こちらもスタンダード版と上級版の「ラ・スルス」の2種。「イヴニングランドはシャルドネもすごいんです(後編)」の記事で個人的にはベストとした2014年の「ラ・スルス」も入っています。ここはスタンダード版と上級版の差は結構あるほうだと思いますが、価格も倍なのでスタンダード版のコスパは大したものだと思います。
イヴニング・ランド ピノ・ノワール "セブン・スプリングス・ヴィンヤード" イオラアミティヒルズ [2014] (正規品) Evening Land Seven Springs |
イヴニング・ランド ピノ・ノワール "ラ・スルス(セブン・スプリングス)" イオラアミティヒルズ [2014] (正規品) Evening Land Seven Springs La Source |
イヴニング・ランドは現在、サッシ・ムーアマンとラジャ・パーが所有していますが、以前は有名なソムリエのラリー・ストーンや、ブルゴーニュの著名ドメーヌ「コント・ラフォン」のドミニク・ラフォンも参加していました。ラリー・ストーンがイヴニング・ランドをやめるときにセブン・スプリングスの一部を分けてもらおうとしたのですが叶えられず、代わりに手に入れた土地がセブン・スプリングスの隣。そこで現在はリングア・フランカ(Lingua Franca)というワイナリーをやっています。これもこの土地のポテンシャルを高く評価している証拠と言えるでしょう。
リングア・フランカ アヴニー ピノ・ノワール エオラ・アミティ・ヒルズ[2015]【750ml】Lingua Franca AVNI Pinot Noir Eola-Amity Hills |
今年春には、イヴニング・ランドのワインメーカーであるサッシ・ムーアマンによるセミナーを受講し、じっくりと試飲することで個人的にもその品質の高さには、かなり驚いたのでした。
オレゴンの雄イヴニングランドから学ぶオレゴンワイン(前編)
イヴニングランドはシャルドネもすごいんです(後編)
特にすごかったのはシャルドネの品質の高さ。「スタンダード版でもカリフォルニアの1万円クラスに負けないレベル」と、そのときに書いています。カリフォルニアではもっぱらピノ・ノワールやシラーなど赤ワインを中心に作っていたサッシ・ムーアマンも、今後のセブン・スプリングスの植え替えはシャルドネ中心にしたいというほど、その品質には感銘を受けている様子でした。
特に2015年のサマム(Summum)シャルドネは群を抜いたおいしさ。個人的には98~100点上げたいレベルでした。ワイン・スペクテーターでも95点と同ヴィンテージのオレゴン・シャルドネでトップの評価を受けています。
前置きが長くなりましたが、柳屋には2014年のスタンダードのシャルドネと2015年のサマム・シャルドネが入荷しています。スタンダード版の5000円という価格は品質から見ればかなりのバーゲン価格。サマムの1万2900円という価格もかなり安いです(ちなみにワイナリー価格は100ドル)。
シャルドネ好きだけどオレゴンはあんまり…という人もぜひこれは飲んでみてほしいです。
イヴニング・ランド シャルドネ "セブン・スプリングス" イオラアミティヒルズ [2014] (正規品) Evening Land Seven Springs |
イヴニング・ランド シャルドネ "スマム" イオラアミティヒルズ [2015] (正規品/スムム/サマム) Evening Land Seven Springs Summum |
ストーニー・ヒルは1952年にマックレア(McCrea)家が設立したワイナリー。ナパでは珍しく、生産量のほとんどが白ワインというワイナリーです。古典的なシャルドネは昔からのファンが多くいます。ただ、近年は設備の老化や畑の植え替えといった大規模な投資に踏み込むことができず、今回の売却にいたりました。
ロング・メドー・ランチはホール家が持つワイナリー。ワイナリー以外にも、オリーブオイルや野菜、果物、牛肉などの農産物を生産・販売しています。有機農法を採用しており、ストーニー・ヒルも今後は有機農法に切り替えるとのこと。また、ストーニー・ヒルの従業員はロング・メドー・ランチ傘下で働くことになります。
Kenzoはゲーム会社カプコン創業者の辻本憲三氏が作ったワイナリー。当初はお金ばかりかけてと揶揄されていた面もありましたが、年々品質は向上。2016年にはジェームス・サックリングの年間15位に「藍2013」が選ばれるなど、ワインの評価も高くなってきています。
写真で印象的なのは畑です。デイビッド・エイブリューが携わっているだけあって、きれいに手入れされてお金かけている感じがします。
このように、割と背が低く、樹の間隔は狭く、ぶどうの実も比較的低いところに付ける形になります。
ワイナリー訪問は予約制。50ドルでワイン30mlを4種試飲できるものから、110ドルでツアーとランチプラス60mlを4種まであります。
予約はこちらから。
ワイナリーツアー|KENZO ESTATE (ナパ, カリフォルニア)
死因は自然死であるということだけが公表されています。
パトリックは高校でフットボールとラクロス、大学でラクロスの選手として活躍したあと、バンク・オブ・アメリカ・メリル・リンチに就職。2年働いた後、ワイナリーを手伝うようになり、ニュージーランドのリンカーン大学で醸造と栽培の修士課程を修了。アルゼンチンで働いた後、ソノマのヒールズバーグにあるロス(Roth)ワイナリーでエノロジストになりました。2016年にフォーリー・ジョンソンのワインメーカーになっています。
奥さんはおらず、2人の姉妹と1人の兄弟がいます。
ご冥福をお祈りします。
10位から行きましょう。10位はレヴィ&マクレラン( Levy & McClellan)のカベルネ・ソーヴィニヨン。いきなりちょっと意外な名前から来ました。2念前の440ドルから643ドルへと大幅上昇。2018年6月に100ドル以上上がったとのことですが、何があったのでしょうか。レヴィ&マクレランは2004年がデビューでいきなりその年にワイン・アドヴォケイトで99点を取っています。2013年は100点。直近では2015年が97-99点を取っています。
9位はシュレーダー・セラーズ(Schrader Cellars)のオールド・スパーキー(Old Sparky)。2016年の5位から4位下がりました。価格も2016年の731ドルから655ドルに。これまで7回ワイン・アドヴォケイトで100点を取っているワインですが、2012、2013年と2年100点が続いたあと、98、97点と、このワインにしては「低い」評価が続いたためでしょうか。2016年の4位、2017年の5位から順位もだいぶ落ちました。
8位はスクリーミング・イーグルのセカンド・フライト。平均価格は662ドルで昨年の633ドルから4.6%上がっています。セカンドワインとしては驚きべき価格。昨年の順位は7位。
7位はビル・ハーランの第3のブランド「プロモントリー(Promontory)」。平均価格は676ドル。順位は昨年の6位から一つ落ちました。
6位はスケアクロウ。平均価格は799ドル。昨年の724ドルより1割以上上がっているのに順位は2つ落ちました。
5位はタスク(Tusk)。これも昨年の3位から2つ落ちましたが価格は11.6%上がって969ドル。タスクは、オーナーやワインメーカー(フィリップ・メルカ)の知り合いでないとメーリング・リストに登録できないというラグジュアリー・ブランドのワイン。生産量も250ケースしかありません。タスクについてはまた取り上げたいと思います。
4位はハーラン・エステート。これも順位は2つ落ちました。価格は1026ドル。1年前の894ドルより17.7%も上がっています。
3位はカリフォルニア産ではありますが、ワインではなくウイスキー。これが入ったのが他のワインが順位を下げた理由の一つ。銘柄はセント・ジョージ・スピリッツ35周年記念シングルモルト。平均価格は1415ドル。
2位はスクリーミング・イーグル。価格は3位の倍以上3520ドルで、昨年の3044ドルと比べても10%以上上がっています。昨年は1位でした。
では1位は何かと言うと…
スクリーミング・イーグルのソーヴィニヨン・ブラン。平均価格はなんと6421ドル。実はこのワインは2016年も1位だったのですが、そのときの平均は3706ドル。2年間で73%も上がっています。昨年はリスト外だったのですが、実はそれはワイン・サーチャー側の理由で、リストに入れるワインは最低4ヴィンテージ以上というルールを加えたからだったのでした。それにしても恐ろしい価格。どれだけすごいワインなのだろうと思いますが、ロバート・パーカーは2013年に88点という凡庸な点を付けています。ワインの価格は味よりも希少性で決まるのかもしれませんが、それにしてもなんだかなあというところではあります。ちなみにワイン・サーチャーを見ると、このワインをリストに持っているところ、香港のショップが多いようです。ブランド好きの中国人が買うのでしょうか。
柳屋では40万円台。激安です(笑)。これ買って香港で売れば10万円以上は差益が出そう。
スクリーミング・イーグル ソーヴィニヨン・ブラン ナパ・ヴァレー [2014] Screaming Eagle |
以前、このワイン飲んだことがありますが、ペイらしく上品で引き締まった味のいいピノ・ノワールでした。熟成させるワインではないと思いますが、十二分に楽しめるワインでした。で、実は僕が買ったのはもっと高かったという……。
ワイナリー価格27ドルがこの値段はかなり頑張っていると思います。ワインメーカーのヴァネッサ・ウォンさんは元ピーター・マイケルの著名ワインメーカー。その実力をこの値段で味わえるだけでも価値があります。
ペイについてはこちらもご覧ください。
IPOBミニインタビューその7――ニック・ペイ、ヴァネッサ・ウォン/ペイ・ヴィンヤーズ
ペイ ピノ・ノワール "セップ" ソノマコースト [2016] (正規品) Peay Cep |
話としては、遠峰一青との次の戦いが中華とのマリアージュで、北京ダックに合うワインを探しているというところ。そこへ恋敵?のクリスが米国から持ってきたワイン3本を試すというところ。ただし、試飲はすべてブラインドで、しかも本番で使うワインは飲んでもいけない(香りだけで判断しなければいけない)という縛り。このワインはHdVのソノマ・マウンテンのピノ・ノワールでした。
前の回にはブルゴーニュのピノ・ノワールなどが登場しましたが、ブルゴーニュだと香りが華やかすぎるのと、北京ダックに添えるネギに味が負けてしまうのが弱点でした。
そこで米国のピノ・ノワール3本を試すのですが、最初のワインはブルゴーニュ的なエレガントさを持ち、新世界らしい果実の豊かさと香りの穏やかさがあるワイン。
2本目は典型的にアメリカで非常に質の高いワイン。でも普通のアメリカとは違う部分があるような気がする。これはポール・ラトーのランスロット(ピゾーニ・ヴィンヤード)でした。
これも本番で使うワインではないと試飲。皇帝のくつろぐ姿が浮かんだとの表現。
そして残る1本を本番の対決で披露したのですが…
これは予想外でした。なんとピゾーニのピゾーニ。いや、もちろんすごいワインだしいいと思うのですが、その直前にポール・ラトーのピゾーニですよ。ピゾーニ続きっていくらなんでも選択肢の範囲が狭すぎると思います。
とにもかくにも、このワインで北京ダックのマリアージュ勝利、おめでとうございます!
ハーシュ・ヴィンヤードという一つの畑ではありますが、実際には数多くのブロックがあり、場所も点在していることがわかります。「畑というよりブルゴーニュの村に近い」とジャスミンさんは書いています。
これだけ広がっているとブロック間の違いも大きくなります。
これはブロック1Aのもの。最も海に近く、海からの風や霧にさらされています。気温が低く、まだヴェレゾンも5%以下にとどまっています。
次の写真はブロック3Bのもの。ブロック1Aと同じ峰の上にありますが、220mほど海から離れています。これだけでヴェレゾンの進行が全然違い、こちらは35%くらいになっています。
3つ目はブロック7。ハーシュのウエスト・リッジ・ヴィンヤードに使われています。ブロック3Bよりも暖かいため、ヴェレゾンも一番進行しています。
ハーシュのどのワインにどのブロックを使っているのかとか、ブドウを提供しているワイナリーごとにどのブロックを使っているのかとかわかると嬉しいのですが、そこまでは情報を出していないようです。
このワインメーカー、よほどの才人で弱冠26歳にして、2012年にSFクロニクルの注目のワインメーカーに選ばれています。そのときのワイナリーが自身の名前がついた「Chanin」。ルタムは彼の才能を見込んだビル・プライスと組んで、その年に始めたワイナリーです(詳しくは「弱冠26歳にして2つ目のワイナリを手に入れるGavin Chaninとはどういう男か」を)。ビル・プライスはソノマのデュレル(Durell)やギャップス・クラウン(Gap's Crown)といった銘醸畑のオーナーでキスラーなどにも出資している大物ですが、26歳で彼に認められるというだけでもすごいことです。さらに2013年にはシャルドネで、2016年にはピノ・ノワールでワイン&スピリッツ誌の全米ナンバーワンに選ばれているなど、これまで受けた称号は数知れず…
前置きが長くなりましたが、このChaninのワインが実は日本に輸入されていたのです。ただ、飲食店向けだけに出していたそうですが、柳屋がそれを発見して輸入元と交渉し、なんとか一般向けに売り出したというのが今日の記事です。なお、ワイナリー名はカタカナで表記するなら前述のようにチャナンが近いですが、輸入元は「シャナン」としています。
この人のワイン造りのポリシーはバランス。かつてのIPOB(In Pursuit of Balance)に近い立場です。彼が最初にワイン造りを修行したのがオー・ボン・クリマのジム・クレンデネンだったということも影響しているのでしょう。アルコール度数も抑え、エレガントなワインを作っています。先日紹介したレインもそうですが、最近の若手ワインメーカー、こうやってエレガントなワインを上手に作っていてすごいなあと思います。
今回、販売されているのは2014年のビエン・ナシード・シャルドネ。ヴィナス(Vinous)とワイン・エンスージアストで95点を得ています。ワイン・アドヴォケイトはこのワインは未評価ですが2011年のビエン・ナシード・ピノ・ノワールに95点をつけるなど、そこでも高く評価されています(先日のルタムも記事では未紹介でしたが93~94点を付けていました)。
価格はルタムより少し安い約8000円。シャナン(チャナン)に関しては、今後も一般向け販売があるかどうかわからないので、この機会を逃すと日本での入手は難しいかもしれません。
シャナン(チャナン) シャルドネ "ビエン・ナシド・ヴィンヤード" サンタマリアヴァレー(サンタバーバラ) [2014] Chanin Bien Nacido |
ジンはベースになる蒸留酒に「ボタニカル」と言われる香り付けを行って作るのですが、ここでは元になる上州酒は泡盛、ボタニカルには以下の6種を使っています。
シークヮーサー
ゴーヤー
グァバ(葉)
ジュニパーベリー
ローゼル(ハイビスカス属)
ピィパーズ(ヒハツモドキ)
ジュニパーベリーはジンには必ず入れるもの。ゴーヤーやシークヮーサーといった沖縄の素材を使っているのがいいですね。ベースになる原酒といい、沖縄らしさが出ていると思います。
シンプルにウィルキンソンの炭酸水で割ってハイボール風にしてみました。
クラフトジンの経験はほとんどないので、香りや味わいがどの要素から来ているかわからないのですが、最初にスパイシーな感じが来るのがいいですね。さわやかさを感じるのはシークヮーサー由来でしょうか。すごく飲みやすいのに、1杯で満足感があるのも面白いです。
個人的にはウイスキーのハイボールよりこちらの方が好きです。ウイスキーは薄めると樽香ばかり強調されてしまう気がときどきするんですよね。ワイン好きならクラフトジンも好きになる人は多そうな気がします。ボトル3000円強ですが、1回に使う量は少ないのでコスパで言ったらワインよりずっと上です。暑い夏を涼しくするのにもいいですね。
冷凍庫に入れてトロっとさせたところに炭酸を入れるのもいいそうです。1回分を冷凍できるような容器がほしいです。
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過去10年の指標を見ると、ボルドーや、上位50ワインの指標と比べてやや下回っていますが、安定して伸びていることがうかがえます。
一方、ここ1年で見ると他の指標を上回る勢い。つまり現在投資する価値がかなり高いということになります。
ワインを投資の対象にするのはいかがなものか、という意見もあるかとは思いますが、実際に投資として活発に取引されているのも事実。カリフォルニアワインの地位向上のためにはオークション市場での存在感や指標による評価というのも大きなことだと思っています。
訴えたのはナパのアミューズ・ブーシュ。ハイジ・ピーターソン・バレットがワインメーカーを務めるワイナリーで、メルロー系のブレンドが有名ですが、実はピノ・ノワールも作っていて、そちらはハイジの父のリチャード・ピーターソンが自身が持つサンタルシアハイランズの畑からのブドウを使っています。
2015年のピノ・ノワールのために、アモリムの「ブショネを引き起こさないコルク」を採用したところ、ブショネでユーザーからのクレームが頻発する騒ぎになりました。ETS研究所で調べてもらったところ、TCAが非常に多く含まれていることが判明したそうです。評論家のジェームズ・サックリングは、このピノ・ノワールに79点という低い評価を付けています(ちなみに2014年は92点、2016年は93点)。
アミューズ・ブーシュは2016年のピノ・ノワール用にもアモリムと契約を結んでいましたが、そちらからも高濃度のTCAが検出されたため、契約を破棄して別のコルクを使っています。このため、2016年の出荷は半年以上遅れることになりました。
なお、2015年のピノ・ノワールは6本パックで574個作成しましたが、449個を出荷したところで問題が発覚したため、残りの125パックは出荷されませんでした。
そこで、販売機会の損失や、低い評価のワインでワイナリー名に傷を付けたとして、提訴にいたったとのことです。
先日の記事では、これまで問題は出ていないとのことでしたが、全く話が違うことになります。アミューズ・ブーシュ側の言い分を聞く限り、その主張には一貫性が感じられますが、裁判所はどう判断するのでしょうか。アモリムにとっても大きな問題となる可能性があります。
上の動画からのキャプチャーですが、極めて巨大な竜巻のようになっています。フットボールフィールド3つ分の大きさだそうですから、大きすぎてちょっと分かりづらいですが。
瞬間最大風速は63mにも達していたとのこと。恐ろしいです。
次の動画はもうちょっと小規模なファイアー・トルネードで、竜巻感はよりわかりやすくなっています。
どうしてファイアー・トルネードが起こるのか図解したものもありました(Massive Carr Fire tornado trapped, killed Redding firefighter, report says - SFChronicle.com)
現地の方々はくれぐれもお気をつけください。
ちなみにスパークリングワインでは、マムが15日に少しだけ収穫をし、ドメーヌ・カーネロスが18日に始める予定だとのこと。
ハドソン・ヴィンヤードによると、昨年と比べると概ね10日ほど遅い収穫時期になっているとのことです。高温で山火事が頻発しているカリフォルニアですが、ナパは例外的に気温はさほど上がっておらず、収穫時期も平年並み、これまでのところ、非常に安定していいヴィンテージになる見込みです。
昨年の火事の後遺症も今の所みあたらないのもいいニュースです。今年は何事もなく終了しますように。
ほとんどのワインが93~94点。あまり高い点ではないと思う人もいるかもしれませんが、濃厚なタイプのピノ・ノワールではなく、かなりデリケートな造りのピノ・ノワールなので、ワイン・アドヴォケイトでは比較的高得点が得られにくいタイプだと思うのです。その中では非常に高く評価されていると言っていいと思います。
アルコール度数は12.5~13%。新樽率は10%、除梗は0~20%程度という造り。発酵は天然酵母です。
ロイヤル・セント・ロバート・キュベはソノマ・コーストのAVA。祖父であるロバート・モンダヴィの名前を冠したワインです。2016年は94点。
ホームフィールドはフォートレス・シービューのAVA。1000フィートを超える比較的標高の高いところにある畑だそうです。2016年は94+点。
レイン ”ロイヤル・セント・ロバート・キュヴェ” ピノノワール ソノマコースト |
レイン ”ホーム・フィールド・ヴィンヤード” ピノノワール フォート・ロス-シーヴュー ソノマコースト |
コービン・キャメロンについてはソノマのムーン・マウンテンにあるワイナリー。ムーン・マウンテンはマヤカマス山脈の西側で、ナパのAVAでいえばマウント・ヴィーダーの近くに当たります。(ソノマの多様性をAVAから解き明かすセミナー)の記事で紹介しており、ソノマの試飲会で美味しかったワイン(2018年春)でもソーヴィニヨン・ブランとカベルネ・ソーヴィニヨンをお勧めで挙げています。今回のワインは試飲していませんが、品質的には間違いのないワイナリーと言えます。
コービン・キャメロン プロプライエタリー・レッド "クリスティン" ソノマカウンティ [2013] (正規品) Korbin Kameron Kristin |
美味しかったワインを白から見ていきましょう。
ソーコル・ブロッサーは1971年に最初に植樹をしたというオレゴンのパイオニア。2005年からはオーガニックな栽培の証明を受けています。今回、感銘をうけることが多かったここのワインの中でも、傑出していたのがこのシャルドネ2016(4300円=希望小売価格、以下略)。非常に旨みがあり、複雑さのあるワイン。7000~8000円クラスの味わい。
キング・エステートのピノ・グリ2016(2600円)。ピノ・グリってさわやかで飲みやすいけど、それ以上のもう一つがあまり見当たらない気がします。これはオレンジ・ピールのような旨みと軽い苦味があって、飲みやすいだけでない美味しさを持っていました。
チャールズ・スミスのカンフー・ガール2016(2400円)。リースリング100%。さわやかで甘酸っぱく飲みやすいワイン。印象的なワイン名とラベルで、パーティなどに活躍しそうなワイン。
Kヴィントナーズのヴィオニエ、パワーライン・ヴィンヤード2015(7500円)。ヴィオニエで7000円台って初めて飲むかもしれません。ヴィオニエにこんなに出すの?と思わなくもなかったのですが、試飲してびっくり。これは美味しいし、深みもあります。7000円台出す価値はあります。
ランチ32のシャルドネ(1780円)。バランスよくコスパ高いです。後で出てくるカベルネ・ソーヴィニヨンもよく、コスパでは今回随一でした。
高級シャルドネの老舗チョークヒルのシャルドネ ソノマ・コースト2016(3900円)。チョークヒルはこの上にエステートのシャルドネがあり、そちらも文句なく美味しいのですが、エステートが6900円に対して、こちらは3900円と3000円も安くなっています。エステートの力強さには負けるものの、リッチなタイプのシャルドネとしては比較的安価であり、バランスもいい味わいです。
ソーコル・ブロッサーのロゼ(3100円)。ピノ・ノワール100%のロゼで酸と果実味がいいバランス。これは美味しいです。夏に飲みたいワイン。
ソーコル・ブロッサーが続きます。これはピノ・ノワール ダンディー・ヒルズ2014(4600円)。酸と旨み、果実味のバランスがいいです。
チャールズ・スミスのシラー ブーン・ブーン2015(2800円)。濃厚でコスパのいいシラー。
ランチ32のカベルネ・ソーヴィニヨン(1780円)。AVAはモントレーで、カベルネ・ソーヴィニヨン91%のほあ、シラー(5%)、プティ・ヴェルド(4%)が入っています。アルコール度も13.5%とそれほど高くなく、バランスよく、酸もほどよく効いています。1000円台のカベルネ・ソーヴィニヨンとしては破格の味わいです。
ボーグルのプティ・シラー2015年。ボーグルは安心の味わい。さまざまな品種のものが出ていますが、どれもはずれはないです。その中でこれを選んだのはプティ・シラーのタニックさが上手に出ているから。濃くてやや甘のワインがもてはやされる昨今、これだけしっかりタニックなのはかえって貴重な感じがします。
【8月22日以降の出荷予定です】オレゴン エステート・ロゼ・オブ・ピノ・ノワール [2017] ソーコル・ブロッサー <ロゼ> <ワイン/アメリカ>【■2017517】 ※即刻お取り寄せ品!欠品の際はご連絡します! |
※8/22以降出荷【ヤマト運輸で厳重梱包配送】オレゴン シャルドネ [2016] ソーコル・ブロッサー <白> <ワイン/アメリカ>【■2012116】 ※即刻お取り寄せ品!欠品の際はご連絡します! |
【8月22日以降の出荷予定です】オレゴン ピノ・ノワール・ダンディ・ヒルズ [2014] ソーコル・ブロッサー <赤> <ワイン/アメリカ>【■2016114】 ※即刻お取り寄せ品!欠品の際はご連絡します! |
ランチ32 シャルドネ[2015] |
ランチ32 カベルネソーヴィニヨン[2015] |
全部挙げたらきりがないので、トップ10を見てみましょう。
1-Annette Alvares-Peters
2-Wayne Chaplin
3-Tim Turner
4-Marvin Shanken
5-Rob Sands
6-Stephanie Gallo
7-Antonio Galloni
8-Adam Strum
9-James Laube
10-Robert Parker
多分、1位から3位はほとんどの人が知らないですよね。1位はコストコのワイン担当、2位はサザン・グレイザーという米国最大の酒類流通業者の社長、3位はウォルグリーンの人と、トップ3はいずれも小売や流通関連でした。4位のマーヴィン・シャンケンはワイン・スペクテーターの発行人。スペクテーターは米国内ではやはり影響力が強いですね。5位と6位は大手ワイナリー。5位はコンステレーション・ブランズのCEOで6位がガロのマーケティング担当。
7位から10位は評論家やメディア関連。評論家ではヴィナスのアントニオ・ガッローニがトップなのはちょっと驚きでした。8位はワイン・エンスージアストの会長。9位はスペクテーターのレビュアー、10位は言わずとしれたパーカー本人。パーカーの影響力は落ちてきているというところなのでしょうか。
興味深いのは20位台になるとブロガーが入ってくること。22位には1 Wine DudeのJoe Roberts、23位はDr. VinoのTyler Colman。24位は20ドル以下のワインしかレビューしないという「reverse wine snob」のJon Thorsen(この人は僕も知らなかったです)。ブロガーがこれだけ影響力を認めてもらえているのは嬉しいことです。
このあと32位にようやくワインメーカーが登場。フィリップ・メルカです。
あと、サイト関連では30位にVivinoを作ったHeini Zachariassen。46位にセラー・トラッカーのEric Levineが入っています。
このコルクは、製造したコルクを検査して、ブショネの原因となる物質TCAが含まれていないかどうかを調べます。TCAが1リットルあたり0.05ナノグラムを超えると、欠陥と判断して取り除きます。
と、書いてしまえばわずかなことですが、これまでは検査に1本あたり数分かかっていて、実用にはなりませんでした。今回は1本あたり数秒まで高速化したことで、製品化が可能になりました。
コストは1本につき0.12~0.15ユーロほど、普通のものよりも高くなります。このため低価格なワインでこれを使うのはまだ難しく、高級ワイン用のソリューションということになります。
また、現在はまだTCAがまったくないというわけではありません(ただ、メーカーによるとブショネとして戻されたワインはないとのこと)。2020年までに完全にTCAをなくすことを目標にしています。
とはいえ、スクリューキャップなど、他のクロージャーを使っているワインがこれでコルクに回帰するということはあまりなさそうです。スクリューキャップにはスクリューキャップのよさがあり、特に早のみ用のワインでは、今後もスクリューキャップが中心になりそうです。
ZDとは創設者2人の頭文字を取ったのと同時にゼロ・ディフェクトの略を意味しており、欠陥のないワインを目指しています。実際、カベルネ・ソーヴィニヨンもシャルドネもレベルが高いものを作っています。
ナパのシルバラード・トレイル沿いのワイナリーは1980年に作ったものです。
ZDワイナリー ピノ・ノワール リザーブ カーネロス ナパ・バレー[2005] |
ZDワイナリー カベルネ・ソーヴィニヨン リザーブ ナパ・バレー[2005] |
ド・ヴィリエ2009年はワイン・アドヴォケイトで96+点。カレラの単一畑ピノ・ノワールは6種類ありますが、そのうちジェンセンとセレックが上級品の扱い。残り4つの畑の中で一番最後に登場したのがド・ヴィリエですが、畑の位置はジェンセンの隣であり、品質的にも迫るものがあると思います。
次はミルズの2012年。こちらもワイン・アドヴォケイトで96点。以前は割と早のみの印象もありましたが、樹も熟成して、昔のイメージで捉えてはいけないようですね(最近飲んでません)。実はこの畑だけは自根だそうです。場所はド・ヴィリエの隣。
最後はライアンの2010年。ワイン・アドヴォケイトでは94点。3つの中では一番低いですが、それでも高得点です。樹齢では一番若い(1998年植樹。ド・ヴィリエは1997年)畑。
ただし最後の1本なので早い者勝ちです。
ヴェリテ ル・デジール2009年
メル・ソレイユのリザーブ・シャルドネ2015年と2014年も格安になっています。
メル・ソレイユ リザーブ・シャルドネ2015年
メル・ソレイユ リザーブ・シャルドネ2014年
ワイン・コンドームというこの製品、きっかけは母親が友人宅から持ち帰ったワインボトルがサランラップとゴムで巻かれていたこと。それを見た息子が「ワインのコンドームだな」と冗談を言い、それを実際に製品化してしまったのです。クラウドファンディングのキックスターターでは1万ドル近い寄付を集めました。そして現在では通算の売り上げた100万ドルを超えたとのことです。
使い方はいたって簡単で、それこそコンドームのようにワインのボトルに装着するだけ。これで横にしても逆さにしてもワインが漏れなくなります。
横にできるのはいいですよね。例えばそのままセラーに戻すといったことが可能になりますから。冷蔵庫に入れる場合にも役立ちそうです。
このところ大変なこと続きの我が家。こんなに悪いことばかり重なって、これからどうしようかと呆然とすることもしばしば……
そんな状況でも、いいこともあるもんです。
いろいろ用事で晩御飯を作る時間もなく、夜はガストに。帰りにレジのところで、抽選のボタンを押すと、なんと20組に1組タダになるという「ごちガスト」が当たりました。
こんなもん、当たる人見たことないと思っていたのですが、当たるものなんですね。本当に全員分タダ。これだったらデザートでも食べておくんだった、と思いましたが、そういう欲をかかなかったのが良かったのでしょう。
これが証拠です。20組に1組ですから、そこそこの確率ですね。
ガスト、まじ神です。
包囲率は33%とまだまだの状況。ナパやソノマからも北の空が霞んでみえているそうです。
日本も猛暑ですが、カリフォルニアも気温が高く、火事が起こりやすい状態が続いています。
毎年のことですから、ある程度の山火事はしょうがないですが、人や建物、畑などの被害が広がらないことを祈ります。
宅配便で送ったワインが破損して届かないということが、米国で頻発しています。実際にはただ破損しているのではなく、FedExやUPSといった宅配便業者が故意にワインを破損、しかも業者に頼んで叩き割っているのです(Carriers Trashing Wine Shipments | Wine News & Features)。しかも、補償は全くありません。割られたワインの中にはシャトー・マルゴーなどもあります。
ちょっと信じられないような話ですが、宅配便業者は何も悪いことをしているわけではありません。
ニューヨーク州は、州内のワインショップが州外の顧客にワインを発送したり、州外のワインショップから州内の顧客へワインを発送するのを禁じています。近年はワインの発送もだいぶ自由になってきたような印象がありますが、実際にはまだ州外から州内にワインの送付を許しているのは14州と1特別区しかありません。そして、ルールを破った場合の罰則の適用は年々厳格化していっているのです。
宅配便業者が、わざわざ廃棄業者にワインを叩き割ってもらうのは、ルールの厳格適用と、そのための見せしめといった要素があります。あえてひどいシーンを見せることでルールを破るのを防ごうというわけです。
ワイナリーから州外の顧客へのワインの発送の場合は、ワインショップからとは違う扱いになるので、現在はだいぶ自由化が進んでいますが、まだまだ米国のワイン流通には難しいところが残っているようです。
ワインスクールの名門「アカデミー・デュ・ヴァン」青山校の2018年秋・冬講座でカリフォルニアワインの講座をもたせていただくことになりました。
タイトルは「カリフォルニアの名門ワイナリー」。スケジュールと内容は以下のようになっています。
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第1回:カリフォルニアを世界の一流にした「ロバート・モンダヴィ」とその一族
カリフォルニアワインがまだ世界に知られていないころ、「ナパを名だたる産地にする」と宣言して立ち上がったのがロバート・モンダヴィでした。息子のティム・モンダヴィが作る「コンティニュアム」のワインも試飲予定です。
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第2回:パリ・テイスティングの1位コンビ「スタッグス・リープ・ワイン・セラーズ」「シャトー・モンテリーナ」
カリフォルニアワインを世界のワインシーンで注目される存在にしたきっかけが1976年のパリ・テイスティング。赤ワインで1位になったスタッグス・リープ・ワイン・セラーズ、白ワインで1位になったシャトー・モンテリーナのワインを試飲します。
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第3回:誰もが尊敬する本格派「リッジ・ヴィンヤーズ」
パリ・テイスティングに参加したワイナリーの中で赤ワインで唯一ナパにないのがリッジ。パリ・テイスティングから30年後の回顧テイスティングでは見事1位になっています。また、リッジは100年を超えるような古木のジンファンデルのワインでもパイオニアです。今回はデカンター誌で100点を取った2013年のモンテベッロや10年熟成のモンテベッロも試飲予定です。
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第4回:カリフォルニアのロマネ・コンティ「カレラ」
カリフォルニアで最高のピノ・ノワールを作ることだけを考えて設立されたのが「カレラ」です。ピノ・ノワールの単一畑を中心にエステートのワインを試飲します。
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第5回:カリフォルニアの高級シャルドネとピノ・ノワールの代名詞的存在「キスラー」
カリフォルニアワインのファンだけでなく、ブルゴーニュワインのファンにも人気が高いキスラー。今回は10年熟成のシャルドネとピノ・ノワールやオキシデンタルのピノ・ノワールも試飲する予定です。
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第6回:ピノ・ノワールとシャルドネでパーカー100点「ピーター・マイケル」
カリフォルニアのピノ・ノワールで初めて「パーカー100点」を取ったのがピーター・マイケルです。さらにシャルドネでも100点、カベルネ・ソーヴィニヨンでは最高99点と作るワインすべてが高評価なワイナリーです。試飲するワインはどれもRP94点以上の予定です。
参加できない回がある場合は、同価格帯の他の講座を受講できる振替制度もあるそうです。
先日、アカデミー・デュ・ヴァンから来たメールには「◆◇秋・冬シーズン講座公開と同時に、多くのお問い合わせをいただいている人気講座をピックアップしてみました。下記講座は、すぐに満席となる可能性がありますので、お早めにお申し込みください」という中に取り上げられていました。本当に満席になってくれたらうれしいですが、ちょっとどきどきでもあります。
申し込みはこちらから。
カリフォルニアの名門ワイナリー | ワイン初心者からソムリエ資格取得まで - ワインスクール アカデミー・デュ・ヴァン
場所は飯田橋のアグネスホテルアンドアパートメンツ東京。ちょうど台風の接近中で、ホテルに向かうときは土砂降りの雨でしたが、会場は熱気に溢れていました。
70社近いワイン業界の会社が賛同しているこのイベント。カリフォルニアワインのインポーターも数多く積極的に参加されています。多分会場のワインの半分近くはカリフォルニアワインだったと思います。当然、スタッフ側も知っている方がちらほら、ではなくかなりたくさんいらっしゃいました。
それから、この日はスペシャルゲストでオー・ボン・クリマのジム・クレンデネンさんが、娘のイザベルさんと息子のノックスさんと一緒に参加。イザベルさんは私も以前お会いしたことがあったのですが、ノックスさんは初めて。3人で一緒に来日自体初めてのことだったようです。
せっかくなので、ワインも少しずついろいろ試させていただきました。
さすがにメモなどは取っていませんが、印象に残ったワインを少し挙げると
オー・ボン・クリマのヒルデガード
オー・ボン・クリマのイザベル
リッジのリットン・スプリングス
シャトー・イガイタカハのロゼ
シダーヴィルのグルナッシュ
中井さんのメルロー…
チャリティーのイベントとしては、有料試飲コーナー、福袋、そしてライブ・オークションがありました。
有料試飲はアミューズ・ブーシュやポートフォリオといったすごいワインが出ていましたが、試せなかったです。その代わりに福袋(ワイン1本1000円~)はいくつか買いました(記事の最後に披露します)。
ライブ・オークションはかなりの盛り上がり。あっという間に値が上がってとても参戦はできなかったのですが、面白かったです。そしてなんとオークション最後の目玉はオー・ボン・クリマのイザベルとノックスのダブルマグナム。この2つを提供するのは高円宮様主宰のチャリティーイベント以来2回めだとか。ともかく貴重なワインですし、それをジム・クレンデネンさんとイザベルさん、ノックスさんの眼の前でオークションにかけるというのもすごいです。
そして落札価格はなんと……60万円!!!
素晴らしいです。
このほか、もう一人スペシャルなゲストとして俳優の辰巳琢郎さんもいらっしゃっていました。
辰巳さんは、東日本大震災のあと、岩手県の山葡萄を使ったワイン造りのプロデュースをしており、マンズワインから「今様」というスパークリングワインを出しています。この日の乾杯用のワインでもありました。
【ふるさと納税】G-11 辰巳琢郎さんプロデュース スパークリングワイン「今様」 |
また、チャリティーの収益はいくつかの団体に寄付されますが、その一つ「Peace Project」の代表もいらっしゃっていました。
西日本で豪雨被害のあった直後でしたが、既に倉敷市など大きな被害があったところでボランティア活動をされており、その報告もありました。ワインエイドのMCを毎回つとめている山本香奈さんは倉敷の出身であり、これには胸に迫るものがあったようでした。
料理もおいしかったですし、いろいろな方とお話できてとても楽しいイベントでした。
さて、最後に福袋の中身ですが、1000円2本と3000円1本買ったところ、1000円の方は二つともカリフォルニアワイン! しかも定価3000円台のもので個人的にも好きなワインで大当たりでした。3000円のは残念ながらイタリアワインでしたが、これももちろん3000円で買えるワインではありません。ご協力されているインポーターさんには頭が下がります。
というわけで福袋買うだけでも参加する意味は十分にあるイベントです(福袋は確か最高1本2万円だったと思います)。
今年はちょっと集客に苦労されたという話も伺いましたが、この火を消さないためにもぜひ奮ってご参加を。カリフォルニアワイン好きなら無料試飲だけでも十分に楽しめますし、中川ワインさんやワイン・イン・スタイルさん、布袋ワインズさんなど代表的なカリフォルニアワインのインポーターがこぞって参加されていますから、そこの方々と話をするのもいい機会だと思います。
一つは定番中の定番といえるナパ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨン2014。5000円前後の価格で売っている店が大半のところ、税込みで4190円、税抜きなら3000円台というのはかなりの特価です。ヴィナスでは90点がついており品質も保証付き。
もう一つはカベルネ・ソーヴィニヨンとは歌っていませんが「マエストロ」の2014。カベルネ・ソーヴィニヨンは73%なのでラベルには付けられませんが前の2013年がメルロー主体だったのと比べると、カベルネ・ソーヴィニヨン主体に大きく舵を切っています。テイスティング・パネル誌で94点。
マエストロというワイン自身、2013年にロバート・モンダヴィ50週年を祝って初めて作ったワイン。そのヴィンテージだけの予定だったのが、反響が大きく、2014年も造ることになったそうです。ブドウはオークヴィルの「トカロン」にスタッグスリープの「ワッポ・ヒル」とロバート・モンダヴィが誇る銘醸畑2つのもの。1万円近くで売っているショップもある中で税抜き5980円は文句なしの安さです。
ロバート モンダヴィ カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー [2014] 《◎50周年記念アニバーサリー・ボトル》 Robert Mondavi Napa Valley |
ロバート・モンダヴィ "マエストロ(ト・カロン×ワッポ・ヒルズ)" ナパ・ヴァレー [2014] Robert Mondavi Maestro |
放射線物質を年代測定に使うのは、歴史ではよく使われる手法ですが、今回はそれではなく、細胞全体に含まれる放射線物質のパターンから、その出自を見るという研究。
なお、健康への被害を樹にするレベルでは全くありません。
マルティネッリでは2014年を中心に試飲結果が発表されていますが、注目は2007年のジンファンデル ジャッカス・ヒルにジンファンデルとしては初の99点がついたこと。
ジャッカス・ヒルは最大斜度65度というものすごい急斜面の畑でジャッカス(ロバ)でないと上り下りできないということでこの名が付いています。マルティネッリのワインの中でも入手が難しいワインで、私は以前ここのメーリング・リストに入っていたことがありますが、これだけは一度もアロケーションがありませんでした。もう一つ「ヒル」がつかないジャッカスもあって、そちらのほうが少し価格も安く本数も多くなります。ちなみにジャッカスの2007年も98点という高得点でした。
当然、日本にもジャッカス・ヒルはほとんど入ってきていません。マルティネッリのジンファンデルだとジャッカスや、もうちょっと入手が楽な「ジュゼッペ&ルイーザ」(WAでは最高96点)不定期に入るくらいですね。それもここ5年くらいは見ていないような気がします(このサイトでは2012年1月に紹介しているのが最後のようです)。
楽天で調べたら1本だけ2004年のものがヒットしました。日本で入手できるのは、これくらいしかないかもしれません。フルボディタイプのジンファンデルの代表格です。
マルティネッリ ジンファンデルジャッカス・ヴィンヤード[2004] |
2014年は、そういう状況ですから試飲もしたことないですが、その前年の2013ヴィンテージは試飲しており、当時おすすめワインとして取り上げています。
参考:中川ワイン試飲会からのおすすめワイン
カリフォルニアのメルローとしては間違いなくトップクラスの一つです。ダックホーンは1976年にナパで40番目のワイナリーとして誕生し、今ではグループの5つのワイナリーのほかに、カレラやコスタ・ブラウンといった人気ワイナリーも手中に収め、人気ワイナリーとしての位置づけを確固たるものにしています。それを支えてきたのがこの畑。「スリー・パームスの畑のおかげで今まで続けられたと言っても過言ではない」と言っています。以前はほかに持ち主がいましたが、現在は完全に自社畑になっています。
これだけの高品質と評価の割には価格が上がっていないのも魅力です。新ヴィンテージも1万円そこそこの価格で、米国の実売価格と比べても全く遜色ない安さです。ナパのカベルネが最近では200ドルが当たり前という中で、メルローだとこの価格でトップレベルのワインが買えるというのも魅力の一つです。
ダック ホーン ヴィンヤーズ メルロー スリーパームス ヴィンヤード[2015] |
ダックホーン メルロー スリーパームスヴィンヤード [2015] 赤ワイン アメリカ カリフォルニア ナパヴァレー スペクテイター TOP100 1位 あす楽 即日出荷 |