミネール。香り豊か、きれいな味わい。
キャッスルロックのソーヴィニヨン・ブラン(2000円)。ドライなソーヴィニヨン・ブラン。しっかりした味わいでコスパ高い。
グロスのソーヴィニヨン・ブラン(3900円)。リッチな味わい。高級系ソーヴィニヨン・ブランの味。
ジョーダンのシャルドネ(6100円)。果実味豊か、酸もしっかりしておりバランス良い。
カリン・セラーズのシャルドネ「キュヴェLD」1994(6100円)。20年近くも熟成させてから発売するという変態ワイナリー。しかもリリースのタイミングとヴィンテージの順番が逆転することも多いのでわけわからないです。ここのワイン、さすがに酸化のニュアンスを感じることもありますが、今回のキュヴェLDはそれもなく、うまみ豊か。いい熟成をしています。
シャルドネ3つまとめて。右からロンバウアーの2015年(6300円)。レイミーのソノマ・コースト2014年(6500円)。ロキオリのエステート2015年(7900円)。ロンバウアーはリッチ系シャルドネの代表格。樽のニュアンスもしっかりでおいしい。レイミーは酸がきれい。全体にハイレベルなシャルドネ。ロキオリもリッチ系。おいしいです。
ここから赤ワイン。
コスパ系ピノ・ノワール2つ。シーグラスのサンタ・バーバラ・カウンティ2015(2600円)。10%シラーをブレンドしてコクを出しています。邪道かもしれないけど、味わいはイチゴやラズベリーなど赤系の果実味が中心でおいしいです。もう1つはキャッスルロックのカーネロス2012(2700円)。これも赤系の果実味がしっかり。エレガントだけどコクもあります。
ナヴァロのピノ・ノワール「ア・ランシェンヌ」2012(5700円)。バランス良くきれいな味わい。おいしい。
エレガント系カリピノの代表格であるリトライのソノマ・コースト2015(9500円)。AVAものとはいえ、このレベルのピノ・ノワールが1万円切るのはすばらしい。リトライの入門に。
ロキオリのピノ・ノワール エステート2015(1万400円)。リッチ系カリピノ。果実味しっかり、うまみたっぷり。おいしいです。
ヴァレンタインの蔵出しものメルロー2004年(3900円)。13年たってますが、まだタンニンもしっかり、凝縮感あり。まだ数年楽しめそう。お買い得です。
シェーファーの「TD-9」2015(9900円)。シェーファーのメルローといえばメルローの定番でしたが、2015年からはメルロー中心(56%)のブレンドに変わったようです。カベルネ・ソーヴィニヨンも28%入り、これまで以上にしっかりした味わい。TD-9というのはシェーファー一家が1973年にシカゴからナパに越してきてワイナリーを始めたときに、最初に買ったトラクターの名前。その冒険心にあやかってつけたとのこと。このワインのコンセプトは「一番おいしいブレンドを作る」とのことで、ブレンド比率も毎年変わるそうです。
スカラー&メイソン カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー2015(4300円)。5000円以下のナパのカベルネ・ソーヴィニヨンとしては最良のものの1つでしょう。ストラクチャがしっかりして、スパイスも効いた味わい。新入荷のワインです。
こちらも新入荷で、同じくナパのカベルネ・ソーヴィニヨン「CLRT」2014(4500円)。ワイナリーはブラックスミス。これもこの価格帯では非常にいいカベルネ。上と甲乙つけがたい味わい。
右はレイミーの「クラレット」2014(6900円)。バランス良くレベルの高いカベルネ・ソーヴィニヨン系ブレンド。これもコスパ高いです。左はホールのカベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー2013(9500円)。モダン系のカベルネ・ソーヴィニヨンとして非常にレベル高いです。リッチでおいしい。
ホールの上級キュベ「キャサリン・ホール」2013(2万5000円)。これはダントツ。無茶苦茶おいしい。モダン系カベルネ・ソーヴィニヨンが好きな方へ。このヴィンテージからラベルにウサギ入り。
セゲシオのジンファンデル ロックパイル2014(7100円)。セゲシオのロックパイルは初めて試飲しましたが、複雑さやストラクチャがあってレベル高いです。
試飲会レポート、今のようにいいと思ったものを羅列するのがいいのか、もっと数本に絞った方がいいのか、2回くらいに分けた方がいいのか、ちょっと迷ってます。ご意見いただければ。
先週、カリフォルニアに熱波が訪れるという記事を書きましたが、ソノマのヒールズバーグで114F(46℃)、モントレーのサリナスで107F(42℃)、サンフランシスコでさえも106F(41℃)と、各地で最高気温を更新したそうです。
ブドウはこれだけの暑さになると、熟成を止め、水分を失っていってしまいます。冒頭の写真はソノマ・コーストのハーシュ・ヴィンヤーズ(Hirsch Vineyards)のものですが、ブロックによってはかなりの被害があったようです。
一方で、灌漑によって救われたブロックもかなりあるとのことで、ときには悪者扱いされてしまう灌漑は、カリフォルニアにおいてはやはり必要な設備といえそうです。
また、この熱波で収穫を急いだ生産者も多くいますが、糖度は急速にあがったもののフレーバーがまだ追いついていなかったというブドウもあったようで、ワイナリーによっては今年のワインの品質にも影響がありそうです。
今年は問題の少ないシーズンになりそうと思っていましたが、とんだ伏兵がいましたね。
4月に「元スクリーミング・イーグル・オーナー、有罪を認める」という記事を書いていますが、その後有罪が確定して4年の懲役と750万ドルの罰金が課せられました。
その後、マヤカマスのオーナー権などについて共同オーナーであるショッテンシュタイン氏と法廷で争うなどしていました。紆余曲折あったようですが、ともかくマヤカマス株については手放すことになったようです。
バンクスはこれら資産の処分のために収監の延期を求めていましたが、9月5日には収監されたもようです。
バンクスはマヤカマスのほか、テロワール・キャピタルという会社を通じて、複数のワイナリーを持っていますが、その1つであるニュージーランドのトリニティ・ヒルのディレクター職は既にやめたとのこと。
いろいろな情報が錯綜してわかりにくいことになっていますが、ともかくバンクスは収監され、おそらく3年後に仮出所になるでしょう。
マヤカマスに関しては、手放すことを表明しているのでそうなると思います。
下の写真右がチャールズ・バンクス
2016年1月には「元スクリーミング・イーグルのオーナーがワイナリー投資家として目指すもの」という記事を書いており、「彼のこれからに、もっと注目していこうと思います」と締めていますが、こういう形で注目することになるとは思いもよりませんでした。
まず一押しはプティ・シラー
《ワンス&フューチャー》 プティシラー “パリセーズ・ヴィンヤード” カリストガ, ナパ・ヴァレー [2015] Once & Future Wine Petite Sirah Palisades Vineyard, Calistoga, Napa Valley 750ml [ナパバレー赤ワイン カリフォルニアワイン] |
次に、やっぱり息子のベッドロックの畑のジンファンデル。
《ワンス&フューチャー》 オールドヴァイン ジンファンデル “ベッドロック・ヴィンヤード” ソノマ・ヴァレー [2015] Once & Future Wine Old Vine Zinfandel Bedrock Vineyard, Sonoma Valley 750ml [赤ワイン カリフォルニアワイン] |
やっぱりこれは同じ畑のブドウを使った息子のワインと飲み比べたいところ。
これも前記事からのコメント。
ワンス&フューチャーのベッドロックがジンファンデル85%なのに対し、こちらは同じ畑ですがジンファンデル55%。父親のワインよりもバランスや複雑さを出すことを中心にしているように感じました。ここのワイン作りは極めてクラシカルな手法を使っていますが、味わいの出し方はやはりモダン。同じ畑でありながら、父親との方向性の違いもまた面白いところです。
次に、もう一つのジンファンデル「テルデスキ」。
ベッドロックでこれに相当するのは「ロレンツォ」。ベッドロックの畑より少し上品な気がします。
ベッドロック ロレンツォズ ヘリテージレッドワイン[2014] (750ml)赤 ロレンゾ Bedrock Lorenzo's Heritage Red Wine[2014] |
最後にマタロ(ムールヴェードル)。
《ワンス&フューチャー》 マタロ “オークレイ・ロード・ヴィンヤード” コントラ・コスタ・カウンティ [2015] Once & Future Wine Mataro Oakley Road Vineayard, Contra Costa County 750ml [赤ワイン カリフォルニアワイン] |
どれもわずか数本ですのでお早めに!
マスター・オブ・ワインは全世界で368人という狭い門で、そのうち半分以上が地元英国在住です。米国在住は2番めに多く、それでも46人。
モーガン・ピーターソンはカリフォルニア在住のワインメーカーとしては初のマスター・オブ・ワインとなりました。実は今回は比較的ワインメーカーが数多く合格しており、ほかにワシントン州のワラワラにあるRasa Vineyardsの創設者/ワインメーカーであるYashodhan (Billo) Naravane、E.&J.ガロのインターナショナル・ワイン・グループの長であるNigel Sneyd、コンステレーション・ブランズ傘下のニューヨーク州のCanandaigua Wineryや、自身のTrestle Thirty Oneでワインメーカーを務めるNova Cadamatreが合格しています。ノヴァは女性のワインメーカーとしては初のマスター・オブ・ワインです。
マスター・オブ・ワインになるには学科での合格のほか、テイスティングのテストに受かること、そして最後に研究論文が認められることが必要となっています。
モーガン・ピーターソンの場合は研究論文は「19世紀後期に植樹されたカリフォルニアの古樹の残る畑と現代の栽培における関連性―1888年植樹のベッドロック・ヴィンヤードを基にして」。大学で歴史を学び、Historic Vineyard Societyの発起人でもあるモーガンのまさに得意とするところです。論文もぜひ読んでみたいところです。
ちなみに、Nigel Sneydの論文は普通の透明なボトルと紫外線保護した透明なボトルとで、ドライな白とロゼワインの味わいがどう違うかを官能検査および化学的に調べたもの、Nova Cadamatreの論文は樽の洗浄に関するもの、Yashodhan (Billo) Naravaneは二酸化窒素をオレゴンのピノ・ノワールとワシントン・シラーにおいて高分子色素形成を促進するために、発行前に積極的に使えるかどうか、といったものです。
他のワインメーカーが化学的なアプローチを中心としているのに対して、モーガンは歴史的、やはりそこにモーガンらしさが現れているのだと思います。
おめでとうございます。
楽天のスーパーセールでウメムラがカレラのリードとミルズの2…14年を通常より1000円程度、安く出しています。2014年のレビューはまだ出ていないようですが、セントラルコーストのピノとしてはいいヴィンテージだと思います。
カレラ リード ピノ・ノワール マウント・ハーラン [2014]750ml |
【12本限定スーパーセール特別価格】カレラ ミルズ ピノ・ノワール マウント・ハーラン [2014]750ml |
ハーランぽさ、ボンドぽさとはちょっとベクトルが違うかもしれませんが、バランス良い優秀なカベルネが2万円そこそこということで、やっぱりいいワインだと思います。
2013年は輸入元在庫はもうないとのことで、各ショップにある分が最終となりそうです。
目玉はハーラン・エステートなどの「半額」セール。とはいっても、この店の普段の価格の半額なので、普通安い店で10万円前後するハーランが5万円になる、とまではいきませんが、税込み6万円台からと、相当安いのは間違いありません。
このほか福袋でもハーラン+メイデンで約10万円など、4割以上の割引です。オーパス・ワンとオーバチュアのセットなどもあります。
楽天のセールのときはポイントの倍率を上げやすいので、高いものを買うにはチャンスですね。
【スーパーセール★特別価格】[2000] ハーラン・エステート |
2003年はWine Advocate誌で98+
金曜日(9月1日)と土曜日(9月2日)は最高気温が華氏108度の予報。摂氏で言えば42度を超える高温です。
すでに収穫が近い状態にあるブドウはこの熱波で過熟に陥ってしまう危険もあり、ワイナリーは収穫を急ぐ構えです。ただ、人手の問題や、収穫した後の醸造場所を手当できるかといった問題もあり、なかなか大変なようです。
ちなみに上記の気温はナパ市の予報。ソノマ市では金曜日の最高気温が115度(摂氏46度)という予報も出ており、涼しいセバストポールなどでも100度を超える予報になっています。収穫時期の早いシャルドネやピノ・ノワールが多いソノマではナパ以上に収穫ラッシュかもしれません。
さらに、熱波で火事の危険も増しているため、消防も気を引き締めているとのこと。いろいろと大変そうです。