空前の旱魃が続くカリフォルニアですが、ナパに関しては今年も悪影響はほとんどなさそうです(Vintners: Vines are in good shape, even during drought)。
今年のナパの雨量は500mm程度。雨が降ったタイミングもよかったことから、ブドウへの悪影響はほとんど出ていないとのことです。
その理由の一つにはTuleという新しいシステムもあります。UC Davisで開発されたこのシステムはブドウの葉が蒸散する水蒸気の量を測定し、適切な灌漑の量を決めるというもの。1つのセンサーに年間1500ドルほどかかりますが、それで10エーカーをカバーできるとのことです。
このほか、海水温が上がったことにより、湿度がわずかながら上昇していることもブドウにとってはよいそうです。
セントラル・ヴァレーなどはもっと大変な状況があるだろうと思いますが、ナパは比較的恵まれた状態と思われます。
今年のナパの雨量は500mm程度。雨が降ったタイミングもよかったことから、ブドウへの悪影響はほとんど出ていないとのことです。
その理由の一つにはTuleという新しいシステムもあります。UC Davisで開発されたこのシステムはブドウの葉が蒸散する水蒸気の量を測定し、適切な灌漑の量を決めるというもの。1つのセンサーに年間1500ドルほどかかりますが、それで10エーカーをカバーできるとのことです。
このほか、海水温が上がったことにより、湿度がわずかながら上昇していることもブドウにとってはよいそうです。
セントラル・ヴァレーなどはもっと大変な状況があるだろうと思いますが、ナパは比較的恵まれた状態と思われます。
カリフォルニアワイン バイ・ザ・グラスキャンペーン 2015の優秀店が発表されています。
首都圏
関西圏
グループ賞
ということで昨年(カリフォルニアワイン バイ・ザ・グラスキャンペーン優秀店が発表される)と受賞店が全く変わっているのが面白いところです。
多くの店でアンコール・プロモーションとしてバイ・ザ・グラス・キャンペーンと同じ内容のものを7月上旬まで提供しています。
時期などはこちら(冒頭のリンクと同じです)をご参照のこと。
首都圏
Grahm's Cafe (グラムズカフェ) | カリフォルニア |
BEER&WINE GRILL銀座ライオン | 洋食 |
熟成肉専門 但馬屋 虎ノ門ヒルズ | ステーキ |
レストラン インディゴ | カリフォルニア |
ディズニーアンバサダーホテル エンパイア・グリル | カリフォルニア |
関西圏
ワインバー&レストラン ブルディガラ | フレンチ |
東心斎橋 イルピアット | イタリアン |
トップ オブ キョウト (リーガロイヤルホテル京都内) | フレンチ |
ビストロ・カフェ・ド・パリ | フレンチ |
ガミーラ | イタリアン |
グループ賞
日比谷Bar | バー |
アイマニア / マルガリータ、ビストロvinvin | イタリアン |
ということで昨年(カリフォルニアワイン バイ・ザ・グラスキャンペーン優秀店が発表される)と受賞店が全く変わっているのが面白いところです。
多くの店でアンコール・プロモーションとしてバイ・ザ・グラス・キャンペーンと同じ内容のものを7月上旬まで提供しています。
時期などはこちら(冒頭のリンクと同じです)をご参照のこと。
Wassy'sが7月9日に東京で開催する大試飲会のワインが公表されています。
こちらがインポーターごとのリスト
先日紹介したスカーレットや、大好きなベッドロック、さらにはリバーズ・マリーの「スーマ」なんてすごいワインもあります。新進気鋭のテイクンも出てますね。
カリフォルニア以外に、オレゴンやワシントンも充実しているし、Wassy'sが得意とするニュージーランドもたくさんあります。僕はこの機会に、このあたりを中心に試飲したいなあと思っています(申し遅れましたが、私も参加させていただきます)。
このほか、Wassy'sブースではスペシャルワインが数々提供されます。
今、明らかになっているのだと
2000 SINE QUA NON THE BOOT White
1997 LOKOYA CS ナパヴァレーオークション限定品
1999 JOSEPH PHELPS ナパヴァレーオークション限定品
ニュージーランドからは
1996 Morton Estate Black Label Hawkes Bay Chardonnay
2000 Puriri Hills Clevedon Estate
LOKOYAの97なんて素晴らしいでしょうね。もちろんジョセフ・フェルプスも。言わずもがなですが、どちらもWAで100点を取ったことがある超一流ワイナリーです。もちろんSine Qua Nonも!
★日時★ 7月9日(木)夜7時スタート
★場所★ PATINASTELLA(パティナステラ)さん
東京都渋谷区神山町11-15 神山フォレスト1F
★参加費★ 10,000円(税込)
申し込みはこちらから。
楽しみましょう。
こちらがインポーターごとのリスト
先日紹介したスカーレットや、大好きなベッドロック、さらにはリバーズ・マリーの「スーマ」なんてすごいワインもあります。新進気鋭のテイクンも出てますね。
カリフォルニア以外に、オレゴンやワシントンも充実しているし、Wassy'sが得意とするニュージーランドもたくさんあります。僕はこの機会に、このあたりを中心に試飲したいなあと思っています(申し遅れましたが、私も参加させていただきます)。
このほか、Wassy'sブースではスペシャルワインが数々提供されます。
今、明らかになっているのだと
2000 SINE QUA NON THE BOOT White
1997 LOKOYA CS ナパヴァレーオークション限定品
1999 JOSEPH PHELPS ナパヴァレーオークション限定品
ニュージーランドからは
1996 Morton Estate Black Label Hawkes Bay Chardonnay
2000 Puriri Hills Clevedon Estate
LOKOYAの97なんて素晴らしいでしょうね。もちろんジョセフ・フェルプスも。言わずもがなですが、どちらもWAで100点を取ったことがある超一流ワイナリーです。もちろんSine Qua Nonも!
★日時★ 7月9日(木)夜7時スタート
★場所★ PATINASTELLA(パティナステラ)さん
東京都渋谷区神山町11-15 神山フォレスト1F
★参加費★ 10,000円(税込)
申し込みはこちらから。
楽しみましょう。
スティーブ・キスラーが新しいワイナリー「オクシデンタル(オキシデンタル)」を始めた話はこのブログで繰り返し取り上げています。
参考:
キスラー謎のオーナー変更とスティーブ・キスラーの新ワイナリ
スティーブ・キスラーの新ワイナリは、ちょっとガセっぽかった
キスラーの新ワイナリ、さらに続報
その後、キスラーのワインメーカーの座もジェイソン・ケスナーに譲り、キスラーからは実質的にほとんど手を引いてしまいました。
一方で、新ワイナリーのワインは高評価を受けています。キスラーのピノ・ノワールについては、以前から熟成能力に不満を持っていたスティーブ・キスラーは、大分違う作りを目指しているように感じます。
パーカーがスティーブ・キスラーの「オキシデンタル」に高評価
そのオクシデンタルのWAで98点を取ったSWKとキュベ・エリザベスが柳屋に入っています。新しいスティーブ・キスラーのワインに興味がある方はぜひ。本数はごく限定です。
参考:
キスラー謎のオーナー変更とスティーブ・キスラーの新ワイナリ
スティーブ・キスラーの新ワイナリは、ちょっとガセっぽかった
キスラーの新ワイナリ、さらに続報
その後、キスラーのワインメーカーの座もジェイソン・ケスナーに譲り、キスラーからは実質的にほとんど手を引いてしまいました。
一方で、新ワイナリーのワインは高評価を受けています。キスラーのピノ・ノワールについては、以前から熟成能力に不満を持っていたスティーブ・キスラーは、大分違う作りを目指しているように感じます。
パーカーがスティーブ・キスラーの「オキシデンタル」に高評価
そのオクシデンタルのWAで98点を取ったSWKとキュベ・エリザベスが柳屋に入っています。新しいスティーブ・キスラーのワインに興味がある方はぜひ。本数はごく限定です。
サントリーのサイトに、ワイングラスによって、ワインの味わいがどれだけ変わるか実験した記事が載っていました(グラスの形でワインの味わいは変わる?~赤ワイン編~ 本当にそうなの?ワインの常識・非常識 サントリー)。今回は赤ワイン編で来月白ワイン編が載るそうです。
この記事では(1)ビール向けのタンブラー、(2)小さめのワイングラス、(3)ボルドー向けのワイングラス、(4)ブルゴーニュ向けのワイングラス、の4種類のワイングラスで「スーパーでワンコインくらいのカジュアルな国産ワイン」、「華やかな香りが特長の軽めの輸入ワイン」、「力強い味わいの輸入ワイン」を試しています。
カジュアルな国産ワインとして選ばれたのは「酸化防止剤無添加のおいしいワイン 赤」。これがいわゆる日本産のブドウを使った「日本ワイン」なのかはわかりません(多分違うでしょう)。軽めの輸入ワインは「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー 2013」。力強い輸入ワインは「ロス ヴァスコス グランド レセルブ 2013」、チリのボルドー系ワインです。
結論から言うと、無難なのは(3)のボルドー向けグラス。写真からすると、おそらくリーデルのVinumシリーズのボルドーでしょう。(4)のブルゴーニュ向けグラスは、香りのボリュームは一番強く出るが、一方で、バランスが取れない味わいに感じられがちだとのこと。
これはわかりますね。ブルゴーニュ向けのグラスはやっぱりある程度いいピノ・ノワールでないと力を引き出せないような気がします。
また、この記事では触れていませんが、グラスの大きさだけでなくガラスの厚みなどによっても味わいは大きく変わることが知られています。ガラスが薄いものの方が美味しく感じられます。
そういったもろもろを勘案して、やっぱりリーデルのVinumのボルドーは何か一つグラスというときには一番役に立つグラスでしょうね。ステムのない「オー」シリーズも味わいはほとんど変わらないのでカジュアルなシチュエーションでは便利です。
あと、最近評価急上昇中のZaltoも気になります。ちょっと値段高いですけどね。
この記事では(1)ビール向けのタンブラー、(2)小さめのワイングラス、(3)ボルドー向けのワイングラス、(4)ブルゴーニュ向けのワイングラス、の4種類のワイングラスで「スーパーでワンコインくらいのカジュアルな国産ワイン」、「華やかな香りが特長の軽めの輸入ワイン」、「力強い味わいの輸入ワイン」を試しています。
カジュアルな国産ワインとして選ばれたのは「酸化防止剤無添加のおいしいワイン 赤」。これがいわゆる日本産のブドウを使った「日本ワイン」なのかはわかりません(多分違うでしょう)。軽めの輸入ワインは「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー 2013」。力強い輸入ワインは「ロス ヴァスコス グランド レセルブ 2013」、チリのボルドー系ワインです。
結論から言うと、無難なのは(3)のボルドー向けグラス。写真からすると、おそらくリーデルのVinumシリーズのボルドーでしょう。(4)のブルゴーニュ向けグラスは、香りのボリュームは一番強く出るが、一方で、バランスが取れない味わいに感じられがちだとのこと。
これはわかりますね。ブルゴーニュ向けのグラスはやっぱりある程度いいピノ・ノワールでないと力を引き出せないような気がします。
また、この記事では触れていませんが、グラスの大きさだけでなくガラスの厚みなどによっても味わいは大きく変わることが知られています。ガラスが薄いものの方が美味しく感じられます。
そういったもろもろを勘案して、やっぱりリーデルのVinumのボルドーは何か一つグラスというときには一番役に立つグラスでしょうね。ステムのない「オー」シリーズも味わいはほとんど変わらないのでカジュアルなシチュエーションでは便利です。
あと、最近評価急上昇中のZaltoも気になります。ちょっと値段高いですけどね。
リーデル (RIEDEL) VINUM ヴィノム ボルドー 6416/0 |
大人気のヴァーナー/ニーリーですが、先日紹介したサンタ・バーバラ産のブドウを使った新作「エル・カミーノ」も好調に売れているようです。
パシフィックワインセラーズではこのワインの大ヒット記念として、超品薄のヴァーナー単一畑ものの「隠し在庫」を放出しています。
ところで「エル・カミーノ」の情報を探していたら面白いブログ記事を見つけました(2013 Varner Chardonnay – El Camino Vineyard, Santa Barbara County | The Wine House San Francisco)。The Wine Houseというサンフランシスコのワインショップによるものです。
この記事によると、ヴァーナーがこの新作を作った理由は、これまでのワインがあまりにも品薄で、ワインが欲しいという人に「もう売るものがないんです」と伝えるのが辛くなったからだとか。人柄が伺えるようで面白いです。僕もメールで問い合わせてみようと思いつつ、忘れていました(今度送ってみます)。
味わいは、ヴァーナーの特徴とも言えるきれいな酸を持ちながら、サンタ・バーバラ特有のトロピカルフルーツの風味があるそうです。これまでのヴァーナーの延長線上というよりも、このワインとしての味わいを楽しむのが良さそうです。
パシフィックワインセラーズではこのワインの大ヒット記念として、超品薄のヴァーナー単一畑ものの「隠し在庫」を放出しています。
ところで「エル・カミーノ」の情報を探していたら面白いブログ記事を見つけました(2013 Varner Chardonnay – El Camino Vineyard, Santa Barbara County | The Wine House San Francisco)。The Wine Houseというサンフランシスコのワインショップによるものです。
この記事によると、ヴァーナーがこの新作を作った理由は、これまでのワインがあまりにも品薄で、ワインが欲しいという人に「もう売るものがないんです」と伝えるのが辛くなったからだとか。人柄が伺えるようで面白いです。僕もメールで問い合わせてみようと思いつつ、忘れていました(今度送ってみます)。
味わいは、ヴァーナーの特徴とも言えるきれいな酸を持ちながら、サンタ・バーバラ特有のトロピカルフルーツの風味があるそうです。これまでのヴァーナーの延長線上というよりも、このワインとしての味わいを楽しむのが良さそうです。
カリフォルニアワインあとりえでノヴィ(シドゥーリの別ブランド)のロゼラズ・ヴィンヤード・シャルドネが税抜き価格で2000円台(税込みで3230円)で出ています。現地価格よりも安い破格の値段。
安さの秘密は、このヴィンテージが最後になること(シドゥーリがケンダル・ジャクソン・グループに買収された副作用のようです)、米国での納品先の予定がなくなってしまったこと。余ったものを全量日本のインポーターが輸入したそうです。
というわけでもちろん、インポーター在庫限りの破格値。お早めにどうぞ。
安さの秘密は、このヴィンテージが最後になること(シドゥーリがケンダル・ジャクソン・グループに買収された副作用のようです)、米国での納品先の予定がなくなってしまったこと。余ったものを全量日本のインポーターが輸入したそうです。
というわけでもちろん、インポーター在庫限りの破格値。お早めにどうぞ。
と誰かが言ったかどうかは知りませんが、夏のナパの早朝は雲海が見られる確率はかなり高いのではないでしょうか。ただし、上から見ないときれいではないですから、ハウエル・マウンテンやマウント・ヴィーダ―などの方に行っておく必要があると思います。
写真はマウント・ヴィーダ―にあるラジエ・メレディス(Lagier Meredith)の早朝の風景。ちょうど朝日が登ってくるところです。きれいですね。
ちなみに英語ではsea of cloudsと言うようです。
写真はマウント・ヴィーダ―にあるラジエ・メレディス(Lagier Meredith)の早朝の風景。ちょうど朝日が登ってくるところです。きれいですね。
ちなみに英語ではsea of cloudsと言うようです。
The summer solstice countdown begins
Posted by Lagier Meredith Vineyard on 2015年6月17日
柳屋のメールでパライソのピノ・ノワールが4000円台から2000円台に値下げしたとのこと。
先日、本ブログで京橋ワインでの同ワインを紹介したところなので、確認したところ、残念ながら柳屋の方は税抜きで2980円。税込みだと3218円でした。京橋ワインは税込みで2700円なので500円の差があります。
というわけで一応柳屋のリンクも貼っておきますが、今のところは京橋ワインをお薦めしておきます。リースリングと併せてどうぞ。
先日、本ブログで京橋ワインでの同ワインを紹介したところなので、確認したところ、残念ながら柳屋の方は税抜きで2980円。税込みだと3218円でした。京橋ワインは税込みで2700円なので500円の差があります。
というわけで一応柳屋のリンクも貼っておきますが、今のところは京橋ワインをお薦めしておきます。リースリングと併せてどうぞ。
日本のワイン業界の有志が集まって開催するチャリティ・イベント「ワインエイド! for East Japan」が今年、5回めの開催を迎えます。約60社のインポーターが協賛し、2日間それぞれ150名のパーティを開く1大イベントです。
東日本大震災を契機に始まったイベントで、義援金は共生地域創造財団やPeace Projectなど、東北復興のために寄付されます。パーティでも東北の食材を生かした料理などが提供されます。
場所は東京・神楽坂のアグネスホテルアンドアパートメンツ東京。
日時は
1日目 2015年7月10日(金) 19:00~21:30開催
開場・受付スタート18:30〜
2日目 2015年7月11日(土) 17:00~19:30開催
開場・受付スタート16:30〜
となっています。参加費はいずれも1万円(税込み)。
申し込みはワインエイド | 申込フォームから。
ワインは100種類以上が提供されるほか、プレミアムワインは有料とはいえ格安でグラス販売されます。また、とてもお買い得なチャリティーワイン福袋は毎年大人気です。
カリフォルニアワインのインポーターも多数参加されるイベントです。例えば、昨年はボンドのヴェシーナや、ポートフォリオがグラス1500円という、とても格安で提供されていました。
昨年のワインリストは「ワインエイド | ワインリスト」でご覧いただけます。近々2015年のものもアップされると思います。
東日本大震災を契機に始まったイベントで、義援金は共生地域創造財団やPeace Projectなど、東北復興のために寄付されます。パーティでも東北の食材を生かした料理などが提供されます。
場所は東京・神楽坂のアグネスホテルアンドアパートメンツ東京。
日時は
1日目 2015年7月10日(金) 19:00~21:30開催
開場・受付スタート18:30〜
2日目 2015年7月11日(土) 17:00~19:30開催
開場・受付スタート16:30〜
となっています。参加費はいずれも1万円(税込み)。
申し込みはワインエイド | 申込フォームから。
ワインは100種類以上が提供されるほか、プレミアムワインは有料とはいえ格安でグラス販売されます。また、とてもお買い得なチャリティーワイン福袋は毎年大人気です。
カリフォルニアワインのインポーターも多数参加されるイベントです。例えば、昨年はボンドのヴェシーナや、ポートフォリオがグラス1500円という、とても格安で提供されていました。
昨年のワインリストは「ワインエイド | ワインリスト」でご覧いただけます。近々2015年のものもアップされると思います。
リッジを代表するワインといえばサンタ・クルーズ・マウンテンズのモンテベッロで作られるカベルネ・ソーヴィニヨンですが、もう一つの雄がソノマの歴史ある畑リットン・スプリングスのワインです。
リットン・スプリングスは1900年初頭に作られた畑でジンファンデルが70%、プチ・シラーが15%など、畑に様々な品種が混ぜて植えられているいわゆるフィールド・ブレンドになっています。
このワイン、品質は申し分なく、ジンファンデル系ワインの最高峰の一つと言っても過言ではないのですが、国内ではちょっと値段が高いのが短所でした。
それがいま、5000円強と現地価格の40ドル前後とほとんど変わらない価格で売っている店があります。ハーフボトルでももっと高い場合があるので、見間違えかと思いましたが750mlとちゃんと書いてあります。
どうしてこの値段にできたのか気になるところではありますが、ジンファンデル好きなら要チェックです。
なお、店の紹介ページには直輸入で安くしている旨が書いてありますが、リッジの場合、親会社が大塚食品なので、他の会社に卸すことはほとんど考えられないんですよね。
リットン・スプリングスは1900年初頭に作られた畑でジンファンデルが70%、プチ・シラーが15%など、畑に様々な品種が混ぜて植えられているいわゆるフィールド・ブレンドになっています。
このワイン、品質は申し分なく、ジンファンデル系ワインの最高峰の一つと言っても過言ではないのですが、国内ではちょっと値段が高いのが短所でした。
それがいま、5000円強と現地価格の40ドル前後とほとんど変わらない価格で売っている店があります。ハーフボトルでももっと高い場合があるので、見間違えかと思いましたが750mlとちゃんと書いてあります。
どうしてこの値段にできたのか気になるところではありますが、ジンファンデル好きなら要チェックです。
なお、店の紹介ページには直輸入で安くしている旨が書いてありますが、リッジの場合、親会社が大塚食品なので、他の会社に卸すことはほとんど考えられないんですよね。
「家ワイン」は月4320円(税込み、送料込み)で毎月2本のワインを送ってくれる定期購入サービスです。今回は「レビューズ」のモニターとしてこのサービスを利用する機会をいただきました。
ワインを飲む人にもいろいろなタイプがあると思いますが、こういった定期購入サービスを頼むのはどういう人でしょう。おそらく、ワインのことを知りたくて、近所のスーパーのワインではちょっと満足できないけど、ネットショップで自分で選んで買うのはあまり自信がない、とかそういう感じではないかと想像します。
月2本で1本2000円というのは、そういうユーザーを考えればなかなかいい線ではないでしょうか。普段は1000円以下のワインを飲んでいるけど、もうちょっといいワインを飲んでみたい。そういう期待を抱くと思います。
ワインのセレクトはワインスクールとして有名なアカデミー・デュ・ヴァン。田中一民専務が選定しているとのことです。また、ワインのコメントは人気講師の紫貴(しだか)あきさん。カリフォルニア・ワインの講師も務める方で、私も講義を受けたことがあります(「アカデミー・デュ・ヴァンのカリフォルニアワイン講座、噂にたがわぬお得でした」)。
さて、申し込みをするとすぐにワインが送られてきました。今回は初回プレゼントの「リーデル オー リースリング/ソーヴィニヨン」のペアグラスが付属します。これだけで定価3780円(並行輸入品でも2400円程度)しますから、大変お得です。リースリング用のグラスはちょうど欲しかったところでもあり、嬉しかったです。
今回の2本はフランスはローヌの赤とイタリアの白。赤から飲みました。
Les Violettes du Roy(レ・ヴィオレット・デュ・ロワ)2011年。シラーとグルナッシュからなるワインです。写真でラベルにちょっと傷があるのはうちのセラーから出したときに付いたもので、送られてきたときはきれいな状態でした。
色は明るめの赤。若干濁りがあります。飲んでみるとカリフォルニアのシラーのようなふくよかさよりも、ブラックペッパーなどスパイスの味わいが目立ちます。これは料理に合わせて飲むワインですね。なお、グラスはリーデルVinumのボルドー用です。
実はワインと一緒に合う料理のレシピが付いていて、この赤用に載っていたのは「ふっくらハンバーグ バルサミコ赤ワインソース」でした。バルサミコもひき肉もなかったので、ハンバーグではなく新玉ねぎとチキンをローストして、照り焼き風のソースで合わせてみました。
これはこれで、若干甘みのある照り焼きソースが、ワインのスパイシーな味わいといいマッチでした。
白ワインの方はイタリア土着品種のグレコというワイン。
色はきれいな黄金色。味わいはアプリコットや白桃のようなフルーツと、割と強い酸味。ヴィオニエとソーヴィニヨン・ブランを足して2で割ったような感じといえばいいでしょうか。こちらには「イカとズッキーニの冷製カッペリーニ」がレシピとして載っています。
残念ながら魚介系のおかずが用意できなかったので、あまり白ワイン向けの料理と合わせられなかったのですが、それでもワインは十分に楽しめました。
まお、グラスはプレゼントのリーデル オー リースリング用を使いました。若干小ぶりですが、白ワイン用のグラスとして応用範囲が広く使えます。スパークリングワイン用としても良さそうです。先日、Vinousに載っていたグラスのお薦めの記事で、白ワイン用にはリースリング向けのグラスを持っておくとよいとあったので、自分でも欲しくなっていたところでした。これまで白ワイン用には普通のワイングラスを使っていましたが、やっぱりリーデルはいいですね。味わいが鮮烈に感じられます。
今回の2本はどちらも2000円のワインと考えたら十分なレベルでした。特に土着品種のグレコの方は、へええ、こんな品種もあるのかと思いました。自分では絶対に選びそうにない、こういうワインが飲める機会があるというのが、こういった定期購入サービスの一番の魅力でしょうね。
グラスプレゼントもあるし、セレクションが趣味に合うかどうか、何ヶ月か試してみる価値はあると思います。これまでの配布ワインを見たところ、カリフォルニアがなかったのはちょっと残念でしたが。
ワインを飲む人にもいろいろなタイプがあると思いますが、こういった定期購入サービスを頼むのはどういう人でしょう。おそらく、ワインのことを知りたくて、近所のスーパーのワインではちょっと満足できないけど、ネットショップで自分で選んで買うのはあまり自信がない、とかそういう感じではないかと想像します。
月2本で1本2000円というのは、そういうユーザーを考えればなかなかいい線ではないでしょうか。普段は1000円以下のワインを飲んでいるけど、もうちょっといいワインを飲んでみたい。そういう期待を抱くと思います。
ワインのセレクトはワインスクールとして有名なアカデミー・デュ・ヴァン。田中一民専務が選定しているとのことです。また、ワインのコメントは人気講師の紫貴(しだか)あきさん。カリフォルニア・ワインの講師も務める方で、私も講義を受けたことがあります(「アカデミー・デュ・ヴァンのカリフォルニアワイン講座、噂にたがわぬお得でした」)。
さて、申し込みをするとすぐにワインが送られてきました。今回は初回プレゼントの「リーデル オー リースリング/ソーヴィニヨン」のペアグラスが付属します。これだけで定価3780円(並行輸入品でも2400円程度)しますから、大変お得です。リースリング用のグラスはちょうど欲しかったところでもあり、嬉しかったです。
今回の2本はフランスはローヌの赤とイタリアの白。赤から飲みました。
Les Violettes du Roy(レ・ヴィオレット・デュ・ロワ)2011年。シラーとグルナッシュからなるワインです。写真でラベルにちょっと傷があるのはうちのセラーから出したときに付いたもので、送られてきたときはきれいな状態でした。
色は明るめの赤。若干濁りがあります。飲んでみるとカリフォルニアのシラーのようなふくよかさよりも、ブラックペッパーなどスパイスの味わいが目立ちます。これは料理に合わせて飲むワインですね。なお、グラスはリーデルVinumのボルドー用です。
実はワインと一緒に合う料理のレシピが付いていて、この赤用に載っていたのは「ふっくらハンバーグ バルサミコ赤ワインソース」でした。バルサミコもひき肉もなかったので、ハンバーグではなく新玉ねぎとチキンをローストして、照り焼き風のソースで合わせてみました。
これはこれで、若干甘みのある照り焼きソースが、ワインのスパイシーな味わいといいマッチでした。
白ワインの方はイタリア土着品種のグレコというワイン。
色はきれいな黄金色。味わいはアプリコットや白桃のようなフルーツと、割と強い酸味。ヴィオニエとソーヴィニヨン・ブランを足して2で割ったような感じといえばいいでしょうか。こちらには「イカとズッキーニの冷製カッペリーニ」がレシピとして載っています。
残念ながら魚介系のおかずが用意できなかったので、あまり白ワイン向けの料理と合わせられなかったのですが、それでもワインは十分に楽しめました。
まお、グラスはプレゼントのリーデル オー リースリング用を使いました。若干小ぶりですが、白ワイン用のグラスとして応用範囲が広く使えます。スパークリングワイン用としても良さそうです。先日、Vinousに載っていたグラスのお薦めの記事で、白ワイン用にはリースリング向けのグラスを持っておくとよいとあったので、自分でも欲しくなっていたところでした。これまで白ワイン用には普通のワイングラスを使っていましたが、やっぱりリーデルはいいですね。味わいが鮮烈に感じられます。
今回の2本はどちらも2000円のワインと考えたら十分なレベルでした。特に土着品種のグレコの方は、へええ、こんな品種もあるのかと思いました。自分では絶対に選びそうにない、こういうワインが飲める機会があるというのが、こういった定期購入サービスの一番の魅力でしょうね。
グラスプレゼントもあるし、セレクションが趣味に合うかどうか、何ヶ月か試してみる価値はあると思います。これまでの配布ワインを見たところ、カリフォルニアがなかったのはちょっと残念でしたが。
カリン・セラーズは、10年以上瓶で熟成したワインしか扱っていないことで知られるユニーっくなワイナリです。
これまではピノ・ノワール、シャルドネ、セミヨンがありましたが、このほどソーヴィニヨン・ブランが登場しました。ヴィンテージは2001。
詳しいことがほとんどわかっていないですが、カリン・セラーズのソーヴィニヨン・ブランは以前、1997年のヴィンテージがWine Advocateで90点などを取っています。
これまではピノ・ノワール、シャルドネ、セミヨンがありましたが、このほどソーヴィニヨン・ブランが登場しました。ヴィンテージは2001。
詳しいことがほとんどわかっていないですが、カリン・セラーズのソーヴィニヨン・ブランは以前、1997年のヴィンテージがWine Advocateで90点などを取っています。
NFLのオークランド・レイダースの共同創設者であるEWマガーという人がいます。息子のエディー・マガーはメジャーリーグの名選手というスポーツ一家です。その家族が作ったワイナリーがマガー・ファミリー・セラーズで、現在はスカーレット・ワインという名前になっています。
スカーレットというと、最近新しい翻訳が相次いで出て話題になった『風と共に去りぬ』が思い浮かびますが、全然関係なく、オーナーの娘の名前だそうです。ただ、その娘さんをモデルにしたのかと思われるラベルは秀逸です。
ワインも高く評価されており、2012年のカベルネはWine Adovocateで95点を受けています。
新橋のワインバー「ワイン蔵」のオンラインショップにここのカベルネがクール便込みで送料無料になっています。ソーヴィニヨン・ブランもあります。
【ワイン蔵ONLINEキャンペーン】新商品!送料無料(クール便)!マガーファミリーセラーズ|ワイン蔵TOKYOのブログ
スカーレットというと、最近新しい翻訳が相次いで出て話題になった『風と共に去りぬ』が思い浮かびますが、全然関係なく、オーナーの娘の名前だそうです。ただ、その娘さんをモデルにしたのかと思われるラベルは秀逸です。
ワインも高く評価されており、2012年のカベルネはWine Adovocateで95点を受けています。
新橋のワインバー「ワイン蔵」のオンラインショップにここのカベルネがクール便込みで送料無料になっています。ソーヴィニヨン・ブランもあります。
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NFLのオークランド・レイダースの共同創設者であるEWマガーという人がいます。息子のエディー・マガーはメジャーリーグの名選手というスポーツ一家です。その家族が作ったワイナリーがマガー・ファミリー・セラーズで、現在はスカーレット・ワインという名前になっています。
スカーレットというと、最近新しい翻訳が相次いで出て話題になった『風と共に去りぬ』が思い浮かびますが、全然関係なく、オーナーの娘の名前だそうです。ただ、その娘さんをモデルにしたのかと思われるラベルは秀逸です。
ワインも高く評価されており、2012年のカベルネはWine Adovocateで95点を受けています。
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スカーレットというと、最近新しい翻訳が相次いで出て話題になった『風と共に去りぬ』が思い浮かびますが、全然関係なく、オーナーの娘の名前だそうです。ただ、その娘さんをモデルにしたのかと思われるラベルは秀逸です。
ワインも高く評価されており、2012年のカベルネはWine Adovocateで95点を受けています。
新橋のワインバー「ワイン蔵」のオンラインショップにここのカベルネがクール便込みで送料無料になっています。ソーヴィニヨン・ブランもあります。
【ワイン蔵ONLINEキャンペーン】新商品!送料無料(クール便)!マガーファミリーセラーズ|ワイン蔵TOKYOのブログ
シャトー・イガイタカハで知られるワインライフ株式会社の杉本さんが、ポール・ラトーC(Paul Lato)とコラボして作ったワインが「心」シリーズです。ポール・ラトーの他のワインと異なるのは、基本的に畑のブレンドであること。初年度となった2012年のものは、Wine Advocate誌でシャルドネが96点、ピノ・ノワールが93点と非常に高い評価を得ました。
参考:Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲
このほど販売が始まった新ヴィンテージでは、ピノ・ノワールは秋のリリースに移り、その代わりといってはなんですが、ソーヴィニヨン・ブラン2014とロゼ2014が加わっています。ソーヴィニヨンとロゼはそれぞれ600本(ケースじゃないですよ)の生産量すべてが日本でだけ販売されます。シャルドネ2013は1200本生産のうち360本が日本向け。米国内の840本は既にメーリング・リストで全部売れてしまっています。
シャルドネについては、2012年のブレンド比率がSierra Madre(50%)、Hilliard Bruce(30%)、Pisoni(20%)だったのに対して、Sierra MadreとPisoni
の2つのブレンドに変わっています。実は単一畑も含めて2013年からはHilliard Bruceはなくなったしまったそうです。
ポール・ラトーとしては初(多分)のソーヴィニヨン・ブランはGrimm's Bluffというサンタ・バーバラのハッピー・キャニオンにある畑が中心。いわゆるソーヴィニヨン・ムスクがメインになっているそうです。
ロゼはDrumCanyon、John Sebastiano、Zotovichを中心にPisoniを少量加えたもの。品種はピノ・ノワールです。
販売はCh.igai Takaha | シャトー・イガイタカハのサイトから。
参考:Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲
このほど販売が始まった新ヴィンテージでは、ピノ・ノワールは秋のリリースに移り、その代わりといってはなんですが、ソーヴィニヨン・ブラン2014とロゼ2014が加わっています。ソーヴィニヨンとロゼはそれぞれ600本(ケースじゃないですよ)の生産量すべてが日本でだけ販売されます。シャルドネ2013は1200本生産のうち360本が日本向け。米国内の840本は既にメーリング・リストで全部売れてしまっています。
シャルドネについては、2012年のブレンド比率がSierra Madre(50%)、Hilliard Bruce(30%)、Pisoni(20%)だったのに対して、Sierra MadreとPisoni
の2つのブレンドに変わっています。実は単一畑も含めて2013年からはHilliard Bruceはなくなったしまったそうです。
ポール・ラトーとしては初(多分)のソーヴィニヨン・ブランはGrimm's Bluffというサンタ・バーバラのハッピー・キャニオンにある畑が中心。いわゆるソーヴィニヨン・ムスクがメインになっているそうです。
ロゼはDrumCanyon、John Sebastiano、Zotovichを中心にPisoniを少量加えたもの。品種はピノ・ノワールです。
販売はCh.igai Takaha | シャトー・イガイタカハのサイトから。
中川ワインはカリフォルニア・ワインのインポーターとしては日本の最大手です。ハーラン・エステートやコルギンといった、いわゆる「カルト・ワイン」と呼ばれる高額ワインの扱いが多いことでも、群を抜いています。
中川誠一郎社長は、ここの二代目。父親の中川一三さんから家業を引き継ぎました。ただ、苦労知らずの二代目社長というわけではありません。他の会社での経験も長く、社長を引き継いでからも戦略を持って、経営を改善しています。
また、先日には「ボトルの中には夢がある」というカリフォルニア・ワインの本も出されています。
ワイナリーとの付き合いや、カリフォルニア・ワイン・ファンを増やす方法などについて話を伺いました。
――中川ワインの設立経緯から教えてください。
中川:設立は1985年です。父親の中川一三が始めました。最初に輸入したのはフランスワインだったと思います。プリムールに興味があったようなので。
その後、あるカリフォルニアのブローカーと知り合いになり、そのブローカーに紹介されたワインを輸入するようになりました。初めのうちは、今は扱わなくなってしまったシャトー・ウォルトナーや、ハンゼルなどを入れていました。1994年からハーラン・エステートを扱い始めました。
そのころまではカリフォルニアだけでなく、フランスワインも取り扱っていました。しかし、この規模のインポーターだと、もっと特徴を持たないといけないと考えました。1つの分野で最強になりたいと思い、1995年ころからカリフォルニアにさらに軸足を移すことにしました。
現在では、カリフォルニアとオレゴン、ワシントンで約95%を占めています。
――初期に取り扱っていたワイナリーはほかにどのようなところがありましたか。
中川:ダックホーン、コングスガード、オー・ボン・クリマ、ペドロンチェリなどです。カレラやシェーファーなど、扱わなくなってしまったワイナリーもありますが、大部分は残っています。
――中川ワインに入社されたのはいつ頃でしょうか。
中川:2002年ころです。それまでは、さまざまな会社で働いていました。
働いている間に、ワインに触れる場面がしばしばありました。ワインを身近に感じる人が増え、その人達が会話の潤滑剤としてワインを使うようになってきました。特に、日本のハイエンドな人たちが、会合にワインがないとうまくいかない、ワインがあると便利、ワインを知っていた方が得、というようになってきたのです。
このようにワインがコミュニケーションのツールとして重要であることが面白いと思い、入社しました。
――入社後はどのような仕事をされましたか。
中川:最初のころ、ブローカー経由でワインを入れていたと言いましたが、ワイナリーと直接コミュニケーションできず、手数料も相手の言うがままに払っていました。
我々から話をしたことは相手にねじまげて伝えられますし、相手が言ったこともこちらにはそのまま伝わりません。これではいけないと、ワイナリーとの直接契約に変えていきました。今ではほとんどが直接契約になりました。
――中川ワインというとカルトワインというイメージもあります。これは戦略的に狙っているのですか。
中川:そうですね。本当はカルトワインを作る会社によるリーズナブル・ゾーンが売り上げとしては重要なんです。例えば、カルトワイン中のカルトワインと言えるスケアクロウは年間入荷数はわずか12本です。1本5万円の売上があるとしても全部売れて60万円です。カルトワインだけでは食べていけません。
もっと大量に販売できるワインが商売としては重要です。今のラインナップで言うとオー・ボン・クリマやダックホーンなどが、それに当たります。
そうは言ってもカルトワインがないと話題には上らないですから、ハーランを初めとするフラグシップのカルトワインをラインナップにそろえているのです。
――中川ワインは様々なカルトワインを扱っています。コルギンやスケアクロウなどを始めた経緯を教えてください。
中川:スケアクロウは紹介です。このクラスになると紹介でないと話もしてもらえません。生産量は非常に少なくて、毎日ラブコールを受けている。米国の需要だけで手一杯で日本に輸出する必要もない。うちの取引先には、輸出先は日本だけというワイナリーも珍しくありません。
スケアクロウのときは紹介された後、2009年のプレミア・ナパ・ヴァレー・オークションで60本を8万ドルで落札し、2011年のプレミア・ナパ・ヴァレーでは同じく60本を12万5000ドルで落札するという当時の記録を作りました。それで「気に入った、ワインを売ってあげるよ」と言われて入荷したのがわずか12本です。パークハイアットなどに1本ずつ入れたらそれで終わりです。ワインリストにも乗せられないでしょう。
コルギンは以前他社で扱っていたのですが、担当者がやめてしまったのです。その後、うちに声がかかったのでした。ワイナリーとの契約は今でも、きちんと契約書を交わすのではなく、人と人との間の信頼関係で成り立つところが大きいのです。それぞれのワイナリーをきちんとケアしていかないと、離れていってしまうことがあります。
ダナ・エステートは、ナパの寿司屋でたまたまオーナーを見かけ、思い切って声をかけて契約にこぎつけました。
中川ワインの取り扱うワインはナパのものが中心であり、ナパに行けば大部分のワイナリーに会えます。例えば、毎年プレミア・ナパ・ヴァレーのオークションに行きますが、そこでほとんどのワイナリーに会えます。これはネットワーク維持の要の1つです。
こちらから訪問して顔を見せることによって、相手も「もっとこちらからできることはないか」と日本に来たがるようになります。それで来日して売り上げが上がれば、ウイン-ウインじゃないですか。最近はそういう関係になっています。
――今は年間いくつくらいのワイナリーが来日しているのですか。
中川:多いですよ。2015年は6月までの6カ月で20社を超えています。
スケアクロウも昨年来日してくれました。自社のワインがどういうところで売られているのか知りたいというのもあったでしょうし、日本の地位が上がっているのもあります。日本はハードウエアもソフトウエアもそろっています。セキュリティもいいし、何より食事が美味しいです。食事の種類はほとんど無限にあります。来日したワイナリーが「私はこんないい経験をしたからあなたも行ったらどう」と口コミで伝えることで、他のワイナリーも日本に来るのが楽しみになります。
日本は消費者やソムリエの質が高いのも、ワイナリーの方々にとっては魅力です。業者向けのセミナーがちゃんと時間通りに始まることなど、他の国ではなかなかありません。質問も的を射ているし、飲み方もきれいです。そういったことが評価されています。私は日本の消費者や業者さんに助けられています。
――話は戻りますが、100近くのワイナリーをケアしていくのは大変ではないですか。
中川:そうですね。今はメールで連絡できるので、大分楽にはなっていますが。昨年のナパの地震のときなどは、少しでも早く「Are you OK?」のメールが打てるかどうかが大事なのです。一週間後に連絡するのでは何の意味もありません。
逆に、東日本大震災のときの向こうからの連絡も早かったです。2日間で40以上のワイナリーからお見舞いのメールが来ました。中には、原子力発電所の問題があるから、うちに避難してきたらどうか、と言ってくれたところもあります。
――そういった連絡はご自身でされるのですか。
中川:もちろん広報がいますから、すべてを自分でするわけではないですが、重要な場面では必ず自分が相手と向き合うようにしています。直接電話したり、直筆で手紙を書いたり、会いにいったりと、肝心なところは自分でやることが大事です。
――扱うワイナリーは今後増やしていくのでしょうか。
中川:もちろん増やしていきたいとは思っています。ただ、やたらめったら増やすわけにはいきません。一つのワイナリーが日本に根付くのに3年はかかります。考えなしに増やしてしまうと結局これまでのワイナリーのケアがおろそかになってしまいます。新しいものに飛びつくことよりも、既存のワイナリーで売れていないところをケアしていくことの方が大切です。
ワイナリーからすれば、日本で売ってもらっているという気持ちもありますが、一方で、日本に売ってあげているという気持ちもあるのです。
――カリフォルニアワインをもっと普及させるには何が必要ですか。
中川:一番大事なのは飲んでもらうことですね。フランスワインが好きな人でも飲んでもらえば良さはわかりますから。だからその機会をいかに提供できるかがポイントです。
フランスワインが好きな方でも、特にボルドーが好きな人は狙い目だと思います。フランスはこのところ、あまり良くないヴィンテージが続いています。比べたらカリフォルニアがいいと思う人は多いでしょう。
食事とのマッチングで言えば、まだフランスに一日の長がありますが、例えばバーカウンターで一人で飲むようなシチュエーションなど、ワインが中心になるときであれば、カリフォルニアワインが勝る可能性があります。
あと、ワインを提供する温度がものすごく重要ですね。赤ワインを氷で冷やしていると、一般の方は意外に思うかもしれませんが、日本は室温が25度くらいと高いので冷やさないとダメなんです。そこは気を使わないと美味しく飲めないですね。口に含んだときに心地よい冷たさがあるくらいがいいんです。
――カリフォルニアワインを飲んでもらう機会を増やすには何をしたらいいでしょう。
中川:うちではワイン会をしょっちゅうやっています。特にフランスワイン通と言われている方をよく招いています。
それで、フランスワインを好きな方に「何がお好きですか」と聞くんです。例えば「シャトー・ラトゥールが好きです」と答えたら、それを最初に出します。そうすると「え、ラトゥールって最後に飲むもんじゃないの?」と驚かれ、それでラトゥールを飲んで「やっぱり美味しいねえ」となるわけです。
ところが、その後、カリフォルニアのいいのをどんどん出すと「これ、いいね」となり、その後またラトゥールを飲んでみると「今日のラトゥールはなんだか水っぽいねえ」と思ってしまったりするんです。
結局、ワイン会が終わるころまでにカリフォルニア・ワインのボトルは全部空になるのに、ラトゥールだけは空かずに残ってしまったりします。
ちょっと、意地悪ですけどね。そんなことをすることもあります。
こんな感じで政治家の方や大きな会社の社長さんなど、発言力がある人をファンにしていっています。
――ワイン会はどれくらいの頻度で開いているんですか。
中川:多いときは週に3回くらいやります。人数は大体8人くらい。それより多くなると1つのボトルを分けたときの量が少なくなってしまいますし、会の中で話題が分裂してしまいます。一つのまとまりになるには8人くらいが適正です。
我が家では父親の代から50年くらい、こういう感じでワイン会を開いています。いろいろな方の栄枯盛衰も見てきました。
――今までで思い出に残るワインは何ですか。
中川:ワインは何を飲んだかよりも、どういうシチュエーションで誰と飲んだか、どういう気持で飲んだかの方が大事ですよね。例えば、私の場合、結婚を決めたときにオスピス・ド・ボーヌのワインを飲んだので、それはもちろん美味しかったですが、そのときに別のワインを飲んだとしても、やはりすごく美味しく感じたと思うんです。だから、どのワインが美味しかったかというのには答えはないですね。
ただ、コングスガードでジョン・コングスガードが樽から飲ませてくれたシャルドネは最高でしたね。あれは忘れられない味でした。
――インポーターをされていて良かったと思った経験は。
中川:ワインに携わっているので、とても大事な局面に呼んでもらえることが多いんですね。雲の上の方に呼ばれることもあります。そういうのは嬉しいですね。
関連サイト:中川ワイン - カリフォルニアワイン
インタビューを終えて:さすがトップ・インポーター。様々な名士との交流など、これまでのリレー・インタビューで紹介してきたような個人経営の小さなインポーターとは、違う世界が広がっていました。人と人とのコネクションが重要なワイナリーとの付き合いで、トップ外交の重要性も感じさせられました。
●過去のリレー・インタビュー
全都道府県でワイン会をやっていきたい――ワインライフ 杉本隆英社長
4000円以下で美味しいワインを紹介していきたい――アイコニック アンドリュー・ダンバー社長
顔の見えるオンラインショップでありたい――Wassy's鷲谷社長、波田店長
ソノマの美味しいワインを日本に紹介したい――ソノマワイン商会 金丸緑郎社長
神様が背中を押してくれているような気がしました――ilovecalwine 海老原卓也社長
ワインとの“出会い”を大事に――ミライズ 清家純社長
好きなワインを選んでいったら自然派に行き着きました――オーシャンワイン 早坂恵美社長
ロバート・モンダヴィさんに畑で叱られました――桑田士誉(あきたか)さん
プリチャードヒルとメルカに注目しています――ワイン蔵TOKYO中川正光オーナー
今年からはノリアに専念します――ナカムラ・セラーズ中村倫久社長
中川誠一郎社長は、ここの二代目。父親の中川一三さんから家業を引き継ぎました。ただ、苦労知らずの二代目社長というわけではありません。他の会社での経験も長く、社長を引き継いでからも戦略を持って、経営を改善しています。
また、先日には「ボトルの中には夢がある」というカリフォルニア・ワインの本も出されています。
ワイナリーとの付き合いや、カリフォルニア・ワイン・ファンを増やす方法などについて話を伺いました。
――中川ワインの設立経緯から教えてください。
中川:設立は1985年です。父親の中川一三が始めました。最初に輸入したのはフランスワインだったと思います。プリムールに興味があったようなので。
その後、あるカリフォルニアのブローカーと知り合いになり、そのブローカーに紹介されたワインを輸入するようになりました。初めのうちは、今は扱わなくなってしまったシャトー・ウォルトナーや、ハンゼルなどを入れていました。1994年からハーラン・エステートを扱い始めました。
そのころまではカリフォルニアだけでなく、フランスワインも取り扱っていました。しかし、この規模のインポーターだと、もっと特徴を持たないといけないと考えました。1つの分野で最強になりたいと思い、1995年ころからカリフォルニアにさらに軸足を移すことにしました。
現在では、カリフォルニアとオレゴン、ワシントンで約95%を占めています。
――初期に取り扱っていたワイナリーはほかにどのようなところがありましたか。
中川:ダックホーン、コングスガード、オー・ボン・クリマ、ペドロンチェリなどです。カレラやシェーファーなど、扱わなくなってしまったワイナリーもありますが、大部分は残っています。
――中川ワインに入社されたのはいつ頃でしょうか。
中川:2002年ころです。それまでは、さまざまな会社で働いていました。
働いている間に、ワインに触れる場面がしばしばありました。ワインを身近に感じる人が増え、その人達が会話の潤滑剤としてワインを使うようになってきました。特に、日本のハイエンドな人たちが、会合にワインがないとうまくいかない、ワインがあると便利、ワインを知っていた方が得、というようになってきたのです。
このようにワインがコミュニケーションのツールとして重要であることが面白いと思い、入社しました。
――入社後はどのような仕事をされましたか。
中川:最初のころ、ブローカー経由でワインを入れていたと言いましたが、ワイナリーと直接コミュニケーションできず、手数料も相手の言うがままに払っていました。
我々から話をしたことは相手にねじまげて伝えられますし、相手が言ったこともこちらにはそのまま伝わりません。これではいけないと、ワイナリーとの直接契約に変えていきました。今ではほとんどが直接契約になりました。
――中川ワインというとカルトワインというイメージもあります。これは戦略的に狙っているのですか。
中川:そうですね。本当はカルトワインを作る会社によるリーズナブル・ゾーンが売り上げとしては重要なんです。例えば、カルトワイン中のカルトワインと言えるスケアクロウは年間入荷数はわずか12本です。1本5万円の売上があるとしても全部売れて60万円です。カルトワインだけでは食べていけません。
もっと大量に販売できるワインが商売としては重要です。今のラインナップで言うとオー・ボン・クリマやダックホーンなどが、それに当たります。
そうは言ってもカルトワインがないと話題には上らないですから、ハーランを初めとするフラグシップのカルトワインをラインナップにそろえているのです。
――中川ワインは様々なカルトワインを扱っています。コルギンやスケアクロウなどを始めた経緯を教えてください。
中川:スケアクロウは紹介です。このクラスになると紹介でないと話もしてもらえません。生産量は非常に少なくて、毎日ラブコールを受けている。米国の需要だけで手一杯で日本に輸出する必要もない。うちの取引先には、輸出先は日本だけというワイナリーも珍しくありません。
スケアクロウのときは紹介された後、2009年のプレミア・ナパ・ヴァレー・オークションで60本を8万ドルで落札し、2011年のプレミア・ナパ・ヴァレーでは同じく60本を12万5000ドルで落札するという当時の記録を作りました。それで「気に入った、ワインを売ってあげるよ」と言われて入荷したのがわずか12本です。パークハイアットなどに1本ずつ入れたらそれで終わりです。ワインリストにも乗せられないでしょう。
コルギンは以前他社で扱っていたのですが、担当者がやめてしまったのです。その後、うちに声がかかったのでした。ワイナリーとの契約は今でも、きちんと契約書を交わすのではなく、人と人との間の信頼関係で成り立つところが大きいのです。それぞれのワイナリーをきちんとケアしていかないと、離れていってしまうことがあります。
ダナ・エステートは、ナパの寿司屋でたまたまオーナーを見かけ、思い切って声をかけて契約にこぎつけました。
中川ワインの取り扱うワインはナパのものが中心であり、ナパに行けば大部分のワイナリーに会えます。例えば、毎年プレミア・ナパ・ヴァレーのオークションに行きますが、そこでほとんどのワイナリーに会えます。これはネットワーク維持の要の1つです。
こちらから訪問して顔を見せることによって、相手も「もっとこちらからできることはないか」と日本に来たがるようになります。それで来日して売り上げが上がれば、ウイン-ウインじゃないですか。最近はそういう関係になっています。
――今は年間いくつくらいのワイナリーが来日しているのですか。
中川:多いですよ。2015年は6月までの6カ月で20社を超えています。
スケアクロウも昨年来日してくれました。自社のワインがどういうところで売られているのか知りたいというのもあったでしょうし、日本の地位が上がっているのもあります。日本はハードウエアもソフトウエアもそろっています。セキュリティもいいし、何より食事が美味しいです。食事の種類はほとんど無限にあります。来日したワイナリーが「私はこんないい経験をしたからあなたも行ったらどう」と口コミで伝えることで、他のワイナリーも日本に来るのが楽しみになります。
日本は消費者やソムリエの質が高いのも、ワイナリーの方々にとっては魅力です。業者向けのセミナーがちゃんと時間通りに始まることなど、他の国ではなかなかありません。質問も的を射ているし、飲み方もきれいです。そういったことが評価されています。私は日本の消費者や業者さんに助けられています。
――話は戻りますが、100近くのワイナリーをケアしていくのは大変ではないですか。
中川:そうですね。今はメールで連絡できるので、大分楽にはなっていますが。昨年のナパの地震のときなどは、少しでも早く「Are you OK?」のメールが打てるかどうかが大事なのです。一週間後に連絡するのでは何の意味もありません。
逆に、東日本大震災のときの向こうからの連絡も早かったです。2日間で40以上のワイナリーからお見舞いのメールが来ました。中には、原子力発電所の問題があるから、うちに避難してきたらどうか、と言ってくれたところもあります。
――そういった連絡はご自身でされるのですか。
中川:もちろん広報がいますから、すべてを自分でするわけではないですが、重要な場面では必ず自分が相手と向き合うようにしています。直接電話したり、直筆で手紙を書いたり、会いにいったりと、肝心なところは自分でやることが大事です。
――扱うワイナリーは今後増やしていくのでしょうか。
中川:もちろん増やしていきたいとは思っています。ただ、やたらめったら増やすわけにはいきません。一つのワイナリーが日本に根付くのに3年はかかります。考えなしに増やしてしまうと結局これまでのワイナリーのケアがおろそかになってしまいます。新しいものに飛びつくことよりも、既存のワイナリーで売れていないところをケアしていくことの方が大切です。
ワイナリーからすれば、日本で売ってもらっているという気持ちもありますが、一方で、日本に売ってあげているという気持ちもあるのです。
――カリフォルニアワインをもっと普及させるには何が必要ですか。
中川:一番大事なのは飲んでもらうことですね。フランスワインが好きな人でも飲んでもらえば良さはわかりますから。だからその機会をいかに提供できるかがポイントです。
フランスワインが好きな方でも、特にボルドーが好きな人は狙い目だと思います。フランスはこのところ、あまり良くないヴィンテージが続いています。比べたらカリフォルニアがいいと思う人は多いでしょう。
食事とのマッチングで言えば、まだフランスに一日の長がありますが、例えばバーカウンターで一人で飲むようなシチュエーションなど、ワインが中心になるときであれば、カリフォルニアワインが勝る可能性があります。
あと、ワインを提供する温度がものすごく重要ですね。赤ワインを氷で冷やしていると、一般の方は意外に思うかもしれませんが、日本は室温が25度くらいと高いので冷やさないとダメなんです。そこは気を使わないと美味しく飲めないですね。口に含んだときに心地よい冷たさがあるくらいがいいんです。
――カリフォルニアワインを飲んでもらう機会を増やすには何をしたらいいでしょう。
中川:うちではワイン会をしょっちゅうやっています。特にフランスワイン通と言われている方をよく招いています。
それで、フランスワインを好きな方に「何がお好きですか」と聞くんです。例えば「シャトー・ラトゥールが好きです」と答えたら、それを最初に出します。そうすると「え、ラトゥールって最後に飲むもんじゃないの?」と驚かれ、それでラトゥールを飲んで「やっぱり美味しいねえ」となるわけです。
ところが、その後、カリフォルニアのいいのをどんどん出すと「これ、いいね」となり、その後またラトゥールを飲んでみると「今日のラトゥールはなんだか水っぽいねえ」と思ってしまったりするんです。
結局、ワイン会が終わるころまでにカリフォルニア・ワインのボトルは全部空になるのに、ラトゥールだけは空かずに残ってしまったりします。
ちょっと、意地悪ですけどね。そんなことをすることもあります。
こんな感じで政治家の方や大きな会社の社長さんなど、発言力がある人をファンにしていっています。
――ワイン会はどれくらいの頻度で開いているんですか。
中川:多いときは週に3回くらいやります。人数は大体8人くらい。それより多くなると1つのボトルを分けたときの量が少なくなってしまいますし、会の中で話題が分裂してしまいます。一つのまとまりになるには8人くらいが適正です。
我が家では父親の代から50年くらい、こういう感じでワイン会を開いています。いろいろな方の栄枯盛衰も見てきました。
――今までで思い出に残るワインは何ですか。
中川:ワインは何を飲んだかよりも、どういうシチュエーションで誰と飲んだか、どういう気持で飲んだかの方が大事ですよね。例えば、私の場合、結婚を決めたときにオスピス・ド・ボーヌのワインを飲んだので、それはもちろん美味しかったですが、そのときに別のワインを飲んだとしても、やはりすごく美味しく感じたと思うんです。だから、どのワインが美味しかったかというのには答えはないですね。
ただ、コングスガードでジョン・コングスガードが樽から飲ませてくれたシャルドネは最高でしたね。あれは忘れられない味でした。
――インポーターをされていて良かったと思った経験は。
中川:ワインに携わっているので、とても大事な局面に呼んでもらえることが多いんですね。雲の上の方に呼ばれることもあります。そういうのは嬉しいですね。
関連サイト:中川ワイン - カリフォルニアワイン
インタビューを終えて:さすがトップ・インポーター。様々な名士との交流など、これまでのリレー・インタビューで紹介してきたような個人経営の小さなインポーターとは、違う世界が広がっていました。人と人とのコネクションが重要なワイナリーとの付き合いで、トップ外交の重要性も感じさせられました。
●過去のリレー・インタビュー
全都道府県でワイン会をやっていきたい――ワインライフ 杉本隆英社長
4000円以下で美味しいワインを紹介していきたい――アイコニック アンドリュー・ダンバー社長
顔の見えるオンラインショップでありたい――Wassy's鷲谷社長、波田店長
ソノマの美味しいワインを日本に紹介したい――ソノマワイン商会 金丸緑郎社長
神様が背中を押してくれているような気がしました――ilovecalwine 海老原卓也社長
ワインとの“出会い”を大事に――ミライズ 清家純社長
好きなワインを選んでいったら自然派に行き着きました――オーシャンワイン 早坂恵美社長
ロバート・モンダヴィさんに畑で叱られました――桑田士誉(あきたか)さん
プリチャードヒルとメルカに注目しています――ワイン蔵TOKYO中川正光オーナー
今年からはノリアに専念します――ナカムラ・セラーズ中村倫久社長
ソノマのいくつかの地域で相次いでワイン祭りが開催されます。
6月27~28日にはロシアン・リバー・ヴァレーで「パスポート・ウィークエンド」が開催されます(Russian River Valley Winegrowers Announce Exclusive Experiences ...)。普段は一般にオープンしていないところも含め、30を超えるワイナリーが特別なテイスティングを提供します。
7月31~8月2日にはソノマ・コーストの太平洋岸地域のワイナリーからなる「ウエスト・ソノマ・コースト・ヴィントナーズが「WOW(ウエスト・オブ・ウエスト」という祭りを開催します。場所はセバストポールのThe Barlow。8月1日と2日にはグランド・テイスティングも開かれます(WOW Sebastopol, CA | West Sonoma Coast Vintners – Wineries and Growers of Sonoma County)。
8月8日にはソノマ・コーストの南東部(サンパブロ湾方面)のワイナリーによるペタルマ・ギャップ・ワイングローワーズが「ウインド・トゥ・ワイン」フェスティバルをペタルマで開催します(Inaugural Wind to Wine Festival Announced by Petaluma Gap ...)。今回が初めての開催となるイベントです。メイン・イベントのグランド・テイスティングには30を超えるワイナリーが参加します。
6月27~28日にはロシアン・リバー・ヴァレーで「パスポート・ウィークエンド」が開催されます(Russian River Valley Winegrowers Announce Exclusive Experiences ...)。普段は一般にオープンしていないところも含め、30を超えるワイナリーが特別なテイスティングを提供します。
7月31~8月2日にはソノマ・コーストの太平洋岸地域のワイナリーからなる「ウエスト・ソノマ・コースト・ヴィントナーズが「WOW(ウエスト・オブ・ウエスト」という祭りを開催します。場所はセバストポールのThe Barlow。8月1日と2日にはグランド・テイスティングも開かれます(WOW Sebastopol, CA | West Sonoma Coast Vintners – Wineries and Growers of Sonoma County)。
8月8日にはソノマ・コーストの南東部(サンパブロ湾方面)のワイナリーによるペタルマ・ギャップ・ワイングローワーズが「ウインド・トゥ・ワイン」フェスティバルをペタルマで開催します(Inaugural Wind to Wine Festival Announced by Petaluma Gap ...)。今回が初めての開催となるイベントです。メイン・イベントのグランド・テイスティングには30を超えるワイナリーが参加します。
安倍首相が先日米国を訪問した際に、オバマ大統領との晩餐会で振る舞われたワインの一つがフリーマンのシャルドネでした(オバマ米大統領、安倍首相との晩餐会でフリーマンのワインや獺祭を提供)。このフリーマンの共同オーナーであり、ワインメーカーであるのがアキコ・フリーマンさん。
そのアキコさんが来月一時帰国。表参道のワインハウス南青山で一般参加可能なパーティが開催されます(「フリーマン」メーカーズパーティ)。
日時 2015年7月8日(水) 19:00-
場所 ワインハウス南青山
東京都港区南青山3-15-13 B1
参加費 8500円
電話 03-6804-6166
予約は電話のみ。先着順となります。
ワインはフリーマンの
・ソノマ・コースト・ピノ・ノワール・ロゼ
・涼風・シャルドネ
・ソノマ・コースト・ピノ・ノワール
・ロシアン・リバーバレー・ピノ・ノワール
がそれぞれ1杯ずつ(おかわりは800円)。涼風・シャルドネはヴィンテージも含めて晩餐会で使われたのと同じワインです。なお、チケット制なので、飲む順番などは自分で決められます。
このほか
・アキコズ・キュヴェ・ピノ・ノワール
・グロリア・ピノ・ノワール
は1杯1000円で飲めます。
料理はビュッフェで提供されます。内容は
・前菜として生ハムとメロン、チーズ、カクテルシュリンプ
・パテドカンパーニュとシーフードテリーヌ
・名物八兵衛の寿司カウンターでのおこのみ握り寿司
・小イカとカラスミのパスタ
・ミラノ風サフランリゾット
・サーモンのグリル グリーンピースのソース
(料理の内容は仕入れ状況などによって変更される場合があります)。
このほか特別価格(通常7390円の涼風・シャルドネが5100円など)でのワインの即売会などが開かれるとのことです。
そのアキコさんが来月一時帰国。表参道のワインハウス南青山で一般参加可能なパーティが開催されます(「フリーマン」メーカーズパーティ)。
日時 2015年7月8日(水) 19:00-
場所 ワインハウス南青山
東京都港区南青山3-15-13 B1
参加費 8500円
電話 03-6804-6166
予約は電話のみ。先着順となります。
ワインはフリーマンの
・ソノマ・コースト・ピノ・ノワール・ロゼ
・涼風・シャルドネ
・ソノマ・コースト・ピノ・ノワール
・ロシアン・リバーバレー・ピノ・ノワール
がそれぞれ1杯ずつ(おかわりは800円)。涼風・シャルドネはヴィンテージも含めて晩餐会で使われたのと同じワインです。なお、チケット制なので、飲む順番などは自分で決められます。
このほか
・アキコズ・キュヴェ・ピノ・ノワール
・グロリア・ピノ・ノワール
は1杯1000円で飲めます。
料理はビュッフェで提供されます。内容は
・前菜として生ハムとメロン、チーズ、カクテルシュリンプ
・パテドカンパーニュとシーフードテリーヌ
・名物八兵衛の寿司カウンターでのおこのみ握り寿司
・小イカとカラスミのパスタ
・ミラノ風サフランリゾット
・サーモンのグリル グリーンピースのソース
(料理の内容は仕入れ状況などによって変更される場合があります)。
このほか特別価格(通常7390円の涼風・シャルドネが5100円など)でのワインの即売会などが開かれるとのことです。
今日(6月16日)の夜10時から、NHKのEテレで長澤鼎をフィーチャーした番組が放映されます(先人たちの底力 知恵泉 逆境から飛躍するには「長澤鼎」(前編) - NHK)。今回は前編。
長澤鼎については、このブログでも何回も取り上げていますが、明治維新のころに薩摩藩から英国に留学した若者の一人でした。一緒に留学した仲間の一人には、後に文部大臣になった森有礼もいました。
長澤鼎は英国から米国にわたり、あるキリスト教の派閥の創始者に心酔します。当初は東海岸で、後にソノマでワインを作り、ブドウ王とまで呼ばれるほどになりました。
今日の前編では恐らく、ソノマに移る前あたりまでの話が出てくるのではないかと思います。
本は何冊かでていますが、映像ものは珍しいです。永久保存版ですね。
昨年は鹿児島に英国留学生の記念館ができ、今年は長澤鼎のワイナリーと同じ名前を持つ、Fountaingrove(ファウンテングローブ)がAVAになりました。これを機会にもっと知られるようになって欲しいですね。
長澤鼎については、このブログでも何回も取り上げていますが、明治維新のころに薩摩藩から英国に留学した若者の一人でした。一緒に留学した仲間の一人には、後に文部大臣になった森有礼もいました。
長澤鼎は英国から米国にわたり、あるキリスト教の派閥の創始者に心酔します。当初は東海岸で、後にソノマでワインを作り、ブドウ王とまで呼ばれるほどになりました。
今日の前編では恐らく、ソノマに移る前あたりまでの話が出てくるのではないかと思います。
本は何冊かでていますが、映像ものは珍しいです。永久保存版ですね。
昨年は鹿児島に英国留学生の記念館ができ、今年は長澤鼎のワイナリーと同じ名前を持つ、Fountaingrove(ファウンテングローブ)がAVAになりました。これを機会にもっと知られるようになって欲しいですね。
パラダイス・リッジ シャルドネ ”カナエ ザ ・グレープ・キング” 2012 750ML (アメリカワイン)(白ワイン) |
哺乳瓶で飲み物をサーブするお店がパリにあるそうです(PARISIAN WINE BAR SERVES BOOZE IN BABY BOTTLES)。
2カ月ほど前にInstagramに投稿された画像が以下のもの。
投稿した人は、最初はドッキリカメラか何かではないかと疑ったようですが、実際にその形でサーブされていたとのこと。
実は、National Geographic誌には2008年に既に哺乳瓶でワインを出す店の記事が載っていました。
All (Baby) Bottled Up in Montmartre – Intelligent Travel
税金を低くするためではないか、とかいう理由も載っていましたが、それにしてもちょっとなんだかねえ、という感じです。で、普通にグラスから飲むよりも酔いやすいそうですよ。経済的?
2カ月ほど前にInstagramに投稿された画像が以下のもの。
投稿した人は、最初はドッキリカメラか何かではないかと疑ったようですが、実際にその形でサーブされていたとのこと。
実は、National Geographic誌には2008年に既に哺乳瓶でワインを出す店の記事が載っていました。
All (Baby) Bottled Up in Montmartre – Intelligent Travel
税金を低くするためではないか、とかいう理由も載っていましたが、それにしてもちょっとなんだかねえ、という感じです。で、普通にグラスから飲むよりも酔いやすいそうですよ。経済的?
先週発表されたベンジガー(Benziger Family Winery)のワイン・グループ(The Wine Group)への売却について、ベンジガーのCEOだったマイク・ベンジガーがインタビューに答えています(Benziger says sale is ‘good for the Valley’ | Sonoma Index-Tribune | Sonoma News, Entertainment, Sports, Real Estate, Events, Photos, Sonoma, CA)。
それによると、ワイン・グループがベンジガーに興味を持った最大の理由は観光客だったとのこと。ベンジガーはソノマ・ヴァレーでも人気のワイナリーであり、特にトラムを使った畑のツアーはとてもポピュラーです。それが理由でワイナリーを買ったとのことです。
ワイン・グループはこれまでよりも高級な路線に踏みだそうとしており、ベンジガーはその最初のワイナリーとなります。
インタビューでは彼らがベンジガーとビジョンを共有していることが強調されていますが、実際そのまま続くでしょうか。資本の論理で変わらないことを期待します。
それによると、ワイン・グループがベンジガーに興味を持った最大の理由は観光客だったとのこと。ベンジガーはソノマ・ヴァレーでも人気のワイナリーであり、特にトラムを使った畑のツアーはとてもポピュラーです。それが理由でワイナリーを買ったとのことです。
ワイン・グループはこれまでよりも高級な路線に踏みだそうとしており、ベンジガーはその最初のワイナリーとなります。
インタビューでは彼らがベンジガーとビジョンを共有していることが強調されていますが、実際そのまま続くでしょうか。資本の論理で変わらないことを期待します。
ウォール・ストリート・ジャーナルに、ワイン飲みをうんざりさせる癖を7つ紹介した記事が載っていました(The 7 Habits of Highly Annoying Wine People - WSJ)。
順に挙げましょう。
1.ワインを勝手に注ぐウェイター
レストランでワインをボトルで飲んでいるときに、頼んでいないのに勝手に注ぐウェイターがいますよね。特にボトルにあと少しだけ残っているときに、勝手に注がれるといらっとするのはわかります。次のワインを頼むように急かされているようでもあるし、2人以上で飲んでいたら、最後はだれが飲むって決めていることもあるかもしれません。酒量も人によって違いますしね。
2.「キュレーション」されたワイン・リスト
この記事では、単にワインの選択をこだわったということよりも、ワイン・リストをゴテゴテと飾り立てたものを指しているようです。ワインの説明が、事実を並べることよりも美辞麗句で着飾ったようになっているのが著者をいらっとさせていると思われます。まあ、もしかしたらそういうリストをみて「素敵」って思う人もいるのかもしれませんがね。
3.「えせ」コレクター
高名なワインや家が高得点を付けたワインをただ集めたようなワイン・コレクターのことです。まあ、誰しも高得点のワインには興味があるわけですし、ボルドーの1級やロマネ・コンティ、カリフォルニアであればハーランやオーパス・ワンといったワインは飲んでみたいと思うのは自然なことだと思います。ただ、「コレクター」というレベルにまでなるのであれば、やはりもっと自分の好みというのがでてきてしかるべきでしょうね。
4.適温で提供されないワイン
これはすごくわかります。冷えすぎの白ワイン。温かすぎる赤ワイン。冷えすぎはまだいいんです。置いておけば温まってきますから。でも温度が高過ぎるのはどうにもなりません。理想的には適温よりちょっと低いくらいの温度で提供されて、飲んでいるうちに適温になるのがいいと思います。温度による味わいの変化も楽しめますしね。
余談ですが、現在コルギンの社長を勤めるポール・ロバーツさんはコルギンやその前のハーランで来日していますが、セミナーで供する温度にはとても厳しかったそうです。セミナーの途中に、「部屋の温度が2度高い」とメールを送ってくるほどだったとか。すごいですね。
5.ワインの「得点」に頼るワインショップ
これもわかりますね。日本では逆に得点も書いていないことが多いようですが、情報の一部としては必要だと思います。
6.ワインの味わいを説明しすぎる試飲スタッフ
テイスティング・ルームのスタッフがワインの説明をするときに、試飲コメントのように細かく話してしまうことです。例えば「このワインは桃、梨、プラム、シナモントーストの味わいがあり…」といった感じで。味わいの感じ方は人によって違いますから、ここまで言われると、それを感じなかったときに、すごく罪悪感を持ってしまいます。
7.ワインの教師
ワインを教える人はたくさんいますね。資格を持っている人もいればそうでない人もいるでしょう。著者は、ワインは言葉で教わるより飲んで学べということを言いたいようですが、ちょっと微妙なところですね。やっぱり知識は何かしら教える人がいた方がいい場合もありますし。
最後に、私が考えるこういうのはちょっと、というのは、楽しくない話をする人ですね。ワインはやっぱり楽しく飲みたいですから。
順に挙げましょう。
1.ワインを勝手に注ぐウェイター
レストランでワインをボトルで飲んでいるときに、頼んでいないのに勝手に注ぐウェイターがいますよね。特にボトルにあと少しだけ残っているときに、勝手に注がれるといらっとするのはわかります。次のワインを頼むように急かされているようでもあるし、2人以上で飲んでいたら、最後はだれが飲むって決めていることもあるかもしれません。酒量も人によって違いますしね。
2.「キュレーション」されたワイン・リスト
この記事では、単にワインの選択をこだわったということよりも、ワイン・リストをゴテゴテと飾り立てたものを指しているようです。ワインの説明が、事実を並べることよりも美辞麗句で着飾ったようになっているのが著者をいらっとさせていると思われます。まあ、もしかしたらそういうリストをみて「素敵」って思う人もいるのかもしれませんがね。
3.「えせ」コレクター
高名なワインや家が高得点を付けたワインをただ集めたようなワイン・コレクターのことです。まあ、誰しも高得点のワインには興味があるわけですし、ボルドーの1級やロマネ・コンティ、カリフォルニアであればハーランやオーパス・ワンといったワインは飲んでみたいと思うのは自然なことだと思います。ただ、「コレクター」というレベルにまでなるのであれば、やはりもっと自分の好みというのがでてきてしかるべきでしょうね。
4.適温で提供されないワイン
これはすごくわかります。冷えすぎの白ワイン。温かすぎる赤ワイン。冷えすぎはまだいいんです。置いておけば温まってきますから。でも温度が高過ぎるのはどうにもなりません。理想的には適温よりちょっと低いくらいの温度で提供されて、飲んでいるうちに適温になるのがいいと思います。温度による味わいの変化も楽しめますしね。
余談ですが、現在コルギンの社長を勤めるポール・ロバーツさんはコルギンやその前のハーランで来日していますが、セミナーで供する温度にはとても厳しかったそうです。セミナーの途中に、「部屋の温度が2度高い」とメールを送ってくるほどだったとか。すごいですね。
5.ワインの「得点」に頼るワインショップ
これもわかりますね。日本では逆に得点も書いていないことが多いようですが、情報の一部としては必要だと思います。
6.ワインの味わいを説明しすぎる試飲スタッフ
テイスティング・ルームのスタッフがワインの説明をするときに、試飲コメントのように細かく話してしまうことです。例えば「このワインは桃、梨、プラム、シナモントーストの味わいがあり…」といった感じで。味わいの感じ方は人によって違いますから、ここまで言われると、それを感じなかったときに、すごく罪悪感を持ってしまいます。
7.ワインの教師
ワインを教える人はたくさんいますね。資格を持っている人もいればそうでない人もいるでしょう。著者は、ワインは言葉で教わるより飲んで学べということを言いたいようですが、ちょっと微妙なところですね。やっぱり知識は何かしら教える人がいた方がいい場合もありますし。
最後に、私が考えるこういうのはちょっと、というのは、楽しくない話をする人ですね。ワインはやっぱり楽しく飲みたいですから。
ヴィナス(Vinous)のアントニオ・ガッローニが2014年のナパ・ヴァレーの出来について記事を書いています(2014 Napa Valley – Vintage Report (Jun 2015) | Vinous - Explore All Things Wine)。ワインのレビューは有料会員でないと見られませんが、この記事はログインなしに閲覧可能です。
量的には2012年から3年続いた豊作です。その中でも2014年は旱魃が続いたことの影響や、かつてないほどの早い収穫時期を迎えたことの影響が懸念されていました。
ガッローニによると、2012~2014年の3ヴィンテージで見ると、一番良くないのが2012年だとのこと。以前の記事によると、2011年の不作の後の豊作で、量の確保に走ってしまったワイナリーが多く、そのために質が下がったり、量が多すぎて醸造が追いつかなくなったりしたところがあったようです。
2013年は質・量ともに申し分のない良ヴィンテージ。おそらく21世紀に入ってからで見てもベストの一つでしょう。
それでは2014年はどうだったでしょうか。
ガッローニによると2014年は2013年に似ているものの、もう少し軽い仕上がりでタンニンも弱めになりそうだとのこと。トップクラスのワイナリーでは2013年に匹敵するできだそうです。2013年が長熟型でタンニンが強いのに対し、2014年の方が若いうちから飲みやすいワインになっているようなので、飲み方によっては2014年の方が美味しく感じられるかもしれません。
ほかの地域のできはどうなのでしょうね。気になります。
量的には2012年から3年続いた豊作です。その中でも2014年は旱魃が続いたことの影響や、かつてないほどの早い収穫時期を迎えたことの影響が懸念されていました。
ガッローニによると、2012~2014年の3ヴィンテージで見ると、一番良くないのが2012年だとのこと。以前の記事によると、2011年の不作の後の豊作で、量の確保に走ってしまったワイナリーが多く、そのために質が下がったり、量が多すぎて醸造が追いつかなくなったりしたところがあったようです。
2013年は質・量ともに申し分のない良ヴィンテージ。おそらく21世紀に入ってからで見てもベストの一つでしょう。
それでは2014年はどうだったでしょうか。
ガッローニによると2014年は2013年に似ているものの、もう少し軽い仕上がりでタンニンも弱めになりそうだとのこと。トップクラスのワイナリーでは2013年に匹敵するできだそうです。2013年が長熟型でタンニンが強いのに対し、2014年の方が若いうちから飲みやすいワインになっているようなので、飲み方によっては2014年の方が美味しく感じられるかもしれません。
ほかの地域のできはどうなのでしょうね。気になります。
大阪のワインショップWassy'sが7月9日、東京で大試飲会を開催します。
ワインの種類はなんと150種類以上! しかも試飲し放題。料理はフィンガーフードが用意されているそうです。
なんといってもこの種類ですからね。1種類10mlしか飲まなかったとしても全種類制覇したらボトル2本分になってしまいます。なかなか前種類は難しいと思いますが、それを目指してがんばってください。
以下が、Wassy'sからのお願いです。
★日時★ 7月9日(木)夜7時スタート
★場所★ PATINASTELLA(パティナステラ)さん
東京都渋谷区神山町11-15 神山フォレスト1F
★参加費★ 10,000円(税込)
申し込みはこちらから。
ワインの種類はなんと150種類以上! しかも試飲し放題。料理はフィンガーフードが用意されているそうです。
なんといってもこの種類ですからね。1種類10mlしか飲まなかったとしても全種類制覇したらボトル2本分になってしまいます。なかなか前種類は難しいと思いますが、それを目指してがんばってください。
以下が、Wassy'sからのお願いです。
(^▽^) グラスにはちょこっとしかお注ぎしません。
→全種類すべて飲んでいただきたいと思ってます。
全員に行きわたったなーーと言う時点でおかわり禁止令が解かれます。
(^▽^) 酔っ払ったらあかんのです。
→ スマートに飲んでこその全種類制覇です。
(^▽^) カウンター前でスタッフを独り占めは禁止です。
→150名様全員とお話ししたいと思います。いくら好みでも一人のスタッフ
だけをガッツリ羽交い絞めにしている所を見つけたら指導が入ります。
(^▽^) スタッフの話が長いねん。と思ったら即座に通報お願いします。
→ハダノリが飛んで行って、“キミ、話おもろないねん。”とバッサリ切ります。
(^▽^) アンケートは必ずお書きください。
→ アンケート回収するために東京行ってるようなもんです。
(^▽^) アンケートに食べ物が少ない。と書かれても増えません。
→ 大阪人、いっつもそれ書くねん (ーー;)
(^▽^) 周りの迷惑になるような強い香りをまとってのご来場は控えてください。
→ 思わず“くさっっ”と言ってしまいますので。m(_ _)m
(^▽^)お酒の飲める年齢に達した方以外のご来場は出来ません。
→ お酒は二十歳になってから♪ お兄さん若く見えますけどね。
(^▽^) とりあえず、、、否、必ず!!!【楽しんでください】
→ ワインはそういうもんでしょ。
★日時★ 7月9日(木)夜7時スタート
★場所★ PATINASTELLA(パティナステラ)さん
東京都渋谷区神山町11-15 神山フォレスト1F
★参加費★ 10,000円(税込)
申し込みはこちらから。
インシグニアなどの高級ワインで知られるジョセフ・フェルプスが、3年を費やしてワイナリーを大幅に改装しました(Phelps Unveils Winery Upgrade | Wine News & Features )。
今回の目的は観光客の増加。セールス・アンド・マーケティング・ディレクターのマイク・マッケヴォイは「ナパはワイン・ツーリズムの中心地となっているが、うちはそれに乗り遅れていた」と語っています。
そのため、今回の改築では醸造用のタンクが置いてあったところを5つのテイスティング・ルームにしました。様々な人数のグループに対応できるようにするとのことです。
私がジョセフ・フェルプスを訪問したのは、もう20年も前のことですが、予約のみで割と狭いところに詰めて座らされ、敷居が高く感じたものでした。
今後は、もっと訪問しやすいワイナリーになりそうです。
なお、この場所でワインを醸造したのは2006年まで。それ以降は近隣の施設に移っています。
今回の目的は観光客の増加。セールス・アンド・マーケティング・ディレクターのマイク・マッケヴォイは「ナパはワイン・ツーリズムの中心地となっているが、うちはそれに乗り遅れていた」と語っています。
そのため、今回の改築では醸造用のタンクが置いてあったところを5つのテイスティング・ルームにしました。様々な人数のグループに対応できるようにするとのことです。
私がジョセフ・フェルプスを訪問したのは、もう20年も前のことですが、予約のみで割と狭いところに詰めて座らされ、敷居が高く感じたものでした。
今後は、もっと訪問しやすいワイナリーになりそうです。
なお、この場所でワインを醸造したのは2006年まで。それ以降は近隣の施設に移っています。
Wine Advocate誌で94点の評価を得たターリーのジンファンデル「ジュヴナイル」。さすがに本国でも人気が高く、インポーターへの追加入荷はないらしいです。
先日は柳屋で紹介しましたが、カリフォルニアワインあとりえにもほぼ同価格で入っています。送料はこちらの方が安いです(柳屋は店に取り置きすれば送料ゼロになりますが)。
おそらく3000円~5000円のジンファンデルとしては、これとベッドロックのオールド・ヴァインが双璧といっていいのではないでしょうか。
先日は柳屋で紹介しましたが、カリフォルニアワインあとりえにもほぼ同価格で入っています。送料はこちらの方が安いです(柳屋は店に取り置きすれば送料ゼロになりますが)。
おそらく3000円~5000円のジンファンデルとしては、これとベッドロックのオールド・ヴァインが双璧といっていいのではないでしょうか。
ソノマのグレン・エレンにある家族経営の人気ワイナリー「ベンジガー・ファミリー」(Benziger Family)が、ワイン・グループ(The Wine Group)社に売却されました(Benziger Family Winery sold to Wine Group | The Press Democrat)。近隣にある同じ経営によるイマジリー(Imagery)も一緒に売却されています。売却価格は明らかになっていませんが、9000万~1億ドル程度であろうと言われています。
ベンジガーは1980年に創設されたワイナリー。1990年代からビオディナミ(バイオダイナミック)に取り組んでおり、デメター社による認証も受けています。ワインの価格帯で言うと20~80ドル程度と比較的高価格帯のものが中心となっています。また、トラムに乗った畑のツアーが人気の観光客にも評判がいいワイナリーです。生産量は14万ケース弱。
それに対して、ワイン・グループはフランジアなど、低価格のワインを中心と
する巨大資本。年間6000万ケースを製造しています。
一見ミスマッチに見える両社ですが、ワイン・グループは近年収益性の高いプレミアム・ワインに力を入れるようになっており、2008年に立ち上げたカップケーキというブランドは年間300万ケースにまで成長しています。
今回の買収にあたっては、ビオディナミによるブドウ栽培を続けることと、従業員を解雇しないことを条件としています。ベンジガー家では、創設者のマイク・ベンジガーはこれを機に引退しますが、ワイナリーに残るメンバーもいます。
ソノマでは今年になってから、シドゥーリをケンダル・ジャクソンが、「J」をガロが買収と、いずれも家族経営のワイナリーが売却されています。シドゥーリの場合はマーケティングにかける手間を減らしたいというのが動機だったようですが、Jとベンジガーの場合は、世代交代期になってきたことが理由の一つではないかという気がしています。今後もこのような売却は増えるのかもしれません。
ベンジガーは1980年に創設されたワイナリー。1990年代からビオディナミ(バイオダイナミック)に取り組んでおり、デメター社による認証も受けています。ワインの価格帯で言うと20~80ドル程度と比較的高価格帯のものが中心となっています。また、トラムに乗った畑のツアーが人気の観光客にも評判がいいワイナリーです。生産量は14万ケース弱。
それに対して、ワイン・グループはフランジアなど、低価格のワインを中心と
する巨大資本。年間6000万ケースを製造しています。
一見ミスマッチに見える両社ですが、ワイン・グループは近年収益性の高いプレミアム・ワインに力を入れるようになっており、2008年に立ち上げたカップケーキというブランドは年間300万ケースにまで成長しています。
今回の買収にあたっては、ビオディナミによるブドウ栽培を続けることと、従業員を解雇しないことを条件としています。ベンジガー家では、創設者のマイク・ベンジガーはこれを機に引退しますが、ワイナリーに残るメンバーもいます。
ソノマでは今年になってから、シドゥーリをケンダル・ジャクソンが、「J」をガロが買収と、いずれも家族経営のワイナリーが売却されています。シドゥーリの場合はマーケティングにかける手間を減らしたいというのが動機だったようですが、Jとベンジガーの場合は、世代交代期になってきたことが理由の一つではないかという気がしています。今後もこのような売却は増えるのかもしれません。
オークション・ナパ・ヴァレーが6月4日~7日に開催され、オークションの落札総額は1580万ドルとなりました。2013年の1690万ドル、2014年の1840万ドルは下回ったものの、2005年の1050万ドルを大幅に上回って過去3番めの落札額になりました。
昨年の記事は「Auction Napa Valley、落札総額が2年連続の最高値更新」
メイン・イベントとなるライブ・オークションでの最高額ロットはオーパス・ワンの35ヴィンテージのマグナムボトルセットに2週間のワイナリーツアー(欧州、米国)を加えたもので、オークション中に3セットまで拡張されました。トップ3の合計額は240万ドルで一つのロットの落札額として過去最高となりました。
落札額は地域の健康や教育のために寄付されます。
昨年の記事は「Auction Napa Valley、落札総額が2年連続の最高値更新」
メイン・イベントとなるライブ・オークションでの最高額ロットはオーパス・ワンの35ヴィンテージのマグナムボトルセットに2週間のワイナリーツアー(欧州、米国)を加えたもので、オークション中に3セットまで拡張されました。トップ3の合計額は240万ドルで一つのロットの落札額として過去最高となりました。
落札額は地域の健康や教育のために寄付されます。
京橋ワインでパライソのピノ・ノワールが税込みでも2700円と安くなっています。
パライソのワインはヴィノスやまざきが輸入販売していますが、京橋ワインではヴィノスやまざきとの提携によって同社輸入のワインを扱っているとのこと。ワインによってはヴィノスやまざきより安くなっており、このピノ・ノワールの場合は500円も安いです。
元々コスト・パフォーマンスの高いワインですから、この価格はかなりお得です。送料500円ですから(クール代除く)、2本以上買えばヴィノスやまざきで買うより安くなります。
このほか、パライソのリースリングも結構好きです。リースリングを飲む頻度はあまり多くないですが、たまに飲みたくなるワインです。
パライソのワインはヴィノスやまざきが輸入販売していますが、京橋ワインではヴィノスやまざきとの提携によって同社輸入のワインを扱っているとのこと。ワインによってはヴィノスやまざきより安くなっており、このピノ・ノワールの場合は500円も安いです。
元々コスト・パフォーマンスの高いワインですから、この価格はかなりお得です。送料500円ですから(クール代除く)、2本以上買えばヴィノスやまざきで買うより安くなります。
このほか、パライソのリースリングも結構好きです。リースリングを飲む頻度はあまり多くないですが、たまに飲みたくなるワインです。
えーと、久しぶりの「今週のワイン動画」です。
今回はコルクにレーザーで刻印をするところ。ワイナリーに行っても既に刻印済みのコルクしか置いてないですから、普通は見ないところですよね。
短いビデオですが、ちょっと珍しいのでシェアしておきます。ソースはFacebookのGrgich Hillsのページ。
今回はコルクにレーザーで刻印をするところ。ワイナリーに行っても既に刻印済みのコルクしか置いてないですから、普通は見ないところですよね。
短いビデオですが、ちょっと珍しいのでシェアしておきます。ソースはFacebookのGrgich Hillsのページ。
Of course we use only high grade cork and we thought you’d enjoy seeing how we brand each of those corks.
Posted by Grgich Hills Estate on 2015年6月4日
ターリーといえば、カリフォルニアの濃いジンファンデルの代表格でしたが、近年はよりソフトなスタイルに変わっているようです。日本には10年近く入荷のブランクがありましたが、2012年からまた入ってきています。
ターリーはまた、単一畑の高価なものが多いのですが、その廉価版で比較的若い木のブドウから作られるジュヴナイルがあります。これの非常に評価の高い2013年版が入荷されています。
どれくらい高評価かというと、Wine Advocate誌では94点、Wine Spectatorでも90点を超えています。ロバート・パーカーは「単一畑でないからといって下に見てはいけない好例だ」と書いています。
日本の価格でも税抜き3000円台。かなりお買い得なワインです。
僕も先週あたりから、そろそろこの2013年が入ってくるのではないかとウォッチしていました。グッドタイミングです。
ターリーはまた、単一畑の高価なものが多いのですが、その廉価版で比較的若い木のブドウから作られるジュヴナイルがあります。これの非常に評価の高い2013年版が入荷されています。
どれくらい高評価かというと、Wine Advocate誌では94点、Wine Spectatorでも90点を超えています。ロバート・パーカーは「単一畑でないからといって下に見てはいけない好例だ」と書いています。
日本の価格でも税抜き3000円台。かなりお買い得なワインです。
僕も先週あたりから、そろそろこの2013年が入ってくるのではないかとウォッチしていました。グッドタイミングです。
大人気のヴァーナーに新作シャルドネが登場しました。いろいろ意外でびっくりしています。
何が意外かというと、①サンタバーバラ産であること、②単一畑でありながら価格が3000円台(税抜き)と安いこと、③ヴァーナーブランドだけど自社畑ではないこと、などです。
畑の名前はエル・カミーノ。サンタバーバラのロスアラモス地区にあります。サンタリタヒルズなどと比べると温暖な地区で、そのためマロラクティック発酵なしで作られているそうです。
発酵に使うのもステンレスタンクが75%、大樽が25%と、従来の小樽発酵と異なっています。
これらを合わせて考えると、従来の単一畑と、フォックスグローブ(セントラルコーストから購入したブドウで、ステンレスタンクを使い、マロラクティック発酵なしで作られています)の間的な存在になるのでしょうか。
それでも、ヴァーナーブランドを付けているのですから品質には自信があるのでしょう。気になります。
何が意外かというと、①サンタバーバラ産であること、②単一畑でありながら価格が3000円台(税抜き)と安いこと、③ヴァーナーブランドだけど自社畑ではないこと、などです。
畑の名前はエル・カミーノ。サンタバーバラのロスアラモス地区にあります。サンタリタヒルズなどと比べると温暖な地区で、そのためマロラクティック発酵なしで作られているそうです。
発酵に使うのもステンレスタンクが75%、大樽が25%と、従来の小樽発酵と異なっています。
これらを合わせて考えると、従来の単一畑と、フォックスグローブ(セントラルコーストから購入したブドウで、ステンレスタンクを使い、マロラクティック発酵なしで作られています)の間的な存在になるのでしょうか。
それでも、ヴァーナーブランドを付けているのですから品質には自信があるのでしょう。気になります。
ソノマにあるブエナビスタ(Buena Vista)はカリフォルニア最古のワイナリーとして知られています。歴史的価値は大きいのですが、近年までは必ずしもそれに見合った注目を受けていませんでした。しかし、数年前にジャン・シャルル・ボワセ(下の写真)が買収してからは、熱心に改革や改築に取り組み、今ではソノマでも有数の観光地となったようです。
そのブエナビスタがワイン作りの道具を集めた博物館を開きます(Buena Vista Winery officially unsheaths its Tool Museum | Sonoma Index-Tribune | Sonoma News, Entertainment, Sports, Real Estate, Events, Photos, Sonoma, CA)。以前にも報じていましたが、いよいよグランドオープンとなったようです。非常にエンタテイメント色の強いもので、これによって「テイスティング、歴史、バーチャルリアリティ、ブロードウェイのショー」がこのワイナリーだけで経験できるようです。
どのようにエンタテイメント的かというと、創始者の「伯爵」に扮した俳優がツアーガイドをしたり、博物館では道具類が音楽に合わせて動いたり、といったことのようです。ディズニーランドの「カントリーベアジャンボリー」のようとも書かれていましたが、こればっかりは実際に見てみないと分からないですね。
ちなみに道具類はボワセ家(ブルゴーニュの有力なネゴシアン)から運んできたものが多いとのことです。
ジャン・シャルル・ボワセは、ブエナビスタだけでなく、経営破綻したデ・ローシュ(デ・ローチ、DeLoach)を復活させ、自身のJCBブランドではブルゴーニュとカリフォルニアのブレンドワインなどユニークなものを作っています。奥さんはガロのワインメーカーであるジーナ・ガロ。これだけ手を広げていると、よほど浮ついた人なのかと思いきや、ワイン作りにも真摯に取り組んでいるようです。非常に興味深い人です。
そのブエナビスタがワイン作りの道具を集めた博物館を開きます(Buena Vista Winery officially unsheaths its Tool Museum | Sonoma Index-Tribune | Sonoma News, Entertainment, Sports, Real Estate, Events, Photos, Sonoma, CA)。以前にも報じていましたが、いよいよグランドオープンとなったようです。非常にエンタテイメント色の強いもので、これによって「テイスティング、歴史、バーチャルリアリティ、ブロードウェイのショー」がこのワイナリーだけで経験できるようです。
どのようにエンタテイメント的かというと、創始者の「伯爵」に扮した俳優がツアーガイドをしたり、博物館では道具類が音楽に合わせて動いたり、といったことのようです。ディズニーランドの「カントリーベアジャンボリー」のようとも書かれていましたが、こればっかりは実際に見てみないと分からないですね。
ちなみに道具類はボワセ家(ブルゴーニュの有力なネゴシアン)から運んできたものが多いとのことです。
ジャン・シャルル・ボワセは、ブエナビスタだけでなく、経営破綻したデ・ローシュ(デ・ローチ、DeLoach)を復活させ、自身のJCBブランドではブルゴーニュとカリフォルニアのブレンドワインなどユニークなものを作っています。奥さんはガロのワインメーカーであるジーナ・ガロ。これだけ手を広げていると、よほど浮ついた人なのかと思いきや、ワイン作りにも真摯に取り組んでいるようです。非常に興味深い人です。
ソノマ在住のワインジャーナリスト、カフマン恵美子さんに教えてもらったNYタイムズの記事を読みました(The Wrath of Grapes - NYTimes.com)。
かなり長い記事で、IPOBのラジャ・パーの話に始まり、IPOBに批判的なロバート・パーカーの話、ニューヨークのソムリエの話、またナパでIPOBのメンバーになっているマサイアサン(Matthiasson)や、反対にパーカーから高い評価を得ているシェーファー(Shafer)の話などが書かれています。
これを読むとIPOBのワインについて、米国でどのように受け取られているか、なんとなく雰囲気が分かるような気がしました。
興味深く感じたのは、ニューヨークで以前はほとんどいなかったソムリエが、今は1つのレストランに複数のソムリエがいるほど増えているということ。彼らの中にIPOBのワインを支持する人が多いことが、それまでの「パーカー・ポイント」一択的なワインの選び方から変わってきた一因になっているようです。
カリフォルニアワインは自由な半面、何かがブームになると、皆一緒くたにそちらに流れる傾向があると思っています。例えば1990年代のメルローのブームだったり、2000年前後のカルトワインのブーム(凝縮度をエルために、収穫を極端に遅らせることが問題になった時期もありました)だったり、映画『サイドウェイ』以降のピノ・ノワールのブームだったり、…。
IPOBはまだそこまで極端な動きになっていないのが逆に健全な気がします。
作り手としては、IPOBのような酸が強くアルコール度が低いスタイルを目指すのか、従来のカリフォルニアワインのような酸が少なく果実味の強いスタイルを目指すのか、どこかに自らのスタイルを決めることは必要でしょう。
しかし、我々コンシューマーは別に「~~派」になる必要はないのです。IPOBのワインを楽しむ一方で、パーカーが高得点を付けたナパのカベルネを楽しんでも、何の問題もありません。ワインの飲み方も、食事に合わせるだけでなく、ワインを単独で飲んだっていいわけです。
そういったことを含めて、自由なカリフォルニアワインをこれからも楽しみたいと思ったのでした。
以下は余談ですが、この記事を読んで米国がうらやましくなった点もあります。
まずはNYタイムズのような一流紙に、これほどしっかりとした、読み応えのあるワインの記事が載っていること。日本の新聞だったら、長くてもこの4分の1くらいの記事でしょうし、内容ももっと誰でもわかるようにと、マニアにとってはつまらないレベルに抑えられてしまうと思います。
もう1つは、この記事に200を超えるコメントが付いていること。ざっと見たのですが、日本のコメント可能なメディア(例えばハフィントンポストなど)に付くコメントがやたら感情的だったり、揶揄するようなものだったりするのが多いのに対し、ほとんどがまっとうな意見でした。
日本のワインシーンでは、こういった記事もなかなかなければ、それについて議論する土壌もないというのが寂しく感じます。
かなり長い記事で、IPOBのラジャ・パーの話に始まり、IPOBに批判的なロバート・パーカーの話、ニューヨークのソムリエの話、またナパでIPOBのメンバーになっているマサイアサン(Matthiasson)や、反対にパーカーから高い評価を得ているシェーファー(Shafer)の話などが書かれています。
これを読むとIPOBのワインについて、米国でどのように受け取られているか、なんとなく雰囲気が分かるような気がしました。
興味深く感じたのは、ニューヨークで以前はほとんどいなかったソムリエが、今は1つのレストランに複数のソムリエがいるほど増えているということ。彼らの中にIPOBのワインを支持する人が多いことが、それまでの「パーカー・ポイント」一択的なワインの選び方から変わってきた一因になっているようです。
カリフォルニアワインは自由な半面、何かがブームになると、皆一緒くたにそちらに流れる傾向があると思っています。例えば1990年代のメルローのブームだったり、2000年前後のカルトワインのブーム(凝縮度をエルために、収穫を極端に遅らせることが問題になった時期もありました)だったり、映画『サイドウェイ』以降のピノ・ノワールのブームだったり、…。
IPOBはまだそこまで極端な動きになっていないのが逆に健全な気がします。
作り手としては、IPOBのような酸が強くアルコール度が低いスタイルを目指すのか、従来のカリフォルニアワインのような酸が少なく果実味の強いスタイルを目指すのか、どこかに自らのスタイルを決めることは必要でしょう。
しかし、我々コンシューマーは別に「~~派」になる必要はないのです。IPOBのワインを楽しむ一方で、パーカーが高得点を付けたナパのカベルネを楽しんでも、何の問題もありません。ワインの飲み方も、食事に合わせるだけでなく、ワインを単独で飲んだっていいわけです。
そういったことを含めて、自由なカリフォルニアワインをこれからも楽しみたいと思ったのでした。
以下は余談ですが、この記事を読んで米国がうらやましくなった点もあります。
まずはNYタイムズのような一流紙に、これほどしっかりとした、読み応えのあるワインの記事が載っていること。日本の新聞だったら、長くてもこの4分の1くらいの記事でしょうし、内容ももっと誰でもわかるようにと、マニアにとってはつまらないレベルに抑えられてしまうと思います。
もう1つは、この記事に200を超えるコメントが付いていること。ざっと見たのですが、日本のコメント可能なメディア(例えばハフィントンポストなど)に付くコメントがやたら感情的だったり、揶揄するようなものだったりするのが多いのに対し、ほとんどがまっとうな意見でした。
日本のワインシーンでは、こういった記事もなかなかなければ、それについて議論する土壌もないというのが寂しく感じます。
日本人の中村倫久さんがカリフォルニアで作るワイン「ノリア」。2013年のピノ・ノワールがインポーター希望価格で1600円値上げすることが発表されています。2012年の希望価格が5600円だったのに対し、2013年は7200円。
2012年は税抜き4000円台で売っているショップもありましたが、2013年は6000円台が避けられないでしょう。シャルドネの価格は明らかになっていませんが、こちらも値上げされるでしょう。
2012年は税抜き4000円台で売っているショップもありましたが、2013年は6000円台が避けられないでしょう。シャルドネの価格は明らかになっていませんが、こちらも値上げされるでしょう。
6月3日から7日までナパのリゾート「メドウッド」で開かれるオークション・ナパ・ヴァレー。ナパの初夏を彩る風物詩であり、これが終わるといよいよ夏だなあという気分になってきます。昨年は落札総額1840万ドルと2年連続の最高を記録(Auction Napa Valley、落札総額が2年連続の最高値更新)。今年はどうなるか注目されています。
メイン・イベントは6日に開かれるライブ・オークションですが、それ以外に前日に行われるバレル・オークションやインターネットで参加できるEオークションもあります。
Eオークションについては日本など海外からも入札可能です。約200ロットとかなりのロットが出展されていますから、落札のチャンスもあるかもしれません。
一覧はこちらからご覧ください。→2015 Auction Napa Valley E-Auction Lots
日本からでもオークション・ナパ・ヴァレーの雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。
メイン・イベントは6日に開かれるライブ・オークションですが、それ以外に前日に行われるバレル・オークションやインターネットで参加できるEオークションもあります。
Eオークションについては日本など海外からも入札可能です。約200ロットとかなりのロットが出展されていますから、落札のチャンスもあるかもしれません。
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日本からでもオークション・ナパ・ヴァレーの雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。