Sine Qua Non(シン・クア・ノン)が2003年までここのブドウを使っていた旨書きましたが,そのSine Qua Nonピノの垂直テイスティングを「The PinotFile」がしていました。
記事によると2004,2005年はSanta Rita Hillsのブドウでピノを作ったものの,ローヌ系品種,さらには自社畑に専念するために,もうピノは作らないそうです。つまり2005年がSine Qua Nonピノの最終ヴィンテージになります。
Sine Qua NonのSheaピノの最初のヴィンテージは1996年でしたが,記事では1998年から2005年までをレビューしています。1999,2002年あたりが特においしそうです。2004,2005のSanta Rita Hillsもパワフルなピノが好きな人には熱烈に受け入れられそうです。なお,2003は今回残念ながらブショネだったそうで「サランラップのテクニックを使ったけどうまくいかなかった」とのこと。
また,Sine Qua Nonが使っていたブロックのブドウは現在はLoringとPaliに行っているとか。そういえば,今年財政上の都合でLoring買ってません。Sheaほしい人いるなら買いますが。
もう一個余談で,PinotFileって前はPDFだったのですが,HTMLの記事に変わったのですね。PDF版は有料に変わったということでしょうか。
なお,さすがにSine Qua Nonのピノは日本で入手するのは困難です。ただ,例のAtlantisのグルナッシュの方(WAで98点)は,まだわずかに売っている店があります。
同誌のオークション・インデックスでは,1999年から現在までの間にオークションでの取引価格が128%上昇(2.28倍になったということ)していましたが,Sine Qua Nonのシラーは163%増と,それを大きく上回っています。現在のオークション価格は300ドル~2000ドル。1994年のQueen of Spadesが一番高く,最近では1089ドル。昨年6月のZachysのオークションでは3本で5950ドル(1本1983ドル)で取引されたこともあったそうです。一番新しいPoker Faceも当初400ドルで取引されていたのが今では504ドル。
メーリング・リストに載っている人はラッキーですね。
オンライン・オークションのWineBidで1995年のQueen of Heartsというロゼが3万7200ドルで入札され、手数料を入れると4万2780ドルに達したそうです。
このワイン、300本だけ作られたもので、基本的には市販されていません。大部分は友人や知り合いにギフトとして譲渡されたものだといいます。
Sine Qua NonのオーナーであるManfred Krankleも、残り1本しか持っていないワインとのこと。希少性という意味では高額の落札も理解できると言っています。
それにしてもすごいですね。
カーブを曲がりきれずに投げ出され、頭部に大怪我。ヘリで緊急搬送され、手術を受けました。
幸いにして様態は安定しており、快方に向かっているようです。
収穫の真っ最中でもあり、今年のワインのできがどうなるかは、若干気になるところです。
何はともあれ、最悪の事態を免れてよかったです。
そういえば、今年はHirsch VineyardsのDavid Hirschの事故もありました。その後、快方に向かっているという話は娘であるJasmine Hirschが書いていましたが、今はどうなっているのでしょう。
ついでに過去記事を紹介しておくと「Sine Qua Nonのシラーは9年間で3倍近くに値上がり」や「Sine Qua Nonを作ったマンフレッド・クランクルのサクセス・ストーリー」があります。
それから,オークションサイトWineBidでの価格を見ても,ビッドのスタートが250ドルなので,確実に今買う方が安いです。
もう一つついでにパーカーのコメントにある
To reiterate, it is a challenge to analyze these wines. I know they are distinctive, and I think I am beginning to understand why they are so much greater than just about every other Syrah or Grenache-based wine in California. In short, it is talent and incredibly meticulous hard work. No one works as hard or is as maniacal about a vineyard’s viticulture and winemaking as Manfred Krankl. Take that, add in exceptional talent, humility, top-notch vineyards, and I believe I understand the fundamentals of why these wines are so special.のところですが,ワインショップの宣伝文句には
何度も繰り返すが、これらのワインを解析することは難解である。そして私はこれらのワインが独特であり、何故ほかのカリフォルニアのシラーやグルナッシュと比べてこれほどに偉大なのかを理解し始めたと思う。要するに、その偉大さは、信じられないほどの才能と細心のハードワークである。マンフレッド・クランクルは狂ったように畑仕事やワイン造りに力を注ぐか、そうでないかであり、特別な才能に加え、謙遜や超一流の葡萄畑こそが、これらのワインが非常に特別である理由の基礎を築いていると私は信じている。
となっています。ちょっと訳がいまいちですね。↓こんな感じ?
何度も繰り返すが、これらのワインを解析することは難解である。個性的であることは確かだ。そして、ここのシラーやグルナッシュが、ほかのカリフォルニアのシラーやグルナッシュと比べてどうしてこれほどすごいのかがやっと分かってきたのだ。要するに、これは才能と信じられないほどの細心のハードワークのたまものである。マンフレッド・クランクルほど激しく,狂ったかのように畑仕事やワイン造りに力を注ぐ人はいない。それに加え、特別な才能、謙遜や超一流の葡萄畑。それらによって、このワインは非常に特別なものになっているのだと理解したのだ。
ショップによっては売り切れでも別のラベルが残っていることがあるのでご確認ください。
ただMarcassin Marcassinは過去4回99点を取っており,WAでは過去12回で1995年の90点を除くとすべて96点以上とやはりすごい点数。The JudgeはWAで6回評価されており2006年の93点を除くと97点以上。甲乙付けがたいと見るのがいいでしょうか。
前置きが長くなりましたが,柳屋にThe Judgeが2004~2007年まで入っています。2007年が2万6800円,後は3万9800円と,値段もすごいのですが,値段がどうこうよりもとにかくトップのワインを揃えたいというのであれば,いいチャンスでしょう。ちなみに2007年の2万6800円はお買い得とまでは言えないものの,まあまあの値段です。
サンタ・バーバラは北にサンタ・マリア・ヴァレー、南にサンタ・イネズ・ヴァレーがあり、どちらも太平洋からの東西方向に伸びる谷によって冷たい風が吹き込む冷涼な地域となっています。
アリソス・キャニオンはこの二つに挟まれた非常に小さな地域ですが、ここも同様に太平洋からの風を通す「チャンネル」があり、冷涼です。ただ太平洋からの距離はそれなりにあるので、ピノ・ノワールよりはシラーやグルナッシュなどローヌ系品種に向く地域となっています。現在のところ5800エーカーのうち、240エーカーほどがブドウ畑になっています。
このようになだらかな丘が連なったような地形です。
また、ここは砂時計のようにさらさらした砂地の土壌が多くあります。こういった砂地の土壌はフィロキセラが住めないので、自根での栽培も可能になっています。
AVA設立に奔走したのがトンプソン・ヴィンヤーズ(Thompson Vineyards)のオーナーであるノア・ロウルズ。2014年に購入した後、ここの価値に気づいて、地元の有名人でサンタ・リタ・ヒルズなどのAVA認定に携わったウェス・ヘーガンなどを巻き込んで今回の認定にいたりました。
現状、それほど有名なワイナリーはありませんが、トンプソンのブドウはテンスレーなどいくつものワイナリーが購入しています。また、シネ・クア・ノン(Sine Qua Non)のマンフレッド・クランクルはトンプソンの畑の裏にある「ザ・サード・ツイン(The Third Twin)」という畑を2010年に購入。2014年からシラーを使っています。
明るいニュースの少ない昨今、久しぶりのいいニュースでした。
10位●Sine Qua Non日本に正式入荷,WA100点で「フィーバー」
Sine Qua Nonは生産量が少なく,日本へは並行輸入の形でかなり高額なものが一部入って来るだけだったので,知る人ぞ知るに近いワイナリだったと思います。それがAtlantisが輸入代理店から正規ルートで入ってきたうえ,Wine Advocate誌でRobert Parkerがそのシラーに100点を付けたので一気に話題になりました。インタビュー記事なども紹介する機会がありました。
9位●COPIA破綻
経営状態が良くなさそうなのは,たまに聞こえてくるニュースでも明らかだったわけですが,いざ破綻となると,鳴り物入りでできたときを思い出し,時代の変遷を感じずにはいられません。
8位●「サイドウェイ」日本語版撮影
これはどちらかというと今年に期待するネタですね。ナパでサイドウェイの日本語版を撮影しているということで,鈴木京香などがロケに行っていたようです。俳優ネタは検索で結構飛んできます。
7位●Montelena買収騒動
ナパの名門Chateau MontelenaをボルドーのCosが買収するという話が持ち上がりました。背景にあるのはユーロ高。米国の退潮を感じさせるニュースだったわけですが,その後経済は二転三転。結局契約の金額を払えなかったようで,買収の話は頓挫してしまいました。それが明らかになる前日に読売新聞がCosの代表者のインタビューを掲載して,ちょっとまぬけなことになってしまいました。
6位●Wine Advocate誌に日本・アジア担当が着任
Lisa Perrotti-Brownさんがアジア担当になりました。他の地域の担当と異なり,その地域のワインを紹介するというより,アジアで流通している欧州や米州などのワインを紹介したり,アジアのレストランや料理とワインの紹介など,ワインライフ的なものが今のところ中心のようです。
5位●Crushpad快進撃続く
Crushpadが順調に伸びているようです。米国ではユーザーから900万ドルを調達したなんていうニュースもありましたし,一昨年の話になりますが,日本支社も誕生して,島田紳助などがワインを作っています。今年もいろいろな形でニュースに登場しそうです。
4位●採用相次ぐ太陽光発電
世界的に見ると,米国は太陽光発電など再生可能エネルギーの利用には熱心でない国なわけですが,カリフォルニアのワイナリでは「Sustainable」なワイン作りの一環として相変わらず人気があります。原油価格が一時と比べると随分下がっているなど逆風もありますが,政権も変わることだし,この流れは止まらないだろうと思っています。
3位●Caleraの好調続く
2007年に突如復権したCaleraですが,一時の人気ではなく何回も話題になりました。特にDancyuのワイン大賞に選ばれたMt. Harlan Pinot Noir 2006はあっという間に市場から消えてしまいました。あまり話題にはなりませんでしたが,このワイン,実は2種類あるということも判明しました。
2位●Wine Spectator偽レストラン問題で名を下げる
Wine Spectator誌がRestaurant Awardで架空のレストランを掲載してしまったことが明らかになりました。その後の対応も高飛車なもので,同賞の重みは紙のように軽くなってしまいました。
1位●Robert Mondavi逝去
ナパを代表する偉人だったRobert Mondaviが亡くなりました。このところの衰えは顕著でしたが,やはり亡くなるとなると感無量です。Robert Mondaviがワイナリを売却せざるを得なくなった理由の一つが,さまざまな寄付によるものだったことが明らかになり,その代表格のCOPIAが破綻してしまったことも哀れを誘います。
100点が付いたワインは2つ。Sine Qua Nonのシラーとグルナッシュ2010。名前はどちらもStockholm Syndrome。Sine Qua Nonのシラーとグルナッシュのシリーズは分かりにくいのですが、基本的には2つあって、通常のものと、熟成期間を長く取ったExtended Barrel Aging(EBA)となっています。今回の100点のものはEBAで、こちらは日本にはあまり入ってきません。
通常のものだとDark Blossomのシラーが昨年の96-98から上がって99点。こちらは日本でも販売されています。2万円台というのは米国内の価格と遜色なく、むしろ割安です。
Sine Qua Nonに続くのはポール・ラトー。今回ピノ・ノワールで高得点が多く、ソロモン・ヒルズ2012が96点。ヒリヤード・ブルース012が95点など。
また、以前紹介したポール・ラトーの「心」ワイン(Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲)は、予想通りシャルドネに高得点96点が付きました。ピノ・ノワールも93となかなかの点数でした。
人気のカレラもなぜかサンタ・バーバラに入っています。2011年のピノ・ノワールの評価はセレックが94、ジェンセン、ド・ヴィリエ、ライアンが93、ミルズが92、リードが91と今年も安定していました。最後発のド・ヴィリエは毎年安定して上位得点です。コスト・パフォーマンスはこれかライアンがベストです。
また、カレラのマウント・ハーラン・シャルドネ2012も94点と高い評価。これ、3000円台ですからちょっとびっくりです。セントラル・コーストのシャルドネとピノ・ノワールも両方90点。価格を考えたらとてもいいできです。
このほか、IPOB(バランス追求派)のサンディも最高95点という高得点がつきました。パーカーを初めとするWine Advocate誌のメンバーはIPOBには否定的とこれまで伝えられてきたので、これはちょっと意外(いい意味で)な結果でした。日本にも入っていますが、今回レビューされた2012年のものは未入荷です。
まず,昨年初めて日本に正式入荷し,その直後にWAで100点を取ったAtlantisシラーですが,まだわずかに残っています。
それよりもさらにレアだと思われるのが,このAtlantisのSyrahと,同じくWAで98点だったAtlantisグルナッシュのマグナムのセットというのが出ています。25万円とさすがの価格ですが,米国でも1000ドルとか1500ドルといった価格でしか見つかりませんから,決して割高ではないと思います。
シン・クア・ノンはデザートワインの評価も高いのですが,アイスマン,ノーブルマン,ストローマンという3種全部をそろえたセットがあります。
アイスマン2003はGewurztraminerベース。WAでは96点。畑の植え替えにより最終ヴィンテージとなったものです(アイスマンは2006で復活していますが,Viognierに代わっています)。
ノーブルマン2002はシャルドネ・ベースでWA94点。ストローマン2002はセミヨン・ベースでWA98点。Robert Parkerも驚嘆するでき。
The virtually perfect 2002 Mr. K. The Strawman boasts astounding statistics. Aged 30 months in barrel, with only 7.2% alcohol, it carries 482 grams per liter of residual sugar (half the wine), and 7.8 grams per liter of acidity. It is simply off the charts. Sexy, eye-popping, palate-staining stuff, it is like liquefied honey with extraordinary complexity, aromatics yet freshness and delineation. I simply do not understand how this wine was made given the technical numbers and its amazing sugar. It is neither heavy nor cloying, and is a remarkable tour de force created by two Austrian geniuses.
「目が飛び出る」ってどんなワインなんだろうと思ってしまいます(笑)。
最後はおとなしく,The Bootという白ワインとブルゴーニュのプリューレ・ロックとのセット物。市場価格で見るとプリューレ・ロックだけで2万円を超えるようなので,これはなかなか割安です。
セットはSine Qua NonのBoots 2000とPatz & HallのChardonnay Alder Springs 2000のマグナム,KistlerのMcCrea 2006。米国の実勢価格でそれぞれ200ドル,150ドル,100ドル。合計約450ドルが税抜き4万円です。
WAのレイティングでみるとBootsはなく,Patz & HallのAlder Springs 2000が94点,Kistler McCreaが93-94。Alder Springsの飲み頃は2005年ころまでとなっていますが,マグナムですし,Robert Parker自身「it will undoubtedly last even longer.」と書いているのでまだまだ楽しめるでしょう。Patz & Hallのラインナップの中でも一番長熟型であり,非常に複雑なワインです。
ネクスト・オブ・キンは、シネ・クア・ノンとは別ワイナリーという位置づけで、メーリング・リストも分かれています。畑は、サンタ・バーバラの近くにあるマンフレッド・クランクルの家の近くの自社畑「キュミュラス(Cumulus)」。2004年にブドウを植樹しました。シラーが多いですが、他にも多くの品種が植えられています。特にシラーは自根で栽培されているとのこと。
ネクスト・オブ・キンは2007年だ最初のヴィンテージ。当初はシラーがほとんど(2007年で92%)でしたが、近年はシラーとグルナッシュがほぼ同じで合わせて80%程度、あとはプティ・シラーやムールヴェードルが含まれています。
パッケージングもユニークで、750mlのボトル3本と1.5Lのマグナムボトル1本という構成でだけ売られています。
ガッローニによるとデビュー・ヴィンテージの2007年からすばらしいできのようで、「一言で言えば荘厳」と書いています。収穫時点でブドウの樹齢がわずか3年であることを考えるとすごいです。また、熟成能力も高いとガッローニは評しています。
2008年はやや閉じていますが、2009年は2007年の芳醇さと2008年の内省的な雰囲気を併せ持っているとのこと。
2010年のワインはまだ飲み頃というには若すぎるとのこと。2011年も若すぎるが、この年は比較的軽い年なので、まだ飲みやすいようです。2012年は2007年や2009年のように芳醇さを持っており、2013年はガッローニがこの垂直テイスティングのベストとしています。
なお、参考までにWine Advocate誌のレイティングでは2007年から順に、96+、96、96+、98、97、99、98-100となっています。
なかなか飲む機会も目にする機会もないワインではありますが、カリフォルニアのローヌ系品種のワインとしては最高峰の1つであることは間違いないでしょう。シネ・クア・ノンのワインとどう違うのかも気になりますね。
シン・クア・ノン [2007] ネクスト・オブ・キン No.1 アソート4本 【750ml x3、1500ml x1】Sine Qua Non Next of Kyn No.1 Assortment |
シン・クア・ノン [2008] ネクスト・オブ・キン No.2 アソート4本 【750ml x3、1500ml x1】Sine Qua Non Next of Kyn No.2 Assortment |
シン・クア・ノン [2009] ネクスト・オブ・キン No.3 アソート4本 【750ml x3、1500ml x1】Sine Qua Non Next of Kyn No.3 Assortment |
シン・クア・ノン [2010] ネクスト・オブ・キン No.4 アソート4本 【750ml x3、1500ml x1】Sine Qua Non Next of Kyn No.4 Assortment |
シン・クア・ノン [2011] ネクスト・オブ・キン No.5 アソート4本 【750ml x3、1500ml x1】Sine Qua Non Next of Kyn No.5 Assortment |
2009年8月に発行されたWine Advocate誌ではいずれも「Not Yet Named」とされていましたが,最終的にはシラーがLabels,グルナッシュがPictures,白がBody&Soulという名前になったようです。
パーカーには相変わらず手放しで絶賛されており,今回もシラーと白が95-98点,グルナッシュが95-97点という高得点です。なお,シラーはこれまで同誌で5回100点を得ています。また,シラーは自社の11 ConfessionsとCumulus,およびWhite HawkとBien Nacidoから購入したブドウを使っており,白は11 ConfessionsとBien Nacidoのブドウだそうです。
今回はカリフォルニアワインあらかるとと柳屋に入荷。値段はいずれも税抜きで2万6800円です。米国では白は100ドル台で流通していますがSyrah,Grenacheはほぼ同価格です。
価格はウメムラの方が安いのでそちらも紹介しておきます。それから柳屋に昨日入荷していてなんとなく紹介しそこなったSine Qua Nonの新作シラーRaven(WAでは96-99点)もついでに紹介しておきます。Sine Qua Nonは買いたいのですがお金がありません(涙)。
ファイン・ワイン・クラブでも同価格ながら,ポイントは通常付与通り。明日朝以降なら,本数が残っているこちらがお勧めです。
なお,WA177では今回のRavenもレビューされており,Syrahは96-99,Grenacheは96-100という甲乙付けがたい点数になっています。ちなみにAtlantisのときはSyrah95-97,Grenache96-98というのが暫定評価。これが100,98と逆転しました。
ちなみに,パーカーのコメントはSyrahが
Aromas of sweet black and blue fruits, forest floor, lead pencil shavings, and spring flowers emerge from this remarkably elegant Syrah. With great fruit intensity, a stunning texture, and an opulent mouthfeel, this is a gentle, gracious, large-scaled wine displaying extraordinary finesse and elegance for its size. It will drink beautifully for 12-15+ years.
Grenacheが
The 2006 Raven Series exhibits that chocolate character that very ripe Grenache can sometimes possess, along with black cherry and black currant notes. Full-bodied and seamlessly constructed, it offers hints of graphite, licorice, smoke, and meat. The chocolate component appears to be vintage specific as I have not noticed it in other SQN Grenache offerings.
SyrahからAtlantisのコメントと比べてみましょう。AtlantisのSyrahはエレガントでヨーロッパ的なスタイルである旨がかなり書かれていたのに対し,Ravenではエレガンスという言葉は入っていますがさほど強調されていない感じがします。なお,畑の構成は昨年が43%が自社畑で,そのほかWhite Hawk,Alban,Bien Nacidoのブドウを使っていたのに対し,Ravenはほとんどが自社畑になっています。
Grenacheは,引用コメントにRavenでは,他のヴィンテージでは感じないチョコレートのニュアンスがあるとしていますが,実はAtlantisのコメントにも「The aromas reveal a distinctive chocolatey note along with the tell-tale blackberry, cassis, kirsch, licorice, camphor, and floral characteristics.」とチョコレートの文字が入っています。総じてコメントの印象だけでは違いはあまりなさそうです。
どちらを選ぶかは,好き好きでどうぞ。なお,下のワイン紹介では各ショップ,最大1本ずつを挙げています。ここで「購入できません」となっていても別のラベルのものは買える可能性があるので,ショップのページで確認してください。
とかなんとか言っている間にSine Qua Nonのシラーとグルナッシュ,2008年ものが日本市場に入り始め,早くもなくなりつつあるようです。
以前はシラーとグルナッシュと同じ名前で紛らわしかったのですが,今回はシラーがB20,グルナッシュはThe Lineとなりました。ロバート・パーカーのレビューではグルナッシュが96-98+,シラーが94-96+とSine Qua Nonとしてはあまり高い点数ではありませんがそれでもパーカーは相変わらず褒めちぎっています。
すぐになくなるワインなので買うならお早めに。
今回セールに出ているのは2005年のNobleman(10800円,価格はいずれも税抜),2006年のNobleman(10300円),2006年のマルサンヌのStrawman(12180円)。米国での価格はいずれも150~200ドル(300ドル以上のところもあり)といったところなので明らかにそれより安いです。ちなみにWAのスコアはそれぞれ98,95,97点。20年はもつワインなのでお宝ワインとして買うことをお勧めします。
ちなみにこのリンクからのエントリーで楽天ポイント5倍付きます。エントリーは無料なのでまずは登録だけすることをお勧めします。
ほかにカリフォルニアワインで3連続ヴィンテージ100点の「スリーピート」がないかどうか調べてみたところ、ありました。2ワイナリで3つのワインです。
1つはなんと、これも昨日紹介したLokoyaのMount Veeder Cabernet Sauvignon。2001から2003まで、10年回顧のテイスティングで100点を取っています。LokoyaはKendall-JacksonのJackson Family傘下のワイナリ。同傘下ではVeriteも計7回の100点を取っており、活躍が目立ちます。
ほかの2ワインはいずれもSchrader。Old SparkyとCCSが2006年から2008年まで3ヴィンテージ連続です。
で、スリーピートが最高かと思ったら違いました。4ヴィンテージ連続というのがあります。Sine Qua Nonのシラーです。
2003 The Inaugural、2004 Poker Face、2005 Atlantis Fe 203、2005 The 17th Nail In My Cranium、2006 A Shot in the Dark
ここのワインは毎年名前が変わるので分かりにくいのですが、これらは基本的にEleven Confessions Vineyardという畑のブドウを中心としたシラーです。ただ、ちょっと微妙なのは、2004はいくつかの畑のブレンドになっている点です。また、2002年のJust For The Love of Itも100点なのですが、これはAlban、Bien Nacido、Stolpmanの畑ということでEleven Confessionsが含まれないので外しました。
ちなみに、ワイナリ別に見ると、最多がSine Qua Nonの13回。上記シラーの6種のほかグルナッシュが4回(うち1回はグルナッシュとシラーのブレンド)、デザートワインが3回です。
それに続くのがHarlan/Bondの9回(うちHarlanは5回)。Schraderの8回。Veriteの7回、Abreu、Colginの6回、Marcassinの5回(いずれもシャルドネ)となっています。
Sine Qua NonはManfred Kranklという人がロスアンゼルスとサンタ・バーバラの中間にあるVenturaに作ったワイナリ。ワイン産地としては極めてマイナーな地域です。ローヌ系の品種やデザートワインを得意としており、Wine Advocate誌では、これまで他を圧倒する13のワインで満点をもらっています。95点以下のワインを探すのが難しいほどで、ロバート・パーカーが常に絶賛する生産者です。毎年ユニークな名前を付けるのと、前衛的なラベル・デザイン、時にはボトルの形状も普通と違うものを使うことでも知られています。あらゆる意味で、常識外のワイナリと言っていいでしょう。なお、参考のために以前の記事を挙げておきます。
ちなみに、生産量が減ったのは、これまでの購入したブドウから、自社畑への移行を進めているから。従来1000ケースほど作っていたものが250ケース程度になっています。したがって、これからも生産量は、減ったままになることが予想されます。
また、近年シラーとグルナッシュと同じ名前を付けることが多かったのですが、今年は異なる名前。シラーがThe thrill of Stamp Collecting、グルナッシュがTurn the Whole Thing Upside Down。
柳屋では既にシラーは売り切れています。購入はお早めに。
ワイナリはLAとSanta Barbaraの中間,Venturaにあり,ブリトーの店やオートバイの修理屋などが並ぶ道の一角にある,なんの変哲もない倉庫です。
マンフレッドはオーストリアの生まれ。22歳のときに友人とトロントに来るものの,英語ができずにほうほうの態でオーストリアに戻ることになりました。ところが1年も経たないうちに今度はギリシャでアメリカ人の女の子と出会って,カリフォルニアに来ることになり,以降そこに定住してしまいました。
最初はオーストリア出身のNorbert Wabnigが経営するビバリーヒルズのチーズの店で(400種類のチーズのうち8種類しか知らなかったにもかかわらず),働かせてもらえ,その後Westwood Plazaホテルに仕事を得ました。そこでの成功から,さらにエキサイトできるものを求め1989年にCampanileというレストランとLa Brea Bakeryというパン屋をLAで始めました。これも瞬く間に成功を収め,有名人になっていきました。
その間,Venturaに引っ越したManfredとElaineの夫妻は趣味でワインを作り始めましたが,それが上出来なので友人から売ることを勧められ1994年に100ケースを売り出したところ,あっという間に完売。さらにRobert Parkerが知るところとなって今に至るわけです。現在の生産量は3500ケース。
近年は「ピアス氏病にかかる恐れが強い」ということで皆に否定されながらもVenturaでブドウの栽培も開始,2007年には最初の収穫を迎えたとか。品種はシラー,グルナッシュ,ルーサンヌ。将来は全部自社畑に切り替え,ローヌ品種の赤ワインに注力したいそうです。
もしかしたらピノや白ワインは数年でなくなってしまうのかもしれません。
興味がある人は原文をお読みになることを勧めます。
シン・クワ・ノンには毎年ワインの名前やラベルを変えるという特徴もあるのですが、その中でもデザートワインMr. Kのシリーズだけは別扱い。これはシン・クワ・ノンのオーナーであるマンフレッド・クランクルとアロイス・クレイチャーという人との共同プロジェクトだったのです。
Mr. Kにはシャルドネをベースにしたノーブルマン、セミヨンをベースにしたストローマンなどがあります。Mr. Kの中でも100点を2回取っていますが、残念ながらアロイス・クレイチャー氏が亡くなったことで2006年を最後に作られなくなってしまいました。
今回は、そのMr. Kの2002年のノーブルマン。Wine Advocate誌で94点というのはこのシリーズの中ではそれほど高い方ではありませんが、それでも十分なレベルです。米国では100ドル以上が当たり前ですが8280円というのは激安。ワイナリ価格の85ドルを実質上回っています。デザートワイン、あまり飲む機会はないかもしれませんが、これは抑えておいた方がいいワインです。
Astounding notes of marmalade, creme brulee, and a liqueur of roasted nuts are accompanied by fabulous acidity, which provides uplift and vibrancy in spite of its enormous richness and unctuosity. The only thing I can say is you must taste it to believe it! I have no idea how long these sweeties will keep, but they should easily last for two decades or more.
はっきり言って僕にはこのワインの味は想像できません。未熟ものなのでデザートワインに3万円を投じる勇気もありません(Atlantis買ったばかりだし)。飲ませてくれなんてやぼなことは言わないので,どなたか買って飲んだ感想だけでも教えて欲しいものです。
とはいえこのところZinfandelについてはちょっと盛り上がりを欠いているというのが正直なところ。1990年代後半に一世を風靡したTurleyもいまや以前のような入手困難銘柄という感じでもないですし,価格も割と落ち着いています。「Zinfandelの3R」なんていう言葉もほとんど死語に近いような感じです。個人的にはZinfandelを飲む頻度がむしろ増えているくらいなのにあまり記事で取り上げることもありません。
そんなこんなでZAPが開かれるよということも何となく記事に書きそびれていたのですが,Parkerの掲示板に私の気持ちを揶揄するかのように「Syrah Is Pretty Good - But Zin Is Better」というスレッドができていました。
このスレッドも「小盛り上がり」といったところでとどまっていますが,
The average Zin is better than the average Syrah.
But the best Syrahs are better than the best Zins.
という2文が主流の意見を代表しているようです。普段飲みのワインとしてはZinはいいのですが,Sine Qua NonのAtlantis SyrahがWAで100点を取ったように,「すごい」ワインや人気殺到で入手できないワインはZinよりもSyrahにかなり寄っている感じがします。
Zinはこれからどうなるんでしょうね,と思う睦月でした。
ところで件のスレッドで高品質のZinの例として何回か登場しているのがRidgeとCarlisle(カーライル)。
Ridgeはご存知の方が多いと思いますが,オーナーは大塚製薬で日本にもそこそこコンスタントに入荷しています。ただ,価格統制が厳しいのか,日本での値段が高いのが残念なところ。またCarlisleは日本にはほとんど入ってきていません。Carlisleが出てくる前に米国で人気があったOutpostも同様。このあたりが手ごろな価格で入荷したりすると,また日本におけるZinの立ち位置も変わるのではないか,なんて思うのですが。
参考:Sine Qua Nonのマンフレッド・クランクルがバイクで大事故、一命を取り留める
その後は順調に回復して、このほど退院。自宅療養に切り替わったそうです(
Sunday News Shorts: Krankl Recovering and Supreme Fatigue )。
何はともあれ、順調なようでよかったです。
高得点を独占しているのはSine Qua NonとOjai(オーハイ)。Sine Qua Nonは、なぜサンタ・バーバラに分類されているのかよく分かりませんが、これまでの実績や価格などから見て高得点はさもありなんといったところ。
Ojaiは大半のワインが50ドル以下ということを考えるとすごいことになっています。レビューされている28本のワインの中で25本までが91点以上、95点以上のものだけでも9本あります。
一番高得点なのはPinot Noir Solomon Hills 2010の98点(44ドル)。Pinot Noir Bien Nacido 2010も97点(44ドル)。
オーハイというとピノ・ノワールよりもシラーのイメージの方が強いと思いますが、Syrah Bien Nacido 2009が96点、Syrah Solomon Hills Special 2010が96+点、Syrah White Hawk 2009、Syrah Presidio 2008、Syrah Sebastiano 2011が95点とさすがに健闘。
白ワインでもシャルドネのBien Nacido 2011が95点を取っています。
国内ではSolomon Hillsは入荷されていないようですが、Bien Nacidoは入っているようです。
また、オーパス・ワンがこの間に値段が倍増したり、ナパのカベルネ・ソヴィニョンが値上がりを続けている中で、むしろ割安感を感じるようになってきています。
今回のDark Blossom(ダーク・ブロッサム。このシリーズは毎年シラーとグルナッシュで同じ名前のワインが作られます)はWine Advocate誌の評価でどちらも96~98点。
名実ともにカリフォルニアのシラー/グルナッシュでトップと言っていいでしょう。セラーと財布に余裕があったら、ぜひ両方ほしいところです。
Wassy'sは送料込みでこの値段。安いです。
こちらがインポーターごとのリスト
先日紹介したスカーレットや、大好きなベッドロック、さらにはリバーズ・マリーの「スーマ」なんてすごいワインもあります。新進気鋭のテイクンも出てますね。
カリフォルニア以外に、オレゴンやワシントンも充実しているし、Wassy'sが得意とするニュージーランドもたくさんあります。僕はこの機会に、このあたりを中心に試飲したいなあと思っています(申し遅れましたが、私も参加させていただきます)。
このほか、Wassy'sブースではスペシャルワインが数々提供されます。
今、明らかになっているのだと
2000 SINE QUA NON THE BOOT White
1997 LOKOYA CS ナパヴァレーオークション限定品
1999 JOSEPH PHELPS ナパヴァレーオークション限定品
ニュージーランドからは
1996 Morton Estate Black Label Hawkes Bay Chardonnay
2000 Puriri Hills Clevedon Estate
LOKOYAの97なんて素晴らしいでしょうね。もちろんジョセフ・フェルプスも。言わずもがなですが、どちらもWAで100点を取ったことがある超一流ワイナリーです。もちろんSine Qua Nonも!
★日時★ 7月9日(木)夜7時スタート
★場所★ PATINASTELLA(パティナステラ)さん
東京都渋谷区神山町11-15 神山フォレスト1F
★参加費★ 10,000円(税込)
申し込みはこちらから。
楽しみましょう。
中で,購入価値が一番高いのはQuilceda Creekでしょう。日本ではごく少量しか出回らない上,ほとんどが一瞬で売り切れます。WA誌では2002,2003,2005に100点という快挙を成し遂げています。2003年についてはWA誌のPierre Rovani(当時)は次のように書いています。
Darker colored and significantly more powerful than the 2002, the 2003 Cabernet Sauvignon displays mouth-watering aromatics of black chocolate, sage, and blackberry liqueur. Its awe-inspiring core of cassis liqueur, violets, blueberry nectar, black cherry syrup, and chocolate is immensely muscular yet elegant. Texturally reminiscent of liquid velvet, it slathers the palate with oodles of fruit, displaying unreal depth, balance, and length. Wow!
そのジム・ビンズが現在自身のワイナリーとして取り組んでいるのがアンドレミリ(Andremily)。この名前は二人の子供AndreとEmilyをくっつけたものです。
Andremilyでは今のところシラー・ベースのワイン1つだけを作っています。シネ・クア・ノンも契約しているホワイト・ホークなどの畑のブドウを使っており、もう1つのシネ・クア・ノンと呼んでもいいかもしれません。
最初のワインである2012年の「No.1」はWine Advocate誌で97点、次の2013年の「No.2」は99点。2013年のシネ・クア・ノンのシラー「♂」、グルナッシュ「♀」がどちらも98点であり、それを上回る評価をいきなり得ています。ただし、価格も250~300ドルと既にシネ・クア・ノンに匹敵するレベルになっています。
Kicking off Spring Break w/ homemade bolognese & tagliatelle... & some incredible Syrahs. Happy Friday all! pic.twitter.com/3NdvdxyTHq
— Jeb Dunnuck (@jebdunnuck) 2016年3月19日
今回は98点以上のワインが1本(Ridge Monta Bello 2009)だけと、高得点を期待する向きには若干低めの点数だったようです。
私の印象としては、(1)ピノ・ノワール、シャルドネ、カベルネ、シラーと様々なワインで高得点ワインを出したのはSanta Cruz Mountains(SCM)、(2)SyrahはPaso Roblesを中心にして強い、(3)Calera強い、(4)Sta. Rita Hillsは全体に点数伸び悩み、でした。
SCMについてはRidgeのほかMount Edenのピノ・ノワール2010が96点、Varner(およびNeely)がピノ・ノワール、シャルドネで95点以上の高評価続出、Rhysのピノ・ノワールがこぞって高評価、Big Basinのシラーも高評価といった具合です。Antonio Galloniは「there is no doubt in my mind the Santa Cruz Mountains is the single most exciting place to visit in California.」と書いています。
シラーに関しては、相変わらずSaxum、Alban、Sine Qua Non、TensleyなどPaso Roblesやその近郊のブドウを使ったワイナリが軒並み高評価でした。ただ、これも相変わらず米国ではシラーが売れない状況が続いているようで、一部のワインを除いては価格も落ち着いており、お買い得なワインが数多くあるようです。
カレラは昨日ド・ヴィリエ(de Villiers)の96+というのを紹介しましたが、2009年の単一畑ではJensenが97点、SelleckとMillsが95点、Reedが93点と軒並み高得点です。Wine Spectatorで93点が付いた2010年のセントラルコースト・ピノも91点と、価格を考えれば十分以上の点数でした。このワインは今年の我が家の常備ワインになっています。
Santa Rita Hillsでは多くの有名ワインが90点台前半の評価と、Robert Parker時代に比べると、やや低めの評価。特にDiatomについては辛口のレビューが付きました。唯一気を吐いたのはPaul Lato。シラーIl Padrino Bien Nacido Vineyard2010の96点を筆頭に、94~95点の評価を多くのワインが得ています。
2010、2011年は気候的にやや難しい年であったことも冷涼なSanta Rita Hillsには響いているのかもしれません。
3割引コーナーは、アイコニックさん輸入のものがたくさん出ています。はっきり言うと、どれもはずれはないです、というよりも水準以上のワインばかりです。むちゃくちゃ選びにくいですが、5つだけお薦めを選んでおきます。どれも僕がワイン会に持参したことのあるワインですから、間違いはないです。
ストルプマンの「パラ・マリア」シラーはマセラシオン・カルボニックを使った芳醇なシラー。シラーあまり飲まないという人にぜひ試してほしいワイン。
フィールド・レコーディングスの「SKINS」オレンジワインは旨味がむちゃくちゃ素晴らしいワイン。
ホワイトホール・レーンの「トレ・レオーニ」はナパらしい芳醇なレッド・ブレンド。
カーボニストのタコ・ラベルのスパークリング。アルバリーニョのスパークリングで魚介に合います。
クレーン・アッセンブリーの「エル・ココ」。プリズナーの生みの親として知られているデイブ・フィニーが作る渾身のジンファンデル・ブレンド。
ここまで3割引のものを紹介しましたが、実は2割引のワインの方もちょっとびっくりするようなワインが出ています。
ラック&リドルのブリュットの2500円なんて言うのも地味に心惹かれますが、まずびっくりしたのはロバート・モンダヴィのオークヴィル・カベルネ2019。これってワインスペクテーターで年間6位になっているワインなのですが、当時はまだ日本では前のヴィンテージが売られていたので市場に出ていなかったんです。オークヴィルという名前ですが、中身はほぼ「ト・カロン・ヴィンヤード」という実はむちゃくちゃぜいたくなワイン。
なんでこんなのがセールに?の二つ目はデュモルのピノ・ノワール「Finn」。ワイン・アドヴォケイト96点取っているワインです。デュモルは何飲んでも美味しい、間違いないです。
なんでこんなのがセールにの3つ目はなんと「ドメーヌ・ド・ラ・コート」のピノ・ノワール。今や品薄で引っ張りだこのワインで、ブルゴーニュファンも触手を伸ばしているので、買えたらラッキーくらいなもの。セールにしなくても間違いなく売り切れると思うのですが…
なんでこんなのがセールにの4つ目はウルトラマリンのスパークリング・ロゼ「ハーシュ・ヴィンヤード」。2割引でも高いワインではありますが、そもそも楽天ではここでしか在庫がないワインです。
シネクアノンのDISTENTA 3のシラーとグルナッシュもセール対象。
ほかにも高額ワインや熟成ワインの出物が並んでいます。買えるものなら全部買いたいくらいのワインばかりですが…
ウェルカムのスパークリング・ワイン(Roederer Estate,これもおいしかった)の後,最初はシャルドネ2本です。一つはAugust Westのシャルドネ(2008年)。もう一つはPatz&HallのWoolsey Road 2000年です。Patz&Hallがちょっと心配だったのですが,まだ十分においしく,「Woolsey Roadはちょっと海藻っぽい風味があるので,海苔を合わせてみました」という前菜(夏野菜のラタトゥーユ)とよく合いました。August Westのシャルドネも,もちろん期待を裏切らない味。このワイナリをピノ専業だと思うと大きな間違いです。
続く料理はもう一つ前菜で鱸のソテー。これもシャルドネに合います。
ワインはピノ2つ。August Westの2009年のSanta Lucia Highlandsと2003年のRosella's。
2003年はAugust Westの最初のヴィンテージ。ちゃんと熟成していることが分かってよかったです。Santa Lucia Highlandsの方はAVA名が付いているものの,中身はRosella'sの単一畑。とてもコストパフォーマンスのいいワイン。
料理はなすと鰯のテリーヌ。鰯とピノは合いますね。
さて,もう一本ピノが続いてKanzlerの2007年。これはここ2年くらいで一番気に入ったワインの一つなので,ほかのワイン好きの皆さんにも知ってほしいと思って出したのですが,予想以上に大好評。これ,マジでおいしいです。
メインディッシュは豚肉。ワインはAugust Westのシラー(写真撮り忘れました)。昔はシラーはあまりピンと来ないワインの一つでしたが,今はCabernet飲むよりシラーを選ぶ方が多いくらい。「今度はシラー会をしましょう」という話がまとまりました。
ワインの最後はデザートワイン。Sine Qua NonのNobleman。シャルドネのデザートワインです。甘いのですが,ちょっと抜けるようなすっきり感もあってさすがの作りでした。
デザートもおいしかったです。
カリフォルニア・ワイン・ガーデンは,何度もワイン会で使っていますが,ワインの順番さえ決めてけば後は安心してお任せできるので,幹事としてはとても楽です。料理も前回と全く違うものばかりでさすがのシェフの実力を感じました。
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The 2006 Syrah Verna’s Vineyard exhibits sweet, peppery, black raspberry and black currant fruit along with more definition and minerality as well as the classic opulence and suppleness that makes Syrah such a captivating and endearing wine. It should evolve easily for 6-8 years.Viognier Verna's 2007が94点。
The 2007 Viognier Verna’s Vineyard may be the finest example of this varietal I have tasted in California. Extraordinary minerality and precision, despite its enormous power, are what sets it apart from most blowsy, loosely constructed Viogniers. It possesses copious quantities of nectarine, mango, and orange blossom aromas as well as a hint of lychee nuts, but it is the wine’s well-delineated character that is so remarkable. Enjoy it over the next 1-2 years.
MelvilleのViognierは以前もエステートが高い評価を受けていたと思いますが,Verna'sは安いライン(Viognierが22ドル,Syrahが24ドル)。これはいいですね。ただ,日本には古いヴィンテージしか入ってきていないようです。
このほかNovy(Siduriのローヌ・レンジャー・ブランド)のRosella'sやGarys'のSyrahもかなり高評価,StolpmanのEstate Syrahも28ドルで90点と健闘しています。
Sine Qua Non,Alban以外で最も高得点の97点を付けたL'AventureのEstate Cuvee 2005(シラー中心のブレンド)。日本にも売っていますが,米国価格の約2倍と高いのが難点です。1万円切るなら「買い」かなあと思うのですが。
また,カリフォルニア以外ではやっぱり一番注目されるのはワシントンのQuilceda Creekでしょうね。先日紹介してあっという間に売り切れましたが2005年も100点(レビュアはJay Miller)。2002年以降の4ヴィンテージで3回100点という凄まじさです(残り1回は99点)。
Quilceda Creekはメーリング・リストに入ったのに止めてしまったのがもったいなかったです。
それから,日本語版のパーカーのサイト「ワインの達人」。残念ながらまだWA177の情報は入っていないようです。ここはがんばってほしいところなのですが。
今回入ってきているのが2016年のシラーとグルナッシュ。EBA(Extended Barrel Aging)と呼ばれるリザーブ版(2014年)のシラーとグルナッシュ。そして白となります。以前は購入したブドウを使っていましたが、徐々に自社畑への移行を進め、今回からはシャルドネを除くすべてのワインがサンタ・バーバラを中心とする4つの自社畑のブドウを使ったワインになっています。
毎年オリジナルな名前を付けるのもここの特徴ですが、2016年のシラーは「レーツェル・ゼヒ・ツェーン」グルナッシュが「ダート・ヴァナキュラー」。リザーブ版はシラーが「カポ・デイ・プッティ」、グルナッシュが「テスタ・デイ・ケルビーニ」。白はプティ・マンサンという品種を使った「ドゥー・グルヌイユ」です。
ワイン・アドヴォケイトとヴィナスの評価で見ると、2016シラーがそれぞれ96+、95-97、グルナッシュが96、95-98。2014のリザーブ・シラーが96+、98、同グルナッシュが98+、98。白が94、94となっています。
2年前に「米国のベスト・ワイナリー101は?」という記事を掲載していますが、基本的にはそれの2017年版ということです。
前回の記事にならって20位~1位を紹介します。
20. Heitz Cellar, St. Helena, Calif.
19. Linden Vineyards, Linden, Va.
18. Macari Vineyards, Mattituck, NY
17. Shafer Vineyards, Napa, Calif.
16. Cayuse Vineyards, Walla Walla, Wash.
15. Robert Sinskey Vineyards, Napa, Calif.
14. Leonetti Cellar, Walla Walla, Wash.
13. Domaine Drouhin Oregon, Dayton, Ore.
12. Calera Wine, Hollister, Calif.
11. Quilceda Creek Vintners, Snohomish, Wash.
10. Caymus Vineyards, Rutherford, Calif.
9. Littorai Wines, Sebastopol, Calif.
8. Barboursville Vineyards, Barboursville, Va.
7. Daou, Paso Robles, Calif.
6. Smith-Madrone Vineyards and Winery, St. Helena, Calif.
5. Sine Qua Non, Oak View, Calif.
4. Au Bon Climat Winery, Santa Barbara, Calif.
3. Corison Winery, St. Helena, Calif.
2. Tablas Creek Vineyard, Paso Robles, Calif.
1. Ridge Vineyards, Cupertino, Calif.
元記事にはどうやって選んだか(ソムリエなどのパネルメンバーが投票)、いろいろと説明していますが、ただ投票結果というだけなので、かえって選択基準はよくわからない気がします。2年前のトップ20とは7割ほどが今年も残っている形。1位と2位は順位が逆転しましたが、リッジとタブラス・クリークが強い支持を受けています。
あまり有名とは言えないようなSmith-Madrone(6位)やDaou(7位)、などが入っているのも面白いところ。
カリフォルニア以外のワイナリーも散見されますが、運営側が意図的にそのあたりを入れようとしている感じもあります。
シラーはWAで95-97。パーカーさんのコメントは
An inky/blue/black/purple hue is followed by sweet blackberry, charcoal, and chocolate aromas, graphite and blackberry flavors, full body, decent acidity, and a stunningly long finish. This terrific effort should turn out to be one of the most French-styled Syrahs Krankl has yet produced. It reveals the great intensity and purity of California fruit superimposed on a European structure and sense of harmony
グルナッシュは96-98。コメントは
The aromas reveal a distinctive chocolatey note along with the tell-tale blackberry, cassis, kirsch, licorice, camphor, and floral characteristics. Deep, complex, and full-bodied with a roasted meat-like flavor, despite its size and richness, the overall impression is one of elegance and phenomenal definition.
さらに次のようにオーナーのManfred Kranklを褒め称えています。
To reiterate, it is a challenge to analyze these wines. I know they are distinctive, and I think I am beginning to understand why they are so much greater than just about every other Syrah or Grenache-based wine in California. In short, it is talent and incredibly meticulous hard work. No one works as hard or is as maniacal about a vineyard’s viticulture and winemaking as Manfred Krankl. Take that, add in exceptional talent, humility, top-notch vineyards, and I believe I understand the fundamentals of why these wines are so special.
悪いこと言わないのでこれだけは買っておいた方がいいと思います。
そこで,今回はこの携帯サイトの紹介を2回に分けてします(後編はこちら)。なお,掲載には日本語版を運営するイー・ロバート・パーカー・ジャパンの承諾を得ています。また,ここで紹介する内容は2008年6月6日時点のもの。サイト改良なので変わる可能性があります。
まずは,トップページの紹介から。かなり長いので三つの画像に分けてあります。リンクをクリックすると画像を表示します(もう一回画面上をクリックすると戻ります)。携帯画面を写真で撮ってから貼り合わせて作っているのでお見苦しい点は,ご了承ください。
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一番上に「パーカーとは」というリンクがあります。ここはパーカーの簡単な紹介。
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飲んだワインは次の四つ
・Catie’s Corner Viognier 2006 (36ドル)
・Las Madres Syrah 2005 (45ドル)
・Trio Syrah 2005 (45ドル)
・White Hawk Syrah 2005 (52ドル)
です。
Catie's CornerはRussian River Valley,Las MadresはCarneros,TrioはLas Madresが40%,Teldeschiという畑が40%に加えて,Cabernet SauvignonとCabernet Francが計20%入っています。White HawkはSanta BarbaraのLos Alamos Hillsというところの畑。900フィートという高台で砂地の畑。White HawkのSyrahはほかにOhaiやAndrew Murray,Sine Qua Nonなどが使っているそうです。また,White HawkはWine Spectator誌で90点をもらっています。
まず最初に飲んだのはCatie's Corner Viognier。ヴィオニエは,これまでの乏しい経験では花の香りがすてきなものの,ちょっと味がべたっとして平板かなあと思うことがありました。今回はどうでしょうか。
まずは香り。すみれの花,白桃,蜂蜜。完熟した香りというよりは背筋が伸びた清楚な感じ。口に含むと予想以上に舌をピリピリ刺す刺激。味わいは酸味は弱く,やわらかな甘さを感じますが,飲み込むときにはまた苦味が通っていきます。時間が経って温度が上がってくると,ピリピリした感じが減り,やわらかさが前面に出てきます。もう少し酸があれば,言うことありませんが,べたっとした感じがないので,ヴィオニエはちょっと,という人でも大丈夫でしょう。シーザーズサラダに合うような気がしました。
Syrahはせっかくなので三つ並べてテイスティング。メンバーもいつになく真剣で,しばらく会話が全くなかったくらいです。
色は全部同じくらいの濃さ。カベルネにやや透明感を加えたくらいな感じです。
まずはCarnerosのLas Madresから飲みました。インクのような香り。酸がきれいでバランスがいいです。Syrahもやや癖があるイメージでしたが,これは素直でのびのびしたワイン。するする飲んでしまいそう。シラーみたいなピノという表現がありますが,言うならばこれはピノみたいなシラーです。
次はTrio。香りはLas Madresより少し強め。Cabernet/Francが20%入っているだけあって骨格が強い感じ。後味はすっきりしていていやみを感じさせません。Cabernetは飲みなれているけど,Syrahはちょっと,という人ならこれが一番合うでしょう。
三つ目はWhite Hawk。これは前の二つと比べてやや癖があります。インク感が強く,動物っぽい香り。口に含むと,むせ返りそうになるくらいの勢いを感じますが,ふくよかなやわらかさもあります。個人的にはこれが一番好き。ゆっくり時間をかけて飲んでいくと,次第に癖がおさまり,バランスも整っていきました。
一通り味わった後は食事に合わせて飲んでいきましたが,やはりWhite Hawkはほほ肉の煮込みのような強い味の料理によく合いました。TrioやLas Madresも肉が一番ですが,合う料理の幅はもっと広そうです。
番外:0906 Amber Ridge Pinot Noir Russian River Valley 2006
うえはらさんの差し入れで,最後にかんちゃん・ゆみたちの0906をいただきました。San Sakanaと同様,これもCrushpadで作ったワインです。これは優しいワイン。作った人が見えてくる気がします。ありがとう。
カリフォルニアのワイナリーの中でも一流と認められたワイナリーのリスト「ザ・カリフォルニア・リスト」が英国で誕生しました。カリフォルニアワイン協会の英国担当が中心となりジャンシス・ロビンソン、マーク・アンドリュー、サラ・ノウルズ(以上3人はマスター・オブ・ワイン)、ローナン・セイバーン(マスターソムリエ)、そして多くのカリフォルニアの著書を持つステファン・ブルックの5人が選者となって選びました。
The California List
選択基準は品質・英国における入手性・インパクト。品質を15点、入手性を5点、インパクトを5点として採点しました。インパクトというのは選者の主観によるものでカリフォルニアワインの中でその生産者がどれくらい重要かによって点を付けています。英国における入手性という項目が入っているので、全世界に向けたリストではなく、英国向けであることがわかります。
200以上のワイナリーを審査し、最終的に51のワイナリーがリストに入りました。以下にそのワイナリーを挙げます。なお、実際のリストはアルファベット順に羅列しており、ここではわかりやすくするために、私がいくつかのジャンルに分けています。
●カベルネ/ボルドーブレンド中心
Bond
Cain
Cardinale
Caymus
Chateau Montelena
Colgin
Corison
Dalla Valle
Diamond Creek
Dominus
Dunn
Eisele
Frog’s Leap
Harlan
Heitz Cellars
Inglenook
Joseph Phelps
Mayacamas
Opus One
Robert Mondavi
Screaming Eagle
Shafer
Silver Oak
Spottswoode
Stag’s Leap Wine Cellars
Staglin
Vérité
●ピノ・ノワール/シャルドネ
Au Bon Climat
Chanin
Domaine de la Côte
Hirsch
Kistler
Kutch
Littorai
Radio Coteau
Sandhi
Williams Selyem
●シラー/ローヌ系
Sine Qua Non
Tablas Creek
●ジンファンデル
Seghesio
Turley
●スパークリング
Roederer Estate
Schramsberg
●ニューカリフォルニア
Arnot-Roberts
Matthiasson
●その他
Hyde de Villaine(シャルドネ、ボルドーブレンドなど)
Kongsgaard(シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーなど)
Mount Eden(シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール)
Peter Michael(シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール)
Ramey(シャルドネなど)
Ridge(カベルネ・ソーヴィニヨン、ジンファンデルなど)
過半数の27ワイナリーがカベルネ・ソーヴィニヨン中心で、そのうちソノマのVéritéを除いた26ワイナリーがナパにあります。世界的に見てもナパのカベルネ・ソーヴィニヨン系ワインはトップクラスを占めていますから、妥当なところでしょう。また、Hundred AcreやSchrader、Realm、Bevanといった新興のワイナリーは含まれず20世紀に造られたワイナリーで占められているのも特徴です。
次いで多かったのがピノ・ノワールとシャルドネをメインとするブルゴーニュ系品種のワイナリーで10ワイナリーが選ばれています。サンタ・バーバラから4つのワイナリー(Au Bon Climat、Chanin、Domaine de la Côte、Sandhi)が選ばれており、しかもうち2つ(Domaine de la CôteとSandhi)はラジャ・パーとサシ・ムーアマンによるワイナリーというところがちょっと意外でした。個人的にはサンディを入れるよりはCaleraとかサンタ・ルシア・ハイランズのPisoniではないかという気もしますが、このあたりは英国での入手性によるものかもしれません。Chaninのような若いワイナリー(ご存知ない方は「弱冠26歳にして2つ目のワイナリを手に入れるGavin Chaninとはどういう男か」をご覧になってください)が選ばれているのもカベルネ・ソーヴィニヨン系と対称的で興味深いです。あとの6ワイナリーはいずれもソノマ・コースト(ロシアン・リバー・ヴァレーも含む)をメインとするワイナリーで、ちょっと場所は偏り気味です。MarcassinやAubertのような濃厚系は入らずバランス重視型のワイナリーが選ばれているのも興味深いところ。
ジンファンデル系では、個人的にはBedrockは入ってほしかったですが、これも入手性が関係するのかもしれません。
ニューカリフォルニア系でArnot-RobertsとMatthiasonが入りました。このジャンルから選ぶならこの2ワイナリーというのは妥当な感じがします。
ローヌ系はSine Qua NonとTablas Creek。AlbanとかSaxumとかも入って良さそうな気もしますが、Tablas Creekが選ばれたのは歴史的重要性などが評価された面もあるのかもしれません。
スパークリングのSchramsbergとRoederer Estateは妥当なところ。
以上の分類に当てはまらなかったワイナリーは「その他」にしましたが、面白いのはここに分類したワイナリーの中でRidge以外は一番のワインがシャルドネであること。カリフォルニアというとカベルネ・ソーヴィニヨンなど赤ワインのイメージが強いかもしれませんが、シャルドネも本当にいいと思うんですよね。そういう意味ではこのセレクションも納得するところがあります。
さて、これは英国向けのリストですから日本向けのリストができてもいいということだと思います。日本のカリフォルニアワイン協会もぜひリストを作ってください。
そのシュレーダーがソノマ・コーストで手掛けるのがボアーズ・ビュー(Boars' View)。イノシシのワイナリー名に、イノシシの顔をかたどったラベルはどう考えても、近隣の巨人マーカッサンを意識しているとしか思えません。
2013年のピノ・ノワールの評価で見ると、Marcassinの94+に対してBoars' Viewは95点。すでに超えたとは言わなくても、ライバルと呼んでもいいのかもしれません。
ただし、価格もマーカッサン並みに高いです。
ところでBoars' Viewのワインメーカーはシュレーダーと同じくトーマス・リバース・ブラウン。畑のマネージャーはユリシス・ヴァルデス。ユリシス・ヴァルデスは、「ソノマのデイビッド・エイブリュー」と呼ばれるほどの才人。海に近い過酷な環境のBoars' Viewの開発は、この人なしでは不可能だったと言われています。
トーマス・リバース・ブラウンとユリシス・ヴァルデスの組み合わせということだと、リバース・マリーのシルバー・イーグルというピノ・ノワールも該当します。こちらだと価格も1万円台ですが、入手はなかなか困難です。
ついでにもう1つ紹介すると、ユリシス・ヴァルデスの頭文字UVを取った畑のブドウを使っているのが、もう一人の超大物オーベール(Aubert)。彼もユリシス・ヴァルデスの才能に惚れ込んでいる一人です。ほかにもポール・ホブスなど、超大物ばかりに気に入られているのですから、ユリシス・ヴァルデス恐るべしです(彼については「Grower Profile – Ulises Valdez (Sep 2015) | Vinous - Explore All Things Wine」が詳しいです)。
高得点のものを見てみると、旧ヴィンテージの100点2本を含め、Sine Qua Nonが上位にズラッと並ぶのは毎年恒例。加えて、SaxumやL'Aventure、Alban、Tablas Creekといったパソ・ロブレス組のシラーなどローヌ系ワインが食い込んでいるのも同様です。
目新しいところでいうと、2006年が最初のヴィンテージだというTorrinというワイナリ。有名なJames Berry VineyardのシラーによるAkasha 2010というワインで98点を取りました。まだ価格も60ドル程度。人気急上昇が予想されます。
得点上位に赤ワインが並ぶ中、Paul Latoのシャルドネle Souvenir Sierra Madre Vineyard 2011が97点と高得点。今のところ日本には入っていないようですが、どうなるでしょうか。Paul Latoはピノ・ノワールでも最高96+と今回も高評価でした。
人気のカレラは単一畑のピノ・ノワールだけレビューされていました。Jensen(ジェンセン)とMills(ミルズ)が96、Selleck(セレック)が95、Ryan(ライアン)とde Villiers(ドゥヴィリエ)が94、Reed(リード)が93(いずれも2010年)という安定さ。いや、近年のカレラはすごいですね。
Screaming Eagleの元オーナーが出資しているJonata(ホナタ)と、その兄弟ワイナリThe Hiltも総じて高得点。
Au Bon Climatのイザベル2010も93点と高評価でした。
今回、1400本近いワインがレビューされていて充実しているのですが、1つ気になったのがSanta Cruz Mountainsのワインが含まれなかったこと。ローヌ系からは遠いところにあるからでしょうか。SCMは誰がレビューするんでしょう?
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17年6月にジェブ・ダナックがやめたあと、セントラル・コーストのレポートは編集長のリサ・ペロッティ・ブラウンが引き継ぐことになっていましたが、当初は10月と12月に掲載することになっていました。それを早めて9月と10月の掲載にしたようです。今回はパソ・ロブレス(215本)、サンタ・リタ・ヒルズ(151本)などが中心になっています。
参考:
Wine Advocateのジェブ・ダナック、個人メディアを立ち上げへ
Wine Advocateに新レビュアー、Wine Enthusiastから移籍
レイティング上位のワインを見ると、シネ・クア・ノン(Sine Qua Non)のシラー、グルナッシュ計5本(2013年のシラー「Le Supplement」、2013年のグルナッシュ「Jusqu' a l'os」、2014年のシラー「Piranha Waterdance」、2014年のグルナッシュ「Shakti」、2015年のシラー「Trouver L’Arene」)に満点が付くなど、ロバート・パーカー時代のセントラル・コーストのレポートと同様、シラー系に高い評価のものが目立ちました。
このほか、目立ったものだと、ポール・ラトーではシラー「イル・パドリーノ」2015が97、シャルドネ「イースト・オブ・エデン」2015が96+、ピノ・ノワール「ランスロット」と「ソロモン・ヒルズ」2015が95など高得点が続出。オー・ボン・クリマのイザベル2014が92+、シャルドネ「ニュイ・ブランシュ」2014が92。ロアーのピノ・ノワール「ロゼラズ」2015が93。サムサラのピノ・ノワール「カルガサキ」2014などが94+。ヒルト(Hilt)のピノ・ノワール「ヴァンガード」2015が94。ブリュワー・クリフトンのピノ・ノワール「ハプグッド」2015が95+、ピノ・ノワール「459」とシャルドネ「3D」の2015が95。ダイアトムのシャルドネ「サントス・ロード」2015が94、などなど。
前回と同様,まずはパーカー高得点ワインから見ていくことにしましょう。カリフォルニアのピノ・ノワールではまだ100点を取ったワインはなく,99点がKistler(キスラー)のCuvee Elizabeth(キュベ・エリザベス)が2回とMarcassin(マーカッサン)のMarcassin Vineyardが3回。Kistlerの場合Sonoma CoastやRussian River Valleyという地域名(AVA)のワインは本数も多く,入手もさほど難しくありませんが,単一畑ものは高価かつ入手困難,地域名ものを作っていないMarcassinはすべて高価かつ入手困難になっています。MarcassinのオーナーであるHelen TurleyはカベルネでもBryant Familyの100点ワインなどを手がけており,カリフォルニアのワインメーカーの中でもやや別格的存在。クライアントによる要求も極めて厳しいという話であり,ちょっと近寄り難い感じがします。一方,KistlerのオーナーであるSteve Kistlerはシリコンバレーの有名校スタンフォードの出身であり,知的なイメージがあります。一方で,両方に共通するのはソノマのRussian River Valley(RRV)を拠点としていること。カリフォルニアの最高のピノはRRVで作られると言っても過言ではありません。
さて,パーカーの得点にもどると98点ではAubert(オーベール),Brewer-Clifton(ブリュワークリフトン),Calera(カレラ),Pisoni(ピゾーニ)が加わります。Marcassinは98点以上が10ワインと他の追随を許さない状況。Caleraは日本への輸入が多く,価格も最近はかなり安くなっています。ただ,Caleraはヴィンテージによる当たり外れのブレが割と大きいので見境なく手を出すのは危ないかもしれません。現行の2007年はCaleraのこれまでのベストと言われています。また,Caleraは熟成でよくなることが多いのも特徴。10年以上経ったワインを選ぶならKistlerよりCaleraの方が無難な感じがします。
なお,Caleraに関しては「ブドウの苗木をロマネ・コンティの畑から持ってきた」「畑の場所を人工衛星で探した」という都市伝説がありますが,前者に関してはいろいろな問題から現在は口をつぐんでいる状況。ただ,ロマネ・コンティかどうかは分かりませんが,ブルゴーニュの畑から枝木を持ってきたものではあるようです。後者に関しては,役所から普通に入手できる衛星写真を見たことはあっても,特別に何かをしたということはありません。
Brewer-CliftonとPisoniは日本に輸入されていますが,本数は少ないので常に品薄状態です。Brewer-Cliftonはサンタ・バーバラのSanta Rita Hills(サンタリタヒルズ)のさまざまな畑からブドウを購入しており,除梗をしない(最近は結構しているそうですが),野生酵母を使うなど,一定のポリシーに基づいたやや実験的なワイン作りをしているワイナリ。ここもやや当たり外れがあります。Pisoniは世界的に有名な水族館があるモントレーの近く,Santa Lucia Highlands(サンタルシアハイランズ)を一躍すばらしいピノの産地にした畑の名前ですが,そのオーナーがやっているワイナリ名もPisoniであり,ここではワイナリ名のことです。Pisoniのブドウを使ったピノは10近くのワイナリが作っていますが,PisoniのPisoniがベストと言われています。Pisoniにも「La Tacheの枝を取ってきて植えたもの」という話があります。事実らしいのですが,これも真相は明らかでありません。
Calera,Brewer-Clifton,Pisoniはいずれもセントラルコーストのワイナリです。セントラルコーストではBrewer-CliftonのSanta Rita Hills,PisoniのSanta Lucia Highlandsが高級ピノの2大産地です。Caleraは山ひとつ内陸側にあり,異彩を放っています。
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グルナッシュの先人は、ボニードゥーン(Bonny Doon)のランドール・グラーム。1980年代に人気ワイン「シガール・ヴォラン」に使い始め、その後「クロ・ドゥ・ギルロイ」ではグルナッシュをメインに使っています。
しかし、後に続くワイナリーはあまりなく、いても品質は今ひとつでした。
1990年代にタブラス・クリークができ、フランスのボーカステルからクローンを輸入して植えました。この高品質なクローンが、グルナッシュの品質向上に大きく貢献しています。
グルナッシュは非常に成長しやすく、実もたくさんつけやすいブドウです。カリフォルニアではほうっておくと、一房がバスケットボール大にまでなってしまい、ブドウの実もプラムのように大きくなってしまいます。そうなると、ワインのフレーバーは味気なくなってしまいます。難しいブドウと言われるピノ・ノワールよりも、おいしいグルナッシュを作るのは難しいようです。しかし、しっかりと熟成させたグルナッシュは、酸もしっかり残り、レッド・フルーツのフレーバーやローズ・ペタル、コーラのようなスパイスの風味が出てきます。
現在ではKaena、Casa Dumetz、A Tribute to Graceといったワイナリーがグルナッシュをメインに作っています。ビリキーノなどもデリケートで高品質なグルナッシュを作っています。
また、ライトでデリケートなグルナッシュだけでなく、インクのような濃いグルナッシュを作るワイナリーもいくつかあります。この記事では登場していませんが、シン・クア・ノンはグルナッシュでも非常に高く評価されていますね。
個人的にはまだまだグルナッシュについては経験不足であまり語れませんが、おいしいグルナッシュが増えてきているのは実感しています。もっと多くのグルナッシュが日本にも入ってくるといいですね。
シラーやグルナッシュで知られるシネ・クア・ノンですが、2005年まではピノ・ノワールを造っていました。2003年まではオレゴンのシェア(Shea)ヴィンヤードのブドウを使い、2004年と2005年はサンタ・リタ・ヒルズのアリタ・ヒルズという畑のものでした。その後は、自社畑中心のワイン造りに転換したせいかピノ・ノワールは作られていません。
パーカーの評価は90点台前半と、他の品種と比べると低かったものの、彼の好みの一つだったようで、作られなくなるのが非常に残念だとレビューで書いています。
そのシネ・クア・ノンの貴重なピノ・ノワール、しかもシェアの最後のヴィンテージのものがWine Cellar Katsudaのアウトレット・セールで安くなっています。液漏れがあるとのことですが、税込み5万円台は、ワイン・サーチャーの同ワインの平均価格500ドルとほぼ同等。何よりもシネ・クア・ノンのピノ・ノワール自体が貴重です。
ちなみに別の店で扱っている最終2005ヴィンテージのピノ・ノワールは10万円弱。
今回,100点のワインが二つ。一つはSine Qua Nonのシラー「The 17Th Nail In My Cranium Eleven Confessions Vineyard」で,これはまあ予想されるところでしょう。もう一つはSaxum。James BerryのProprietary Red 2007です。Saxumはこれまでも96点とか98点は獲得していたのでいつかは出るだろうと思っていましたが,ついに来たかという感じです。Saxumはこれ以外も96点以上で計8本。
このほか目だったところは,まずSine Qua Non。ただ,国内に出回っているRavenのSyrah,Grenacheはどちらも96点とSine Qua Nonにしてはそれほど高くない評価でした。Sean ThackreyのOrionは2006が98点,2007が98+と高い評価。
Pisoni勢はこちらでも高評価。RoarのSyrahはGarys' 2007が96点でRosella'sは94点。LuciaのPisoni Syrahも96点。LuciaのGarys' Syrahは95点。これらはどれも40ドル台ですからコスト・パフォーマンス高いです。
Saxumは日本にも入ってきていますが,今回評価されたものは未入荷や売り切れのものが多く,柳屋でBroken Stones 2006があるくらいでした。パーカーのコメントは
The 2006 Broken Stones (63% Syrah, 24% Grenache, and 13% Mourvedre) blew me away. An inky/purple color and a dazzling, explosive bouquet of black raspberries, camphor, cassis, forest floor, and spring flowers are followed by a rich, elegant wine offering laser-like precision as well as a striking minerality. It is a powerful yet graceful effort that should drink well for 10-12+ years.
ジェームズ・ベリーはこれまで7000円くらいで入ってきていたのですが,100点ついたらさすがに日本への割り当てはなくなるでしょうねえ…
また、選ばれている顔ぶれを見ると、Wine Spectatorとは全く重なっていません。こちらの方が地域や品種などかなりユニークなものが多い印象です。Wine Spectatorは比較的有名どころが上位に入っていますが、こちらは10位にアマドール郡にあるイーストン(Easton)のジンファンデルが入っていたり、15位にハイツ(Heitz)が入っていると思ったら、カベルネとかではなくグリニョリーノという品種のロゼだったり、大分意表をつかれました。35位にはニューヨーク州のハーマン・J・ウィーマー(Hermann J. Wiemer)のリースリングが選ばれています。知らないワイナリーもだいぶありました。
1位はGary Farrell(ギャリー・ファレル、ゲイリー・ファレル)のシャルドネ。大手資本に売却されてどうなってしまうのか一時は心配だったワイナリーですが、最近は以前にも増して高品質になってきている様子。6位にもソノマからウィリアムズ・セリエム(Williams Selyem)。
18位にはアイアンホースのウェディング・キュヴェ。32位はモンダヴィ、トカロンのフュメ・ブランと懐かしい名前も入っています。
1位:Gary Farrell 2015 Russian River Selection Chardonnay (Russian River Valley、WE95、$35)
6位:Williams Selyem 2014 Coastlands Vineyard Pinot Noir (Sonoma Coast、WE98、$75)
10位:Easton 2014 Old Vine Rinaldi Vineyard Zinfandel (Fiddletown、WE95、$30)
11位:Trisaetum 2016 Ribbon Ridge Estate Dry Riesling (Ribbon Ridge、WE96、$32)
14位:Sineann 2015 Wy'east Pinot Noir (Columbia Gorge (OR)、WE95、$36)
15位:Heitz 2016 Grignolino Rosé (Napa Valley、WE95、$24)
17位:Shea 2014 Shea Vineyard Chardonnay (Willamette Valley、WE95、$35)
18位:Iron Horse 2013 Wedding Cuvée Sparkling (Green Valley、WE94、$44)
21位:Koehler 2014 Mourvèdre (Santa Ynez Valley、WE95、$30)
23位:Gundlach Bundschu 2016 Estate Vineyard Dry Gewürztraminer (Sonoma Coast、WE94、$25)
27位:Stolo 2014 Estate Syrah (San Luis Obispo County、WE96、$40)
31位:Two Vintners 2014 Syrah (Columbia Valley (WA)、WE93、$21)
32位:Robert Mondavi 2015 Reserve To Kalon Vineyard Fumé Blanc (Napa Valley、WE92、$52)
35位:Hermann J. Wiemer 2015 Dry Riesling (Seneca Lake、WE93、$19)
36位:Clendenen Family 2013 Le Bon Climat Pinot Noir (Santa Maria Valley、WE96、$50)
40位:Miraflores NV Muscat Canelli (El Dorado、WE95、$50)
45位:Talley 2015 Oliver's Vineyard Chardonnay (Edna Valley、WE95、$38)
47位:Bonterra 2014 Made With Organic Grapes Cabernet Sauvignon (California、WE92、$16)
51位:Stolpman 2016 Para Maria de los Tecolotes Red (Santa Barbara County、WE93、$22)
53位:Galerie 2016 Naissance Sauvignon Blanc (Napa Valley、WE94、$30)
59位:Vina Robles 2013 Suendero Red (Paso Robles、WE95、$56)
62位:Quady North 2015 Steelhead Run Vineyard Viognier (Applegate Valley、WE93、$23)
67位:K Vintners 2014 The Boy Grenache (Washington、WE94、$50)
70位:Mt. Brave 2013 Cabernet Sauvignon (Mount Veeder、WE95、$75)
79位:Kevin White 2015 Red (Yakima Valley、WE92、$18)
82位:Raptor Ridge 2015 Pinot Gris (Willamette Valley、WE92、$20)
83位:Woodward Canyon 2014 Artist Series #23 Cabernet Sauvignon (Washington、WE93、$59)
88位:Alloro 2014 Estate Pinot Noir (Chehalem Mountains、WE93、$35)
93位:Cadence 2015 Coda Red (Red Mountain、WE92、$28)
99位:No Girls 2014 La Paciencia Vineyard Grenache (Walla Walla Valley (OR)、WE94、$75)
18位に入ったウェディング・キュヴェ
アイアン・ホース ウェディング キュヴェ |
35位に入ったニューヨーク州のリースリング
ハーマン・J・ウィーマー ドライ・リースリング[2015]白(750ml) Hermann J. Wiemer Dry Riesling[2015] |
36位はオー・ボン・クリマのジム・クレンデネンによる別名義のワイン。
ル・ボン・クリマ ピノ・ノワール サンタ・マリア・ヴァレー [2013] クレンデネン・ファミリー・ヴィンヤーズ <赤> <ワイン/カリフォルニア> |
47位は有機ワインで有名なボンテッラ(Bonterra)。16ドルという比較的安価で、日本でもよく見かけるブランドです。この価格でトップ100入りは快挙でしょう。