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Date: 2020/1030 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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過日開催された中川ワインの試飲会で、珍しい試みがされていました。なんと、ボンドの5つの畑の単一畑を並行で飲み比べられるというもの。さらに「自分が好きなもの」「お客さんに薦めたいもの」を投票するという趣向付き。その投票結果が以下のものです。

ボンド

お客さんに薦めたい一番人気はヴァシーナ(Vecina)。私もたしかこれに投票しましたが、この畑はオークヴィルの西側南端付近にあるヴァイン・ヒル・ランチの一番山よりのブロック。ハーランの畑にもかなり近いところです。青系の果実味と洗練されたタンニンがあり、まさにオークヴィルらしいワイン。一番誰からも好かれそうなワインということでこれを選ぶ人が多かったのではと思います。

ただ、非常に美味しいのですが、自分で飲みたいワインとしてはちょっと面白みに欠くかなと、私はそちらは違うものを選びました。一位になったクェラ(Quella)を選んだ人は同じように考えたのかもしれません。今回のボンドの中では一番固さがあり、骨格のしっかりした味わいでした。ちなみに私が選んだのは、クェラでもなくプルリバス(Pluribus)。今回のボンドの中では固さと酸がしっかりした味わいでした。

残るメルバリー(Melbuly)とセント・エデン(St. Eden)も、もちろん非常によかったですが、自分で飲みたいワインでは最下位となってしまいました。若干個性が弱いのっかなあと思います。
Date: 2020/1029 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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「シャイド・ファミリー(Scheid Family)」というワイナリーをご存知でしょうか。知っている人はかなりのカリフォルニアワイン通だと思います。ここ10年ほどで年間4000ケースから60万ケースのワイナリーへと急成長を遂げていて、最近ではエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントのハイジ・シャイドさんが、ワイン・エンスージアストのワイン・スター・アワードでパーソンオブザイヤーを受賞しています。
ハイジ・シャイド
知られていない理由の一つは、ワインにシャイドの名前を入れていないこと。日本でも販売していますが、シャイドの名前で売っているものはありません。例えば先日紹介した低カロリー、低アルコールのワイン「サニー・ウィズ・ア・チャンス・オブ・フラワーズ」もシャイドのワインですし、昨年輸入されて大人気で即売り切れになった「オッド・ロット(Odd Lot)」というマンガのラベルのワインもシャイドです。



このほか、ランチ32(Ranch32)のワインはむちゃくちゃコスパがよくできています。ライダーエステート(Ryder Estate)というブランドもやっています。

そんなに高級なワインを作っているわけではありませんが、飲むたびにコスパに感心するそんなワインばかりです。

なぜ、これほどコスパがいいワインが造れるのかというと、ここは元々1970年代から続く栽培家だから。モントレーのサリナス・ヴァレーに計4000エーカーもの畑を何箇所かにわけて持っています。冷涼な地域から温暖な地域までカバーしているので、様々なブドウを栽培できます。現在でも作るブドウの3/4は他のワイナリーに売っているとのこと。それで自社のワインは安くできるのです。

近年は様々な測定装置で畑を監視するなど、技術の力も使って管理を効率化しており、それも安さに寄与しているそうです。



Date: 2020/1028 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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コロナの影響で試飲会が軒並み中止や縮小を余儀なくされる中、カリフォルニアワイン・グランドテイスティングが開催されました。
グランドテイスティング
3部構成の完全入れ替え制で、試飲はプラコップ、来場者が直接注ぐのはなしなど、かなりのルールを設けての試飲会。関係者はさぞかしご苦労されたことでしょう。

試飲する立場からすると、プラコップでの試飲は味の膨らみや、香りの広がりなど、やはり取るのが難しく、高級ワインの味わいが十分に感じられなかったことは否めませんが、まずは安全に開催するのが第一。今後少しずつでもルールが変わっていけばいいかなあと思います。
Daou
という制限があった中でもピカイチだったワインがこれ。以前カベルネ・ソーヴィニヨンを紹介したことがあるダウ(Daou)です。

左のリザーブは濃厚パワフル。右のフラッグシップ「ソウル・オブ・ライオン」はハーランかと思うほど洗練されています。パソ・ロブレスのイメージを一新するようなワイン。

ワイン蔵オンラインで販売しています。
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他の良かったワインはまた紹介していきます。
Date: 2020/1027 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパのワイナリー「ロバート・シンスキー(Robert Sinskey)」は2020年に作るワインは600ケースにとどまることを明らかにしました(Sinskey: We will only make 600 cases of wine this year)。

スタッグス・リープでシルバラード・トレイル沿いにあるロバート・シンスキーは9月のグラス・ファイヤーの影響はそれほど受けなかったものの、8月のLNUコンプレックスの影響は大きく、煙汚染で大半のブドウの収穫を諦めました。

2020年はそうでなくても旱魃の影響で収量が少なくなっていましたが、最終的にはロゼワイン用のピノ・ノワールくらいしか収穫できませんでした。

また、ロバート・シンスキーでは(生産を止めることが決まったので)大きな問題にはなりませんでしたが、煙汚染のテストのためにサンプルを送ってから結果が返ってくるまで30日以上かかることがあるとのこと。多くのワイナリーにとっては非常にストレスのかかる期間となっているようです。
Date: 2020/1026 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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英デカンター誌のベスト・イン・ショーにトレフェッセンのカベルネ
」で紹介したように、トレフェッセンのカベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネが今年、英デカンター誌で非常に高く評価されました。

先日、トレフェッセンの他のワインも試飲する機会がありましたが、その中でも気に入ったワインが2つありました。一つはカベルネ・フラン 2017、もう一つはドラゴンズ・トゥース 2017です。

カベルネ・フランはナパでも珍しいカベルネ・フラン100%のワイン。ドラゴンズ・トゥースはマルベックが54%で中心的存在というさらに珍しいワイン。カベルネ・ソーヴィニヨン25%にプティ・ヴェルドが16%入っているのも相当ユニーク。残り5%はメルローです。

カベルネ・フランはいかにもフランらしい青っぽい味わいを持ったもの。ナパの最高級のカベルネ・フランでは青っぽさを感じないものも多いですが、これはあえてフランっぽさを出しているのがいい感じです。カベルネ・ソーヴィニヨンより軽やかさがあり、きれいな果実味と相まって美味しいです。

ドラゴンズ・トゥースは逆に重厚感にあふれています。濃厚でパワフル、タンニンもしっかりしています。トレフェッセンはカベルネ・ソーヴィニヨンもどちらかというとエレガントな作りですから、このワイナリーでは随一といっていいほどのパワフルタイプです。

トレフェッセンはナパのオーク・ノールにあります。ハイウェイ29沿いにワイナリーがあり、その周りを取り囲む400エーカーの「メイン・ランチ」とマヤカマスの山の方にある40エーカーの「ヒルスプリング」の2つの自社畑ですべてのワインのブドウを作っています。メイン・ランチには9つの品種。ヒルスプリングにはボルドー系の5品種が植わっています。

オーク・ノールはカーネロスの北、ヨントヴィルの南でナパの中では比較的冷涼なところ。メイン・ランチは20もの土壌に分かれており、それぞれに合った品種を植え、収穫時期を変えることで、一つの畑で様々な品種をうまく育てることに成功しています。ナパの中では比較的価格も抑えられていますから、ぜひ多くの人に飲んでほしいワインです。



ドラゴンズ・トゥースは上記のテイスティングとはヴィンテージが異なります。


デカンターで最高の賞を取ったのはこちらです。

Date: 2020/1025 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアのモントレーに広大な自社畑を持つシャイド・ファミリーの新作「サニー・ウィズ・ア・チャンス・オブ・フラワーズ(Sunny with a Chance of Flowers)をいただきました。低カロリー、低アルコールを売りにしているワインです。こういったワインは「美味しくない」というのが相場ですが、このワインはいい方に期待が裏切られました。

ラインアップは白ワインがシャルドネとソーヴィニヨン・ブラン。赤ワインがピノ・ノワールです。アルコール度数はいずれも9%、カロリーは5オンスあたり85kcalとなっています。

アルコール度数は明らかに低いですね。カリフォルニアワインの場合だと14%程度のものが多いですから、2/3程度になっています。一方、カロリーはちょっとわかりにくいですが、100gあたりに換算すると60kcal程度。普通のワインが100gあたり75kcal程度と言われていますから2割弱低カロリーになっています。

どうやってこれを実現しているのかというと、残糖がないように完全に発酵させ、一部のワインを抜き取って、アルコールを除去し、ブレンドしているとのこと。おそらく逆浸透膜法を使ってアルコールを抜いているのかと思います。

実際に飲んでみました。

シャルドネは、残糖がないにもかかわらず、ちょっとトロピカルフルーツのフレーバーも感じます。パイナップル、パッションフルーツや、リンゴ、レモンの風味。バニラのフレーバーもあります。予想以上に本格的なワイン。美味しいです。

ソーヴィニヨン・ブランはとても爽やか。グレープフルーツに青い草、濡れた石。伸びやかな酸が気持ちいいです。これもかなりの本格派。

ピノ・ノワールは残糖がない分、かなり酸味の強いタイプになるので、多少好みが分かれそうな気がします。イチゴやラズベリーのジューシーな味わいがきれいでキュートなワイン。

いずれもアルコール度が低いので、すいすい飲めてしまいます。逆に飲み過ぎには注意が要るかも。

希望小売価格はいずれも1950円。輸入元のオルカ・インターナショナルのサイトから直接買うこともできます。

ラベルも爽やかでおしゃれだし、ヘルシーで美味しい。価格もいい感じでこれは人気出るのではないでしょうか。特にシャルドネはもうちょっと高級かなと思うくらいの出来でした。

敢えて難を言うなら名前が長くて覚えにくいこと。米国では通称「サニー・ワイン」と呼んでいるようなので、その名前が広がるのがいいのかなと思います。

オルカ・インターナショナルのサイト
Date: 2020/1023 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマ・カウンティ・ワイングロワーズ(Sonoma County Winegrowers)の試算によると、煙汚染によるワインの被害は最低でも1億5200万ドルに達する見込みです(Sonoma County grape growers expect wildfire smoke damage to cost at least $152 million)。ソノマのブドウの生産額は概ね6億3000万ドルあり、1/4程度失われるという大きな被害になります。

最大で30%のブドウが収穫されないままになると推計されています。70%の栽培家が、煙汚染のせいで販売できなかったブドウがあるとのこと。

収穫量は例年20万トンから21万トンでしたが、今年は5万トンは煙汚染で減る見通しです。

煙汚染は9月の山火事の前に収穫が終わっている白ワイン用のブドウでは少なく、赤ワイン用のブドウが大半を占めます。

ちなみにこのほかの推計ではソノマ、ナパ、レイク、メンドシーノ合計で20%のブドウが失われて4億7300万ドルの被害になるというものがあります。著名なワインメーカーのフィリップ・メルカはナパの畑の80%が火事と煙の影響を受けるだろうと言っています。

より正確な数字は来年にならないとわかりませんが、過去最大の被害になることは間違いないようです。

また、品質に強いこだわりを持つ高級なワインのプロデューサーほど、煙汚染であきらめるケースは多いと想像されます。そういう意味では日本に輸入されているナパ・ソノマのワインではもっと影響があるかもしれません。
Date: 2020/1021 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパセミナー
ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズと日本経済新聞のコラボによるナパ・ワイン講座の第2弾がナパの火災応援のため11月20日に開催されます。視聴のみであれば無料(要申し込み)、ワイン付きの場合は1万円となります。

ワイン付きの場合のワインはマヤカマス・ヴィンヤーズのシャルドネ2015。クラシックな作りを続けるワイナリーとして評価が高いものです。

講師はナパ・ヴァレー・ヴィントナーズの小枝絵麻さんと若下静さん。ワインの知識もさることながら、小枝さんはワインとフードのペアリングのスペシャリスト。今回のセミナーもナパワインの基礎知識編とフードペアリング編の2部構成になっています。

申込みはこちらから。
初歩から学ぶ ナパワイン講座 <11月20日(金) 20:00~21:30 > ※被災地応援 緊急開催|EventRegist(イベントレジスト)
Date: 2020/1020 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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メンドシーノ郡のワインはラベルにAVA名を入れるときに郡名表記も義務付けることが決まりました。これまで同様のルールはナパ、ソノマ、モントレーで決められています。2023年1月1日から有効になります。

Conjunctive law

ナパのルールは2005年、ソノマは2014年、モントレーは2019年から有効になっており、郡名の認知の向上に役立っていると言われています。

メンドシーノのAVAには有名なアンダーソン・ヴァレー(Anderson Valley)のほか、Cole Ranch、Covelo、Dos Rios、Eagle Peak、McDowell Valley、Mendocino Ridge、Pine Mountain-Cloverdale Peak、Potter Valley、Redwood Valley、Yorkville Highlandsがあります。また、Anderson ValleyやYorkville Highlandsなどを含むMendocino AVAというAVAもあり、こちらは郡名表示の義務からははずれます。
Date: 2020/1019 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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オー・ボン・クリマ(Au Bon Climat)のフラッグシップのピノ・ノワールといえば、娘の名前を付け様々な畑からのいいブドウを使ったイザベルか、息子の名前を付けて銘醸畑ビエン・ナシードの中でもよりすぐりのワインを作るノックス・アレキサンダーを思い浮かべる人が多いと思います。

もちろん、この2つは毎年作られるオー・ボン・クリマを代表する素晴らしいワインですが、実はめったに作られない「幻」と言ってもいいフラッグシップがあります。それが「ラーム・ド・グラップ(Larms de Grappe)」。2001年と2005年に作られてから10年以上も作られていませんでしたが2016年に久々に作られ、それがようやく出荷されて国内にも入って来ています。

なぜ、こんなにも作られないのかというと、100%除梗なしの全房発酵のワインだから。

英語でホール・クラスターと呼ばれる全房発酵で作ったワインは茎からの抽出による複雑さが味わいを深めますが、一方で青臭くなったりタンニンがきつくなったりとデメリットもあります。有名なところではDRCが全房発酵を行っています。一方、オー・ボン・クリマのピノ・ノワールの場合はイザベルもノックスも基本的にはすべて除梗します。創設者ジム・クレンデネンが師匠と仰ぐアンリ・ジャイエに倣っています。

オー・ボン・クリマの場合は、全房発酵を行っても茎からの青みが出ないような年だけこのワインを作っているのです。とはいえ前回作られた2005年のものを近年試飲したことがありますが、10年以上熟成していてもまだタンニンがかなり強く、ガチガチのワインで正直言って美味しく飲むのはちょっと難しいかもと感じました。

今回2016年のものを試飲しましたが、これは非常にいいです。全房らしい深みや複雑さがきちんとあり、一方で今飲んでも十分おいしく、バランスもよく作られています。今飲んでも2005年よりもずっと飲みやすいし、10年以上の熟成も可能だと思います。2005年のものは実売2万円を超えますが、今回は価格も抑えられています。手に入れる価値のあるフラッグシップになったと思います。ヴィナスのアントニオ・ガッローニは95+とかなり高い評価を付けています。

なお、畑はビエン・ナシードと双璧をなすサンタ・バーバラの銘醸畑サンフォード・アンド・ベネディクトです。


Date: 2020/1018 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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花火ラガー
スクリーミング・イーグルのワインメーカーであるニック・ギスラーソンが手掛けている新しいプロジェクトが明らかになりました。

その名は「花火」。実はギスラーソンは12歳のときから花火師の修行をしており、今でも毎年ある島で日本スタイルの花火を上げているそうです。

それよりも驚きなのが、新作はワインでなくラガービールだということ。彼は世界中の何人かの若いワインメーカー達とラガービールの醸造について話し合いを続けており、そこから生まれたものだとのこと。詳しくは分かりませんが、ラガービールの原点に立ち返るようなもののようです。

この「Hanabi Lager」、メーリングリストで販売中です。500mlのボトル一つが15ドルとビールとしてはかのり高額ですが、ワイン・アドヴォケイトのリサ・ペロッティブラウンはすごく気に入ったようです。
Date: 2020/1016 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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スモール・ヴァインズ(Small Vines)のロシアン・リバー・ヴァレー・ピノ・ノワール 2008がしあわせワイン倶楽部に25%引きで入荷しています。2013年のコンクール「日本で飲もう最高のワイン」の赤ワイン・フルボディ部門で、専門家・愛好家両方の最高レベルであるプラチナを取り、さらに1本だけ選ばれるベストワインも獲得したというワインそのものです。

スモール・ヴァインズはソノマでポール・スローン(Paul Sloan)という人が作ったワイナリー。この人は元々ブドウ畑の管理の会社をやっていて、カリフォルニアでは珍しい1m×1mの密植で、樹の高さも1.5m以下くらいに抑えています。PinotFileや、今はなくなってしまったPinot Reportといったピノ・ノワールの専門媒体で高く評価され、日本にも一時期輸入されていました。今回はおそらくその倉庫から出てきたものなのでしょう。私も、2007年のロシアン・リバー・ヴァレー・ピノ・ノワールを飲んだことがありますが、「ピュアな果実味があり、エレガントながらもフレーバーはしっかりとしている、とてもいいピノ・ノワール」と感想を書いています。

おそらく保存状態はいいでしょうから、ほどよく熟成した味わいも楽しめるのではないかと思います。


Date: 2020/1015 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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平林園枝さんが作るシックス・クローヴズ(Six Cloves)の3ヴィンテージ目のワインが国内に入っています。最初のヴィンテージはシャルドネだけ(リトライなどで修行した日本人の造るワインデビュー作)、2年めはスティーブ・マサイアソンのシャルドネにピノ・ノワール(平林園枝さんの第2作を改めて試飲、やっぱりこれは美味しい)、3年目はどうなるのかと思っていたら、予想もしない方向で進化していました。

3ヴィンテージ目はシャルドネとプリミティーヴォに赤ブレンドの3種類(記事公開当初ピノ・ノワールも入れていましたが、2019はピノ・ノワールはなく今回試飲したのは前ヴィンテージの2018でした)。いずれもヴィンテージは2019です。なお、シックス・クローヴズはブドウ畑は持っておらず、ブドウはすべて購入、醸造はソノマのメドロック・エイムズで行っています。

シャルドネは2018年と同じくスティーブ・マサイアソンのリンダ・ヴィスタ(ナパ)の畑。柑橘系の風味に酸がきれいに伸びてくる印象のワイン。白い花の香り。たおやかでしなやかなワインです。前ヴィンテージ同様、とてもおいしい。

ピノ・ノワール(2018年)はソノマ・コーストのブドウを使ったもの。畑はペタルマ・ギャップ。これも酸が印象的なワイン。

ここまでは前ヴィンテージからの踏襲で、驚きはなかったのですが、残り2種類の赤ワインはびっくりしました。

一つはソノマ・ヴァレーのプリミティーヴォ(ジンファンデル)。ソノマのケンウッドにあるBenguerel(ベンゲレル)という畑で、オーガニックかつ灌漑なしでブドウを育てています。そのブドウを除梗なしで醸造しています。平林さんのブログ(Whole Cluster Fermented Primitivo?Really?)に詳しく書かれていますが、除梗なしで醸造するというのは彼女の夢の一つで、その難しさはゲイリー・ファレルで働いたときにワインメーカーのテレサからよく聞かされたそうです。

しかも今回は天然酵母にこだわったため、醸造はかなり大変でした。除梗しないということはブドウの実に傷や穴がない状態なので果汁が出てくることもなくさらに酵母も与えていないため、そもそも発酵が始まるのかどうかも定かではありません。そこで昔ながらの足でブドウを踏み潰すストンピングによって果汁を出して発酵をうながしたそうです。

そのワインの味わいはふくよかで赤系のピュアな果実味があり、酸がしっかりしているのと同時に、味に深みもありバランスもいい。一般的なジンファンデルの味わいとは大きく異なりますが、非常にレベルの高いワイン。個人的にはこのヴィンテージのイチオシです。

そして最後がカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローを半分ずつ使った赤ブレンド。これも驚きでなんと畑はソノマとナパの南端に当たるロス・カーネロス(ソノマ側)にあります。海に近く冷涼なため、ブドウの糖度はあまり上がりません。糖度が22度とカリフォルニアにしては低い状態で収穫しています。一般的な赤ブレンドというと、やや濃い目で甘めの作りになったものが多いですが、これは冷涼感あふれる味わいで全く意表を突かれました。

ピノ・ノワールを含めた4種に共通しているのはやはり冷涼感があり、いずれも酸がきれいに感じられること。そのピュアさが引き立つシャルドネと、果実味とのバランスが素晴らしかったプリミティーヴォが今回は特に良かったです。



Date: 2020/1014 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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シュレーダー(Schrader)などのワインメーカーとして知られているトーマス・リヴァース・ブラウンのプライベート・ブランド「リヴァース・マリー(Rivers-Marie)」(Marieは奥さんのミドルネーム)。ソノマのピノ・ノワールやシャルドネをメインとしていますが、カベルネ・ソーヴィニョンもレベルが高く、しかもコスパもよいことで知られています。

カベルネ・ソーヴィニョンだけでも、いくつかの畑のワインを作っていますが、2016年から加わったのがセント・ヘレナのハーブ・ラム(Herb Lamb)ヴィンヤード。1990年代にはコルギン(Colgin)のワインの畑として一世を風靡したところです(当時のコルギンのワインはハーブ・ラムのみでした)。

その後、フィロキセラで植え替えを余儀なくされ、2007年を最後にコルギンとしてのワインはなくなり、自身のブランドとして続けていました。そして、2016年からこの畑のワインを作り始めたのがリヴァース・マリーで、この年のワインはワイン・アドヴォケイトやヴィナスで95点を超える高い評価を得ました(国内未輸入)。

2017年は山火事による煙汚染の影響でワインは作られず、今回2018年のものが輸入されてきました。試飲の第一印象はとにかく華やかなワイン。果実味強く、重さをあまり感じません。といって薄かったり軽かったりするワインというわけではなく、ジューシーでナパのカベルネ・ソーヴィニョンらしいきめ細やかなタンニンがあり、満足感の高いワインです。これも94、5点は付くのではないかと思います。



実は2020年からはハーブ・ラムのオーナーの引退によって畑自体をトーマス・リヴァース・ブラウンにリースすることになったため、今後は自社畑という扱いになります。おそらくブドウの品質もさらに上がり、リヴァース・マリーを代表するワインの一つ、というかナパのトップクラスの一員になっていくだろうと思います。


Date: 2020/1013 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ダラ・ヴァレ(Dalla Valle)はロバート・パーカーがカリフォルニアで2番目に満点を付けたワイナリーであり、1990年代末のカルトワイン・ブームで一躍有名になりました。またオーナーのナオコさんは日本出身ということでも知られていますが、これまであまりインタビューなどに登場したことはありません。おそらく直接会ったことがある人もかなり少ないのではないでしょうか。ワイン・スペクテーターの記事を見てもカルトワイン特集のときを除くと2018年に書かれた記事があるくらいです。数少ないインタビュー記事においても、あまり人前に出るのが好きではないとありましたから、そういった印象を持っているのは私だけではないでしょう。

また、1999年に樹の病気で畑の全面植え替えを余儀なくされて以来、一時はワインの評価も以前ほど高くなく他のワイナリーの台頭に埋もれていたといったこともあるかもしれません(2013年と2016年のマヤがワイン・アドヴォケイトで100点を取るなど、近年はまた高評価になっています)。

そんなわけで、インポーターであるJALUXのYouTubeチャンネルでナオコさんとマヤさんによる12分にもわたる動画がアップされて、かなりびっくりしたのでした。JALUXの動画はありものに字幕を付けた形ではなく、JALUX用に撮っているものですから価値は大きいです。

セカンドワインもできて、以前よりは手に取りやすくなっていると思います。

Date: 2020/1012 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ソノマ・ヴァレーにあるオールド・ヒル・ランチは1852年から続く、おそらくカリフォルニアで現存する最も古いブドウ畑です。植え替えによって、今残っている一番古い樹は1880年代と考えられていますが、それでも140年近くたっていることになります。

かつてはレイヴンズウッドのフラッグシップとして知られたワインですが、オーナーだったジョエル・ピーターソンが醸造から離れた今世紀になってからは品質もぱっとしないという評価が固まってきていました。

ところが2019年に驚くべき話が飛び込んできました。2018年からジョエル・ピーターソンの息子のモーガンが自身のワイナリー「ベッドロック」でオールド・ヒル・ランチのワインを作り始めたというのです(「ベッドロックのフラッグシップ・ワインの垂直試飲」で既報)。さらにジョエル・ピーターソンが自身で作るワンス・アンド・フューチャーでもオールド・ヒル・ランチのジンファンデルを作り始めました。

先日、そのワンス・アンド・フューチャー版を試飲する機会があったのですが、これがすばらしかったのです。

非常にパワフルかつタニック。レイヴンズウッド時代に「ノー・ウィンピー・ワイン(軟弱なワインはつくらない)」という標語を掲げただけのことはあります。非常に重厚かつ重層的な味わい。うまみ要素がこれでもかというほど押し寄せてきます。今回はベッドロック版はありませんでしたが、両方飲み比べたらおそらくワイナリーの個性がよりはっきり出ると思います。

すでに、ベッドロックの自社畑ベッドロックのワインを両方で作っていますが、そこでもワンス・アンド・フューチャーはパワフル、ベッドロックは複雑と、個性が分かれていました。

ちなみに2018年のオールド・ヒル、ヴィナスはベッドロック版に96点、ワンス・アンド・フューチャー版に95点と非常に高い評価を付けています。ジンファンデルファンであったら必ず飲むべきワインと言ってもいいでしょう。



ベッドロック版は既にインポーター完売だそうです。

Date: 2020/1011 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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arms race
ワイン・サーチャーのサイトでライターのヴィッキ・デニッグがワインの表現における「男性的」「女性的」といった言葉の使用について提言しています(Time to Kill Gender Stereotypes in Wine | Wine-Searcher News & Features)。

例えば女性的(フェミニン=feminine)であれば、柔らかく、エレガントでデリケートな味わいのワインであり、女性的という言葉を使わなくてもこれらの言葉で代替できます。男性的(マスキュリン=masculine)であればパワフルで筋肉質といった言葉で代替できます。であれば、これらの言葉を使う方がいいというのがデニッグの主張です。

私も、ときどき「女性的」という単語は使ってしまっていました。特に、女性ワインメーカーによるワインの描写でついつい使ってしまっていました。あまり良くないのではないかという意識は一応あったのですが、英語でも使われていることを免罪符にしていたのでした。

デニッグの記事への反響があったのかどうかわかりませんが、個人的には今後は使わないよう気をつけたいと思います。
Date: 2020/1010 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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SFクロニクル紙のエスター・モブリーがグラス・ファイヤーで活躍した一人のワインメーカーの記事を書いています(Napa wineries dub a ‘true hero’ of Glass Fire: a winemaker on a stunt motorcycle - SFChronicle.com)。
バーリン夫妻
その名はジョン・バーリン(Jon Berlin)。ナパのワイナリー「エル・モリーノ(El Molino)」のワインメーカーです。エル・モリーノはセント・ヘレナに1871年に設立された古いワイナリーですが、現在はラザフォードのブドウでクラシックなスタイルのシャルドネとピノ・ノワールだけを作るというユニークなところでもあります。
エル・モリーノ
ターリーのワインメーカーであるテーガン・パサラクアが「ワンマン・アーミー」と呼んだその活躍がなければ、スプリング・マウンテンにおける被害はずっと大きかったのではというのが多くの人の意見です。

彼自身、南アフリカで海軍の消防士として働いていたことがあり、そこで山火事の消火経験もありました。かれはまた、スコットランドでトライアルバイクの競技会に出たことがあり、トライアルバイクを持っています。スピードは出ませんが、倒木があってもそれを乗り越えて進むことができ、車で入ることも難しい山中に分け入ることができました。

彼は、バックパックに水や消火剤を入れて走り回りました。とはいえそれで消せる火はわずかですから、基本的には火を見つけてはその場所を消防局に連絡して消火活動をしてもらうということを続けました。一時は消防局のチーフが自分のスマホをバーリンに貸して火の場所や映像をいち早く送ってもらうということもありました。

また、ヴィンヤード・マネジャのデイビッド・エイブリューの協力を得て、ブルドーザーで防火帯を作ったり、トラックで水を運んできてもらったりといったことをしました。

さらに、ワイナリーや家などの安否の情報を避難している人たちに伝えるということもしました。状況がわからず不安にかられている住民にとってはとても大きな情報源だったようです。

グラス・ファイヤーはようやく74%包囲でき、地域もだいぶ落ち着きを取り戻しつつあるようです。煙の影響については不安要素も大きいですが、まずは消火活動に従事した方々に感謝したいところです。
Date: 2020/1009 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ハーラン・エステート(Harlan Estate)を擁するハーラン・ファミリーのブランドには、ほかにボンド(Bond)とプロモントリー(Promontory)がありますが、セカンド格のワインでも今では3万円を下らないのが実情です。その中で、ハーラン、ボンド、プロモントリーの若木のブドウを使ったマスコット(Mascot)の希望小売価格が1万円さがって2万3000円になりました。

しあわせワイン倶楽部では税抜きで1万9800円まで下げています。

先日「『私の中のハーランが…』と彼女は言った」という記事で、アカデミー・デュ・ヴァンで行ったハーラン系6種類を試飲するセミナーの報告をしましたが、ここでもマスコットもちろん試飲しています。

ヴィンテージは2014年と意外と古いのですが、若木を使っているせいか、比較的味わいも若々しく、タンニンも比較的強く感じます。今飲むならデカンタージュして飲むのがいいかもしれません。ちなみにセミナーのときは1時間半前に抜栓してダブルデカンタ(1回デカンタに移してからさらにボトルに戻す)して提供しています。


Date: 2020/1008 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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エノテカがケンダル・ジャクソン(Kendall-Jackson)のヴィントナーズ・リザーヴ・シリーズの5本セットを限定で25%引きで販売しています。ネットのみの扱いです。

品種はカベルネ・ソーヴィニョン、ピノ・ノワール、ジンファンデル、シャルドネ、ソーヴィニョン・ブラン。ヴィンテージはソーヴィニョン・ブランが2019年で後は2018年です。

中でもシャルドネはケンダル・ジャクソンの代名詞的存在。あえて残糖を多くした作りで一世を風靡したので、甘いワインというイメージを持っている人もいるかもしれませんが、少なくとも今は不自然な甘さはなく、カリフォルニアのシャルドネの代表格の一つだと思います。2018年もヴィナスで90点が付いています。


Date: 2020/1007 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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sakana
カリフォルニアワインマンスのキャンペーンとして「SAKANA & JAPAN PROJECT」とカリフォルニアワイン協会の共催により、カリフォルニアワインがあたったり、オンラインの料理教室に参加できたりするイベントが開かれます。

パパさかな大使×カリフォルニアワイン協会 プレゼンツ 『カリフォルニアワインマンス作戦2020』 | トピックス | SAKANA & JAPAN PROJECT

第1弾はすでに締め切ってしまいましたが、第2弾と第3弾は10月16日が締め切り。第2弾がオンライン料理教室、第3弾がカリフォルニアワインのプレゼントとなっています。

応募方法はSNSへの投稿。「秋にカリフォルニアワインと一緒に食べたいおつまみ、あなたの好きなおつまみを教えてください」というテーマでインスタグラム、ツイッター、Facebookのいずれかに投稿します。また、投稿するSNSで「SAKANA & JAPAN PROJECT」のアカウントをフォローします(インスタではカリフォルニアワイン協会もフォロー)。

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また、投稿時には「#カリフォルニアワインマンス作戦2020」のハッシュタグを付け、オンライン料理教室参加希望の場合は「#収穫祭イベント参加希望」または「#ハロウィンイベント参加希望」のハッシュタグを付けます。

前回のキャンペーンのときは私もワイン当たりました。奮ってご参加を!
Date: 2020/1006 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ワイナートのカリフォルニア・ピノ・ノワール特集で最高の99点を獲得し、「瞬殺」になったリトライ(Littorai)のピヴォット(Pivot)ヴィンヤードがしあわせワイン倶楽部に再入荷しています。

リトライのオーナーのテッド・レモンはビオディナミ(バイオダイナミクス)の実践者として知られており、カリフォルニアでも多くのワインメーカーに尊敬されています。カリフォルニアのワインメーカーの中でも哲学を感じる人の一人です。

ピヴォットはそんなリトライの自社畑であり、それだけ大事なワインと言えるでしょう。


Date: 2020/1006 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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シェーファー(Shafer)のインポーターである布袋ワインズによると、シェーファーは今年ワインを造らない決断をしたとのこと。煙汚染の影響などを考慮したものだと思われます。

ナパではすでにハウエル・マウンテンにあるランボーン・ファミリー(Lamborn Family)やサマストン(Somerstone)が2020年の収穫を諦めたほか、トーマス・リヴァース・ブラウンがワインメーカーを務めるメンディング・ウォール(Mending Wall)がカベルネ・ソーヴィニヨンの収穫を諦めました。

ソノマでは日本人が作るアーサー・セラーズが2020年のワインを作らないとしたほか、フリーマンも生産量を30%に落とすと表明しています。

今回のグラス・ファイヤーでは17件ほどのワイナリーに被害が出ていますが、このように煙汚染の影響でワインを作らないところは、これから続々と出てきそうです。
Date: 2020/1005 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先週の金曜日はアカデミー・デュ・ヴァンの講座「カリフォルニアの超一流ワイナリー」第3回ハーラン・ファミリーでした。本家ハーランとメイデン、ボンドのセント・エデンとメイトリアーク、プロモントリー、マスコットという超豪華な試飲のラインアップです。

カベルネ系ばかり6種をブラインドで当ててもらいましたが、さすがに全問正解者はゼロ。前の期のときは、ハーランは飲みやすすぎて安いワインだと思われてしまったので、これは教え方が悪かったとちょっとショックで、今回は「一番スムーズでシルキーなテクスチャがあるのがハーラン」というヒントにしてみました。おかげ?でハーランを当てた人は増えましたが、一方で一番安いメイトリアークをハーランかと思った人も結構出てしまい…

これはハーランのせいではなく、メイトリアークが美味しいんです。メイトリアークってすごくバランス良くって、いいワインだと思います。ハーラン系でコスパは一番だと思っています。

ところで、クラスで一番ハーランを飲んでいる人ははずしてしまい。「これは私の中のハーランではない」と名言いただきました。10年以上熟成しないとハーランはハーランでないそうです。僕はハーランは若くても美味しいので、飲み頃はいつでもいいと思っています。

マスコットはちょっと若さが強く、そのせいか一番あてた人が多かったです。

プロモントリーは大樽熟成によるちょっとウッディなニュアンスや荒々しい力強さが魅力。ハーランとはある意味対極的なワインです。

今月から始まる次期講座もまだまだ募集中です。定員に達していない講座が多く、せめて「対決」だけでも成立してほしいと願う今日このごろです。
松原敦(アンディ) | 講師紹介 | ワイン初心者からソムリエ資格取得まで - ワインスクール アカデミー・デュ・ヴァン

Date: 2020/1002 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2020年10月いっぱいで開催される「カリフォルニアワインマンス2020」が始まりました。昨年は小売店83店舗だけの参加でしたが、今年は小売422店舗、料飲店59店舗の計481店舗の開催となります。
ワインマンス

詳しくはこちらから。
カリフォルニアワインマンス2020|カリフォルニアワイン

毎年春に開催し、今年は新型コロナの影響で中止になったバイ・ザ・グラスのキャンペーンでは飲食店がグラス売りでワインを提供するのが条件になっていますが、ワインマンスではそういった共通の取り組みはなく、19月中の2週間以上で3種類以上のカリフォルニアワインを提供すればいいだけ。お店ごとに自由にカリフォルニアワインを販売できます。

店ごとの工夫を、協会が審査して表彰する予定です。

参加店なども上のリンクからどうぞ。
Date: 2020/1001 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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グラス・ファイヤーの直撃により、ナパの多くのワイナリーに被害が出ています。また、これまでの火災でも煙汚染は懸念されていましたが、今回の火災によりナパは煙で充満した状態になり、未収穫のブドウについては煙汚染の恐れが非常に高くなりました。公式発表されていないので名前は伏せますが、Sで始まるワイナリーで今年のワインを作るのをやめたとかMで始まるワイナリーで赤ワインについては諦めたという話も聞こえてきました。

少し前までは、今年の収穫が減ることによって、2018年2019年とだぶついていたワインの在庫が消費されてちょうどいいのでは、といった話も出ていましたが、今回はそういうレベルでなく非常に危険かつ広範囲に大規模な影響が出てしまいそうです。

今後また、基金の話なども出てくると思いますが、日本からまずできる応援は彼らのワインを飲むことです。

「とはいってもナパのワインは高いからなあ」という声もあるかもしれません。そんな方にはナパワイン販売日本一のしあわせワイン倶楽部のセットはいかがでしょう。


上のワインは先日開催された日本経済新聞社とナパ・ヴァレー・ヴィントナーズとのセミナーで紹介されたソーヴィニョン・ブランで同セミナーで使われたレシピが付属します。

これ以外にも1本あたり2000円台のワインセット、各種そろっています。





以下は今回大きなダメージを受けたワイナリーのワインです。