収穫減の理由はもちろん2017年10月に起こった火事。畑が焼けるといった被害はなかったものの、長期間煙にいぶされたブドウがあったことや、補助電源を持っていなかったワイナリーではタンクの中で長時間発酵が止まってしまったことなどが原因となっています。
ただ、生産量の増減は、この年に限らずつきものであり、豊作だった2012年は2800ケースだったのに対し、旱魃の影響が大きかった2015年は1900ケースだったなど、想定の範囲内ではあるようです。
グールド氏によると、それよりも頭を悩ませているのは、貿易の問題。トランプ大統領が3月22日に鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を発動し、中国はそれに対する報復措置として翌日、様々な米国産の製品の関税を上げると発表しています。これによってワインも15%の関税がかかることになります。
アジア市場に力を入れているボンドにとって、これは由々しき問題。現状はまだ日本の方が中国と香港を合わせたよりも大きいそうですが、成長している市場だけに痛手はかなりありそうです。
個人的には、米国と中国の間がこじれることは、より安定した日本の市場を重視してくれることにつながるのではないかと、逆に期待したくなる面もないわけではないですが、鉄鋼とアルミニウムの問題は日本にも降り掛かっているわけであり、日本も中国と同じように報復的な措置が始まらないとも限りません。米国のTPP離脱はやはり痛かったと思います。
そんなわけで、結婚した年のDunnカベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレーを持ち込ませていただきました(持ち込み料は3000円)。
赤坂の金舌ではランチを食べたことがありますが、ここは初めて。「肉寿司」などを売りにしているようです。食べたのは、その肉寿司も4カン含まれる肉三昧コース。
最初は「牛肉と菜の花の酢味噌和え」。軽いジャブという感じですが、肉のうま味と酢味噌、菜の花の軽い苦味がマッチして春らしく美味しいです。
最初はテタンジェをグラスでいただいています。
次はサーロインユッケ。左側が醤油ベースのタレがかかっていてナッツが散りばめられています。右側はネギ塩味。生肉の規制が厳しくなった今、日本でユッケが食べられる店は貴重です。それだけきちんと管理しているということでもあります。
ユッケというとごま油と卵黄というのが一般的だと思いますが、前菜的な位置づけだからかそれよりは少しあっさりした味付け。ネギ塩はもちろん、ナッツも熟成肉のような風味を与えて美味しいです。
ここからはダンのカベルネも開けています。
ダンはナパとハウエル・マウンテンとあって、自社畑のハウエル・マウンテンがフラッグシップであり、特に長熟型で知られています。ナパの方は買いブドウであり、25年経って落ちているのではないかとちょっと心配していたのですが、全く杞憂でした。色はまだまだ濃く、光を透かすとエッジがわずかにオレンジがかっていますが、それでも25年経っているとは思えないような若さがあります。
まだ果実味もしっかりしていて、カシスの風味が豊か。鉱物的なニュアンスもかなりあり、チョークの風味もわずかに感じました。酸は抑えめ、タンニンはこなれていてパワフルだけど落ち着いた味わい。肉料理だけど和食系の今日の料理にはちょうどいい感じでした。
肉寿司4カンがやってきました。右からハツの醤油漬け、和牛の特上カルビ、ロッシーニ(フォアグラとトリュフが乗っています)、白タンの昆布締め。
ハツはあっさりめ。肉のうま味よりは歯ごたえを楽しむ感じ。白タンの昆布締めはタンの独特の風味に昆布のうま味が加わって面白い味わいです。特上カルビは言うことありません。味付けは抑えめで肉のうま味と脂身のうま味を味わう感じ。ロッシーニもとても美味しい。バルサミコを使ったソースも美味しく、ワインが進む味。
次は30日熟成した牛タンの串焼きです。分厚くカットされた牛タンは歯ごたえよく、肉の味も脂の風味も言うことなし。少し塩を付けて食べるのがいいです。しあわせになります。欲を言えばもっと食べたかった…
次に出たケールとクレソン、アボカド、タアサイという面白い組み合わせのサラダも実は美味しかったのですが、肉の美味しさでぼうっとして写真を撮り忘れました。リンゴベースだというドレッシングが爽やかで、一見癖が強そうな野菜をうまくまとめています。
その次が、この日の一番のハイライトと言ってもいいでしょう。和牛サーロインのトリュフすき焼きです。
軽く火を通した薄切りのサーロインとすき焼きのタレ、卵黄を絡めて、さらにトリュフと一緒にいただきます。和牛の美味しさと、卵とちょいあまのタレに、トリュフの香りが抜群。トリュフと卵黄というのも鉄板の組み合わせですね。余ったタレはゴルフボール大のご飯と混ぜていただきましたが、ご飯はもっとほしかった(笑)。余ったタレだけでお茶碗1杯は行けました。
これで終わりではなく、最後はサガリの味噌焼き、九条ネギと黄色人参添えです。サガリは横隔膜のところなのでハラミと同様、分類としては内臓になるそうですが赤身肉の歯ごたえとうま味があります。前のサーロインのうま味とは全く対照的な肉。脂がないので、それなりにボリュームはありますが意外とあっさり食べられます。
ちょうどワインもなくなり、食事を堪能しました。
2016年まで続いた旱魃でしたが、2015年と2016年は一見似ているようでかなり異なる生育シーズンとなったようです。どちらも収穫時期が早く始まり、スパークリング・ワイン用のブドウでは7月に収穫したところもありました。2年連続で収穫開始の記録となっています。
ただ、その後8月になると様相が変わります。2015年は収穫時期が前倒しになったまま、ずっと進んでいったのに対し、2016年は8月に一転、涼しい日が続いて収穫時期は平年並みに戻ってしまいました。
ブドウの出来で見ると、2015年は日焼けしたり、乾燥して縮んでしまった実が少なからずあり、選果が重要になったのに対し、2016年はそういった実がほとんどありませんでした。
その結果、2015年は全般で見れば、力強く芳醇なワインが多いですが、生育期間が短かったのか、乾燥によるストレスで熟成を止めてしまったのか、意外とミディアムボディのものが多いとのこと。
一方、2016年は2013年や2014年に似た素晴らしいヴィンテージとなっています。2013年からタンニンを柔らかくしたような、あるいは2014年により味の深みを与えたようなヴィンテージとのこと。この10年で見ると、2013年にわずかに劣るかどうかという良ヴィンテージだそうです。
また、ガッローニは2017年についても言及しています。2017年12月の時点では既にぱっと見では火事の影響はわからないレベルだったとのこと。ただ、表面的には復興しても、背後には家を失った人なども多く、人への影響は少なからず残っているそうです。
また、ワイン・インスティチュートのレポートでは収穫量は微減で済んだことになっていますが、ガッローニはやはり煙の影響を心配しています。醸造はしたものの、ボトル詰めはしなかったり、バルクワインとして売ってしまうところも少なからずありそうな気配です。数量はかなり減るだろうとガッローニは見ています。
個人的にも、オクシデンタルの方に目が行ってしまい、キスラーはチェックしていなかったので、改めてキスラーの現ワインメーカーであるジェイソン・ケスナーにも注目していきたいと思います。
オクシデンタルのキュベ・キャサリンなどと飲み比べてみたくなりますね。
キスラーのピノ・ノワールもAVAものは昔に比べて安くなったような気がします。
ロバート・モンダヴィとピーター・モンダヴィの父、チェザーレがナパのチャールズ・クリュッグを購入したのが75年前。その後、兄弟喧嘩で兄ロバートが勘当されてロバート・モンダヴィを設立したのは有名な話ですが、ロバートの子どものマイケルとティムが袂を分かってしまったのとは対称的に、ピーターの家族は結束を固めています。
このあたり、詳しくは「【保存版】モンダヴィ・ファミリーの系譜」をご覧いただきたいのですが、上記記事を2016年に書いたときは、ピーターが亡くなり、息子のマークとピーターJr.がCKモンダヴィを引き継ぐ格好でした。
それが今回、この2人の兄弟が引退し、それぞれの子供達計6人に主導権を委ねる形に移行します。チェザーレから数えると第4世代にあたることから「G4」と呼んでいます。
上記保存版の記事もこれに合わせて更新しておきます。
現在のWine-Searcherでの最安が125ドル(税抜き)ですから、税抜価格の12800円はそれを下回ります。しかもこのワイン、200ケースそこそこしか作られていない希少なもの。日本に輸入されているだけでもありがたいワインです。
ナパ・ハイランズなら3本買える価格ですが、それだけの価値は十分にあるワインです。
It's happening—Amy Poehler's directorial debut, Wine Country, is coming soon to Netflix! Starring Amy Poehler, Rachel Dratch, Ana Gasteyer, Paula Pell, Maya Rudolph, Emily Spivey and featuring Tina Fey. Get excited. Get real excited. pic.twitter.com/kZedPmzeVC
— Netflix US (@netflix) 2018年3月20日
50歳を迎えた女性の友達グループがナパを訪れるという話のようです。エイミー・ポーラーという女優が初めて監督として作る作品で、本人も出演します。このほか「Rachel Dratch, Ana Gasteyer, Paula Pell, Maya Rudolph, Emily Spivey and featuring Tina Fey」といった女優が出演するとのこと。たぶんテレビ中心の女優さんでしょうね。私は知らない人ばかりでした。
なお、ナパのどのワイナリーが撮影に使われるかもまだわかりません。放映時期も未定です。3月末から撮影に入りますが、収穫時期の映像まで使うとしてら半年くらいかかりますねえ。どういう形になるのでしょうか。
実は、プライムビデオのページには、「もうじきプライム会員特典でなくなる作品」というリストがあります。
Amazon.co.jp: 映画: 30日以内にプライム会員特典ではなくなる作品
今月も、四半期末だからか結構あります。
特に「おっと」と思ったのは2012年の映画「レ・ミゼラブル」が終わること。ちょうど「グレーテスト・ショーマン」を映画館で見て、「レ・ミゼラブル」もまた見たいと思っていたところだったので、あわててもう1回見ました。
このほか、「テッド」とか「ペット」とかも終わりです。
アクション好きなら「ボーン・アイデンティティ」などのジェイソン・ボーンのシリーズも終わりです。
というわけで月末までダッシュでいろいろな映画を見てます。
(写真右がロバート)
ロバート・ハースはニューヨークの生まれ。父親が営んでいたリカー・ショップで働くようになり、米国で初めてボルドーの「フューチャー」(プリムール)での販売をするなど、さまざまな先駆的な試みをしました。
最初はフランスのワイン・ディーラーを通じてワインを入れていましたが、その人が1953年に亡くなった後はロバートがフランスにわたって多くのワイナリーと関係を築きました。
その1つがボーカステルでした。
父親がショップを売却した後は、インポーターになるものの、先駆すぎて商売はうまくいかなかったようです。
そこにボーカステルがカリフォルニアでワイナリーを作りたいという意向を示し、一緒にタブラス・クリークを立ち上げました。
当時はローヌ系のワインは米国ではほとんど造られておらず、苗木はフランスから運び、検疫など果てしない苦労を重ねながら、ようやく植えられるようになったそうです。
苗木を最初に運んだのが1989年。畑を植えたのはようやく1994年のことでした。1995年にはインポータービジネスをやめ、タブラス・クリークに専念するようになりました。
タブラス・クリークは最初から有機栽培を行うなど、いろいろな意味で先駆的でした。パソ・ロブレスがワイン産地として名乗りを上げたのもタブラス・クリークからと言っていいでしょう。
ナパのロバート・モンダヴィに匹敵するような偉人の一人だと思います。ご冥福をお祈りします。
前編はこちら(山梨ワイナリー訪問:奥野田ワイナリー)。
最初に断っておくと、今回はちょっと辛口です。
奥野田ワイナリーを出た後、おすすめされた「完熟屋」という店でランチにしました。山梨名物といえば「ほうとう」が有名ですが、「甲斐サーモン」という大型のニジマスの丼にしてみました。これが美味でよかったです。店も雰囲気よし。サイドでとった牛すじの煮込みもおいしかったです。
その後向かったのは「フジッコワイナリー」。「ふじっ子煮」で有名なフジッコが作ったワイナリーです。工場見学もしたかったのですが、次のツアーが1時間後ということであきらめ、試飲だけをしました。
テイスティング・ルームは広々としてきれいです。入り口で受け付けをして、プラスチックのテイスティング用カップをもらって、自由に試飲するスタイル。試飲のワインは10種類程度ありましたが、クラノオト・シリーズの「デラウェア」や「ナイアガラ」など甘めのタイプも多く、あまりワインマニア向けな感じはありませんでした。フジクレールのルージュなど、それなりに美味しかったですが、購入にはいたらず。なお、今日の記事で取り上げるところはすべて無料試飲でした。あと、ナタデココの試食はおいしく、子どもが1つ購入していました。
その後、老舗に行ってみようとシャトー・メルシャンに向かったのですが、残念ながらこの日は休み。近くにあった「盛田甲州ワイナリー」(シャンモリ)に入ってみました。ここはかなり広い敷地でレストランなども併設されています。
ここはカウンターにワインが並んでいて自由に試飲するスタイル。試飲は先程と同様、プラスチックの小さなカップです。山梨県韮崎市穂坂町産マスカットベーリーAを使った地域名付きのワインなどはかなり美味しかったです。ただ、このときは甲州を選びたい気分で、どうも甲州はピンとくるのがなく購入はなし。工場の見学もできたようなのですが、このときは、気が付きませんでした。
その後、向かいにあるシャトレーゼのワイナリーに行きました。ここは試飲カウンターだけ。工場見学も可能なワイナリーは西の甲斐市にあるそうです。シャトレーゼがワイン? なんていう気もしましたが、ワインのレベルは意外と高かったです。試飲は全部で15種類くらいあり、テイスティンググラスで試飲する形。甲州だけでも5つほどもあり、内容は充実していました。いろいろあったうちで勝沼町等々力産の甲州を使ったワインを購入。すっきりとしていますが、深みもあってなかなか美味しかったです。
と、ちょっと駆け足で3つのワイナリーを回って、ホテルに向かいました。
これらのワイナリーで残念だったのは、ワインの説明をほとんど受けられなかったこと。フジッコはブドウの種類が書かれた紙が貼ってあったくらいでどのようなワインかほとんど書いておらず、説明の人もいませんでした。シャンモリはただボトルが置いてあるだけ。カウンターに人がいましたが、ワインに詳しい感じではなく、「こちらが甘口です」くらいの説明しかありませんでした。シャトレーゼは、試飲リストに少し説明が書いてあったものの、カウンターの人に話を振っても、そこに書かれている以上の話はほとんど出ませんでした。
無料試飲のところでどこまで期待するかということもあるとは思いますが、それならば有料の試飲も作ってほしいですし、おそらくここに来る人の多くはそれほどワインに詳しくないだろうと考えると、複数ある甲州ワインでどれがどうだとか、マスカット・ベーリーAはどういう味わいだとか、そういうことを簡単にでも説明してくれたら、印象も大きく変わるし、ワイナリーへの親しみも湧くと思うのです。
また、フジッコとシャンモリでは小さなプラスチックのカップでの試飲だったので、香りの違いを感じるのはかなり難しかったです。ワインの印象をよくするためにもテイスティンググラスは必要だと思います。
ワイナリーは、ワインのことを来た人に知ってもらう、そしてワインを買ってもらうまたとない場所です。例えば、近年米国ではテイスティング・ルームでの販売や、そこでメール会員になってもらった人への直接販売の比率がどんどん上がっていっています。教育の面でも顧客対応の面でも、極めて多くの機会を損失していると思います。せっかく日本のワインのレベル自体は上がってきているのに、これではなかなかファンを増やすのは難しいのではないか。そういう気がしました。
石和温泉のホテルにチェックインしてから、徒歩でいける「モンデ酒造」に行きました。ここは駐車場が広く、観光バスも多く立ち寄るところのようです。ワイナリー見学はセルフツアーで、それほど興味深い内容があったわけではありませんが、個人的には樽のメーカーがいろいろあるところなど、楽しめました。
テイスティング・ルームは、プラスチックカップで、セルフで注げるワインが数種類と、カウンターで注いでもらうワインが10種類程度。カウンターの方はなかなかレベルの高いワインもありました。特にメルローとブラッククイーンのブレンドのワインはかなり美味しく、購入しました。これはサクラアワードでダブルゴールドとベスト国産ワイン賞を受賞したワインだったとのこと。途中から団体客が入ってきたので混み合って大変でしたが、それまではカウンターの方も結構一生懸命説明してくれました(最初に聞いたシュール・リーのワインの説明のときに、「シュール・リーってわかりますか?」と聞かれて「大丈夫です」と答えたので、それなりに分かっている人として説明してくれたような気がしました)。総じて、午後に回ったワイナリーの中ではここが一番満足度が高かったです。
繰り返しになりますが、これから山梨がワインツーリズムを推進していくつもりなのであれば、テイスティング・ルームのオペレーションは大幅に改善する必要があると思うし、うまくすれば大きな効果を引き出せると思います。そんなことを思ったワイナリー訪問でした。
花見をおいしく楽しくする ワインアイテム7選|MONO TRENDY|NIKKEI STYLEの記事に出ていたのはトライタンというグラス。形もスパークリング用からブルゴーニュ型まで色々ありますが、使い勝手がいいのは赤にも白にも使えるサイズでしょう。
トライタン ワイングラスS GC701TR ラッピング不可商品 |
うちで使っているのはGovinoという製品。ちょっとくぼみがあって持ちやすくなっているのがポイント。ステムレスでもあり酔っ払ってもグラスをひっくり返しにくいです。
ゴヴィノ<Govino> 〜割れないワイングラス〜 4個セット |
どちらも手頃な価格なので、とりあえず持っておくのもいいかも。何かのときに持参すると株が上がるかもしれません。
最初に訪問したのは奥野田(おくのた)ワイナリー。勝沼のワイナリー密集地帯から少し北に行ったところ、甲州市の旧奥野田地区にあるワイナリーです。スタッフ4人で切り盛りしている小さなワイナリーですが、その一人であるほげちゃんこと細川さんとは旧知の間柄。ここに来てからは4年ということでしたが、会いにいってきました。
午後にイベントを控えていて、あまり時間はなかったのですが、畑も案内してもらいました。
ここはワイナリーの近くの畑「HIYAKE VINEYARD」でカベルネ・ソーヴィニヨンが植わっています。このほか盆地の東側の斜面(上の写真の奥の方)にも2カ所畑があり、計1.5haの畑を持っています。自社畑以外に購入したブドウでもワインを造っています。この畑は「奥野田ヴィンヤードクラブ」という、会員がブドウの木を所有して、年に数回作業も行うクラブでも利用しており、木には所有者の名札がついています。
また、富士通の福利厚生などを行う「富士通GP2020ワインファーム」もここを使っており、富士通のIoT技術を使って畑の状態を観測するための装置が置いてありました。
日本では特に甲州種など、旧来の棚作りにしているところもありますが、ここはすべて垣作りにしています。また、自社畑ではカベルネ・ソーヴィニヨンのほかシャルドネやメルローといった欧州系の品種だけを育てています。樹は1ha当たり4500~6000本というかなりの密植で植えています。この畑は粘土層で水の保持能力が高く、日本の畑はどうしても肥沃な傾向が強いため、ブドウによりストレスを与えるよう、土は全く耕さず、肥料も与えていません。カバークロップも自然に任せていますが、以前植えていた芝や、マメ科の植物などが生えています。訪れたときにはオオイヌノフグリが可憐な花を咲かせていました。
このようにある程度ストレスを与えるほかは自然に任せていますが、収穫は少しずつ上がってきたそうです。
また、ここでは殺虫剤も使わず、ボルドー液や生物農薬を使っています。いわゆる自然派ではありますが、特に自然派と名乗ってはいません。私も自然派は「目的ではなく手段」だと思っているので、その態度はとてもよく理解できます。
訪問した3月半ばは、まだ芽が出るには早い時期ですが、ブドウの木の「揚水」が始まっていて、樹の切り口からは吸い上げた水がぽたぽた落ちてくるところが見られます。冬の間からからに感想していた枝が、水を含んで柔らかくなると、枝をワイヤーに這わせる「誘引」作業をします。
試飲に移ります。
最初は奥野田ビアンコ2016。蝶のラベルのシリーズです。甲州にシャルドネ、デラウェア、ミルズをブレンドしたもの。購入したブドウで造っています。税込み1944円。ステンレスタンクで発酵・熟成しています。半年間シュール・リーしているとのことで、ちょっとオレンジワインのような感じがあります。レモンに白桃、ハーブのニュアンス。アフターに軽い苦味。どちらかというと爽やかというよりリッチなテーストのワイン。
次は桜沢シャルドネ2016。3780円。自社畑のワインです。新樽で発酵・熟成しています。樽に関しては、本当は風味を付けすぎないよう、ニュートラルなものを使いたいそうですが、このところ樽のメーカーがウイスキー用の樽で手一杯とのことで、中古の樽が手に入らず、新樽を使って中古にしていくということをしています。そのため、年によって新樽になったりそうでなかったりと、コントロールには苦労しているとのこと。確かに、樽の風味はかなり強めで、まだ果実味としっかりなじんでいない感じがしました。2、3年経つともっとこなれて美味しくなりそうです。2016年は雨が多く、ブドウの15%に貴腐菌がついたとのこと。それもあるのか、酸はそれほどきつくなく、オレンジの風味。ミネラルも感じます。
次はメルロー・カベルネ2015(3780円)。自社畑のメルロー(65%)とカベルネ・ソーヴィニヨン(35%)をブレンドしたワイン。カシスの風味、酸がきれいです。タンニンもしっかりしていますが、きめ細かく、荒々しさは感じません。こくもあり美味しい。個人的にはこれが一番気に入ったので購入しました。
最後はローズ・ロゼ2016(1944円)。ミルズというブドウ品種を使って発酵を途中で止めて、ほの甘に仕上げたロゼ。女性にとても人気があるワインだとのこと。花の香り、白桃の味わい。
ワインはどれも誠実に造っているのがわかる味わい。山梨の2大品種である甲州やマスカット・ベーリーAをあまり造っていないので、それを期待するなら他のワイナリーの方がいいでしょう。
奥野田葡萄酒 メルロ&カベルネ・ソーヴィニヨン[日本ワイン 赤ワイン 甲州ワイン] |
そのフィンガーレイクスで生まれ、マスター・ソムリエとして活躍しながら、フィンガーレイクスでワイナリーも始めたのがクリストファー・ベイツMS。先日、来日して開催したセミナーに参加してきました。
ベイツMSによると、一般的に「新世界」と呼ばれる地域は、旧世界である欧州と比べると、ブドウの栽培が容易な地域が多いといいます。それに比べるとニューヨークは気温が低く、難しい地域です。そもそもワインは欧州からの移民と同時にやってきたので西海岸よりもはるかに歴史はありますが、フィロキセラがいたため、ワインに向くヴィティス・ヴィニフェラ種の栽培は失敗の連続でした。そこで、ワインにするブドウも米国の原産品種や、原産品種とヴィニフェラのハイブリッドなど、ちょっと質の落ちるものが中心になりました。その後、耐性のある根に接ぎ木するという手段が確立するしましたが、こんどは禁酒法でほぼワインの製造がなくなるなどの苦境を経てきています。
1950年代末からウクライナ出身のフランク博士という人がフィンガーレイクスで研究を始め、ようやくリースリングなどが栽培できるようになってきました。この地域は冬には氷点下20℃くらいになることもあり、樹が破裂してしまうそうです。寒さに耐える品種でないと育ちません。
フィンガーレイクスという名前は南北に細長い湖がいくつも並んで、まるで指のようということで名付けられました。これらの湖は氷河が削った後に水がたまったものです。水は蓄熱効果があるため、その近くは冬は比較的暖かく、夏は涼しくなります。そのため、一番大きなセネカ湖の周囲などにワイナリーが多くあります。
特にセネカ湖は中央の水深が深く、温度を安定させる効果が大きいので、寒さに弱い品種などは、中央近くで栽培されています。このほか土壌や、北西にある五大湖の1つエリー湖からの冷たい風などがテロワールを形作ります。
試飲に移りましょう。
今回試飲したワインは6種。うち3つはベイツMSのエレメント・ワイナリーのもの。それ以外に3つのワイナリーのリースリングやカベルネ・フランを試飲しました。
まずはキューカ・レイク・ヴィンヤーズ(Keuka Lake Vineyards)のドライリースリング2015。.オレンジやレモンといった柑橘系の味わいで酸の印象が強いリースリング。甘さはほとんど感じません(残糖は5gとのこと)。アフターにちょっと苦味があり味をひきしめています。
次はレヴィーンズ(Ravines)のドライリースリング2013。キューカ・レイク・ヴィンヤーズのリースリングよりも色は少し濃く、味わいにもふくよかさがあります。繊細な香り。
次はベイツMSのエレメント・ワイナリーからシャルドネ2014。30カ月シュール・リー。ステンレスタンクで発酵・熟成して、100%マロラクティック発酵しています。シュール・リーのためか、ブリオッシュのような香りが印象的。ライチやオレンジ。トロピカルフルーツのフレーバーもかすかにあります。
次はエレメント・ワイナリーのピノ・ノワール2013。色は薄めでちょっとオレンジっぽいです。チェリーの味わい、ラズベリー、プラム。とても上品で軽いですが、ストラクチャーもあり、ミネラルも感じます。出汁系の
ピノ・ノワールでブルゴーニュ好きが喜びそうな味わい。
5本目はハーマン・J・ウィーマー(Hermann J. Wiemer)のカベルネ・フラン。カベルネ・フランは比較的寒さに強い品種だそうです。カシスの香り、ミンティーなハーブの香りもあります。酸がきれいで伸びてくる印象。重くはないですが、タンニンもしっかりしてストラクチャーがあります。
最後はエレメント・ワイナリーのシラー。フィンガーレイクスはシラーには涼しすぎると考えられていましたが、最近少しずつ挑戦するところがでてきているようです。ドライフルーツの味わい。スパイス。上品だけどパワーがあります。冷涼感あるシラーで、予想以上においしくびっくりしました。
赤ワインを3つ並べたところです。ピノ・ノワールの色の薄さが際立っています。
大変勉強になるセミナーでした。ニューヨークのワインも興味深いものが多く、リースリングだけ、などと思っていてはいけないと痛感しました。
ニューヨークのワインと言えばこちらです。
GO-TO WINE ニューヨークのワイン専門
インポーターの中川ワインさんによると、一度に1000ケースほしいといった大量の注文まで入り、大変な状況だったそうですが、船での輸送や、通関手続きなどが必要なため、どうしても入荷までには時間がかかってしまいます。この4月にはようやく次の入荷が入ってくるとのことで、いくつかのショップで先行予約が始まっています。一応現在のところ4月9日ころ入荷の予定のようですが、輸送や通関で多少前後する可能性はあるでしょう。
なお、この価格帯のワインは現在激戦区となっており、インポーター各社力を入れています。こちらもご参考に。
次のナパ・ハイランズはどれ? 良質ワインひしめき合うアンダー5K市場
ケースで買えば送料無料です。
シドゥーリ(Siduri)はソノマをベースとし、様々な契約畑から優秀なピノ・ノワールを作ってきたワイナリー。3年前にワイナリーをケンダル・ジャクソンのグループに売却しました。こういった大手が、畑を持っていないワイナリーを買うこと自体、異例だったのですが、そこにはワインメーカーであるアダム・リーへの投資という面もあったのだと思います。実際、買収時の契約で3年間はワイナリーに残るというのがあったのですが、この3年が過ぎ、新たなプロジェクトを始めることが明らかになりました(A veteran winemaker throws out the wine-selling playbook - The Washington Post)。ただし、シドゥーリをやめてしまうかどうかは不確定で、それ以外にもジャクソン・ファミリーでのプロジェクトもあるとのことです。
彼自身の新しいプロジェクトの名前はクラリス(Clarice)。サンタルシアハイランズのゲイリーズとロゼラズの畑のピノ・ノワールを作るというから、シドゥーリと同じじゃん、と突っ込みたくなるところですが、1番の違いはワインを小売しないということ。
その代わり、年間965ドルの会員を625人集めます。年に1回ワインを12本送るほか、毎月会員専用の記事を挙げます。教育的な内容になるようです。
この試み、うまくいくのでしょうか。
オーストラリアの「リッチランド」のスパークリングです(1480円)。品種はシャルドネとピノ・ノワール。クリーミーな味わいでコスパ高いです。
同じくリッチランドのシャルドネ(1280円)。すっきり系の味わいですが、香り豊か。毎日飲みたいような味。
ストーンヘッジのメリタージュ2013(2980円)。昨秋の試飲会でも紹介したワインですが、このワインのコスパは圧倒的です。3000円のワインとは思えないレベル。果実味よく、ストラクチャーもしっかりしています。ストーンヘッジがヴィノスやまざき専用に造っているワインで、アトラスピークのステージコーチのブドウも使っています。品種はメルローが48%と一番多く、以下カベルネ・ソーヴィニヨン22%などとなっています。
同じくストーンヘッジのカベルネ・ソーヴィニヨン(1980円)。AVAはカリフォルニアとなっています。やや酸が強めの仕上がりですがストラクチャーがあります。上のメリタージュが若干甘めの仕上がりなので、それと対照的なワイン。
同じくストーンヘッジのメリタージュ・リザーブ616 2013(6800円)。リザーブものは「506」と「616」とあり、506は酸がしっかりしたタイプ。616の方は果実味が全開のタイプ。カリフォルニアらしさという点では616を選びたいところ。
トゥルーヴァイン シャルドネ メンドシーノ(2280円)。果実味しっかりで香り良いシャルドネ。
これもメンドシーノのワイナリー「トゥルーバイン」のジンファンデル(2380円)とレッドブレンド(2980円)。ジンファンデルは比較的甘さは少なくタニックで筋肉質なタイプ。レッドブレンドもストラクチャーあり、ハーブの香りが印象的。比較的親しみやすい味わいのワインが多いヴィノスやまざきのラインアップの中で、ここのワインはクラシック。レベル高いです。
マホニー ピノ・ノワール カーネロス(3680円)。果実の芳醇さを楽しめるピノ・ノワール。
チリのワイナリー「テラマター」のシャルドネとカルメネール(どちらも890円)。どちらも果実味豊かで芳醇なワイン。値段見てびっくり。関税の問題もあるので、カリフォルニアではこの価格でこの味は出せないと思います。家に常備しておきたい。
購入はこちらから。
「ホット・ブランド」の中ではコンステレーション・ブランズの「Black Box」は120万ケースを追加して660万ケースを販売。
ライバルの「Bota Box」も約600万ケースになり、2ブランド合わせると1260万ケースの出荷。2014年には700万ケースだったといいますから、3年で倍近く伸びている計算です。
参考:箱入りワインの高級版が急成長
日本国内ではアサヒビールがBota Boxの販売を始めています。
売り上げランキング: 46,743
中川ワインの試飲会で美味しかったワイン(2018年冬)
ワイン・イン・スタイルの試飲会で美味しかったワイン(2018年冬)
アイコニックワインの試飲会で美味しかったワイン(2018年2月)
布袋ワインズの試飲会で美味しかったワイン(2018年冬)
100年を超える樹もあるリッジのリットン・スプリングスの畑のプティ・シラーです。これぞプティ・シラーといった濃厚な味わい。タンニンもしっかりありますが、甘くはなくスパイシー。ストロング・スタイルでおいしいです。
シニョレッロが造る一番廉価版のワイン「トリム」のシャルドネ。さわやかな味わいでおいしいです。
ロスト・アンド・ファウンドはマスター・ソムリエのジェフ・クルースがプロデュースするロスト・アンド・ファウンドのピノ・ノワール2013。果実味がきれい。
サンドラーのピノ・ノワール。ワインメーカーのエド・カーツマンさんらしい親しみやすい味わい。
ピゾーニが造るルシアのピノ・ノワール。サンタ・ルシア・ハイランズらしい濃厚な果実味をもっています。
ライダー・エステートのシャルドネ。コスパかなり高いワインです。
フォックスグローヴのシャルドネ。久々に飲みましたがやはりおいしいです。樽を使わずマロラクティック発酵もしないタイプで、フレッシュな果実味が実にいいです。
ヘンドリーのセカンドですが、非常にレベルは高いです。激戦区4000円台ナパカベルネの中でも存在感があると思います。
サンタ・バーバラのワイナリー「リュサック」のピノ・ノワール。とてもバランスのいい味わいです。
キスラーのオーナーが造る「スリー・スティックス」。昨年秋に紹介記事を書いています(気になるワイナリー:スリー・スティックス)。シャルドネはピュアな味わい、ピノ・ノワールはきれいな酸に、スパイスが印象的。キスラーとは大分違うスタイルですが、おいしいです。
オルカ・インターナショナルが力を入れているワイナリー「キャノンボール」。そこの多品種で造るワインのブランドがエンジェルズ&カウボーイズです。ロゼは軽い味わいで夏に飲みたいワイン。
パイン・リッジのシュナン・ブランとヴィオニエのブレンド。ナパで同ワイナリーを訪れたときも飲みましたが、ほの甘で優しい味わい。ナパらしくない味ですが、コスパは圧倒的です。
シャルドネはナパらしいリッチさもあるタイプ。万人受けすると思います。
カベルネも3000円台とは思えないレベルですが、実は1000円ほど高いレッド・ブレンドが優秀です。
先日、レッド・ブレンドをちょっとディスる記事を書いてしまいましたが、ここのレッド・ブレンドは甘くないボルドー系のブレンドです。メルロー比率が高く、ストラクチャーがありながら、果実の芳醇さも際立っています。4000円台というと、昨年末に大ブームになったナパハイランズなどと重なる、競争激しいところですが、その中でも芳醇さでは一つ抜け出しているかもしれません。お薦めです。
フープラ シャルドネ ヨンドヴィル ナパヴァレー |
フープラ カベルネソーヴィニヨン カリフォルニア |
フープラ・ザ・マット・レッド・ブレンド・ナパ・ヴァレー2014 |
チリの名門ワイナリー「ヴィーニャ・エラスネス」のオーナーであるチャドウィック家と、ロバート・モンダヴィが共同で設立したスーパープレミアムなワイナリーがセーニャです。2017年にはジェームズ・サックリングが100点満点を付けて、年間3位に選出しました(ちなみに1位もチリのアルマヴィーヴァ)。その100点を記念してオーナーのエデュアルド・チャドウィック氏が来日、セミナーを開催しました。
1995年に設立したセーニャですが、チリではプレミアムという地位を確立しても世界市場ではなかなか認められませんでした。そこでカリフォルニアワインにおけるパリ・テイスティングのようなエポックメイキングなことを狙い、2004年1月にベルリンで60種のワインをブラインドで評価するイベントを開催。1位にヴィーニャ・エラスネスの「ヴィネード・チャドウィック」が、2位と4位にセーニャ(ヴィンテージ違い)が入るという快挙をなしとげました。これをベルリン・テイスティングといいます。その後「ベルリン・テイスティング」は日本を含む世界各地で開催され、その都度、セーニャは上位に入っています。東京では2006年6月に開催され、2位と4位がセーニャ、3位がヴィネード・チャドウィックでした。
それでもなお、熟成能力がないのではないかと言われるため、今度はヴィーニャの垂直テイスティングと熟成したボルドーによる試飲会をアジアを中心に開催しました。2011年に香港で開かれたテイスティングではセーニャ6ヴィンテージにボルドー1級4本というラインアップで、なんとセーニャは1~5位と8位でした。
なお、2000年代半ばにロバート・モンダヴィの経営が傾いたため、合弁は解消され、現在はチャドウィック家が100%オーナーとなっています。また2005年からはバイオ・ダイナミックでの栽培にも取り組んでいます。
試飲に移ります。
まずは1996年から。
セーニャの1stヴィンテージは1995年ですが、この年はブレンドだけをしたとのことで1996年が畑からセーニャとして造った最初の年だそうです。
20年を超え、エッジはちょっと褐色がかっています。色はやや薄め。香りはミントのようなハーブに、なめし革のような動物的な香り、カシスのような青系果実の香りも少しあります。味わいはオレンジのフレーバー。酸は割と強く感じます。きれいに熟成したワイン。カベルネ・ソーヴィニヨン91%にカルメネールが9%。ボルドーからチリに運ばれ、ボルドーでは絶えてしまったカルメネールをブレンドしているのがセーニャの1つの特徴です。カルメネールは色濃く凝縮感もありますが、未熟だとグリーンなフレーバーが出ます。未熟な感じは全くありませんでした。ジェームズ・サックリング(以下JS)は92点、ロバート・パーカーのWine Advocate(以下WA)は88点。
2000年は若干褐色がかっていますが96年より少し色は濃いです。ミントやビーフジャーキーのような香り。ただ香りはそれほど強くはありません。味わいは96年よりも凝縮感があり、カシスやブラックベリー、鉛筆の芯のフレーバー。カベルネ・ソーヴィニヨン77%、メルロー17%、カルメネール6%。JS91、WA91。
2003年は気温が高く乾燥したシーズンだったとのこと。色は赤からちょっとだけ褐色化が始まっています。香りはハーブのニュアンスが強く、やはりなめし革の要素もあります。全体に上品で気品を感じる香りです。味わいではきめ細かなタンニンでシルキーなテクスチャが印象的。果実味もまだあり、パワーを感じます。JS92、WA93。
後半に移ります。
2009年はこれまで3ヴィンテージと比べて色が濃く、ブルーベリーやブラックベリーの風味。後からハーブの香りが出てきます。鉄っぽさも感じます。味わいもまだ果実味がしっかりあり、芳醇。バランスよく、パワーとフィネスがあります。カベルネ・ソーヴィニヨン54%、カルメネール21%、メルロー16%、プティ・ヴェルド6%、カベルネ・フラン3%。JS95、WA92。
2013年は若干紫が入るような色の濃さ。セージなどのハーブの香り。ブルーベリーなど青系の果実の味わいが濃く、鉛筆の芯のような味わいもあります。タンニンはきめ細かく、ストラクチャーもしっかりしています。余韻にきれいな酸があります。一番カリフォルニアに近いような味わいで、とてもおいしい。カベルネ・ソーヴィニヨン58%、カルメネール15%、マルベック12%、メルロー10%、プティ・ヴェルド5%。JS99、WA96。
2015年は2013年よりもさらに色濃く、ハーブにブラックベリー、葉巻のような甘い香り。リコリス。これもタンニンはきめ細かく、2013年よりも少し酸が強いです。これもさすがにおいしい。カベルネ・ソーヴィニヨン57%、カルメネール21%、マルベック12%、プティ・ヴェルド7%、カベルネ・フラン3%。JS100、WA96。
6ヴィンテージを試飲して共通して感じたことは、非常に上品でタンニンがきめ細かいこと、ハーブの印象がしっかりと出ていること。カリフォルニア的なモダン・スタイルというよりもボルドー的なクラシックなスタイルのワインだと思います。若いワインでもノンフルーツの要素を感じるので、熟成にはとても向くと思います。
前半の3本と後半の3本を比べると、後半の方が果実味やさまざまなフレーバーがより強くでてストラクチャーもしっかりしています。ワインが若いからというのはもちろんありますが、畑の樹齢が上がってきている(それでもまだ平均20年ですが)ことや、バイオ・ダイナミック農法を取り入れたことが影響しているようにも感じます。
ジェームズ・サックリングが100点を付けた2015年はとても素晴らしいですが、2013年もほとんど引けを取らない素晴らしいワインです。個人的には青系の果実味がより強く感じられた2013年の方がカリフォルニアのスタイルには近く、好みでもありました。どちらにしても、世界のトップレベルのワインの1つであることは疑いようがありません。それでもまだ1万円台で買えるというのは、やはりチリのワインはかなり割安です。
チリワイン セーニャ[2013] 750ml |
セーニャ [2013]SENA |
セーニャ 2015年SENA 2015 |
★ 食フェス 10%OFFクーポン ★3/9 10:00〜/16 9:59までセーニャ[2015] 750ml[ロバートモンダヴィ][チャドウィック][エラスリス][赤][チリ] |
セーニャ [2015]年 750ml 【赤ワイン】【フルボディ】 |
ニコラスさんは、ニューヨークやパリなどでビジネスマンとして活躍した後、1970年代にモントレーにやってきました。1979年にスミスとフックという二つの畑を購入。当時はカベルネ・ソーヴィニョンが植わっていました。
1988年からはサンタルシアハイランズのAVA認可に向けて奔走。1991年に認められました。
2000年過ぎに、それまでカベルネの畑だったところを全部植え替え、ピノ・ノワール中心にしました。現在ではサンタルシアハイランズを代表するピノ・ノワールのプロデューサーの一つとなっています。
あと、ハーンというとコストパフォーマンスに優れた廉価ブランドも記憶に残っています。2000年ころからはレックス・ゴライアスで一世を風靡し、そのブランドを売却した後はサイクルズ・グラディエーターを立ち上げました。
まさにパイオニアと言える人ですね。ご冥福をお祈り申し上げます。
参考:成長著しい「レッド・ブレンド」、ついにメルローを抜いて赤ワイン2位に
おそらくオリン・スイフトの「プリズナー」に端を発したと思われるこのレッド・ブレンド・ブームですが、最初はちょっと物珍しさもあったものの、最近はちょっと避け気味です。
というのは、正直、ちょっと甘すぎるのが多いのです。ふだんワインをあまり飲まない人がターゲットなのだからでしょうけど。
カベルネにジンファンデルをブレンドするという、だれもやらないことを最初にやった人は偉いと思います。れも、それが売れたからといって、皆が同じ味付けでは面白くない。というか、この甘さはちょっと飲み飽きてしまいます。ジンファンデルをブレンドしても、もっと違う方向の味付けもあるのでは?なんて思ってしまいます。
一方で、ブレンドのさまざまな試みは応援したいですね。例えば、先日紹介したトレフェッセンの「ドラゴンズ・トゥース」。マルベックとプティ・ヴェルドが中心という面白い組み合わせ。
もっといろいろなワインを飲みたい、そう思ってしまうのはわがままでしょうか。
過去記事:
スーパーボウル出場QBのワイン
ダン・マリーノ、ジョン・エルウェイ、チャールズ・ウッドソンに共通するのは?
ダン・マリーノがワシントンでワイン作りを開始、来年リリースへaliforniawine.jp/blog/item/4435">スーパーボウル出場者とワイン
最近はNBA選手の中でもワインが人気になっているという記事が出ていました(The NBA's obsession with wine)。
中でもクリーブランド・キャバリアーズの大黒柱であるレブロン・ジェームズはチームメートを引き連れて、ナパのマヤカマスに行くというからなかなかの通です。ちなみにマヤカマスは昨年10月の火災で大きな被害を受けており、団体を受け入れたのはそれ以来だったとか。
キャバリアーズのライバルであり、ワインカントリーのお膝元にあるゴールデンステート・ウォリアーズのステフィン・カリーはボルドーのワインのファン。昨年のファイナルMVPだったケヴィン・デュラントはフルボディのピノ・ノワールが好きだそうです。
マイアミ・ヒートのドウェイン・ウェイドは現役選手でありながら、実は自らのブランドでワインを造っています。「D Wade Cellars」というのがそのワイナリーで、実際にワインを造っているのはパルメイヤー。ドウェイン・ウェイド自身はブレンドを決めているとのこと。
実はNBAのOBでは中国出身のヤオ・ミンがワイナリーを造っています(元NBAスター姚明の289ドルワインをめぐるあれこれ)。
「元NBAスターのヤオ・ミン、クラウドファンディングで300万ドル調達へ」といった記事もありました。
まずは「カリフォルニア パーカー100点 5本福袋」。セットに入るワインはすべてWine Advocateで100点を取ったもの。
[2002] ハーラン・エステート 750ml
通常販売価格 188,000円(税込203,040円)
[2002] ダラ・ヴァレ マヤ 750ml
通常販売価格 98,000円(税込105,840円)
[2010] シェーファー カベルネ・ソーヴィニョン ヒルサイドセレクト 750ml
通常販売価格 59,800円(税込64,584円)
[2005] コルギン カリアド 750ml
通常販売価格 88,000円(税込95,040円)
[2007] ハンドレッド・エーカー カベルネ・ソーヴィニヨン アーク・ヴィンヤード 750ml
通常販売価格 118,000円(税込127,440円)
総額595,944円が37万円に。Wine-Searcherで調べたところ、各ワインの平均価格で、これを少し超えます。つまり、米国で普通に買うより安くなっています。
カリフォルニア パーカー100点 5本福袋 |
次は同じく3本物で「カリフォルニア パーカー100点 3本福袋」。
ワインは
[2007] ハーラン・エステート 750ml
通常販売価格 188,000円(税込203,040円)
[2013] ハンドレッド・エーカー カイリー・モーガン・ヴィンヤード 750ml
通常販売価格 98,000円(税込105,840円)
[2006] コルギン ナンバー・ナイン・エステート 750ml
通常販売価格 88,000円(税込95,040円)
これもWine-Searcherの平均かかくより少し安くなります。
カリフォルニア パーカー100点 3本福袋 |
次はセカンドワインを集めた「カリフォルニア・カルト セカンド3本福袋」。
[2014] スケアクロウ ムッシュ・エタン 750ml
通常販売価格 34,800円(税込 37,584円)
[2013] スクリーミング・イーグル セカンド・フライト 750ml
通常販売価格 150,000円(税込162,000円)
[2008] ハーラン・エステート ザ・メイデン 750ml
通常販売価格 39,800円(税込42,984円)
レア度ではこちらが上かもしれません。価格はこれもWine-Seacherよりも安くなっています。
カリフォルニア・カルト セカンド3本福袋 |
最後はピノ・ノワールのセット。これだけはちょっと割高ですが、ワインはレアです。
[2011] マーカッシン ピノ・ノワール マーカッシン・ヴィンヤード 750ml
通常販売価格 49,800円(税込53,784円)
[2014] オクシデンタル【キスラー】 ピノ・ノワール SWK 750ml
通常販売価格 28,000円(税込30,240円)
[2012] ボアズ・ビュー ピノ・ノワール ザ・コースト ソノマ・コースト 750ml
通常販売価格 49,800円(税込53,784円)
[2010] オーベール ピノ・ノワール UV ヴィンヤード 750ml
カリフォルニア ピノ・ノワール4本 10万円福袋 |
ソムリエの千葉さんのセレクションですから、ワインはもちろん間違いなし。ボトルでは高くて飲めないようなものを試してほしいという目的でやっています。
値段もレストランとしては格安。例えばオーパス・ワン2013は120mlで9000円。ボトル1本から6杯取れる計算ですから単純に計算すると5万4000円。普通にボトルで買っても4万円近くしますから、2倍から3倍の値段を付けることが多いレストラン価格よりも相当安くなっています。
かなりレアなものも多く、グレース・ファミリーの2002年なんていうのもあります。千葉さんのFacebookのコメントでは「多くのカリフォルニアワイン好きが名前は知っているけど飲んだ事が無いワインの代表格。よくハーランと比較されるけどスタイルが真逆!言い換えると、熟成が必要なワイン」とのこと。
若いものを飲んでも価値が分からないワインで、その熟成したものを飲めるのはとても貴重です。このほか、マーカッサンのピノ・ノワール、ブルー・スライド・リッジなんていうレアものもあります。これも「価格に見合わない」と言われることが多いものを、そうでないということをわかってもらうために選んだとのことです。
なお、どれもレアなボトルですから、リストに挙げたものを飲みたい場合は、まだあるかどうかお店に確認することをお薦めします。
時間とお金があったら、グラス1杯飲むためだけにも行ってみたいです。
■レストラン・バー部門
A.売上本数最多賞 (2店)
ルースクリスステーキハウス
ウルフギャング・ステーキハウス 六本木店
B.1席あたり本数最多賞:エド・パーラー
C.初参加優秀賞:グランドセントラル オイスターバー&レストラン
D.日本料理優秀賞:美味旬菜みずどり。
E.鉄板焼き料理優秀賞:喜扇亭 東京ミッドタウン店
F.関東以外地域優秀賞:ウルフギャング・ステーキハウス 大阪店
■ホテル部門
G.売上本数最多グループ賞:グランド ハイアット 東京 / オークドア
■レストラン・バー部門/ホテル部門 共通
H.ベストキャンペーン賞:赤坂あじる亭カリフォルニア
I.ワイルドカード賞:パーク ハイアット 東京 ニューヨーク グリル&バー
また、ワイルドカード賞は仕入れ本数の一定基準を満たした参加店7店から抽選で選ばれ「パーク ハイアット 東京 ニューヨーク グリル&バー」が受賞しました。受賞10店のフェア期間仕入れ総本数は1万2043本というからすごい効果ですね。
また、今回の授賞式にはインポーター各社も参加。フィンガーフードをつまみながらワインの試飲もできて楽しかったです。
ハーランを特別なものにしている要素の1つが、最高のものを造るためにあらゆる努力をすること。その中には、最高なものと自負するレベルに至るまではワインを外に出さない、というのもあります。たとえばハーランは1987年からワインを作っていますが、実際に売り始めたのは1990年のものから。ボンドの場合は12年もかかっています。
そのハーランの第3のプロジェクトがプロモントリー(Promontory)。ここのワインはもう数ヴィンテージ売られていますが、ついに正式に輸出を始めます(日本にもこれまで入ってきていますが、いわゆる並行輸入品という扱いになります)。
オーパス・ワンと同様、フランスのボルドーの業者を通じて販売することになります。日本でもおそらくそこから複数の業者が入れることになるでしょう。
ちなみに、本サイトでプロモントリーの記事を最初に書いたのは2011年のこと。ワインが発売されたのは2014年でした。
Harlanの新プロジェクト「Promontory」が明らかに
ハーランの新プロジェクト「プロモントリー」いよいよ発売か
なお、プロモントリーはハーランやボンドと異なり、ナパにテイスティング・ルームも持っています。要予約ですが、行かれる方はチェックしておくといいかも。
Promontory
【スーパーSALE★特別価格】[2009] プロモントリー プロプライエタリー・レッド |
【スーパーSALE★特別価格】[2010] プロモントリー |
ちなみに先日紹介したマスコット(Mascot)は、プロモントリーの若木のブドウも使っています。
ザ・マスコット・ナパヴァレー・レッド・ワイン[2012] |
SONOMA IN THE CITY TOKYO 2018
すでに20を超えるワイナリーの参加が決まっています。
Alysian Wines
Buena Vista Winery
Chalk Hill Estate Vineyards
Deloach Vineyards
Donelan Family Wines
DuMOL
Eco Terreno Wines Sonoma
Ernest Vineyards
Ferrari Carano
Fortress Winery
Freeman Vineyards & Winery
Frei Brothers Winery
Jordan Winery
Korbin Kameron
MacMurray Estate Vineyards
Martin Ray Winery
Ramey Wine Cellars
Rodney Strong Vineyards
Schug Carneros Estate Winery
Sebastiani Vineyards & Winery
Seghesio Family Vineyards
Silver Oak Cellars
Three Sticks
Twomey Cellar
ナパ、ソノマと並び称される2つの地域ですが、ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズが指導力を発揮しているナパと比べると、ソノマは何か足並みがそろわない印象が否めません。広すぎるせいもあるのでしょうけど。
やはり二つのライバルが競ってこそ、面白いので、今回はその第一歩として期待したいです。
なお、イベントとしては5月25日13時から業界向け、19時から一般向けの試飲会が公表されています。場所は白金台の八芳園です。4月から受け付けるようです。
情報は上記サイトのほかFacebookでも公開されています。イベント情報などはFacebookの方が先に出るので、そちらをチェックしておくことをお薦めします。
Facebookページはこちら
まず、ウィリアムズ・セリエムは2002年や2003年などを大量放出。価格は1万円強から。
数が多いく一個一個リンク貼ると大変なので、こちらから御覧ください。
ウィリアムズ・セリエム
ハーシュ・ヴィンヤードのエステート・ピノ・ノワールは2004年という古いものが7000円台。最新ヴィンテージのものよりも1000円以上安く買えます。
【パリ16区、大決算SALE】ハーシュ・ヴィンヤーズ ピノ・ノワール エステイト[2004] |
コルギン IX プロプライエタリー・レッド エステイト[2004] は約4万円。これは新しいヴィンテージだと7万円以上するワイン。評価が低いわけでもなんでもなく、Wine Advocateでは97点。飲み頃は2014~2029年とありますから、ちょうどいいところに差し掛かってきたくらいです。当時は今ほどまだ価格が上がってなかったからこそ実現している値段です。
【パリ16区、大決算SALE】コルギン IX プロプライエタリー・レッド エステイト[2004] |
デュモルの単一畑ピノ・ノワールも1万円を切ります。最新ヴィンテージならAVAものでも1万円超えます。
【パリ16区、大決算SALE】デュモル ピノ・ノワール アイダン グリーン・ヴァレー[2006] |
オーヴィッドの「エクスペリメント」という実験的ブレンドワインも約1万5000円。これも新しいものは2万円を超えます。G8.1はカベルネの8つのブロックをブレンドしたもの。S3.1はシラーとカベルネのブレンド。
【パリ16区、大決算SALE】オーヴィッド エクスペリメント G8.1 ナパヴァレー[2011] |
【パリ16区、大決算SALE】オーヴィッド エクスペリメント S3.1 ナパヴァレー[2011] |
スティーブ・キスラーの新ブランド「オクシデンタル」もかなり安いです。
【パリ16区、大決算SALE】オクシデンタル ピノ・ノワール ソノマ・コースト[2014]SONOMA COAST PINOT NOIR |
長々とおつきあいいただいてありがとうございます。最後が多分一番お買い得品。リヴァース・マリーのピノ・ノワール「カンツラー」。税込み5000円台は米国で買うより全然安いし、他のショップより2000円近く安いです。リヴァース・マリーは定価でもすごくお買い得感があるのに、この安さは驚きです。
【パリ16区、大決算SALE】リヴァース・マリー ピノ・ノワール カンツラー・ヴィンヤード[2014] |
以下は、昨年の2回の試飲会のときのものです。
布袋ワインズの試飲会からおすすめワイン
布袋ワインズの試飲会から気になったワイン(2017年秋)
比べてみると、重なっているワインももちろんありますが、試飲会に出ているワイン自体、結構違いますね。
ボドキンは、珍しいソーヴィニヨン・ブランのスパークリングを作っています。爽やかでドライに味わい。これから暖かくなってくる季節に向くでしょう。
レオ・スティーンの「ジュラシック・パーク・ヴィンヤード」シュナン・ブラン。5200円というのはシュナン・ブランとしてはかなり高額ですが、非常に複雑味があって、それだけの価値があるワインです。
ラベルが一新したスリー・シーヴズ。ジョエル・ゴットなどの人気醸造家3人が造るコスパ・ブランドです。このシャルドネはさわやかでバランスのいい味わい。1000円台は安いです。
アイコニックワインが輸入していたフープス/フープラが布袋ワインズに移りました。これはナパらしいリッチなシャルドネ。バランス良く美味しいです。万人受けしそうな味わい。
ジョーダンのシャルドネは果実味と酸がきれいな味わい。1ランク上のシャルドネです。
ケラー・エステートのシャルドネは酸がかなり強いですが、うまみもたっぷり乗っています。
フープラのロゼはカベルネ・ソーヴィニヨン主体。ロゼとしてはしっかりした味わいです。
キャッスル・ロックのピノ・ノワールはコスパ高いです。この価格帯としては珍しいほどきれいに酸が乗っていて、果実味も魅力的。2000円台としては出色の出来。
上のキャッスル・ロックと同様、メンドシーノのピノ・ノワールです。涼しいところなので、これも酸がいいワイン。冷涼感が出ています。
ソノマ・コーストは涼しいと言われていますが、標高が高いところにある畑では日照時間が長いため、果実味もしっかりしてきます。フラワーズのこのピノ・ノワールも冷涼感というより果実とうま味が目立つワイン。
ベンチのカベルネ・ソーヴィニヨンはレベルが高いです。これはうまみがあって、しっかりとしたストラークチャーが美味しい。
フープラのレッドブレンドはメルロー中心。これはレベル高いです。おいしい。
ホールはモダンスタイルのワイナリーですが、このレッドブレンドもおいしい。
最後にココファームの日本ワインから紹介します。
「山のプティ・マンサン」はプティ・マンサンというブドウ品種のワイン。微発泡しています。きれいな酸で果実味もあっておいしいです。
ピノ・ノワール100%のロゼ「ぴのろぜ」。イチゴの味わいにコクもあります。
「こころみノートン」はノートン種85%、タナ15%という珍しい作り。甘酸っぱい味わいでおいしいです。
「陽はまた昇る」はタナが59%にカベルネ・ソーヴィニヨン41%を加えたワイン。ストラクチャーもあって悪くないです。