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Date: 2014/1230 Category: おすすめワイン
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柳屋で2015年1月4日までポール・ラトーが送料無料になっています。なお、店はこの日まで年末年始休業なので、発送は1月5日以降になります。

ポール・ラトーのワイン、値段は1ランク上ですが、味わいもそれを裏切らないものです。品が良くてきれいなワイン。それでいて奥深さもあります。この機会にどうぞ。

ちなみに個人的に今年のベスト・シャルドネはポール・ラトーの「心」だったかと思っています(Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲)。


Date: 2014/1228 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine-Searcherでは毎月、前月に検索されたワインのランキングを掲載しています。ボルドーのシャトー・ムートン・ロートシルトなどが定番の一位なのですが、2014年11月に、記録に残ることが起こりました(Most Searched-For Wine a Shock Result | Wine News & Features)。

なんと1位がサントリーの「山崎シングルモルト・シェリーカスク」だったのです。もちろんワインではなくウイスキーです。

「ワールド・ウイスキー・バイブル2015(Whisky Bible)」で世界一位になったと発表されたのが2014年11月3日。それで検索が急増したようです。11月8日の記事「What's Up With These Spirited Searches? | Wine News & Features」で既にトップ100に載るだろうとは書かれていますが、さすがに1位になったのはワインのサイトとしても少々ショッキングだったようです。

山崎は、朝ドラ「マッサン」でも大きく取り上げられていますね。関西に住んでいる人にとっては、電車から見える山崎蒸留所はランドマークになっているといいます。

ところで、マッサンを見ていると、樽が古いものしか使っていないようなのですが、ウイスキー作りでは新樽は使わないのでしょうか?

Date: 2014/1226 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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12月26日21時からTBS系列で放映された「鶴瓶の!型破り偉人伝!」。その中で江川卓さんが、故中村勘三郎さんとの思い出のワインとして紹介したのがノリア (中村セラーズ)のシャルドネです。

ノリアについては以下の記事を参照
中村さんの作る「ノリア」のワイン会に行って来ました

この記事にも書いたように、日本人の中村倫久(のりひさ)さんが作る日本食に合わせやすいワインです。



ピノ・ノワールもあります。
Date: 2014/1226 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ロバート・パーカーが2014年のベストワインを発表しました。分野は現行リリース、コストパフォーマンス、素晴らしいワイン経験、ディナー、バーティカル・テイスティング、ワイン以外となっています。

現行リリースでは
2013 Russell Bevan Sauvignon Blanc Dry Stack Vineyard, Sonoma
2012 Lail Vineyards Cabernet Sauvignon J Daniel Cuvee, Napa
2012 Lokoya Mount Veeder Cabernet Sauvignon, Napa
が選ばれています。

コストパフォーマンスが高いワインでは
2013 Borsao Tres Picos Garnacha, Aragon, Spain
Bedrock NV Mixed Red Blend - Shebang - Lot Eight (VIII), California
Marietta Old Vine NV Lot 62, Sonoma

マリエッタは以前からことあるごとにパーカーが取り上げているワインです。以前は日本にも入荷されていましが、最近は見なくなってしまいました。

ベッドロックのシェバングは、ノン・ヴィンテージで作られるワイン。選ばれているのはロット8ですが、日本で現在売られているロット7にもパーカーは90点を付けています。気のおけないワインでおいしいです。

Date: 2014/1226 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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フランスのボルドーのワインでは“プリムール”(正確にはアン・プリムール、en primeur)と呼ばれる販売方法が根付いています。一種の先物取引で、例えば2014年のワインであれば2015年の6月頃にプリムールの価格が発表されます(ロバート・パーカーの評価がこの価格に大きく影響するので、ボルドーにおけるパーカーの存在感は極めて大きくなっています)。消費者はプリムールを扱う業者や小売店を通して購入を予約します。実際にワインが手に入るのは約2年後になります。

ワイナリーにとっては、熟成中に資金が回収できることによって、経営的なメリットがあり、消費者にとってはリリース時よりも安くワインを買えるチャンス(高くなる場合もあります)となります。

このような仕組みをナパのレアワインにも導入しようという試みが始まっています(Trying to Create an American Model of Wine Futures | News | News & Features | Wine Spectator)。

E-Cepという、ナパ版のサービスを立ち上げたのはセルジュ・マルキエとサリー・ウィルキンソンのカップル。マルキエはハーバード大でゲーム理論の博士を鶏、ゴールドマン・サックスのラテンアメリカフィナンシャルグループのトップでした。ウィルキンソンはドイツ銀行の英国エコノミストで英国保守党の財務アドバイザーを務めていました。

このように財務のプロである2人が立ち上げたサービスなので、消費者はワインそのものではなく債権を購入するという形になります。その債権がリリース時にワインを提供することを保証します。

2人はパイン・リッジの共同創業者であるナンシー・アンドラス・ダックホーンの協力を得て、参加するワイナリーを募りました。その結果、カーター・セラーズ、ダナ、スケアクロー、アウトポスト、ダンシング・ヘアーズ、コンティニュームといった超一流のワイナリーが加わることになりました。

2013年11月に始まり、2014年2月、4月、6月、9月、11月とこれまで6回募集をかけています。例えば2014年2月に募集されたコンティニュームの場合、2012年のワイン3本が540ドルとなっています。

また、現在募集中のものだとダンシング・ヘアーズの2013年ダブルマグナムが1本680ドル、コンティニュームの2013年エッチング入りダブルマグナムが1本1485ドル、カーター・セラーズの“The G.T.O”2013のダブルマグナムが1本1198ドルなどとなっています。値段はメーリングリストで購入するのと大きくは変わらないといっていいでしょう。

この仕組み、消費者にとってはメーリングリストのように毎年購入することを強いられないのがメリットです。例えば、子供のバース・ヴィンテージだけ買いたいといったニーズに応えられます。ワイナリーにとっては、例えばマグナムやダブルマグナムといった、どれだけ売れるかわからないフォーマットを売りやすいというメリットがあります。ただし、メーリングリストで即完売となるようなワイナリーにとって、この仕組みを使うメリットがどれだけ感じられるかは未知数です。

なお、日本からも購入可能です。最初にE-Cepに登録する必要があります。
Date: 2014/1225 Category: グルメ
Posted by: Andy
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タイトルの通りなんだけどワインの話じゃないです。アップルサイダーです。

「Martinelli's」のアップルサイダーはコストコでいつも買っているもの。グラスに注げばほとんどスパークリングワインのようです。

味は100%アップルジュースに炭酸を混ぜたものなので、本当に美味しいです。あえて難をつけるとしたら、1本250mlは少ない。うちの子たちは2本ずつ空けていました。

シャンメリーよりずっといいですよ。



こっちのマルティネリ、すごく安いです。

Date: 2014/1225 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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柳屋でドメーヌ・カーネロスの「Vintage Brut」が安くなっています。通常2980円が年内は2380円。米国で買うよりも格安です。

ちなみに、ここの最上級Le Reveも米国で買うよりずっと安くなっています。高品質のスパークリング・ワインを飲みたい人にはお薦めです。


Date: 2014/1225 Category: グルメ
Posted by: Andy
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Merry Christmas!

我が家のクリスマスイブ・メニューはオードブル的なサラダと、とりももロースト、スープとパンといった、日本人家庭としてはおそらく割と標準的なものでした。
ユーザーページ ミイル

鶏は、近所の鶏屋さんでローストしているもので、小ぶりだけど味は良かったです。スープは「ベジブロス」を使ったキャベツスープ。

今回特筆したいと思ったのが、サラダに載せたベーコン。伊藤ハムの「つるしベーコン」というので、コストコで買ったものです。

骨付きハムの試食に並んでいたら、アメリカ人と思しきカップルが脇目もふらずに、これを買いに来ていたので、「きっとこれは美味しいに違いない」と思ったのでした。骨付きハムは味はそこそこでしたが、値段が高かった(6000円以上!)ので断念し、こちらを購入。値段は900円くらいだったかと。600gくらいあるので決して高くないです。

そして長い! 冷蔵庫の幅と同じくらいあります。

食べてみたところ、スモークが聞いていて、脂も多すぎずほどよい感じ。むちゃくちゃおいしい(スープにも入れたらよかった)。

燻製好きな方には全力でお薦めします。

調べたらネットでもそんなに高くないです。そして伊藤ハムのショップでは燻製度合いを選べるそうですが、次回販売は1月8日ころからとのこと。楽天のレビューでも評価が4.5を超えていました。なお、一本肉なので長さや重さはある程度ばらつきがあるようです。

なお、今日のスパークリングはロデレール・エステートのカルテット。品よく美味しいです。お祝い用としてはちょっとボトルが地味かな。味には文句ありません。


Date: 2014/1224 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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▶ Wine Country Photography 2014 - YouTubeは、George Roseという人がワインカントリーの写真をスライドショーにした動画です(埋め込み禁止なので、リンクのみです)。

美しいですね。BGVにしたいです。

公式サイトはこちら(George Rose Photography)。この中でもワインカントリーの写真のスライドショー(写真は別)が見られます。

米国のAmazon.comでは本もあります。残念ながら日本のAmazon.co.jpにはありませんでした。
Amazon.com: The Art of Terroir: A Portrait of California Vineyards: Rod Smith, George Rose, Jess Jackson: Books
Date: 2014/1222 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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先日「スターレーンに謎の廉価版? 超限定です」という記事で紹介したスターレーンの限定セカンドワイン「スリーセインツ67 2007」、早速飲んでみました。

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注いだ感じは色が濃く、かなり凝縮感があります。コルクの下部も真紫に染まっていました。

香りはブルーベリーやカシスといった青系の果実に、そこはかとなくラズベリーなど赤系の果実も混じってきています。とても香り豊かで、これだけでおかずたべられそうな感じです。

味わいはとてもスムーズ。刺がなく、スルスルと喉に入っていきます。2007年のヴィンテージで7年熟成しているためか、カベルネ・フランの比率が高いためか、おそらくその両方によるものなのでしょう。飲み心地が良すぎて、気がついたらボトル半分近く飲んでました(普段はボトル1/4~1/3とつつましく飲んでます)。

やっぱり、これはよくできたワインですね。3000円台は安いと思います。
Date: 2014/1221 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日、SFクロニクルの西海岸ワイン年間トップ100が発表されました(Top 100 Wines: The Best of the West Coast in 2014 - SFGate)。毎年発表されているものですが、今年は選者のジョン・ボネが「The New California Wine」を記して話題になったこともあり、このトップ100についても一部で物議を醸しています。

(なお、「The New California Wine」については過去記事「読書感想――「The New California Wine」ジョン・ボネ、バランス追求派はカリフォルニアワインを変えるのか」に書いているのでご参照ください)

最初に反論を書いたのはNapa Valley Register紙(The Chronicle adds a blow to Spectator’s jabs)。カベルネ系以外でナパのワインがほとんど入っていないことを書いた上で「Looking at the list, it’s clear that unusual and new was a major criterion for picking wines.」と非難しています。

さらに、Wine SpectatorやWine Enthusiastの編集を長年勤めたスティーブ・ハイモフは選ばれたワインのアルコール度数が低いことが恣意的なのではないかとしています(My thoughts on the S.F. Chronicle’s Top 100 Wines of 2014 | STEVE HEIMOFF| WINE BLOG)。

9 of the 12 Chardonnays have alcohol below 14%
13 of 16 Other Whites have alcohol below 14%
8 of 9 Sparkling Wine, Rose and Others have alcohol below 14%
18 of 23 Pinot Noirs have alcohol below 14%

だったとのことで、ブラインド・テイスティングではなくアルコール度数を見て選んでいるのではないかとしています。

僕の意見としては、ジョン・ボネが選ぶ以上、こういうリストになるのは当然ではないかと思います。SFクロニクルというメジャーな媒体で、このように尖った思想の持ち主がメインのライターであることの是非ということは考えた方がいいのかもしれないですが。

ともあれ、選ばれたワインはどれも良いワイン。おめでとうございます。
Date: 2014/1220 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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今年8月にマグニチュード6クラスの大地震に見舞われたナパですが、さらに大きな地震の可能性があることがUC Davisの調べで分かりました(The next Napa earthquake could be much bigger, scientists find :: UC Davis News & Information)。






それによると、ナパの西を走る断層の長さは、従来考えていたよりも長く45マイル(約72km)に達するとのこと。このサイズだと、マグニチュード7クラスの地震が起こる可能性があるそうです。

その規模の地震が起こる頻度は1000年~2000年に1回程度なので、いつ起こるのかはほとんど予期できないそうです。

ちょっと怖いですね。

もっとも私の住んでいる横浜市は今後30年以内に震度6弱以上の大地震が起こる確率が78%だといいますから、もっと危険なようですが。
Date: 2014/1219 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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オックスフォードのオンライン辞書に今年追加された新語の中からいくつかを取り上げた記事がありました(Oxford Dictionaries Adds ‘Duck Face,’ ‘Man Crush’ and ‘Lolcat’ | TIME)。

Obamacare(オバマケア)など、いかにも時事的な語もありますが、面白いと思ったのが「duck face」。日本語でいうところの「アヒル口」です。
an exaggerated pouting expression in which the lips are thrust outwards, typically made by a person posing for a photograph

という説明があり、写真を撮るときにこういう顔をつくるのは洋の東西を問わないのだなあと思いました。

ちなみに、その次に載っている「five-second rule」は日本語の「5秒ルール」と同じ。食べ物を床に落としても5秒以内に拾えば菌が付かない」という都市伝説のルールです。僕は「3秒ルール」の方が一般的なのかと思っていましたが、世界的には5秒の方が強そうです。

また、「lolcat」というのはネットスラングで「lol」(laugh out loud=大笑い)と「cat」が合成された単語。猫の画像などにくだらないキャプションを付けて楽しむもので、日本では「ボケて」に相当するものと思えば良さそうです。

ネット時代、言語は別々でも同じような言葉が使われているというのは面白いですね。
Date: 2014/1219 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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サンタ・バーバラで優秀なカベルネ・ソーヴィニヨンを作るワイナリー「スターレーン」。先日お薦めワインの記事にも書きましたが、5000円台で買えるカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンの中ではベストの1つだと思ってます。また、2009年に作られたHappy Canyon AVAを代表するワイナリーでもあります。

ここのワインの基本ラインナップはカベルネ・ソーヴィニヨンのほか、上級編のアストラル、ソーヴィニョン・ブランとシンプルなのですが、オンラインWassy'sに「スリーセインツ67」という謎のワインが入荷しています。

このワインが作られた2007年はカベルネ・フランの出来がよく、アストラルでは通常90%程度カベルネ・ソーヴィニヨンを使うところ、フランの比率を増やしたそうです。

それで、アストラルとカベルネ・ソーヴィニヨンのセカンドワインとして作ったのがこのワイン。67というのはカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンド比率。カベルネ・フランも15%と結構多く入ってます。

これで3500円は格安だと思います。

ちなみに、店長のハダノリさんが、スターレーンを訪問したことで、特別に入れてもらったものだとか。Wassy's限定です。

Date: 2014/1217 Category: 技術系
Posted by: Andy
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来年の干支は「羊」。折り紙で折ってみました。小松秀夫さんの作品です(折図は「おりがみはうす - 小松英夫作品集」から)。

工程が100を超えるので相当大変かと思いましたが、それほど難しいところはなく、折りやすい作品でした。

Andy Matsubaraさん(@andyma)が投稿した写真 -


Date: 2014/1216 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ガロが米国の消費者のワイン消費動向をまとめたインフォグラフィックスを公開しています(2014 Gallo Consumer Wine Trends)。



日頃目にする記事は、高級ワインに関するものがどうしても多くなってしまうのですが、この動向は消費者の状況をより如実に表現している感があります。

例えば、上の図で示した、米国の若者はモスカートや泡を好むとか、若者の66%はワインにジュースを混ぜて飲むことがあるとか、非常に興味深い結果が出ています。

ぜひ、ご自身でご覧になってください。
Date: 2014/1215 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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日経Bizアカデミーで復刻連載されているニッカウヰスキー創業者「竹鶴政孝」さんの『私の履歴書』。言わずと知れた、朝ドラ『マッサン』のモデルになった人です。

ドラマでは、スコットランドへの留学から帰ってきたところから描かれていますが、実は「マッサン」はスコットランドに行く前に米国でワイン作りを学んでいたことが、今日公開の記事に載っていました(第7回 米国に立ち寄る ぶどう酒工場を見学 仏・伊と違う大規模な設備)。1818年のことですから、米国で禁酒法が始まる1920年の直前の段階だったと思われます。

場所はサクラメント。カリフォルニアの州都がある都市ですが、おそらくセントラル・ヴァレーで作られる、あまり品質の高くないブドウから大量生産でワインを作っていたのでしょう。マッサンはカリフォルニアでのワイン作りについて、次のような否定的見解を述べています。

それはあとで勉強して歩いた本場のフランス、イタリアの手づくりに近いぶどう酒づくりとは、全く対照的な製法であった。ウイスキーでもそうだがよい酒をつくるためには、規模や設備では解決できないものがある。熟成をじっくりしんぼうして待つ精神や気質がないと決してよいものはできないというのが私の信念の一つであるが、それをあとになって知ることができたという意味でカリフォルニア・ワインの勉強は役立ったといえる。どうもアメリカ人はよい酒をつくる国民性に欠けているように私には思えてならない。


どうせだったらソノマのファウンテン・グローヴで長沢鼎に会っていれば、もうちょっと違った感想になったのでは、とちょっと思ってしまいました。

また、できたらマッサンに今のカリフォルニアワインを飲んでほしいものです。日本人が素晴らしいウイスキーを作れたように、アメリカ人でもよい酒を作れるようになったのですから。
Date: 2014/1214 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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アントニオ・ガッローニのVinousでサンタ・バーバラの特集記事が出ています(レイティングは会員オンリー)。そこでシャトー・イガイ・タカハのワインがこぞっと高評価を得たとのことです。

94点 2013 Pinot Noir SONO 園
93点 2013 Pinot Noir KAZAOTO 風音
93点 2013 Pinot Noir KODO 鼓動
93点 2013 Chardonnay SAMURAI 侍
92点 2013 Chardonnay MIYA 美夜
92点 2013 Chardonnay HAMON 波紋
92点 2013 Chardonnay HANASHINOBU 花偲
91点 2013 Crossed Wing Chardonnay
91点 2013 Crossed Wing Pinot Noir

これを記念してシャトー・イガイ・タカハのサイトでは、2014年12月31日までの期間限定特別セールを開催しています。
Ch.igai Takaha / 杉本セレクションVinous高得点セット(2013Kanji)
Ch.igai Takaha / 杉本セレクションVinous高得点セット(Crossed Wing)

一つ前のお薦めワインの記事で2013「園」が「現在の漢字シリーズのピノ・ノワールの中でも1ランク上の味わい」と書きましたが、ガッローニも同じ評価で僕も嬉しいです(笑)。その記事では「波紋」も紹介したので「侍」はやめておいたのですが、侍も白の中では一番と評価していたことを付け加えておきます。

以前、ダイアトムの「サムライ・ビューティ」にロバート・パーカーから95点の評価が出たことがありましたが、今回は名実ともに「シャトー・イガイ・タカハ」としての評価。嬉しいことです。

Date: 2014/1214 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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スパークリング編に続いて、スチル・ワイン編です。自信を持ってお届けするセレクションです。

まずは1000円台から。クリスマスにこの価格帯のワインを選ぶのはパーティ向けかなと思うので1本あたり1500円しない、送料込みの3本セットで。さらに割安の5本セットものもあります。ガイザーピークはコスト・パフォーマンスの高さでは定評のあるワイナリー。


スパークリングでも紹介したソフィア・コッポラのロゼ。こちらはスパークリングではありませんが、ボトルの綺麗さでは負けていません。


カレラのセントラル・コースト・ピノ・ノワールは年々品質が上がっていっています。昔は「安かろう、…」と思っていたのですが、この価格帯のピノ・ノワールとしては十分すぎるほどの品質でしょう。SFクロニクルの年間トップ100にも選ばれています。


カレラのキュベVはセントラル・コーストの自社畑の若いブドウの木のワインをブレンドしたもの。セントラル・コーストの品質が上がっているので、自社畑を加えることでどれだけ良くなっているのかは不明ですが、気持ちは高級感があります。値段のアップがちょっとなので、気分的にはこちらもありでしょう。

2000円台からもう1つルーシーのロゼ。サンタ・ルシア・ハイランズの雄「ピゾーニ」家が作るロゼです。味は抜群。ラベルが「桜」ですが、めでたい感じでいいことにしましょう。


3000円台ではNIKKEIプラス1で8位に入ったアタロンのメルロー。ワイナリー発掘もので、10年以上の熟成を経てこの価格です。


4000円台ではまずはこれ。ベッドロックのオールド・ヴァイン。古い木から作ったカリフォルニアの今を体現するワインです。


オー・ボン・クリマの青ラベルものが4000円で飲めるのはありがたい限り。今の為替レートでは現地価格より安いです。エレガント系が好きな方はぜひ。1ランク上の味わいです。


カリン・セラーズは10年以上熟成したワインしか売らないという異色のワイナリー。熟成好きな方に。なお、コルクがかなり柔らかくなっているので、抜栓には細心の注意を。


5000円台になるとカベルネ・ソーヴィニヨンもいいものが出てきます。スターレーンは「オーパス・ワンに勝った」という宣伝文句がひとり歩きしている感はありますが、非常に品質が高いワインであるのは確か。この価格帯なら抜群といってもいいかもしれません。


ヴァーナーのワインは、日本ではまだ知られていませんが、非常に評価が高いです。綺麗なワインが好きな方に。


6000円台ではまず、シャトー・イガイ・タカハの漢字シリーズのシャルドネ。「波紋」は一番万人向けの味わいに感じます。


ドメーヌ・ド・ラ・コートもカリフォルニアの「今」を体現したワイン。バランス追求派の立役者ラジャ・パーが作る上級編のワインです。


7000円台になると、すばらしいワインの目白押し。特にピノ・ノワールは優秀なワインが並びすぎで選ぶのに困るほど。その中でも目を引くのがリヴァース・マリー。100点満点のワインを次々と作り、今をときめくワインメーカー、トーマス・リヴァース・ブラウンが妻と作るピノ・ノワール。


一方、カベルネ系は中間価格帯と高価格帯の狭間感がありますが、その中ではニュートンのフラグシップ「パズル」を挙げておきます。


8000円台ではシェーファーのシラー「リレントレス」のオールド・ヴィンテージを見つけました。ワイン・スペクテーターで年間トップにもなったことのある銘柄。


ケイマスの40周年記念ボトル。ナパのカベルネ・ソーヴィニヨンの代名詞的ワイナリーです。



9000円台ではシルバー・オークのアレキサンダー・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨンを。アレキサンダー・ヴァレーならではのまろやかな味わい。個人的に思い出深いワイン。そのころは30ドルくらいでしたが…


シャトー・イガイ・タカハのピノ・ノワール「園」は現在の漢字シリーズのピノ・ノワールの中でも1ランク上の味わい。ワインメーカーのグレッグ・ブリュワーが「今まで作ったピノ・ノワールの中でトップ3に入る」と言ったとか。それくらい美味しいです。今回挙げたワインの中でも特にお薦め。


憧れのポール・ラトーです。


1万円超はブランドの世界に入っていくので割愛してもいいでしょうか(ここまでで大分疲れました)。

最後に、先日紹介して瞬殺だった99点のドミナスのマグナム版。3万円台はむちゃくちゃ安いと思います。
Date: 2014/1214 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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クリスマス用のワイン、この週末あたりにはオーダーしておいた方がいいでしょう。次の土日だと、取り寄せ品の場合など24日に間に合わないケースもあるかもしれません。

というわけでお薦めのカリフォルニアワイン、まずはお祝いらしくスパークリングから。安い順に挙げていきます。

2000円まででお薦めはなんといっても「やまや」で扱っているグロリア・フェラー。ブラン・ド・ノワールはほのかなピンク色で、お祝いムードを盛り上げます。とてもコスト・パフォーマンスがいいワインです。


次は、映画監督ソフィア・コッポラの名前がついたスパークリング。ブラン・ド・ブランなのでワイン自体はピンク色ではないですが、パッケージがピンクでおしゃれです。ラベルもセンスがいい。ほのかな甘みがあり、炭酸がきつくないスパークリングなので、飲み慣れていない人でも美味しく飲めると思います。女子受けは抜群。


次もグロリア・フェラー。こっちは1000円高いロゼです。ブラン・ド・ノワールよりも濃いピンク。コスパでは上に負けますが、ロゼのスパークリングとしては安いです。


次はソノマの人気ワイナリー「アイアン・ホース」のオーシャン・リザーブ。現在、割引で現地価格より安くなっています。1本について4ドルが海の保全のために寄付されます。エコ意識が高い人向け。


ジェイのロゼはなんといってもボトルの美しさが際立ちます。ギフトにもお薦め。


アイアン・ホースのウェディング・キュベは個人的には定番のスパークリング。ブラン・ド・ノワールでほのかなピンク色です。味もいいです。


ここから後はプレステージなキュベ。せっかくなので1ランク上のワインを、という方に。

ドメーヌ・カーネロスの最上級キュベ「ル・レーヴ」は米国で90ドル以上が当たり前というワイン。この値段は間違いじゃないの? と思うほど安いです。


ロデレール・エステートのエルミタージュ。良年しか作られないワインです。ボトルデザインも高級感があります。


エルミタージュのロゼはさらにレアもの。30年で4回しか作られていないので、次に手に入るのがいつになるかは分かりません。


シュラムスバーグのJ.シュラムは同社のトップ・キュベ。「ル・レーヴ」と並ぶカリフォルニアを代表するスパークリングですが、「ル・レーヴ」の安さの前にはちょっと霞んでしまうかも。というか、これでも今の為替レートを考えれば現地価格より安いくらいで、「ル・レーヴ」が安すぎるのですが。
Date: 2014/1213 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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100年に一度と言われる旱魃にみまわれているカリフォルニアに、ついに大雨が降りました(Here's How Much the Storm Is Helping California's Epic Drought)。

降水量は北カリフォルニアで50mm〜200mm程度。

恵みの雨であるのは確かですが、まだ貯水池の水量は数%上がった程度。まだまだ旱魃状態であることは変わりません。

むしろ、これで節水意欲がなくなってしまうのが心配という声もあります。

安心するには早すぎるようです。
Date: 2014/1212 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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【追記】2012年ヴィンテージの評価についてはこちらの記事をご覧ください(オーパス・ワン2012年は2007、2010と並ぶ高評価

オーパス・ワン2011の出荷が始まっています。例年10月ころに新ヴィンテージ発売というのが常套でしたが、今年はやや遅め。2010が意外と長く残っていたのでしょうか。

さて、2010年はオーパス・ワン史上最高とまで言われたヴィンテージ。Wine Advocate誌では一方、2011年は気温が低く、天候も悪く、難しいヴィンテージと一般には言われています。オーパス・ワンの場合はどうでしょう。

これまで評論家の評価が出ているものだと、ジェームズ・サックリングが92点、アントニオ・ガッローニのVinousが92点、ステファン・タンザーが90点となっています。先日おつたえしたように、タンザーはVinousに買収合併されましたが、今後こういう場合の評価をどうするのか気になるところです。

サックリングは2010年の評価を出していないので、残り2つの2010年の評価を見ると、Vinousが96点、タンザーが95点。やはり2010年の評価が高く、2011年はそれと比べると低くなっています。

ただ、これをもって質が低いというのは早計です。レビューのコメントを見ると、2011年は酸味が強く、胡椒などスパイスの風味を比較的感じるものになっているようです。オーパス・ワンはカリフォルニアワインの中ではエレガントな作りですが、その傾向がこのヴィンテージでは一層強そうです。そういったスタイルのワインが好きであれば、2011年も好きだろうと思います。

また、Vinousのアントニオ・ガッローニは、1年前にも試飲をしていて、そのときは89-92という評価をしています。今年の評価で92点になったというのは、予想の範囲ではあっても、良くなってきているということ。実際コメントでもこのワインは「サプライズ」であり、「ブリリアント」だと評しています。



Date: 2014/1210 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアワインあとりえで、ラベル不良品などの「訳あり」品セールをやっています。

目玉はなんといってもファイラのシャルドネ。ソノマコーストとハドソン、2種類出ています。ハドソンですよ、ハドソン!

ソノマコーストは税込みでも5000円切ってます。存在すらレアなファイラですから、セールにはまずならない品です。

Date: 2014/1210 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Spectator誌の年間2位を取ったこともある名門ワイナリViader(ヴィアデア、ヴィアディア)。実は9年前に倉庫が火事にあった後、ワイナリーを続けられるかどうかの瀬戸際まで追い詰められていたことが、わかりました。ニューヨーク・タイムズの記事で、当時のことをオーナーのデリア・ヴィアデアさんが語っています(After a Disaster, a Winery Starts Anew -- and Finds a Better Business Model - NYTimes.com)。

2005年10月12日、ナパにある倉庫が放火にあい、ヴィアデアはそこに保管していた2003ヴィンテージのワイン8万4000本をすべて失いました。売り上げにして450万ドル相当の損害でした。

その後の再建は綱渡りの連続でした。

実は、火事の知らせを聞いたのはナパのリゾートでプライベートなディナー中。たまたまSilicon Valley Bankの人がそこにいたため、とっさに100万ドルのつなぎ融資を依頼しました。保証人がいないとだめ、とのことでしたが、なんとか保証人も見つけて融資を受けられました。

しかし、問題はその後でした。火事の保険金がほとんど下りなかったのです。倉庫に預けたいたワインは「輸送中」とみなされ、保険の条件に輸送中のワインの保証は50万ドルまでとなっていたのです。ヴィアデアは裁判に訴えましたが、結局50万ドルも戻らないという結末でした。

トスカーナに買った畑を売却し、生産量も減らしました。流通業者を通さず、直接販売中心に切り替えました。こうして何とか乗り切ったのです。

ただ、悪いことばかりではありませんでした。息子と娘がワイナリーのビジネスを手伝うようになりました。直販を増やしたことによって、1本あたりの売り上げも大きく伸びました。現在では財政的な問題はなくなったといいます。

ヴィアデアさん、そんな苦労をされていたのですね。知りませんでした。

Date: 2014/1208 Category: おすすめワイン
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今年春、日本についに輸入が始まったベッドロック(Bedrock、これまでは主にベドロックと書いていましたが輸入元に合わせて表記を変えます)。個人的には今年のカリフォルニアワインの10大ニュースに入ることかと思っています。

そのベッドロックの主力商品オールド・ヴァインに新ヴィンテージ2013が登場しました。米国でもまだ専門誌でのレビューが出ていませんが、悪評のほとんどない2013年ですから、2012年と比べても劣ることはまずないでしょう。

また、ベッドロックのモーガン・トウェイン・ピーターソンが作る廉価版のワイン、シェバンも再入荷しています。廉価版といえどもWine Advocate誌では90点。気のおけないスタイルのワインですが、実力は侮れません。

Date: 2014/1206 Category: 業界ニュース
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コルギン(Colgin)・オーナーのアン・コルギン氏が社長のポール・ロバーツ氏と来日し、セミナー&試飲会が開かれました。



今回の試飲は4種、ヴィンヤード・マネジャーでもあるデイヴィッド・エイブリューの畑カリアド(Cariad)が2011と2005の2ヴィンテージ。自社畑のナンバー・ナイン・エステート(IX Estate)のボルドー系ブレンドが2011と2009の2ヴィンテージです。

以前出席した試飲会(Colginのセミナーで計16万5000円のワインを試飲)では2009年のカリアド、2010年のIX Estate、2009年のIX Estateシラーを試飲しています。このときの記事の最後に、こんなことを書いています。
ただ、5万円を超えるワインを欲しいと思うかどうかには、ワインの出来以上に、そのワイン、そのブランドへの信頼がいると思います。以前試飲したHarlanは類まれな個性を持っていました。Bondもそれぞれすごいと思いました。Colginにそれを感じるかというと、今日の時点ではよく分かりませんでした。おそらく、自分のテイスティング能力が足りないせいだと思います。Cariad、IX Estateの違いは言えても、共通する個性を説明するのは難しいものです。

今回は、せっかくオーナーも来日しているので、コルギンのワインとして表現したいことを聞いてみたところ「ピュアでエレガント」なワインということでした。実際にどうだったか、試飲の感想を見てみましょう。


今回2011年のワインが2つ入っています。ナパとしては異例なほど気温が低く難しいヴィンテージです。実はWine Advocate誌の評価でみるとカリアドが93、ナンバー・ナイン・エステートが92点とコルギンにしては低い点数が付いています。一方、2005年のカリアドはなんと100点、2009年のナンバー・ナイン・エステートと97点と高得点です。

実際試飲してみると2011年は確かにスケールはそれほど大きくなく、現時点ではタンニンも割と強く感じます。しかし、カリアドのブルーベリーっぽさとか、ナンバー・ナイン・エステートの赤系の果実っぽさといった個性はよりはっきりとし、また「ピュアでエレガント」というスタイルの共通性についても少しわかったような気がしました。

また、果実味が落ちて、熟成が少し始まったカリアド2005年には、すごく魅力を感じました。今は変化の過程という感じも少しありますが、もう数年たつと、ものすごいワインになりそうな気がしました。

コルギンのエレガントさは、フランスワインなどを飲んだときのエレガントさとはまた違うような気がします。はかなさではなく、アン・コルギンさんに通じるような、力強いのだけどマッチョではなくしなやかな魅力といったらいいでしょうか。

うまく表現できませんが、そんなことを思ったセミナー&試飲会でした。



実はナパで初めて100点を取ったシラーはコルギンです。
Date: 2014/1206 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日、「フレンチ・ランドリーなど、来年から前金制に変更」という記事を載せましたが、ちょうどオンラインWassy'sのワッシーさんこと鷲谷社長がFacebookでドタキャンについて書いていました。

なお、Wassy'sは大阪の天王寺にスープル、中之島にはスープル29(ヴァンヌフ)というレストランを持っています。スープルは食べログでトップ5000に入る人気レストランです。

ワッシーズダイニングスープル (Wassy's Dining Souple) - 四天王寺前夕陽ヶ丘/ワインバー [食べログ]
スープルヴァンヌフ (Souple 29) - 福島/ビストロ [食べログ]

ワッシーさんから許可をいただいたので、投稿そのまま転載します。
飲食店のドタキャン、すっぽかし問題年末に向けて急増中です。。

うちは少ないですけど、忘年会シーズンにさしかかる12月、レストラン仲間からの悲鳴が毎日の様に聞こえます。みなさんリコンファームしたりとかで自衛に努めてますが。。それでも起こるんですよね。。(T_T)

そう言う事をする方は、割りと気楽に考えてる方だからそんな事が出来るだと思いますが。ドタキャンの損失はレストラン(とくに小さな)にとっては死活問題です。
・機会損失:仮に代替のお客様が入らない場合は損害ですよね。
      予約で埋まる小箱の店の場合は、売上がゼロになって
      しまう事もあるんです
・廃棄ロス:翌日も使える食材ばかりじゃないんです。
      お客様の来店に合わせてベストな状態になる様に
      仕込んでます。

位の金銭的な損失は想像の範囲だと思いますが。。。

【一番のロスは、、スタッフの精神的なもんやと思うんですわ。】
朝から市場にいって仕入れてきた食材を「おいしくな~れ」と一生懸命下ごしらえして、、、さあ、、食べてもらおうと

→→
→→→え??来ない(T_T)

しかたなく、自分達で食べたりする事できますが、それがいくら高級な食材で美味しくても「食べれてラッキー」とは思えないですし、、ましてや量の加減とかでゴミ箱にポイしなければならない状況とかでは、ゴミ箱に捨てられた料理を見て泣きそうになります。。
お店のスタッフは「お客様に美味しく食べて欲しい」から作ってるんです。
サービススタッフもそれに合わせてテンションあげて笑顔を用意してまってるんです。
軽く8時間どころで無いブラックな労働時間に耐えれるのは、お客様に喜んでもらいたいと言う気持ちがあるから出来る事なんですよね。
こう言う事があると、お客様に対する気持ちがすり減ってしまうんですよね・・・

うーーんん、、ほんまになんとかしたい。。この問題。。

フレンチ・ランドリーのように前金制に移行するのは、なかなか勇気がいることでしょうし、それが常識にならないと、どのレストランでもできることではありません。

まずは、消費者としてドタキャンをしないようにするしかないです。また、そういう行動をする知り合いがいたら、どれだけレストランが困るか知ってもらうようにする、などしかないと思います。

というわけで、多くの人に知ってもらいたく、この投稿をしました。シェアしていただけたら幸いです。
Date: 2014/1205 Category: 業界ニュース
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ピノ・ノワールでは、カレラ・クローン、ウェンテ・クローンなど出所名が付いたクローン*がしばしば使われますが、ジンファンデルではこれまでクローンについて取りざたされることはありませんでした。ジンファンデルの業界団体ZAPはしばらく前から「Heritage Vineyard Project」としてジンファンデルのクローンの研究をしていましたが、このほどそこから4つの銘醸畑からのクローンを開発、苗木として使えるようにしました(Zinfandel Advocates & Producers Announces Four New Named Zinfandel Selections from ZAP Heritage Vineyard Project)。

*クローンとは苗木の遺伝子系統のこと。ブドウは基本的に接ぎ木で増やすため、遺伝子が全く同じ木が多数使われることになる。

4つの畑はLytton(リットン)、Moore(ムーア)、Teldeschi(テルデスキ)、George Zeni(ジョージ・ゼニ)。リットンは言わずと知れたリッジの畑。19世紀に植えられたジンファンデルが主体です。ムーアはナパのクームズヴィルにある畑。オーナーのマイク・アンド・モリー・ヘンドリーと、依頼を受けてワインを作っているロバート・バイアルから単一畑のワインが出ています。

テルデスキはRavenswoodで知られる畑。Ravenswoodのジョエル・ピーターソンの息子、モーガン・トウェイン・ピーターソンのBedrockもLorenzo's Heritageとして、ここのワインを作っています。

ジョージ・ゼニはメンドシーノの畑で一番古い木は1880年代に植えられています。Edmeadsに長年ブドウを売ってきましたが、2009年に契約を打ち切り、新しいワイナリーへと移行する途中のようです。

さて、これらのクローンで作られるワインはいつごろ出てくるでしょうか。また、これらの畑は実際にはフィールドブレンドとして、複数の品種が混じっていますが、ジンファンデル単独でその味わいが出るでしょうか。

いろいろ疑問はありますが、今後の成果を見守りたいと思います。
Date: 2014/1204 Category: 業界ニュース
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ナパの老舗ワイナリーNewtonの再生をオーナーであるモエ・ヘネシー社が明らかにしています(Moët Hennessy Maps Out Ambitious Plans For Napa’s Newton Vineyard)。

それによると、同社はニュートンを「ナパ・ヴァレーのカベルネでトップ5、6のワイナリーに入るように再生したい」とのこと。そのために、製品の数を絞り、アンフィルタードのシャルドネとカベルネ、上級キュベのパズルなどに注力するそうです。

また、アンフィルタードのカベルネでは、自社のスプリング・マウンテンにある畑のほか、モエ・ヘネシー社傘下のシャンドンが持っているマウント・ヴィーダーやヨントヴィルの畑のブドウも使うようにします。天候不順などの畑のリスクヘッジを目的としているようです。

ニュートンといえば、ナパの歴史には必ず登場する名門ワイナリーです。リック・フォーマンやジョン・コングスガードなど歴代のワインメーカーは超一流ぞろい。高品質なメルローやアンフィルタードのシャルドネなどで知られています。創設者の妻であるスー・ファ・ニュートンはファッションモデルなどの多彩な経歴で知られており、ニュートンの顔となっています。

確かに一時ほどは品質で注目されなくなった感はあります。再生プランはうまくいくのでしょうか。
Date: 2014/1203 Category: 業界ニュース
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レストランにとってドタキャンは深刻な問題です。昨今はオンライン予約が広がって便利になる一方で、気軽なドタキャンも増えているという話があります(参考:どたキャン・モンスター : AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉))。

そこで、レストランが予約時に支払いをすることでドタキャンを避けるというシステムが広がりつつあるようです。ナパの三つ星レストランとして有名なフレンチ・ランドリーと、その経営者のトーマス・ケラーがニューヨークに開いたパー・セも来年前金制に移行するとのことです(Thomas Keller's Per Se and The French Laundry Will Go Pre-Paid Next Year)。

それに合わせて、これまでOpenTableでオンライン予約を受け付けていたのをTockというシステムに変更するとのことです。

フレンチ・ランドリーの場合は1人あたり290ドル、パー・セは310ドルを予約金として取るそうです。果たしてこの取組は広がるのでしょうか。
Date: 2014/1202 Category: おすすめワイン
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スケアクロウは、ナパのワインの中でも今や「高貴度」ではトップと言っても過言ではないでしょう。傑作映画として知られる「オズの魔法使い」のプロデューサーだったJ. J. Cohn氏が、ナパの名門InglenookのオーナーだったJohn Daniel Jr.に薦められて作った畑が今に残ります。1945年に植えたカベルネ・ソーヴィニヨンというのは、ナパだけでなく世界的に見ても貴重ではないかと思います。

そのスケアクロウ、既にWine Advocate誌での100点も取っており、現行ヴィンテージでは国内価格は8万を超えています。

そのスケアクロウが2009年からセカンド的に作っているのがMエタンなるワイン。ちなみにスケアクロウという名がオズの魔法使いのカカシから来ているのは一目瞭然ですが、こちらの名前は分かりますか?

実はブリキ男「Tin Man」をフランス語にしたMonsieu Etainという意味です。

正式なセカンドではなく「セカンド的」という言い方をしていますが、畑はJ. J. Cohnであり、品質も普通のセカンドと比べるとかなり高く評価されています。

2012年はWine Advocate誌で94点(スケアクロウは98点)ですから、かなりの評価。その2012年がカリフォルニアワインあとりえに入ってきています(前置きが長くなりすぎました)。オーパスワンと同じような価格帯ですが、カリフォルニアワインマニアであれば、こちらの方に食指が伸びそうです。



ちなみにスケアクロウも2008年ヴィンテージだと、大分安くなります。ただ、これは正式輸入が始まる前のものだと思います。また、この年の評価は93+なので2012年のエタンの方が点だけ見れば上回っています。

Date: 2014/1201 Category: 業界ニュース
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近年Wine Advocate誌で高い評価が続いているのがドミナス(Dominus)。2007年以降の評価で見ると98、99、97、100、89、98-100と、難しい年だった2011年以外は非常に高得点が続いています。

中でも99点と高得点の2008がフィッチに入荷しています。税込みでも1万6000円台。米国での価格は税抜きで170ドルからですから、税金入れたら今のレートでは2万円を軽く超えてしまいまいます。

恐らく円高のときに輸入した在庫なのではないかと思いますが、今後この価格で出てくることがあるかどうかは難しそうな気がします。

Date: 2014/1130 Category: おすすめワイン
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Vin du 268でシャトー・イガイ・タカハの漢字シリーズのワインがセールで出ています。通常はセールには全くならないワインですが、ラベル破損品だとのこと。当然本数もごく少量。1本ないし2本です。しかも本日限定。

それ以外にも、ロキオリのソーヴィニヨン・ブランなんかも出ていますよ!

Date: 2014/1130 Category: おすすめワイン
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カリフォルニアワインあとりえにクロ・デュ・ヴァルのエッチングボトル入りワイン「Just for You」があります。ハートマークのエッチングで、彼氏彼女奥さんご主人へのプレゼントに最適でしょう。箱入りのものと箱なしがあります。限定品なので早めの購入をお薦めします。

また、クロ・デュ・ヴァル毎年恒例のクリスマス・バージョンもあります。デザインは3種ありますが、クリスマス・リースあたりが良さげな感じ。いつもと一味ちがうクリスマスにいかがでしょう。

ちなみに中身はジンファンデル。クロ・デュ・ヴァルといえば1976年のパリ・テイスティングにも出場した名門ですから、品質は心配ありません。



Date: 2014/1129 Category: おすすめワイン
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ダイアモンド・クリーク(Diamond Creek)はナパのワイナリーの中でも「カルト」の走り的な存在です。1970年代からわずか数百ケースという単一畑のカベルネ・ソーヴィニヨンだけを作り、マニアから熱狂的に支持されてきました。創設者の故アル・ブラウンスタインは2010年にカリフォルニアワインの名誉の殿堂に選ばれています。

米国でも200ドル近く出さないと買えないワインであり、生産量の少なさから日本で見かけることはめったにありません。

それがヴォルカニック・ヒル2006年、2007年、グレイヴェリー・メドウ2006年、2007年の4本セットで税込み5万4000円で出ています。1本あたりでは1万3500円で、現地価格より全然安くなっています。

5セット限りですが、これは超お薦めです。

Date: 2014/1127 Category: 業界ニュース
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未曾有の旱魃が続いているカリフォルニアですが、ついに恵みの雨がやってくるとの予報が来ました(Above-normal rainfall now predicted)。

これによると12月の降雨は例年を超える見込みであり、雨季の間中、多雨傾向は続きそうだとのことです。

いやいや、良かったですね。ブドウ栽培のみならず、カリフォルニアの農家の方々もこれでちょっと息をつけるのではないでしょうか。
Date: 2014/1126 Category: 業界ニュース
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カリフォルニアワインの産地というと、まず名前が上がるのがナパ、ソノマ。それに加えてサンタ・バーバラ、パソ・ロブレス、サンタ・ルシア・ハイランズなどのセントラル・コーストといったところが普通でしょう。なかなかアンダーソン・ヴァレーにまでは思いを馳せないと思います。そのアンダーソン・ヴァレーの紹介記事が出ていました(Lovers Of California Wine, Keep An Eye On Anderson Valley : NPR)。

ナパも40年前の1970年代には25くらいのワイナリーしかなく、ただの田舎町だったわけで、現在のアンダーソン・ヴァレーは当時のナパを彷彿とさせるような、田舎っぽさがいい意味でも悪い意味でも残っているようです。

もちろん、ミシュラン三つ星などファンシーなレストランはありません。素敵なグッズを売っているところもありません。

ただ、ワインに関してはLittorai、Copain、Drewなど既に名の知られたワイナリーがブドウを使っています。

いつかアンダーソン・ヴァレーも現在のナパのようになる日が来るのでしょうか。

個人的には田舎っぽさが残っている間に行ってみたいものです。
Date: 2014/1125 Category: おすすめワイン
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シャンパーニュのメーカーの中でも一目置かれる存在であるルイ・ロデレールが米国に作ったワイナリーがロデレール・エステートです。

ここの上級キュベが「エルミタージュ」。スタンダードなキュベはノン・ヴィンテージですが、こちらはヴィンテージが付いたスパークリング・ワインになります。エルミタージュだけでも国内にはめったに入荷しない、というか作られる年も限定されています。さらに、そのロゼとなるとさらにレア。実はこれまで4回しか作られていないようです。

柳屋によると2006年のもののWine Enthusiastでの評価は96点。2006年産のロゼ・スパークリングの中では、ルイ・ロデレールのクリスタル・ロゼを抑えて世界トップの評価となっているとのこと。クリスタル・ロゼの方は5万円以上するワインですから、1万円以下で買えるこちらのロゼとしては大健闘以上といっていいでしょう。

何か大事なときに開けたいスパークリング・ワインです。

Date: 2014/1123 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ワインスペクテーターの年間トップ100ワインで11位に入ったのがマウント・エデン(イーデン)のシャルドネ・サンタ・クルーズ・マウンテンズ2011。

そのときはまだ2010年のものまでしか国内には入っていませんでしたが、満を持して2011年が入ってきました。

ただし、円安もあってか価格は上昇しています(値上げはトップ100発表前に公開されていたので便乗ではありません)。数年前の円高時には5000円台で入手できたことを思うと、残念ですが、現地でも人気のワインですから仕方ないでしょう。

サンタ・クルーズ・マウンテンズのシャルドネではヴァーナー/ニーリー、リッジとこのマウント・エデンが3トップと言っていいのではないかと思います。共通するのはとても酸が豊かなこと。凛と引き締まった感じが大好きです。

カリフォルニアのシャルドネは甘くて…と思っている方には特に飲んでほしいワインです。

Date: 2014/1123 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマの小さな畑「Terra de Promise」(テラ・ドゥ・プロミス「約束された土地」の意)のオーナーが、カーネロスにあるスパークリング・ワイン・メーカーであるドメーヌ・カーネロスを提訴しました(Domaine Carneros Sued Over Vineyard Name | News | News & Features | Wine Spectator)。

Terra de Promiseは2002年にピノ・ノワールを植え始めた畑でリンマー、シドゥーリ、ウィリアムズ・セリウムなど7つのワイナリーが、この畑の名前を冠したワインを作っています。また、コスタ・ブラウンのソノマ・コースト・ピノ・ノワールにも使用されているとのことです。2013年には自身でもピノ・ノワールを作り始めています。2007年に名前を商標登録しています。

一方、ドメーヌ・カーネロスは同じ2002年に「La Terre Promise」というピノ・ノワールの畑を植えており、2009年に商標登録しています。

2012年ころからTerra de Promiseに、ドメーヌ・カーネロスにブドウを売っているか問い合わせが入るようになり、初めてこの名前に気付いたそうです。当初は和解を目論んだものの、交渉が成立せず、提訴に至りました。

提訴状によると、ドメーヌ・カーネロスは商標登録時に意図的に英語訳を「The Earth's Promise」(本来はTerre de Promiseと同様Promised Landの意)に変えて出願したとのこと。オーストラリアのTaylorsワインが持つ「Promised Land」とのコンフリクトを避けるためだったようです。

この記事を読む限りは、ドメーヌ・カーネロスにはあまり理がなさそうですが、法廷はどのように判断するのでしょうか。裁判の日程はまだ決まっていません。
Date: 2014/1121 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Enthusiast誌の年間トップ100が発表されました。1位にオレゴンのケン・ライト・セラーズのピノ・ノワール(おそらく日本未輸入品)が来るなど、ピノ・ノワールやシャルドネ好きが喜びそうなワインが比較的多く入っています(Top 100 Wines of 2014 - Wine Enthusiast Buying Guide - Wine Enthusiast Buying Guide)。

カリフォルニアワインでトップだったのはアイアン・ホースのスパークリングワイン「ウェディング・キュベ」。いわゆる「ブラン・ド・ノワール」でピノ・ノワールを中心としており、ほのかなピンク色がきれいなスパークリングワインです。日本でも人気が高く、個人的にも今まで一番多く飲んでいるスパークリングワインだと思います。2010年の評価は95点。



このほか、日本で現在販売しているものだと44位に入ったレッド・カーのロゼがあります。柳屋によると93点というレイティングはWine Enthusiast誌の米国ロゼ評価の中で歴代2位とのこと。価格的にも手を出しやすい1本です。



日本に今後入荷しそうなものだとマウント・エデンのエドナ・ヴァレー・シャルドネ2012が20ドルながら93点で17位に入っているのが興味深いところです。国内の現行ヴィンテージは2011。マウント・エデンのワインの中では最廉価のものです。



サンタ・バーバラでソーヴィニヨン・ブランを作るブランダーは92点で74位。入賞ワインは2013年ですが、国内の現行ヴィンテージは2012年です。これもかなりお安いワインです。

Date: 2014/1121 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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アタロンといえば、ワイナリーの在庫品を発掘したものとして、人気が出たワインです。日本経済新聞の土曜日に掲載される「NIKKEIプラス1」で8位になったことでも話題を呼びました。

最初に発掘されたのが2004年のヴィンテージで、なぜかその後さらに古い2003年ヴィンテージが発掘されたのですが、既に2004年ものは市場からは消え去っていました。

ところが、柳屋に少量ですが2004年も入っています。2003年もあり、飲み比べも可能です。

なお、インポーター在庫は既に2003年もナシ。現在店頭にあるものが売り切れたら、このような貴重な熟成品の低価格放出はしばらくないかもしれません。

ところで、このワインが元々市場に出たであろう2005年、2006年ころは、例の「サイドウェイ」効果でメルローの人気がガタ落ちしていたことが想像されます。もしかするとそれが「不良在庫化」につながったのかもしれないと思うと面白いですね。

Date: 2014/1120 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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元Wine Advocate誌のレビュワーで、現在は自身のVinous(ヴィナス)を運営するアントニオ・ガッローニがInternational Wine Cellar(IWC)を吸収合併すると発表しました(Vinous To Acquire Stephen Tanzer)。

ステファン・タンザーが主宰するIWCは1985年に創刊された歴史ある雑誌。Wine Advocate誌やWine Spectator誌などと同様、100点満点でレイティングを付けています。近年点数がインフレ気味のWine Advocate誌などと比べ、抑えた点数を付けており、ワインのプロには高く評価されています。また、濃くて味が強いワインに高い点数がつきがちな他誌と比べて、デリケートな味わいを重要視しているとも言われています。

一方、ヴィナスは2013年2月にガッローニがWine Advocate誌をやめて作ったメディア。紙の雑誌は発行せず、ネット上の発信(有料モデル)だけを行っています。元々イタリアのワインのレビューから2004年にWine Advocate誌に入ったガッローニですが、Wine Advocate時代の終盤はカリフォルニアワインも担当。レビューの信頼性は高く評価されていました。特に、ピノ・ノワールなどはパーカーのレビューよりもガッローニを評価する人が多かったように感じます。

今回の吸収合併後は、IWCのコンテンツ(14万5000のレビューと500本の記事)はすべてヴィナスのサイトに掲載されます(11月末の予定)。タンザーを初めとするIWCのレビュワーはヴィナスの編集チームに加わり、タンザーが編集長になります。カリフォルニアではタンザーがナパの担当になり、IWCから移ったジョシュ・レイノルズがパソ・ロブレスとサンタ・ルシア・ハイランズの担当になります。ちなみにブルゴーニュはガッローニとタンザーが2人で担当することになるようです。

今回の合併、やや旧態依然のメディアといった感があったIWCにとっては、新しい技術の元でコンテンツが生かされるメリットがあり、ヴィナスにとっては、「歴史」が手に入れられるというメリットがあります。比較的高年齢層に支持されるIWCと若い世代に人気があると言われるヴィナス。どちらもプロの支持が高いという点は共通なので、両者にとって、プラスになるのではないかと思います。

気になるのは今後のレイティングがどうなるかです。IWC基準だと、今のヴィナスの点数よりは低くなってくるでしょう。おそらく、コンシューマへの「受け」を意識するならば、ある程度高得点に振る必要はあると思いますが、タイザーがそれを是とするでしょうか。

下のビデオは今回とは関係ありませんが、ガッローニが出ているもの。
Date: 2014/1119 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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今年のNational Zinfandel Dayは今日、11月19日です。いくつかのワイナリーではテイスティング・イベントなどを行います(ZAP - Zinfandel Advocates & Producers)。

ZAP(Zinfandel Advocates and Producers)では、ワイン・テイスティング・パーティを開くことを推奨しています。要はジンファンデルを飲めばいいのです。

日本からもどんどん参加しましょう。ソーシャルメディアでのハッシュタグは #ZinDay を使いましょう。

ワイン・テイスティング・パーティを開こう


逆さにしたワイングラスにワインが吸い込まれるトリック


ジンファンデルのテイスティング
Date: 2014/1118 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Spectator誌が先日のトップ10発表に続いて、トップ100の一覧を発表しました(All Lists of Top 100 Wines | Top 100 of 2014 | Wine Spectator)。

トップ10ではカリフォルニアワインは8位にブリュワー・クリフトンが入っただけでしたが、トップ100では18ワインが入っています。

なお、今年の1位は1997年以来のポート。Dow Vintage Port 2011(99点)でした。

以下はカリフォルニアワインのトップ100に入ったもの。

8位 ブリュワー・クリフトン ピノ・ノワール サンタ・リタ・ヒルズ 2012 94点
11位 マウント・エデン(イーデン) シャルドネ サンタ・クルーズ・マウンテンズ 2011 95点
15位 ベッドロック ザ・ベッドロック・ヘリテージ 2012 95点
20位 ピーター・マイケル シャルドネ マ・ベル・フィーユ 2012 95点
26位 エメリタス ピノ・ノワール ホールバーグ・ランチ 2011 93点
30位 デュモル シラー ルシアン・リバー・ヴァレー 2012 94点
32位 ヒドゥン・リッジ カベルネ・ソーヴィニヨン 55%スロープ 2009 93点
33位 オリン・スウィフト マシェット 2012 93点
36位 マーカッサン(マーカッシン) ピノ・ノワール マーカッサン・ヴィンヤード 2009 97点
38位 オーベール シャルドネ イーストサイド 2012 95点
41位 ロンバウアー シャルドネ カーネロス 2012 92点
46位 ターリー ジンファンデル ジュヴナイル 2012 91点
54位 マム・ナパ ブリュット プレスティージュ NV 91点
58位 トゥエンティフォー カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー 2010 93点
71位 ロアー ピノ・ノワール ロゼーラ・ヴィンヤード 2012 93点
83位 ラウンド・ポンド ソーヴィニヨン・ブラン ラザフォード 2013 90点
86位 パリ・ワイン ピノ・ノワール ハンティントン 2012 90点
89位 キャロル・シェルトン ジンファンデル ワイルド・シング 2011 90点

国内で現在、現行ヴィンテージが入っているのはターリーとパリ・ワインの2つのようです。どちらも非常にコスト・パフォーマンスが高いワインだと思います。
11位のマウント・エデンは毎年確実に入荷されるので楽しみですね。


Date: 2014/1116 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日、ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ主催のランチに参加する機会があったのですが、そのときに同じテーブルでお話したのがHoopesというワイナリーのリンゼイさん(写真撮り忘れました、失礼)。Hoopesはナパのオークヴィルにあり、1998年にワインを作り始めた比較的新しいワイナリーです。実はそれ以前からブドウの栽培をずっと手がけており、ぽっと出のワイナリーというよりも、地道に続けているワイナリーという印象を受けました。

20141115-hoopes.jpg

ランチで供されたワインのうち、シャルドネがここのHoopla(フープラ)という比較的安価なもの。カベルネがフラグシップのオークヴィルのものでした。

共通するのは、昨今のナパのワインでは珍しいといってもいいくらい、穏やかな作りであること。もちろんナパのワインですから、薄いということは全くないのですが、強烈な味わいを提供することよりも、食事に合わせやすいワインを目指しているようです。例えば、シャルドネではオーク樽を10%だけ使用しているとのことで、樽を押し出すでもなく、樽を使わない「ネイキッド」として売るわけでもなく、バランスを意識している感じがしました。

今回、初めて国内輸入が始まったようです。輸入元はアイコニック ワイン・ジャパン(参考:4000円以下で美味しいワインを紹介していきたい――アイコニック アンドリュー・ダンバー社長)。

国内では、船橋の山城屋さんに入っているようです(ご注文はこちらから)。紹介遅くなりましたが、この週末の有料試飲で出しているとのこと。

まずはシャルドネあたりから試していただきたいワインです。
Date: 2014/1114 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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シャトー・イガイ・タカハの漢字シリーズ全7種、Vin du 268にも入っています。とりあえずリンクだけ置いておきます。

Date: 2014/1113 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Spectatorの年間トップ100、10位から1位の発表が始まっています(Top 10 Wines Revealed | Top 100 of 2014 | Wine Spectator)。毎日2つずつ発表しており、現在10位から5位までが分かっています。

今のところトップ10にカリフォルニアは1つだけ。ブリュワー・クリフトンのピノ・ノワール2012サンタ・リタ・ヒルズです。40ドルで94点という高評価を得ています(Wine Spectatorでは価格や入手しやすさも考慮に入ります)。

日本にはまだ2011年までしか入っていないようですが、果たして2012年は入荷するのでしょうか?

ちなみに、シャトー・イガイ・タカハの「漢字」シリーズもブリュワー・クリフトンの自社畑で同じワインメーカー(グレッグ・ブリュワー)が作っていますから、ポテンシャルは変わらないと思っていいでしょう。


Date: 2014/1112 Category: 業界ニュース
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ロウダイで古木のジンファンデルをピュアな形で味わうワインを作る「ネイティヴ・ジンファンデル」というプロジェクトがあることを以前書きました(odiで「Native Zinfandel」のワインが販売開始)。

このプロジェクトのアップデートがWine Searcherに出ていました(Lodi Winemakers Strip Back Their Zinfandel)。

このプロジェクトで作るワインは、単一畑で、天然酵母、補酸やオークチップなどは使ってはいけないという、取り決めがあります。通常、ジンファンデルは濃くてアルコール度数が高く大柄なワインがいいとされ、そのためにはワインの「操作」も珍しくありません。ネイティヴ・ジンファンデルの制約はロウダイのワインメーカーにとっては未経験なワイン作りでした。特に自然酵母はアルコール度数が高いと死んでしまうことが多く、とまどったようです。そこで著名ワインメーカーのグレッグ・ラフォレがアドバイスしていたとのことです。

最初の2012年は6ワイナリーが参加しましたが、次の年は2ワイナリーがドロップ。しかし、ワインが発売された今年は12ワイナリーの参加となったようです。

最初のワインは6本パックのみで販売。まだ少し残っているとのことです。

飲んでみたいなあ。日本に輸入は難しいですかね?
Date: 2014/1111 Category: おすすめワイン
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グレッグ・ブリュワーのダイアトムで人気を博した漢字ラベルのワイン(『神の雫』でも取り上げられました)が2011年のヴィンテージで終了し、2012年からはワインライフ社のシャトー・イガイ・タカハのワインとして作られるようになりました。もちろんワインメーカーはグレッグ・ブリュワーのまま。ブドウの畑は非公開とされていますが、サンタ・リタ・ヒルズでブリュワー・クリフトンの自社畑から取られています。

参考:
全都道府県でワイン会をやっていきたい――ワインライフ 杉本隆英社長
ダイアトムの漢字ラベル・ワイン、2012年はシャトー・イガイ・タカハから装い新たに登場へ
シャルドネからピノに代わったシャトー・イガイ・タカハの漢字ラベル・ワインが発売

その最新ヴィンテージ2013年のワインが11月11日に解禁になりました。シャルドネが「美夜」「波紋」「花偲」、ピノ・ノワールが「風音」「鼓動」そして「園」です(「侍」はまだ入荷していないようです)。

追記:シャトー・イガイ・タカハのサイトでは「侍」を含んだセットなども販売しています

昨年の段階では花偲はヴィオニエになる予定でしたが、廉価版シリーズとして作った「クロスド・ウイング」で出したヴィオニエの出来がよかったため、花偲はあらためてシャルドネになりました。

また、今回のスペシャルワインは「園」。このワインの名前はワインライフの杉本社長の奥様美代子さん(漢字ラベルの字を書いたのはこの方です)の旧姓から取ったもの。今回、奥様が還暦になるとのことでキャップがこれだけ赤になっています。また、これだけブドウがメリー・エドワーズ・セレクションのクローン、除梗なしで作られています。



ヴィオニエはこちら
Date: 2014/1110 Category: 業界ニュース
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Wine-searherに「パーカー100点」のワインについて分析した記事が載っていました(Perfect Parker Scores Keep On Coming | Wine News & Features)。

Wine-searcherによるとWine Advocate誌でこれまで100点がついたワインは511本に及ぶとのこと。2013年には102本が100点を得ており、2014年も10月までで69本が満点の栄誉を受けているとのこと。おそらく年末には昨年に並ぶレベルにまで増えることでしょう。

5年前には年間の満点本数は38本、10年前にはわずか17本だったことを考えると昨今のインフレ気味な満点がよくわかります。

地域別に見るとローヌが107本でトップ、カリフォルニアは97本で2番め、3番めはボルドーで86本でした。

満点の価格への影響を見るとシャーブの「2003 Hermitage Cuvée Cathelin」は2518ドルだったものが1本5270ドルにまで値上がりしたとのこと。これは極端な例にしても、価格上昇に寄与しているのは間違いないところです。

レビュワーについて見てみると、ロバート・パーカーが100点を与えたというのが一番価値があります。一方で、多くの消費者はWine Advocate誌とRobert Parkerを区別していないというのも事実なようです。

また、パーカーを非難する人が多くいる一方で、100点を取ったワインは一番検索されているとのこと。
Date: 2014/1107 Category: おすすめワイン
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柳屋にピーター・マイケルのシャルドネ「ベル・コート」2012が入荷しています。

これまでWine Advocate誌でカリフォルニアのシャルドネにおいて100点を取ったのはマーカッサンのみ。このワインは(98-100)点という評価で将来は100点になる期待もあります(個人的にはこれをもって暫定100点という言い方をするのはおかしいと思うのですが)。

ちなみに2012年のシャルドネは高評価が多く、同じように
Aubert Chardonnay Sugar Shack Estate
Aubert Chardonnay Eastside Vineyard
Peter Michael Winery Chardonnay Point Rouge(以上は99-100)
Aubert Chardonnay Cix Vineyard
Aubert Chardonnay Lauren Vineyard
Kongsgaard Chardonnay The Judge
Morlet Family Vineyards Chardonnay Coup de Coeur
Peter Michael Winery Chardonnay Cuvee Indigene(以上は98-100)
と、100の見える評価のワインがあります。

いずれ劣らぬレアかつ高価なワインではありますが、今回は税込み1万円台と、このクラスにしては安価になっています。



これまで第2の100点が出るとしたらジャッジだろうと思ってましたが、この流れだとオーベールかピーター・マイケルが先んじるかもしれないですね。
Date: 2014/1106 Category: おすすめワイン
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先日、ワインメーカーであるエーレン・ジョーダンの記事を掲載しましたが、IPOB(バランス追求派)の重要ワイナリーの1つであるFailla(ファイラ)のワインがカリフォルニアワインあとりえでセールになっています。AVAもののシャルドネとピノ・ノワールは税抜きで4000円台という安さ。概ね、各品2000円くらい安くなっています。

レア物ですから当然すべて現品限り。現状すべて残り1桁です。



キーファー・ランチはソノマコーストのペタルマ・ギャップ側の代表的な畑です。


サヴォイはアンダーソン・ヴァレーを代表する畑です。


ハドソンはハイドと並ぶカーネロスの超有名畑。あのコングスガードやレイミーといった超一流ワイナリーばかりがブドウを購入しています。


無名な畑ですが、ソノマ・ヴァレーで珍しい古木のシャルドネだそうです。

ところで、弊サイトでのワイナリー紹介で現状Faillaは掲載ありません。どうしてかというと、ソノマのワイナリーだと思い込んでいたのです。実はワイナリー自体はナパのSt. Helenaにあるのですが、それに気づいたのがソノマ編を作っているときだったので、ついつい掲載しそこなってしまいました。【追記】登録住所はカリストガだそうで、ますますもってややこしい感じです。

近いうちに載せたいと思います。
Date: 2014/1106 Category: 業界ニュース
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ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズは2014年11月1日~12月31日に「ナパヴァレー・バイザグラスプロモーション2014」を実施します(Napa Valley Vintners/プログラム&イベント/バイザグラス・プロモーション)。

これは参加するレストランにおいて、ナパのワインをグラスワインとして注文できるというもの。

同じようなプロモーションとして毎年春にもバイザグラスがありますが、そちらはワイン・インスティテュートが主催。こちらはナパ・ヴァレー・ヴィントナーズが主催です。

レストランによっては、ナパワイン無料試飲券があったり、持ち込み料が安くなったりするところもあるので、上記のリンク先でレストランを確認して行ってみましょう。

地震からの復興のためにも、ナパのワインを応援しましょう。
Date: 2014/1105 Category: 業界ニュース
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Failla(ファイラ》のワインメーカーであるエーレン・ジョーダンが、オーストラリアの有名ワイナリー ジェイコブス・クリークとコラボしてワインを作っています(Australian and Californian Winemakers Join Forces | Harvey Steiman At Large | Blogs | Wine Spectator)。「Two Lands」というブランド名で2015年に発売する予定。

ちょっと意外な組み合わせですが、接点があるそうです。

ジェイコブス・クリークはオーストラリアのワインの中では軽いスタイルになています。また、エーレン・ジョーダンはTurleyで濃いスタイルに慣れており、FailaもIPOB(バランス追求派)の中では濃い方のワインです。ちょうどその交わるところがあったということなのでしょう。

最初に作ったワインはピノ・グリ、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーズの4種類。それぞれ14ドルで発売する予定です。

記事によると、白ワインの方が現在のところ出来がよいとのこと。

どんなワインなのかちょっと興味があります。
Date: 2014/1104 Category: 健康
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3回目のフルマラソンとなる湘南国際マラソンで、初のサブフォー(4時間を切ること)を達成しました。
20141103-shonankokusai2014.jpg

最初のマラソンだった昨年3月の板橋はサブフォーを目前にしながら、残り1kmで脱水症状でダウン。昨年の湘南国際マラソンは8月の骨折で十分な練習ができず、4時間切りはならず。3度めの正直となる今回でした。

とはいえ、今回も3月に痛めたアキレス腱をだましだましの練習。骨折こそしなかったものの、練習中の派手な転倒もありました(膝の擦り傷は2カ月たった今も完治していません)。

それでも今回は30km走も4回走れたし、気温が低ければ1km4分40秒くらいで走れるようになったので、4時間は切れるだろうと思っていました。3時間40分が実力だろうと見ていたので、結果はほぼ予測通り。気温が21℃くらいとかなり上がった分3時間40分を超えてしまいました。

タイムを見てみると、最初の5kmは27:23(1kmあたり5:29)。以下
5~10km 25:12(5:02)
10~15km 25:15(5:03)
15~20km 24:48(4:58)
20~25km 25:10(5:02)
25~30km 26:24(5:17)
30~35km 27:10(5:26)
35~40km 28:38(5:44)
40km~ゴール 13:20(6:04)

最初の5kmが人混みでゆっくり走るしかなく、遅めで入るつもりにしても予想より大分かかってしまったので、5km~15kmがちょっとペースを上げすぎてしまったかもしれません。本当は後半でスピードを上げたかったのですが、25km以降は余力がなくなってきているのが如実にわかります。

30kmから先は西湘バイパスに入り、日差しをさえぎるものがなく、かなり辛かったです。特に、ゴールの大磯プリンスホテルを過ぎてから第2折り返しまでの2.5kmあまりは無限にも感じられる長さでした。

次は2月の東京マラソン。気温は低いはずなので、もうちょっといいタイムが出るように走りたいものです。

ところで今回、レース前に買ったのが「Flipbelt」(フリップベルト)というウエストポーチ。レースの時はiPhoneに加え、補給用のジェル3個や、給水時に糖分とミネラルを加えて経口補水液を口の中で作るためのフラスクなど、荷物が多く、普通のウエストポーチでは入りきらないのが悩みでした。

このウエストポーチは伸縮性の素材でできており、チューブ状になっていて、荷物を出し入れするスリットが数箇所に開いています。ウエスト全体が収納に使えるのと、普通のウエストポーチよりも装着感が楽なのでずいぶん走りやすく感じました。洗濯機で洗濯もできます。お薦めです。


Date: 2014/1102 Category: 業界ニュース
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10月末に発表されたWine Advocate誌215号にはセントラル・コースト担当のJeb Dunnuckによる短い記事(ワインのレビューは185本でナパの記事の10分の1程度)も掲載されています。主には2012年のサンタ・ルシア・ハイランズを中心とするセントラル・コーストのピノ・ノワールとシャルドネを取り上げたものです。

最高点は96点でピゾーニのエステート・ピノ・ノワール2012のほかニーリーのシャルドネ・ホーリーズ・キュベとヴァーナーのシャルドネ・ビー・ブロックが取っています。

ニーリーとヴァーナーは同じワイナリーです。ややこしいですが、シャルドネではヴァーナーが単一畑でニーリーがそれらのブレンド、ピノ・ノワールではニーリーが単一畑でヴァーナーがブレンドになっています。ニーリーのシャルドネ・ホーリーズ・キュベはかつて98点も取ったことがあり、非常にレベルの高いシャルドネです(しかも日本での価格は6000円台です!)。

このほか、ピゾーニ関連のルシアとロアーも高得点のワインを輩出しています(ルシアはピゾーニ・エステートと同じくピゾーニの畑のオーナーであるピゾーニ家のワイナリー。ロアーはその盟友であるフランシオーニ家のワイナリー)。

日本で売っているものだとルシアのピノ・ノワール・ソベラネス、シャルドネ・ソベラネス、シャルドネ・サンタ・ルシア・ハイランズがそろって94点。



ロアーは入荷済みのものだとサンタ・ルシア・ハイランズのピノ・ノワールが91点。


このほかルシアの廉価版に相当するルリもピノ・ノワール、シャルドネともに90点と安定した点を取っています。

Date: 2014/1102 Category: 業界ニュース
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ワイナリー・ビジネスをコンサルティングしているシリコンバレー・バンクが先日、ナパの中小ワイナリーを対象に講演をしました(DtC Is Lifeblood of Wineries, Banker Says - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。

それによると、ナパのワイナリーのワイン販売のうち、卸売が占める割合は4割以下。テイスティング・ルームが3割弱、ワインクラブ(メーリング・リスト)が2割強で、これら直販がほぼ半分を占めています。輸出は約3%。

ナパのワイナリーの95%は家族経営で78%は1万ケース以下の小規模となっており、卸売業者にとっては取り扱いにくい商品になりがちです。直販の重要性が増す理由です。

ただ、ナパのワイナリーでテイスティング・ルームを持っているところは80%とソノマなどと比べて低くなっています。また1990年に施行された法律のため、その後にできたワイナリーは予約のみとなっています。この割合は65%。ソノマの15%などと比べて極端に高くなっています。直販が重要なのに、直販のための壁が高いという状況です。

また、観光客を多く呼びこむような施策は許可を得るための壁が高く、認められないことも多々あります。

ナパのワイナリーというと高額ワインを販売でき、派手なイメージがありますが、実態はいろいろと大変なようです。

日本のインポーターにとってはナパは既に開拓されすぎて、新たにワイナリーを探すのは難しいという見方が多いようですが、このような状況を考えるとまだまだいろいろなビジネスチャンスはあるような気がします。
Date: 2014/1101 Category: 業界ニュース
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Wine Advocate誌の215号が発表されました。以前12月に公開だったナパのレビューが10月になっています。今回は、良ヴィンテージと言われている2012年のレビューが中心。それもあってか、100点のワインが15本も出ています。

シェーファーのヒルサイド・セレクト2010が唯一2012年以外の100点(国内流通は現在2009年です)。

このほかの100点は
Favia La Magdalena
Schrader Cellars Cabernet Sauvignon Beckstoffer to Kalon Vineyard CCS
Schrader Cellars Cabernet Sauvignon T6 / Old Sparky Clone 6 Block D2 Beckstoffer To Kalon Vineyard
Bevan Cellars Cabernet Sauvignon McGah
Bevan Cellars Proprietary Red Sugarloaf Mountain
Odette Estate Winery Cabernet Sauvignon Reserve
Lokoya Cabernet Sauvignon Mount Veeder
Realm Cabernet Sauvignon Beckstoffer Dr Crane Vineyard
Realm The Absurd Proprietary Red Win
Kapcsandy Family Winery Cabernet Sauvignon Grand Vin State Lane Vineyard
Carter Cellars Cabernet Sauvignon Beckstoffer To Kalon The G.T.O (magnum).
Screaming Eagle Cabernet Sauvignon
The Debate Cabernet Sauvignon Beckstoffer To Kalon Vineyard
Lail Vineyards Cabernet Sauvignon J.Daniel Cuvee

Favia、Block D2、Odette、Realm、Carter、The Debate、Lailは初の100点。

特にすごいのは、Beckstoffer To Kalonの畑。Schrader、Block D2、Carter、The Debateと4ワイナリーで100点を出しました。

日本に入ってきているものでは、まだあまり調べられていませんが、ケイマスの40周年記念ボトルが96点で、税抜き7500円のワインとしては、かなりの高得点になっています。

Date: 2014/1101 Category: 業界ニュース
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1000円台前半のブランドとして人気の高いサイクルズ・グラディエーター。ハーン・ワイナリーの低価格ブランドという位置付けでしたが、今年前半に売却していたそうです(Hahn Wines Pivots Toward Quality - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。

ハーンの低価格ブランドとしては以前はレックス・ゴライアスがあり、2005年にこれをコンステレーション・ブランズに売却しています。その後立ち上げたブランドがサイクルズ・グラディエーターでした。

今後は、ハーンはサンタ・ルシア・ハイランズのAVA名を付けたものなど、これまでよりも高価格帯のワインを中心にしていくとのことです。ハーンのワインというとカベルネ・ソーヴィニヨンが人気ですが、AVAものではピノ・ノワールやシャルドネだけを作っています。推奨小売価格はピノ・ノワールが35ドル、シャルドネが25ドルとなっていますから、ハーンがこれまで得意としてきた10ドル台のワインとは大分市場が違ってきそうです。

ハーンは1100エーカーの自社畑を持っており、そのうち650エーカーがサンタ・ルシア・ハイランズに入っているとのことです。同地域で最大の栽培者であり、それを生かした戦略に転換するというのが今回の目的のようです。

これだけうまく行っているブランドを2回も売却したハーン。今回の戦略はうまくいくのでしょうか。

リアルワインガイドで「旨安大賞」を取ったハーンの代表的ワイン


送料無料のお試しセット


実はスミス&フックもハーンのブランド。こちらは今後もハーンに残ります
Date: 2014/1031 Category: 業界ニュース
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ミシュランガイドにはコスト・パフォーマンスが高いレストランを集めた「ビブグルマン」というリストがあります。先日、そのサンフランシスコ版の最新2015年版が発表されました(2015 San Francisco Michelin Selections | Michelin Travel & Lifestyle)。コースで40ドル以下で食べられるのが目安とのこと。

78のレストランが取り上げられ、そのうち19のレストランがナパ・ソノマから選ばれています。ナパからは7つ、うち2つは今回初めて選ばれました。ソノマは12。いずれも以前から選ばれていたレストランです。

ナパ
Bistro Jeanty(Yountville)
C Casa(Napa)
Cook St. Helena(St. Helena)
新 Grace’s Table(Napa)
Oenotri(Napa)
Redd Wood(Yountville)
新 The Farmer & The Fox(St. Helena)

ソノマ
Backyard(Forestville)
Bistro 29(Santa Rosa)
Chalkboard(Healdsburg)
Glen Ellen Star(Glen Ellen)
Hot Box Grill(Sonoma)
LaSalette(Sonoma)
Monti’s Rotisserie(Santa Rosa)
Risibisi(Petaluma)
Sazón(Santa Rosa)
Scopa(Healdsbueg)
the girl & the fig(Sonoma)
Willi’s Wine Bar(Santa Rosa)

French Laundryなど星付きのレストランももちろん魅力的ですが、予約も大変だし、お金もかかります。こちらのリストもうまく使うといいのではないでしょうか。
Date: 2014/1030 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマで秀逸なジンファンデルを作るセゲシオが、Russian River ValleyにあるMontafi Ranch Vineyardを購入しました(Seghesio Family Vineyards Buys 24-Acre Montafi Ranch Vineyard)。24エーカーのプロパティのうち、約13エーカーは1916年に植えられたという古い畑です。主にはジンファンデルが植えられていますが、 Alicante Bouschet、Grand Noir de la Calmetteといった品種も植わっているとのことです。

ただし、現在ここの畑からブドウを購入しているカーライル(Carlisle)によると、畑は1926年に植えられたとなっており、Histric Vineyard Societyへの登録では1920年代となっています。

また、カーライルのほかにウィリアムズ・セリウムもワインを作っていたそうです。

Wine Enthusiastのエディターがこの夏に書いた「Top 10 Old Vine Zinfandel Vineyards」という記事では7位にランクしています。

セゲシオにとっては、古木の単一畑ジンファンデルの強化として重要な位置付けになりそうです。

セゲシオといえば単一畑ももちろんいいですが、ソノマ名義のこれも、Wine Spectatorの年間トップ100常連となっている秀逸なワインです。
Date: 2014/1029 Category: 業界ニュース
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著名ブロガーのW. Blake Gray氏が増え続けるカリフォルニアのAVAについて警鐘を鳴らしています(California AVAs: Too Much of a Good Thing | Wine News & Features)。

カリフォルニアよりも5割広いだけのフランスで300ものAOCがあることを考えれば、カリフォルニアの130というのは多くないという意見もある一方で、実質的な意味を持つのは34AVAほどではないかとしています。

例えば、ソノマには16のサブAVAがありますが、Russian River ValleyやSonoma Coastは広すぎて意味を持たないとしています。一方で、Rockpile、Alexander Valley、Dry Creek Valleyは、極めて特徴的であり、AVAとしての意味が大きいといいます。

また、カリフォルニアでNapa Valley、Santa Maria Valleyに続いて3番めに指定されたAVAはSan Pasqual Valleyと言います。まず誰も知らないAVAです。実はサンディエゴ市内にあり、畑も1つしかないAVAだといいます。

Seiad ValleyというAVAはオレゴンの近くにありますが、唯一あったワイナリーは廃業してしまい、現在は畑があるのかどうかも定かではない状態です。

先日、11ものサブAVAが認められたパソロブレスについても「ばかげている」と一喝しています。グレイ氏によれば、ハイウェイ101の西側の丘陵地帯と東側の暖かい地域との間には大きな違いがあり、暖かい地域の方の最も涼しい「Templeton Gap」で最良のワインが作られているとのことです。

2007年に一回申請されて取り下げられた「Paso Robles Westside」は意味があったでしょうが、今回のAVAではTempleton Gapとその他にしかならないだろうとのことです。

Date: 2014/1029 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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元サッカー選手のデビッド・ベッカムがナパにワイナリーを持っているという記事が出ていました(Blend it Like Beckham: Star Scores Napa Winery | Wine News & Features)。

ワイナリーの詳しい場所や名前などは明らかになっていません。2008年にレアル・マドリーからL.A.ギャラクシーに移籍した直後に購入したもののようです。妻である元スパイス・ガールズのビクトリアのために買ったとのことで、ラベルには「Victoria」の名が記されているそうです。

ワインは市販されず、ベッカムの友人に配られているようです。やっぱりワインはスパイシーなんでしょうかね。

お後がよろしいようで。
Date: 2014/1028 Category: 業界ニュース
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大阪のワインショップWassy'sが11月22日、東京で試飲会を開催します。

オンラインWassy’s試飲会in 東京(2014年11月22日) | オンラインワッシーズ

参加費5000円で、50種類が試飲できます(なお、有料試飲も含まれています)。米国のワインも35種類含まれる予定です。一人一本分あるというからかなりの大盤振る舞いです。有料試飲では「ヴェリテ ラ ジョア2009」なんていうすごいのも出てくるとか。

定員50人ですので申し込みはお早めに。申し込みは上記ページからです。

僕も参加したいのですが残念ながら先約が…

皆さんお楽しみください。

ところで、Wassy'sからのメールにこんな話が!
始めてお会いするお客様に、
(  ゜ ▽ ゜ ;)エッ!! ハダノリさん
      女性だったんですか????
と驚かれ、自分の方が
   ( ̄■ ̄;)!? がーーん。私って男性だと思われてたんや。
と、落ち込むという事を繰り返しております。

ハダノリさん、女性ですよ。美人です。すごく細いです。写真の左の方ですよ(右は鷲谷社長)。
20140618-wassys.jpg
インタビュー記事もご覧ください。
顔の見えるオンラインショップでありたい――Wassy's鷲谷社長、波田店長
Date: 2014/1027 Category: 業界ニュース
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ブロガーのW. Blake Gray氏が、ソノマのペタルマ・ギャップ(Petaluma Gap)のAVA化進展について記事を書いています(Petaluma Gap AVA Bid Blowing in the Wind | Wine News & Features)。

以前書いた記事(ペタルマ・ギャップがAVA化を目論む)では「実現への道のりは全く見えません」と書きましたがそのときよりも一歩前進という感じでしょうか。近隣にあり、活動開始からAVA認定まで10年以上かかったフォートロス・シービュー(Fort Ross-Seaview)の教訓からか、かなり慎重に進めている感じがします。

ペタルマ・ギャップはソノマ・コーストAVAの南東部分。太平洋から南はカーネロスのあたりにまで広がっています。AVA化を推進するケラー・エステートのAna Keller(参考:Keller Estate: ペタルマ・ギャップの開拓者)によると、この地域を区分する最重要な要素は「風」だといいます。毎日、午後になると秒速18mもの風が吹き荒れるとのこと。これまでAVAで地域の認定を「風」で決めたところはないので、認められれば画期的なことになります。

ただ、現在申請を予定している境界は、Russian River Valleyの一部やマリン郡の一部なども含まれているとのことで、相当やっかいな感じがします。

長い目で見守りたいと思います。
Date: 2014/1026 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ハーラン・エステートといえば、これまでWine Advocate誌で100点満点を5回も取ったエリート中のエリートワイナリーとして知られています。通常のヴィンテージでも10万円近くするワインです。

そのハーランの中でも特別なワインがカリフォルニアワインあとりえで税抜き45万円で出ています。

「Provenance」(起源)と名付けられたこのハーランは、ロバート・パーカーが初めて100点を付けた1994年のヴィンテージのもの。

昨今、こういうワインになるほど偽造の問題が起こりやすいわけですが、「Provenance」とはワイナリー自ら出所が正しいワインを保証するということで名付けられたものです。ボトルの裏面にはボトリングの番号が手書きで記されています。

本物の味を求めるためには金額を問わないというような方にとっては、本当に最高のワインを手に入れられる貴重な機会かもしれません。

Date: 2014/1024 Category: 業界ニュース
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米国では、禁酒法以来アルコールの流通に厳しい制限を設けている州が未だにあります。とりわけ制限がきついのがユタ州とペンシルバニア州。そのペンシルバニアで2447本もの高級ワインが廃棄される寸前の状況になっています(2,447 Bottles of Wine on the Wall and State Plans to Dump Them All - Bloomberg)。

このワインの持ち主はアーサー・ゴールドマンという弁護士。自宅のセラーにあるワインを州内で売ったという容疑で1月に逮捕されました。ペンシルバニア州では州内のショップおよび州内のワイナリー以外でのアルコール売買は禁じられており、それに反したことになります。彼のコレクションそのものが違法なアルコールという扱いになるようです。

ゴールドマンは8月に初犯者ということでの罰を受け入れることを認めています。2年間の保護観察と300時間の社会奉仕活動が課せられるとのことです。

また、ペンシルバニア州の州法によると、違法なアルコールは廃棄するか病院に寄付するかしかなく、通常は廃棄になるそうです。ゴールドマンはこの処置には反対しているとのことですが、今のところどうなるかは不明です。

コレクションにはキスラー、マルティネッリ、ターリー、コスタ・ブラウン、ウィリアムズ・セリウムなどが含まれているとのことです。

州としても廃棄してしまうくらいなら、カリフォルニアに持って行って売った方が利益にもなるような気がするのですが、どうなることでしょう?

Date: 2014/1023 Category: 業界ニュース
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昨日紹介したシー・スモーク、ピノ・ノワールTenは柳屋で早くも完売になっていました。

一方、輸入元であるワインライフ関連のVin du 268とCWGでは販売が始まっています。

ピノ・ノワールは総輸入数が150本ですから、いずれにしろお早めに。



California Wine Garden / 2012 Sea Smoke Cellars Sta. Rita Hills Pinot Noir Ten(シースモークセラーズ サンタリタヒルズ ピノノワール テン)
California Wine Garden / 2011 Sea Smoke Cellars Blanc de Noirs Sparkling "Sea Spray " Sta.Rita Hills (シースモーク・セラーズ スパークリング ブラン・ド・ノワール “シー・スプレー”)
Date: 2014/1023 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワイナリーのサイトを僕ほど見ている人はいないだろうと思うのですが、ワイナリーの中には、訪問をネットで予約できるところがあります。その多くが下のような画面で予約を受け付けています。
20141022-cellarpass1.png
そういうWebサービスがあるんだなあと、前から気になっていたのですが、そのシステム「Cellar Pass」の記事がありました(実は難しいワイナリーのオンライン予約システムを構築した「Cellar Pass」)。

ワイナリーの予約は、様々な規制があるため、レストランなどと同じにはできないそうです。また、ワイナリーによって予約できる曜日・時間や人数制限なども違うし、コースも様々です。

こういった要求に応え、さらに支払いまで事前に済ませられるのがCellar Passのメリットです。ワイナリーにとっては、予約の電話を受ける手間を大幅に減らせる上、事前に支払いがあることでドタキャンのリスクもなくなります。かなり大きなメリットです。

ちょうどタイミングよく、レストラン予約の大手であるYelpがCellar Passとの提携によってワイナリー予約を始めるというニュースも飛び込んできました(Yelp Expands Food Delivery, Adds Winery Reservations - Eater)。

ナパで始まったこのサービス。今ではソノマやセントラル・コーストのワイナリーなどにも広がっています。

ワイナリー周りにもいろいろビジネスチャンスは広がっていることを伺わせる記事でした。
Date: 2014/1022 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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シー・スモーク(Sea Smoke)といえば、サンタ・バーバラのサンタ・リタ・ヒルズを代表するワイナリーの1つとして、一時は絶大な人気があったワイナリーです。

例えば、2003年のピノ・ノワール「Ten」はWine Advocate誌で96点を取っており、メルヴィルやブリュワー・クリフトンなどと並んで、サンタ・リタ・ヒルズのピノ・ノワールのトップクラスとみなされていました。ワインメーカーのクリス・キュランも2005年にSFクロニクルのワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれています。ちょうど、映画「Sideways」によるサンタ・バーバラとピノ・ノワールの人気にも乗り、入手もかなり困難でした。

日本にも輸入されていましたが、本ブログで取り上げたのは2008年が最後。この年にはクリス・キュランがシー・スモークをやめており、そういったことも影響したのかもしれません。なお、クリス・キュランは移ったFoleyを2010年にやめており、今はサンタ・バーバラでD'Alfonso-Curran(ダルフォンソ・キュラン)というワイナリーをやっています。

前置きが長くなりましたが、そのシー・スモークが久々に輸入されています。フラグシップのTenが税込み1万1000円台とかつてよりも安く、ワイナリー価格の82ドルと比べてもそれほど遜色ない価格になっています。また、初登場のピノ・ノワール100%スパークリングもあります。

祝再開とはいえ、本数はかなり少ないので、入手はお早めに。

Date: 2014/1021 Category: 業界ニュース
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パソロブレスにあるアデレーダ・セラーズ(Adelaida Cellars)がピノ・ノワールの畑の50周年を祝うイベントをこの週末に開催します(50-year-old pinot noir vineyard celebrated)。パソロブレスのハーベスト・ウイークエンドというイベントの一貫です。

アデレーダ・セラーズの畑はフランスから持ってきた、いわゆる「スーツケース・クローン」を使ったもの。HMR(Hoffman Mountain Ranch)という畑名です。現在でもワインを作っているピノ・ノワールの畑としてはセントラル・コーストで最古の畑だとしています。

日本では、インポーター紹介で取り上げたアイコニック・ワインが輸入しています。
参考:4000円以下で美味しいワインを紹介していきたい――アイコニック アンドリュー・ダンバー社長

Date: 2014/1019 Category: おすすめワイン
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昨年からときどき出ている、ジャクソン・ファミリーの在庫掘り出し物。アタロンの2003年メルローは「NIKKEIプラス1」(日本経済新聞の土曜日朝刊に付属するランキングもの。結構面白いです)で8位に選ばれたことでも話題を呼びました。

「ペルトン・ハウス」もそれに加わっています。2005年のメルローで税込み約3000円と、アタロンより少し安くなっています。産地はナイツ・ヴァレー。ソノマとナパの中間的な性格を持つ産地です。主要なワイナリーで言うとピーター・マイケルがあるところです。ベリンジャーのナイツ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨンも非常にコスト・パフォーマンスが高くいいワインです。

アタロンと飲み比べて見るのもいいかもしれません。

Date: 2014/1017 Category: 業界ニュース
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これまで紹介してきたインポーターは、比較的規模が小さいところでした。今回紹介する「ミライズ」は扱っているワインが2つだけという、さらに小さなインポーターです。
清家純社長
ただ、メインの商品はただものではありません。このブログでもたびたび紹介している「ポートフォリオ」です。オーパス・ワン、ロバート・モンダヴィで醸造責任者を務めてきたジェヌヴィエーヴ・ジャンセンスさんのプライベート・ブランドです。米国ではメーリング・リストに登録した顧客のみに販売しており、ほとんど市中には出まわらず、ロバート・パーカーなどの評論家の評価もあまり受けていません(これまでWAでは2006年が91、2007年が95。WSでは2010年が93)。そのため、知る人ぞ知る存在ではありますが、知っている人はその品質の高さに舌を巻く、そういうワインです。

社長の清家さんは、このポートフォリオにぴったりの雰囲気を持った方。商売人ぽさはみじんもない、素敵な女性です。

――現在扱っているワインはポートフォリオと、TOQUADE (トカードゥ) というソーヴィニョン・ブランですね。中でも中心になるのはポートフォリオだと思いますが、このワインとの出会いを教えてください。
清家:ちょっと前からお話すると、米国の大学に留学していたときに飲食の手伝いを経験し、サービス業に強い興味を持ちました。大学卒業後、日本に帰国し、食品を主に扱う商社に就職しました。このときの貿易実務経験はワインの輸入を行う上で大変貴重なものとなりました。
 その後、知り合った方から「未来画廊」をというギャラリーとワインバーを併設した店を立ち上げるので、そこで店長兼マネージャーとして働かないかという声をかけていただきました。飲食業は学生時代に経験していましたし、アート業界にも強い興味がありましたので、喜んで引き受けることにしました。
 ギャラリーがありますから、そこで展示するアーティストを探していて出会ったのがリュック・ジャンセンス氏の作品です。リュック・ジャンセンス氏はフォトグラヴィアという写真にエッチングを加えたような手法で幻想的な作品を作っていて、その個展をやりたいとラブコールを送り、実際に個展を開きました。
 そのときにリュックが来日して、ポートフォリオのワインを持ってきて「よかったら、妻が作ったワインなので飲んでみて」と言ってくださったんです。
 なんておいしいワインなんだろう、と衝撃を受けました。そしてナパに行って奥様のジェヌヴィエーヴにお会いしました。以前はオーパス・ワン、現在はモンダヴィの醸造責任者もされているわけですが、「やっぱり自分でこだわったワインを作りたい」と年間3000本だけ作っているといったお話を伺いました。
 その後、毎年ナパに行くようになり、少し時間はかかったのですが、インポーターとしてポートフォリオを独占輸入するようになりました。

――私もだいぶ前にポートフォリオを飲んだことがあります。エレガントさが印象に残りました。
清家:そうですね。ジュヌヴィエーヴさんとよく似ているワインだと思います。華やかだけど派手ではない、綺麗なワインだと思っています。 

――どのヴィンテージから扱うようになったのですか。。
清家:実は未来画廊時代にワイン事業部というのを作って、最初はそこで扱っていました。2003年が最初のヴィンテージです。
 未来画廊は代官山で3年、その後六本木のけやき坂で3年。最後は再開発による立退きで、閉店することになりました。そのときに、「在庫を全部買い取るので、このワインのブランディングをやっていきたい」とお願いし、独立してインポーターになりました。2010年のことです。
 リュックとジュヌヴィエーヴに連絡して、これまでは大きな会社だったけど、これからはたった一人ですべてをやらなければいけない旨を話したところ、とても喜んでくれ、「手伝えることは何でも手伝うから。私達のワインを大事に思って扱ってくれる人とやっていきたいと思っているので」と言ってくれました。嬉しくて涙が出ました。

――ところで、カリフォルニアワインには以前からなじみがあったのですか。
清家:いえ。大学はイリノイ州の大学だったので、カリフォルニアワインにはあまりなじみがありませんでした。未来画廊はワインバーだったので、ワインも好きで飲んでいましたが、「ワインって美味しいなあ」といった程度の関心でした。
 ポートフォリオに出会って「ワインってすごい」と思って勉強を始め、ソムリエの資格も取りました。すべてのきっかけがポートフォリオだと言ってもいいと思います。

――一からインポーターを立ち上げるのは大変だと思いますが。
清家:飲食関係の友人を大事にしていたことが助けになりました。また、ポートフォリオ自体がすばらしいワインなので、それも大きいです。
 試飲会やワイン会などで少しずつファンを広げることを大事にして、本当に徐々に徐々に広げていっています。

――日本に輸入しているポートフォリオの量はどれだけですか。
清家:年間1200本です。最近は香港やシンガポールからも引き合いがあり、実質的にはアジアの代理店というような感じにもなっています。
 米国ではポートフォリオのワインは、全部メーリングリストで売られています。特に宣伝などもすることなく小規模でやっています。
 2014年4月にご夫妻が来日したときに、100人規模のパーティを開いたのですが、こんなに大きなパーティを開いているのかと驚かれました。
 日本では、個人向けへの販売が過半数です。木箱があることや、珍しいワインであることで贈答用に使われるケースも多いようです。毎年リリースを楽しみにしてくださるファンの方が増えています。それがとても嬉しいことです。

――最近はネットショップでも販売を始めました。
清家:酒屋さんとのお付き合いは、限定した形でやっていて、ネット上のショップはお断りしていたんです。しかし、もっと色々な方に知っていただいてファンを増やすのと、これからワインの種類も増やしていきたいと思ってネットショップにも卸すようになりました。

――ソーヴィニヨン・ブランも始めましたね。
清家:そうなんです。昨年少し入荷して評判が良かったので、今年から本格的に売り始めました。
 ジェヌヴィエーヴに、ソーヴィニヨン・ブランを探しているという話をしたときに「一人紹介したい人がいる」といって紹介されたのがクリスチャン・バーブというトカードゥ(Toquade)の作り手でした。彼女はボルドーでソーヴィニヨン・ブランだけを作っていて、その後ロバート・モンダヴィでジュヌヴィエーヴさんの愛弟子として、そこでもソーヴィニヨン・ブランだけを作っていたんです。2009年に独立して作ったワイナリがトカードゥです。これからもソーヴィニヨン・ブランだけを作っていくとのことで、すごくこだわりを持って作っているワインなんです。
 このワインも香りは華やかですが、きれいでピュアなところがポートフォリオに似ていると思います。畑はヨントヴィルにあります。

――ヨントヴィルでカベルネ・ソーヴィニヨン作ったらずっと高く売れるのにすごいですね。
清家:そうなんです。ソーヴィニヨン・ブランだと値段もリーズナブルで。彼女はすごいなあと思います。

――これから先のラインナップの拡充はどう考えていますか。
清家:出会い次第ですね。ご縁だと思っているのでピンときたものがあれば扱いたいと思います。基本的には、少量生産で、作り手の心が見えて、長くお付き合いできるところとやっていきたいです。

――インポーターをやっていて一番うれしかったことは何ですか。
清家:ご夫妻が来日したときに、ジュヌヴィエーヴから「あなたに出会ってとってもよかった」と言ってもらったことですね。

関連サイト:
株式会社ミライズのサイト
株式会社ミライズ|オンラインショップ

インタビューを終えて:
ワインは出会い、そんな素晴らしい偶然が感じられるインタビューでした。

過去のインポーター(とショップ)インタビュー記事
全都道府県でワイン会をやっていきたい――ワインライフ 杉本隆英社長
4000円以下で美味しいワインを紹介していきたい――アイコニック アンドリュー・ダンバー社長
顔の見えるオンラインショップでありたい――Wassy's鷲谷社長、波田店長
ソノマの美味しいワインを日本に紹介したい――ソノマワイン商会 金丸緑郎社長
神様が背中を押してくれているような気がしました――ilovecalwine 海老原卓也社長

Date: 2014/1016 Category: 業界ニュース
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We Love Napa Valley ナパを応援しよう!」というFacebookページができています。今年8月に地震で大きな被害を受けたナパ・ヴァレーを応援しようというものです。
20141015-welovenapavalley.jpg

ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズでは11月から12月に、「バイ・ザ・グラス・プロモーション」を開催。レストランでナパのワインをグラス提供する優秀店舗を表彰します。この参加店舗にも上記のFacebookページヘの写真投稿を呼びかけています。

ぜひ、上記ページに「いいね!」をしてナパ・ヴァレーと参加店舗を応援しましょう。

既に最初の店舗からの投稿が上がっていますがEd.Parlor(エド・パーラー)という銀座にあるわずか5席のワインバーです。料理はほぼすべて1000円。ワインはカリフォルニアにこだわったという面白い店です。ここも行ってみたいです。
Date: 2014/1015 Category: おすすめワイン
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ウメムラで1999年のロバート・モンダヴィ・カベルネ・ソーヴィニヨン・トカロン・リザーブが出ています。ロバート・モンダヴィが誇る、ナパでも最高のカベルネ・ソーヴィニヨンを生み出す畑、トカロン(To Kalon)のブドウに限定した、普通のリザーブものよりも1ランク上のワインです。

トカロンは1868年にオークヴィル地区のパイオニア、ハミルトン・クラブが作った畑。オリジナルの畑の一部は現在のベクストファー・トカロンの畑であり、シュレーダーからWine Advocate誌で100点のワインを輩出しています。また、一部は現在オーパス・ワンの所有になっていますが、大部分はロバート・モンダヴィが所有しています。

今回のワインは税込み約2万5000円と、高額ではありますが、15年熟成していることで、価値も増していると言えるでしょう。例えば3万円のオーパス・ワン最新ヴィンテージと比べるならば、今飲むならトカロンの方にはるかに惹かれるものがあります。

Date: 2014/1014 Category: 業界ニュース
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コストコ(Costco)でワイン・バイヤーを率いるアネット・アルバレス・ピータースが、インタビューに答えています(Influential Costco executive discusses wine business in Q&A | The Press Democrat)。

ピータースは以前CNBCのインタビューで「ワインはテレビや服飾と比べて何も違わない」と答えて物議を醸したことがありました(「ワインとトイレットペーパー、何が違うの?」とバイヤーはのたまった)。

それから2年半、さすがに今回のインタビューでは、そういった“問題発言”はないものの、比較的あけっぴろげにコストコのワインビジネスについて語っています。

興味深いところをいくつかピックアップしてみましょう。

ワインバイヤーは全部で11人おり、それぞれ2~13州、最大60個のストアを担当しているそうです。つまり、ワインの生産地によって分かれているのではなく、販売する地域によって分かれているようです。日本などインターナショナルのストアの扱いについては触れられていなかったので分かりません。

ワインの価格は仕入れ値+14%以下。かなりの薄利多売です。価格の決定にはTrader Joe'sなどライバルの店の価格も重視しているようです。

自社ブランドのKirkland Signatureは2003年に開始。ワイン販売の20%を占めています。このブランドではマージンは15%と少し高くなっています。

Kirkland Signatureで一番の売れ筋はソノマのシャルドネだとのこと。

私もコストコに行くと必ずワイン買いますが、基本的に高いワインより安いワインの方が満足度が高い感じがしています。米国とは品揃えが大分違うでしょうから、そのためかもしれません。

ちなみに、コストコの会員は全世界で有効。日本で会員になっていれば米国のストアでも買い物できます。ワインだけでなく、いろいろ安くて面白いのでお薦めです(量は多いですが)。
Date: 2014/1013 Category: おすすめワイン
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カリフォルニアワインあとりえで、楽天「お買い物マラソン」に合わせてガイザーピークがセールになっています。1本税込み1275円。シャルドネとメルロー、ソーヴィニヨン・ブランのセットは税込み3953円で送料無料と、かなりお得です。コスト・パフォーマンスの高さで定評のあるワイナリーですから、はずすことはないと思います。

参考:Geyser Peak Winery: 19世紀から続くAlexander Valleyのパイオニア

Date: 2014/1012 Category: おすすめワイン
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柳屋でたまに行われるアウトレット・セール(ラベルに不備があるものなど、中身に問題はありません)が始まっています。

いろいろアイテムはありますが、今回の目玉ははっきり言ってファイラとアイアンホース。どちらもセールで出てくるような銘柄ではありません。

ファイラはターリー・ワイン・セラーズで長年ワインメーカーを務めたエーレン・ジョーダンのプライベート・ブランド。ターリーは濃厚な作りのジンファンデルで知られていますが、ファイラでは一転して、エレガントなワイン作りをしており、IPOB(バランス追求派)でも中核メンバーになっています。

今回はシャルドネのキーファー・ランチとハドソンがセール対象。どちらも超一流の畑です。

アイアンホースは、人気のウェディング・キュベと限定品のオーシャン・リザーブという2つのスパークリング、それにシャルドネがセール対象。特にオーシャン・リザーブは限定品なので貴重なセールです。

ほかにもリューサックのシャルドネやシミのリザーブものなど、いいものが充実してます。
Date: 2014/1012 Category: 業界ニュース
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山本昭彦さんのブログに「ハイド・ド・ヴィレーヌからカリフォルニア版”ロマネ・コンティ”、争奪戦か」という記事が出ていました。

ナパのカーネロスにあるHyde Vineyardのオーナーであるラリー・ハイド氏が、ブルゴーニュのDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ)の共同オーナーであるオーベール・ド・ヴィレーヌ氏と設立したのがHdV(ハイド・ド・ヴィレーヌ)です。シャルドネやシラー、ボルドー・ブレンドのワインを作っていますが、これまでピノ・ノワールはありませんでした。そこが初めてピノ・ノワールを作ったという話です。

Hyde Vineyardではピノ・ノワールも栽培しており、Patz & HallやPaul Hobbsといった一流ワイナリーがピノ・ノワールを作っています。

しかし、今回のピノ・ノワールは自社のHydeの畑ではなく、ソノマ・マウンテンにあるVan der Kamp(ファン・デル・カンプ)の畑のブドウを使っています。

その理由ですが、おそらく、この記事のタイトルにも使ってしまいましたが、「カリフォルニアのロマネ・コンティ」というレッテルを貼られるのが嫌だったのではないでしょうか。というのもHydeのピノ・ノワールはカレラ・クローン。いわゆる「DRCから取ってきた枝を使っている」と言われているものです。

ちなみにVan der Kampのブドウを使っているワイナリーにはシドゥーリ、ラフォレなどがあります。かつてはフラワーズも使っていました。シドゥーリやラフォレの価格は30ドル台ですが、HdVは110ドルとかなり強気の値付け。

これからブランド化していくのでしょうか。ちょっと気になるところです。


Date: 2014/1011 Category: おすすめワイン
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以前「Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲」という記事で紹介したポール・ラトーの「心」。ワインライフの杉本さんとのコラボで作ったワインなので、これだけは輸入元がいつものilovecalwineではなくワインライフになっています。

赤白600本ずつの生産ですが、米国用の360セットはわずか2時間で売り切れ。国内でも春に発売した120セットは1週間で売り切れました。今回は10月17日までの限定で36セットの販売です。

Ch.igai Takaha / 杉本セレクションNo.1

Wine Advocate誌ではシャルドネが96点、ピノ・ノワールが93点という高評価。特にシャルドネは同ヴィンテージのポール・ラトーのシャルドネの中で一番の高得点。「incredible」と書かれています。

私も、今年飲んだシャルドネの中ではこれが今のところ一番です。
Date: 2014/1010 Category: おすすめワイン
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カベルネ・ソーヴィニヨンが不動の人気をほこるフランシスカンですが、柳屋が5本で送料無料のセットを作っています。かなりレアな白のブレンド(ソーヴィニヨン・ブラン中心)「イクイリブリアム」まで入っているので、追加なしの現品限り(現在残り8セット)。

赤のフラグシップ「マニフィカ」も入ってますよ。

Date: 2014/1010 Category: 業界ニュース
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パソロブレスに11個の新しいサブAVAができることが決まりました。2014年11月10日に施行されます(Paso Robles Wine Country Viticultural Areas | Paso Robles Wine Country Alliance)。



パソロブレスにサブAVAを作ろうという動きはずいぶん前からありました。パソロブレスAVAの面積は61万4000エーカーでナパ・ヴァレーの22万5000エーカーと比べて3倍近くにも達しており、東西42マイル、南北にも32マイルもの幅があるのです。気温や降水量、地質も大きな違いがあります。

2007年にはTTB(アルコール・タバコ税貿易管理局)に11個のサブAVAの申請が出されています。その際には、TTB内でのサブAVAに関するルールの変更などもあり、却下になったのですが、2013年に改めて申請が出されたのでした。

パソロブレスAVAと11個のサブAVAをまとめたのが以下の表です。

AVA気候

平均年間降水量
(インチ)

生育期間の日中温度差(華氏)地勢土壌
パソロブレスMaritime climate becoming more continental to the east, with growing degree-day Regions II, III and IV.8 – 3020 – 50Salinas River and tributary valleys, alluvial terraces, and surrounding mountain slopes; 600 - 2,400+ feet. Soils both depositional and residual derived from sedi-mentary rock; moderate depth.
Adelaida District Region II–III transitional2530Santa Lucia Range high mountain slopes grading to foothills; 900 - 2200 feet.Shallow, bedrock residual soils and patchy colluvial hillside soils from middle member of Monterey For-mation and older rocks; largely calcareous soils.
Creston DistrictRegion III11.525Old erosional plateau at the base of the La Panza Range; alluvial terraces and fans of Huerhuero Creek; 1,000 - 2,000 feet.Old, well developed terrace and hillside soils; mix of granitic and sedimentary rocks.
El Pomar District Region II1520-25High, older terraces, fans, and hills; 740 - 1,600 feet.Quaternary alluvial soils, well developed loams to clay loams, some calcare-ous, with Monterey For-mation sand- stone and silt-stone at depth in some are-as.
Paso Robles
Estrella District
Region III12.5 – 15.535 – 40Rolling plains of Estrella River valley and terraces; 745 - 1819 feet.Quaternary alluvial soils of diverse ages across young-er to older terraces, deep to moderate depth, with rem-nant patches of older valley fill at highest elevations.
Paso Robles Geneseo District Region III – IV13 – 1420 – 25Upfaulted hills through old river terraces along Huerhuero–La Panza fault; 740 - 1,300 feet.Old alluvial terrace and re-sidual hillside soils of mod-erate depth with cementa-tion of the gravelly Paso Robles Formation and older granites.
Paso Robles Highlands
District
Region IV1250+Old Pliocene–Pleistocene erosional surface across the Simmler, Monterey and Paso Robles formations be-low the La Panza Range; 1,160 - 2,086 feet.               Deep, sometimes cemented alluvial soils; old leached alkaline soils common, with younger sandy soils along active steams.
Paso Robles
Willow Creek District
Region II24 – 3020High elevation mountainous bedrock slopes across a more erodible member of the Monterey Formation; 960 - 1,900 feet.Mostly bedrock (residual) soils from the middle and lower members of the Mon-terey Formation, patches of alluvial soil along streams, largely calcareous, loams to clay loams.
San Juan CreekRegion III – IV transition10.435-40San Juan Creek younger river valleys with alluvial ter-races and fans as a tributary to the upper Estrella River; 980 – 1,600 feet.                                   Well to moderately drained, deep alluvial soils, sandy loams to loams to clay loams on the highest, oldest terraces.
San Miguel DistrictRegion III11.430-35Footslope of Santa Lucia Range, with alluvial terraces of the Salinas and Estrella rivers and small recent allu-vial fans; 580 - 1,600 feet.Deep, alluvial sandy loams to loams to a few clay loams (some with clay pans) from the river bottoms up onto the higher terraces.
Santa Margarita RanchRegion II2925High, steep mountain slopes of ancient Salinas River and upper reaches of incised con- temporary Salinas Riv-er along the Rinconada Fault; 900 - 1,400 feet.Deep alluvial soils derived from many lithologies and varying in texture, with patchy residual soils on mountain slopes.
Templeton Gap DistrictRegion II2020Santa Lucia Range moun-tain slopes and broad alluvi-al terraces; elevations 700 - 1,800 feet.Broad alluvial terraces and fans of Paso Robles Creek and the Salinas River over bed- rock; alluvial soils of shallow to moderate depth and sandy to silty to clay loams; calcareous in places.  


ちょっと覚えるのが大変そうな感じです。うまくワイナリと結びつけて覚えられるといいのですが。もうちょっと調べたら、また整理して書きたいと思います。
Date: 2014/1008 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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アントヒル・ファームズ(Anthill Farms)は、ウィリアムズ・セリウムで出会った3人がソノマで作るワイナリです。ソノマやメンドシーノの畑から6種の単一畑のピノ・ノワール、2種の単一畑シラー、そしてAVAのピノ・ノワール2種とシラー1種を作っています。生産量はごくごく少なく、ほとんどがメーリング・リストで販売されています。

元Wine Advocate誌で現在Vinous Mediaを発行するアントニオ・ガッローニのお気に入りでもあり、「カリフォルニアで最も透明感があって優雅なピノ・ノワールの1つ」だと書いています。

Vinousで93点取った単一畑のシラーが2000円台(税抜き)、90点のAVAピノ・ノワールが4000円台と、コスト・パフォーマンスはかなり高いです。単一畑のピノ・ノワールは、ワイナリ価格が40ドル台に対して、現在の米国の市場価格は100ドルにも達しています。日本にも入荷されていますが、ほぼ売り切れ状態のようです。



ピノ・ノワールが買えなかったよ~という人は、同じワインメーカーの以下もお薦め。これもガッローニが93点を付けています。


Date: 2014/1006 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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アントニオ・ガッローニのVinousのサイトに、いくつかのナパの生産者のインタビュービデオが上がっています。会員にならなくても見られるコンテンツです。
Michael Silacci of Opus One on 2014
Ric Forman on 2014 | Vinous - Explore All Things Wine
Steve Pride on 2014

Opus Oneのマイケル・シラッチ、Formanのリック・フォーマン、Pride Mountainのスティーブ・プライドのビデオを見ましたが異口同音に2012、2013、2014は3年連続の好ヴィンテージだと言っています。

まあ、生産者はまず「良くないヴィンテージだ」なんてことは言わないので、話半分に聞いた方がいいのかもしれませんが、雨が少なく、気温が高く、収穫時期は早くなっていますが、問題は見られないというあたりは共通認識として持ってよさそうな気がします。
Date: 2014/1004 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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柳屋にロアー(Roar)のAVA版ピノ・ノワールとシャルドネが入荷しています。

AVA版なので、単一畑のものよりは安いのですが、元はすべてRoarの自社畑のブドウを使っていますから、品質的には単一畑とあまり変わらないレベル。お買い得感があるワインになります。

しかも、シャルドネの方はRoarのサイトにも載っていない秘蔵のワイン。生産量が少なく、米国でも限定したディストリビューターにだけ卸しているからだそうです。

元々ピノ・ノワールで人気が出たサンタ・ルシア・ハイランズのワインですが、近年はむしろシャルドネの良さが目につくような気がします。Roarと同じワインメーカーが作るAugust Westのワインでも、個人的にはシャルドネがかなり気に入ってます。

6000円台のピノ・ノワール、シャルドネは、かなり激戦区ではありますが、その中でも魅力的なワインの1つだと思います。

Date: 2014/1003 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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故ロバート・モンダヴィが生前最後まで携わっていたプロジェクトが次男ティム・モンダヴィによるContinium(コンティニューム)でした。そのティム・モンダヴィの息子2人カルロとダンテがソノマでRAENというワイナリを始めました(The Mondavi brothers launch RAEN)。

RAENはResearch in Agriculture and Enology Naturallyの略とのことで、自然なワイン作りを目指していることが分かります。

2013年が最初のヴィンテージで3種類のピノ・ノワールを作っています。Fort Ross-Seaview、Occidental、ソノマコーストで、いずれも90ケース以下というごく少量の生産です。

RAENのサイトはこちら。
RAEN Winery
Date: 2014/1002 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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お得なカリフォルニアワイン中心のセットを見つけたので紹介します。カリフォルニアワイン4本に泡モノ2本で送料税込12744円。ほぼ1本2000円です。

カリフォルニアワインはカレラのシャルドネとヴィオニエ、マウント・エデンのシャルドネ、ポール・ドランのソヴィニョンブランと白ワインが4本。

輸入元価格を見るとカレラの2本(いずれもセントラルコースト)はそれぞれ3200円、マウント・エデンのシャルドネ(エドナ・ヴァレーのもの)が3700円、ポール・ドランが2600円。

泡は1つがイタリアのスプマンテでダブルというところのもの。ジャック・セロスが協力をしているそうです。ファランギーナという土着品種を使っています。市場価格は3000円前後のようです。

もう1つはエルヴェ・マルローというシャンパーニュ。2000円台後半で売られています。

というわけで平均3000円程度のものが2000円ですから、結構安くなっているように思います。白&泡好きな人はどうぞ。

Date: 2014/1002 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパのワイナリCastillo di Amorosa(カスティーヨ・ディ・アモローサ)がこの秋、幽霊ツアーを開催します(Ghost tours offered at Castello : The Weekly Calistogan)。
castillodiamarosa.jpg
courtesy of jimg944

このワイナリ、2007年に設立したもので、もちろん城は本物ではありませんが、石などはヨーロッパから実際に城などで使われていたものを運んで作ったのだそうです。

幽霊ツアーを共催するNapa City Ghosts and Legendsのエレン・マクファーレンによると「超常現象の世界では、石がエネルギーを保持するという理論がある」とのことで、実際にこの城の中でも超常現象が起きていると見られるようです。

ツアーの参加者は電磁気を検知する「K2 EMF」などのツールを使って、超常現象を実感できるのだそうです。

ツアーは毎週水曜日、夕方5時半から8時半まで。6種のプレミアムワインの試飲を含んでいます。参加料金は75ドル(メンバーは60ドル)。20歳以下の参加はできないのでご注意を。

詳しくは「Castello di Amorosa - Visit Us - Ghost Toursを参照のこと。
Date: 2014/1001 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Ch.igai Takaha | シャトー・イガイタカハのサイトがオンラインショッピグに対応しました。

割引も多少ありますが、それよりも独自のポイントが15%分も付くとのこと。

また、リニューアル記念として、Divine Wish "Another Story" Amber Ridge 2009 Jewel Wish "Old California" Durell Vineyard 2010 をセットで、5%ディスカウントして販売しています。

California Wine Gardenのサイトもあるので、どちらで買うのがいいのかちょっと悩んでしまいそうです。
Date: 2014/0930 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ポール・ラトーのシャルドネ/ピノ・ノワールの中でも人気が高いのがサンタ・ルシア・ハイランズのPisoni(ピゾーニ)のブドウを使ったものです。シャルドネはイースト・オブ・エデン、ピノ・ノワールはランスロットという名前が付いています。

こちらも2012年のものが発売されていますが、楽天を見ると2011年ものもわずかに残っている模様です。

そして、意外なことに、Wine Advocate誌のレビューを見る限りでは2011年の方が評価が高いのです。一般には2011年は気温が低くて難しい年、2012年は安定した気候で良年と言われていますが、そう単純には割り切れないようです。ピゾーニのワインはビッグになりがちなので、涼しい年の方が味が引き締まっていいということがあるのかもしれないという気もします。

なお、イースト・オブ・エデンの場合、2011年が95+、2012年が93。ランスロットでは2011年が96で、2012年が92。ただ、どちらも2011年の飲み頃は2015年~、2012年の飲み頃は2014年~なので、長熟型の2011年に対して、早飲み型の2012年ということなのかもしれません。

【2011年】


【2012年】
Date: 2014/0928 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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もはやセントラル・コーストを代表する生産者になったと言っても過言ではないのがポール・ラトー。サンタバーバラを中心に買い付けたブドウでワインを作っていますが、Wine Advocate誌ではほとんどのワインが95点前後と高得点を取っています。1万円前後で買えるシャルドネ、ピノ・ノワール、シラーの中ではベストの1つと言っていいでしょう。

Wine Advocate誌で高得点を取っている他のワイナリ、例えばマーカッサンやオーベールなどと比べると、押し出しは強くないですが、品が良くきれいなワインであり、日本人の好みにも合っているような気がします。

2012年は好ヴィンテージであり、シラーで97点、ピノ・ノワールとシャルドネで最高96点など高得点を連発しています。

Date: 2014/0927 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Spectatorの記事によると、Sine Qua Non(シネ・クア・ノン)のオーナー/ワインメーカーであるマンフレッド・クランクル(Manfred Krankl)が9月14日、オートバイで事故を起こしたそうです(Winemaker Manfred Krankl on Mend After Motorcycle Accident | News | News & Features | Wine Spectator)。

カーブを曲がりきれずに投げ出され、頭部に大怪我。ヘリで緊急搬送され、手術を受けました。

幸いにして様態は安定しており、快方に向かっているようです。

収穫の真っ最中でもあり、今年のワインのできがどうなるかは、若干気になるところです。

何はともあれ、最悪の事態を免れてよかったです。

そういえば、今年はHirsch VineyardsのDavid Hirschの事故もありました。その後、快方に向かっているという話は娘であるJasmine Hirschが書いていましたが、今はどうなっているのでしょう。
Date: 2014/0926 Category: 読書感想
Posted by: Andy
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カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンの最高峰の1つであるシェーファーのヒルサイド・セレクト。カリフォルニアワインのファンであれば、だれもが憧れるワインでしょう。

シェーファーのすごいところは、ヒルサイド・セレクトだけでなく、スタンダードなカベルネ・ソーヴィニヨンや、シラー、メルロー、シャルドネといった品種でも一級品のワインを作り続けていることです。

このワイナリーの足跡を、創設者ジョン・シェーファーの息子であり、現社長(以前はワインメーカーも務めました)のダグ・シェーファーが綴った本が『ナパ奇跡のぶどう畑 第二の人生で世界最高のワイナリーを造りあげた<シェーファー>の軌跡』です。

本書の読みどころは大きく分けて2つあります。1つは1970年代から90年代前半の、ナパが成長しながらも模索を続けていた時代の雰囲気がよくわかること。もう1つは、シェーファー・ヴィンヤーズというビジネスを発展させていくビジネス書としても興味深く面白いものであることです。

シェーファーが移住してきたころはまだスタッグス・リープという地域は確立しておらず、ナパでも「はずれ」の方でした。それがパリ・テイスティングなどを経て、注目されるようになり、AVAとしても認定されました。このAVAの線引きのかけひきややり取りなどは、現在でもさまざまなAVAで繰り広げられているものと共通しており、興味深いものでした。

また、1980年代にはナパのカベルネが「フードワイン」の時代となり、軽くアルコール度数が低いものを目指していました。これも現在のIPOBと共通するところがあり、時代は繰り返すのだなあと思いました。

ビジネス面では、ワインメーカーのイライアスへの権限譲渡や、2000年に立てた10年計画、などが興味深いところでした。

シェーファーについては、シカゴの出版社からの転身ということは知っており、何となく実業界で成功した金持ちの道楽で、ダグも2世のボンボンなのか、といった勝手なイメージを持っていましたが、本書を読むと想像していた以上に真摯にワイン作りに取り組んできたことがよくわかります。ダグにしても、当初はシェーファーで働く気は全くなく、他のワイナリで仕事をしていましたし、ワインメーカーに就任した直後には、衛生上の問題が生じて、すべてのワインをバルクで売り払わなければいけないような状況にも陥りました。苦労知らずでもなく、ワインメーカーというハードな仕事を背負う責任感をしっかり持った人であることがわかりました。

シェーファーのファンはもちろんのこと、ナパやカリフォルニアワイン好きであれば、きっと興味深く読める本だと思います。400ページ近い本ですが、面白くてあっという間に読み終わってしまいました。なお、電子書籍もあり、大分安くなっています(気付かずに紙の本を買ってしまって後悔してます)。

最後に、訳者の野澤玲子さん、本書の上梓後に亡くなられたとのこと。お悔やみ申し上げます。


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ナパ奇跡のぶどう畑

ナパ奇跡のぶどう畑
著者:ダグ・シェーファー
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Date: 2014/0926 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインインスティテュートは10月7日(火)の17:00~18:30まで、渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで一般向けの大規模な試飲会を開きます。60社を超えるワイナリが参加予定であり、参加費はわずか1000円。100名限定となっています。

年齢確認のため、入場に際しては、写真付きの身分証明書の提示が必要となります。

申し込みはFacebook上のイベントページ(以下のリンク先)から「参加する」をクリックしてください。
Wine Institute of California Grand Tasting Tokyo 2014

既に64人が参加予定となっています。お申し込みは急いだほうがいいと思います。

私も参加したいのはやまやまなのですが、17:30まで会議があって、ちょっとむずかしいかなあ…
Date: 2014/0925 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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スタッグス・リープ・ワイン・セラーズが9月23日、新しいビジターセンターをオープンしました(Stag's Leap Wine Cellars opens $7 million visitors' center)。700万ドル(7億円あまり)をかけているそうです。

歴史に名高いパリ・テイスティングで1位を取ったワインの畑であるFAY、S.L.V.の畑(写真)を見下ろせるものになっているそうです。
20140924-fay_slv.jpg

ビジターセンターの設計はJavier Barbaという人によるもの。自然を尊重し、自然と溶け込んだようなデザインが特徴で、今回のビジターセンターにも地域の石が使われているとのことです。
Date: 2014/0924 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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8月の地震からの復旧を手助けするために、ナパでチャリティ・イベントが開かれます。名前は「Napa Valley Rocks Weekend 2014」。9月25日(木)のディナーから始まり、28日(日)のNapa Rocks!コンサートまで。日曜日にはハーフマラソンも開催されます。

収益はすべてNapa Valley Community Support Fundに寄付されます。Napa Rocks!のチケットは売り切れ間近とのことです。

気軽に参加できるイベントもいろいろあるので、サイトをチェックしてみてください。
Date: 2014/0922 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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オー・ボン・クリマといえばサンタバーバラの開拓者として知られており、カリフォルニアの中でも最もエレガントなピノ・ノワールを作る生産者の1つです。かつては高嶺の花でしたが、最近は現地価格より安くなっているものさえあり、極めてお買い得感が高いワインになっています。

近年はあまり大きな話題にはなっていませんが、注目のバランス追求派「IPOB」には所属しております。むしろ時代がオー・ボン・クリマに追いついてきたと言ってもいいのかもしれません。

まず、フラグシップのイザベルですが、ワイナリ価格が50ドルに対して、税込みでも4000円台で売っているところがあります。さまざまな畑のベストセレクションをブレンドしたフラグシップです。


長女の名前がついたイザベルに対して、長男の名前がついたのがノックス・アレキサンダー。サンタバーバラのビエンナシードの畑からのベストセレクションです。オー・ボン・クリマの中では比較的骨太のピノ・ノワールですが、それでも相当にエレガントです。ワイナリ価格45ドルに対して、税込みで4000円そこそこというのは極めてお買い得。


最後はタリー・ヴィンヤードのピノ・ノワール。これもワイナリ価格50ドルが税込み4500円程度。さらにポイント10倍なので実質4000円そこそこの安さです。
Date: 2014/0921 Category: 読書感想
Posted by: Andy
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楽天Koboの電子書籍もお買い物マラソンの対象になっています。全商品ポイント5倍のほか、全商品20%引きのクーポンもあります。1000円以上買えば「買いまわり」のポイントも増えます。Koboの電子書籍はKobo端末だけでなく、パソコンやスマートフォン、タブレットでも読めますので、安く本を読みたい人にはお薦めです。

前記事で紹介した21日限定の3倍ポイント
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で、今回の目玉は限定2700品が50%引きというクーポン
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対象書籍のうち文芸書は、有川浩さんの「阪急電車」があるくらいで、あまり面白くなかったのですが、意外と充実していたのがビジネス書。しかも、よくあるような自己啓発ものだったり、つまらないハウツーものだったりではなく、すごくきちんとした人が書いた、その道のバイブル的な本があります。(僕がいきなりビジネス書のことを書くと、違和感があるでしょうが、実は仕事ではこのあたりのことを見ているので、決していきあたりばったりで書いているわけではありません)

ロジカル・シンキングのバイブルと言われている本です。論理的思考力やコミュニケーション力を高めたい人に。


著者は競争戦略やイノベーションの研究では日本でトップクラスの人です。戦略立案を考える人に。


著者は日本におけるファシリテーション教育の第一人者です。ファシリテーションは簡単に言うと会議の進行をスムーズにすることですが、それにとどまらない問題解決に役立ちます。



バフェットからの手紙 [第3版]

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著者:ローレンス・A・カニンガム
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これは有名な本です


Rubyの開発者として名高いまつもとさんの本です。雑誌連載をまとめたもの。


スティーブ・ジョブズのイノベーションを解説した本です


最後はおまけ。大江麻理子アナと結婚した松本大さんの本です。

Date: 2014/0921 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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昨日から水曜日午前1時まで開催されている楽天のお買い物マラソンですが、昨日は楽天イーグルスとヴィッセル神戸が買ったので、お買い物マラソンとは別に3倍のポイント増が可能です。この2チームのうち1チームが勝つと次の日はポイント2倍、両方勝つと3倍になりますが、エントリーが必要なので、意外と見逃しがちです。全ショップで有効なので、使わなくても取り敢えず取得しておきましょう。

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というのは前振りで、せっかくなのでお買い物マラソンでのワインのお薦めをちょっと調べました。結論から言うと、ワイン自体が安くなっているものよりも、ポイントが高くなる店を選ぶのが良さそうです。

例えば、ヴェリタスはエントリーで全員がポイント10倍。
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同じページに、ショップのFacebookに「いいね」するとポイントが5倍になるというリンクもあります。
これらと上記の3倍ポイントを加えればこれだけで18%分のポイントが付くわけですから、実質2割引近くになります。
さらに、同じページにはエントリーで取得できる「300円引き」のクーポンもあります(買い物時にクーポンを使うのを忘れないように)。

このショップ、カリフォルニアワインは少ないですが、オーパス・ワンの新ヴィンテージ2011の予約ができます。税抜きで2万円台は安いでしょう。

2010もまだあります。


京橋ワインは、楽天のレギュラーとシルバー会員がポイント2倍、ゴールドで5倍、プラチナとダイヤモンドは10倍になります(エントリー不要)。安売りのイメージが強いショップですが、カリフォルニアワインではシャトー・イガイ・タカハだったり、コブのピノだったり、ベッドロックのジンファンデルだったりと、意外と趣味のいい品揃えです。ピノ・ノワールではほかにもフリーマンや、オレゴンで注目のイブニング・ランドなどもあります。


Date: 2014/0920 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパのスプリング・マウンテンにあるワイナリGuilliams(グイリアムズ)を中国系資本のワイナリーKieu Hoang(キュー・ホアン)が買収することが9月18日に発表されました(Kieu Hoang Winery Acquires Guilliams Vineyards -- NAPA, Calif., Sept. 18, 2014 /PRNewswire/ --)。

参考:Guilliams Vineyards: Spring Mountain山中に佇む隠れ家のようなワイナリ

グイリアムズは参考記事にもあるように、スプリング・マウンテンの隠れ家のような小さなワイナリ。キュー・ホアンは最高のカベルネ・ソーヴィニヨンを作るという目的のために買収したとのことです。前オーナーのジョン・グイリアムズはコンサルタント兼ワインメーカーとして残るそうです。

キュー・ホアンは、これまでワインのほとんどを中国向けに輸出しています。今年6月にはカーネロスにあるマイケル・モンダヴィのプロパティを購入し(「マイケル・モンダヴィがワイナリ施設を売却」を参照)、米国向けにも販売を始めています。

ワイナリーのサイトを見るとワインの名前に「Kamikaze」(神風)や「Tennnobudo」(天のブドウ)「Kogo」(皇后)「Kotaishi」(皇太子)といった日本語由来と考えられるものが付けられています。

グイリアムズのところで作るワインはTennnobudoで使われる見込みとのことですが、このシリーズのボトルはまるでウイスキーのような角ばったこの。ちょっとイメージがわきません。
Date: 2014/0919 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カストロ・ヴァレーにあるWestover Wineryというワイナリが、罰金の支払いが理由でワイナリを閉じることになりました(Winery fined $115k over volunteers to close)。

罰金を課せられた理由は、収穫にボランティアを使ったから。法律によると、営利目的の事業ではボランティアを使ってはいけなく、最低限の報酬以上を支払わないといけないのです。

罰金の総額は11万5000ドル。元々小規模でやっているワイナリですから、とても支払いはできず、ワイナリは閉鎖することになってしまいました。

ワイナリの顧客にとっては、収穫を手伝うことは、楽しみであり、とても報酬を請求するようなものではないと思うのですが、現在の法律だとその好意を利用することは難しいようです。

Grace Familyなんかは収穫にボランティア使うので知られていますが、大丈夫なのでしょうか? 実はNPOだったりするのかな?
Date: 2014/0918 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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大阪のワインショップ「Wassy's」は以前インタビュー(顔の見えるオンラインショップでありたい――Wassy's鷲谷社長、波田店長)でも紹介したように、コミュニケーションを大事にしているワインショップ。

現在はハダノリこと波田店長がカリフォルニアでジャクソン・ファミリーが開催しているイベントに参加中。9月22日13時までジャクソン・ファミリーのワインが楽天ではポイント5倍、本店ではポイント10倍になります。

楽天はこちらから
本店はこちらから

ジャクソン・ファミリー傘下のワイナリは現在34もあるとのことで、ワッシーズで扱っているところだけでも以下の13。
アタロン
ヴェリテ
カンブリア
ケンダルジャクソン
ストーンストリート
ハートフォード
バイロン
フリーマークアビー
マタンザスクリーク
ラ・クレマ
ラセグ
ラホタ
ロコヤ
個人的には、創設者ジェス・ジャクソンのミドルネームから取ったストーンストリートや、ソノマで良質のピノを作るハートフォード、ラ・クレマなどが気になるところです。

それからハダノリさんのレポートは「2014ジャクソンファミリー ハーベスト シンポジウム | オンラインWassy's ワシ等の日々。」から読めます。面白いですよ。

Date: 2014/0918 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアのジェリー・ブラウン州知事は2014年9月16日、地下水利用を制限するための条例3つに署名しました(Office of Governor Edmund G. Brown Jr. - Newsroom)。

これまでも川などからの取水には制限がありましたが、地下水については無法状態。今年の水不足で、地下水についてもコントロールする必要が急速に高まりました。

なお、西海岸の他の州(オレゴン、コロンビア)では既に同様の条例があるとのことです。
Date: 2014/0917 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wines & Vines誌が年刊の米国ワイナリ・データベースをまとめました(U.S. Winery Count Passes 8,000 - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。それによると、2014年8月の全米のワイナリの数は8049。昨年の7611から403(6%)増えました。

州別に見ると当然ながら圧倒的に多いのはカリフォルニア。ただワイナリ数は3782と全体の48%。半分には達しませんでした。

2番めはワシントンで681。3番めはオレゴンで599、4番めはニューヨーク州で320です。オレゴンは昨年の550から49(10%)増え、増加数ではトップでした。

また、生産量で見ると、カリフォルニアは3億1300万ケースと、全体の89%にも達していました。

2番めはワシントン州で1300万ケースと全体の4%、3位はワイナリ数とは順位が入れ替わってニューヨーク州の1200万ケース(全体の3%)。

オレゴンは330万ケースとニューヨークの3分の1にも達していません。小さなワイナリばかりであることがよく分かります。

また同時に消費者への直接販売は2014年8月が7800万ドルと2013年の同月よりも17%、1100万ドル増えたことも明らかになりました。
Date: 2014/0917 Category: 音楽系
Posted by: Andy
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日本の伝統芸能を、ちょっと体験しておきたいと思い立って、文楽を見に行くことにしました。行ったその日にデイリーポータルZに文楽の記事が出ていてちょっとびっくり(文楽を見にいってみる - デイリーポータルZ:@nifty)。私が見たのは、夜7時からの第3部「不破留寿之太夫(ふあるすのたいふ)」。シェークスピアの「ヘンリー四世」に登場するフォルスタッフを主人公とする新作です。

初めて見る作品がこれでいいのか? っていうのはなきにしもあらずだったのですが、面白そうだったし、時間もサラリーマンに優しい、というのが選んだ理由。

ところが、どうせ見に行くなら、同じ日に歌舞伎にもチャレンジしてみようということで、急遽、東京の歌舞伎座に歌舞伎も見に行くことにしてしまいました。

歌舞伎の方は「幕見席」という一幕だけを見る特別なチケット。当日券のみ、劇場入り口で販売しています。席までの誘導も、他の席とは分かれた形。自由席で立ち見も含んでいます。その代わりチケット代は安くなっています。
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今回は隅田川続俤『法界坊』大喜利「双面水照月」という40分程度の短いプログラムだったので、特に1000円と安くなっていました。

チケットを入手した後は、新しい歌舞伎座の地下の店をのぞいておみやげを買ったり、ランチを食べたり。歌舞伎茶屋のカレーは680円で、なかなか美味しかったです。
Andyさんの歌舞伎茶屋での写真 - ミイル
Andyさんの歌舞伎茶屋での写真 - ミイル

時間がくると、整理番号順に並び、席は自由に選びます。とはいえ、前の幕と連続で見る人も多かったので、空いている席は意外と少なく、立ち見の人がかなり出ていました。ちなみに外国人のお客も結構いました。

初めてでどんな作品かも全く分からないのでイヤホンガイド(500円)も借りました。これは借りてよかったです。そうでないとどこが見どころなのかわからなかったでしょう。

作品は、途中笑えるところもあり、リラックスしながら楽しく見られました。思ったよりも手軽に見られてよかったです。

舞台の後は歌舞伎座をちょっとうろうろ。それから半蔵門の国立劇場に向かいます。伝統芸能情報館でたまたまやっていた「歌舞伎入門」を見たり、映像資料を見たり。最後はFM東京のビルの甘味屋さんでちょっと一息。美味しかったです。
Andyさんの甘味 おかめ 麹町店での写真 - ミイル
Andyさんの甘味 おかめ 麹町店での写真 - ミイル

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さて、文楽の方は一等席しか空いてなかったので4500円。夜の公演は短いので昼間よりは安くなっています。

そしてこの作品「不破留寿之太夫(ふあるすのたいふ)」ですが、実に面白かったです。

文楽の演奏は三味線だけかと思っていたのですが、ここでは琴や大弓(三味線を弓で弾くもの)も使っていて、バラエティに富んでいました。三味線も5人で一斉に弾くとき、一人だけ弾くときなど、実に表情豊かな演奏でした。

セリフを受け持つ大夫の熱演もすばらしく、倒れるのではないかと心配になるほどでした。

歌舞伎でも、三味線と太夫による浄瑠璃がありましたが、文楽の方がさすがにそれがメインであるだけに迫力があるように感じました。

そして人形や舞台も秀逸。詳しくは「不破留寿之太夫 特設サイト」をご覧いただくのがいいと思いますが、こんなに魅力的だとは思ってもみなかったです。

セリフ回しやストーリーも面白く、ゲラゲラ笑っているうちにあっという間に終わってしまいました。最後の終わり方も全く予想していなかった展開でした。

この作品、9月22日までの公演なので、もし時間があったら今からでもチケット買って見に行くことをお薦めします。僕も時間とお金があったらもう一回見たいくらい。

と、一日で2つの伝統芸能を鑑賞するという試みは予想以上に充実したものになりました。
Date: 2014/0915 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Vin du 268でコパンのシラー「トゥス・アンサンブル」がポイント10倍になっています(9月20日まで)。

このワイン、以前の記事でも紹介していますが「コパンのシラーがむっちゃうまくて値段も上々」「最近飲んだワイン――美夜とコパン」、3000円台のベスト・シラーだろうと思います。そして、シラー好きじゃない人にも飲んでみてほしいワインでもあります。

カリフォルニアのシラーが気になっているけど、まだ手が出せないんだよなあ、と思っている方にぜひ試していただきたいです。Vin du 268のリキさんは「ローヌの滋味にカリフォルニアの陽気さを少し加味した、親しみやすさが美味しさ」と書いています。

Date: 2014/0914 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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米国のオバマ大統領は2014年9月12日、8月24日にナパを中心に大きな被害を与えた地震を「大規模災害」宣言しました。これによって連邦の緊急用の財政から復旧を支援できるようになります(Obama Declares Napa Earthquake Major Disaster - ABC News)。

また、これまでこの地震による死者はでておりませんでしたが、65歳の女性が地震で負った頭の怪我によって亡くなったことが判明しました。ご冥福をお祈りいたします。
Date: 2014/0912 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Silicon Valley Bank(SVB)の見積もりによると、2014年8月24日にナパ近くで起こった地震のワイン業界における被害額は8300万ドルに達するそうです(Napa quake: Wine industry losses top $83 million - SFGate)。

この調査はSVBkがナパ郡とナパ・ヴァレー・ヴィントナーズに依頼されて行ったもの。



SVBのロブ・マクミラン執行副社長によると、被害額の見積もりは控えめになっているといい、最大で1億ドル程度に達する恐れがあるそうです。

マクロで見ると、バルク・ワインが一番被害額が多く、今後販売するワインがなくなってしまったことから、ブランドの再構築にも時間がかかるだろうとのことです。



また、ワイナリの約60%が被害にあり、25%がかなりの被害を受けています。一番被害額が多かったワイナリは800万ドルに達する見込みです。このワイナリの名前は秘せられていますが、ヘス・コレクションのことでしょう。
Date: 2014/0911 Category: グルメ
Posted by: Andy
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九州人の味と言われる「マルタイラーメン」、知人に薦められて買ってみたのですが、普通のインスタントラーメンと比べて、味は悪くないというか美味しいし(特にトンコツ系が嫌いじゃなければ)、作るのも簡単、そして何よりかさばらないのでストックしておきやすい、となかなか気に入ってます。個人的には「マルちゃん正麺」よりずっとこっちの方がいいと思ってます。

毎月11日は(11という形が棒ラーメンに似ているということで)棒ラーメンの日となっていますが、今月は「味くらべ」という5種類×2の10袋(1袋は2人前なので計20人前)のセットが送料無料。送料税込で1652円ですから、1人前80円ちょっとです。

今まで3000円以上購入で送料無料というのはありましたが1000円台のセットで送料無料は初めて。

なお、セットの内容は
●マルタイラーメン(2人前)2袋
●屋台九州味棒ラーメン(2人前)2袋
●ごましょうゆ味棒ラーメン(2人前)2袋
●醤油とんこつ棒ラーメン(2人前)2袋
●辛子高菜風味棒ラーメン(2人前)2袋
となっています。

PCで買い物がうまくいかないときはスマホでお試しください。

Date: 2014/0910 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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先日パソ・ロブレスの記事で紹介したクロ・ソレーヌのシラーが柳屋でセールになっています。通常約2万円のものが税込み1万4000円弱とかなりの割引です。Wine Advocate誌では95点。

サクサムが手の出ない価格になってしまった今、このあたりが高級シラーとして手を出せる範囲かもしれません。

Date: 2014/0909 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ソノマで「パーカー100点」のワインを輩出しているのがケンダル・ジャクソン・グループのヴェリテ(Vérité)。そこのワイン、しかも100点を取ったものがウメムラに大量に入っています。

ヴェリテについては「Vérité Winery: ボルドー系ソノマ・ワインの雄」で紹介していますが、ソノマのボルドー系(カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなど)ではピーター・マイケルと並んでトップ・クラス。特にWine Advocate誌では7つのワインが100点と、ナパのトップに並ぶ勢いがあります。

作っているワインは3つ。前述のページから引用すると
La Muse(ラ・ミュゼ)はポムロールを意識し、メルロー中心にカベルネ・フランなどをブレンドしたワイン。La Joie(ラ・ジョワ)はメドック、中でもポーリアックを意識したワインでカベルネ・ソヴィニョン中心でメルローなどをブレンドしています。最後のLe Désir(ル・デジール)はサンテミリオン・タイプのワイン。半分がメルローで残りの大部分がカベルネ・フラン、少量のカベルネ・ソヴィニョンというブレンドです。

2007年はこの3つ全部が100点。2008年はラ・ミュゼとル・デジールが100点と、この2年だけで5本の満点ワインを出しています。ちなみに2008年のラ・ジョワは99点と、ほとんど満点みたいなものです。

ウメムラにはこの、2007年3種、2008年3種がいずれもそろっています。4万円台というのもWine Advocate誌で100点を取ったボルドー系ワインの中では破格と言っても過言ではないほどの安さです。これまで、ヴェリテは本数がほとんど入ってきていなかったので、おそらくこれだけまとめて売られるのは初めてではないでしょうか。

なお、ジョワはフランス語の「喜び」です。全米オープンの錦織選手の活躍を祝うワインとしていかがでしょう。

Date: 2014/0906 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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今年の水不足を受けて、カリフォルニアで地下水の利用について新たな条例を策定しようとしています。ジェリー・ブラウン知事がサインすれば実行に移されるという段階まで来ているようです(California Water Law Will Affect Vineyard Value | Wine News & Features)。

複数の法令があり、具体的にどうなるかははっきりしていないようですが、これまで地下水は使えるだけ使って構わなかったのが、地域の機関が「それ以上使ってはダメ」という制限を出せるようになります。

これで、急に水不足になるということではないですが、水に比較的困っていない地域と、そうでない地域で畑の価格も大きく変わっていく可能性がありそうです。

例えば、ナパではカーネロスとクームズビルだけ土壌が違っています。他の地域は地下水が比較的浅いところにあり、雨が降らなくても水不足の影響はあまりないのですが、これら2地域では水が足りなくなる恐れがあります。

水不足は今年の収穫には大きな影響を与えないようですが、今後どのようになっていくかは、注意したほうが良さそうです。
Date: 2014/0905 Category: ワイン本
Posted by: Andy
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無敵のカリフォルニアワイン講座《ナパ・ソノマ編》を楽天Koboでも発売しました。Kobo端末のほか、各種スマートフォンやタブレット、そしてPCでもお読みいただけます。

今日でKindle版のナパ応援100円引きキャンペーンを終えるので、逆にこちらは今日から1週間、ナパ編とナパ・ソノマ編を100円引きします。

ナパ編は通常500円→400円
ナパ・ソノマ編は通常800円→700円

です。その価格になっているのを確認してお求めください(設定してから反映するまで少し時間がかかるので)。

ちなみに初めて電子書籍を購入すると、それだけで500ポイントもらえるそうです。
要エントリーなのでこちらからどうぞ


Date: 2014/0903 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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柳屋でマウント・エデン(Mt. Eden、マウント・イーデン)のエドナ・ヴァレー・シャルドネが2000円台の特価になっています(現品限り)。

マウント・エデンのラインナップはちょっと分かりにくいので説明しておきます。

最上級品がサンタ・クルーズ・マウンテンズで作られる「エステート」。シャルドネはさらに「エステート・リザーブ」というトップキュベもあります。また、エステートにはほかにピノ・ノワールとカベルネ・ソーヴィニヨンがあります。

エステートのシャルドネがここの大ヒット作品。5000円台の価格ながら、Wine Advocate誌では95点前後の得点を連発しています。

ドメーヌ・エデンは、エステートの畑から数km離れたところにある別の畑のブドウによるもの。確か若干標高が低い畑だったかと思います。エステートほどは高く評価されていませんが、いいワインです。

一番下がエドナ・ヴァレーのもの。今回はこれが対象です。長熟型のエステートに比べると、早く飲めるタイプのワインです。

なお、Villa Mt. Eden(ヴィラ・マウント・エデン)はエドナ・ヴァレーものと重なる価格帯ですが、全く別のワイナリです。お間違えないように。

Date: 2014/0903 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマのシャトー・セント・ジーンで「Sonoma Harvest Wine Auction」というオークションが開催されました。落札額はチャリティに使われるというこのイベント、昨年実績の150万ドルに対して、今年は400万ドルと倍以上の落札額になりました(Sonoma Harvest Wine Auction Shatters All Records Raising $4 Million)。

このオークションはSonoma Wine Country Weekendのメインイベントとして開催されているもの。ソノマのワイナリ38軒が出品しています。ソノマ・ヴァレーだけでなくKosta BrowneやWilliams-Selyem、Seghesioなどロシアン・リバー・ヴァレー、ドライ・クリーク・ヴァレーなどにあるワイナリも出品しました。Auction Napa Valleyと同様、ワイナリでのディナーなどが含まれた出品が多かったようです。

そういえば、ソノマではHospice du Rhoneに名を借りたHospice of Sonomaというオークションがありましたが、近年は名前を聞かないようです(検索したところ2008年までは開かれていたもようです)。名前が問題になったのでしょうか?
Date: 2014/0902 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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今朝Wine Advocate誌214号のパソ・ロブレスについてまとめ記事を書きましたが、多分いろいろ見落としがあるだろうと思います。

パソ・ロブレスは自分にとっても未開の地なので、知らないワイナリが数多くあります。日本に輸入されていて気付いていないところもあるでしょう。

この機会に、気付いた方は教えていただけると助かります。『無敵のカリフォルニアワイン講座』の次はセントラル・コーストの予定なので、その予習にもなりますから。

というわけで、とりあえず1つClos Solène(クロ・ソレーヌ)を紹介します。南仏出身の夫婦が作るワイナリで、ラヴェンチュールでアシスタント・ワインメーカーを務めるかたわら、自身のワイナリを営んでいるそうです。今回は最高96点と高得点組に入ってきています。将来はラヴェンチュールやサクサムと並んでくるのでしょうか。

日本には、今回96点(2012年)を取ったHommage A Nos Pairs Reserve(オマージュ・ア・ヌ・ペアー・リザーブ)の2011年(これも95点と高得点!)や、今回94点(2012年)を取ったL'Or Blanc(ロル・ブラン)の2011年(こちらも94点)などが入っています。

Date: 2014/0902 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日、サンタ・バーバラのところから目についたワインを紹介しましたが、パソ・ロブレスではどうでしょうか。

今回は満点はないもののL'aventure(ラヴェンチュール)から99点が、またSaxum(サクサム)から97点以上のワインが大量に出ています。どちらのワイナリも日本に輸入はされていますが、コンスタントに入ってきている状況ではなく、銘柄も限られています。

特に、サクサムは以前7000円程度で多くのワインが売られていたことを考えると、現在の3万円近い価格は、実勢通りとはいえ、ちょっと引いてしまいます。

下のワインは以前輸入されたもの。現在では考えられない超お買い得です。


このほか96点以上のワインを出しているワイナリーはBooker、Epoch、Clos Solene、Torrin Torrinといったところ。いずれも日本への輸入はありません。

日本に輸入されているワインをいくつか見ましょう。

Foxgloveは2012年のカベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネ、ジンファンデルがレビューされています。カベルネが85点、シャルドネは89点、ジンファンデルは88点。価格を考えればシャルドネとジンファンデルは十分な点数です。ただし、シャルドネは現行輸入ヴィンテージは2011です。


インポーター紹介で取り上げたアイコニックは、パソ・ロブレスの複数のワイナリを取り扱っていますが、アデレーダ、バレル27、ミクプライスの3ワイナリが今回レビューされています。ただし、これも現在輸入されているものとはヴィンテージ違いです。

例えばアデレーダのロゼ2013年が89点。バレル27のライト・ハンド・マン・シラー2012が90点。ミクプライスではアルタス・ヴィーナスという赤ワインが92点、ビューティフル・アースという赤は94点を取っています。


パソ・ロブレスはまだ日本から見ると未開の土地のようです。
Date: 2014/0901 Category: おすすめワイン
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楽天スーパーセールでいくつかのショップが特価品を提供しています。

Vin du 268(ヴァン・デュ・ニロヤ)は18種のワインを特価品で出しています。ヒリアード・ブルース(ポール・ラトーも採用している畑です!)、トランセンデンス、リューリング(ピーター・マイケル、オーベールに卸していた畑です!)などが安くなっています。

Vin du 268のセールページ

郷ひろみプロデュースの「マグニカ・ファイブ」は中でも送料込みで4320円という安さ。「日本で飲もう最高のワイン2013」ではシルバーメダルを受賞しています。私も買ったことあるワインですが、味は折り紙付きです。


ワインショップカーヴではカレラのピノ・ノワール「キュヴェV」(セントラル・コーストに自社畑のぶどうをブレンドした日本向け専用のワイン)2012年が税込み2376円と格安。昨日の記事で書いたようにセントラル・コーストのピノ・ノワールはWAで90点を取っています。まとめ買い候補です。


ノムリエ ザ・ネットではケイマスのカベルネが他店より500円ほど安くなっています。40周年の記念ラベル。ナパを代表するカベルネ・ソーヴィニヨンの1つです。私がカリフォルニアワインを飲み始めたころ、「何を選んだらいいかわからなかったらケイマスかモンダヴィを飲んでおけ」などと言われたものでした。


このほかオーパス・ワン2010も、これ以上は下がらないという価格になっている店があります。
Date: 2014/0831 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌の214号が発表されました。8月の号はセントラル・コーストの特集が定番ですが、今回はセントラル・コーストもサンタ・バーバラとパソ・ロブレスに分かれていました。分量が多いので、まずはサンタ・バーバラをチェックです。なお、レビュアーは昨年から担当しているJeb Dunnuckです。

100点が付いたワインは2つ。Sine Qua Nonのシラーとグルナッシュ2010。名前はどちらもStockholm Syndrome。Sine Qua Nonのシラーとグルナッシュのシリーズは分かりにくいのですが、基本的には2つあって、通常のものと、熟成期間を長く取ったExtended Barrel Aging(EBA)となっています。今回の100点のものはEBAで、こちらは日本にはあまり入ってきません。

通常のものだとDark Blossomのシラーが昨年の96-98から上がって99点。こちらは日本でも販売されています。2万円台というのは米国内の価格と遜色なく、むしろ割安です。


Sine Qua Nonに続くのはポール・ラトー。今回ピノ・ノワールで高得点が多く、ソロモン・ヒルズ2012が96点。ヒリヤード・ブルース012が95点など。



また、以前紹介したポール・ラトーの「心」ワイン(Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲)は、予想通りシャルドネに高得点96点が付きました。ピノ・ノワールも93となかなかの点数でした。ただし、このワインは日米ともに売り切れています。ただし、このワインは米国では売り切れ、日本でも在庫僅少となっています(10月に残り分を販売するそうです)。

人気のカレラもなぜかサンタ・バーバラに入っています。2011年のピノ・ノワールの評価はセレックが94、ジェンセン、ド・ヴィリエ、ライアンが93、ミルズが92、リードが91と今年も安定していました。最後発のド・ヴィリエは毎年安定して上位得点です。コスト・パフォーマンスはこれかライアンがベストです。

また、カレラのマウント・ハーラン・シャルドネ2012も94点と高い評価。これ、3000円台ですからちょっとびっくりです。セントラル・コーストのシャルドネとピノ・ノワールも両方90点。価格を考えたらとてもいいできです。


このほか、IPOB(バランス追求派)のサンディも最高95点という高得点がつきました。パーカーを初めとするWine Advocate誌のメンバーはIPOBには否定的とこれまで伝えられてきたので、これはちょっと意外(いい意味で)な結果でした。日本にも入っていますが、今回レビューされた2012年のものは未入荷です。
Date: 2014/0829 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパ編が500円、ナパ・ソノマ編が800円のところ、今日から1週間はナパ編が400円、ナパ・ソノマ編が700円とさせていただきます。なおこの価格はKindleストアだけです。他のブックストアはこれまでどおりの価格です。



Date: 2014/0828 Category: 業界ニュース
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ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズが今回の地震についてプレスリリースを出しています。日本事務所から日本語訳が出ているので転載します。


【ナパヴァレー・ヴィントナーズ、
日曜日の地震後、地域の支援を継続】
2014年8月26日 – カリフォルニア州セントヘレナ– 日曜日の地震を受け、ナパヴァレー・ヴィントナーズ (NVV) 非営利生産者団体は地元とナパヴァレーのワイン産業の支援・支持のために奔走を続けています。
ナパ郡からの要請により、NVVは加盟ワイナリーに対して今週のワイナリーの稼働状態と地震による被害状況の報告を求めました。大半のワイナリーからは営業を行っているとの報告を受けていますが、被害を受けたワイナリーは「試飲ルームのワイングラスに数脚破損があった」というものからワイナリーの建物やタンク・設備の損傷、樽貯蔵のワインに甚大な損失を被ったというものまで規模はさまざまで、ワインボトルの破損についても数本というところから数千本というところまでありました。損失の推定額はまだ明らかではありません。
被害状況の収集とあわせてNVVは、ナパヴァレーの助け合い精神にもとづき、協会のウェブサイト上に専用のセクションを設けて近隣のワイナリー同士の助け合いも促しています。ワインの造り手が緊急に回答を必要とする質問に対応できるよう外部リソースのリストも掲載しました。主に必要とされているのは臨時圧搾設備や樽の貯蔵、ワイナリー設備の貸与、法律・会計・保険のアドバイスです。NVVは今週の後半、地震の被害を受けたワイナリーに対してこうしたビジネスに関連する情報提供を行うセッションを予定しています。
日曜日に地震に見舞われたばかりでありながらも、ナパヴァレーでは2014年の収穫作業が続いています。甚大な被害を受けたワイナリーでもぶどうの収穫作業に戻り、今年も高品質のぶどうが豊富に収穫される見通しです。地震や最近の干ばつも、近い将来のナパヴァレーのワインの供給や価格には大きく影響しないと予想されています。
加盟ワイナリーに情報を提供する役割に加え、NVVは毎年恒例のオークション・ナパヴァレーで集めた基金を活用して広く地域を支援する方法についても検討を行っています。向こう数日間でこの支援策の情報を公開していきます。NVVはオークション・ナパヴァレーを始めてから1億2千万ドル以上を地元に寄付してきました。NVVはこうした基金の一部を地震などの地域の緊急事態に備えて蓄えています。
最新の情報はNVVの地震情報のページ(http://napavintners.com/earthquake/)に掲載してまいります。
<このニュース・リリースに関するお問い合わせ先>
ナパヴァレー・ヴィントナーズ 日本事務所 窓口:若下静
Email: Japan@napavintners.com
Date: 2014/0828 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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地震の話題が続いたので、息抜きに。

もう半月ほどで敬老の日ですが、プレゼントに何をあげるか結構悩みますよね。ワインを飲まれるおじいちゃん、おばあちゃんだったら、こんなギフトはどうでしょう。

まずはワインオープナー。意外と昔ながらのT字型のオープナーしか使っていないという家は多いのではないでしょうか。

ソムリエナイフタイプはかっこいいですが、結構こつも要ります。こつ要らずで、力も要らないものだったら敬老の日にぴったりでしょう。

簡単に抜けると言われているものは大きく分けて3種。ガス式、電動式、レバー式です。

このうちガス式はガスを吹き込んでコルクを上げるので、個人的にはお薦めしません。ボトルの破損の恐れがあるからです。失敗してワインをまき散らすといったこともあるようです。

電動式は、使ったことないのですが、最近のものは結構評判いいようです。手が不自由だったりすると、これがベストかも。若干味気ないような気はしないでもないです。


レバー式は個人的にも持っていますが、びっくりするほど簡単に素早く抜けます。力があまり要らないのもいいところ。使ったら感動しますよ。

ルクレーゼのこれは、レバー式のパイオニア。世界で一番速くコルクが抜けるオープナーとしてギネスブックに載っています。フォイルカッターもここのが一番使いやすく思います。値段は張りますが、実力は折り紙付きです。


ラビットシリーズもこのタイプの老舗。デザインがおしゃれです。私としてはこれを一押しします。


オープナー以外ならワイングラスはどうでしょう。いいワイングラスで飲むと、ワインの味や香りは全く別物と言ってもいいくらい変わります。

一押しはリーデルのオー・シリーズ。ステムがなくて洗うのが簡単だし割りにくいです。グラスとしての実力もステム付きのものと変わりません。

赤ワインを飲むことが多いならカベルネ用。白ワインを飲むことが多いならシャルドネ用がいいでしょう。どちらとも決めかねる場合は、小ぶりで持ちやすいシャルドネ用の方をお薦めします。

Date: 2014/0827 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパ市にある集合テイスティングルームVintner's Collective。ここの建物が今回の地震で大きな被害を受けています。フェンスで囲まれていることから、おそらく立入禁止になっているのだと思います。

20140826-vintnerscollective.jpg

ただ、そのフェンスに貼ってある言葉を見てください。

“We're down but not out!”

ビジネスは近くに場所を借りて続けているようです。

ここでは20のワイナリのワインをテイスティングできます。Melka(メルカ)やLamborn Family(ランボーン・ファミリー)、Mi Sueno(ミ・スエーノ)、Clark-Claudon(クラーク-クロードン)などのワインがあります。

ナパに行かれる際は、ぜひ、頑張っている彼らを応援してあげてください。
現状の営業時間などは、以下のテイスティングルーム・スタッフにメールすれば教えてもらえると思います。

andy@vcnv.com
nick@vcnv.com
adam@vcnv.com.
Date: 2014/0826 Category: 業界ニュース
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3月24日の地震で被害が大きかったナパ市の中心部で、クアッドコプター(リモコンで操作する4枚ローターの小型ヘリコプター、ドローンと呼ばれることもあります)を使って被害を空撮したビデオがYouTubeに上がっていました。



これは、クアッドコプターが被害の把握にどれだけ役立つかを示すことや教育目的で撮られたビデオとのこと。全部許可をもらって撮影しているそうです。

撮影の範囲では、大破した建物はないですが、レンガ作りの部分を中心に建物の破損はかなり多くありそうです。窓ガラスが割れている物件もあります。

破損は屋根部分が多いため、クアッドコプターの威力は絶大です。かなり近づいた撮影もできますから、人が直接上に登らなくても被害の状況をかなり細かく調べられます。

なお、今回の撮影に使ったのはDJI Phantom 2 Vision +という機種。最初から空撮用のカメラをセットしており、こういった空撮をする人にとっては、今はこれしかないといっても過言ではない機種のようです。撮影中の画像が手元のスマートフォンでリアルタイムで確認できたり、クアッドコプターを見失ったときに、飛ばした場所に戻ってくる機能などがあるとのこと(ただしバッテリー切れには注意)。


Date: 2014/0826 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパ市の南American Canyonを震源地とするM6.1(6.0という情報も)の地震が現地時間の8月25日3時20分に起こりました。今のところ亡くなった方はないもようですが、けが人が100人以上出ており、全壊した家が6軒以上、一部が壊れた家は多数あるようです。ナパのTrefethen Family Vineyards(トレフェセン)では古い建物が傾いてしまい、立入禁止になっています。

停電や断水も広範囲で起こっています。

今回の地震の強さを1989年の「ロマ・プリエタ地震」と比較したのが下の図。日本の「震度」とは値が違いますが、概ね6が震度4、8が震度6弱に相当しそうです。


今回の地震は、強さ、広さとも大分違いますが、震源に近いナパ市のあたりでは震度5から6弱程度の揺れがあったものと思われます。

また、ワイナリではボトルやタンクの破損などにより、多くのワインに被害が出ています。今まで報道されている内容を以下にまとめます。

ソノマのSebastiani(セバスティアニーニ)ではタンク14個が破損。スプリンクラーのようにワインをまき散らしたタンクもあったとのことです。

ナパのHess Collection(ヘス・コレクション)では2万ガロンのタンク2つが壊れ、ワインが流れでてしまいました。2013年のカベルネ・ソーヴィニヨン1万5000ケース相当を失ったとのことです。また、60ドルのワイン2000ケースに相当するハイエンドのワインも含まれているとのこと。ワイナリの美術品にもいくつか被害があるようです。

ソノマのB.R.Cohnではワインのおよそ半分を失ったおそれがあるとのこと。主に樽の破損によるものだそうです。

ナパのMattiasson(マティアソン)のSteve Mattiassonは、彼のワインを保管している倉庫にかけつけたところ、樽が散乱している状況だったとのこと。ワインが流れ出ているものはあまりなかったようですが、元の状態に戻すのは相当大変と思われます。

ナパのLagier Meredith(ラギア・メレディス)も倉庫にワインを預けていましたが、見に行ったところ、樽が散乱しているとともに、ワインが流れでたものも多数あったとのこと。かなりの被害があったようです。

震源地に近いナパのカーネロスにあるSaintsbury(セインツベリー)では、これから出荷するワインや樽の被害はほとんどなかったものの、ワイナリに保管しているライブラリワインが400本失われたそうです。貴重な1980年代や90年代のワインがなくなってしまいました。

ナパのSilver Oak(シルバーオーク)では数百本のワインが失われたとのこと。主にテイスティングや内部におけるブレンド用のもので、市販ワインではないようです。

震源地American CanyonにあるCustom Wine Servicesという倉庫では保管している数千ケースのワインのうち、数百ケースが失われたとのこと。影響を受けたワイナリは不明です。

ナパのヨントヴィルにあるDahl Vineyards(ダール)では1万6000ドル相当のピノ・ノワールが入った樽が壊れたとのこと。

同じくヨントヴィルにあるRobert Biale(ロバート・バイアル)ではジンファンデルとサンジョベーゼの樽1つずつが壊れたそうです。

一部を除き、クリティカルな被害にあったところはなさそうですが、今後さらに被害状況は明らかになると思います。わかったものは追記していきます。
Date: 2014/0825 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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8月24日早朝3時20分にナパで大地震がありました(California winemakers cleaning up after quake | www.ktvu.com)。震源地はナパの南5km。各地の震度は不明です。

けが人が100人以上出ているほか、家が4軒壊れたという情報があります。

また、ワイナリではちょうど秋の出荷シーズンでボトル詰めをしているところが多く、ナパだけでなくソノマでも大きな被害が出ている模様です。

例えばソノマのB.R. Cohnでは半分のワインを失ってしまったほか、オークヴィルのSilver Oakでは数百本のワインを失ったとのこと。

詳しくは続報の予定です。
Date: 2014/0825 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアワインの玄関口」をオープンしたのは1999年8月16日でした。今年の周年記念日からはもう1週間も経っていますが、すっかり忘れてました。^^;

実は日付もうろ覚えで8月18日くらいかと思っていたのですが、Internet Archiveで見てみたら、更新履歴のページが残っていて、確認できました。

15年経ってもやっていることはあまり変わらないような気もしますが、積み重ねたものは何かしらあるのだろうと思っています。

本当は15周年を機会にデザインをリニューアルしたかったのですが、今年は試験(ワインではありません)を受けようとしているので、時間のかかるリニューアル作業はあきらめてしまいました。

ちなみに、ブログを始めたのは2003年3月25日です。こちらは古いデータを残してあるので今でも確認できます。

悔やまれてならないのは2004年4月から2006年1月までの第2世代ブログのデータを失ってしまったこと。当時のプロバイダが誤ってデータをすべて消してしまったのですが、ちゃんとバックアップを取っていなかった自分もダメでした。バックアップ大切です。

何はともあれ、いつも見てくださる方も、たまたまこのページをご覧に鳴った方も、ありがとうございます。こんごともご贔屓にしていただければありがたいです。
Date: 2014/0824 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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インポーター紹介で取り上げたilovecalwine取り扱いのワインから、サンドラー(Sandler)を紹介します。

サンドラーは人気ワインメーカーのエド・カーツマンによるプライベート・ブランド。エド・カーツマンは1990年代はテスタロッサのワインメーカーとして活躍しました。その後サンタ・ルシア・ハイランズの著名畑Garys'、Rosella'sなどのオーナーであるゲイリー・フランシオーニらとオーガスト・ウエスト(August West)を設立。サイドウェイズによるピノ・ノワールのブームなどにも乗って、ピノ・ノワールの新星ワイナリーの1つとして人気を博すようになりました。

2008年には米国でもコアなワインマニアが集結するロバート・パーカーの掲示板で、カリフォルニアでピノ・ノワールを作るワインメーカー人気投票で見事1位に輝いており、その人気ぶりがわかります。

その後、ゲイリー・フランシオーニのメインとなるワイナリROARのワインメーカーも務めました。

エド・カーツマンには私も会ったことがありますが、本当にいい人で、ワインも彼の性格を物語るかのように、素直でのびのびとして、魅力的です。

サンドラーは彼のワインの中でもプライベート・ブランドですから、誰に気兼ねするでもなく好きなように作っているワイン。ilovecalwine社長の海老原さん一押しのワインでもあります。このレベルのピノ・ノワールで5000円台というのも魅力的です。

Date: 2014/0822 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ilovecalwineで取り扱っているワインからジョージを紹介します。

参考:George Wine Company: 金融業から飛び込んだ異色のワイナリ

インタビューやワイナリ紹介にもあるように、ジョージ・レヴコフ氏は金融業界からワイン作りに飛び込んだ異色の経歴の持ち主です。unfiltered/濾過処理をしない、unfined/清澄処理をしない、unpumped/パンチダウンをしない、unpushed/プレスをしない、unadultered/混ぜ物をしない、unblend/ブレンドしない、unracked/澱引きをしない、という5つの「un」をポリシーとしています。このポリシーから想像できるように、とてもきれいなピノ・ノワールです。

年間の総生産量は1000ケース足らず。1本ずつ通し番号が振られています。

これだけ生産量が少ないのに、300を超えるレストランから引き合いがあって、卸しているのですから、一般での入手は難しいワインです。

今は、2012年のヴィンテージの輸入が始まっています。

セレモニアルはマルティネリ家所有の畑で、ジョージでは2004年から作っています。一方、ブエナ・ティエラは、ロキオリから川を挟んだ向かい側にある畑で、これが最初のヴィンテージとなっています。PinotFileでは2012年のセレモニアルに92点、ブエナ・ティエラに94点をつけています。

Date: 2014/0821 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ボニー・ドゥーン(Bonny Doon)のランドール・グラーム(Randall Grahm)といえば、カリフォルニアワイン業界の中でも一番の変わり者として知られています。ローヌ品種を手がけた先駆けであり、奇抜なワインの名前(例えばBig House《刑務所の意》)とラベル・デザインで人気を博しました。

ところが2006年にはBig HouseとCardinal Zinを売却。その後はバイオダイナミクス(ビオディナミ)に注力していました。

そして、今は交雑によって気候の変化に耐えられるような新しい品種を作ることを夢見て、取り組み始めています(Bonny Doon's Randall Grahm scales back, forges ahead)。

ランドールとしては、過去の人物とみなされてしまうことが我慢できないようです。

個人的にもカリフォルニアワイン業界で尊敬する一人であり、頑張ってほしいと思います。
Date: 2014/0820 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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サンタ・マリアにあるアルタ・マリアのピノ・ノワールがタカムラでほぼ現地価格で出ています。米国で27ドルのものが税抜き2980円。

アルタ・マリアはバランス重視派(IPOB)にも入っているワイナリ。今や入るのも大変というグループですから、ここに入っているというだけで一定以上のクオリティは期待できるでしょう。

Date: 2014/0820 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ilovecalwineは、数あるカリフォルニアワインのインポーターの中でもピノ・ノワールの「目利き」として知られています。
20140818-ebihara.jpg

現在扱っているのは以下の10ワイナリ。どれもピノ・ノワールを中心とするワイナリです。特に注目に値するのが、サンタ・ルシア・ハイランズを名実ともに代表する2つのワイナリPisoni(ピゾーニ)とROAR(ロアー)を扱っていること。さらには、Pisoniからブドウを購入しているワイナリの中でも今一番注目されているPaul Lato(ポール・ラトー)までも取り扱っています。
・August West Wine
・Cobb Family Wines
・George Wine Company
・Kutch Wines
・Luli Wines
・Paul Lato Wines
・Pence Ranch
・Pisoni Vineyards & Winery
・ROAR Wines
・Sandler Wine Company

社長の海老原さんは脱サラしてインポーターを始めた人。私はサラリーマン時代から存じあげていますが、ものすごい勢いでワインにのめり込んで、その勢いのまま仕事も変えてしまった、というような印象がありました。

――カリフォルニアワインを飲み始めた経緯を教えてください。
海老原:初めてワイナリーに行ったのは2000年11月のことでした。ナパでケイマスのカベルネを飲み、とても美味しかったのがワインにはまるきっかけになりました。それまではお酒はあまり飲まなかったのですが、調べればもっと美味しいワインがいろいろあるだろうと思って、ワインを飲むようになりました。
 日本で、どこに行ったらカリフォルニアワインが飲めるだろうかを調べて麻布十番にあったCWG(カリフォルニア・ワイン・ガーデン)に通ったり、フランスのワインが飲めるレストランに通ったりしていました。
 当初はカベルネ・ソーヴィニヨンやボルドー・ブレンドを飲むことが多かったです。

――現在はピノ・ノワールを中心に扱っていますが、最初はカベルネ・ソーヴィニヨンだったのですね。ピノ・ノワールはいつ頃から飲むようになったのですか。
海老原:あるレストランでワイン会があり、そこでラ・ターシュを飲んだのがきっかけでした。2004年くらいのことです。ブルゴーニュのワインに惹かれたのですが、当時からブルゴーニュのいいものは入手が困難でした。ネットで発売されても一瞬で売り切れるということがよくありました。また、せっかく買ったものも飲んでみると、若すぎてあまり美味しくないこともありました。
 そのころ、キスラーのメーリング・リストに申し込んでみたら、意外とすぐに入れたんです。ソノマ・コーストのピノ・ノワールを飲んだのがとても美味しかったのを覚えています。リリースから半年くらいと早い時期に飲んでも美味しいというのも魅力でした。
 それからカリフォルニアのピノ・ノワールをいろいろと飲むようになりました。パーカーの掲示板などで、「~~のピノ・ノワールがすごく美味しかった」などと書かれているのを見ると、ワイナリに連絡して取り寄せていました。「どこでうちのワインを知ったのか」と驚かれたり、「海外からの購入は初めてだからたくさん売ってあげるよ」と言われたりすることもありました。
 当時はブログを書いていたので、それに載せるために飲むようなところもあり、2日に1本は飲んでいたと思います。
 また、Pinot Daysなど、カリフォルニアで開かれるピノ・ノワールのイベントに参加するようになり、それに合わせてワイナリーめぐりをしていました。そうしていろいろなワイナリーの方々とも知り合いになりました。

――そしてサラリーマンからインポーターに転身されたわけですね。
 びっくりするような美味しいワインを多く知り、そういったワインを日本に紹介したいと思うようになりました。特に仲が良かったエド・カーツマン(オーガスト・ウエスト《August West》やサンドラー《Sandler》のワインメーカー)さんが「インポーターをするんだったら、うちのワインを取り扱ってくれていいよ」と言ってくれたのが後押しとなってインポーターを始める決断をしました。2009年9月に登記をし、11月に酒販免許を得ています。
 インポーターを始める前にワインスクールに通っていたのですが、
そのときの仲間をはじめ知り合いの方々が酒販免許取得など様々な手続きを手伝ってくれました。それらも力強いバックアップとなりました。
 これら様々なことがあり、神様が背中を押してくれているのかな、と思いました。

――最初に扱ったワインはオーガスト・ウエストとサンドラーだけでしたか。
 このほか、ナパのハウエル・マウンテンにあるランボーン・ファミリー(Lamborn Family)のカベルネ・ソーヴィニヨンとジンファンデルもありました。ハイジ・バレットがワインメーカーをやっているワイナリーです。残念ながらこのワインは今は扱っていません。その後、メイソン・セラーズのポメロというソーヴィニヨン・ブランも扱うようになりましたが、これも今は離れてしまいました。

――ピノ・ノワールだけではなかったんですね。
 はい。お客さんにラインナップをパッケージで示したいと思っていたので、当初はいろいろな種類のワインを扱おうとしていました。今でもカベルネ・ソーヴィニヨンは探していますよ。価格の問題だったり、ナパのワインはあらかた発掘済みだったりして、いいものが見つかっていませんが。

――その後、ピゾーニ(Pisoni)などを扱うようになりました。
 エドさんがロアー(Roar)のワインメーカーをしていたので、ロアーも扱えたらなあとは思っていました。そうしたところ、ピゾーニも紹介してもらえ、両方とも扱えるようになりました。一時はサンタ・ルシア・ハイランズ専門みたいな感じになっていました。
 ピゾーニを扱いたいインポーターはほかにもあったと思うのですが、大手にとっては本数が少なすぎたのかもしれません。ピゾーニとの会話の中で、マニア時代に様々なピゾーニを集めて飲んだ話をして驚かれたというようなこともありました。そういったこともプラスの効果があったかもしれません。

――Pisoni Estateの現在の輸入量はどれくらいですか。
 100本くらいです。

――その後、ソノマのピノ・ノワールが増えましたね。
 ピノ・ノワールの中でもビッグなピノ・ノワールから優しい感じのものまで揃えたいという気持ちがありました。
 ちょうどバランス重視派(IPOB)が出てきたころでしたが、コブ(Cobb)やクッチ(Kutch)は前からいいなあと思っていました。そこで、会いに行って取り扱うようになりました。

――ポール・ラトー(Paul Lato)やジョージ(George)はどのようにして扱うようになりましたか。
 ポール・ラトーはピゾーニからの紹介です。ここは、米国の需要だけで十分だったと思うのですが、ポール・ラトーさんが日本の文化に関心があったこともあって、輸出を許可してもらえました。
 ジョージは以前、他のインポーターが輸入していたのですが、取り扱いがなくなっていたので交渉してみました。彼も日本で飲まれることを喜んでおり、今年初めて来日もしました。
 ジョージさんは、ニューヨークでディーラーをしていたのをやめてウィリアムズ・セリエム(Williams-Selyem)に弟子入りしたときに、もう40代だったんです。当時、コブのロス・コブもウィリアムズ・セリエムにいたのですが、彼を含めて周りは20代。大丈夫かと思われながらもやりとげたわけで、すごい人だと思います。

――これからラインナップをどうしていく考えですか。
 いたずらにワイナリを増やすよりも、まずは今扱っているところをもっとたくさん売っていきたいです。もう輸出する分がないと言われるくらい売りたいですね。

――異業種からの転身で、販路を広げるのは大変ではなかったですか。
 大変です。ロアーなどは名前が通っているだろうと思っていたのですが、意外とそうでもなく、試飲会などに何回も出して行って、ようやく覚えてもらっているという感じです。

――小売とレストランの比率はどれくらいですか。
 ほぼ半々です。
 ポール・ラトーさんはソムリエの出身なので、どういうレストランで扱ってもらっているかはすごく気にしています。彼の期待に合うようなところに入れてもらうようにしています。例えば、三つ星レストランの「かんだ」や、ほかにも三つ星のレストランで扱ってもらっているところがあります。東京ベイコート倶楽部でも採用してもらっています。

――3000円~5000円くらいのワインのお薦めを教えてください。
 現在扱っているワインではルリ(Luli)がその価格帯です。ルリはピゾーニのジェフ・ピゾーニがワインメーカーをしており、ブドウはマーク・ピゾーニがサンタ・ルシア・ハイランズの自社でない畑から調達して作っています。
 ここのワインを飲むと、ジェフ・ピゾーニは本当に才能がある人だなと思います。彼がカベルネ・ソーヴィニヨンを作ってくれたらと思っているのですが、それを告げたところ、「ブドウの調達先がない」と一蹴されてしまいました(笑)。

――数あるピノ・ノワールの中で、敢えてどれか1つをお薦めするとしたらどれでしょう。
 それぞれ好みがありますから、何かキーワードをいただけないと難しいですね。
 その中でどうしてもどれかといえば、エドさんのサンドラーのワインは、優しい味わいで、グラスワインで1杯だけ飲むのにも向いていると思います。どの店でも出せる価格帯のワインではありませんが、価格もなるべく抑えて出しています。

――エドさんのオーガスト・ウエストはどうですか。
 オーガスト・ウエストは艶っぽいというか、仕事で疲れた後を癒してくれるような感じがしています。

――今後の目標は何ですか。
 毎年何か新しいことをトライしていこうとは思っています。2013年は名古屋や大阪の試飲会に出るようになりました。営業拠点も千葉から渋谷のワインアパートメントに移しました。

関連サイト:
ilovecalwine
ilovecalwine(Facebookページ)

インタビューを終えて:
飾り気なく語る海老原社長。インポーターの社長というよりは、ワイナリーのワインメーカーといった印象です。そのあたりが名だたるピノ・ノワールのプロデューサーからワインを託される理由の1つなのではないかと感じました。

過去のインポーター(とショップ)インタビュー記事
全都道府県でワイン会をやっていきたい――ワインライフ 杉本隆英社長
4000円以下で美味しいワインを紹介していきたい――アイコニック アンドリュー・ダンバー社長
顔の見えるオンラインショップでありたい――Wassy's鷲谷社長、波田店長
ソノマの美味しいワインを日本に紹介したい――ソノマワイン商会 金丸緑郎社長
Date: 2014/0818 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアのピノ・ノワール/シャルドネ/シラーのプロデューサーとして、一躍トップレベルになったポール・ラトー。ポール・ラトー氏は日本文化への関心も高く、それが日本にも輸出している理由だと聞きます。

実際、氏のワインを飲むと、力強さとエレガントさが両立しており、日本文化のミニマリズムと共通するところがあるようにも思います(グレッグ・ブリュワー氏のワインにも感じるところではあります)。

そろそろ2012年のワインも入荷が始まってますが、市中にはまだ一部2011年も残っています。今ならどちらを選ぶのがいいでしょう?

Wine Advocate誌を見ると、まだ2011年までしか評価は出ていません。2012年は難しい年で収量も少なかった2011年と比べると、豊作で質も高いというのが一般的な評価だと思います。ただ、ポール・ラトーのワインは2011年でも最低93点最高97点という高評価ですから、2011年だからといって避ける理由はないように思います。

特に、ポール・ラトーのエレガントさを味わいたいなら、2012年よりも2011年の方が向いているかもしれません。まだ2012年の輸入が始まっていない希少なピゾーニのワイン(ランスロットとイースト・オブ・エデン)が残っていることからも、今は2011推しとしておきましょう。

Date: 2014/0817 Category: 業界ニュース
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TTB(アルコール・タバコ税貿易管理局)は8月1日、カリフォルニアに新しいAVA「Manton Valley」を認可しました(Manton Valley AVA: Get to Know Us - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。



Mantonといってもほとんどの人はどこだかイメージできないと思います(私も全く知らなかったです)。場所はサクラメントからオレゴンの方にHighway5をずっと北上していき、Mt. Lassenの近くです。メンドシーノから山脈を1つ超えた内陸側と言ってもいいです。ただ、メンドシーノとの交流はほとんどないようです。

人口347人という本当に小さな町でガソリンスタンドもなく、小さなレストランが1つあるだけとか。ワイナリも年産数百ケース程度など、ごくごく小さなところが大半です。Mt. Lassenに行く観光客が行き帰りにワイナリに立ち寄って買っていくという形態が中心なようです。

Date: 2014/0816 Category: 業界ニュース
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先日亡くなった俳優のロビン・ウィリアムズはナパに豪邸を持っていました。今年4月に2990万ドルで売りに出していましたが、亡くなった今も売却予定は変わっていないとのことです(Robin Williams' Luxurious Napa Winery Still For Sale)。



この豪邸、敷地面積が640エーカー(約2.6平方キロ)、すなわち1マイル(1.6km)四方もあります。東京ドーム55個分です。うち18.4エーカーはブドウ畑になっています。建物は2万平方フィート(約1860平方メートル、562坪)。ベッドルームは5つ。ホームシアターやワインショップ並みの広さのセラーなどがあります。もちろんプール付き。

普通に想像する豪邸の規模をかなり超えています。さすがに金持ちが多い米国でもここまで来るとなかなか売れないのでしょうね。

名優の死を悼みつつも感嘆してしまったのでした。
Date: 2014/0813 Category: おすすめワイン
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シャルドネではWine Advocate誌で最高98点、ピノ・ノワールでは同誌最高96点と高得点の生産者であるVarner/Neely。ここのセカンドにあたるのがFoxgloveです。

Varner/Neelyでも実売6000円台と、かなりお買い得ですが、Foxgloveにいたっては税抜きだと1000円台でも売っているところがあります。こちらの品種はシャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨン、ジンファンデルとなっており、中でもシャルドネはWine Advocate誌で毎年90点か91点を取っている安定優良銘柄となっています。

Foxgloveのシャルドネは樽を使わず、マロラクティック発酵も行わないというスタイル。カリフォルニアのシャルドネのイメージである、樽香がしっかりついて、バターのような風味があるスタイルとは真逆です。こういった作りでありながら、薄くもなければ弱くもだれた感じもない、個人的にもすごく好きなワインです。特に暑い夏、しっかり冷やして飲むのにも合っていると思います。

柳屋で1000円台のセールで出ているので取り上げましたが、ほかの店でも同価格でいくつか出ています。特にパシフィックワインセラーズではポイント3倍に加えて1万円以上で送料無料。また、カリフォルニアワインあとりえではカベルネ・ソーヴィニヨン、ジンファンデルも安いです。



Date: 2014/0813 Category: 業界ニュース
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Jackson Family傘下のブランドLa Cremaが、ワイン作りのオプションを登録したユーザー投票で決める「仮想ワインメーカー(Virtual Winemaker)」を開始しました(News Briefs for August 12, 2014 | Shanken News Daily)。できたワインは2015年秋に発売する予定です。

20140812-virtualwinemaker.jpg

同じような機能はワシントン州のコロンビア・クレストが既に開始しており、そちらは「クラウドソース」と呼んでいました(コロンビア・クレスト、ネット投票でワイン作りの方法を決める“クラウドソース”のワインを醸造へ)。

個人的には「クラウドソース」よりは「仮想ワインメーカー」の方が、どのようなものかイメージしやすいように思います。

Date: 2014/0811 Category: 業界ニュース
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旅行雑誌として人気があるコンデナスト・トラベラーの読者が選ぶ、米国の小都市トップ10が発表されていました(The 10 Best Small Cities in America)。

10位 キー・ウエスト(フロリダ)
9位 セドナ(アリゾナ)
8位 アスペン(コロラド)
7位 ジャクソン・ホール(ワイオミング)
6位 サンタ・バーバラ(カリフォルニア)
5位 ニューポート(ロードアイランド)
4位 テルライド(コロラド)
3位 ナパ(カリフォルニア)
2位 カーメル・バイ・ザ・シー(カリフォルニア)
1位 サンタフェ(ニューメキシコ)
というのが結果。カリフォルニア州からは3つの街が入選しています。ワインカントリーど真ん中なのはナパだけですが、サンタ・バーバラ(街自体は海沿いなのでブドウ畑はありません)もサンタ・リタ・ヒルズなどのワイン産地にほど近く、カーメル・バイ・ザ・シーもサンタ・ルシア・ハイランズからさほど距離がありません。

どこも素敵な街であることは間違いありません。機会があればぜひ訪れてください。
Date: 2014/0810 Category: 業界ニュース
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昨年から大きなニュースになっていた米国での大規模なワイン偽造事件(過去記事「世界を揺るがす大ワイン偽造事件のまとめ」、「3分でわかるルディ・クルニアワン「ワイン偽造」事件」参照)の判決がくだされました(Wine Dealer Sentenced to 10 Years for Defrauding Clients)。当初は4月に判決の予定でしたが数回の延期を経て、ようやく判決に至りました。

懲役10年に加え、追徴金が200万ドル、被害者への賠償金が280万ドル。また、ルディ・クルニアワンは不法滞在者であり、懲役後はインドネシアに強制送還されます。

懲役は、最長40年と言われていたので、予想よりも短かったようです。裁判官は、「誰も亡くなっておらず、誰も職を失っていない」ことをその理由としています。

ただ、弁護側は懲役が出たことにショックを受けており、上告する構えだとのことです。
Date: 2014/0808 Category: おすすめワイン
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Spottswoodeのソヴィニョン・ブランといえば、香りの高い「ソヴィニョン・ムスク」をいち早く取り入れ、カリフォルニアのソヴィニョン・ブランでは常にトップクラスの評価を得ています。

その中では比較的価格も抑えめであり、近年はレア感も割と少なく優良銘柄になっていました。

今回はそれが柳屋で税抜3500円と、ワイナリ価格の税抜38ドルよりも安くなっています。

インポーターの在庫は既にないそうなので、柳屋の在庫限り。お早めにどうぞ。

【追記】船橋の山城屋さんでは3200円とのこと。ただし残り僅少。お問い合せはinfo@cheers-californiawine.comまで。

Date: 2014/0808 Category: 業界ニュース
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TTB(アルコール・タバコ税貿易管理局)は8月6日、サンタ・バーバラのAVAであるサンタ・リタ・ヒルズ(Sta. Rita Hills)の拡大を申請し、2カ月間のパブリックコメントを募集しています(An In-Depth Look at the Proposed Sta Rita Hills AVA Expansion | Hawk Wakawaka Wine Reviews)。ところがSta. Rita Hills Winegrowers Allianceが拡大案に反対を表明するなど不穏な状況になっています。

今回の拡大案は東側の境界線を広げるもの。現在の33380エーカーから2296エーカー広くなります。新領域に含まれる畑はJohn Sebastiano Vineyards、Rio Vista Vineyard、Pence Ranch Vineyardの3つです。

拡大派のリーダーはPence RanchのBlair Pence。彼の作るブドウの多くは、Sta. Rita Hillsのワイナリに売られ、Sta. Rita HillsのAVAワインにブレンドされています(15%まではエリア外のブドウを入れられます)。Sta. Rita Hills外のブドウであることで1トンあたり1000ドルほど安く売らざるをえないとBlair Penceは試算しています。

また、John Sebastiano Vineyardsの場合は畑の中に境界線があるため、同じ畑なのに1列違いでAVAの中か外か変わってくるという状況になっているとのことです。

一方、Sta. Rita Hills Winegrowers Allianceによると、現在のAVAが東西の斜面であるのに対し、拡大案は南北の斜面であり、土壌も違うとのこと。

こういった議論が起こるのは、Sta. Rita HillsというAVAの人気が高いからというのが背景にあります。おそらく2000年以降にできたAVA(Sta. Rita Hillsは2001年策定)の中で一番成功しているのではないでしょうか。

同じようなことはソノマのRussian River Valleyでも起こっています。AVAの名前がブランド化するのは望ましいことではありますが、むやみな拡大は個性を失う原因になってしまいかねないので、難しい判断が求められます。

参考までに、最近のAVA策定にまつわる記事のリンクを貼っておきます。
「ワイン王」長沢鼎の「Fountaingrove」、AVAとして復活なるか?
カリフォルニアに新しいAVA「Malibu Coast」が誕生
ソノマのRussian River Valley、分割に向けて一歩を踏み出すか
Date: 2014/0806 Category: 業界ニュース
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先日、「フライング情報? ジェイソン・ケスナーがキスラーワインメーカー就任で「あとりえ」がセール」という記事を載せましたが、輸入元が本人に確認し、事実であることが判明したとのことです。スティーブ・キスラーは、今後はオキシデンタルに注力することになるのでしょう。数年後にはオキシデンタルは完全にキスラーから分離するのだろうと思います。

ということで、カリフォルニアワインあとりえでのケスナーのセールが継続しています。キスラーとはまた違ったいいワインなので、今後キスラーがどう変わっていくのかも興味深いところです。

参考:Kesner Wines: Kistlerのアシスタント・ワインメーカーが作るピノ、シャルドネ
参考:Kistler Vineyards: 高級ピノ/シャルドネの代名詞

Date: 2014/0806 Category: 業界ニュース
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ワシントン州の人気ワイナリ「コロンビア・クレスト」が“クラウドソース”によってワイン作りをする「ClowdResource」を開始すると発表しました(Columbia Crest Becomes the First Winery to Crowdsource a Wine from Vineyard to Table - Yahoo Finance)。



このプロジェクトでは、ワイン作りの過程で起こるさまざまな事象をネット投票で決めていきます。最終的にできたワインは雑誌でレビューしてもらうなど、他のワインと同じ扱いになります。

普通、クラウドソースというとネット上で出資をしてもらって、専用の製品を作るといったものをイメージしますが、今回のは無料でだれでも投票できるので、それとは大分違うようです。これをクラウドソースと呼んでいいのかどうか、ちょっと疑問ではありますが、消費者を巻き込むということでは思想的に重なる部分があるということでしょうか。

プロジェクトの状況はcrowdsourcedcabernet.comで見られます。投票もできるし、メール登録も可能です。

Date: 2014/0805 Category: 業界ニュース
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旅行ガイドのFodor'sのサイトで、世界のワインカントリーにおける豪華なホテルトップ10が挙げられていました(World's Most Luxurious Wine Country Hotels)。

順位は付いていませんが、挙げられているのは
ニュージーランドのホークス・ベイにある「The Farm at Cape Kidnappers」
ナパにある「Meadowood」
アルゼンチンのカファヤテにある「Grace Cafayate」
南アフリカのフランシュホークにある「Le Quartier Francais」
スペインのエルシエゴにある「Hotel Marqués de Riscal」
オーストリアにある「LOISIUM Wine & Spa Resort」
オーストラリアのヤリンガップにある「Cape Lodge」
アルゼンチンのメンドーサにある「The Vines Resort & Spa」
フランスのボルドーにある「Les Sources De Caudalie」
イタリアのトスカーナにある「Castello Banfi—Il Borgo」

カリフォルニアからはMeadowoodが選ばれていますが、妥当なところでしょう。MeadowoodとAuberge du Soleilが2大豪華ホテルということで衆目が一致すると思います。ちなみに1泊最低でも10万円はします。

他のホテルで興味深かったのは「Hotel Marqués de Riscal」と「Castello Banfi—Il Borgo」。

前者はフランク・ゲーリーがデザインしたホテルで、かなり斬新な建物です。


後者はまさにお城。ここに14室しかないというから、贅沢きわまりありません。


どこに泊まるにしてもワインカントリーに滞在するというだけで、気持ちいいですね。豪華じゃなくても行きたいものです。
Date: 2014/0803 Category: おすすめワイン
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2014年上半期の一番の目玉?となったのがベッドロックの輸入開始でした。今、そして今後のカリフォルニアワインを担う若手の筆頭であるモーガン・トウェイン・ピーターソン(レイヴンズウッドのジョエル・ピーターソンの息子)が作るワインです。

そのモーガンが作る安価なブランドがシェバン(シャバング、Shebang)です。米国の俗語の「whole shabang」(いっさいがっさい)から取った名前です。

その名の通り、雑多なブレンドで白はピノ・グリ40%を中心に、セミヨン、ミュスカデ、アルバリーニョ、ソーヴィニヨン・ブランなどをブレンドしたもの。赤はジンファンデル46%、グルナッシュ40%など。

ベッドロックのワインとは違い、気軽に楽しく飲めるワインを目指したもの。「こんなのもありなんだな」と飲む方もおおらかに飲むのがいいと思います。重い赤を飲む気にはなかなかならないこの季節にもいいのではないでしょうか。



「本物の」ベッドロックを飲むならこれが一押し。
Date: 2014/0802 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Napa Valley Grapegrowersが後援する有機栽培の会議がナパで開かれました。一番注目されたのがフロッグス・リープによる灌漑なしの栽培についてのセッションでした(Tales From the Dry Farmed Vineyard - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。

灌漑なしの栽培と有機栽培は必ずしも関係はありませんが、実際には灌漑なしの畑の大部分は有機栽培も採用しているそうです。フロッグス・リープは「灌漑しないのは水を節約するためではなく、より高品質なワインを作り、ブドウの木を長生きさせるためである」としています。また、1972年にドリップ・イリゲーションが開発されるまでは、灌漑なしの栽培が普通であったといいます。

フロッグス・リープの畑ではSt. Georgeという根(ルートストック)を利用しています。地中深く根を伸ばす性質を持っているからだといいます。植え替えの前18カ月は土地を休ませ、灌漑なしで育つカバークロップを生やします。植え替えた後、4月と6月には手作業で5ガロンの水を与えます。その後は次の夏まで水はあげません。次の夏に水をあげてからはもう水は撒きません。

フロッグス・リープのRossi Ranchの場合、ナパのヴァレー・フロアにあり、夏場は水があるところまで7.5mも地中根を伸ばす必要があります。冬場は1.5mで水に到達するとのこと。

年間16~18インチの雨が降れば大丈夫であり、平年の降水量の30インチも不要であるとしています。

果たしてナパで灌漑なしの畑は広がるでしょうか。
Date: 2014/0731 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアで早くも2014年の収穫時期が始まっています(Early 2014 Grape Harvest Begins - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。南カリフォルニアのテメキュラ・ヴァレーや、セントラル・ヴァレーでは既に収穫が始まっており、ナパやソノマでも一部で収穫を開始しています。

ナパやソノマなどで畑の管理を請け負っているAtlas Vineyard ManagementによるとRussian River Valleyでスパークリング・ワイン用の収穫を始めており、記録的な早さだといいます。他の地域でも概ね例年より2週間ほど早い収穫になりそうです。今年の旱魃がヴェレゾン(ブドウの色づき)を早めているのではないかと見られています。

また今年は、2012年や2013年ほどではないが豊作なようです。今のところ問題が見当たらない年になりそうです。

ただ、旱魃はブドウの木にストレスを与え、来年の収穫を減らす可能性があります。懸念がないわけではありません。
Date: 2014/0730 Category: 業界ニュース
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カリフォルニアワインあとりえで「ケスナー」のワインがセールになっています。理由はケスナーがキスラーのワインメーカーになったという未確認情報によるもの。

ケスナーは2008年からキスラーのアシスタント・ワインメーカーを務めています。昨年からキスラーの創設者であるスティーブ・キスラーが「オキシデンタル」という新ブランドへの注力を表明しているため、ケスナーへの禅譲は時間の問題かと思われていました。

今回、本当にワインメーカーが変わったのかどうかはまだ分かりませんが、ケスナーのワイン、買っておくなら今のうちかもしれません。

ただしキスラーと同じスタイルではなく、もっと抑制がきいたワインです。どちらが好きかは人によって異なるでしょう。

参考:Kesner Wines: Kistlerのアシスタント・ワインメーカーが作るピノ、シャルドネ
参考:Kistler Vineyards: 高級ピノ/シャルドネの代名詞

Date: 2014/0729 Category: ワイン本
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これまでAmazon向けだけに出していたソノマ編を楽天ブックスでも販売開始しました。

メリットは3つあります。
・Kobo端末をお持ちの方はKobo端末で読める
・スマホやタブレットだけでなく、パソコンでも読める
・Kobo用の各種クーポンが利用できる

Kobo用には30%オフなどのクーポンがしばしば出ていますから、実質200円台で入手できると思います。Koboはパソコン用のリーダーがありますから、それを使えるのも大きなメリットでしょう。

スマホやパソコンのリーダーはこちらからダウンロードください。

ぜひ、お試しください。

Date: 2014/0729 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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オーパス・ワンに匹敵する(というか勝るとも劣らない)品質で、今やオーパス・ワンより安くなってしまったポートフォリオ。一番の問題は生産量の少なさ(1万ケースを超えるオーパス・ワンに対してこちらは300ケース以下)と、それに伴う濃くない流通量の少なさです。

2008、2009年は既に輸入元完売(「輸入元完売のポートフォリオ」参照)で、ようやく入荷した2010年は生産量が200ケースとさらに少なくなっています。

ほしいときには買えない可能性が高いワインなので、買うならば見つけたときに買っておきましょう。

Date: 2014/0728 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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長沢鼎(ながさわかなえ)に関連した記事を最近2つ書きましたが、(アカデミー・デュ・ヴァンで長澤鼎のセミナー開催カリフォルニアの「ワイン王」になった長沢鼎などを紹介する「薩摩藩英国留学生記念館」が開館)、長沢が持っていたワイナリ「Fountaingrove」(ファンテングローヴ)がAVA名として申請されているのを見つけました。

6月30日にTTB(アルコール・タバコ税貿易管理局)が申請を出し、8月29日までコメントを受け付けています。申請書類やコメントは「Establishment of the Fountaingrove District Viticultural Area」のページで見られます。

申請書類(PDF)によると、提示されたAVAはRussian River ValleyやSonoma Valley、Chalk Hill、Knights ValleyといったソノマのAVAに加え、Diamond MountainやSpring MountainといったナパのAVAに囲まれた地域です。かつての長沢のFountaingroveの大部分がここの領域に入っていたといいます。

20140727-fountaingrovepetition.jpg

申請書類では長沢についても、薩摩から英国を経て米国に行ったこと、日本で「ワイン王」と呼ばれていたことなど、かなり詳しく記しています。Fountaingroveについては1882年に完成して7万ガロンの生産量があったこと、カリフォルニアのトップ10に入るワイナリだったことなどが書かれています。

20140727-fountaingrovepetition2.jpg

今のところ、コメントはポジティブなものが2件入っているだけ。これで認められる可能性がどれだけあるのかは分かりません(先日認可されたMalibu Coastでは23件のポジティブなコメントがありました)。

サイトを見る限り、日本からでもコメントできるようなので、日本人として応援コメントを送るのも、もしかしたら効果があるかもしれません。

ぜひ、AVAとして認められてほしいものです。
Date: 2014/0727 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌でカリフォルニアのピノ・ノワールに初めて100点が付いたのは今年2月のこと。ピーター・マイケルの自社畑ピノ・ノワール2010年もの2種でしたが、いずれも日本には入荷していない銘柄でした(参考:カリフォルニアのピノ・ノワールにパーカーが初の100点)。

次の100点は、大方の予想通りマーカッシン(マーカッサン)。2002年と2004年のMarcassin Vineyardが100点になりました(参考:カリフォルニアでパーカー百点ワインの2番めが登場)。

Marcassin Vineyardのピノ・ノワール自体は日本への輸入がありましたが、10年以上前のヴィンテージであり、どちらも市中の在庫はほぼゼロという状況でした。

今回、柳屋にマーカッシンの両ヴィンテージが入荷しています。100点がついて以降としては初めてと思われます。

当然値段は安くないです (税込 96,984 円) 。海外では500ドル程度で売っているところもないわけではありません。ただ、これは100点が付く前に購入しているものでしょうから、日本でこれより安く買えることはまずないだろうと思います。

Date: 2014/0727 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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気候の変化(温暖化)がワイン作りに与える影響については、いろいろと研究されていますが、コルクにも大きな影響が出そうだという記事がありました(Will Climate Change be the Death of Cork? - Vinography: A Wine Blog)。

研究によると、過去20年間、コルクの皮はどんどん薄くなっているそうです。厚い皮を作るコルクの木と薄い皮の木を比べてみると、厚い皮を作る木には、「ヒート・ショック・プロテイン」があり、乾燥や一時的な熱波などの環境に耐えていることが分かりました。

一方で、薄い皮の木では「ヒート・ショック・プロテイン」は少なく、一方でUV保護のためのフェノール類が増えているとのこと。研究者によるとこれは環境変化に耐えるためのもので、こういったコルクの木は皮が薄いだけでなくコルクの密度が低くワインには向かないそうです。

まだ、このさきどうなっていくのか分かりませんが、コルクの品質低下がコルク離れを早める可能性もあるのかもしれません。
Date: 2014/0725 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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柳屋でマルティネリのシャルドネとピノ・ノワールがセールになっています。しかもシャルドネはマーカッサンでも使っているスリーシスターズという大盤振る舞い。つべこべ書きませんが、これは早い者勝ち。無くなる前にどうぞ。

Date: 2014/0725 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアのワイン作り研究をリードするUCデイヴィスに持続可能なワイン作りのためのセンターが発足しました(UC Davis Launches Wine Processing Center - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。

このセンターはワイン作りを研究するViticulture & EnologyとDepartment of Food Science and Technologyが共同で設立したもの。センター長はNASAの技術者だったJill Brighamという人です。

当初の研究は、同大学の教育・研究用ワイナリで持続可能なシステムや技術を利用することを中心としますが、将来はブリュワリーやバター・チーズなどの製造施設のための技術も開発するとしています。

カリフォルニアでは今年の旱魃の影響もあり、特に水資源の有効活用は注目されています。新センターでも、重点的な研究項目の1つになるようです。
Date: 2014/0724 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマは郡として初めて、2019年までに100%持続可能な畑の認証を受けることを今年1月に策定しました(5年以内に100%「持続可能」な畑へと、大きく舵を切ったソノマ参照)。その大目標に向かって、各AVAが具体的なアクション計画を立てていることが分かりました(Sonoma County’s 16 AVA’s Rally Around Sustainability Initiative)。

中でもSonoma ValleyとBennett Valleyは2017年までに100%認証を取り、郡内で一番になることを目指しています。

Dry Creek ValleyやAlexander Valleyもコミッティやイニシアティブを作っています。

最大勢力のRussian River Valleyの動きがまだ不明ですが、まずは順調に動き始めているようです。
Date: 2014/0723 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパのスタッグス・リープにあるワイナリ「キホーテ」(Quixote)が中国系のLe Melangeという会社に売却されました(Napa’s Quixote Winery Sold to Chinese-Owned Firm For Approximately $29 Million | News | News & Features | Wine Spectator)。キホーテのオーナーだったCarl Doumaniによると、売却価格は言い値の290万ドルだったそうです。

Doumaniは現在81歳。スタッグス・リープの開拓者の一人としてStags' Leap Wineryを立ち上げた人です。1990年代後半に同ワイナリを売却して、近隣にキホーテを始めました。どちらのワイナリでもプチ・シラーを中心としており、ナパのプチ・シラーの第一人者と目されています。

売却の理由としてはマーケティングや販売などを含めたワインビジネスの難しさに疲れたとのことのようです。とはいえ、ワインから完全に脚を洗うわけではなく、小さなプチ・シラーの畑でEncandatoというブランドとしてワインを作る予定です。

また、キホーテのワインメーカーなどは留任する見込みですが、今後についてはあまり明らかになっていません。

参考:Quixote Winery: ドン・キホーテのように果敢に挑む
Date: 2014/0720 Category: おすすめワイン
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キスラーのシャルドネの中ではエントリー版という位置付けにあるのがレ・ノワゼッティエール。ヘーゼルナッツという意味です。キスラーのシャルドネの特徴ともいえるナッティさをワイン名に出したのでしょう。ソノマ・コーストというAVAは明らかにしていますが、畑などは公開していません。

過去6000円台で売っていたこともありますし、昨年も7000円台が散見されましたが、今回の2012ヴィンテージに関しては税込みだと9000円を超えるところばかりです。円安もあり、値上がり基調にあるようです。

この分だと2013ヴィンテージ(質的には2012より上と言われています)のものは最安でも1万円を超えることになるかもしれません。

Date: 2014/0720 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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鹿児島のいちき串木野市に「薩摩藩英国留学生記念館」が7月20日、オープンします。

江戸幕末に薩摩藩から英国に留学した若者たちの足跡を紹介する記念館です。先日「アカデミー・デュ・ヴァンで長澤鼎のセミナー開催」という記事を書きましたが、この長沢鼎が日本を出たのが、「薩摩藩英国留学生」だったのです(なお、アカデミー・デュ・ヴァンのセミナーは23日、まだ申し込み可能です)。

19人の留学生の中で生涯を国外で過ごしたのは長沢鼎ただ一人でした。苦労も多かったでしょうが、82歳と天寿をまっとうしたのですから、充実した人生だったと思います(留学生の中には41歳で暗殺された森有礼など、若くしてなくなった方がかなりいらっしゃいます)。

まだ、鹿児島には行ったことがないのですが、いつか行く機会があったら、ここにも足を伸ばしてみたいものです。



Date: 2014/0719 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアに新しいAVAができました。名前はMalibu Coast(マリブ・コースト)(This week Malibu Coast becomes an AVA)。

場所はロサンゼルスの近郊。ワイン作りは意外と古く1824年にはミッション用のブドウが植わっていたという記録があります。また、既にMalibu-Newton CanyonとSaddle Rock-MalibuというAVAがあり、今回のMalibu Coastは両方を含んだ形になります。
Date: 2014/0718 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ハーランの新プロジェクト「プロモントリー」いよいよ発売か」で紹介したPromontoryのリリースがついに発表されました。

価格は3本で1200ドル。顧客一人につき1セット限りです。

1本400ドル。日本で仮に発売されたら7万~8万円はするでしょうから、ワイナリーから買えば安いのは確実です。それにしても高い。税金やら送料やら何やら入れたら14万円くらいになってしまうでしょう。

最初くらいは買ってみたかったですが、なくなくあきらめました。

もし、3本まとめて引き取りたいという人がいれば、代行で買うのはやぶさかではないですよ。

なお、ヴィンテージは予想通り2009。Wine Advocate誌では97点です。
Date: 2014/0717 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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旱魃が続いているカリフォルニアですが、このままで行くと消費者にとっても影響が出てくることになりそうです(Why wine drinkers should worry about the California drought - Telegraph)。

ナパは今回の旱魃では比較的影響が少ない方ですが、それでも通常年間750mmほど雨が降るところ、今年は200mm以下。3年続いての旱魃となっています。溜池にはまだ水があるので、今年は乗り切れますが、このまま続くと来年にはワインに影響が及ぶことになりそうです。

また、旱魃の影響は翌年に出てくることにも注意が必要です。今年、ブドウの樹に水が足りないと、樹が成長を止めてしまったりして、翌年の着花が減ってしまうとのこと。2015年は不作の年になる恐れが高まっています。
Date: 2014/0716 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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先日インポーター紹介を公開したソノマワイン商会が扱っているワインの中でもひときわユニークなのが、Alexander Valley Vineyardsのジンファンデルでしょう。

1978年に最初に作られ、カリフォルニアのジンファンデルの中でも人気のあるSin Zinに加え、Redemption(リデンプション=贖罪)、Temptation(テンプテーション=誘惑)という2種があります。

とりわけ目立つのがラベル。Sin Zinのラベルは17世紀にドイツで描かれたエッチングによるものだそうです。Redemptionのラベルは16世紀のイタリアの画家ティツィアーノ・ヴェチェッリオによるもの。Temptationはラファエルの絵をモチーフにソノマの画家が作ったそうでう。

私が試飲したのはSin Zinだけですが、ふくよかでバランスがよく、食事にも合わせやすいジンファンデルでした。味もアートワークも楽しめるワインです。

Date: 2014/0715 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ガロの一族がForbes誌が選ぶ「米国で最も豊かな家族」のリストで25位にランクインしました(Gallo family fortune close to $10bn | decanter.com)。

Forbes誌の推定によるとガロ一族の資産は97億ドル。年間36億ドルの売上があり、全世界に5000人の従業員を抱えています。

飲料関係ではほかに、バドワイザーを作るAnheuser-Busch一族やジャック・ダニエルのBrown-Forman一族、Fetzerのオーナーなどがあげられています。
Date: 2014/0711 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマワイン商会は2011年に設立された、新しいインポーターです。社名にソノマと入っているように、ソノマのワインを輸入しています。
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社長のとは金丸緑郎さんは自らを「マイクロインポーター」と卑下します。しかし、ソノマのワインで初めてロバート・パーカーが100点を付けたヴェリテ(Verite)を扱っていたり(現在はJALUXが輸入)、ドナム(Donum)やストーンストリート(Stonestreet)、ダットン・エステート(Dutton Estate)、ウォルター・ハンゼル(Walter Hansel)といった実力のあるワイナリのワインを輸入したりしているなど、ワインは侮れません。
参考:
The Donum Estate: カーネロスの注目株となったピノ専門の新進ワイナリ
Dutton Estate: Dutton Ranchの次男が作るワイン
Stonestreet Winery: 冬には雪が積もる山岳ワイナリ
Walter Hansel Winery & Vineyard: Russian River Valleyの良心


――ソノマにこだわっている理由は何ですか。
金丸:ソノマには8年くらい住んでいたのです。
 この仕事を始める前はカルビーに勤めていました。企画開発の仕事でした。ポテトチップは元々ジャガイモと油と塩といった自然な原料だけを使っているのにジャンクフードだと思われています。そこでそのイメージを覆すようなスナック菓子を作りたいと考えていました。「未利用資源を丸ごと使う」という創業者の理念に共鳴して、新しいスナック菓子の開発にのめりこんでいたら、いつの間にかソノマにいたんです。
 ソノマのセバストポールは、リンゴの名産地で果樹園がたくさんありました。そこにバキュードライという加工工場がありました。ところがチャイナショックでカリフォルニアのリンゴ産業は壊滅してしまったのです。そしてその工場の後に工場を作って、果物を丸ごと使ってしかもヘルシーというスナック菓子を、作っていたのです。
 当時はワインのことはほとんど知りませんでした。出てくるワインがおいしいなというレベルでした。ただ、工場の周りはワイナリーだらけでした。隣りが、現在取り扱っているLa Follette(ラフォレ)の前身のTandem(タンデム)だったり、前がKosta Browne(コスタ・ブラウン)だったり、後ろがChassour(シャスール)だったり。気がつけばワイン業界のどまんなかにいたのです。

――工場はいつまでやっていたのですか。
金丸:リーマン・ショックの後、閉めることが決まってしまいました。最終的には2010年の末に工場を閉めました。その後、何をやるか考えていたのですが、せっかくソノマにいたのだから、ここのワインを日本で売ろうかと思いました。どうしてもセバストポールのあたりのワインが多くなります。

――最初に決まったワイナリーはどこでしたか。
金丸:今はうちの手を離れてしまいましたが、Hartford(ハートフォード)が最初でした。

――ワイナリーを選ぶ基準はありますか。
金丸:自分が美味しいとおもったワインだけを入れています。ある試飲会で、「あなたのところのワインは何か似たようなところがある」と言われました。どこがそうなのか分かりませんが、何かしら傾向があるのかもしれません。

――Verite(ヴェリテ)やStonestreet(ストーンストリート)などKendall-Jackson(ケンダル・ジャクソン)系のワイナリーがかなりありますね。
金丸:HartfordがKendall-Jackson系だったので、そのつながりからです。Stonestreetというワイナリーの名前は創業者のミドルネームから取ったものです。Kendall-Jacksonが本当に大事にしているワインなんです。高額なワインになりますが、今後も大事に扱っていきたいと思っています。
 昨年はANAのファーストクラス用のワインにStonestreetのモニュメント・リッジと、La Follette(ラフォレ)のサンジャコモ・ピノ・ノワールと2つ選ばれたんですよ。2000種くらいのワインからブラインドで選ばれたものなので自信になりました。
 VeriteはJaluxが扱い始めたので、高額なワインでもあるし、手を引いてもいいかなと思っています。VeriteがなくなってもVeriteのセカンドであるCenyth(セニス)というワインなどもあります。ここはVeriteのワインメーカーのお嬢さんがワインメーカーをやっています。

――思い出深いワイナリーはどこですか。
金丸:インポーターを始めると決めてから、Wine Institute日本代表の堀賢一さんに挨拶にいきました。輸入するワイナリーについてもアドバイスをもらったところ、Alexander Valley Vineyards(アレキサンダーバレーヴィンヤーズ)は良いのではないかと言われました。現在もこのワイナリーがうちの主力の1つになっています。


――Walter Hansel(ウォルター・ハンゼル)や、Donum(ドナム)といったワイナリーもあります。
金丸:Walter Hanselは、インポーターを始めてからお客さんに、「ここのは入らないの?」と聞かれて輸入するようになりました。Donumは、現地のショーで試飲しながらオーナーと話をしているときに、たまたま日本のショップからの電話で「Donumのワインが欲しいんだけど」と言われ、運命的なものを感じて輸入することになりました。
 このほか、Carol Shelton(キャロル・シェルトン)はエレガントなジンファンデルを作っています。濃いジンファンデルとは一線を画していますが、熟成能力もあり、いいワインです。ここも主力の1つです。

――ご自身でよく飲むのはどれですか。
金丸:Alexander Valley Vineyardsで唯一エステートでないゲヴェルツトラミネールがあるんです。メンドシーノのブドウを使って、収穫した翌年1月にリリースする新酒感覚のワインです。疲れたときなんかは、このワインをよく飲みます。

――ワインのビジネスを始めて良かったと思うことは何ですか。
金丸:松戸のオフィスに小さなショップを併設しています。そこでワインを買ったお客さんが、次に来たときに「前買ったワインが本当に美味しかった」と言ってくれるとき、良かったなあと思います。

――これから追加したいワイナリーやワインはありますか。
金丸:スパークリングワインはラインナップに入れたいです。いいところがあったら教えて下さい(笑)。
関連サイト:
ソノマワイン商会
ソノマワイン商会のFacebookページ
ソノマワインショップ (オンラインショップ)

インタビューを終えて:
今回のインタビュー、気がついたら3時間を超えて話をしていました。後半はもっぱらソノマのワインをどのようにプロモートしていったらいいだろうか、といった話をしていたように思います。金丸さんは、商売人というよりもワイン好きの気のいいおじさん(失礼!)という雰囲気の人。ついつい話し込んでしまう雰囲気を持っています。私としても、ソノマのワインをもっと応援したいと思いました。
また、インタビュー時にグラスワインで、Alexander Valley Vineyardsのカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フラン、シン・ジンをいただきました。どれも美味しかったのですが、中でもカベルネ・フランはエレガントながらパワーもあり、久々のフランのヒットでした。インタビューで使わせていただいた「あじる亭カリフォルニア」の料理も美味でした。
Date: 2014/0710 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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東京・青山のアカデミー・デュ・ヴァンで7月23日19時から、長澤鼎に関するセミナーが開催されます(特別セミナー「長澤鼎-ブドウ王になったサムライ 日本人ワインメーカーの始祖」)。

長澤鼎は鹿児島生まれ。幕末に薩摩藩の指令で英国に渡った少年団の一人でした。メンバーの中には初代文部大臣で、長澤と後年まで親交があった森有礼もいました。なお、長澤鼎という名前は渡航時に薩摩藩から渡された仮名で、本名は磯永彦助といいます。また、英国では、現在長崎のグラバー園の名前で知られている貿易商グラバーの実家で英語の勉強をしました。

その後、森有礼らと米国に渡り、トマス・レイク・ハリスという人のキリスト教共同体「新生社」に入社。ニューヨークでワインを作りました。

ハリスに気に入られた長澤は、他の日本人の帰国後も新生社の中核メンバーとして残り、ハリスらとカリフォルニアに移ってワイナリーを始めました。それがファウンテングローブ・ワイナリーで、ハリスの引退後は、長澤が教団からワイナリーを買い取り、カリフォルニアの代表的なワイナリーにまでなっていきました。

ブドウ王という言葉がまさにそのまま当てはまる人でした。

今回のセミナーではこういった長澤の生涯を『長澤鼎(ながさわかなえ) ブドウ王になったラスト・サムライ』の著者である多胡吉郎氏が解説するとともに、かつての長澤のブドウ畑の一部を今に引き継ぐパラダイス・リッジ・ワイナリーのオーナーが、「Nagasawa」の名前の付いたワインなどを紹介・試飲します。

ちょっと普通のワインセミナーとは違う趣ですが、長澤鼎についてよく知る貴重な機会になるでしょう。なお、アカデミー・デュ・ヴァンの会員は3780円、非会員でも4400円というとってもお得なセミナーです。

私も、長澤についてはもっともっと日本で知られてほしいと思っています。

Date: 2014/0708 Category: おすすめワイン
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柳屋でウォルター・ハンゼルのシャルドネがセールになっています。「ケイヒル・レーン」2010はWine Advocatesで93点を取っているワイン。ロバート・パーカーによると、エキゾチックなフレーバーを持ち、芳醇でコクがあるワインなのに全く重くないそうです。Wenteクローンの特徴がよく現れているとも。

Date: 2014/0707 Category: おすすめワイン
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4月に「久方ぶりのポートフォリオ市販。お買い得感あり」という記事で紹介したポートフォリオ。今回輸入された2008年、2009年とも輸入元が完売になっています。

ワインメーカーのジェヌヴィエーヴ・ジャンセンズさんが元オーパス・ワンのワインメーカーで、オーパス・ワンでかつて使われていたHendyのBlock8のブドウを使っているなど、どうしてもオーパス・ワンと比較されるワイン。とはいえこちらはわずか300ケースほどの製造と、1万ケースを超えるオーパス・ワンとは大きく違います。

ポートフォリオが10年ほど前に日本に入ってきたころは、オーパス・ワンの国内価格が値崩れを始めていたころ。最安では1万5000円前後にまで下がっていました。また評論家の評価も低迷していました。当時のポートフォリオのイメージは「オーパス・ワンよりちょっと高いが、品質はオーパス・ワンより上」といったところでした。

その後、オーパス・ワンは品質復活を果たすとともに、流通経路を改革し、今では3万円以下で売られることはまずなくなってしまいました。

ポートフォリオの今の位置付けは、「オーパス・ワンに匹敵する品質で、価格はオーパス・ワンより下」といったところでしょうか。ポートフォリオの品質と価格はあまり変わっていませんが、回りの状況はずいぶん変わった感じがします。

ラベルの芸術性などを含めてどこに出しても恥ずかしくないワイン。入手はお早めに。
Date: 2014/0705 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ロウダイ(Lodi)のブドウ畑が、無許可農薬によって汚染される恐れがあることが判明しました(Pesticide drift threatens Lodi vines)。

この農薬はロウダイの16km(10マイル)西にあるBouldin Islandに撒かれたもので、未だ空気中をただよい、ロウダイの畑にも影響しそうだとのことです。

既に、この農薬に含まれる物質が検知されたという話もあり、かなり危ない状況です。ワイン用ブドウに使うことが認められた農薬ではないので、汚染された場合は、今年の収穫をすべて破棄しないといけないことになります。

ちょっと洒落にならない事態のようです。
Date: 2014/0705 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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楽天のお買い物マラソンも始まるので、いくつかお薦めのワインを紹介します。

Vin du 268では先日紹介したシャトー・イガイ・タカハの新作2種が発売されています。白のケオケオは2000円台、赤のウラウラは3000円台前半という価格。



カレラのキュヴェVは、通常のセントラル・コーストに自社畑のワインをブレンドしたもの。似たようなものに「ジョシュ・ジェンセン・セレクション」というのがありますが、そちらはインポーターのJalux扱いのもの。キュヴェVはヴィノラムが輸入しています。

ジョシュ・ジェンセン・セレクションの方が1000円くらいお高くなります。味の違いはどうなのでしょう? ベースはセントラル・コーストですから、それほど変わらないのではないかと思うのですが。


最後に先日飲んでおいしかったアレキサンダー・ヴァレー・ヴィンヤードの「Sin Zin」。エレガントですが、ジンファンデルらしいふくよかさもあっていいワインでした。
Date: 2014/0704 Category: 業界ニュース
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ワインの製造過程で「ゴミ」として出てしまうブドウの種や皮をスナック菓子にしたものが発売されました(Sonoma County wineries' leftovers transformed into snack food)。



名前は「Wild California」。これまで種や皮は一部はコンポストとして畑に撒かれていましたが、ほとんどはゴミとして廃棄されていました。そこで、種や皮を乾燥させてすりつぶし、粉にして再利用できるようにしたものを使ったのが今回のスナック菓子です。

味は「Fruit n' Nut」と「Apricot Ginger」の2つ。販売しているショップはWild Californiaのページを参照のこと。

これはいい試みですね。機会があったら食べてみたいです。ワイン・カントリーのおみやげにもなりそう。
Date: 2014/0704 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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インターネットのドメイン名を管理するICANNが「.wine」や「.vin」といったドメイン名を追加することを検討しています。ナパやソノマなどがその運用に反対しているというニュースが出ていました(Noted wine regions, including Napa and Sonoma, protest new .wine Internet domain names - San Francisco Business Times)。

反対している理由は、これらのドメイン名がオークション方式で運用されるから。例えばnapa.wineというドメイン名をどこかの企業が高値で落札してしまい、Napa Valley Vintnersなどが保持できないといったことが起こりえます。

現状のこれらドメイン名のステータスは「on hold」とのことで、なし崩し的に開始ということにはならないと思いますが、気になるところではあります。
Date: 2014/0703 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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古いワインなどでコルクが壊れやすくなっていて、途中で切れてしまうことってありますよね。そういうとき、残ったコルクはどうやって回収したらいいでしょう。僕はこれまで、残った部分になんとかスクリューをねじ込んで引き上げていましたが、落ちてしまうこともしばしばあります。

このような状況を簡単に解決する方法を、インポーターの布袋ワインズがFacebookの動画で紹介しています。



ビニールテープと書いてありますが、多分梱包などに使う「PPバンド」というやつではないかと思います。


半分に割いて輪を作ってボトルの口から入れるとなんとも不思議なことにコルクが吸い付くように乗っかって救出できました。

あまりにも見事すぎてマジックのようです。

ここのワインは抜くときたいていコルクが切れます。
Date: 2014/0703 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパのPope Valleyで大規模な山火事が発生しました。場所はSt. Helenaの北東方向。ワイナリで言うとRobert Craigが比較的近くにあります(Fire In Napa County Burns Nearly 3,200 Acres, Mandatory Evacuations Continue « CBS San Francisco)。



一応、今のところ人的被害やブドウ畑への影響はなさそうです。ただ、まだ自主的な避難は続いているとのこと。また、一時はソノマやマリン・カウンティからも煙が見えたそうです。

2008年にはAnderson Valleyで起きた山火事の煙の影響で、マーカッシン(マーカッサン)がピノ・ノワールを作るのをやめるというようなこともありました。離れているからといって影響がないとも限らないのは怖いことです。
Date: 2014/0702 Category: おすすめワイン
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札幌の円山動物園とコラボしたスパークリングワインがあるのをご存知ですか? 中身はスペインのカヴァですが、エノテカが円山動物園と作っているそうで、売上の一部は円山動物園に寄付されます。



製造しているのはクロ・モンブランというワイナリで、品種はマカベオ、チャレロ、パレリャーダ、シャルドネだそうです。

税込で2000円切るワインなので気軽に飲みたいですね。真夏にキンキンに冷やしてシロクマ感を味わうのもいいかも。

上で紹介したダイエーのショップは2500円以上で送料無料と格安です。2本買えば送料無料になります。
Date: 2014/0702 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日、Visit Napa Valleyがナパのマーケティングに貢献しているという話を書きましたが、それを裏付けるデータが公表されています(Napa Valley tourism up 62% from low during recession – North Bay Business Journal - North San Francisco Bay Area, Sonoma, Marin, Napa counties - Archive)。

2013年度(2013年6月~2014年5月)の観光収入は3億900万ドル。前年比11.0%の上昇です。リーマン・ショック後で一番落ち込んだ2009年度と比べると62%も増えています。前の記事で紹介した特区の制度を導入したのが2010年ですから、見事にそれと同調して増えているようです。



個人的にはナパだけでなく、ソノマや他の地域もがんばってほしいと思います。
Date: 2014/0701 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ワインライフの杉本さんが著名ワインメーカーのグレッグ・ブリュワー、ウクレレ奏者のジェイク・シマブクロと共同で作るシャトー・イガイ・タカハの「クロスト・ウイング」に新しいワインが増えました。

白と赤、どちらもイタリア系品種3種類をブレンドしています。3人のコラボレーションを意識して選んだものだそうです。醸造はグレッグ・ブリュワーとはブリュワー・クリフトンでタッグを組むスティーブ・クリフトンのパルミナで行っています。

白の名前は「ケオケオ」(Ke'oke'o)。ハワイ語で白の意味だそうです。Arneis 50%、Tocai Friulano 30%、Malvasia Bianca 20% のブレンドです。価格は3000円。

赤の名前は「ウラウラ」('Ula'ula)。ハワイ語で赤の意味だそうです。Dolcetto 35%、Sangiovese 35%、Barbera 30% のブレンド。価格は3500円。

本日からCalifornia Wine Gardenで販売しています。
Date: 2014/0630 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌の213号が発表されました。カリフォルニアワインの特集はなかったものの、2つのワイナリの記事があり、ロバート・パーカーは全部で5本の「100点」を付けています。

そのうちの1つはピノ・ノワール。今年2月にピーター・マイケルがカリフォルニアのピノ・ノワールとしては初めての100点を得ましたが、ついに続くワイナリの誕生です。

どこのワイナリかというと、予想通りマーカッシン(Marcassin)。パーカーは1996年から2007年のMarcassin Vineyardものを試飲。2002年と2004年が見事100点を得ています。

もう1つのパーカーの記事はハンドレッド・エーカー。しかもここがわずか100ケースだけ作っている酒精強化ワイン(いわゆるポートと同じような作り方)の記事です。

こちらは試飲した6ヴィンテージ中3ヴィンテージが100点という、もうわけわからないレベルです。年間100ケースでは日本への輸入もまずないでしょう。

マーカッシン・ヴィンヤードは高いけど入手は可能です。ただし100点を取ったヴィンテージは見つからなかったです。

1997年は95点


2001年は90点(これまでで一番低い点数)


2005年は93点


2006年は96点


2009年は今回の試飲対象外。2013年12月に97+を得ています。
Date: 2014/0628 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインの保存を革命的に変える製品Coravinに安全性の問題が生じていましたが、このほど正式にリコールが発表されました(Coravin "Recalled," Immediately Back On Market)。

Coravinはワインを注ぐとき、代わりに不活性ガスを吹き込むことで酸化が起こらないようにします。その際、ボトル内の圧力が高くなってボトルが爆発するという事故が起こったといいます。

参考:Coravinに安全性の懸念が浮上

今回のリコールはCoravinのメーカーにとってはよいニュースだと、元記事にはあります。というのは、リコールの内容が軽微な形になったからです。ユーザーはCoravinの本体を送り返す必要はなく、専用の番号に電話をかけ、ネオプレーン製のカバーと、本体に貼るための警告のシール、新たな説明書を送ってもらうだけで済みます。

ボトル内の圧力が高まって爆発の危険があるのは、ワインを注いでいる間だけとのことで、カバーを複数用意する必要もないとのこと。また、記事の著者がレストランオーナーを装って電話をかけて複数のカバーを送ってもらうよう言ったところ、それも拒否されなかったそうです。

ところで、記事によるとCoravinのユーザーは既に6万5000人に達しているとか。たった1年で大変なことです。

日本でも個人輸入であれば使えるという話もあります。ちょっと道を探ってみようかと思います。
Date: 2014/0627 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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オレゴンのアデルスハイム(Adelsheim)というワイナリ、日本ではあまり知られていませんが、現地では実力派ワイナリとして有名です。Wine & Spirits誌のWinery of the Yearに4年連続選ばれているといいますから、折り紙つきと言ってもいいでしょう。1972年にピノノワールの畑を作ったオレゴンでも開拓者といっていいようなベテランワイナリです。

残念ながらそこのワインが輸入停止とのことで柳屋でセールになっています。米国での価格が30ドル(税抜き)のところが税込み3780円だから、かなり割安と言っていいでしょう。

この機会にどうぞ。

Date: 2014/0627 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインの価格構造をシャトー・モントレーナのボー・バレットが明らかにしています(Gross Margins: Breaking Down the Price of a Bottle of Wine)。

それによるとモントレーナのナパ・カベルネはワイナリ価格が50ドル。レストランでは100ドル程度でリストに載ることを想定しています。

さて、このワイン流通業者への卸価格はいくらでしょう?

ボー・バレットによると卸価格は19ドル。ワイナリ価格の4割弱だそうです(州によって価格は違うとか)。流通業者はそれを小売業者やレストランに33ドル程度で売ります。レストランはそれを100ドルで、小売業者は50ドルで売るわけです。

ワイナリにとっては、テイスティングルームやメーリング・リストで直接消費者に売る場合は定価の50ドルになりますから、利益はそのほうが圧倒的に大きくなるわけです。

元記事には、もっとさまざまな分析が出ています。
Date: 2014/0626 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日インタビューで紹介したWassy'sのハダノリこと波田紀子さんがオレゴン・ピノ・キャンプという業界向けのイベントに参加中です。非常に限られた招待客しか参加できないとのことで、あまり知る機会がないオレゴンのピノ・ノワールの話がいろいろ出てきそうです。

オレゴンピノキャンプレポート2014 | オンラインWassy's

そこで、Wassy's本店(楽天ではありません)でオレゴンワインのポイント10倍キャンペーンを実施中です。

例によってブログの更新もいろいろあるでしょうから楽しみです。出だしから飛行機がキャンセルになるなど、今回も波瀾万丈が予想されます。
Date: 2014/0625 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ワインショップ/インポーターのエノテカで夏の福袋を売り出しています。昨年は260セット以上が即日完売したとか。今年は合計186セットなので、さらに早く完売する可能性があります。

セットは3万円、5万円、10万円の3種類。

3万円は限定96セット。
赤ワイン6本のAタイプと赤・白・泡計6本のBタイプがあります。
どちらも総額4万5000円以上のワインが入っており、最大37%引き。通常1万2000円相当のボルドーかカリフォルニアの超有名ピノノワール(キスラー?)のどちらかが入っているそうです。ピノノワールの方だったら欲しい(笑)。

5万円は限定60セット。

赤5本のAタイプあるいは赤・泡で計5本のBタイプがあります。
どちらも総額7万4000円以上のワインが入っており、最大33%引き。どれもWine AdvocateあるいはWine Spectatorで90点以上取ったワインばかり。「世界的に有名なスーパータスカンの筆頭」あるいは「パーカー100点を取ったことがある南仏ワイン」のどちらかが入っているそうです。

10万円は限定30セットで赤のみ5本。
総額15万1000円相当で33%引き。シャトー・オー・ブリオンが必ず入っているそうです。

購入は以下のリンクから。
最大37%OFF!恒例の大感謝企画!夏のボーナス福袋
Date: 2014/0625 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパの観光が急激に伸びているそうです。今年はサンフランシスコ湾でヨットレースのアメリカズ・カップが行われましたが、それも理由の1つだとか。ただ、他の地域はさほど伸びていない中でナパだけが突出して観光が増えているのには「観光促進特区」(Tourism Improvement District)が大きな理由と見られています(Tourism in Napa County booms, but why?)。

ナパの「観光促進特区」はVisit Napa Valley。ホテルやワイナリ、レストランなどの情報が集まったワンストップサービスになっています。

この運営費はホテルの宿泊費のうち2%を拠出することで出しているとのこと。多額なマーケティング費がかけられるようになって、観光が増え、さらに宿泊が増えて、運営費の積立も増えるという好循環になっているようです。

確かに、「無敵のカリフォルニアワイン講座」のナパ編とソノマ編を作ったときを考えると、ナパの方がマーケティングは遥かに優れています。ナパはこのサイトやNapa Valley Vintnersがメディア向けのツール(例えばAVAのマップや各種写真など)を公開しており、使いやすくなっています。ソノマではそういったワンストップのサービスはなく、ワイナリの組合もソノマ・ヴァレー、RRVなどばらばらになっています。

ナパの一体感を他の地域ももっと学ぶ必要があるのではないかと思います。
Date: 2014/0623 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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毎年4月~5月に開催されるカリフォルニアワイン バイ・ザ・グラス」の優秀店が発表されました(カリフォルニアワイン バイ・ザ・グラスキャンペーン 2014 優秀店発表|ゴールデン・ステート -カリフォルニア ワイン-)。

優秀店に選ばれたのは首都圏で5店舗、関西で5店舗およびグループで2つ。以下にリストを掲載します。

【首都圏】
Wine & Beer エスペリア無国籍(東京・千代田区)
ワイン厨房 Tamayaワインバー(東京・台東区)
aizbarワインバー(東京・品川区)
Lawry's The Prime Rib Tokyoアメリカン(東京・渋谷区)
トルバドールアメリカン(神奈川・横浜市)


【関西】
御馥(イーフー) 大阪マルビル本店中華(大阪・北区)
薬膳フレンチレストラン 旬穀旬菜フレンチ(大阪・北区)
エ・オベルナール・ロワゾー・スィニャテュールフレンチ(大阪・阿倍野区)
The door,, 高倉店バー(京都・下京区)
ウエストリバー カフェ無国籍(兵庫・尼崎市)


【グループ】
ブランドパートナーズ
参加3店舗: Roti Roppongヴァション芝公園
ヴァション日本橋兜町

アメリカン(東京)
リーガロイヤルホテル京都
参加4店舗: トップオブキョウト、皇家龍鳳、
グルマン橘、鉄板焼 葵
フレンチ、他(京都)


多くの店では本日(6月23日)から「アンコール・プロモーション」として、バイ・ザ・グラス・キャンペーンで実施したのと同じ内容を提供します。期間などは上記のリンクからご確認ください。

今年の結果で興味深かったのは、先日インポーター・インタビューで紹介したアイコニックのワインをバイ・ザ・グラスで提供していた2店舗4店舗1グループ(Wine & Beer エスペリアとトルバドール、【以下追記】御馥(イーフー) 、エ・オベルナール・ロワゾー・スィニャテュール、ブランドパートナーズ)が優秀店に選ばれていたことです。これはすごいですね。個人的にもロゼの「プレスキール」は飲んでみたいと思いました。
Date: 2014/0622 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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昨年からときどき出てくるKendall-Jackson(ケンダル・ジャクソン)グループの過去在庫発掘もの。昨年出てきたアタロンのメルローは日本経済新聞の土曜日版「NIKKEIプラス1」で8位に選ばれたとか。もともと品質の高いワインが、熟成した状態で、しかも在庫処分価格で出てくるのですから、お値打ちは間違いないところです。



個人的には、アタロンは飲んでないのですが、シェヴリオという1000円台のピノ・ノワールはびっくりするくらい美味しかったです。



同じような形で今回出てきたのはPelton House(ペルトン・ハウス)のメルロー。ソノマのナイツヴァレーのワインです。ヴィンテージは2005年。

ナイツヴァレーはピーター・マイケルがあるAVAですが、一般的に知られているのはベリンジャーのカベルネ・ソーヴィニヨンでしょう。カリストガの北で温暖な地域のため、ボルドー品種に向いています。「ナパ」と付かないためか、ワインも格安な傾向があります(ピーター・マイケルは例外)。

ペルトン・ハウスは5年前ころまでは本格的なワイナリとして展開する予定だったようですが、今ではその計画はなくなり、ここの畑のブドウはケンダル・ジャクソンの他のワインに使われているそうです。

税込みでも3000円という格安です。

Date: 2014/0620 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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米国では、部屋や家を個人が宿泊用に貸し出すバケーションレンタルという方法がしばしば使われています。最近Airbnbという、バケーションレンタルの取次をするサイトがあることを知りました。

ホテル代が高いナパなどでは、こちらも有力な選択肢になるのではないかと思い、ちょっと試してみました。条件は8月16日(土)から3泊で2人。

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300件以上ヒットしましたが、1万円台や2万円台で泊まれるところが中心です。安いところは部屋貸しが多いですが、2万円台だとコテージ1軒貸し出しというのも結構あります。

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例えばこの家は1泊21046円で出ていたもので、諸費用入れて3泊で76396円、1泊25000円強です。場所はナパ市の西側ですが、そんなに不便そうなところではありません(もちろん車は必須ですが)。最大4人まで泊まれます(3人以上は多少割増があります)。なお、料金は一人あたりではなく部屋の料金です。

ちなみに、トリップアドバイザーで同じ条件で検索したのがこちら。

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2万円を切るところもないではないですが、割といいホテルとなると5万円台(こちらも部屋代)。特に人数が増えたり、広いところに泊まりたい場合はAirbnbの方が大分割安で探せそうです。

選択肢としてはこれら以外にいわゆるB&B(Bed and Breakfast Inn)もありますが、B&Bは雰囲気はいいですが、宿泊は決して安くなく、部屋も狭いのが普通だと思います。

バケーションレンタルは以前ホノルルで使ったことがありますが、オーシャンビューの100平米くらいあるところを1泊1万5000円くらいとかなりの格安でした。そのときはネットで個人が貸し出しているところを探して泊まったのですが、最後は人と人との話になりますので、相手がどういう人なのかなど、不安はやはりありました(そのときはすごくいい人でした)。

今回のAirbnbは口コミも同じページで見られ、決済も代行してくれるので、不安はほとんどないでしょう。安心して使えそうな気がしました。特に大人数でワインカントリーに行くならいい選択肢になるだろうと思いますよ。
Date: 2014/0619 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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今年3月に日本への輸入が始まった「大物」ベッドロック(Bedrock)。当初はオールド・ヴァイン・ジンファンデル2012とロレンツォ・ヘリテージ・レッドの2種類でしたが、新たに3つ目のワインの輸入が始まっています。なお、最初の2種類については既にインポーター在庫はなく、各ショップの在庫だけになっています。

参考:
ついに来た!「天才」Morganが作るBedrockが国内正式輸入開始
最近飲んだワイン――ベッドロック、オールド・ヴァイン・ジンファンデル2012
Bedrock Wine: 5歳からワインを作る天才の夢を載せるワイナリ

3つめのワインはパガニ・ランチ(Pagani Ranch)。リッジ(Ridge)の作るワインで知られています(Ridgeは1991年からBedrockは2010年からここのワインを作っています)。ソノマ・ヴァレーのKenwoodあたり、Highway12沿いにあり、一番古い樹は1880年代。大半が100歳を超えている古木の畑です。ジンファンデルが中心で、プチ・シラー、ムールヴェードルなどが植わっています。

先日、中川ワインの試飲会でこのワインを試飲しました。そのときは、ロレンツォに比べると、ちょっと固さが目立っていました。今飲むよりもしばらく寝かせてから飲んだ方がいいでしょう。逆に言えば、今飲むならロレンツォ、素晴らしいです。熟成させたときにどちらがいいかは、分かりません。どちらも熟成させる価値があるワインだとは思いました。また、コスパを求めるならオールド・ヴァイン。これは今飲むのに向いたワインだと思います。

Date: 2014/0619 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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インポーター・インタビューの番外編として、ワインショップ「Wassy's」のインタビューをお届けします。

Wassy'sは大阪にあるカリフォルニアワイン・ファンにとっては有名なワインショップです。品揃えの豊富さ、良心的な値段に加え、個性的・魅力的なスタッフが人気のショップです。オンラインWassy's本店のオンラインショップに加え、楽天市場ではオンラインWassy's、オセアニアのワインを中心に販売するパシフィック・ワイン・セラーズ、世界のピノ・ノワールを販売するピノノワール・オンラインといったショップも運営しています。Amazonでも販売しています。

社長の鷲谷良亮さん(通称ワッシーさん)、オンラインショップの店長である波田紀子さん(通称ハダノリさん)に話を聞きました。

ハダノリとワッシー

――Wassy'sは今年15周年だそうですね。どうしてワインショップを始めたのでしょうか。
ワッシー:僕は鷲谷商店という酒屋の3代目なんです。1990年代というのは酒類の販売の構造変革が起こり、酒屋や酒の問屋がバタバタとつぶれてしまった時代でした。1993年にダイエーがビールの安売り(ベルギー産のバーゲンブローというビールを120円で売りだした)を始め、それまでの定価販売が中心の世界が変わってしまったんです。
 酒屋の場合、立地がいい店はコンビニに転換して生き残りましたが、立地が悪かったり、狭い店は立ちいかなくなりました。鷲谷商店もコンビニでなんとかやっていました。
 Wassy'sの実店舗がある大阪の四天王寺付近というのは、意外と海外経験者が多いのです。繊維問屋が並ぶ船場が近く、売買で海外に行っていた日本人が多く住んでいるのです。そういった人たちはワインに馴染みがありました。
 一方で、ワインショップは阪神間には結構あるのですが、大阪のミナミの方にはあまりなかったのです。それでワインショップを開こうと考えました。

――カリフォルニアワインを中心にしたのはなぜですか。
ワッシー:実は、Wassy'sを始める前の数年間、サントリーで働いていました。当時サントリーはロバート・モンダヴィを輸入していたので、社内販売価格でモンダヴィのリザーブなどもすごく安く飲めたんです。それでカリフォルニアワインが好きになりました。米国に友人が多くいたのも理由です。
 また、同じ時期に「フレンチ・パラドックス」による赤ワイン・ブームが起こりました。フランスワインを仕入れようとしても、売ってくれるワインがないほどだったのです。カリフォルニアなどニューワールドのワインは、そういった異常な状態ではなかったので、ニューワールドのワインを中心にした、というのもあります。
 カリフォルニアワイン専門のインポーターだったカリフォルニアワイントレーディングが出来て間もない時期だったのも、縁かもしれません。
 全部は入荷できないだろうと思って、大量の発注を出したところ、全部通って慌てたというようなことも最初はありました。カリフォルニアワイントレーディングでも、全く知らない会社から急に大量に発注がきてびっくりしたようですが。

――ハダノリさんはいつから参加したのですか。
ハダノリ:学生のころから酒屋さんでアルバイトをしていました。その後ニュージーランドに語学留学をしてワインに出会いました。帰国後ワインの輸入を始めたばかりの酒問屋に就職したのですが、そこも構造変革に付いて行けずつぶれてしまいました。そのときに、近所でワインショップを開こうとしているところがあると聞いて、働き始めました。そのときはワッシーと、ワッシーの奥さん(鷲谷紀子さん、通称ワシノリさん。ハダノリとワシノリでWノリコとも言われています)と私の3人でした。

――オンラインショップはいつ始めたのですか。
ハダノリ:結構早かったです。ワインショップを初めて3カ月後にはオンラインショップを開くことを決めていました。当時はワシノリさんは全くパソコンを使っていなかったこともあり、消去法で私が店長になったんです。
 オープンしたのは2000年6月。楽天市場への出店でした。まだ楽天ができたばかりで数十店舗しかなかった時代です。

――ずいぶん早いですね。ワインを売るのは大変ではなかったですか。
ワッシー:当時、オンラインで頑張っていたのがワイナリー和泉屋さんです。和泉屋の新井さんにアドバイスをもらいに行ったところ「僕と同じかそれ以上がんばったら成功するよ」と言われました。やっぱりそれしかないか、と腹をくくってやることにしました。
 ただ、販売は最初から意外と好調でした。当初、爆発的に売れたのがウインドワードというパソロブレスのピノ・ノワールです。
 先ほど、フレンチ・パラドックスの話をしましたが、フランス以外のワインでは、大量に入荷したのに売れずにインポーターの不良在庫化しているようなものも結構あったのです。ウインドワードもそういった理由で入荷したワインの1つで、メルマガで70%引きと宣伝して売ったので、注文が殺到しました。
 そうこうしている間にメルマガの人気が上がりました。メルマガは週2回くらい出していました。当時はまだメルマガを出しているところは少なかったのです。
 メルマガは1本で1つのワインを紹介する形でした。ハダノリが書いていたのですが、苦労して夜中までかかってやっていましたね。
 でもメルマガは翌年1回やめてしまったのです。ハダノリがニュージーランドに行ってしまいましたので。

――ハダノリさんはWassy'sを始めて以降、確か2回ニュージーランドに行っているんですよね。
ハダノリ:はい、1回めは2001年から2007年まで行っていました。当初は日本の会社が自社でワインを作り、それを日本に輸出したいというので輸出担当者として行ってほしいという話でした。行ってみると畑を切り開いてブドウの樹を植えるといった作業ばかり。一時期は、コンサルタントの元で働いたこともあったのですが、そこでも畑仕事が中心だったので、結局元のところに戻って畑を作っていました。
 ニュージーランド時代もブログを書いていたんです。今もWassy'sのサイトの上で読めるようになっています。

――それは大変でしたね。そのまま向こうでワインを作ろうとは思いませんでしたか。
ハダノリ:いえ。最初はワインもほとんど飲めない生活でしたし。自分のところのワインはまだまだできる段階にならないし、買えるのはスーパーで箱入りで売っている安いワインくらい。農婦生活は楽しかったのですが、収穫をし、最初のワインをリリースし、次の年になって、そろそろ良いワインを飲める生活をしたくなりました。帰れるときは嬉しかったです。
ワッシー:それで関空に戻ってきたところを捕まえて、ワイン飲ませてまた働いてもらったんですよ(笑)。

――ハダノリさんがいない間のワインショップはいかがでしたか。
ワッシー:特に急成長したというわけではありませんが、右肩上がりでだんだん売上が増えていました。
 事件はいろいろありました。オーパス・ワンを大量に仕入れて他のショップに恨まれたり。
 そのときはオーパス・ワンが毎月売れる数が大体安定していたので、1年間に売れそうな量を最初に仕入れてしまったのです。毎月小出しにしていたのですが、年の後半になるとインポーターの在庫が枯渇して、うちだけがオーパス・ワンを持っているといった状況になりました。「儲けやがって」とずい分言われましたよ。
 その後、オーパス・ワンの輸入が急増して、値崩れも起こり、それをオーパス・ワンが問題視して、今のように管理を強めた形になりました。値崩れのきっかけはうちだったかもしれません。
 ほかにもうちが始めたものはいろいろあります。コンクールの金賞ワインを売ったり、ワイン・スペクテーターの年間トップ100特集をやったり。ギガルのワインがワイン・スペクテーターの年間1位になったときは80ケースくらい買い占めました。このときは、毎年入荷していたショップにも品がなくなってしまい、嫌がられたものです。
 1000円均一コーナーもいち早く始めました。これは、今でもなぜやめちゃったのですかと聞かれます。
ハダノリ:戻ってきたときは、行く前とは全然違っていましたね。

――オンラインショップで大変なことは何ですか。
ハダノリ:やっぱり相手の顔が見えないことですね。最初のうちは、注文から2日でワインが届かないだけで詐欺呼ばわりされたこともありました。ネットで買うのは怖いと思われていました。それで私達の顔写真を載せるなどしました。クレジットカードを使うことへの不安も、最初は大きかったです。
ワッシー:クレジットカードについては大きく変わりましたね。2005年には振り込みはやめてしまいました。ハダノリが帰ってきたころはもう、クレジットカードが当たり前になっていました。

――逆にやっていて面白いことは何ですか。
ハダノリ:海外のお客さんから、結構注文が来ます。これはインターネットならではですね。例えばニュージーランド在住の日本人から、日本の知り合いへのプレゼントとして送るワインの注文を受けたり、日本に来るときのために「~日に~~ホテルに配達して」といった注文を受けたり。

――以前は力を入れていたメルマガ、今はそうでもないですね
ワッシー:大勢の人に受け入れてもらえるようなものばかりを書いていると面白くなくなってしまいます。一方で、マニアックなものばかり載せていると、興味を持つ人が減ってしまいます。
 今はFacebookでイベントをやったり、スタッフがワイナリに行ったときの様子をリアルタイムでブログに載せたり、周年イベントでスタッフそれぞれがプレゼントを企画したり、といった、コミュニケーションを重視する方向に力を淹れるようになっています。今回、東京で初めてのワイン会を開くというのも、コミュニケーションのためなんです。

――パシフィック・ワイン・セラーズやピノノワール・オンラインといった派生的な店を始めたのはなぜですか。
ワッシー:ニッチなワインを多く紹介しようとすると、在庫の問題が出てきます。この2つの店では不良在庫を持たないように、問屋と協力して、問屋の倉庫の近くに店を持ち、注文があると問屋に取りに行くような仕組みになっています。
 なので、実はこれらのショップはWassy'sの在庫とは別扱いになっています。同じワインを扱っていても在庫は別々です。

関連サイト:
オンラインWassy's本店
オンラインWassy's楽天市場店
オンラインWassy's Amazon店
パシフィック・ワイン・セラーズ
ピノノワール・オンライン
ワインショップ オンラインWassy's ワシ等の日々。(ブログ)
Wassy's Facebookページ
オンラインWassy's (winestoreWassys) Twitter

インタビューを終えて:
ワッシーさん、ハダノリさんともども、ネットの上では以前から交流いただいています。しかし、こうやってじっくり話を聞く機会というのは意外とないものなので、いろいろと話を伺えて面白かったです。

Wassy'sのサイトのワインの紹介は比較的あっさりしています。特に、カリフォルニアワインを得意とする他のショップ、例えば柳屋やカリフォルニアワインあとりえと比べると、こんなシンプルでいいのか、と思ってしまうほどです。あまりマニアックになるよりも、多くの人に支持されるショップでありたいという気持ちからそうしているのだろうと、改めて思いました。

ハダノリさん初め、スタッフが登場するブログはかなり面白いです。TwitterやFacebookページでフォローするのもお薦めです。これからも関西の雄としての活躍を期待します。

ああ、そういえばレストラン関係の話を聞くのをすっかり忘れていました。それはまたいずれ。
Date: 2014/0618 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ロバート・モンダヴィとオーパス・ワンで35年間働いたベテラン・ワインメーカーが自身のワイナリを始めました(Opus winemaker launches his own brand)。

ワインメーカーの名前はマイク・ファーマー。ワイナリはミドルネームを取ってユークリッド(Euclid)といいます。1979年にオーパス・ワンができたときにセラー・ワーカーとして入り、アシスタント・ワインメーカーにまでなりました。その後はロバート・モンダヴィでも働いていました。自身のワイナリに注力するために、このたび退職したとのことです。

ユークリッドの最初のヴィンテージは2009年。友人や家族に行き渡る分くらいしかなかったとのことです。2010年には量を増やし、ワインもカベルネ・ソーヴィニヨンだけでなくシラーを加えました。カベルネ・ソーヴィニヨンはハウエル・マウンテンのクラーク・クロードンの畑から、シラーはシエラ・フットヒルズの畑からブドウを得ています。どちらも250ケース。

かつての上司であり同僚であったティム・モンダヴィも激励の言葉をかけています。
Date: 2014/0617 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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先日インポーター・インタビューで紹介したアイコニックは2000~4000円のコスト・パフォーマンスが高いワインを中心にしています。インタビューでは個々のワインまでは書けなかったので、楽天で販売しているものをまとめておきます。

パリ ハンティントン ピノノワール[2011] Pali Huntington Pinot Noir[2011]
これ、2000円台とはちょっとびっくりです。おいしかったですよ。


アルタ・マリア ピノノワール[2010] Alta Maria Pinot Noir[2010]


【ロンゴリア】 シャルドネ "キュヴェ・ダイアナ" [2011]


ピーチーキャニオン インクレディブル・レッド[2011]

サムサラ ケースラー・ハーク・ピノ・ノワール 2009年

アデレーダ エステート・ピノ・ノワール 2009年


モーガン・ワイナリー ソーヴィニヨン・ブラン 2011年 モントレー


モーガン12 クローン ピノノワール[2011]Morgan Twelve Clones Pinot Noir [2011]


バレル27 ライト・ハンド・マン 2011 年
このワイン、かなり美味しそうです


バレル27 ハイ・オン・ザ・ホグ 2010 年
こちらも気になる
Date: 2014/0616 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマのRussian River Valleyのワインメーカーたちが領域をいくつかの「neighborhood」に分けることについて、イベントで議論しました(Russian River Valley winemakers consider split into neighborhoods | The Press Democrat)。

Russian River Valley(RRV)は、ソノマでも最高のピノ・ノワールやシャルドネを生み出す地域として、その地位を確立しました。最も成功したAVAの1つといっても過言ではないでしょう。

半面、領域が広くなりすぎて、1つのAVAと呼ぶには多様になりすぎているといった批判もでてきました。実際1983年にAVAができたときは9万6400エーカーだったものが、2回の拡張を経て2011年には16万9029エーカーと、1.75倍に広がっています。ナパ・ヴァレー全体が約22万5000エーカーだといいますから、3/4ほどの面積になります。

イベントでは、一番北の、海から遠く暖かいところをMiddle Reach、中間をLaguna Ridge、一番涼しいところをGreen Valleyとする案が話し合われました。このほか、Santa Rosa PlainやSebastopol Hillsといった「neighborhood」も候補に上がったようです。

実際問題としては、既にAVAとして存在しているGreen Valleyとこの「neighborhood」の使い分けをどうするかとか、既にRRVに包含されているChalk HillのAVA、一部が重なっているSonoma CoastのAVAはどうするんだ、といったこともあるでしょう。今回議論したneighborhoodが実際に地域のわけかたとして機能するには、いろいろな壁が生じてきそうな気がします。

もちろん、そんなことは百も承知の上で話し合っているのですから、何か前向きな一歩が出てくるといいだろうな、と思っています。

ついでにいうと、RRVを分けるのもいいが、その前にSonoma Coastを何とかしようよという気もします。True Sonoma CoastとPetaluma Gapに分けてしまうとか、どうでしょう?
Date: 2014/0615 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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常々思っていることですが、ワインボトルって大きすぎます。普通の人にとっては、750mlというサイズを一回で飲み切ることってありえないでしょう。もちろん飲み切らないで何日かかけて飲んでもいいのです。実際僕も3日か4日かけて1本開けるのが普通ですから。

でも、その間も保管状態に気を配らないといけません。冬ならば部屋の隅に置いておくだけでも大丈夫ですが、夏場なら冷蔵庫は必須です。そのときも場所ふさぎなことたまりません。

米国では、若い世代も結構ワインを飲んでいるようですが、日本では若い世代はワイン飲まない比率が上がっているような気がします。統計的データを見ているわけではありませんが、カリフォルニアワインを好きな人、というくくりで見ても、20代30代の人はすごく少なそうに感じています(このサイトを見ている人で20代30代の方はぜひご連絡ください)。

僕の意見としては、若い世代がワインに向かわないのは、その面倒くささのためです。だって、ビールや酎ハイなら近所のコンビニで冷えたものが売っていて、缶を開けたらすぐ飲めるのに、ワインは大きくて思いし、飲むのに適温になっているわけでもない。さらにグラスを用意しないといけない。スクリューキャップのワインでなければコルク抜きも必要になる。おしゃれ感を演出したいといった欲望でもないと、なかなか飲む理由がないと思うのです。

もっと気軽にワインを飲めるようにするには、1/3か1/4のサイズで、缶かペットボトル(色が見えるという点ではペットボトルがベター)のものが必要というのが持論です。

サントリーとかメルシャンなど、日本のメーカーにぜひその辺りは取り組んでもらいたいと思っていたのですが、なんとカリフォルニアワインでありました。トリンケロ・ファミリーが作るロング・ロックスというワインです。

終売特価の半額で24本入りが税込み4795円。1本約200円です。この価格ならビールと遜色ありません。24本入りはやや多いので、半分の12本入りくらいにしてくれるとさらに嬉しいところですが。

白(シャルドネ》は売り切れてしまったようですが、赤(カベルネ・ソーヴィニヨン)はまだあります。


日本のメーカーも、こういうのもっと出してください
Date: 2014/0614 Category: イベント
Posted by: Andy
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大阪のワインショップWassy'sさんが東京で初めてワイン会を開催するというので、参加させていただきました。場所は麻布台のAffetto(アフェット)。素晴らしいレストランです。

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こちらがワインリスト。最初のリースリングはニューヨーク州のものです。後はすべてカリフォルニア。3本目からの4本はいずれも10年以上熟成している貴重なものです。

最初のハーマン・ウィーマーのリースリングは、さわやかな酸味と果実の甘さが心地よいワイン。よく冷やして夏に飲むのにいいワインです。これに合わせたヒメマスのメッツァ・ミラネーゼも美味でした。

Andyさんのaffetto 麻布台での写真 - ミイル
Andyさんのaffetto 麻布台での写真 - ミイル

この料理だけでなく、すべての料理が今回のワイン1本1本に合わせて作っていただいています。飲んだことがないワインも、テイスティング・ノートなどから推測してメニューを考え、抜栓後に味を見て調整するなど、ワインとのマリアージュを最大限にした料理。今回のワイン会に限りませんが、これがAffettoさんのすごいところです。

2つめのルイスのソヴィニョン・ブランは、あまりソヴィニョン・ブランっぽくないソヴィニョン・ブラン。トロピカルフルーツやナッツの風味を強く感じます。これに合わせた帆立貝のプレザオラは見た目も美しい一品。

Andyさんのaffetto 麻布台での写真 - ミイル
Andyさんのaffetto 麻布台での写真 - ミイル

3本目はオー・ボン・クリマのシャルドネ「ニュイ・ブランシェ」2004。10年前のワインですが、かなり熟成が進んでいて、カリフォルニアというよりブルゴーニュのシャルドネのよう。予想以上に上品なワインでした。

4本目はカレラの一番人気ジェンセン。1983年のマグナムボトルというとっても貴重なワインです。熟成したジェンセンは美味しいです。まだ果実味も残っています。グラスの色を見てください。いい感じではないでしょうか?

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5本目はこれも本当に貴重なワイン。シェイファー・ヒルサイド・セレクトの「サンスポット」2000です。ヒルサイド・セレクトは聞いたことがあっても「サンスポット」は知らないという方も多いと思います。それも当然で、市販はされていないワインなのです。

ナパでは毎年2月にプレミア・ナパ・ヴァレーというオークションが開かれ、各ワイナリはオークション用に特別なワインを用意するのですが、これはそのワイン。下の写真にあるように、ラベルにプレミア・ナパ・ヴァレーの略である「PNV」の文字が入っています。
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サンスポットはヒルサイド・セレクトの中でも日当たりがいい特別な場所から作ったワイン。これは本当に素晴らしかったです(Wassy'sにはほかにもまだPNVもののワインがあります)。

普通のヒルサイド・セレクトは、ナパのカベルネ・ソーヴィニヨンのお手本のようなワインですが、やや真面目すぎて堅物に感じられるときもあるように感じています。今回のサンスポットは、そこに明るい笑顔を加えたようなワイン。個人的にはカベルネでここまで美味しい・魅力的と思ったのは久しぶりです。

最後はナパの老舗ワイナリBeaulieu Vineyards(BV)のカベルネ・ソーヴィニヨンRutherford 1985。こちらも綺麗に熟成したいいワインでした。ナパの歴史を感じます。

Wassy'sのワッシーさんこと鷲谷さんや、オンラインショップの店長であるハダノリさんこと波田紀子さん、それから来ていた他のお客さんたちと歓談しながらのワイン会はあっという間でした。楽しい時間をありがとうございました。
Date: 2014/0613 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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アイコニック ワイン・ジャパンは創設して約2年という、まだ新しいインポーターです。現在のところカリフォルニアワインだけを輸入しています。扱っているワイナリは、さほど有名でないところが多く、私も今回のインタビューまで知らなかったワイナリの方が多いくらいです。

・アデレーダ・セラーズ(Adelaida Cellars)
・アルタ・マリア・ヴィンヤード/ネイティブ9(Alta Maria Vineyards/Native9)
・バレル27・ワインカンパニー/ミクプライス・マイヤーズ(Barrel 27 Wine Co./McPrice Myers)
・エバレー・ワイナリー(Eberle Winery)
・ロンゴリア・ワイン(Longoria Wine)
・モーガン・ワイナリー(Morgan Winery)
・パリ・ワインカンパニー(Pali Wine Co.)
・ピーチーキャニオン・ワイナリー(Peachy Canyon Winery)
・プレスキール・ワイナリー(Presqu'ile Winery)
・サムサラ・ワインカンパニー(Samsara Wine Co.)
・スプリング・マウンテン・ヴィンヤード(Spring Mountain Vineyard)
・ゾトヴィッチ・セラーズ(Zotovich Cellars)

その代わり、扱っているワインはどれもコスト・パフォーマンスの高いもの。定価で2000~5000円というレンジのワインが中心になっています。

社長は日本に来て20年以上になるというアンドリュー・ダンバーさん。誰もが名前を知っているような一流企業でも働いていたダンバーさんがどうしてワインの輸入を始めたのか。インタビューをお読みください。
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――日本に来たきっかけは何ですか。
ダンバー:大学で空手を始め、日本に興味を持ったのが最初の理由です。国際ビジネスを勉強したいという目的もあり、大学の交換留学プログラムに応募し、専修大学に4か月間ほど留学しました。その後アメリカにもどり地元の大学を卒業後、再度来日し、語学を学びながら仕事を始めました。1990年のことです。


――日本で就職したのですね。
ダンバー:国際ビジネスをやりたいと思い、日本で就職しました。最初はイタリアから建材を輸入する会社でした。父が建築家だったので、建築の図面を読むことができ、それが役立ちました。
 建材はイタリアのトスカーナなどから輸入していました。大きな案件のコンテナが入ってきたとき、お祝いに現地イタリアの会社がワインを建材と一緒に送ってくれました。ところが、ワインの輸入は建材とは異なり、細かい届けが必要で、ワインの通関が済まないと建材も受け取れなかったため、急いでワインの輸入に必要な手順を調べました。今考えると、これが今の仕事に役に立ちました。なお、その後はワインを送るときは別送にしてもらうようお願いしました。
 生まれ育った米国のネブラスカではワインはほとんど飲まなかったのですが、これをきっかけでワインが好きになりました。イタリア人との交流も多く、イタリア料理を食べに行ったり、イタリアワインを勉強するようになりました。
 その会社には4、5年いましたが、営業の仕事がやりたくて転職しました。インターネットの検索の会社で検索キーワードを売ったり、旅行業の会社で働いたり、ワーナーミュージックで事業開発として着うたや着うたフル、iTunesなどデジタル音楽のビジネスをやったりしました。ワーナーでの仕事は少人数で新しいことに取り組む、やりがいがあるものでした。
 アイコニックを始める直近はシマンテックでコンシューマ製品の統括本部長でした。初めてのAndroid向けセキュリティ製品などを手がけました。

――いろいろなことをされていたのですね。
ダンバー:将来は自分の会社をやりたいと思っていました。そのために幅広い仕事ができる会社を選んでいたのです。また、先ほど挙げたもの以外に旅行の仕事をしているときもありました。そのときに、妻と知り合いました。2人で旅行に行くときはワインの産地に行くことが多かったです。

――そしてワインの輸入を始めた。
ダンバー:ワインに関係する仕事をするのは1つの夢でした。ワインと旅行を組み合わせたり、ワインカントリーでB&B(民宿)をやることなども考えました。2012年ころは円高のピークであり、輸入を始めるチャンスだと思いました。円高がいつまでも続かないことは分かっていましたが、始めるときの条件としては有利だと思いました。

――最初に飲んだのはイタリアワインだったとおっしゃっていましたが、カリフォルニアワインを選んだのはなぜですか。
ダンバー:兄弟がカリフォルニアのサンフランシスコやロスアンゼルスにいたこともあり、カリフォルニアには何回も行き、その度にワイナリにも通っていました。
 兄がロサンゼルスに、妹がサンフランシスコに在住しており、二人とも熱心にワイナリーの情報を送ってくれたり、試飲会へ足を運び、レポートをしてくれます。二人とも心強い存在です。

――奥様の反対はなかったですか。
ダンバー:なかったです。それまでの仕事で、私が事業を立案する力があることを妻は知っていたので、事業の予定をちゃんと説明して、と言われました。そこで綿密な事業計画書を作って説明しました。今は注文・出荷や宣伝物の作成などを妻が担当しています。

――設立はいつでしたか。
ダンバー:半年くらい準備に時間をかけ、2012年7月に設立しました。ワインの輸入許可が下りたのが2012年9月、10月に最初のワインが入荷しました。

――最初に輸入を始めたワイナリはどこですか。
ダンバー:10社同時に始めました。非常に大変でした(笑)。

――どのように10社を決めたのですか。
ダンバー:2012年7月に、カリフォルニアに行って、多くのワイナリの人に会いに行きました。現地に行ってからも情報収集をして、合計30ほどのワイナリで輸出の意向を聞き、サンプルを送ってもらう手はずを整えました。
 こうして集まった80本ほどのワインを8月にまとめて試飲しました。近所のイタリア料理屋のシェフや、友人にも手伝ってもらい、2日かけて1日めの味わいと2日めの味わいをそれぞれランク付けしました。
 最初の試飲会に間に合わなかったワインを含めると、全部で100本以上のワインを試飲しました。その中から10ワイナリ15本を選んだのです。

――ワイナリを選ぶときの基準は何かありましたか。
ダンバー:少量生産で丁寧な作りをしているワイナリを選んでいます。サステイナブルな作りももちろんですが、その土地やテロワールを象徴する、または生産者の思いやこだわりが表現されている、そんなワインを日本に紹介したいと思っています。社名の「アイコニック」はその意味で付けました。

――セントラル・コーストのワインが多いですね。
ダンバー:他社と差別化するときに考えたとき、セントラル・コーストのワインはまだあまり日本に紹介されていないし、価格的にもいいものがたくさんあると思いました。もちろん、ナパやソノマ、メンドシーノのワインも好きですが、セントラル・コーストには新しいワイナリを紹介するチャンスがたくさんあります。せっかくカリフォルニアのワインを輸入するのですから、カリフォルニアワインの世界が広がるようなものを選びたいという気持ちもありました。
 このほか、1つの地域に集中すると、輸送コストを抑えられるというビジネス上のメリットもあります。
 これからもセントラル・コーストが中心になるとは思いますが、ナパやソノマからもゆっくりと吟味して選びたいと考えています。

――それほど名前が知られていないワイナリが多いですが、売るのは難しくないですか。
ダンバー:味で売るしかないです。そのためには実際に試飲をして納得して買ってもらうようにしています。よく「シラーは売れないよ」と言われるのですが、店頭試飲に出すといつも売り切れます。コスト・パフォーマンスがいいのでよく売れます。
 また、ワインの価格帯では2000~4000円で、美味しいものを探しだしています。2000円より安いと、ブドウの品種の特徴があまり出なかったりします。2000~4000円だといいものが見つかります。また、これはレストランでグラスワインとして出せる価格帯です。これより高くなってしまうとグラスワインで出すのが難しくなります。レストランでグラスワインを気軽に楽しんでほしいと思っているので、この価格帯のものを重視しています。
 毎年4月~5月に行われるカリフォルニアワイン・バイザグラス・キャンペーンがあります(レストランでグラスワインとしてカリフォルニアワインを出してもらうキャンペーン、優秀店は表彰される)。今年は、このキャンペーンのためにロゼでいいものが欲しくてプレスキールを新たに増やしました。ここはサンタ・バーバラのサンタ・マリア・ヴァレーにある比較的新しいワイナリですが、2月に瓶詰めが終わったものを急いで輸入してキャンペーンに間に合わせました。ピノ・ノワールのロゼで、とてもいいものです。
 今回、もう1つロゼを輸入しました。アデレーダというワイナリで、パソ・ロブレスでローヌ系ブレンドのロゼです。これもとても美味しくて、試飲してすぐに予約して、バイザグラスに間に合うように輸入しました。予約した後、Wine Advocate誌で90点を取りました。
 どちらもとても売れ行きがよく、もう売り切れるところです。

関連サイト:
アイコニック ワイン・ジャパン 
Facebookページ 
オンライン・ショップ(6月14日オープン予定) 

関連情報:
2014年6月21日にイベントがあります。アイコニックのワインを試すチャンスなので、ぜひ参加してください
日時:6月21日(土)17:00~
会場:レストラン&バー トルバドール 横浜市青葉区新石川3-16-25 TEL:045-911-3763
会費:6000円(税抜)前日までの予約の場合。当日は6500円
デザートを含む4コースのお食事と10種類のワインからお好きなものを5グラス。いろいろ試飲をしてから決めていただけます。極少量生産のスパークリングや、通常グラスでお出ししていないワインもお試しいただけます。
予約:TEL:045-911-3763 まで

インタビューを終えて:
アイコニックが輸入しているワインは2000円台、3000円台といった従来、日本に輸入されるカリフォルニアワインでは手薄なところが中心。高くても5000円台、6000円台といったところです。すぐにでも飲んでみたいと思うワインがいろいろとありました。 実際、インタビューしながらパリ(Pali)のピノ・ノワールを飲んだのですが、定価3200円とは思えない味わいでした。
ダンパーさんは、さまざまな仕事を経験しています。コスト・パフォーマンスの高いワインを日本で飲めるようにしたいという情熱とともに、それをきちんとビジネスとして続けていくための冷静さも併せ持っていることを感じました。
なお、6月21日にイベントをやるレストランは今回インタビューで使ったところです。ハンバーガーやケイジャン料理、テックスメックスなど気のおけないアメリカ料理が楽しめるいいところです。
Date: 2014/0612 Category: 技術系
Posted by: Andy
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朝ドラ「花子とアン」が好調を続けているそうです。甲府編の展開にはなんだかなあと思うところもありますが、将来に希望をつなぐアクセントを付けているのが花子の童話作品です。

これまで、賞を取った「みみずの女王」、初めて単行本になった「たんぽぽの目」がドラマの中では登場しました。この2作品、どちらも実際に村岡花子さんが書いたものです。『村岡花子と赤毛のアンの世界』という本の中にも収録されていますが、実はオリジナルな形で読むこともできます。

「みみずの女王」はこちら
「たんぽぽの目」はこちら

実はこれ、国立国会図書館の本をデジタル化したもので、明治以降に刊行されたもののなかで著作権的に公開可能なものを収録した「近代デジタルライブラリー」に入っているのです。図書で35万点。古いものだと1868年刊行の福沢諭吉「西洋事情」なんていうのもあります。

このデジタルアーカイブは、どうやらNTTデータの技術を使っているようです。というのは、最近読んだ「記者の眼 - バチカンとNTTデータ、想像を絶する交渉の舞台裏:ITpro」という記事で、国立国会図書館のプロジェクトに言及されていて気付いたのです。

この記事、これまで民間企業にプロジェクトを委託することなどほとんどやったことがなかったバチカンと、契約にまでいたった舞台裏を書いています。プロジェクトが流れそうになったときのお礼訪問がきっかけで、契約につながったというとても面白い話。ぜひ読んでみてください。

これと「花子」がつながるのも面白いものです。日本のいい技術がさらに花開くことを期待します。

【追記】童話集も発売されました。もちろん両作品とも入っています。関東大震災の後に子どもたちに話していた「ナミダさん」も(「ナミダさん」は上記のライブラリーには入っていないようです)。

Date: 2014/0611 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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FIFA公認のものもいろいろありますが、ワインもあるとは知りませんでした。フランスのテタンジェが今週末からブラジルで開催される2014ワールドカップのオフィシャル・シャンパーニュを出しています。

ラベルがホログラムになっていて角度によってサッカーボールが動いて見えるというもの。箱付きの場合は箱にもボールのデザインが施されています。

勝利を祝って開けるもよし、飲みながら観戦するもよし、サッカーファンなら手に入れておくのが吉ではないでしょうか。

せっかくだから、マグナム(1.5リットル)とかジェロボアム(3リットル)とかを買ってパーティで開けるのも派手ですね。

名前を入れてくれるショップもあります。

Date: 2014/0610 Category: 業界ニュース
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ナパの夏の始まりを告げる風物詩、オークション・ナパ・ヴァレーが開催され、オークションの落札総額が1840万ドルと、前年の1690万ドルを超え、最高値を更新しました(Auction Napa Valley Breaks Record Second Year in a Row Raising $18.4 MillionNapa Valley Vintners Bring It Home at Auction Napa Valley 2014、昨年についてはAuction Napa Valley、1690万ドルを集め、記録を大幅に更新を参照)。

一昨年までの最高は1050万ドルでしたから、昨年の1690万ドルも大幅な記録更新として業界を驚かせたものでした。昨年は最後にホスト役だったスタッグリン・ファミリーが子供の精神病研究のための寄付を呼びかけ350万ドルを集める(同家の長男が統合失調症を患っています)といったものがあったことも寄与しており、今年は記録更新はないだろうと思われていました。なお、オークション・ナパ・ヴァレーの収益はすべて寄付されます。

落札の内訳はメインのライブ・オークションが1265万ドル、前日のバレル・オークションが170万ドル、ネットで参加できるEオークションが40万ドル、そしてFund-A-Needという見返りなしのものが365万ドル。

高額落札ロットはライブ・オークションが
• Raymond Vineyards $840,000
• Mayacamas Vineyards $660,000
• Promontory $600,000
• Napa Valley Vintners and Lexus $580,000
• Opus One $550,000
• Araujo Estate Wines $520,000
• Darioush and Robb Report Magazine $440,000
• Casa Piena $420,000
• Chappellet Vineyard $410,000
• Lokoya $400,000
• Gargiulo Vineyards, Silver Oak and Twomey Cellars $400,000

バレル・オークションが
• BRAND Napa Valley $83,050
• Shafer Vineyards $55,200
• Continuum Estate $52,750
• Gargiulo Vineyards $51,400
• Spottswoode Estate Vineyard & Winery $46,400
• TOR Kenward Family Wines $39,850
• Joseph Phelps Vineyards $34,300
• Cardinale $33,800
• Stone The Crows $31,650
• Kongsgaard $30,750

Eオークションが
• Continuum Estate, Freemark Abbey, Mayacamas Vineyards & Staglin Family Vineyard $21,000
• Sherwin Family Vineyards $15,650
• Grgich Hills Estate $12,050
• Napa Valley Vintners $10,150
• Domaine Chandon $9,100
• Levy & McClellan $8,750
• Benessere $8,150
• Heitz Wine Cellars $8,050
• Larkmead Vineyards $7,850
• Pine Ridge Vineyards $7,200
• B Cellars $7,050

なお、ライブ・オークションの大半はワインだけでなくワイナリ・オーナーとの旅行や食事などを伴った「人生に一度きりの経験」を偉っるようなものです。

Date: 2014/0608 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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故ロバート・モンダヴィの長男であるマイケル・モンダヴィがカーネロスにあるワイナリを売却しました(Michael Mondavi sells Carneros Winery - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。

ワイナリを売却したといってもワイン作りをやめるわけではなく、あくまでもワイナリの建物を売ったということだけです。実際には、今後数ヶ月でナパの別の場所に新しいワイナリを作る計画になっています。

ただし、今年の醸造に関しては新ワイナリではなくカスタム・クラッシュで行うことになるようです。

売却の理由としては、カーネロスの設備がマイケル・モンダヴィが必要としている2万ケース程度に対して大きすぎたということを挙げています。
Date: 2014/0606 Category: 業界ニュース
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2週間くらい前のニュースですが、Sine Qua Nonのロゼが歴史的高額で落札されました(Bottle of California Rosé Sells for $42,000 )。

オンライン・オークションのWineBidで1995年のQueen of Heartsというロゼが3万7200ドルで入札され、手数料を入れると4万2780ドルに達したそうです。

このワイン、300本だけ作られたもので、基本的には市販されていません。大部分は友人や知り合いにギフトとして譲渡されたものだといいます。

Sine Qua NonのオーナーであるManfred Krankleも、残り1本しか持っていないワインとのこと。希少性という意味では高額の落札も理解できると言っています。

それにしてもすごいですね。
Date: 2014/0604 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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スティーブ・キスラーの新プロジェクト「オキシデンタル(オクシデンタル)」については、このブログでも何回か取り上げています。多分日本語のサイトとしては、どこよりも早く書いたのではないかと思います。

数年後には、スティーブ・キスラーはキスラーから手を引いてオキシデンタルに注力するのではないかと見ています。

現在はキスラーの顧客向けに販売しているオキシデンタルが、国内入荷したようです。記念すべきデビューヴィンテージなので、気になる方はぜひ。


Date: 2014/0604 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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コルクを抜かずにワインを注げるようにし、中身をフレッシュに保つというCoravinが登場して1年弱。安全性の懸念が生じています(
Safety Warning Over Coravin)。

Coravinについては以下の過去記事もご覧ください。
一度開けたワインを何年間もフレッシュに保つ革命的な新製品「Coravin」が登場
グラスワインに革命を起こす「Coravin」、Vinographyにレビュー掲載
グラスワインに革命起こすCoravin、米国以外でも購入可能に、ただし日本は含まれず
Coravinの輸出対象国に日本が入っていない理由が判明しました

今回生じた安全性の懸念とはCoravinを使ったときに、ボトルが爆発する可能性があるというもの。これまで7件の事故が報告されているそうです。メーカーでは、750mlの普通のボトル以外では使わないよう呼びかけています。7月には問題が解決する見込みだといいます。

Coravinは今年エジソン賞の金メダルを受けています。日本への輸入が待ち望まれます。
Date: 2014/0603 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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すっかり高くなってしまったオーパス・ワン、3万2000円くらいが現在の相場でしょうか。楽天スーパーセールで3万円近くまで値下げしているショップがいくつかあります。

送料込みで安いのはここ。


送料別ではこちらがわずかに安いです。


ただ、今日の本当のお薦めはピーター・マイケルのレ・パヴォ2011。輸入元定価は3万2000円ですが、極めて珍しくセール品になっています。2万5000円程度というのは、この銘柄では格安。ちなみに検索して1万円台のものはたいていレ・パヴォではなく、1ランク下のレスプリ・デ・パヴォなのでご注意を。
Date: 2014/0602 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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先日はポール・ラトーの新作として「心」を紹介しました(Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲)。このワインは特別な扱いでワインライフが輸入・販売していますが、従来からのインポーターであるilovecalwine社扱いの2012年ものが入ってきています。

ピノ・ノワールとシャルドネ1種ずつ。どちらもHillard Bruceの畑のものです。シャルドネは「Belle de Jour」、ピノ・ノワールは「Happiness」という名称が付いています。ピノ・ノワールの同畑のものはこれまでは「Alegria」という名称でした。どちらも2011年はWine Advocate誌で94点。2012年は良ヴィンテージですから、もっと高いレイティングが出る可能性は高いでしょう。ちなみに先日紹介した「心」ではシャルドネで30%、Hillard Bruceのブドウを使っていました。



個人的にはポール・ラトーのワインは、すごくきれいな味わいのものが多いと思っています。マーカッサンやキスラーのような濃厚な感じではない繊細な味わいは日本人の好みにもすごく合うのではないでしょうか。
Date: 2014/0602 Category: グルメ
Posted by: Andy
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楽天スーパーセールの記事ついでに、我が家でリピ買いしている食材をいくつか紹介します。特価品になっているものもありますよ。

「北前船のカワモト」は百貨店の催事場でもよく見かけるショップですが、ここの「ひじきごはん」は我が家の超定番。かれこれ10年以上買い続けています。一体いままで何十袋買ったことか。もっぱらご飯に混ぜておにぎりにしています。通常一袋500円ですが、現在は300円のセール価格でお得です。



「淡路島玉ねぎ工房」の「フルーツたまねぎスープ」はここ2年ほど、よく買っているもの。30袋で送料込み1000円と安いのとスープの味がいいのが理由。粉末スープで料理にも使えそうですが、シンプルにお湯を入れてスープで飲むだけ十分おいしいです。現在はポイント10倍中。


今年はこのショップの新玉ねぎも10kg以上購入しています。新玉ねぎ美味しいです。皮向いてレンジでチンして、かつお節とポン酢かけるだけで最高です。


お米は普段は「生活クラブ」で買っているので、ネットで買うのは年に数回程度ですが、最近リピ買いしているのが「ハーベストシーズン」の山形産あきたこまち。手軽に使える無洗米なのと、お米の味がいいのが理由。楽天の年間ランキングで食品部門1位だそうです。意外と無洗米中心の店はないので、ここは貴重です。発送も早い。10kg頼むと5kgずつの袋に入っているのも助かります。今度ほかのお米を買うとしても、この店の他のお米にするだろうと思います。
Date: 2014/0601 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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楽天のスーパーセールが始まっています。6月5日の3時59分まで、約4日間。カリフォルニアワインはセールアイテムになることが比較的少ないですが、それでも探すと面白いものが見つかります。目玉品などをまとめておきます。

また、ワインに限らず複数ショップで買物(1000円以上)すると、ポイントが増えますから(例えば3つのショップで買うと、ポイントが通常の4倍。計50000円の買い物だとすると普通は500円のポイントのところが2000円になります)、気になる買い物はこの期間中にするのがお薦めです。さらに、ワインの値段はいつもと同じでもポイントが2倍になる店などもあります。買うかどうか決まっていなくてもキャンペーンへの登録はしておきましょう。

キャンペーン登録はこちら

カリフォルニアワインあとりえは、ポイントが倍付け。2万円を超えるような高級ワインもいろいろありますが、ここは敢えて送料無料のお買得セットを紹介しておきます。同梱で送料無料になります。


このほかにもラベル傷有りものなど、お買い得アイテムがあります。

Vin du 268は毎回セール品を出品しています。今回は自社輸入品を中心に1割引のものがいろいろあります。スモールヴァインズやトランセンデンス、ヒリアード・ブルース、さらにはリューリングといった、「それほど有名ではないけれど、良質のピノ・ノワールを作るワイナリ」が目立ちます。以前ここで買ったスモールヴァインズはとても美味しかったです。
Vin du 268のセール品ページ

エサキホンテンは、特別セールになっているわけではありませんが、「熟成カリフォルニアワイン」を特集しています。ワイナリやインポーターからの発掘物が中心。実は柳屋で紹介されたものが大部分ですが、柳屋で売り切れてしまったこんなワインもあります。

これ、1480円と安いですが、3000円くらいのピノ・ノワールとくらべても遜色ない味わいです。

最後に、これは本当に安くなっているワイン。ソノマのマリマー・トーレスのピノ・ノワールとシャルドネが2000円台。他のショップと比べても1000円以上安くなっています。

売り切れ御免です。
Date: 2014/0529 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ロバート・パーカーが初めてカリフォルニアのピノ・ノワールに100点を付けたのは、まだ記憶に新しい昨年末のこと(カリフォルニアのピノ・ノワールにパーカーが初の100点)。ピーター・マイケルのクロ・デュ・シエル(Clos du Ciel)2010年とマ・ダンジューズ(Ma Danseuse)2010年がそのワインでした。どちらも2009年からワインを作り始めたソノマ・コーストにある自社畑のブドウを使っています。

国内小売としては、それ以降初の自社畑ものが入荷しています。ただし、3つある自社畑のうち100点を取っていないル・カプリスだけです。ただ、これもポテンシャルはほとんど変わらない上、良ヴィンテージの2012年ですから、入手する価値は大きいでしょう。

税抜で1万円台というのは、マーカッサンやキスラーの上級キュベと比べたらまだお買い得感があります。

●正規品 《ピーターマイケル・ワイナリー》 エステイト ピノノワール "ル・カプリス" フォートロスシーヴュー, ソノマコースト

シャルドネも100点は時間の問題のような気がします。
●正規品 《ピーターマイケル・ワイナリー》 シャルドネ "ベルコート" エステイト ナイツヴァレー [2012]
●正規品 《ピーターマイケル・ワイナリー》 シャルドネ "ラ・キャリエール" エステイト ナイツヴァレー [2012]

Date: 2014/0529 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパのワイナリ、シャトー・ポテールが160万ドルの支払いを求めて人気ワインメーカーのデニス・マルベックを提訴しました(St. Helena wine consultant sued for $1.6 million)。

シャトー・ポテールは2012年にデニス・マルベックと契約。新しくセント・ヘレナに開くテイスティング・ルームの目玉にすべく200ドルで販売する「Fourmeaux」(シャトー・ポテールのオーナーの苗字)というワインの醸造を依頼しました。

このワインはソノマにあるメドロック・エイムズで醸造していました。シャトー・ポテールのオーナーによると、2012年11月にバクテリアによる揮発性の酸の比率が上がってしまったのに、それを阻止するための手段を取らず、取った手段によってかえってそれが増えてしまったとのこと。それにもかかわrず10日間の休暇を取得したことにより取り返しがつかなくなったとしています。

その後、5回フィルターをかけたものの、満足する品質にはならず、全部バルクで売ってしまう予定だとのことです。

一方、デニス・マルベックの弁護士によると、実際には品質は十分よかったのに、ポテールのオーナーはそれを無視して非難することしかしなかったとしています。

デニス・マルベックはボルドーのシャトー・ラトゥールのワインメーカーの家族として生まれ、本人も1990年代にはラトゥールのワインメーカーでした。2000年にラトゥールをやめてカリフォルニアに移り、コンサルティングを始めました。キャプサンディやブランキエで名を馳せています。
Date: 2014/0528 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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元NFLのマイアミ・ドルフィンズでクオーターバックだったダン・マリーノがワシントン州でワイン作りを始めました(Dan Marino Delivers Passing Time Wine | Wine News & Features)。名前は「Passing Time」。かつて彼の控えクオーターバックだったデーモン・フアードとパートナーを組んでいます。

ダン・マリーノと言えばかつてはNFLでいくつもの記録を打ち立てた名クオーターバック。現在もNFL記録を11個保持しているといいます。

ピッツバーグで育ち、近所に住むおじが家でワインを作っていたので、昔からワインには親しんでいたというダン・マリーノ。一方、デーモン・フアードはワシントン州の農家育ち。ただ、ワインについては何も知らず、ダン・マリーノが教えこんだようです。

ダン・マリーノはこれまでCBSの「The NFL Today」のキャスターを務めていたため、今回のワイン作りはフアードが中心に進めたそうですが、テレビの仕事よりもライフスタイルを重視するようになってきているとのことです。

今回のワインはわずか500ケース。75ドルで売り出すとのことで、ファンにとっては入手困難かもしれません。
Date: 2014/0527 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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やまやの楽天ショップがあるのは知っていましたが、ちょっと見てみたら送料無料で値段も安いです。しかも5月中はポイント10倍。すなわち実質1割引。

例えばこれ、シミのランドスライド・カベルネ・ソヴィニョンが3000円。つまり実質2700円で税込送料込みなのです。


Wine Advocate誌で96点のカレラ・ミルズ2010も6151円。実質5500円。


カレラのセントラルコーストピノ・ノワールの3000円も今はいいところでは?


Stag's LeapじゃないStags' Leapの方のプチ・シラーなんていうちょっと珍しいワインもありました。


やまやのリンクはこちら
Date: 2014/0527 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアワインのインポーターインタビュー第一弾として、ワインライフ株式会社の杉本隆英社長を取り上げます。

このブログの古くからの読者はよくご存知だと思いますが、杉本さんと筆者とは15年近くの付き合いがあります。私が1999年8月に「カリフォルニアワインの玄関口」を立ち上げたとき最初にメールをくれたのが杉本さんでした。杉本さんは同年12月、カリフォルニアワインのファンクラブ(CWFC)を立ち上げ、会長として活躍。掲示板は特に活気があり、カリフォルニアワインの交流の場となっていました。また、多くのワイン会を開いてリアルの交流も盛んでした。

CWFCと並行して2002年には麻布十番にレストラン「カリフォルニア・ワイン・ガーデン(CWG)」を開店。2012年に閉店するまで日本のカリフォルニアワイン・シーンの中心として活躍しました。CWGの名前は現在、ワインライフのオンラインショッピング・サイトで使われています。

一方、杉本さんは2005年ころから米国で立ち上がったカスタムワイン醸造サービスCrushpadでワインを作り始めました。さらにはBrewer-Cliftonのグレッグ・ブリュワー、スティーブ・クリフトンなど、ワインメーカーとの交流でCrushpad外でも独自のワイン作りを始めました。

こうしてできたブランドが「シャトー・イガイ・タカハ」です。独特の家紋のラベルが特徴です。また、以前グレッグ・ブリュワーの個人ワイナリDiatomのワインだった「波紋」「美夜」「侍」などの漢字ラベルのものも、現在はシャトー・イガイ・タカハのワインとなっています。

ちょっと前置きが長くなりましたが、以下で杉本さんとのインタビューをお届けします。
ワインライフ 杉本隆英社長

――これまでの経緯を簡単に教えてください。
杉本:カリフォルニアワインにはまったのは、以前勤めていたシリコンバレーの会社で、ご褒美としてロバート・モンダヴィのWoodbridgeカベルネ・ソヴィニョンをもらったのがきっかけでした。それから1999年にCWFCを立ち上げ、2002年にCWGを始めました。
 米国でクラッシュパッドが始まり、ワインを作り始めました。そこで作ったワインを日本で売れるようにするために酒販免許が必要になり、Vin du 268(兵庫県三田市のワインショップ)を買収し、株式会社クラッシュパッドを立ち上げました。2007年11月15日が設立の日です。米国のクラッシュパッドは最終的にうまくいかなかったが、未だにホテルや会社の周年記念でワインを作りたいという話は来ます。一定の需要があることは分かりました。
 その後、2012年10月1日に社名をワインライフにして現在に至ります。

――ワインライフの理念はどのようなものですか。
杉本:まずはシャトー・イガイ・タカハをちゃんとすることが大事だと思っています。また、ワインの輸入だけでなく、楽しみ方を広げることに重きをおいています。ワインライフという会社名はワインで生活を豊かにする会社にしたいという意味を込めたものです。また、ソムリエなどにもっとよく知ってもらう活動もしています。

――イガイ・タカハ以外ではどのようなワイナリを取り扱っていますか。
杉本:Palmina、Transcendence、Reuling、Hilliard Bruce、Small Vines、Soliste、Tatomer、Sea Smoke、Paul Lato 心などがあります(注:Paul Lato心については「Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲」を参照)。タカハの関係から輸入するようになったところが中心です。
 ワイナリの地域としてはサンタ・バーバラが多くなっています。ナパやソノマは既に大手のインポーターが扱っているワイナリが多く、小規模なインポーターでは食い込むのが難しいです。サンタ・バーバラはそこまで競争が厳しくない、というのが理由の1つです。もう1つの理由は、私自身サンタ・バーバラのワインのミネラル感が好きだからです。

――力を入れているワイナリや、ここがお薦めというのはありますか。
杉本:正直に言って、あまり有名でないワイナリのワインを売るのは難しいです。ワインの輸入というのは輸送にかかるコストなどがあり、なかなか儲かるものではありません。現在は8割方、イガイ・タカハのワインが占めている状況です。なのでタカハだけで会社がやっていけるような形にしたいと思います。

――タカハのワイン会を積極的にいろいろなところで開催していますね。
杉本:今は地方を開拓しています。地方でワインは売れないと言われていましたが、ワイン会をやると、すごく喜んでもらえます。47都道府県すべてでワイン会をやり、ワインを売るショップやレストランを作るのが目標です。

――読者のアンケートによると3000円~5000円のワインへの興味が一番多いようです。この価格帯のワインでお薦めはありますか。
杉本:イガイ・タカハの中でCrossed Wingというシリーズがあります。2012年にグレッグ・ブリュワーと、もっと親しみやすい価格のワインを作りたいと意気投合して始めたものです。また、ワインをより楽しくということで、人気ウクレレ奏者のジェイク・シマブクロとコラボしており、ジェイクが「Crossed Wing」という曲を作ってくれました。ジェイクの演奏とワインを楽しむイベントも開きました。
 Crossed Wingでは2013年にまず2860円のソヴィニョン・ブランを出し、その後ピノ・ノワール、アルネイス、ドルチェットと計4種類のワインを発売しました。
 2014年には、Crossed Wingのワインとしてイタリア系ブレンドの白と赤を追加します。白はKEA KEA、赤はULA ULAという名前になります。これらはハワイでも販売する予定です。

――カリフォルニアワインをやっていて良かったことを教えてください。

杉本:いろいろな人に出会えたことが一番ですね。最近、グレッグ・ブリュワーがBrewer-Clifton、Melvilleと並んでタカハのワインメーカーであることを名刺に入れてくれてるんです。それも嬉しかったです。

関連サイト:
ワインライフ株式会社 | Wine Life
California Wine Garden
楽天市場 Vin du 268 トップページ
Ch.igai Takaha | シャトー・イガイタカハ

インタビューを終えて
杉本さんの活動を見ていると、かつてのCWFCのワイン会や、CWG、現在の各都道府県でのワイン会など、リアルでの人との結びつきを大事にしていることがよく分かります。ほかのインポーターとは大きく違ったインポーターですが、唯一無二の存在として際立っています。
Date: 2014/0526 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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人気のカレラ・ピノ・ノワールですが、単一畑ものの2011年が入ってきています。2011年は冷涼で生産量が少なかった年。カレラでは1/3も減っているとのことです。それに合わせてというか、それ以上に輸入量も少なく、今年は争奪戦が起こるかもしれません。特に、一番人気のジェンセンについては相当厳しいことになりそうです。

とりあえず、今のところ入っているのはドゥ・ヴィリエとライアン。ドゥ・ヴィリエも以前は3000円台で買えることもありましたが、今では税込で5000円を超えるのが当たり前。6000円超も珍しくありません。ライアンはさらに1000円くらい高くなりますが、個人的にはドゥ・ヴィリエに乗りたいところ。ここはかなりポテンシャルの高い畑だと思います。

このドゥ・ヴィリエはかなり安いです。輸入元はジャルックス。


ライアンでは今のところここが最安。
Date: 2014/0525 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ハーラン・エステートのBill Harlanが作る第3のプロジェクト「プロモントリー(Promontory)」がいよいよ発売されることになりそうです。「Harlanの新プロジェクト『Promontory』が明らかに」という記事を書いたのが2011年11月なので、それから2年半。満を持しての登場です。

既にロバート・パーカーは昨年10月発行のWine Advocate誌で2009年、2010年、2011年のレビューをしており、それぞれ97、98+、92-94という評価になっています。この時点でもう6ヴィンテージ、ここのワインを醸造していることも明らかにしています。

ハーラン・エステートのときも1987年に醸造を始めて、最初のリリースは1990年のものでしたから、おそらくプロモントリーもリリースされるのは2009年のものからになるのでしょう。

20140524-harlan-autograph.jpg

以前、サイトがオープンされたときに、登録しておいたので、今回はBill Harlan直筆サイン入りの手紙が来ました。もうじきリリースだとは書いてあるのでこの秋にはリリースレターが来るのではないでしょうか。

とはいえ、値段は相当なものになるでしょうから、実際に買うかどうかというのは難しい問題です。リリースレターが来たらまた書きますので、一緒に購入したい人がいたらご連絡ください。
Date: 2014/0522 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアのピノ・ノワール/シャルドネ(とシラー)のプロデューサーの中で最も注目されている一人がPaul Lato(ポール・ラトー)です(ワイナリ名もPaul Lato)。

ピノ・ノワールを8種類、シャルドネを3種類、シラーを2種類、グルナッシュを1種類作っていますが、米国ではほとんどがメーリング・リストとレストランの需要であっという間に出払ってしまいます。レストランもFrench Laundryなど一流のところで使われています。

日本には2009年ヴィンテージからilovecalwine社が輸入しており、米国よりも入手しやすい状況になっています。Paul Lato氏は日本びいきで、米国の需要だけで十分まかなえるところを日本にまわしてもらっているとのこと。日本人としてはありがたい限りです。

さて、そのPaul Latoの新作がKokoro(心)というワインです。シャルドネとピノ・ノワールがあり、ラベルに「心」という漢字が書かれています。

20140521-paullato-kokoro.jpg

これまでのワインが基本的に単一畑のものだけだったのに対し、この「心」は複数の畑のワインをブレンドしています。

ラベルに漢字が書かれたワインというと、シャトー・イガイ・タカハの「波紋」など漢字シリーズのワインを思い起こしますが、実はこのワイン、シャトー・イガイ・タカハの杉本さんが絡んでいます。

杉本さんとPaul Lato氏はかねてからの知り合いであり、杉本さんは夫婦でPaul Lato氏の自宅でディナーを楽しんだこともあったと言います(Paul Lato氏は元々コックを目指していたというくらい料理好きです)。6時間にもおよぶディナーで、大分お酒が回った杉本さんが、Paul Lato氏に「単一畑は畑の力だろ。醸造家ならブレンドも作ってみろ」と無茶ぶりしたのがきっかけでこのワインが生まれました。シャトー・イガイ・タカハの漢字シリーズと同様、杉本さんの奥さんである美代子さんが「心」の字を書いています。

そういった関係で、このワインだけはilovecalwine社ではなく、杉本さんのワインライフが扱うことになります。

さて、シャルドネはSierra Madre(50%)、Hilliard Bruce(30%)、Pisoni(20%)という構成。Pisoni以外はサンタ・バーバラの畑です。ヴィンテージは2012年。

これはちょっとびっくりするくらい美味しいワイン。柑橘系の香りが素晴らしく、味わうとパイナップルなどトロピカルフルーツのフレーバーも感じます。ミネラルもしっかり。それでいて全くくどさがなく、爽やかささえ感じるワインでした。

一方、ピノ・ノワールはSolomon Hillsが70%にZotovichが30%。どちらもサンタ・バーバラの畑です。ヴィンテージはこちらも2012年。

ピノ・ノワールはまだ少し固さを感じました。全体的にボリューム感よりも引き締まった筋肉質なワイン。もうちょっと柔らかくなってから飲むと本領を発揮しそうです。

このワイン、ピノ・ノワール/シャルドネともに生産量は600本(ケースじゃないよ!)程度。樽2つ分です。そのうちPaul Lato氏が360本ずつを販売。残りの240本ずつが日本への割り当てです。

価格はピノ・ノワールが1万8000円、シャルドネが1万5000円。7月7日から販売する予定です(出荷予定は9月9日)。

Date: 2014/0520 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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サンタバーバラの有力ワイナリとして、かつてはかなりの人気があったByron(バイロン)。そこでリザーブものの位置付けだったIO(イオ)のワインがワイナリ在庫発掘で出てきたのはことしの3月のこと(過去記事「バイロンが作る「IO」、在庫発掘で現地価格以下」参照)。

そのIOの発掘ワインに単一畑のシラーが追加されました。前回がシラー系の「ローヌ・ブレンド」だったのに対して、こちらはシラー100%。元々のワイナリ価格の50ドルや日本でのインポーター価格9500円は両方に共通です。それが1/3以下の税込約3000円なのですから、ありがたいことです。

カリフォルニアのシラーで10年以上熟成したものを入手できる機会はあまり多くないので、そういう意味でも貴重です。

Date: 2014/0519 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Amazon.co.jpでワインの直販が始まっています。これまでもマーケットプレイスの位置付けでWassy'sなどいくつかのワインショップがワインを販売していましたが、Amazon.co.jp自身でワインを売るのは初めてです。

最大のメリットはAmazonの倉庫に保存され、そこから発送されること。「お急ぎ便」などが利用できるため、早ければ注文当日にワインが到着します。また、通常発送の送料は無料で、プライム会員になっていればお急ぎ便も無料です。

直販のカリフォルニアワインはここ

全部で1000余りのワインを扱っている中、カリフォルニアワインは39種とあまり多くはありません。価格は、例えばフランシスカンのカベルネ・ソヴィニョンが3066円。送料込みであることを考えれば、格安です。

まあ、ここではカリフォルニアワイン以外のものを買うほうがいいのかな、という感じはします。あと、保管状態などは気になるところです。

人気順ワイン一覧
Date: 2014/0518 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ(Napa Valley Vintners=NVV)は5月15日、500番目のメンバーを承認したと発表しました(Napa Valley Vintners Welcomes 500th Winery Member)。

NVVのメンバーはNapa Valley産のワインの99%を生産しており、ナパの畑の83%を所有しています。ナパのワイナリがすべて加入しているわけではありませんが、カリフォルニアのワイナリの団体としては、圧倒的な力を持っていると言っていいでしょう。なお、有名なナパのワイナリの中ではAbreu、BryantなどがNVVに加入していません。

それにしてもナパだけで500という数は凄いですね。まだまだ知らないワイナリがたくさんあるわけです。『無敵のカリフォルニアワイン講座《ナパ編》』には150余りのワイナリの情報を掲載していますが、1/3にも達していないということになります。実際のところ、日本でワインが売られていて、載っていないというところも、把握しているだけで、いくつかあります。
Date: 2014/0517 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Aubertの2012年ものが国内入荷されています。カリフォルニアのシャルドネ/ピノ・ノワールのプロデューサーとしてトップ5に入るといって差し支えないと思うこのワイナリ、個人的にはピノ・ノワールよりもシャルドネかなあと思ってます(ピノ・ノワールも十分おいしいですが)。

今年の初頭に2011年ものをひと通り試飲させていただく機会があったのですが、その中で群を抜いていたのがシャルドネのローレンでした。

Wine Advocateの評価ではローレンの2011は95点、2012年は98~100点と過去最高になっています。2011年をレビューしたAntonio Galloniは、樹齢が若いから今後もっと良くなるだろうと言っています。

将来はMarcassinのMarcassinにも匹敵するくらいになるかもしれません。

なお、WAでの2003年以降のレイティングは96,97,98,96,98,97,95,96,95,98-100と、もはや100点が出るのを待つのみといった感じです。



2012年以外も紹介しておきます。

Date: 2014/0516 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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今の春に日本輸入開始になったベッドロック(Bedrock)、最初に入荷された2種のワインはいずれも輸入元完売。店頭在庫だけになったようです。このブログでも一押しのワインとしていましたので完売は嬉しいです。一方で、まだ飲んでいない方は店頭にあるうちにお早めに入手をお薦めします。

Bedrock Wine: 5歳からワインを作る天才の夢を載せるワイナリ
ついに来た!「天才」Morganが作るBedrockが国内正式輸入開始
最近飲んだワイン――ベッドロック、オールド・ヴァイン・ジンファンデル2012

今回輸入されたオールド・ヴァインとロレンツォで、お薦めはロレンツォ。オールド・ヴァインも美味しいですが、ロレンツォは複雑さや味の広がりで一歩上。Wine Spectatorでも94点と非常に高く評価されています。しばらく熟成させて飲んでもすごく美味しそうな気がします。

なお、ロレンツォの畑はDry Creek ValleyのTeldeschi(テルデスキ)Vineyard。父親Joel Petersonが作るRavenswoodのテルデスキと飲み比べたりするのも面白いでしょうね。

Date: 2014/0516 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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インポーター紹介記事についてのアンケートにご協力いただき、ありがとうございました。
全部で20名からご回答いただきました。その結果を簡単に紹介いたします。

まず、新企画への賛否ですが、7割が「ぜひやってほしい」とのこと。予想以上に賛成が多かったです。
アンケート結果1

次に知っているインポーターの数ですが、10以上知っているという回答が多かったのにはびっくりしました。
アンケート結果2

最後に興味あるワインの価格帯。2000円~3000円と5000円~1万円あたりが多く、意見が割れました。
アンケート結果3

というわけで、アンケート企画案lは実施させていただきます。
Date: 2014/0515 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日大怪我を負ったDavid Hirschは手術が成功し、意識も戻っていることが判明しました(Inside Scoop SF » Hirsch Vineyards owner hurt in accident)。

娘のJasmine Hirschによると「手術後は冗談も言えるようになった。家族が集まったことでうれしいらしい」とのことです。

早い回復を望みます。
Date: 2014/0515 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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クリスタルなどで知られるフランスのシャンパン・ハウス「ルイ・ロデレール」がメンドシーノに作ったのがスパークリング・ワイン専門のロデレール・エステート。そこが新たにスティル・ワインのワイナリを始めました(Domaine Anderson Winery To Open In The Anderson Valley, CA -- NEW YORK, May 13, 2014 /PRNewswire/ --)。

新しいワイナリはDomaine Anderson。ピノ・ノワールを中心とし、シャルドネも作っています。AVAものと単一畑のワインをそれぞれ1つずつ製造しており、すべてエステートであるのも特筆できます。

5月17日にAnderson Valley Pinot Noir Festivalでデビューする予定です。

Domaine Andersonのサイトはこちら
Date: 2014/0514 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマ・コーストを代表する畑であるHirsch VineyardsのオーナーDavid Hirschが5月11日、畑で深刻な大怪我を負ったもようです(Hirsch Vineyards owner critically hurt in tractor accident | The Press Democrat)。

畑でトラクターの使い方を説明しているときにトラクターのバケットが頭を直撃し、頭蓋骨などにひどい傷を負ったとのこと。

ヘリコプターでSanta Rosaの病院に搬送されたものの、その後の状況は不明です。無事に回復することを祈念いたします。

Hirsch Vineyardsについては「Hirsch Vineyards: Sonoma Coastのパイオニア」をご参考に。また、娘のJasmine Hirschはバランス追求派(IPOB)の発起人の一人としても知られています。
Date: 2014/0513 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ハーラン・エステートのビル・ハーランが第2のプロジェクトとして始めたのがBond。Bondのワインはナパの素晴らしい単一畑を基本としていますが、唯一それらの畑のブレンド品として作られているのがMatriarch(メイトリアーク)です。その新ヴィンテージ2010が柳屋に入ってます。

畑の出自は同じですが、比較的早飲みできるようなスタイルに仕上げており、価格は単一畑の1/3くらいですから、とてもお買い得な一品です。もちろん、Bondの各畑の個性は分からなくなってしまいますが、非常によくできたナパのカベルネ・ソヴィニョンと言っていいと思います。

日本での価格も米国とほとんど遜色ないレベル。そういう意味でもお買い得なワインです。



なお、WAのレビューでは91点。単一畑がいずれも95点以上取っているヴィンテージであることを考えるとちょっと見劣りしないとも言えないですが、単一畑ものは飲み頃が2018年以降とかなので、スタイルの違いと考えた方がいいと思います。
Date: 2014/0512 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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3月末にネッド・グッドウィンの記事を紹介し、先日はそれへの反論の記事を載せました。

どちらも日本のワイン・シーンについての記事でしたが、ではこのサイトのテーマであるカリフォルニアワインにとって日本のワイン・シーンは今どうなのでしょうか。

私のような積極的なカリフォルニアワインファンにとっては、今の状況はサイトを始めた十数年前と比べてずいぶん良くなっているように思います。輸入されるワインは多様になっていますし、ネットショッピングの普及で、それらを見つけたり買ったりするのも難しくなくなりました。価格的にも、かつてのように1ドル換算で200円や300円にもなるようなワインはほとんどなくなったように思います。

ただ、カリフォルニアワインのファン層が広がっているかというと、あまり変わっていないような気がします。私のような積極的にカリフォルニアワインを選んで飲むファンと、スーパーなどで安価なラベルの1つとしてたまにカリフォルニアワインを飲むような人の層は存在しています。しかし、その間の、いろいろなワインが好きでその1つとしてカリフォルニアワインも飲むといった人はあまりいないような気がしています。

このサイトを見る人も、おそらくマニア層に偏っているため、マニアックなワインの紹介の方が安旨的なワインの紹介よりも受ける傾向があります。

もっと安ワインだけでないカリフォルニアワインをカジュアルに飲む層、つまりカリフォルニアワインについて詳しくはないけど、少しは知っているよ、といった人が増えてほしいと思っています。

そのために自分が何がすべきか、何ができるか考えています。

以前から考えている案の1つは、電子書籍で出しているワイン本の入門的なものを作ることです。電子書籍を買う人がどのような層かは分からないのですが、なんとなく、普段このサイトを見ているマニアの人よりもカジュアルな人が中心な感じがします。

今出しているものは内容がかなり詳しいですし、価格も電子書籍としてはそれほど安くないです。もっと、多くの人が手に取れるようなものを作れば、少しは普及に役立つのではないかと思っています。

もう1つは、日本に輸入されているカリフォルニアワインをもっといろいろ紹介できないかということです。カリフォルニアワインのインポーターは相当あります。私が知らないところも多いと思います。それぞれ、いろいろな思いを載せてワインを輸入しているのでしょうが、その思いを伝えるような記事が書けないかと考えています。具体的にはインポーターに、イチオシのワインやワイナリを聞くようなインタビュー記事はどうかと思っています。

今回は、この後者の記事について、皆様の意見も聞いてみたいと思っています。
お手数ですが、下のリンクからご回答いただけますでしょうか。
インポーター記事につてのアンケート
Date: 2014/0512 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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オンラインWassy'sに1999年のオー・ボン・クリマ ヒルデガードが出ています。一人3本までの限定。

ヒルデガードは白のブレンド。オー・ボン・クリマの中でもフラグシップのワインに付けられる青いラベルの1つです。

オー・ボン・クリマのオーナーであるジョン・クレンデネンは、たびたび来日していますが、先日ピノ・ノワールのフラグシップの1つであるノックスの全ヴィンテージを試飲するといった会があり、そのときに供されたワインの1つがこのヒルデガード1999だったそうです。

オンラインWassy'sの店長であるハダノリさんが、それに感動してジョン・クレンデネンに直接交渉。みごと輸入されたというのが今回の経緯です。つまり、オー・ボン・クリマのワイナリから直接送られて来たもの。

これは気になります。もちろん数は限定なのでお早めに。

Date: 2014/0512 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアでソヴィニョン・ブランで有名なワイナリといえば、スポッツウッド、メリー・エドワーズなどと並んで出てくるのがロキオリです。

ファンの中ではロキオリで一番ソヴィニョン・ブランが好きという話が出るほどの人気ワインです。

この機会にどうぞ。

Date: 2014/0511 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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日本が唯一のマスター・オブ・ワインを失ったわけという記事を掲載したのが3月末のこと。この記事への反論として、ジャンシス・ロビンソンのサイトにAlder Yarrow氏による記事が掲載されました(An American perspective on Japan | Tasting Notes & Wine Reviews from Jancis Robinson)。

AlderとJancisから許可をいただきましたので、この記事についても訳を掲載させていただきます。なお、Alderは著名なワインブログVinographyの作者。Jancisのサイトでもレギュラーのライターとして活躍しています。

通常はAlderの記事はJancisのサイトの有料会員だけが読めるようになっていますが、今回の記事はより多くの人に読んでほしいということで堀賢一さんがJancisに依頼して無料掲載していただいています。

個人的な感想としては、ネッド・グッドウィンの記事とは対照的に、この記事は日本、特に東京のワインシーンの最良の部分を切り取っている感じがあります。ワインを売る方の立場として全国のワインシーンと向き合ってきたネッドに対して、コンシューマとしていい部分を見てきたアルダーというところが記事の大きな違いを生んだように思いました。

ただ、どちらの記事が正しい、間違っているということではなく、さまざまな意見を持ち、それを表明し、議論をし、良い方向へと業界を変えていく、そういったプロセスが必要なのだろうと思います。ネッドが一番望んでいたことも、反応を得ることだったのではないかと、僕は想像しています。

また、いろいろな意見や議論が起こることを期待しています。

「あるアメリカ人による日本の見方」

2週間前、日本に戻る機会があった。そこは私が2001年に、約2年間の東京での滞在を終え、私の心の一部を残していったところだ。私の日本での滞在はほとんどがひたすら疲れ果てた日々であった。当時勤めていたコンサルティング会社の支社を立ち上げるのに週80時間も働いていたのだ。だが、仕事に追われながらも、そこの人々や文化、そしてもちろん食事に恋してしまったのだ。

なので、ネッド・グッドウィンの日本のワイン文化への別れと有罪宣告に近いような記事を興味深く読み、そして少なからずうろたえてしまったのだ。彼が描いたその国のワインとの関わりは私自身の経験とはマッチしていなかった。14年前の滞在、最近の滞在、どちらもだ。

私が2000年に東京に引っ越したのは気まぐれみたいなものだった。ちょうど彼女と別れたばかりであり、サンフランシスコに家を買って、ルームメイトを持つなんていうことは二度としないと固く誓ったところだった。家の鍵を受け取って2週間後、私が務めていたインターネットのコンサルティング会社が日本のオフィスの立ち上げを手伝う気はないかと聞いてきた。私が育てていた20個の蘭は数人の友人にもらわれていき、人生の中でも難しく誇りある人生の一章へと歩んでいったのだった。

東京における最初の経験はソフィア・コッポラの「ロスト・イン・トランスレーション」にそっくりそのまま描かれている。その町に初めて来た人が感じる非現実的な疎外感がとても美しく描写されているのだ。

最初の方向感覚の喪失の後、海外で新しい会社を立ち上げるという、ずっと避難訓練を続けているかのような日々に日常生活が急激に入ってきた。一息つけることはめったになかったが、お決まりの様相を示していた。朝寝坊をし、スーパーでステーキを買い、ワインのボトルを選び、『空飛ぶモンティ・パイソン』の完全版を見ながら長い時間をかけてランチを取るのだった。モンティ・パイソンはつかの間の笑いを得られるだけでなく、母国語の心地よい響きも与えてくれた。

売り出し中のワイン・ジークとして、日本のワイン・セレクションは多岐にわたっており、興味深いものであることが分かってきた。日本語の能力の限界で、どこまで深くそれを探ったかは分からないが、スーパーやワイン専門店の棚を何時間もかけて見て回ったり、顧客や海外から来る同僚をもてなすためのレストランでのワインリストを見たりしていた。

ネッド・グッドウィンがこの国に長く滞在するようになる3年前であったが、彼が描いたような高価なステータスの高いワインやひどいボルドーであふれているとは思えなかった。実際のところ、主要なデパートはボルドー1級のワインやシャンパーニュのプレステージ・キュベ、有名なブルゴーニュやトスカーナといったワインばかりのコーナーを持っている。私はもっと独立したワインショップでワインを買っていた。そこでは、ほとんど聞いたこともないワインのセレクションがあり、その大半はリーズナブルな価格で売られていた。ある、ひきこもりの週末のこと、「キュベ・ミティーク」を発見した。ラングドックの赤のブレンドで、生産者の協同組合「ヴァルドルビュー」が作っているワインだ。まさに安くて高品質なワインであり、グッドウィンが東京に欠けているものとして嘆いていたようなワインだ。

東京のレストランのワインリストではかなり良いカリフォルニアワインが載っていることにいつも驚かされた。2000年においてもフランス料理やイタリア料理の素晴らしいレストランのいくつかで、ナパのワインがわずかではあってもリストされていたし、ときにはソノマもあった。価格は天文学的であったし、ヴィンテージといった重要な情報が抜けていることも多かったのではあるが。

最近の東京への旅行では、多くのレストランが未だにワインリストにヴィンテージを載せていなかった。これは日本酒がヴィンテージを記載しないといった文化的な習慣に由来するのだろう。また、多くのレストランは国際化されたワインの世界の要素を入れようとチャレンジしていた。しかし、一番驚いたのはワインが東京の食事にとても浸透してきていることだった。以前よりも遥かに多くのところでワインは供されていた。米国や欧州の高級レストランでの食事で期待するのと同じくらいのレベルで提供されることもときにはあった。

東京にあるいくつかのミシュラン星付きのレストランではワインリストは素晴らしいだけでなく、並外れてもいた。ある三つ星の懐石料理の店の“泡”のリストは、ほとんどのサンフランシスコの泡のリストを恥じ入らせるレベルだ。ジャック・セロスの「イニシャル」の価格は米国の小売価格の2倍に収まっており、米国のレストランのワインリストで一番安かったものより30%も下だった。同じ料理屋でKrugのグラン・キュヴェサンフランシスコの小売価格の一番安いものと比べてわずか1.25倍の値付けだった。

一番のワインリストはプレステージなワインでいっぱいのものだろうか? 確かに東京の高級レストランでボルドー1級やルーミエ、サッシカイアといったワインが彩っているのを見るのは珍しくない。しかし、いくつかのレストランのワイン・リストは並外れて多様であり、よく選ばれている。サンフランシスコのレストランでソノマのKalin Cellarsのセミヨンを持っているところは2、3しかないだろう。しかし東京のある懐石料理屋ではリストに載っていた。その隣りに書かれていたのはメンドシーノのKnez、VenetoからのZenato Luganaといった具合である。別のレストランではクロ・ルジャールのル・ブールをグラスで注文できた。米国ではそんなレストランは見たことがないのに。

おそらく、私が訪れたトップ・レストランのワインリストの中で最も印象的だったのは日本のワインの在庫が豊富だったことだ。私が日本に住んでいたころはまだほとんど存在していないも同然だったのに。日本国産のワインは評論家に高く評価されているとは言いがたいが、東京の多くのシェフからは大いなるサポートを受けている。

銀座小十は専門のソムリエを置いている唯一のレストランだった。そのソムリエはブドウの房の形の襟ピンを付けており、とても多様なワインリストを備えていた。私はいくつかの素晴らしいレストランで食事をしたとき、グッドウィン氏が日本のワインサービスで共通だとしたようなごまかしは全く見当たらなかった。(訳者注:元記事のどの部分を指しているのかははっきりしません。「グラスワインを飲んだお客さんに2杯めを勧めなかったり、空のグラスを埋めたりしないことは日本の「独自性」だと言われました。同じように最初のボトルを空けてしまったグループに次の1本を勧めなかったり、お客さんが選んだワインよりちょっとお金を出せばずっといい品質のワインが買えることを勧めなかったりするのも、同じような文化によるものです。」という部分かなあと思いました)

日本におけるワインショップの数は私が住んでいたころから爆発的に増えたように思われる。かつてよく通った道を徘徊してみると、ワインとウイスキーを売っている店を次から次へと見つけた。その大部分は庶民的な最後に何か一本を掴んで買うような買い物客よりも真面目なワインファンを狙っているように思えた。すべてをスペインのワインに専念している巨大なワインストアとバーにさえ出くわした。実際に訪問したことはないが、東京には現在自然派やビオディナミのワイン専門店があると聞いてびっくりした。その1つは6年間も成功裏に営業を続けているという。

日本のワインシーンの発展を考えてみると、私はその進化に大得意になっていることに気付いた。そして、グッドウィンが彼のこの業界の見方に他の要素で色目をつけたことに疑問を持ってしまうのだ。

別の視点として、私は友人のワインライターW Blake Grayに連絡を取った。彼も日本に住んでいたことがあり、定期的に戻ってもいる。彼からのメールには次のように書かれていた。

「私が日本に住んでいたのはグッドウィン氏よりも前のことです。私が着いたころは多くのレストランでは赤ワインを冷蔵庫に入れていました。グラスワインを提供するところはほとんどなく、あったとしてもスーパーマーケットで売っている一番下のワインを非常識な値段で売るようなものでした。私がいた間の日本におけるワインの理解の浸透はめざましく、実際のところ私の初期のイタリアワインへの傾倒は近所のレストランの非常に詳しい日本人ソムリエのおかげでした。私が戻って彼に会い、今はワインについてプロとして記事を書いていることを見せると、彼は涙を流して喜び、一緒に素晴らしいバローロを飲んだのでした。日本はワインの国際都市としてはニューヨークやサンフランシスコからまだ遅れを取っています。しかし、昨年12月にはカラオケボックスで、なかなかよりトスカーナのサンジョベーゼを飲んだのでした。」

日本のプライベートなカラオケルームを知らない人向けに付け加えると、伝統的にこれらの店の食事や飲み物は、あなたの知っているトップレスバーの悲惨な水準よりちょっとましといったところなのだ。

東京のいたるところで、私は人々がワインを飲むのを見た。若い女性が白ワインやロゼのグラスを銀座近くのカフェで飲んでいたり、若い女性を侍らせた年取ったビジネスマンが懐石料理の店で高価なボルドーを偉そうに注文していたり、スーツに身を固めた疲れた様子の女性が食品スーパーに突進していくつかの惣菜とボトルを手にして電車に乗り込むのを見たりした。

別の言葉で言うと、言語や食事、風景といった明らかな違いはあるにしても東京はまたワイン飲みにとってのもう1つの町なのである。詳しく見ていけばワインマーケットや文化はまだ至らないところがあるが、ここ数年、一人あたりのワイン消費は年率62%と急上昇している。この統計は、勇気づけられるものと解釈するしかないだろう。(訳者注:数字の根拠は調べていません。グッドウィン氏の記事では消費は増えていないとありました。この違いは気になるところです)

私自身の経験から見ても、日本は外国人が生活するのに信じられないほど難しく、ときには腹立たしい面もある。グッドウィン氏の日本における長い在住や彼の言語の流暢なことを軽視するつもりはない。明らかに、彼は日本で家庭やキャリアを築く上での数多くの挑戦に立ち向かい、おそらく打ち勝ってきたのだろう。しかし、私はこの国のワインシーンについての彼の悲観主義には同意できないのだ。

日本は今現在は唯一のマスター・オブ・ワインを失ってしまったかもしれないが、不在期間は長くはないだろうと予想している。東京では使われていない場所が1シーズン以上残ることはめったにないのだ。

Date: 2014/0507 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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コッポラがアルコール度数の低いワインのシリーズを始めました(Coppola launches lower alcohol wine)。

Giaというこのライン、映画監督のフランシスコ・フォード・コッポラ監督からすると孫娘にあたるGia Coppoplaにちなんで付けられたといいます。

アルコール度数は11.5%。Frizzante、ピノ・ノワール、ピノ・グリの3種類がラインナップされています。
Date: 2014/0506 Category: ワイン本
Posted by: Andy
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無敵のカリフォルニアワイン講座にナパ編とソノマ編を合体した《ナパ・ソノマ編》が加わりました。価格は800円。それぞれ別々に買うより100円安くしています。

ナパのワイナリについては内容を刷新。新しいワイナリを4つ加えたほか、文章を全体的に見直しました。

ナパ編、ソノマ編ともどもよろしくおねがいします。


Date: 2014/0504 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマのペタルマ・ギャップがAVA化に向けて動き出したという記事が出ていました(Petaluma360.com | Petaluma Argus-Courier | Petaluma, CA)。

ペタルマ・ギャップ(Petaluma Gap)は、ソノマの南西部。グリーン・ヴァレーの南、ソノマ・ヴァレーの西で太平洋からの風がサン・パブロ湾に抜ける通り道になっています。現在はソノマ・コーストの一部に入っていますが、ソノマ・コーストは非常に広く、ソノマ・コーストと一口にくくるのが難しいという問題があります。

実際、ソノマ・コーストの北の方にはFort Ross SeaviewというサブAVAが既に認められています。こちらは標高が高く、海からの風で気温が低いものの、霧にはあまりかからないといった特徴があります。同じソノマ・コーストでもペタルマ・ギャップとは大きく異なっています。

ペタルマ・ギャップの方は、まだ「Petaluma Gap Winegrowers Alliance」でそういった動きを始めようかというレベルであり、実現への道のりは全く見えません。
Date: 2014/0502 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ファッション・ブランドのカルティエがナパのワイナリCarter Cellarsを提訴しました(Jewelry V. Wine: Cartier Sues Carter Cellars | News | News & Features | Wine Spectator)。

訴えの内容としては、Carterのロゴがカルティエのロゴによく似ているということ。既に何回か話し合いが行われ、現在は和解するか訴えを先に進めるか小休止の状況です。

20140501-tokalon11tog.jpg
20140501-500px-cartier_logo_svg.png

はたしてどうなるでしょう。
Date: 2014/0430 Category: ワイン本
Posted by: Andy
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発行して約2カ月、最初のレビューをいただきました(Amazon.co.jp: 無敵のカリフォルニアワイン講座《ソノマ編》の とちたむさんのレビュー)。ありがたいことに星5つです。

たくさんのワイナリーごとに、歴史やつくられているワインの特徴、さらには特長のある建物やピクニックエリアまでが紹介されています!訪問する際には、とても便利だと思います。これで400円は、オトクだと思います。


見てみたらこの方、ナパ編もレビューいただいていました。重ねてありがとうございます。

なお、ナパ編もソノマ編もリアル知り合いからのレビューは1つもありません。贔屓目ではなく正直な評価をいただいていると思っています。Kindleだけで出している本は玉石混交だと思われるでしょうから、レビューは紙の本以上に重要だと思っています。

ナパ編ソノマ編を合体したものも、ようやく準備できつつあります。後はAmazonにサブミットするだけです。多分ゴールデンウィーク明けには、公開になるでしょう。価格は2冊別々で買うより100円安い800円を予定しています。

それから「たつをのChangeLog」によるとiOS版のKindleアプリで検索が可能になったとのこと(Kindle で書籍内検索ができるようになった!)。これで使い勝手が大幅に良くなります!


Date: 2014/0428 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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キスラーのピノ・ノワールが珍しく税込み1万4000円未満で出ています。柳屋によると正規輸入ものだということです。エノテカで1万4000円くらいで売られているので、多分輸入元はエノテカなのでしょう。

キスラーもシャルドネはそこそこ価格がこなれて来ましたがピノ・ノワールはまだかなり高い印象があります。今回の価格も国内としてはおっと思うくらい安いですが、同じワインが米国では60ドル台で売られていますから、割高感が全くないかというと、やっぱりちょっと高いかなという気はします。

とはいえ、キスラーのピノ・ノワール、特に若いときはすごく美味しいと思います。値段を見なければ買いたいワインではあります。



これくらい出すのならもうちょっとほかのピノ・ノワールがいいな、という方にはリヴァース・マリーのオキシデンタル・リッジ、お薦めしておきます。分かりやすい美味しさで、リヴァース・マリーの中ではキスラーのスタイルに近いような気がします。
Date: 2014/0428 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine-Searcherにナパのヴィンテージトップ10を挙げるという記事が載っていました。(Napa's Top 10 VintagesNapa's Top 10 Vintages: Part 2)。

選んだのは故Robert Mondabiの次男でContinuumのオーナーであるTim Mondaviとナパ最大の地主であるBeckstoffer VineyardsのオーナーAndy Beckstoffer。このほかロバート・パーカーによるヴィンテージの評価やCharles Sullivanの本による歴史的データも参考にしているとのこと。

結果、選ばれたのは以下のヴィンテージです。
1968
1974
1990
1991
1994
2001
2005
2007
2012
2013

Andy Beckstofferによると1970年代には皆1968年を偉大なヴィンテージだと思っていたというのですが、現在に残っているワインがほとんどない状況で、これを挙げるのはどうか、という気もしなくはないです。

1974年はHeitzのMartha's Vineyardに98点が付いたヴィンテージ。このあたりのヴィンテージは手に入れば飲んでみたいものです。

1990年代では91年と94年は衆目の一致するところだと思うのですが、1990年がそんなにいい年だったというのは、初耳のような気がしました。1997年はいい年と言われていましたが今の評価は下がったのでしょうか。

2000年以降では2001、2007あたりは当然のランクインという感じです。2002も入るかと思いましたが2005の方が評価が上というのはちょっと意外。

2012、2013は記憶も新しく、よいコンディションの年でしたが、後年まで伝えられるヴィンテージになるでしょうか? 前評判では2013の方が良さそうな感じですが。

ほかの地域だとどうなるでしょうね。
Date: 2014/0425 Category: グルメ
Posted by: Andy
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「綾鷹茶会」のイベントで「合組」を実体験という記事で、煎茶のブレンドを決める「合組」を体験した話を書きました。

実は、この「合組」は紙の上の作業で終わりではなく、そのブレンドのお茶を上林春松本店さんが実際に作ってプレゼントしてくれるという贅沢なおまけまで付いていたのです。そして、そのお茶が届きました。

上林さんからお茶が来た

驚いたことには、このお茶に名前を付けてくれて、コメントまで入っていたのです。この気配り、さすが老舗だなあと思いました。というわけで私の作ったお茶「詩津留(しづる)」です。

早速、習ったように急須でお茶を入れてみました。
image

もうちょっと濃い目に出しても良かったかもしれません。すっきりとして、少しだけ華やかさがある、概ねイメージした味わいに近いお茶になったような気がします。もちろん、元の茶葉の品質がいいのですが、本当に美味しいお茶です。

あらためて、上林春松本店、日本コカ・コーラさん、ありがとうございました。


Date: 2014/0424 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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中川ワインから、新入荷ワインの試飲会の案内をいただき、参加してきました。このブログでも何回か書いているBedrock(ベッドロック)や、ピノ・ファン大注目のRivers-Marie(リヴァース・マリー)の一挙6種類試飲など、いろいろ興味深かったのですが、この日一番の驚きはKosta Browneのマイケル・ブラウンによる新プロジェクトCirq(サーク)でした(過去記事:マイケル・ブラウンの新プロジェクト「Cirq」のワインが日本入荷も参照)。
cirq
とにかくバランスがいい。もちろん若いワインで落ち着いていない部分はあるのですが、全体として見れば極めて良く調和が取れたワインになっています。Kosta Browneのピノがカリフォルニアらしいというか、シラーっぽいというか、甘味を強調したような作りなので、その延長線上にあるのかと想像していたのは大違いでした。

最大の難点は価格ですが、もしかしたら数年後には「前は2万円で買えたのにねえ」なんて思っていそうな気もしたのでした。

Date: 2014/0423 Category: イベント
Posted by: Andy
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ゆみたちからの情報によると、5月10日にSiduriが20周年記念でオープンハウスを開催するそうです。

5月10日はSiduri Wines 20周年記念オープンハウスです。
Hirsch、Rosella、Garys、Clos Pepe、Cargasacchi と
有名葡萄畑のワインを淡々と作り続けています。
上記の畑のオーナーがやってきて、自らワインを注いでくれるそうです。
個人的にSiduriのワインは素直な出来上がりだと思うので、畑や産地の
個性を勉強するにもお勧めです←うわーなんかかっこいい。
お隣のSebastpolにはWood Four Brewing Co.もあります。

5月10日土曜日 午前10時より午後4時まで
981 Airway Ct. Suites E/F
Santa Rosa, CA 95403


Siduriのサイトにはまだ情報が出ていないようです。
畑のオーナーがワインを注いでくれるというのは貴重な機会ですね。
時間があるかたはぜひ。
Date: 2014/0422 Category: イベント
Posted by: Andy
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20日の日曜日に伊豆シャボテン公園に日帰りで行ってきました。

途中、干物を買い込んだり、湘南ゴールドなど柑橘類を買い込んだり、伊豆マリンタウンで足湯に浸かったり、アジのタタキ丼を食べたりなど、いろいろ寄り道しつつの道中。ようやくシャボテン公園に入ったのはもう2時近くでした。

園の中でもリスザルに餌をあげたり、カピバラにおやつをあげたり、とのんびり散策。シャボテンの温室は、ちょうど花の季節ということで、いつもよりもちょっとカラフル。


ひと通り見終わった後は、再びカピバラのところに。食事の終わり頃で、野菜の残りを食べている子もいれば、藁を食べている子もあり、中には石をかじっている子もいるという状況でした(石をかじるのは、歯が伸びすぎないようにするためだそうです)。

そこに現れた飼育員さん。やおら近くに置いてあった笹を投げ入れました。

するとどうでしょう。これまでそれぞれバラバラにくつろいでいたカピバラが全員笹に向かって来たのです(動画)。


一心不乱に食べること食べること。飼育員さんによると「笹は“別腹”みたいですねえ」とのことで、彼らにとってはこれがデザートみたいなものだったようです。

カピバラかわいい。
Date: 2014/0420 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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寺田倉庫というとコアなワインファンにとっては馴染み深いところではないかと思います。今は品川の本社以外に世田谷(二子玉川と代田)や横浜(たまプラーザ)にも数百本預けられるワインロッカーがあり、本社とたまプラーザでは1000本以上の収納が可能なウォークインタイプのセラーも借りられます。

ただ、これらはどちらも大量にワインがある人向け。以前は12本入りの箱単位で預けられたのですが(私も1箱だけですが使ってます)、いつの間にか、それは申し込みを止めてしまったようでした。もっと普通の人向けのサービスがないものかと、思っていたところ、minikuraというサービスを始めていることを知りました。

minikuraはHAKOとMONOという2種類のサービスがあり、どちらも通常の品物用とワイン用とがあります。HAKOの方がワイン1ケース月額630円(ワイン以外は月額200円)、MONOの方がワイン1ケース月額750円(ワイン以外は月額250円)とリーズナブル。

便利なのが、何を預けているのかネット上で確認できること。HAKOの方は箱にワインの記入スペースがあり、それをネットで見られるようです。MONOの方はさらに、寺田側で預けたワインの写真を撮ってネットで一覧できるようになっています。預けたワインがワインリストとしても見られるわけです。

MONOの方はさらに、そこからヤフオクに直接出品したり、有料(1梱包当たり800円)ですが1本単位で取り寄せたりできます。

また、HAKOもMONOも1年以上預けたものは箱単位で送料無料で送ってくれます。

以前預けたものはリストを作ったり送料無料で送ってくれるようなサービスはなかったように思います。今からでもHAKOに変えてくれないかなあ…

minikura HAKO Wine
minikura MONO Wine

なお、ネタフルさんで、ワイン以外のものをMONOで預けてヤフオクに出品した記事がありましたのでご参考まで([N] 「minikura MONO」荷物を預けるだけじゃない!写真撮影してヤフオク!への出品、そして発送まで行える月額250円の収納サービス(実際に出品したら落札された!)[PR])。
Date: 2014/0418 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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バイロンが作る「IO」、在庫発掘で現地価格以下という記事で紹介した2004年のバイロンIO、タカムラにも入荷しました(が、すぐに売り切れそうです)。

値段は税込みで2786円と柳屋よりさらに安いです。ちなみにWine-Searcherで検索すると45.99ドルと出ます(笑)。

柳屋も少し残っているようなので、この機会にぜひどうぞ。

Date: 2014/0417 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマ郡からマリン郡にかけてSMART(Sonoma-Marin Area Rail Transit)という電車を作るプロジェクトが進行中です(Smart Train North Bay Sonoma Marin | SMART – Sonoma Marin Area Rail Transit | Passenger train and multi-use pathway project)。2012年に建築が始まり、2016年にPhase1の運行を始める計画です。

20140416-smart1.jpg

Phase1では南はマリン郡のSan Rafaelのダウンタウンから、北はソノマ郡のSonoma County Airportまで、ほぼ101沿いをつなぎます。42マイルを1時間ほどで走るというから、車での移動とさほど変わらない速さです。

運行スケジュールは朝夕のピーク時は30分に1本。昼間や週末も運行が予定されています。

Phase2ではサンフランシスコからのフェリーと接続できるようになり、北はソノマ北端のCloverdaleまでつながる予定です。

主には通勤用を意図したものですが、フェリーとつながるようになれば公共交通機関だけでソノマのワインカントリーに行けるようになり、観光の手段もいろいろ広がるのではないかと個人的には期待しております。
Date: 2014/0416 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマの中央に当たるSanta Rosaにワイン博物館を作ろうという動きが始まっています(Plans for wine museum take shape – North Bay Business Journal - North San Francisco Bay Area, Sonoma, Marin, Napa counties - Archive)。

AT&Tの電話交換局が入っていたビルのリニューアルで検討しているもので、15000スクエアフィート(約1400m2)を使う予定です。John McCormickというアンティークのディーラーが集めた4500点のカリフォルニアワインの歴史的な展示物や40~60ワイナリの試飲スペースなどが考えられています。

ワインの博物館というと鳴り物入りで登場し、その開発コストがRobert Mondaviの没落にもつながったといういわくつきのCopiaが思い起こされます。Copiaは2001年にオープンして2008年には巨額の負債を抱えて倒産してしまいました。いまだにビルの再利用については検討している状況です。

今回のプランもその二の舞いにならないか、と思ってしまうのですが、毎週1000人程度の入場者でペイできるよう考えているというので、なんとかなりそうな気もします。建物が既にあるというだけでも、コストは大分違うでしょうし。

うまくいけば2015年の夏頃にオープンする見込みだといいます。
Date: 2014/0415 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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柳屋限定で入荷しているシェブリオ(Chevriot)なるワイン、先日売りだしたときに買って飲みましたが、意外なほど美味しかったです。とても1000円台とは思えない味わいでした。2980円と言われても納得したでしょう。今日、追加入荷されていたので、お薦めさせていただきます。

詳しくはサイトに書いてありますが、このワイナリ、ケンダル・ジャクソンのグループで、ワイナリの在庫に眠っていた2007年のものだったそう。余り物扱いだったので日本の輸入元に安く入ったようです。

多分、数年の熟成で甘みと酸味のバランスがすごくよくなっています。これ以上寝かすyりも、買ってすぐに飲んでしまうのがいいでしょう。

2000円以下でピノをお探しならぜひお試しを。


Date: 2014/0413 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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サンフランシスコの市内でブドウを植えてワインを作るプロジェクトが進んでいます(SF viticulturists take urban winemaking to new level by growing grapes in the city | Other News | San Francisco | San Francisco Examiner)。Neighborhood Vineyardsというこのプロジェクト、Elly HartshornとJenny Sargentというカップルがはじめたもので、サンフランシスコのBernal Heightsの南向け斜面に昨年ピノ・ノワールを植え付けています。

最初の収穫は2016年の見込み。サンフランシスコでは19世紀からワイン作りが行われていましたが、1906年の大地震以降絶えてなくなっていました。110年ぶりのワイン作り復活ということになります。

場所はサンフランシスコの南部。280号と110号が交わるところの近くです。畑からも280号を通る車の音がよく聞こえるとのこと。以前はゴミ捨て場だったというから、あまり環境がいいところではなさそうです。

大きな地図で見る


土壌も砂地で粘土も多く、60cmくらい下には極めて固く、ブドウの生育には向かないチャートの層があるといいます。

ピノ・ノワールを選んだのは、ソノマ・コースト並みに寒いサンフランシスコで生育するということと、根が縦よりも横に広がる傾向があるという理由だそうです。

なかなか難しいプロジェクトだとは思いますが、うまくいけばMoragaのような都会のプレミアムワイナリが誕生するかもしれませんね。
Date: 2014/0412 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ポートフォリオは、元オーパス・ワンの醸造責任者で、現在はロバート・モンダヴィでTo Kalonのプロジェクトを率いるジェヌヴィエーヴ・ジャンセンズさんが、芸術家であるご主人のリュックさんと営むワイナリです。自宅の片隅をワイナリとして、ごく少量だけ作られる、いわゆる「ガレージ・ワイン」。多い年でも250ケース(3000本)しか作られません。

かつてはオーパス・ワンに使われていたHendry Block 8のブドウなどを使い、大きなワイナリでは考えられないほど細部にまでこだわって作られたワインは、日本に初めて登場した2000年ころから「オーパス・ワンより上」と言われていました。

当時は値段もオーパス・ワンを大分上回っていましたが、現在は逆転。オーパス・ワンよりも安く買えるようになりました。ここ数年はレストランへの販売がほとんどで、小売には出回っていなかったのですが、久しぶりに「カリフォルニアワインあとりえ」に入っています。

他のナパのプレミアムなワインに引けをとらない品質のワインです。今となってはむしろ割安に感じられます。

Date: 2014/0411 Category: おすすめワイン
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コスタ・ブラウン(Kosta Browne)のマイケル・ブラウン(Michael Browne)による新しいプロジェクト「Cirq」(サーク)のワインが日本に入ってきました。本ブログでは「これから伸びてきそうなカリフォルニアのワイナリ」という記事で紹介しています。

Cirqというのはサーカスのフランス語。「シルク・デュ・ソレイユ」のシルクと同じです。

Kosta BrowneはDan KostaとMichael BrowneがJim Costelloという人と共同で設立したワイナリですが、2009年に株式の大半を売却しています。その資金で畑を購入したのが今回のCirqにつながっています。

マイケル・ブラウンは依然としてKosta Browneのワインメーカーも務めていますが、どちらに思い入れがあるかといえば、それは間違いなくCirqでしょう。今後が注目されるワイナリです。

なお、入荷量はわずかなので、買うなら悩んでいる暇はなさそうです。

Kosta Browneについては「Kosta Browne Winery: ピノ時代の寵児になった21世紀的ワイナリ」もご覧ください。

Date: 2014/0410 Category: おすすめワイン
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Sine Qua Non(シネ・クア・ノンあるいはシン・クア・ノン)のシラーとグルナッシュが日本に入ってくるようになったのは2005年のAtlantisからなので、早くも7ヴィンテージ目になります。相変わらずの高評価を続けているワインですが、値段は当時から変わらず3万円前後。米国の流通価格でも平均300ドル前後ですから、日本の価格はかなり安く感じます。

また、オーパス・ワンがこの間に値段が倍増したり、ナパのカベルネ・ソヴィニョンが値上がりを続けている中で、むしろ割安感を感じるようになってきています。

今回のDark Blossom(ダーク・ブロッサム。このシリーズは毎年シラーとグルナッシュで同じ名前のワインが作られます)はWine Advocate誌の評価でどちらも96~98点。

名実ともにカリフォルニアのシラー/グルナッシュでトップと言っていいでしょう。セラーと財布に余裕があったら、ぜひ両方ほしいところです。

Wassy'sは送料込みでこの値段。安いです。
Date: 2014/0409 Category: 業界ニュース
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インターネットのトップレベル・ドメインを管理しているICANNは、2014年第一四半期に予定していた「.wine」と「.vin」の開始を延期することになりました(ICANN delays uncorking .wine and .vin domains - Computerworld)。

「.wine」と「.vin」ドメインに導入については、EUが懸念を表明していました。例えばnapa.wineのようなドメインを誰でも取得できるようになってしまっていいのか、という問題があります。また、何らかの方法でドメイン取得に制限を加えたとしても、napa.xxxxx.wineのようなサブドメインになったらそもそも監視対象にするのも困難でしょう。

今回の延期はこれらの問題への対応を決めるため、となりそうです。
Date: 2014/0406 Category: 技術系
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最近、軍隊で使うハンドサインをコラージュした作品が流行っています(例:【画像集】Twitterで話題!「○○がよく使うハンドサイン一覧」コラ画像まとめ - NAVER まとめ)。ハンドサイン画像ジェネレーターというようなものもあったので、ワイン好きさん用に作ってみました。

ハンドサイン


ちなみに元ネタはHand Signalsというページのようですよ。
Date: 2014/0405 Category: 技術系
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Excelのセルを方眼紙のように正方形にして、帳票レイアウトを作る「Excel方眼紙」。このテクニックについての議論が喧しく交わされています。ここ2週間ほどを見てもメジャーな媒体に複数の記事が掲載されています。

「Excel方眼紙」の何が悪い?(記事の初出はITProですが、ITProはログインしないと全部読めないため、トレンディのリンクを貼っておきます)
Excel方眼紙をどうやってやめさせられるかを考えてみる(Yahoo!個人)
Excel方眼紙めぐる論争 弊害あるのにやめられない理由とは(NEWSポストセブン)

これらの記事、Excel方眼紙の何が問題かは書いてあるものの、代わりにどうするのがいいのかについてはほとんど記されていません。これでは、仮にExcel方眼紙使いの人が、それをやめたいと思っても、どうしようもないでしょう。

Excel方眼紙の問題点は、(1)セル結合の多用によって、データの再利用が難しくなっている、(2)後からのレイアウト修正が困難、(3)数字1桁ごとセルに入れていくようなパターンもあり、数値データとしての意味がなくなる、といったところだと思います。

Yahoo!個人のえふしんさんの記事ではExcel方眼紙の代わりとしてWordやPowerPointへの言及がありますが、これらは代替にはなりえません。なぜかというと、(1)のデータの再利用について見ると改悪にしからならないからです。私は、Wordのマクロも結構書いていますが、Wordのマクロで表のデータを扱うのはExcelマクロと比べて、むちゃくちゃ大変です。また、メインテナンス性は全くなくなってしまいます。

(2)のレイアウト修正についても確かに面倒なところはいろいろありますが、かといってそれよりも使いやすくてデータの再利用が可能なアプリがあるわけではありません。例えばデータベースソフトのAccessの場合、きれいに帳票を作るのは悪夢のような作業になるでしょう。

(3)については、そのような使い方はやめるべきでしょうが、Excel上であれば、セル参照と計算で、数値が比較的容易に再現できます。

結局、いろいろな点で見て、Excelの使いやすさを総合的に上回るものはないと思うのです。

では、Excel方眼紙を使い続ければいいのかというとそうではありません。

ITPro(上記リンクでは日経トレンディ)の記事で参照している「実践ワークシート協会」のページでは「エクセル方眼紙は百害あって一利なし」としているのですが、その説明に以下のように書いてあります。
エクセル方眼紙を全否定しませんが、もし、業務としてそれらのデータを「再利用」するのであれば、エクセル方眼紙にすることで Excel が本来業務向けに持っているポテンシャルの半分以上を殺し、その状態で無理やり業務利用しようとすることで無駄な開発、無理な実装が発生していることが多々あります。

ワークシート設計の基本は「入力シート」、「計算シート」、「出力シート」の3つに役割をわけることです。

その上で、入力シートと計算シートを1つにする、入力シートと出力シートを1つにする、などでより使いやすいワークシートに修正していくことで、Excel のポテンシャルを引き出しながら、実務で最大限の利用が可能になります。


なるほど、と思いました。Excel方眼紙の問題はWebプログラミングの構造化の問題と同じだったのです。

1990年代後半にPHPやMicrosoftのASP(Active Server Pages)が出てきたとき、HTMLの中に簡単にプログラムが書けて結果を挿入するというのが主な使い方でした。このような使い方は便利で人気が出たのですが、大規模なサイト作成には向かず、メインテナンス性も低いものでした。

そして、PHPを使うにしてもプログラムと表示は分離したり、MVC(モデル・ビュー・コントローラ)の考えを取り入れた各種フレームワークが使われるようになってきたわけです。

実践ワークシート協会のページで提唱している「入力シート」「計算シート」「出力シート」に分けるというのは、まさにプログラムと表示の分離と同じ考え方です。計算シートのところをコントローラと捉えればMVC的であると言ってもいいかもしれません。

このように分ければ、ユーザーが実際に数値や文字を入力する部分は単純な表にでき、データの再利用がやりやすくなります。

出力シートのところは方眼紙テクニックを使っても構わないでしょう。やろうと思えば「計算シート」で「入力シート」の数値を桁ごとに分解して、出力シートで参照するといった方法だって可能です。

Excel方眼紙の問題は、出力とモデルを一体化していること。まずはそこを認識することがこの問題の解決の第一歩ではないだろうかと思います。
Date: 2014/0405 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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毎年恒例の「カリフォルニアワイン バイザグラスプロモーション」が始まっています。期間は4月と5月の2カ月。
20140404-bytheglass.png

首都圏と関西圏のレストラン約230軒が参加して、カリフォルニアワインをグラス提供します。優秀店に選ばれた10軒にはカリフォルニアへの研修旅行があるので、参加店は気合を入れてメニューを提供しています。

ただ、店によって参加期間は違うので、Webサイトをよく見て選んで行ってくださいね。
Date: 2014/0404 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Lodi(ロウダイ)といえば、カリフォルニアのセントラル・ヴァレーでも古くからワイン作りが盛んだった地域。Robert Mondaviの一家がワイン作りを始めた場所であり、Mondavi傘下のWoodbridgeの本拠地でもあります。

LodiのサブAVAに「Mokelumne River」があり、ここには特にジンファンデルの古木の畑が多くあります。そこを中心とする6つのワイナリが「Native Zinfandel」というプロジェクトをやっています(The Lodi Native Zinfandel Project | Hawk Wakawaka Wine Reviews)。

6人のワインメーカーが6カ所の畑のジンファンデルでワインを作ります。天然酵母のみとか、加酸や加水、オークチップ、メガパープルなどを使ってはいけないとか、フィルターも使わないとか、ワイン作りにもさまざまな制約を課し、自然な方法だけを使います。また、ワインは6種類が1本ずつのパックで、 Lodi Wine & Visitor Centerにおいてのみ販売します。

最初のヴィンテージである2012年のワインがこのほど完成し、3月29日に販売を始めました。

こういう試みはいいですね。ラベルもいいので、もっと手に入りやすいといいのですが。
20140403-lodi-native-wines-elaine-brown.jpg
Date: 2014/0331 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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日本が唯一のマスター・オブ・ワインを失ったわけ」の記事は、おかげさまで2日で1万7000ビューという、このブログのほぼ1カ月分(笑)のアクセスをいただきました。Facebookの「いいね!」も3000を超えました。公開する前は、「せっかく許可をいただいて訳すのに全然反応がなかったらどうしよう」とちょっと心配していたのですが、予想以上に多くの人に読んでいただけているようです。

Twitterでの感想や、はてブ、Gunosyのコメントなど気づいた範囲でできるだけ拝見しております。一番アクセスが多いFacebookでは、私がフォローや友達になっているところは分かりますが、そうでない場合はどなたにシェアいただいたか分からないので残念ながら分からない部分が多くあります。

厳しいコメント、暖かいコメント、さまざまいただいた中で、一番いいなと思ったものを紹介いたします。大阪のワインショップWassy'sの鷲谷良亮さんが書いたものです(許可いただいております)。特に、ネッド氏の記事を読んで「あー、この人ただめんどくさくなって日本から逃げただけなんじゃない」と思った人に見ていただけたらと思います。

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ネッドと私の出逢いはワッシーズのオープン頃に遡るのでもう15年は前だと思います。フーデックスの会場で当時ワッシーズで共同輸入していた某イタリアワインの生産者ブースでした、トスカーナやピエモンテのブースに人だかりができるなか、私がいたシチリアブースは閑散としていました。そこに突然、日本語を喋るガイジンが入ってきて熱心にテイスティング「これオイシイと思う、どこで買える?」と名刺交換したのがネッドでした。
その後も、ワインに関係ある無しに係らずなぜか、ところどころで再会し、オーストリアツアーも一緒にまわったり地元の居酒屋を探検したりと、なぜか縁のある付き合いで、その折にふれて彼のワイン観について聞いていました。その考え一言で言うと

「ワインは味、ブランドやラベルじゃない」

なので、、、マーケティングで売れている、歴史的な知名度でうれているワイン、大して美味しくないワインを口先のコメントとか怪しい理論を振りかざして売っている業界関係者、等に対しては常に辛辣な意見をもってましたが、、、そのベースにあるのは。 
自分はお客様を楽しませるためにワインを売っているので、お客様は美味しいワインを欲しているのであって、決してラベルや歴史や薀蓄を望んでいるのでは無い、ほんとうに美味しいワイン見つけて紹介するのが重要と言う考えでした、彼の怒りはお客様を裏切っている業界関係者に対する怒りでした、それは最初にあったときから一切ブレの無い彼の意見でした。

良く考えればなぜネッドがMWを目指したか?と言う話しはした事がありませんでしたが、最近のカレをみているとMWになる事で、閉塞した今の状況を変えられるかも知れない、考えているのかな~と思う所はありました。で、実際にカレはMWになりました。
これはホンマニ凄い事です。頭のええ人が本気で勉強して何年もかかっても合格できない事もある位難しいんです、世界中にたった300人程度しか居ない本当のワインのプロです。
なのに、、日本のワイン業界では彼の偉業はほぼ取り上げられる事もなく、何かの意見も求められる事もありませんでした。
MWになれば、日本のワイン業界はオレの話しをもっと聞いてくれる、、どこかでネッドはそう思っていたんだと思います。しかし現実は彼が記事に書いたとおりで、、、
もうオレができる事は無い。。と思ってもしゃあ無いよね。日本の事は好きやしずっと居たいと言うてましたが、好きな国に必要ないと言われたら。。さすがに居てられないよね。

と言うわけで今回の記事、、、批判うけるやろーな~(ーー;)
私は彼なりの(毒のある)愛情表現やと思ってます。
これで目を覚ませ!と言うてる気がします。
結構どぎつい事かいてますし、ヒドイ事も言うてますけど。。。。
コレまで経緯に免じて怒りは割り引いて読んであげて下さい。

これからも私もネッドもワイン業界にいるので、また世界のどこかでひょっこり出会うと思います。こう言う不器用な事しか出来ない(と私は思っている)ネッドはこれからも私の大事な友達です。
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Date: 2014/0330 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ついに来た!『天才』Morganが作るBedrockが国内正式輸入開始」という記事で紹介したベッドロック(これまではベドロックと書いていましたが、輸入元がベッドロックとしているのでそれに合わせます)。ここのところワインを飲む余裕がなかったのですが、やっと落ち着いてきたので開けてみました。

ミディアム・ボディで梅のような酸味を持つジューシーな果汁がいかにもジンファンデルという感じ。それに加えてハーブやスパイスの様々な要素を感じます。フィールド・ブレンド(畑に複数の品種が植わっている状態)の効果によるものなのでしょう、

これは美味しいです。系統としてはリッジのリットン・スプリングスあたりにちょっと似ているかな? でももっと繊細な感じもあります。

なお、楽天ではカリフォルニアワインあとりえにつづいて、Wassy's、柳屋でも販売始まっています。

Date: 2014/0329 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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日本に住んでいる唯一のマスター・オブ・ワイン取得者だったネッド・グッドウィン氏が、最近日本を去って故郷であるオーストラリアに帰りました。なぜ彼は日本を去ったのか、香港誌への寄稿に思いの丈を綴っています(The Galapagos Problem | Prestige Hong Kong、同じものがジャンシス・ロビンソンのサイトでも公開されています、Why Japan has lost its MW)。

そこには日本のワイン業界に対する閉塞感がにじみ出ています。日本のワイン関係者は、これを重く受け止めるべきではないかと思います。僕のような素人が偉そうなことを言ってもうしわけありませんが、ワインは楽しむもの、それが一番大事なことだと思うのです。

しかし、せっかくの彼の文章も英語のままでは、日本で知られないままであろうと思い、ネッド・グッドウィン氏の許可を得て翻訳することにしました。語学力不足により、意味不明になってしまったところも多々ありますが、氏の気持ちは伝わるのではないかと期待します(誤訳などについては修正しますのでご指摘ください)。また、これを拡散いただけたら幸いです。

【追記】沢井昭司さんに、訳文についていろいろ教えていただき、修正しました。

ガラパゴス化の問題 2014年3月6日
日本には、ほとんど11年間住んでいました。この国はいろいろな意味で私にとってはいい国でした。そうでなければここまで長く住んでいなかったでしょう。交換留学生として15歳のときに福井県の田舎にきた思い出のときが、このような地球上で最も外に対して閉じていて、奇妙な場所に住む土台を築きました。しかし、そろそろ引き払うときが来たようです、少なくともしばらくの間は。

福島の原子力発電所の大事故とその余波によって、同僚や友達が帰って行きました。私にとって、さらに悪いことは日本が再び右傾化していることです。安倍総理とその縁故からの悪臭が漂っています。教師は過去の軍国主義の風味がある国歌を歌うことを拒否して首になっています。秘密保護法は施行され、ほかにも日本を再び「誇りある国」に戻そうという力がここかしこで起こっています、それがどういう意味であろうとも。教科書は官僚主義に振り回され、歴史をなかったものであるかのようにシュレッダーにかけています。これはワインには関係ありませんが、ワインを楽しむことや家族とその生活に影響を及ぼしているのは確かです。

日本に住んでいる間、私はワインのバイヤーや教育者としてプライベートなコレクターやロックスター、大使館、航空会社などをコンサルティングする機会を得てきました。しかし、2010年に日本で唯一のマスター・オブ・ワインになって以来、増えた仕事の多くは海外から来たものでした。このこともあって、私はワイン界の多くのことが日本では気付かれなかったり単純に無視されたりしていることに気が付きました。もちろん、日本には独自の固有なトレンドがあります。日本人はそれを日本の「独自性」として感じています。この言葉は一方では文化的に均一化してゆくという国際的な流れを受け流すことを試みるということについて、そして他方では過去への言及を減らし、現在を容認するものとして、安倍総理の下での新たな牽引力を得ています。結局のところ、もし日本人が独自のテイストを持つのであれば、歴史と現状についての独自な展望もあるのでしょう。


独自性の幻想は危険です。それは心を閉ざし、エリート主義に陥ることの根幹です。ワインに携わる多くの日本人が素晴らしいサービスを提供し、細部にまで注意を払い、知識を得るために努力する、それはまさしく賞賛すべきそして典型的な日本的な姿です。一方で、そのような細部へのこだわりはワインの本質的な役割である喜びをもたらすもの、少なくとも私はそう思っています、を不明瞭にしてしまう危険があります。

日本のソムリエはワインのフォイルを使って見事な置物を作ったり、テロワールに熱狂したりします。しかしワインがおいしい飲み物や、会話の潤滑剤、記憶の化身として喜びをもたらすことを消費者に伝えるてはいません。ワインは積極的に販売されることはなく、自らを奨励するものとして使われています。ワインは得意気にできるものであり、バッジや古臭いスーツや精巧なオーナメントとして自分の身を飾るものなのです。男性も、女性も、犬さえも、誰もがいわゆるソムリエです。しかしソムリエ資格を取った人の中で実際にワインの仕事をしている人はごく少数です。資格は、肩書が実際の価値や才能よりも重要な文化の中で、単に履歴書を飾るものなのです。さらに、議論や討論よりも対面や調和を重んじる文化においては批評というものは存在しないのです。

「クラシックな」とか「自然な」といった不明瞭な描写がワインのサークルでは交わされますが、何十年ものデフレや不況、知らないものへの恐れ、の後で好まれるワインはそういうものではありません。そのような状況で価格は下がり、大幅なディスカウントが起こり、不安定な商売に従事するセールスパーソンは実際の価値がある地域からのワインを勧める能力がありません。結果としてリスクが避けられると思う地域からの安価で品質が低いワインが売られることになります。

例えば、安いボルドーはおそらく地球上のワインの中で最も魅力が薄いワインだと思うのですが、南ローヌやスペインのワイン、その他のもっとコスト・パフォーマンスが高く、少なくとも新たな消費者を魅了するのに役立つ可能性のあるワインよりも多く売られています。結果として特定の異端を除いてはワインシーンは瀕死の状態です。30年にも渡って一人あたりのワイン消費は2リットル周辺をさまよっているのです。

ワインの喜びをもたらすものという潜在的な力は日本ではワイン業界で働く人によって否定されることがしばしばあります。グラスワインを飲んだお客さんに2杯めを勧めなかったり、空のグラスを埋めたりしないことは日本の「独自性」だと言われました。同じように最初のボトルを空けてしまったグループに次の1本を勧めなかったり、お客さんが選んだワインよりちょっとお金を出せばずっといい品質のワインが買えることを勧めなかったりするのも、同じような文化によるものです。

このことは技術やアイデアにおいて日本以外の国において消滅したり好まれなくなったものが、日本では流行ったりするのとよく似ています。このような独自性は日本では「ガラパゴス化」として知られています。ガラパゴス化は、日本で男女間の給料や役割に大きな隔たりがあること(女性は消費や高いレベルの生活の牽引力であるのに)、ATMで海外のカードが使えないこと、ソムリエ組織が時代に逆行していること、そして日本のWebサイトデザインが多くの情報を与える一方でどうやってそれを使うのか直接的な説明がないこととも共通しています。JALのサイトがその一例ですが、ほかにもたくさんあります。

このようなガラパゴス化は社会学的に、また政治的に築かれているのかもしれません。しかし、それは概して、ワイン関係であろうとなかろうと有害なものです。ほかの場所で何が起こっているのかを知ることができず、無知に陥り、昔ながらの我か彼かの意識に根ざす狭量さの証拠です。日本人は貧乏でもなければ教育を受けていないわけでもないことが、さらに苛立たしく感じます。ただ、ほとんどの場合、これらの偏狭さは恐れから来たものです。無知への恐れ、海外のやり方への恐れ、外国語への恐れ、面目を失うことの恐れ。例えば、最近のANAの広告をみてください。金髪のカツラを付け、ピノキオのような長い鼻をした海外の乗客が描かれていました。しかし、最大の恐れは、日本がやってきた方法と違う方法がよりよいかもしれないという可能性に対する恐れなのでしょう。例えそれが、外国のやり方であっても。

実際、多くの日本人の流行仕掛け人は、世界の他の地域で起こっているワイン作りやスタイルや飲み方のトレンドを知りません。だから、数が増えつつある家庭で飲む人と、役立つ情報を共有できません。さらに悪いことには彼らの多くは「クラシック」な地域以外のワインは捨て置く主義の上で成り立っています。これらの主義、日本で、特に日本ソムリエ協会で、ワインの階級を支えているのです。繰り返しますが、彼らはエリート主義に依っている一方で、無知に寄りかかり、コミュニケーションスキルは低いままです。他の地域がほとんど顧みられていないことを理解するには、ソムリエの教科書でボルドーとブルゴーニュにどれほどのページが割かれているかを見れば、一目瞭然です。

それでも、この国とは切っても切れない関係にあり、多くのレベルで精神的であり、かつ神聖であって、若いころの越前大野におけるもっとも素晴らしい経験が今日まで残したものに根付いている、そういう日本の多くの面が、私は好きなのです。私は日本の一時滞在者ではあり続けます。根強い自己中心主義や必要なリスクを負わないといったことはあっても多くのレベルで社会的に発展した場所だからです。また生活するのに安全でまっとうなところなのです。このことには乾杯したいと思います。

しかし、私はワインが社会が進化する流れの中で飲まれるときを楽しみに待ちたいのです。バブル時代と失われた世代の混じりあいだけでなく、地震、長引く不況とそれに基づくつまらない仕事などの近年の傷跡が生み出すのですが、取り敢えずは安全であっても見当違いになりつつある確立した規範、つまり人生における筏のようなものにしがみつくことを強いられているようには、もはや感じない社会が出現する時を楽しみにしています。私はより高品質な生活への機会が育まれるような社会を待ちたいのです。よりよい都市設計や住居、レジャー、時間よりも才能が評価される公正な労働時間と給料、修正主義でない歴史、きれいな環境へのポリシーを。そして、ワインを飲むことに対し、ステータスや対面だったり、鼻や口で味わうこと無く目で味わいながら分析的に議論するものではなく、こういった進歩のシンボルとして、本能的に楽しくアプローチができるようになることを楽しみに待ちたいと思っています。

結局のところ、ワインは美しいものであり、多くのカルチャーや気候からやってくるのです。しかし、人がそれを理解できるまで、ワインは飲んで楽しむためにそこにあるのだという単純な原則を理解することは難しいのです。

(了)

こちらもお読みいただけたら幸いです。
ネッド・グッドウィン氏の記事にいただいた感想から
日本のワインシーンは本当に閉鎖的か? ネッド・グッドウィンの記事に米ライターが反論
Date: 2014/0327 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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柳屋にカレラのピノ・ノワール2011年が2種類入ってきています。ライアンとド・ヴィリエ。2011年は気候が不安定で生産量が3割も減ってしまったとのことで、値段もちょっと高めになっているようです。

なお、柳屋では一番人気のジェンセン入荷の案内を受ける条件として、これら他の単一畑を事前に買っておく必要があるとのこと。これまで以上にジェンセンは入手しにくくなる可能性があるので、どうしてもジェンセンほしいという人は、買っておいた方がいいかもしれません。

市場にはまだ2010年ものも残っているので、「今買うなら2010年」という判断も当然ありだと思います。個人的には、今買うなら2010年のド・ヴィリエかミルズかなあと。やまやのミルズ2010が送料込みで5980円というのは相当安いです。



Date: 2014/0326 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌の掲示板にロバート・パーカーが書いた書き込みによると、2014年初夏に新しいライフスタイル誌を創刊するそうです(Some upcoming news)。

"I am also very excited to announce a new lifestyle magazine called "100 Points by Robert Parker." Separate and apart from TWA,it will accept non-wine related advertising."


雑誌の名前は「100 Points by Robert Parker」。Wine Advocate誌とは独立しており、ワイン以外の広告を受け入れるとしています。

ライフスタイル誌とはいっても、タイトルが示すように、ワインのレビューが全く載らないとは想像できません。Wine Spectator誌のようになるのでしょうか。
Date: 2014/0325 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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関東も今週はすっかり暖かくなって、桜の開花も近づいてきました。来週末あたりが花見のピークになりそうな気がします。

お花見にワインを飲む人も多いと思いますが、今週中には手配しておくのが無難でしょう。来週火曜日には消費税も上がるのでご注意のほどを。

今年のお薦めは、なんといってもLucyの「桜」ロゼ。ワインメーカーJeffの来日を記念して日本専用のラベルを付けたものです。ワイン1本について1ドルが乳がんの研究用に寄付されます。Lucyのロゼはこのブログでも何回も紹介していますが、個人的にはカリフォルニアのロゼで一番のお気に入り。ピノ・ノワール・ベースで味わいも華やかかつピュア。



ただのロゼじゃなくて泡のロゼがいいよ、という人にはこれも何度も紹介しているJ(ジェイ)のロゼ・スパークリングが一押しです。このボトルの美しさはぜひ実際に見てください。



美しさ、華やかさではこちらも負けないのがコッポラのソフィア・ロゼ。これはスパークリングではありません。独特のボトル形状がきれいです。



ソフィアにはスパークリングもあります。ロゼではありませんが、これも人気高いワインです。ラッピングが桜色です。缶もあるので、外での花見のときなど、便利です。


Date: 2014/0324 Category: 業界ニュース
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ナパで倉庫に保管した約40万ドル分のワインが盗まれるという事件がありました($400,000 of Wine Stolen From Napa Warehouse | Wine News & Features)。

盗まれた総数は350ケース(4200本)。市場価格にして40万ドル(1本あたり95ドル)。

盗まれたワインのうち55ケースは犯人の納屋から発見されており、犯人の部屋からもいくつかのワインと現金7万3150ドルが発見されています。

事件の全容はまもなく解明すると思われますが、ワインショップにとって、思わぬ弊害が生じています。

犯人はワインの一部をワインショップに直接売り、ショップはそれを陳列していました。これが問題になります。

ワインショップはワインを正当なブローカー経由でしか買えないことになっています。犯人から直接買ったとなると、この法律が形骸化して運用されているということになります。

ワインショップにとっては摘発を受ける可能性があるとのことです。

まだしばらく余波がありそうな事件です。
Date: 2014/0323 Category: グルメ
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日本コカコーラの緑茶ブランド「綾鷹」。開発に協力した宇治の老舗「上林春松本店」の当主である上林秀敏氏と、急須を使ったお茶の入れ方や、お茶の葉をブレンドする「合組(ごうぐみ)」を体験するイベントが開かれ参加してきました。
20140320-ayataka.jpg

急須で入れたような味わいのお茶を目指したという綾鷹ですが、今回は急須でおいしいお茶を淹れる方法や、合組(ごうぐみ)という、茶葉のブレンドを決めるやり方を教わりました。



急須のお茶の淹れ方は、湯冷ましでお湯を冷ますことと、急須を揺すったりしないこと、茶碗ごとに均等になるように少しずつ注ぐことがポイント。

合組では、今回5種類の茶葉が用意され、それの味わいを自分で確かめてブレンドを考えます。

味わいの確かめ方は次の3通り。
20140322-ayataka1.jpg
まず、生の茶葉を手でしっかり握り、感触を確かめます。そしてその香りをかぎます。
20140322-ayataka2.jpg
次に、茶こしに茶葉を入れ茶碗に入れた茶葉にお湯を注ぎ、香りをかぎます。

最後に、茶こしをはずして茶を味わいます。

一見、舌で味わうのが一番よく分かりそうな気がしますが、実際にはこれが一番難しかったです。合組では香りをしっかり立たせるためか、茶葉の量をお茶碗いっぱいを淹れるときの適量よりも遥かに多く使います。どうしても苦味が目立ってしまうため、本来の味わいが分かりにくいのです。

最後にブレンド比率を決めて紙に書きます。今回は1つのテーブルにつき、一人の合組を実際に作っていただき試飲しました。


合組は、これまで体験したことがないものであり、とてもおもしろく感じました。ワイン以上にお茶の香りや味わいを表現することの難しさも感じました。

今回のイベントは、特別に開催したものですが、急須で入れたお茶の味わいを広げるための「綾鷹茶会」は3月から全国各地で開催しています。機会があったら参加してみてください。
Date: 2014/0319 Category: おすすめワイン
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Paso Robles(パソ・ロブレス)のシラーの雄、Saxum(サクサム)。パソ・ロブレスではAlbanと並ぶWine Advocate誌100点を取ったワイナリです。

日本には100点が発表された2009年ころからパタッと輸入が止まってしまっていたのですが、このほどようやく輸入再開とのこと。

ただ…

高い…

いや、以前の値段が安すぎたのは確かなのです。米国で150ドル近くで流通しているときに日本では1万円以下(多くは6000円台)で売っていたのですから。

今回は実勢価格に近づいたと言えなくはないのですが、ワイナリ価格が100ドルに到達していないことを考えると、正規輸入の価格はせめて1万円台にしてほしかったなあと思ってしまいました。

美味しいんだけどね…

Date: 2014/0319 Category: おすすめワイン
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Vin du 268(ヴァン・ドゥ・ニロヤ)の杉本セレクションにシャトー・イガイ・タカハのピノ・ノワール3種のセットが出ています。送料込みで2万3900円。ワイン代だけ考えると、バラで買うのと変わりませんが、ソムリエナイフが付属します。

このソムリエナイフ、単品で買ったら5000円するもので、刃物の町として知られる岐阜県関市で作られています。つや消しのブラックで精悍なスタイル。切れ味よく使いやすいです。

僕も最近はこのソムリエナイフをメインで使っています。

同じようにシャルドネのセットもあります。ちょっといいソムリエナイフをほしい人にお薦めです。

なお、ワインについては先月の記事をご覧ください(シャトー・イガイ・タカハの新作ワインをグレッグ・ブリュワーが解説(後編))。

Date: 2014/0318 Category: 業界ニュース
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ワインライターで、最近Jackson Familyのコミュニケーションとワイン教育担当になったSteve Heimoff(スティーブ・ハイモフ)氏が、中国でカリフォルニアワインがフランスのワインほど売れない理由について考察しています(How come the Chinese don’t love California wine the way they love French wine? | STEVE HEIMOFF| WINE BLOG)。

フランスのワインの方が位が上に見えるという意見が多いですが、フランスのほうがアメリカよりもマーケティングにお金をかけているからという意見もかなり多いようです。

日本でも、フランスワインの方がカリフォルニアワインよりも上というイメージが圧倒的に強いと思います。

なんとかカリフォルニアワインにもっと目を向けてほしいと思っているのですが、なかなか難しいものです。
Date: 2014/0316 Category: 業界ニュース
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少雨が話題になるカリフォルニアですが、気温もとても高かったことが判明しました(California Just Had Its Warmest Winter on Record | Mother Jones)。

NOAA(アメリカ海洋大気庁)の記録によると2013年12月から2014年2月のカリフォルニアの気温は20世紀の平均よりも4.4°F(2.4℃)高く、119年の記録のうちで過去最高だったとのこと。一方降水量は少ない方から3番めとのことで、実は少雨よりも高温の方が記録破りだったようです。

20140315-201312-201402.gif

上の図で赤やオレンジは平年よりも高温だったところ、水色は低かったところを示します。数字は119年の記録のうち低い方から何番目だったかということ。ナイアガラの凍結が話題になったように、北東部、特に五大湖周辺は非常に寒かったことが分かります。

20140315-201312-201402rain.gif

一方、こちらは降水量。南西で少なく北東で多かったことが分かります。

記録も気になりますが、米国はこういうデータの図示が上手だなあと改めて感心。日本の気象庁にも頑張ってほしいです。
Date: 2014/0315 Category: おすすめワイン
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10年以上熟成でニューリリースのカリン・セラーズが再登場記事で紹介したカリン・セラーズ。カリフォルニアワインあとりえのメルマガによると、輸入追加がおぼつかない状況のようです。

ここのワイン、10年以上寝かした上で、他のワイナリのニューリリースよりも安いくらいの値段で出ているわけで、よほど酔狂な人がオーナーだと思われます。実際、相当の変人ぶりなようで輸入元が連絡を取ろうとしても取れない状態が続いているとのこと。ワイナリにいっても留守で会えなかったというからビックリです。

また、ひょんなことで輸入追加があるかもしれませんが、ないかもしれない、なんとも言えない状況です。

気になっている人は早めに買っておきましょう。

楽天で「カリン・セラーズ」を検索
Date: 2014/0315 Category: 業界ニュース
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まあ、とりあえずこのビデオを見てください。



Guzzle Buddyと名付けたこのデバイス、ソノマのJordan Wineryが作ったものです(Cougar Town Guzzle Buddy Jordan episode: wine infomercial spoof | The Jordan Journey)。

役に立つかどうかといえば、真面目な反論はいくらでもできるでしょうけれど、テレビ番組で取り上げてもらうという努力は敬服すべきでしょう。もしかしたら本当にこのデバイスを製品化するのかもしれません。

Jordanというと、2012年には江南スタイルのビデオを公開したこともあり、動画を使ったマーケティングに熱心に取り組んでいます。

こういう取り組みは応援したいです。
Date: 2014/0313 Category: おすすめワイン
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とTwitterでつぶやいてから2カ月ちょっと。ついにBedrock(ベドロック、ベッドロック)の国内販売が始まりました(もちろん、輸入開始決定とこのつぶやきは何の関係もありません)。

Bedrockに興味があるのは、まずオーナーでありワインメーカーでもあるMorgan Twain Peterson(モーガン・トウェイン・ピーターソン)への興味、それからBedrockが作るワインそのものへの興味です。

まず、モーガン・トウェイン・ピーターソンですが
・ジンファンデルのゴッドファーザーとも言われるジョエル・ピーターソンの子供
・5歳からワイン作りを始め、レストランに実際にワインを卸していた
・ソノマを中心とした古木の畑の登録・保全に力を入れていること
・米国で30人ほどのMaster of Wine保持者であること
と、その才能と積極的な活動に興味を惹かれます。ちなみにWine SpectatorはZinfandel Renaissance with Bedrock Wine Co.という彼自身を紹介するビデオを公開しています。

そしてBedrockですが
・濃いワイン好きのロバート・パーカーにも、IPOB推進派のジョン・ボネにも、Wine Spectatorにも高く評価されていること、
・古木の畑のワインを積極的に作っており、それらの畑に植わっている聞いたこともないようなブドウ品種のワインも作っていること
が気になるところです。

簡単にまとめると、ソノマの歴史を背負い、かつ新しいソノマ、新しいカリフォルニアワインの体現者でもあるのです。

さて、Bedrockのワインは、少量多品種で毎年15種類ほどもつくられていますが、今回はソノマ・ヴァレーのOld Vineジンファンデルとロレンツォ・ヘリテージ・レッドの2種が輸入されています。

前者は1500ケースと一番生産量が多い、主力ワイン。40%が自社畑、残りがソノマの様々な古い畑のブレンドです。後者はDry Creek ValleyのTeldeschi(テルデスキ)Vineyardの単一畑。1900年~1940年に植えられた畑で、60%がジンファンデル、25%がカリニャン、あとはプチ・シラー、Alicante Bouschet、Cinsualt、Valdigue、その他という構成。いかにもBedrockらしいワインです。どちらもワイナリでは売り切れです。

なお、WAでは前者が90点、後者が92-94点となっています。
これからBedrockのワインの輸入が増えるためにも、このワインはぜひ買ってほしいです。

個人的には『無敵のカリフォルニアワイン講座《ソノマ編》』を読みながら飲んでいただけたら一番うれしく思います。
Date: 2014/0312 Category: 業界ニュース
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昨日、状況はちょっと改善したかも、という記事を書きましたがUnited States Drought Monitor > Home > State Drought Monitorというページを見ると、数字の上ではまだまだ厳しい状況は続いています。


ソノマは大部分がD2(シビアな旱魃)で済んでいますが、ナパは大半がD3(極端な旱魃)、セントラル・コーストはほとんどがD4(例外的な旱魃)という状態です。

そろそろ雨季も終わり。3月中にもう一雨もふた雨もほしいところです。
Date: 2014/0311 Category: 技術系
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先日、子供にiPhoneを買ったのですが、設定が意外と大変でした。

au IDを設定して、メールアドレスを取得するまでは順調でしたが、最初にハマったのはApple IDの設定。メールアドレスを設定したEZwebのアドレスにしたのですが、送られてくるメールに入っているリンクが開けません。
20140310-dan-screen1.png

メールはデフォルトで「メッセージ」アプリで取得するようにしていたのですが、URLとして自動認識する部分がパラメータを含んでいなかったためです。メッセージアプリ中で範囲選択することもできなかったので、一度メール全体をコピーしてメモ帳に貼り付け、そこからURLを範囲選択してSafariに貼り付けるというかなり面倒な手順を踏むことになってしまいました。

こういう状況って頻繁に起こりそうな気がするのですが、みんな解決できているのでしょうか? そもそも自動認識の範囲がおかしいことにも気がつかない人が多いのではないかと思うのですが…

その後、ブラウズするサイトを制限するための設定をしました。au版iPhoneの場合、安心アクセスというアプリをブラウザとして使い、Safariは使わないように機能制限するという方法を取ります。これは無事に設定できました。
20140310-dan-screen1.png

ところが、メールを「メッセージ」で取得するのは使い勝手が悪いので、「メール」アプリに切り替えようとして、また問題が起こりました。

設定画面を開くためのリンクがSMSで「メッセージ」に来るのですが、これがまた開きません。

考えてみれば当たり前ですが、Safariが使えないようになっているからです。

リンクをコピーして「安心アクセス」に貼りこんでみましたが、それでもダメ。設定画面が開きません。

結局、一時的にSafariを有効にして解決しましたが、うーんなんだかなあ、という感じでした。Safariが使えないとアプリからSafariを呼び出すものがことごとく動かない恐れがあります。Apple自身がSafariでアクセス制限の機能を入れられるようにしてくれないと、結局使い勝手の悪さでSafariをオンにせざるを得ず、アクセス制限の意味がなくなってしまうのではないかと思いました。

お子さんにiPhoneをもたせている皆さんはどう解決しているのでしょう?
Date: 2014/0311 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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記録にないほどの低雨量が続いていたカリフォルニアですが、2月は打って変わって雨が多い月になりました。例えばナパのカーネロスでは1月末時点で9カ月間の雨量が1.4インチ(約36mm)しかなかったのが、2月は7.8インチ(約198mm)と、それまでの13カ月間の総雨量の倍、過去8年間で3番めに雨量の多い月となったそうです。

The Gray Report: Northern California drought update, in two picturesには、1月と3月にStags Leapの畑で撮影した写真が掲載されています。1月の方は見るからに水気のなさそうな状態であるのに対し、3月の方はマスタードでしょうか、ブドウの樹の間にカバークロップの緑と黄色い花が広がっています。

サンタ・バーバラは2月も雨量が1.2インチ(約30mm)と少なく、すべての地域が緩和されたわけではありませんが、ノース・コーストに関しては危機的な状況から脱出したと言っても良さそうです。
Date: 2014/0310 Category: 読書感想
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昨年秋に出版された『The New California Wine』。米国では数多く出ているカリフォルニアワインの本の中でも注目の1冊です。

2013年ころからIPOB(In Pursuit of Balance)というグループが注目を集め始めているのは、このブログでも何回も紹介しています。最近ではLioco、Sandhiといったワイナリが来日してセミナーを開いたのにも参加しています(全カリフォルニアが注目するIPOB、創設者ラジャ・パーが語るIPOBのLiocoとSandhi、Domane de la Côteを試飲)。

このグループの推進役の一人であり、強力なスポークスパーソンでもあるのが本書の著者であるJon Bonne(ジョン・ボネ)氏です。SFクロニクル紙のワインライターで、2006年にW. Blake Gray氏の後を継いでクロニクルのライターになった人です。

ニューヨークから来たボネ氏は、カリフォルニアワインにはあまり馴染みがなく、その力強いスタイルにもあまり好感を持たなかったようです。それが取材を進めるうちに、発見していったのが、濃い一辺倒ではないスタイルを模索する新しいワイナリで、最初は仲間内のグループだったIPOBを広報・宣伝するようになってきたと見られます。

本書は、前半ではカリフォルニアワインの通常は書かれない裏側の世界が描かれています。ワイン版の「不都合な真実」と言ってもいいかもしれません。といってもネガティブなことばかりではありません。例えば、このところの水不足でテーマに上る灌漑についていえば、どうしてカリフォルニアの大部分のワイナリでは灌漑をするのかなどについて、歴史的な事情などを含めて詳しく説明しています。また、灌漑をしないというワイナリのことについても書かれています。カリフォルニアの安ワインを支えるセントラル・ヴァレーの畑の話なども、なかなか面白かったです。いろいろな面から、これまでのマジョリティと新しい動きを解説していると言っていいでしょう。マニアックなカリフォルニアワインファンにお薦めの内容です。

後半は主にワインの紹介。当然ながらIPOBのワイナリが多数紹介されています。実は『無敵のカリフォルニアワイン講座《ソノマ編》』にも、これを見て追加したワイナリがいくつかあります。後半は普通のカリフォルニアワインファンにも読みやすい内容です。

実は、IPOBには既存のワイン評論家、例えばロバート・パーカーやWine Spectator誌のジェームズ・ローブはやや否定的な見解を示しています。

実際、これがカリフォルニアワインのマジョリティになるかどうかというと難しいところはあるでしょう。それでも、これまでよりもカリフォルニアワインの世界が広がるのではないかと、個人的には期待しています。

本書を読むには、書いてあることをすべて真に受けるのではなく、いろいろな視点の1つとして読むリテラシーも必要なように思いました。

なお、本書を単行本で日本で買うと3500円以上しますが(米国でも35ドル)、電子書籍版だと1000円台。Kindleだけでなく、Kobo版もあります。僕はKoboで3割引クーポン使って買いました。かなりお得です。

楽天ブックス(電子書籍)はこちら
Date: 2014/0308 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Santa Lucia Highlandsを代表するワイナリPisoniが作るロゼLucyの2013年版が入荷しています。この春、ワインメーカーのJeff Pisoniが初来日するのを記念して、「桜」の字が書かれたラベルを特別に日本向に使っています。

楽天ではWassy'sに入荷中。表示は2012年となっていますが、桜ラベルなので2013年のものだとおもいます。

ちなみにWassy'sは3月8~10日に店長ハダノリさんの誕生日を記念して送料390円のサンキューセールを開催中です。

Lucyロゼは、個人的にも好きなロゼ。お薦めです。

Date: 2014/0307 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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キタザワでマルティネッリ(マルティネリ)のワイン3種がビックリするほど安くでています。3月9日までの限定。

一番すごいのはシャルドネのThree Sisters Vineyardが4599円というもの。米国の価格でも80ドル近いワインです。この畑はMartinelliがMarcassin(マーカッサン)にブドウを提供している畑の1つであり、マーカッサンのものだと米国でも200ドル、日本だと3万円台です。

このほかMartinelli Roadのシャルドネやソノマ・コーストのピノ・ノワールも現地価格より全然安い値段。

売り切れ前にぜひ。



ちなみにマーカッサンのものは
Date: 2014/0307 Category: ワイン本
Posted by: Andy
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難産だったソノマ編がようやく発売になりました。まずはAmazon限定です。Kindle端末および、iOSあるいはAndroidのスマホやタブレットで読めます。価格はナパ編より100円安い400円にしました。




今回試しにロイヤリティ率が70%のKDPセレクトという契約にしてみたため、他のプラットフォームでは3カ月販売できません。ただし、ナパ編を発売当初に購入いただいた方にはソノマ編の無償配布があります。セキュアに行う方法を検討しているので、しばらくお待ちください。

また、ナパ編とソノマ編を合体させたものを3月中をメドに作りたいと思っています。ナパ編も修正したいところはいろいろある(出版後買収によってオーナーが変わっていたりとか)のですが、直し始めるときりがないので、多分いまの内容のまま合わせることになるでしょう。価格は800円か750円か。ナパ編をお持ちでない方は、待たれるのが賢明かもしれません。

さて、ソノマ編ですが、掲載ワイナリ数は目標の100を大幅に超えて118に達しました。先日ワインを紹介したKalin Cellars(これはソノマとサンフランシスコの間にあるワイナリで、今回は便宜上サンフランシスコの項目に入れています)を最後に押し込んだり、IPOBのLiocoを加えたりと、最後のほうでいくつか駆け込みで追加した結果です。

Russian River Valleyが46ワイナリと圧倒的に多く、Sonoma Valleyが23で続きます。

今回、改めて強く感じたのはソノマの多様性です。ナパはカベルネ・ソヴィニョンが圧倒的に王者の位置にあり、「パーカー・ポイント」などの評論家のレイティングでヒエラルキーができている感がありましたが、ソノマは全く違います。

もちろん、カベルネ・ソヴィニョンに力を入れているワイナリもありますが、ジンファンデルやメルロー、ローヌ品種に力を入れるワイナリもあるし、高級路線よりも庶民的なワインを目指すワイナリもナパよりずっと多くあります。Russian River ValleyやSonoma Coastはピノ・ノワールとシャルドネが中心です。

また、19世紀から続く古いワイナリが多くある一方で、創設10年足らずで注目を集める気鋭のワイナリもたくさんあります。

さらに、日本人ががんばっているワイナリも多くあります。ナパよりも楽しみ方がたくさんあるのがソノマです。

そのあたりの魅力をできるだけ伝えたいと思いながら書いたのですが、いかがでしょうか。買われた方はAmazonでレビューいただけたらうれしいです(辛口のレビューも反省材料として歓迎します)。

ところで、Amazonで「カリフォルニアワイン」で検索してみたところ、新しい本(紙の)が2冊ほど出ているのに気付きました。

1つは『ワインで旅するカリフォルニア』という本。著者は桑田英彦さんという方で、音楽関係の本などを書かれています。「カリフォルニア観光局認定」というのが売りで「ナパやソノマだけでなく、カリフォルニア全域を網羅しているワイナリーのガイドブック、しかも全65ヶ所も紹介している本は日本初!」だそうです。

カリフォルニア全域で65ワイナリってちょっと少ないような気もしますが、どうなんでしょうね。入門用としてはいいかもしれません(実は僕もソノマ編が一段落したら100円くらいで売るような入門編をつくろうかとも思ってます)。全144ページというから、紙の本換算で推定299ページというナパ編、ソノマ編と比べるとかなり分量は少ないです。

もう1つは『評伝長沢鼎―カリフォルニア・ワインに生きた薩摩の士』という本。長沢鼎ゆかりのワイナリParadise Ridgeもソノマにあります。これは読んでみたい。


Date: 2014/0305 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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全品ポイント2倍に加えて、期間限定の割引で、カレラのピノ・ノワール「ジョシュ・ジェンセン・セレクション」が出ています。通常のセントラル・コーストにエステートのブドウをミックスした特別版です。以前あったCuvee Vと同じようなものと思えばいいでしょう。

追記:Cuvee Vは今もあるそうです。ヴィノラム輸入がCuvee Vで、JALUX輸入がジョシュ・ジェンセン・セレクションだとのこと(Tomoさん、ありがとうございます)。無知をさらけ出してしまいました^^;

近年、カレラの普通のセントラル・コーストも品質向上が著しいので十分お薦めなのですが、ちょっと上を期待するなら、これもありかと思います。

なお、ここは送料390円とかなり安め。同梱の送料が無料になるセットもあります。



期間限定ではないですが、個人的に大好きなフォックスグローブのシャルドネが税抜き1000円台になっているのも、お買い得です。通常、この価格はラベル破損ものなどに限られています。樽を使っていないシャープな味わいのシャルドネで、日本食にも合わせやすいと思います。



先日紹介したカリン・セラーズも安く3種類買えますので、再掲しておきます。


Date: 2014/0305 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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柳屋に珍しいワインが入荷しています。Byronのワインメーカーが作っていたIOというシラー。2006年まで作られていたようですが、現在は作られていないワイン、その2004年版です。

当時のワイナリ価格が50ドル、現在の流通価格でも30ドル台。それが今回は2780円という現地価格以下になっています。ちなみに当時のインポーター価格は9500円だったとか…

カリフォルニアのシラーで10年ものというのは、案外飲む機会がないもので、これはかなり貴重かつ格安です。




このページに載っているシラーはどれも美味しそう…例えばWA97点のリレントレスとか…

Date: 2014/0303 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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人気のオーパス・ワンは、税抜きで3万円をわずかに切るというのが現在のギリギリの線。3%消費税が上がればそれだけで1000円変わってきてしまいます。



ロバート・モンダヴィ直系のコンティニュームは、高評価で入手も困難です。個人的にも飲みたいワインの1つ。



ハーランは手が届きませんが、Bondならまだ単一畑でも3万円台です。このワインはWAで98+。


高評価で1万円台のドミナス2007。


以前は1万円切ることもあったスポッツウッド。2010年がWA100点でさらに高値になりそうですが、これはお買い得。WAでの評価が94から97+に上がっています。
Date: 2014/0302 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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一昨年、ヨミウリ・オンラインの記事で取り上げられ、話題になったカリン・セラーズ(カリフォルニアのR・アンポー ウマミを表現)。日本への輸入も始まりましたが、当初の国内入荷分が売り切れてからは再入荷もなく、しばらく日本では買えない状態が続いていました。

このほどインポーターが変わり、ヴィンテージも新しくなって再入荷が始まっています。

ここの特徴はなんといっても超長期熟成。今回の入荷で一番ヴィンテージが新しいものでセミヨンの2000年。ピノ・ノワールは1999年、シャルドネにいたっては1995年ですからほとんど20年近く経っています。これが2014年に出荷が始まった新リリースなのです。

ワイナリのページを見ると、昨年11月に1993年のシャルドネをリリースしていたり、最近のリリースの中に1988年のスパークリングがあったりと、タイム・スリップでもしたかのようなものばかり。

これで日本でも5000円以下なのですから、ワイナリの商売として成り立つのかどうか心配になってくるほどです。

ワインの中身もバッタモンでもなんでもなく、セミヨンはWine Advocate誌で93点、シャルドネは92点(ピノ・ノワールはまだ評価なし)、という高得点が付いています。
パーカー自身、ここのワインのファンであり、1981年のピノ・ノワールなどをまだセラーに残していると書いています。「尋常でない天才による信じられないようなワイン」というのは最上級の賛辞といっていいでしょう。

僕も前回買い損なったので今回は購入しました。


リンクが表示できないのですが、カリフォルニアワインあとりえにも入荷しています。価格はちょっと安め。
Date: 2014/0226 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパでまた1つ、新しいプレミアムなワイナリが誕生しました。名称は「Kata」。日本語の「型」から取った名前です。アントニオ・ガッローニが紹介しています(Kata: An Exciting Debut From Napa Valley (Feb 2014) | Vinous - Explore All Things Wine)。

20140225-katawine.png

ワイナリのオーナーはDavid Beckstoffer(デイビッド・ベクストファー)。ナパの歴史で必ず登場するAndy Beckstofferの長男で、ナパ最大の畑のオーナーであるBeckstoffer Vineyardsの社長です。同社の所有する畑には、100点ワインを輩出しているBeckstoffer To-Kalonなどがあります。

「型」で使っているのはセント・ヘレナにあるBournという畑。カベルネ・ソヴィニョンに加えて、古くから植わっているプチ・シラーがあります。

ワインは、この2種の混醸によるワイン1つ。ワイナリ価格は165ドルというからかなり強気です。

ワインメーカーはボルドー出身のBenoit Touquette。ミシェル・ロラン、アンディ・エリクソンに師事し、Realm、Magrez、Hartwellなどでワインを作っていたそうです。

ナパのプレミアムなワイナリというだけだと、今や数えきれないくらいあるので、その中で独自の立ち位置を築けるのか注目です。
Date: 2014/0226 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2014年2月18日~21日に、ナパのMeadowood Resortで「The Symposium for Professional Wine Writers」というプロのワインライターのイベントが行われました(A healthy dose of Mr. Parker | Decant This! ... the wine blog of Bill Ward)。

プロのワインライターといっても、ピンからキリまであるわけですが、今年の基調講演に登壇したのはプロのライターのトップ中のトップ、ロバート・パーカー・ジュニアでした。

引用した記事はパーカーの講演から気になったフレーズを抜き出したもの。なかなか面白いですが、カリフォルニアワインファンとしては次のフレーズを選ばないわけにはいきません。

California is making more world-class wines than it ever has. I see chards and cabs that can rival France’s best. And I don’t think that story is told enough.


カリフォルニアのシャルドネとカベルネ・ソヴィニョンはフランスの最上のものと並んでおり、これまで最高のワールドクラスのワインを作っている。それについてはまだ十分に語られたとは言えないと思う。とのことです。

Lion in Winter: Robert Parker Addresses Wine Writers | RJonWine.com」の記事にはより詳しいやり取りが書かれています。それによるとIPOBの先鋒であるSFクロニクル紙のJon Bonné氏が低アルコールワインについてパーカーが否定的であることについての質問をしています。

パーカーは、ただ単にアルコール度を低くするためだけに収穫時期を早めることについてはこれまでと同様、否定的な見解を示しました。そして、逆の例として、スティーブ・キスラーの新プロジェクトOccidentalのワインを取り上げています。Occidentalのピノ・ノワールはアルコール度を12.5%~13%に抑えながら、マイクロクライメットとワイン作りの技術によって凝縮した味わいも達成しているとのことです。

このあたりは宗教論争的な部分もあるので1つの結論を出すのは難しいように感じました。

まあとにかく、カリフォルニアワインについてのいい話は、どんどん語ってほしいものです。
Date: 2014/0225 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カーネロスで今一番ホットなワイナリといっても過言ではないDonum Estate(ドナム)のワインが日本で販売始まりました(ワイナリについては「The Donum Estate: カーネロスの注目株となったピノ専門の新進ワイナリ」は参照のこと)。

しかも、ごく少量しか作っていないシャルドネも入っています。

Date: 2014/0225 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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アントニオ・ガッローニが、これから伸びてきそうなカリフォルニアのワイナリをまとめています(The Undiscovered California (Feb 2014) | Vinous - Explore All Things Wine)。

取り上げられているのは以下のワイナリです。
Ancillary Cellars
Apsara
Banshee
Cirq
Comptche Ridge Vineyards
Idlewild Wines
Patiné
RPM
Sandlands
Wayfarer
Wilde Farm Wines
Wren Hop
Zacherle

この中でSandlandsはTurley Wine CellarsのLarry Turleyの元で畑の管理とワインメーカーをしていたTegan Passalacquaという人のワイナリ。PatinéとAncillary CellarsはThomas Rivers Brownの下で働き、現在はMark Carterのワインを作っているMike Smithという人のワイナリ。また、ApsaraはMike Smithの助手のRobin Akhurstのワイナリ。

このほかCirqはKosta BrowneのMichael Browneが手がける自社栽培のピノ・ノワールのプロジェクト。RPMはIPOBを最初に始めたRajat Parrによるワイナリ。

どれも今後が期待できそうです。
Date: 2014/0224 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパで毎春恒例のPremiere Napa Valleyオークションが開催されました。落札総額は590万ドルと2012年の310万ドルを大幅に超えた記録を打ち立てました(Premiere Napa Valley Crushes Record Raising Nearly $6 Million)。
20140223-pnv-5745.jpg
ワイン業界の景気が良くなってきている、特に高額ワインの販売が持ち直している上に、大豊作で質的にも良かったとされる2012年のワインが今回の大半を占めていたことが、好結果につながったようです。

ワイン業界向けに開催されるこのオークション(夏のAuction Napa Valleyは一般向け)では出品者はこのイベント専用に作ったワインを提供する必要があり、1ロットは60本以上240本以下と決まっています。今回の結果はワイン1本当たりの平均でも283ドルという高さでした。

中でも最高額ロットとなったのはScarecrowの26万ドル。過去最高だった12万5000ドルの倍以上の落札額でした。

日本の輸入業者である中川ワインも例年通り高額落札者に名を連ねています。
Date: 2014/0223 Category: 業界ニュース
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シャトー・イガイ・タカハの新作ワインをグレッグ・ブリュワーが解説(前編)」の続きです。

セミナーは、サンタ・リタ・ヒルズの特徴の説明から始まりました。

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カリフォルニアは暖かいところというイメージが強いですが、意外と緯度は高く、サンタ・リタ・ヒルズの緯度は日本で言うと仙台と同じくらい。北になる分、夏場の日照時間は長くなります。

サンタ・リタ・ヒルズをカリフォルニアの中でも特別な地域にしている最大の理由が山脈の向きです。ナパとソノマを隔てるマヤカマス山脈に代表されるように、カリフォルニアのほとんどの地域で山脈は海岸と平行、すなわち南北に向かいます。ところが、ここは海岸線が折れ曲がることによって山脈が東西に走っています(下の図で赤いのがサンタ・バーバラ郡でサンタ・リタ・ヒルズはこの中にあります)。
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その結果、海からの風や霧が非常に入り込みやすく、涼しい気候になります。特に海からの風はすさまじく、この地のブドウの木は全部東側に傾いて生えているのだそうです。

また土壌も海の砂と海からの珪藻土が主体(グレッグの元のワイナリDiatomは珪藻の意)。ちょっと塩っぽいような海のニュアンスがワインにも現れます。グレッグは、これが海に囲まれた日本と似たところがあるとしていました。

ワイン作りでは日本の思想に影響を受け、ミニマリズム的な考えを持っています。

一般的なワイン作りでは、収穫したブドウに樽やバトナージュ(発酵中にワインと澱を混ぜること)、マロラクティック発酵、さらにシャンパーニュではドサージュ(瓶内の澱を抜いたあとにワインやシロップを加えること)といった、味わいを付加する方向に様々な手を加えます。

これに対して、グレッグはブドウをしっかり熟した状態で収穫し、そこに味を加えるのではなく、むしろ引き算によって味わいを引き出していくことを志向しています。「引き算の料理」と言われる日本食とグレッグのワインに共通するところです。
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試飲は3つのシャルドネから始まりました。「波紋」はブドウ畑にかかる霧のイメージから、「美夜」はブドウ畑に行ったときに月がきれいだったところから名付けたと、杉本さんから説明がありました。また、美夜の畑はSweeney Canyonのクローン、波紋の畑はSea Smokeのクローン、侍の畑はClone4とHydeのクローンが植わっているとのことでした。

シャルドネ3種はどれも柑橘系の酸味を強く感じました。一番女性的な味わいだという美夜はミネラルっぽさを比較的強く感じ、一番丸い味わいだという波紋はハーブや完熟していないパイナップルのような味わいを感じました。侍は柑橘系の中でもレモンよりもオレンジっぽい感じ。温度が上がるとトロピカルフルーツのような味わいも出てきました。

ピノ・ノワールでは除梗について解説がありました。

グレッグが作るワインの中でBrewer-Cliftonでは100%除梗なし(全房発酵)、Melvilleでは1/3除梗なしにしているとのこと。サンタ・リタ・ヒルズではとてもよく熟したピノ・ノワールが収穫できますが、完全に除梗して作るとブルーベリーなど青系の果実のイメージになるといいます。除梗しないことによって青系の果実味がラズベリーなど赤系の果実味になり、ワインがフレッシュな味わいになるとのことです。シャトー・イガイ・タカハのピノ・ノワールでは「園」だけ除梗なしで作られています。

このほか、収穫するときの酸はやや低めになりますが、マロラクティック発酵をしないことで酸味を維持しているとのことでした。

ピノ・ノワール3種では全房発酵の「園」が一番タニック。イチゴやラズベリーに加え、海苔のような海を思わせるフレーバーを感じました。「風音」もややタンニンを強く感じました(若いせいもあるのでしょう)。赤系の果実に加えてミネラルっぽさを感じました。「鼓動」は一番丸い感じ。赤系の果実に加えてブルーベリーっぽさもあり、いちごジャムのようなフレーバーもありました。

個人的には、今飲むなら「波紋」「鼓動」。熟成を楽しむなら「美夜」「園」かなあと思いました。

最後にグレッグと通訳を務めた香奈さん。
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Date: 2014/0222 Category: 業界ニュース
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「カリフォルニアワインのファンクラブ」(CWFC)会長だったナパさんこと杉本さんがカリフォルニアで作るシャトー・イガイ・タカハ。実際には数人のワインメーカーに作ってもらう形になっていますが、中でもフラグシップ的位置付けにあるのが、サンタ・バーバラでGreg Brewer(グレッグ・ブリュワー)が作る「漢字」シリーズ・ラベルのシャルドネやピノ・ノワールです。

漢字ラベルのワインにも、元々イガイ・タカハ用に作っていたもの、グレッグのDiatomから移管したものとあり、少々複雑なことになっています。簡単におさらいしておきましょう。

グレッグはMelvilleやBrewer-Cliftonのワインメーカーとしてサンタ・バーバラのサンタ・リタ・ヒルズを代表するワインを作ってきました。2000年代なかばに、自身のプロジェクトとしてDiatomを始め、樽を全く使わないシャルドネを作りました。

そこへ、かねてから懇意だった杉本さんが、グレッグに古樽を使ったシャルドネをリクエストして作ってもらったのが2006年のシャトー・イガイ・タカハ サムライ・ビューティでした。

このワイン、ロバート・パーカーが95点を付けたできばえでした。当時の表記はアルファベットでSamurai Beautyとしていましたが、現在は「侍」という漢字ラベルのワインとして残っています。

一方、グレッグはDiatomのワインに日本的な思想を取り入れ、2010年から畑名を名乗らずに漢字のラベルを付けるようになりました。それが「波紋」「美夜」「風音」「鼓動」の4つのシャルドネです。漫画「神の雫」で大きく取り上げられて日本でも大人気になりました。

グレッグは個人的な事情でDiatomをやめることになりましたが、そのときに漢字ラベルのワインをシャトー・イガイ・タカハに移管することになりました。その最初のヴィンテージが2012年で、昨年秋に「波紋」と「美夜」および「侍」の3つのシャルドネがリリースされました。そしてこの2月には新たにピノ・ノワールとして作られるようになった「風音」と「鼓動」および、2010年からシャトー・イガイ・タカハのピノとしてグレッグが作っていた「園」がリリースされました。

このリリースと杉本さんの還暦祝いを兼ねてグレッグが来日し、アカデミー・デュ・ヴァンで、これら6種類の漢字ラベルワインを試飲できるセミナーを開催しました。それが、この記事の本題です。
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というわけで、やっと前置きが終わりましたが、長くなったので肝心のセミナーについては別記事にします。
Date: 2014/0219 Category: 業界ニュース
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サンタ・バーバラでのピノ・ノワールの開拓者として知られるAu Bon Climat(オー・ボン・クリマ)。1990年代には日本での「カリ・ピノ」の人気をカレラと2分していました。

そのAu Bon Climat(略してABC)のトップキュヴェがイザベルというピノ・ノワール。一番いい樽のものを選んでブレンドすることによって作られています。イザベルというのがオーナーであるジム・クレンデネン氏の娘さんの名前で、さらに長男の名前を付けたノックスというピノ・ノワールがあることも多くの人がご存知でしょう。

実は、イザベル・クレンデネン嬢、しばらく日本にいました。オー・ボン・クリマの輸入元である中川ワインでインターンとして働いていたのです。まだ19歳なのでワインは飲めないのですけど…

そのイザベル嬢にイザベル注いでいただきました。

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ボトルは彼女のサイン入りです。

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19歳といってもさすがに堂々としたもの。マンガが大好きだという彼女、明るくていい子でした。

久しぶりに飲んだイザベルは、以前の印象よりももっとエレガントになっていました。前は濃厚タイプの印象だったノックスも大分エレガント寄り、かつては新樽を効かせていたニュイ・ブランシュも穏やかな樽の使い方になっていました。エレガント・ワイン派にはABCとてもいいと思います。

さらに、このほど輸入元定価を値下げとのこと(対象はブルーラベルが付いたイザベル、ノックス、ニュイ・ブランシュ、ヒルデガード)。イザベルは7000円から5800円、ノックスは6600円から5500円、ニュイ・ブランシュとヒルデガードは5000円から4500円へと値下げです。

円安時代にこれは嬉しいですね。
Date: 2014/0218 Category: テイスティング・ノート
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最近飲んだワインから2本紹介します。

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1つはダイアトムからシャトー・イガイ・タカハにワイナリが変更した漢字シリーズのシャルドネ「美夜」(みや)。2012年のワインで、最初はちょっと暴れた印象がありましたが、2日目、3日目とだんだん落ち着いておいしくなってきました。
鮮烈な酸味にハーブのようなニュアンス、とても力強さを感じるワインです。濃厚な味わいのサンマの糠漬け焼きとよく合いました。

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もう1つは僕が3000円台のベストシラーではないかと思っているコパンのトゥス・アンサンブル。
これは濃すぎずバランスのよさがうかがえるシラー。お薦めです。


Date: 2014/0216 Category: 業界ニュース
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ナパ・ソノマなどノース・コーストでようやく雨がふりました(Heavy Rains Ease California Drought--Slightly - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。

まだ水不足状態から抜け出すほどのレベルではありませんが、何はともあれ一息付いたようです。

Date: 2014/0215 Category: おすすめワイン
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オレゴンのファイアースティードは、どちらかというとコスト・パフォーマンスの高いワインを作ることで定評があるワイナリです。

ただ、そこのCitation(サイテーション)というフラグシップのワインだけは別物。ピノ・ノワールでは16カ月の樽熟成に加えて、84カ月の瓶熟成と、計100カ月すなわち8年強の熟成を経て出荷されます。しかも良年にしか作られません。

ワイナリ価格が70ドルでわずか375ケース(4500本)ということで、商売というよりも、ほとんど趣味で作っているような感じがします。

熟成したオレゴン・ピノって全然経験ありませんが、興味深いワインです。

Date: 2014/0213 Category: おすすめワイン
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Wine SpectatorのWine of the Year 2013で第3位に入ったのがオレゴンにあるドメーヌ・セリーヌのエヴァンスタッド・リザーブ2010年でした(同誌のレイティングでは95点)。

このほど、このワインが日本に入荷されてきています。7000円台というのは、トップクラスのピノ・ノワールとしてはかなり安い価格。前ヴィンテージの2008年より500円ほど高くなっていますが、世界3位で引く手あまたなことを考えれば、十分御の字でしょう。

エヴァンスタッドはドメーヌ・セリーヌのオーナー夫妻の苗字。様々な畑のブドウからいいものを集めて作ったリザーブです。カリフォルニアで言えばオー・ボン・クリマのイザベルのようなものです(全く余談ですが、イザベルちゃんは現在日本のあるインポーターでインターン修行中です)。

オレゴンのトップ・ピノと言われているドメーヌ・セリーヌの中でもまさにお墨付きワイン。個人的にもかなり気になっております。

Date: 2014/0211 Category: 業界ニュース
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2013年のカリフォルニアのワイン用ブドウの収穫について第一報が出ています(Crush Report: 4.23 Million Tons Crushed, Average Price Per Ton Drops 5 Percent for Reds)。

それによると、2013年の収穫は423万トン。2012年の401トンを上回り、過去最高となりました。レーズンや生食用を加えた収穫も468万5000トンと過去最高でした。

収穫量が一番多い品種はシャルドネで16.1%の構成比。2番目はカベルネ・ソヴィニョンで11.1%、3番目はジンファンデルで10%でした。

一方で、価格は2012年より下がって1トン当たり772.56ドルから746.49ドルになりました。価格の下落は赤ワインで顕著で、白ワインは前年から横ばいもしくは上がっています。
Date: 2014/0210 Category: おすすめワイン
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Diatomで一世を風靡した漢字ラベルのシャルドネシリーズ。Diatom生産終了に伴い、シャトー・イガイ・タカハから売られるようになっています。既にいくつかのワインが発売されていましたが、このほど「風音」と「鼓動」の2つが柳屋で発売になっています。

この2つは今回よりシャルドネでなくピノ・ノワールに。いずれもサンタ・リタ・ヒルズのブドウでGreg Brewerによって作られています。畑は明らかになっていませんが、Brewer-Cliftonと同等のところではないかと思われます。

また、従来からシャトー・イガイ・タカハのピノ・ノワールとしてGreg Brewerによって作られていた「園」も、今回からシリーズの1つに組み込まれました。畑は以前と違っているようです。柳屋では「メルヴィル」ではないかと想像していますが、どうなのでしょう…

なお、2月18日には青山のアカデミー・デュ・ヴァンでこれらピノ・ノワール3種とシャルドネ3種がテイスティングできるセミナーが開かれます。なんと、講師はGreg Brewer本人とシャトー・イガイ・タカハの杉本さん。残席僅少です。

Date: 2014/0208 Category: 業界ニュース
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Kistlerのスティーブ・キスラーが新しいワイナリを始めるらしいという記事(キスラー謎のオーナー変更とスティーブ・キスラーの新ワイナリ)と、その続報(スティーブ・キスラーの新ワイナリは、ちょっとガセっぽかった)を先月書きました。

Kistlerのサイトを見たら、アントニオ・ガッローニのVinousに載った記事が転載されており、そこにこのプロジェクト「Occidental」についてより詳しく書かれていました。Kistler自身による発表ではないですが、わざわざ貼っているのですから、意向に沿ったものと考えていいのでしょう。

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これによると、新プロジェクトはスティーブ・キスラーが将来2人の娘に後を継いでもらうことを考えて作ったものだとのこと。ワイン名のCuvee Catherine(キュベ・キャサリン)とCuvee Elizabeth(キュベ・エリザベス)に、その名前が入っています。

スティーブ・キスラーはこのプロジェクトのためにソノマ・コーストのBodegaにワイナリを建築中。そこには現在20エーカーのピノ・ノワールの畑があり、将来はさらに60エーカーを追加する予定です。

Occidentalは、今後2、3年はKistlerのメーリング・リストで販売しますが、その後は完全に独立したワイナリになります。ピノ・ノワール専業です。

前の記事で書いたようにスティーブ・キスラーはKistlerのCEOとして残っていますが、Occidentalが完全に立ち上がったら、現在のKistlerからは手を引くことも十分にありえるように感じました。
Date: 2014/0206 Category: おすすめワイン
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説明書く時間がないので、ジョージというだけでピンとくる人だけ見てください。売り切れゴメン。

Date: 2014/0205 Category: 業界ニュース
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前回の続きです。

試飲ではラジャ・パーのSandhi、Domaine de la Côteのほか、マット・リックライダー(Matt Licklider)のLiocoのワインを味わいました。いずれもIPOBです。

また、IPOBのワインは食事に合わせることを主眼としているので、今回は銀座「逸喜優」の寿司と合わせていただいています。逸喜優は寿司とワインとのマリアージュを目指しているとのことで、干瓢巻きにオリーブオイルを付けていただくなど、ユニークな試みをしています。普段、試飲会ではなるべく飲まずに吐き出すようにしているのですが、今回は全部飲んでしまいました。

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IPOBのシャルドネは、酸がかなり強く、先にそれを味わうと麻痺してしまうとのことで、ピノ・ノワールが先、シャルドネが後で試飲しました。これも珍しいパターンです。

Liocoのピノ・ノワールはソノマ・コーストのLagunaというブレンドものの2012年とHirschの単一畑2011年を試飲しました。ここではピノ・ノワールは70%除梗、新樽15%で15カ月樽熟成しています。酵母は天然酵母のみ。新樽の比率については「シェフが塩加減するようなもの」と言っていたのが印象的でした。

Lagunaは赤系の果実味に加えておしろいやマシュマロのような風味があり、酸がしっかりしているのも印象的でした。この年は豊作でLagunaにHirschを少しブレンドしているといいます。一方でHirschはミネラルを強く感じるワイン。これはとてもいいです。先日Hirschのピノ・ノワールを飲みましたが、ミネラルなどは共通項として感じられました。Liocoはさらに溌剌とした感じが強くありました。

もう1つのピノ・ノワールはDomaine de la CôteのBloom's Field 2011。Domaine de la CoteはSta. Rita Hillsの自社畑のブドウによるワインです。20カ月の樽熟成の後、タンクで2カ月さらに寝かせてから瓶詰めしたといいます。発酵中はSO2を全く添加していないとのこと。新樽はなし。潮風のような香りとミネラルの風味が特徴的。Liocoのワインと比べると、やや濃くて黒系の果実を少し感じます。ちなみにCôteとはフランス語で海岸の意味。

シャルドネはLiocoのRussian River Valley 2011から。RRVでは一番涼しいところにある畑で、アルコール度数は12.8%とこの日試飲したワインの中でも一番低い値でした。2/3は古い樽、1/3はステンレスで熟成しています。青リンゴのような爽やかさを感じます。

Liocoには、もっと安いNorth CoastやSonoma Countyのシャルドネもありますが、実はどちらも、このRRVと同等のレベル。非常にコスト・パフォーマンスの高いシャルドネです。

SandhiはSta. Rita HillsのシャルドネとRita's Crownのシャルドネ。どちらも2011年。シャルドネは破砕・プレスして樽に入れて発酵するだけという極めてシンプルな作り方。新樽20%。発酵時にはSO2は加えないとのこと。ときどき空気に触れさせ、最初に果汁が茶色く酸化させてしまい、それから発酵させるという方法を取っています。こうすると、発酵中に還元によって色が戻り、再び酸化することはないそうです。

Sta. Rita Hillsのシャルドネは、この日のシャルドネの中では一番甘味を感じるもの。同時にミネラルも感じました。Rita's CrownとBentrockという畑のブドウを使っています。

一方で単一畑のRita's Crownは芳醇。果実味を強く感じます。この日のワインの中では一番アルコール度数が高く13.9%。

IPOBのワイン、単独で飲むよりもやはり食事と合わせることで本領を発揮するように思います。試飲しながらいつの間にか寿司もなくなっていました。どれも素直に美味しかったです。

個人的にはLiocoのシャルドネの安いものは、日常的に飲むワインの中に入れたいと思いました。ピノでは逆に、LiocoのHirschやDomane de la Côteの高いものに魅力を感じました。

Date: 2014/0204 Category: イベント
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あまりにも素晴らしすぎる写真がFacebookに上がっていたので許可を得て転載。合成でもなんでもなく、馬の頭を被っています。ちゃんと東北東を向いて恵方巻きを丸かぶりしようとしています。

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昨年、デイリーポータルZでハトのマスクを大勢が被っている写真を見たときもシュールだと思いましたが、ある意味こちらの方がインパクトがあるかもしれません。

そういえばデイリーポータルZのマスクも米国から取り寄せていましたが、米国ではこういったマスクの人気があるのでしょうか。

なお、今回の首謀者はこの方。ベイエリアでコスプレに情熱を傾けています。
Date: 2014/0203 Category: 業界ニュース
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カリフォルニアで今一番注目されているワイナリのグループがIPOB(In Pursuit of Balance)です。その名の通り、バランスの取れたワインを作るワイナリの集まりで、年に2回サンフランシスコとニューヨークで試飲会を開催しています。表舞台に登場したのは2013年からといっていいほど新しい団体ですが、SFクロニクルのワイン担当Jon Bonne氏の後ろ盾もあり、その動きに皆が注目するようになってきました。

IPOBは「バランス」という、地域や品種で括った従来のワイナリ団体とは大きく異るくくり方をしています。その成り立ちやどうやってそれを評価しているのか、など不思議な点もいろいろあります。

先週、創設者のラジャ・パー(Rajat Parr)氏が来日し、IPOBについて説明しました。合わせてIPOBのワインとして、自身のSandhiおよびDomaine de la Côteのワイン、Liocoのワインの試飲も行われました。
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IPOBはRajat ParrとHirsch VineyardのJasmine Hirschが中心となって、2011年に友人たちと作ったグループでした。参加するワイナリも基本的には知りあいのところだけ。Rajat Parr自身が選定していました。

しかし、参加希望のワイナリが増えるに連れ、その体制には疑問の声も上がるようになったため、評論家やソムリエ、ワインメーカー、流通業者による審査員グループがワイナリを選定するような形になっています。ラジャ・パーは試飲には参加しますが、審査員としての意見は言わないそうです。

年に1回、新たに参加希望するワイナリのワイン(ピノ・ノワールとシャルドネ限定)を集め、完全にブラインドでテイスティングし、「バランスが取れているかどうか」という点に限って評価します。アルコール度数といった個々の要素は評価しません。そこで、バランスが取れているとされたワイナリがメンバーに加わります。

また、既にメンバーになっているワイナリも2年に1回は同じ審査を経ないといけません。

こうして、現在は30余りのワイナリがメンバーになっています。

IPOBのワインは、欧州志向が強いニューヨークのブルックリンにレストランでもワインリストに載るようになるなど、ソムリエなどに高く評価されています。入会希望も急増しているとか。

なお、イベントは多くの業界団体のイベントと異なり、スポンサーを取らずに入場料収入だけで運営しています。ワイナリにとっても手弁当での参加となるため、回数を増やすのはかなり難しいとのこと。それでも、2014年か2015年には東京でイベントを開催したいとのことです。

また、ピノ、シャルドネ以外の品種に対象を広げるのも現状では難しそうです。

IPOBのワインの試飲については記事を改めます。
Date: 2014/0201 Category: おすすめワイン
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クロ・デュ・ヴァルといえば、Stags Leap Districtの老舗の1つとして知られています。クリスマス用のエッチングボトルでも人気がありますが、バレンタインデー用にもハートマークのエッチングを入れたボトルを用意しています。

デザインはハートがどーんと浮き出たものと、キューピッドを描いたものと2種。中身もジンファンデルあるいはピノ・ノワールとユニークです。限定本数なのでお早めにどうぞ。


Date: 2014/0131 Category: おすすめワイン
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Wine Advocate誌で98点を取りながら、日本での価格が現地より安い1万円台前半ということで、昨年から出ては売り切れの状態が続いているDominusの2007年。柳屋に2014年入荷分が入ってきています。そろそろ2007は最終の可能性が高そうです。

なお、2008年はWine Advocate誌99点、2009年は97点、2010年はついに100点ということで、次ヴィンテージ以降は価格が上がる恐れもあります。

Date: 2014/0128 Category: 業界ニュース
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SFクロニクル紙が毎年恒例の「Winemakers to Watch」を発表しています(Winemakers to Watch 2014: Mixing tradition and pioneering spirit - SFGate)。

担当エディタのJon Bonne氏は、昨年「The New California Wine」という本を上梓しています。その中で、濃くて甘いカリフォルニアワインは苦手であるとカミングアウトそており、IPOBなど濃い一辺倒でない昨今のカリフォルニアワインのトレンドを好意的に紹介しています。

今年のWinemakers to Watchもメジャーでない品種に取り組む生産者を挙げるなど、かなり趣味に走った感じがあります。

選ばれたのは次の5組。
Graham Tatomer.
Mark Adams.
Chris Broomell and Alysha Stehly.
Megan and Ryan Glaab.
John Lockwood.

Graham Tatomerはサンタバーバラでリースリングやグリューナー・ヴェルトリーナーを作っている人。Mark AdamsはPaso Roblesでシラーを作っている人。BroomellとStehlyはサンディエゴでワイン作りを始めた人。Glaab夫妻はヴェルメンティーノという品種を作り始めたこと。John LockwoodもナパのCoombsvilleでシラーなどを作っており、いずれもパイオニア的な要素が強く感じられました。

Winemakers to Watchは興味深いのですが、今回は若干マイナー志向が強すぎるのでは、という気も。
Date: 2014/0127 Category: テイスティング・ノート
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ワインショップ「オンラインWassy's」がソノマ・コーストの雄Hirsch Vineyardsにつくってもらったという特別なキュヴェを飲みました。

Cuvee Wassy’s

爆発力があるようなワインではないですが、しみじみ美味しいです。

Date: 2014/0126 Category: 読書感想
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米Amazon.comの誕生する前から2013年前半までをたどったノンフィクションである。ジェフ・ベゾスだけにフォーカスしているわけではなく、登場人物はかなり多い。正直だれがだれだかわからなくなるくらいに多い。

その中で、最終的に際立つのはやはりジェフ・ベゾス本人の個性とカリスマ性である。スティーブ・ジョブズの本を読んだ時にも思ったが、この人と仕事をしたいかどうかと聞かれたら、一緒に仕事をするのは我慢できないと思う。

ただ、ジョブズとは大きくタイプが異なる。ジョブズは理不尽で気まぐれであり独善的でもあるが、ベゾスは合理的で酷薄である。社員に対して優しい面を見せるときはあっても、基本は酷薄に感じる。さらに競争相手はもちろん、味方であるべき提携先に対しても酷薄である。ベゾスの考える未来を実現するためには手段を問わないのがAmazon.comなのだ。

それが端的に現れたのがKindle用の電子書籍を増やすための出版社との交渉だ。チーターが弱った動物を捕らえる方法になぞらえ「ガゼル・プロジェクト」と名付けたところから既に普通では考えられない(このプロジェクト名は法務室によって変更された)。何をやるかというと、電子書籍に協力的でない出版社の書籍はAmazon.comの上で推奨アルゴリズムから外してしまう。これをAmazon.comへの依存度が高い中小の出版社から脅しをかけるようにやっていったのだ。言わば兵糧攻めである。

僕は自分でも電子書籍を作って販売しているし、自分が買う本も、既に大半は電子書籍に移行している。電子書籍推進派ではあるのだが、正直このくだりを始め、Amazon.comが強大なパワーを持つようになってからの終盤のエピソードには辟易する部分が多かった。

それにしても500ページ近い分量で、それでもまだ駆け足に感じてしまうほど、この20年弱ですべてが大きく変わった。巨大ネット企業の誕生と成長に関心があるならば、絶対に読んでおくべき本である。





「イノベーションのジレンマ」「日の名残り」は本書の巻末に載っているベゾスお薦めの本から抜粋。「イノベーションのジレンマ」はビジネス書を読むのが好きでない自分も面白かった本。「日の名残り」は英国の失われつつある執事を主人公とする小説だが、ベゾスは「ノンフィクションより小説から得るものが多い」と言っているそうだ。ベゾスはこの本から何を得たのだろうか。
Date: 2014/0126 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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フランスのロワール・ヴァレーの生産者が「ニワトリ農法」に取り組んでいるそうです(Chickens Become Vineyard Workers | Wine News & Features)。日本では水田などで「アイガモ農法」というのがありますが、そのブドウ畑版です。

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ニワトリたちは、雑草や虫を食べてくれる上、土を引っ掻き回すことによって土壌にもいい影響を与えるそうです。

ただし、狐に狙われないように防御策を作る必要があるほか、ブドウの実自体もニワトリにとっては魅力的なため、結実後は別のところに連れて行かれるとか。

ニワトリたちが産む卵は近所のレストランで使われ、最終的には食肉になってしまうとか。ちょっとかわいそうではありますが、面白い方法ですね。今後広がるのでしょうか。

Date: 2014/0124 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマ市の中心であるPlazaでテイスティング・ルームが増えすぎたとして、規制をしようという動きが生じています(Sonoma identity crisis: too many tasting rooms? | The Press Democrat)。

Preserving Sonomaというこの活動では、Plaza周辺がテイスティング・ルームやワインバーばかりになってしまったことを嘆き、今後テイスティング・ルームには許可を必要とするよう求めています。

ちなみに、現在Plaza周辺には24のテイスティング施設があるとのこと。

2011年にはソノマ郡の北方、Russian River ValleyやDry Creek Valley、Alexander Valleyの交わるあたりにあるHealdsburgで似たような議論があり、そのときは新たな規制を作らないことで決着しています。


著名ブログのFermentationを書いているTom Wark氏はこの動きに対して、「ばっかじゃない」と切り捨てています。ソノマ郡におけるワイン業界の経済効果は130億ドル以上。はっきり言ってワインと観光で成り立っている町であり、テイスティング・ルームに何の問題があるのだとしています。

私の意見としては、もちろん後者に賛成。ソノマはナパに対して観光では不利ですが、Plaza周辺だけで観光が成り立つようであれば、公共交通機関でサンフランシスコからここまで来れるようにすることで、かなりの集客が見込めるのではないかと思います。Plaza周辺にはカリフォルニア最古のワイナリであるBuena Vistaなど、見どころも多いので、いいと思いますよ。
Date: 2014/0123 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアワインを置いているネットショップはたくさんありますが、お薦めできるところとなると、限られてしまいます。店ごとに品揃えも大きく違うので、特徴を知ってお買い物しましょう。

柳屋はカリフォルニアとニュージーランドの専門店です。あえてオーパス・ワンをオススメしないなど、コスト・パフォーマンスには特にこだわっています。2000円~6000円くらいのワインは特に強いところ。時折あるアウトレット・セールなどは注目です。また、ワインの説明が詳しく、特にデータをよく調べています。

カリフォルニアワインあとりえは2013年にできた新しいショップ。「カリフォルニアワインあらかると」のバイヤーとして鳴らした野村さんが開いた店。「あらかると」時代以上にマニアックな品揃えです。特に、直接ワインメーカーから聞いた裏話などがここの強み。

カリフォルニアワインあらかるとは野村さんが抜けてとんがった感じは減りましたが、安定してがんばっています。

オンラインWassy'sは品揃えが圧倒的。値段も安く付けています。その代わりワインの説明は少ないので、ある意味わかっている人向けでしょう。楽天以外の店舗もあり、独自ポイント・サービスなどのメリットがあります。楽天には姉妹店としてパシフィック ワイン セラーズピノ・ノワール オンラインがあります。前者はオーストラリア、後者はブルゴーニュの専門店ですが、カリフォルニアワインでもお買い得品が出ることがあるので要チェックです。

Vin du 268(ヴァン・ドゥ・にろや)はCh. Igai Takahaなど、自社輸入や自社醸造のワインが魅力です。出荷が早いのと梱包が丁寧なのも好感が持てます。Ch. Igai TakahaはCWGでも購入できます。ここも独自のポイント・サービスをやっているほか、会員になると特別の割引があります。

以下はカリフォルニアワイン中心ではありませんが、見るべきものがあるショップ。

ワイン・地酒 TODAは特売コーナーでびっくりするような値段のものが登場することがあります。

かわばた酒店もセールが魅力。毎日曜日のサンデーセールが人気です。カレラやオー・ボン・クリマがよく登場します。

Authority Styleは、カレラに強いショップ。

ウメムラはオーパス・ワンを現在一番安く売っています。
Date: 2014/0120 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニア州知事のジェリー・ブラウンが2014年1月14日、州全域で水不足の非常事態宣言を発表しました(Capital Press | Governor declares drought emergency in California)。

水の節約に努めるとともに、消防士の採用を増やし、一般向けに節水キャンペーンを行うとのこと。また、農家には特例的に水が使えるような措置をするそうです。

既にMendocinoの一部では飲み水が枯渇しかかっており、Paso Roblesでは灌漑が必要な作物を新たに植えることを禁止しています。

関係者によると今回の水不足は40年に1回の規模とのこと。水不足の非常事態宣言が出るのは1987年から13回目と必ずしも珍しくありませんが、今回はシャレにならないと思っている人が多いようです。

カリフォルニアのブドウ畑では、灌漑なしというところもありますが、大部分は灌漑を使っています。灌漑しないで済ませるには収穫量を大幅に減らすといったことも必要になるかもしれません。

また、数年前に山火事の影響でMarcassinがシャルドネの生産をやめたように、秋に火事が起こると、ワインの味にも影響する恐れがあります。

いろいろな意味で、今年の大問題になってきそうです。
Date: 2014/0118 Category: おすすめワイン
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とマリー・アントワネットは言っていませんが、「キスラー謎のオーナー変更とスティーブ・キスラーの新ワイナリ」という記事で書いたように、Kistlerの今後の体制というのが、若干分かりにくくなっています。

スティーブ・キスラーの新ワイナリは、ちょっとガセっぽかった」で続報していますが、一応はSteve KistlerがCEOとしては残るようです。ただ、ワインメーカーとして残るとはどこにも書いていないので、もしかすると本人はピノ・ノワールのOccidental Winesの名義で行うプロジェクトに軸足を移すつもりなのかもしれません。

そうなったときに俄然脚光を浴びるのがジェイソン・ケスナーです。2008年からKistlerのアシスタント・ワインメーカーを務めており、その前はCarnerosのHudsonの畑を管理していました。

その彼が自身で営むワイナリがKesnerです(「Kesner Wines: Kistlerのアシスタント・ワインメーカーが作るピノ、シャルドネ」を参照)。

最近はキスラーの作りも変わりつつあると言われていますが、Kesnerは従来のKistlerよりも柔らかい味わい。ナパの三ツ星レストランFrench Laundryに採用されているなど、レストランで高く評価されています。

今ならまだ、先物買いと言えるのでは。

Date: 2014/0117 Category: おすすめワイン
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George(ジョージ)の新ヴィンテージで単一畑2種がカリフォルニアワインあとりえに入荷しています。

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George Wine Company: 金融業から飛び込んだ異色のワイナリ」で、ワイナリについては紹介していますが、まあなんとも不思議なワイナリです。

なんといっても、ある人が「まるでWordででもデザインしたかのような」と言ったラベルデザインの陳腐さが目を引きます。ワイナリ名のジョージというのも、日本人なら「おさるかよ」とツッコミを入れたくなるところでしょう。

でも、美味しいんです。本当に。見かけによらずとはこのワインのこと。意外なほどエレガントでジューシー。

米国ではレストランで人気が高く、生産量の大部分がレストラン向けに出荷されています。残った分は先着順で販売していますが、昨年秋のものは既に売り切れ、次のリリースが行われる2014年9月までは入手できません。

ということで、入荷が少数とはいえ、普通に小売で買える日本はとても貴重なのです(同じことはPaul Latoにも言えます)。だまされたと思って飲んでみてください。

Date: 2014/0117 Category: 業界ニュース
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Silicon Valley Bankのレポートによると、2014年はワイン業界にとってはいい年になりそうです(Wine sales growth to accelerate in fine wine: Report)。2年連続で下落していた高級ワイン市場がようやく上向きになり、2012年2013年の豊作と相まって、順調に売上が伸びそうです。

懸念材料としては、需要を引っ張ってきたベイビー・ブーマー世代からミレニアル世代に消費の中心が移りはじめていること。ミレニアル世代はベイビー・ブーマー世代とくらべてワインを飲まないため、需要が減っていく可能性が大です。
Date: 2014/0116 Category: 業界ニュース
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Sonoma County Winegrape Commissionは1月15日、今後5年以内にソノマのすべてのブドウ畑とワイナリがサスティナブル(持続可能)の認証を受けるようにすると発表する見込みです(Sonoma County wine growers set goal of 100% sustainability - SFGate)。

これは、郡レベルでのコミットメントとしては初めてのもの。期間を決めたことと100%を目指すところがユニークです。100%という目標については、できる・できない、様々な意見が出ているようですが、個人的には何とかなるのではないかという気がしています。

ちなみにソノマにはブドウ畑が1800あり、そのうち85%は家族経営だとのこと。家族経営が多いことが、次世代に続くブドウ作りをすることにつながるのではないかと、しています。

なお、認証については、特にどれでないといけないというのはなさそうですが、California Sustainable Winegrowing Allianceという団体が、プログラムを作っており、それをベースにしていくつかのサードパーティが認証を行っています。畑では138、ワイナリでは103のチェック項目があり、そのうち必須とされる項目(畑では50、ワイナリでは32)で4段階の上から2番目以上の評価にならないといけないようです。
Date: 2014/0115 Category: おすすめワイン
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2013年10月のWine Advocate誌209号でロバート・パーカーが100点をつけたスポッツウッドのカベルネ・ソヴィニョン。2007年の99点を超えて、同ワイナリとしては初の100点です。

柳屋では税抜き1万円台。1人2本までとなっています。

スポッツウッドとかドミナスとか、古くから変わらずワインを作っているところが高い評価を受けるのは、いいですね。生産量数百ケースのワインで100点を取るのとはわけが違うと思います。


Date: 2014/0113 Category: グルメ
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先日の「カレーが手間がかかると思っている人に試して欲しい『印度の味』」の記事はネタフルさんに取り上げてもらって、かなり話題になりました。

その記事では時短カレーを作るのにいいよ、ということを書きましたが、今日はその逆。ちょっと手間をかけるとさらに美味しいよ、という話です。
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元々我が家で印度の味を買い始めたのはドライカレー用のペーストとしてでした。野菜と肉をたっぷり使ったドライカレーは絶品(自社比)です。

みじん切りにする手間がかかる分、普通のカレーよりもちょっと面倒ですが、それだけの価値はあります。

レシピを貼っておきます。







Amazonではプライムに対応しています。「定期おトク便」を使うと1割引。
Date: 2014/0112 Category: おすすめワイン
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シャトー・イガイ・タカハのワイン、レベルは高いですが決して安くはないというのが以前の印象だったと思います。オーナー杉本さんの、もっとカジュアルにワインを楽しめるようにしたいという思いから、Brewer-Clifton/元DiatomのGreg Brewerと始めたプロジェクトがイガイ・タカハのCrossed Wingシリーズです(Greg Brewerの新プロジェクトは「蛸」!?、なんと普及価格のソヴィニョン・ブラン!)。

5月に発売したソヴィニョン・ブランは残り数十本という売れ行きですが、新たにピノ・ノワールを発売するにあたって、セットで販売しています。

ワイン2本に税金、送料含めて8148円のところが送料込みで6700円。Gregの作ったワインがこんな価格で手に入る機会はなかなかないと思います。

Date: 2014/0111 Category: おすすめワイン
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先日、DuMolの記事でカリフォルニアのシャルドネでWine Advocate誌98点以上取ったワイナリを紹介しました。MarcassinやPeter Michael、Kongsgaardといった「美味しいけどやっぱり高いよね」といったワインはさておき、異彩を放っているのはNeelyです。

これだけSanta Cruz Mountainsのワイナリだというのが1つ。もう1つは値段。98点を取った後も、米国ではワイナリ価格で40ドル台(市場では50ドル台)、日本でも安ければ5000円台で買えるのです。

ここのワイン、名前がどうしても紛らわしいのですが、シャルドネは単一畑がVarner、ブレンド物がNeely。ピノ・ノワールはその逆で単一畑がNeely、ブレンドがVarner。ついでに書いておくと、購入ブドウで作る安価なラインがFoxgloveで、これも値段からは考えられないくらい美味しいです。

シャルドネの味わいは、Santa Cruz Mountainsらしい酸がビシッと決まったもの。ピュアな果実味とのバランスが絶妙です。同じ地域のマウント・エデン(イーデン)やリッジのシャルドネが好きだったら、これも絶対に好きなはずです。

今のところブレンド物が特に高い評価ですが、単一畑のシャルドネだけでWine Advocat誌95点以上が12本もあり、はっきり言ってどれも高評価です。

カリフォルニアワインあとりえには全部入っていましたが、今はブレンド物はシャルドネもピノ・ノワールも売り切れ。残っているもので、ぜひお試しあれ。

Date: 2014/0110 Category: 業界ニュース
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先日「キスラー謎のオーナー変更とスティーブ・キスラーの新ワイナリ」という記事を書きました。その後Occidental Winesで検索してみても何もヒットせず、状況がわからないので、パーカーの掲示板で質問してみました。

すると、キスラーに電話して話をしてくれた人がおり、また、それを見たのかパーカー自身がTwitterで釈明らしきことを書いていました。

まず、パーカーの投稿によるとスティーブ・キスラーは今後もキスラーにおいて、単なるコンサルタントではなく、CEOを続けるとのこと。キスラーでの役割をステップダウンするわけではなさそうです。

また、キスラーに電話した人によると、Occidental Winesが独立したワイナリとして活動するというより、キスラーの中における1プロジェクト的な感じのようです。少なくとも、これらのワインを購入するためにはキスラーのメーリングリストに入っている必要があるとのこと。

何やら、泰山鳴動して鼠一匹という感じではありますが、キスラーファンの人はひとまずホッとしたのではないでしょうか。
Date: 2014/0109 Category: おすすめワイン
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ロバート・パーカー率いるWine Advocate誌においてカリフォルニアのシャルドネで100点を取ったのは今のところMarcassinだけ。99点以上ではAubert、Brewer-Clifton、Kongsgaard、Morlet Familyの4ワイナリが加わります。

98点以上ではPeter Michael、Kistler、Neely、そして12月に発表されたばかりの210号でDuMolが加わりました。ここまでの8ワイナリがカリフォルニアのシャルドネのトップ中のトップ生産者といってもいいでしょう(このほかSine Qua Nonのデザートワインがありますがそれはまた別ということで)。

一時はカリフォルニアのシャルドネの代名詞的存在であったKistlerでさえ、1回(2003年のCuvee Cathleen)しか達成していない狭き門なのです。

さて、DuMolですが、これまでも95、96点といった高得点は当たり前のように連発していました。ロバート・パーカーも「好きなシャルドネでトップ6に入る」と公言しているほどです。それが今回、さらに突き抜けたのは初のエステート(自社畑)ワインでした。

Brewer-Cliftonが自社畑主義に転じるなど、このところシャルドネやピノ・ノワールのプロデューサーでは自社畑重視の動きが広がっていますが、自社畑の初ヴィンテージにして98点というのは、快挙としかいいようがありません。

で、まさにこのワインが柳屋に入っています。価格は税抜き9980円と、これだけ前置きした割には安い(笑)。98点シャルドネが6000円台で買えたNeely以来のお買い得でしょう。

470ケースと生産量は多くないし、元々日本への輸入割り当ては少しですから、早い者勝ちになりそうです。

Date: 2014/0108 Category: グルメ
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[N] 【悲報】手間がかかるからカレーを食べる人が減っているらしい」という記事がネタフルに載っていました。

我が家ではむしろ時間がないときほどカレーです。帰宅してから30分、炊飯器でご飯を早炊きしている間に完成します。しかも市販のカレールーを使うよりもはるかに美味しいです。

その秘密がこれ。


マスコット社の「印度の味」というカレーペーストです。「印度の味」のサイトの説明によると1瓶に玉ねぎ2個やトマトなどの野菜、10種類以上の香辛料が入っているとのこと。化学調味料などは入っていません。いくつか種類がありますが、「中辛」が基本かつ無難でしょう。

基本のレシピは超簡単です。鍋にこのペーストを入れて分量の水を加えます。肉を加えて15分ほど煮込めばもう完成。

肉は鶏の手羽元を使うことが多いですが、もちろん豚肉や牛肉などでもOK。冷凍のミックスシーフードなど魚介類も合います。

有り合わせの野菜を加えてもいいです。我が家ではボリュームを出すために最初に玉ねぎを炒めてからペーストを加えることが多いです。ただ、煮込み時間が短いので、なかなか柔らかくならないものは避けた方がいいかもしれません。

で、なんといっても美味しいのですよ。家庭レベルの味じゃないのです。高級な洋食屋で食べるような味です。よく、カレーは1日寝かせた方が美味しくなるといいますが、このカレーに関しては、作った直後でもう味が完成しています。

ちょっと値段が張るのが難点ではありますが、味と手間を考えたら十分に元が取れると思います。ケンコーコムでは3つ以上買うと1980円を超えるので送料無料になります。

なお、中辛でも結構辛いので、小さなお子様にはバターチキンの方がいいかもしれません。


辛口もあります。これはまだ試したことがありません。


Amazonではプライムに対応しています。「定期おトク便」を使うと1割引。
Date: 2014/0107 Category: おすすめワイン
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カリフォルニアワインあとりえにカレラのアリゴテが出ています。

カレラのワインは結構飲んでいる方だと思いますが、アリゴテだけは未経験です。ジェンセンの畑の中に2列、シャルドネの畑の中に4列。計330本のブドウの樹がアリゴテだとのこと。

あとりえによると日本への入荷はわずか96本とのことですが、そもそもカレラあたりの収量だとブドウの樹1本でせいぜいワイン2本くらいしか作られないのではないでしょうか。だとすると結構な分が日本に来ていることになります。

ともかくレアなものはレアです。

Date: 2014/0107 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ロバート・パーカー率いるWine Advocate誌がアメリカン・イクスプレスと組んでワールドツアーを開催することが発表されました(Robert Parker & American Express International to Host Inaugural Wine Advocate Grand World Tour in 2014 - Yahoo Finance)。

アジアと米国、欧州を回るというこのツアー、2月末から3月のアジア5都市分のスケジュールが公開されています。北京、上海、香港、クアラ・ルンプール、シンガポールでの開催とのことで、日本では行われません。

市場の伸びといったことを考えると日本が外れるのは仕方ないのでしょうが、ちょっとさびしいものです。
Date: 2014/0106 Category: グルメ
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ワインとは何の関係もないグルメ系の紹介記事では、これが一番人気の干物セットです。20尾入って1999円(税抜き、送料別)。三浦半島の佐島で作られている干物です。さらに今年はシコイワシが入ったレトルトカレー(1食分)が付くそうです。

販売は21日まで。出荷は現在最短で14日となっているので注文時にはお気をつけてください。

Date: 2014/0105 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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「Zinfandelのゴッドファーザー」と呼ばれるRavenswoodのジョエル・ピーターソンがThe Drink Businessのインタビューに答えて、過去30年におけるジンファンデルのスタイルの変遷について語っています(Zin style moves back to balance)。

かつてジャグ・ワイン程度のクオリティのものしかなかったジンファンデルは、1970年代にフレンチ・オークを使ったアルコール度数12.5~14%のヨーロッパスタイルになっていきました。

1970年代末にはアマドール・カウンティなどからアルコール度数が16%を超えるようなワインが出てきましたが、その後RavenswoodやRidgeといった中庸のものに移って行きます。

しかし、1990年代なかばにTurley Wine Cellarsが登場し、樽を過剰に使い、アルコール度数が高く残糖もあるワインにロバート・パーカーが高得点を付けるようになります。

このような「フルーツ爆弾」的なワインは食事には合わせにくいものでした。

2009年以降、そういったスタイルからの変化が生じました。理由は2つ。1つは2010年2011年と涼しい年が続いて自然とアルコール度数が下がったこと、もう1つはジンファンデルは必ずしも甘くてアルコール度数が高いものでなくてもいいと考える新世代のワインメーカーが出てきたこと。

現在は、一部に根強いファンがいる濃いワインも残るものの、Turleyも含めてバランスの取れたスタイルのワインが増えているようです。

なお、これらにはジョエル・ピーターソンの私見的なところも多分にありそうです。例えば新世代のワインメーカーというのはジョエル・ピーターソンの息子であるBedrock Wineのモーガン・トウェイン・ピーターソンを意識しているのでしょう。

Ravenswoodのキャッチフレーズといえば「No Wimpy Wine」。軟弱なワインは作らないという宣言から、濃いワイン専門のように受け取られがちですが、意外とバランスを重視していることも分かりました。
Date: 2014/0104 Category: グルメ
Posted by: Andy
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Kaldiは店頭でもらえる甘いコーヒーが意外と好きなので、近くに行くとつい立ち寄ってしまいます。今日も駅前まで出たついでにふらふら入っていったところ、2日に売り出して整理券をもらわないと買えないという福袋が4つだけ置いてありました。

怪訝に思って見ていたところ、店員さんが「これ、昨日だけ販売していたのですが、キャンセルが出たのです」とのこと。その瞬間、周囲にいた人が取って瞬殺(笑)。うちも1つ購入できました。

Kaldi

こんな袋に入って2000円です。

Kaldi

中身はこれ。なんでも6000円~7000円相当だとか。フォションのアップルティとか久しぶりで嬉しいです。

初春からちょっとツキがあるかな?(おみくじは凶だったのだけど…)

Kaldiで売っているこのピノ・ノワールも気になります。今度買ってみよう。
Date: 2014/0103 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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【追記】続報を書きました

Wine Advocate誌の最新号(通巻210号)によると、キスラー(Kistler)の最大株主が創設者のSteve Kistlerから、Kosta Browne、Durell、Gap’s CrownなどのオーナーであるBill Priceに移ったようです。

Bill Priceがキスラーに出資したのは2008年のこと。今回の株式売却については「recently」としか記されていないので詳しいことは不明です。ただ、2008年の出資時点で「将来は持ち分を増やしたい」旨Bill Priceは語っていたため、既定の路線だったのかもしれません。

それを見越してなのか、Steve KistlerはOccidental Winesという新しいワイナリを設立しています。Wine Advocateにはデビューの2011年および、2012年の2ヴィンテージのレビュー(それぞれピノ・ノワール2種)が掲載されています。

ワインの名称はCuvee Catherine(キュベ・キャサリン)とCuvee Elizabeth(キュベ・エリザベス)。キスラーのピノ・ノワールと同じ名称です。2011年のヴィンテージについては、KistlerとOccidental Wines両方のレビューが掲載されていますが、Kistlerの方は昨年アントニオ・ガッローニによるものなので、今回Occidental Winesで掲載されたワインと全く同じなのか別のものなのかは分かりません。

ちなみに、今回の号でレビューが掲載されたKistlerのピノ・ノワールはCuvee NatalieとKistler Vineyardの2種のみ。順当に考えれば、Cuvee CatherineとCuvee ElizabethについてはOccidental Winesに移ったということでしょうか。

また、Occidental Winesでは基本的に自社畑のワインを作っていくもよう。近年顕著になった自社畑中心の動きと歩調を合わせているように思えます。Kistlerにおけるピノ・ノワールの作りも最近は天然酵母を使うなど変わってきているようで、しばらくはいろいろなことが起こりそうです。

なお、Steve KistlerはKistlerのコンサルタントも続けるとのことです。
Date: 2014/0102 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ショック!マルティネッリが輸入停止で半額セール」という記事を書いたのが昨年の3月のことでした。ソノマのRussian River Valleyを代表する生産者の1つであるMartinelliが輸入停止ということで、びっくりしたのですが、その後なんと輸入が復活したのだそうです。

輸入停止のときの4000円台という価格はさすがにありえませんが、税抜き5980円という価格はワイナリ価格の60ドルよりも安い値段。

生産量が多くなく、元々日本への輸入量も少ないワインなので、この機会にどうぞ。

Date: 2014/0101 Category: 健康
Posted by: Andy
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2013年は、個人的には波乱の多い年でした。初めての入院、初めてのギブス、初めてのフルマラソンなど、この歳にして初めて体験することがいろいろあり、家族も怪我などいろいろ。病院に行くことが多い1年でした。

今年・来年と子供の受験が続くこと、そろろそ職場が変わりそうなことなど、今年も大変そうな年ではありますが、ここでは1個人として自分がこれからやりたいことを書いておきたいと思います。

1.ソノマ本を電子書籍で出す。
  出す出すといいながら、遅れていますが、ちょっとずつ作業は進んでいます。
  Wine Advocate誌の最新号を受けたアップデートもしなきゃなあ。
  1月中を目標にしています。
2.リアル・イベントをやりたい。
  ソノマ本の出版イベントといった名目でもなんでもいいのですが、五十人くらいのパーティをやりたいです。
  高級なレストランで高級なワインを飲むのではなく、会費6000円とかのライトな感じで。
  すそ野を広げたいのです。
3.動画で何かやりたい。
  米国でWineLibrary TVが生まれてから早7年。今後の可能性はやっぱり動画にあると思っています。
  日本でも2013年にはYouTuberと呼ばれる動画を主としたブロガーが出てきて、動画への流れは直実に育っています。
  特にこれから20代など若い人を引きつけるには動画コンテンツは必要不可欠といってもいいでしょう。
  ワインの世界で何をどう見せていくのが効果的なのか、まだ分かりませんが、なんとかしたい分野です。
4.文章教育をやりたい。
  これはワインとは全然関係ない話。昨年は文章力について考えることが多くありました。
  そこで感じたのは、日本の教育で論理的な文章を書くための教育がすごく欠けていること。
  今すぐどうこうするというよりも、長期的な課題として何かやっていけたらと思っています。