Archives

You are currently viewing archive for 2008
Date: 2008/1230 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
コストコ(Costco)で買ったソヴィニョン・ブランを飲みました。House of Nobiloというのはニュージーランドではかなり大きなワイナリのようです。コンステレーション傘下で,コンステレーション・ジャパンが扱っています。リージョナル・コレクションという安価なシリーズはいくつかのオンライン・ショップで見かけました(いずれも売り切れでしたが)。
Nobilo Icon

Iconというのは上級のシリーズで,Sauvignon Blancは割と高く評価されているようです。上級とはいえ,現地の価格は1500円程度。コストコでは1847円でした。リージョナル・コレクションが2300円くらいで売っていることを考えたら大分安いです。

味わいはさわやかキリリ系。グレープフルーツっぽい苦味もちょっとあります。冬よりも夏に合う感じですが,案外鍋なんかにもいいかもしれません。おいしかったけど,突出しているというほどではなかったかな。値段も違いますがドッグ・ポイントの方が好印象でした。まあ,でも1000円台なのでまた買うと思います。
Date: 2008/1229 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
パリ16区の年末特別セールにDuMolが出ています。DuMolは国内のみならず米国でも入手困難な銘柄であり,しかも国内の価格はかなり高いことが多いですが,パリ16区の値段はほぼ現地価格。非常に良心的です。

ピノ・ノワールはAidan 2004とRussian River Valley 2006の2種だけが現状残っています。シャルドネはRussian River Valley 2005あたりがお買い得でしょう。

Date: 2008/1229 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
かわばた酒店にPatz & Hallの単一畑シャルドネが安く入っています。2000年のHydeが5500円,Dutton Ranch(これは正確には複数の畑から成っています)が4500円。現地価格の最安並みでかなり安いです。HydeがWAで92点,Dutton Ranchが91点です。ただし,ヴィンテージが少し古いですから,なるべく早く飲んだほうがいいと思います。

Date: 2008/1226 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
今週で仕事納めなので,昨年同様白金の三合庵で年越しそばを食べてきました。今年は,職場が近所の友人と一緒。

この時期にしては空いているのは立地のせいか,はたまた景気も関係しているのか…

今年はお酒(八海山・本醸造)も一合だけ頼み(これはほとんど一人で飲みました),卵焼きとさつま揚げ,せいろは一枚。

ここの卵焼きはやっぱりおいしいです。甘くなく,出汁の味がいい。さつま揚げは普通でした。これだったらニシン頼んだ方がよかったかも。

そばも相変わらず量は少ないですが,味は抜群です。

日ごろのストレス解消でいろんなことをくっちゃべっていたらあっという間に一時間強。また,来年もよろしくお願いします。
Date: 2008/1225 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
またWine Advocate #180からのネタですが,某ワインショップと同じことを書くのは芸がないので,珍しくOpus Oneのことでも書いてみます。

私は,Opus Oneについては否定的なことを書いたり言うことが多いですが,それはこれだけ有名で人気があるこのワインが,その人気に応えるだけの品質を維持できておらず,また日本における価格の高さにも疑問を持っていたからです。ですからOpus Oneなら全部だめというわけではなく,今でもセラーには1本だけですが90年代半ばのOpus Oneを持っています(90ドルくらいで買ったもの)。

1997年のヴィンテージ以降低迷を続けていたこのワイン,どうやらついに復活してきたようです。WA #180によると2005が95+,2006が94,2007が94-97。例えば同じヴィンテージのInsigniaは95,94-96,95-97,Shafer Hillside Selectが97,93-95,98-99,Araujoが98,92-93,95-97と,若干見劣りする部分はあっても,ほぼトップクラスに返り咲いたと言って過言ではないでしょう。参考までにこれまでのWine Advocate誌の評価をグラフにしてみましたが,2005の95+というのは過去最高の評価です(グラフ内では95+は95,94-97は94と表示)。
Opus One

ロバート・パーカーのレビューを年代別に見ていっても面白いです。96年は「これまでで最高のOpus Oneの一つ」と書いていたのが97~2000年はどんどん辛らつになります。

97年:「ヴィンテージを考えれば,このワインがどうあるべきかは言うにおよばず,がっかりするできだった」
98年:「ボルドーが悪い年に値段を下げるのにどうしてカリフォルニアの生産者は同じことができないのだろう」
99年:「ナパの最も割高なワインとして一票を投じる」
2000年:「ナパの最も割高なワインとして一票を投じる」

2001年と2002年は辛らつながらやや表現が優しくなります。
01年:「みかけだけでどうしようもなかった2000年と比べると大きな進歩だ」
02年:「最近のヴィンテージと比べると進歩しているが,かなり高すぎるワインの一つであるのは変わっていない」

それに対して2005年は「熟成したボルドーの最高のヴィンテージのような味わいだが,カリフォルニアで作られたものだ。今後20~25年飲めるだろう。ブラボー」と激賞した上「新しいワイン作りのチームになり,モンダヴィ家の影響がなくなった今,Opus Oneがこれまで最高の3部作を作ったことは皮肉である。このワインは常に実質よりも当てこすりにまみれてきた。トップワインを作っているときもあるのに,そうでないときには凝縮感が欠けていると貶められてきた。その批判はこの3ヴィンテージに対しては当てはまらないだろう」と書いています(訳は自信なし,間違っていたらごめんなさい)。

というわけで2005年は長い低迷からついに復活したようです(パーカーの言に乗るのはあまり芸が無いかもしれませんが,少なくとも1996~2002年までの評価は当たっていると思うので,2005以降についても基本的には信用しています)。

また,日本での価格は最近下がっており,以前のような米国価格の2倍を大きく超えるというところまで行きません。例えば2005年は米国でおおむね税抜き150ドル。日本は安いところで税抜き2万円を切ります。ほかのワインの近年の値上がりと比べたらむしろ格安な部類に入りそうです。

というわけで2005年のオーパス・ワンは,オーパスワン史上最も日本での価格が安く最も高品質になった可能性があります。今回の高評価でまた値段が上がる前にとっとと買うのが正解かもしれません。

Date: 2008/1225 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
我が家ではクリスマス・ディナーは珍しく4人とも家にいた23日に済ませてしまいました。料理の方はスタンダード?な日本スタイルのクリスマスで,鶏のモモのローストにオードブルといった感じ。コストコでスモーク・サーモンやハムのセットなどを買ったので,それが役に立ちました。

ワインは例によってアイアン・ホースのウェディング・キュベ。変わらぬおいしさ。また例によって飲みすぎてしまい,夜はダウンしてしまいました。ワイナリのWebサイトには「It is dangerously easy to drink」と書いてありますが,そのとおりです。

このスパークリング・ワイン,単体としてもおいしいですが,料理に合いやすいのがいいところ。ローストチキンやスモーク・サーモンといった味濃い目,脂多めのものにもよく合います。

ここのロゼがあったら,もっと言うことないのですがねえ…

ちなみに,残ったレタスとスモーク・サーモンを翌日ベーグル(これもコストコ)に挟んで食べたら「うま~」でした。
Date: 2008/1225 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
かわばた酒店のデイリー・セールでAu Bon ClimatのIsabelle 2006とKnox Alexander 2005が安いです。円高の現在,現地価格よりは少し高いですが,国内の価格としては多分最安価ではないかと思います。日本で「カリピノ」の先駆けとして人気があったこのワイナリ。一時はカレラ ジェンセンかABCのイザベルかと言われていましたが,人気復活を果たしたカレラに対してABCは話題に上がることは減ってしまいました。その代わり,価格は以前の半額程度まで落ちてありがたいことです。



また,ここのシャルドネでカルト的な人気があるニュイ・ブランシュも安くなっています(ヴィンテージは2005)。ただし,別ヴィンテージですが,もっと安く売っている店もあります。

Date: 2008/1224 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ソノマの老舗ワイナリSebastianiをWilliam Foleyのグループが買収することが明らかになりました。William Foleyは2007年来,矢継ぎ早にワイナリ買収を手がけ,話題を振りまきましたが,この半年ほどはあまりニュースに上がるような話は出ていませんでした。

Sebastianiはソノマのダウンタウン近くにワイナリを構えており,ソノマを訪れる人は一度は行くのではないかと思うほど,人気のあるワイナリの一つです。オペレーションはこれまで通り続けられるようです。
Date: 2008/1224 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
前の記事でWine Advocate誌の180号でRoarのPisoniが高評価だったと書きましたが,#180のほかのワインも調べてみました。今回は「The Best of Northan California」がメインでありカリフォルニアワインだけで1560本リストアップされています。100点ワインも3本。Colgin(コルギン) IX Proprietary Red Estate 2006とSchrader(シュレイダー) Cellars Cabernet Sauvitnon Ccs 2006,同じくCabernet Sauvignon Old Sparky 2006です。

SchraderはRBS To Kalon Vineyard 2006のカベルネも99点。このほか99点はAbreuのThorevilos 2005,Hundred AcreのKayli Morgan 2006,MarcassinのMarcassin Chardonnay 2005およびPinot Noir 2003の計5本です。

このように上位は有名&高価格で手が出ないワイナリのオンパレード。今出てきたワイナリの他のワインのほか,Paul Hobbs, Araujo, Screaming Eagle, Shafer, Bond, Harlan, Kapcsandyまでが97点以上,Lokoya, Kistler, Larkmead, Maybach, Peter Michael, Mount Eden, Robert Keenan, Joseph Phelps, Hanzell, Hartford Court, Aubert, Beau Vigne, Spottswoode, Stonestreet, Tor Kenward, Brewer-Clifton, Blankiet, Bryan, Conn Valley, Dominus, Rudd, Scarecrow, Pahlmeyer, Pax, Plumpjack, Ramey, Roar, Sloanまでが96点。

ということで96点になると急に登場ワイナリが増えてきます。ちなみにBrewer-Cliftonの96点はChardonnay Mount Carmel 2006でした。こういう状況ですので,先ほどのRoarはMarcassin,Kistlerを除くと評価トップ,2006年の中でも評価トップだったわけです。



それから,今回「シンデレラ・ワイン」的位置付けなのがKapcsandy(キャプサンディ)。2006 Kapcsandy Family Winery Roberta's Reserve State Lane Vineyardが97点など,96点以上で3本,93点以上で9本ものワインが高評価を得ています。

Robert Parkerも「fabulous success story」と書いていますが,オーナーはハンガリーからの移民(ヴァランドローで研修を受けていたことがあるそうです)で,BeringerからState Laneという畑を買い取ってワイン作りをはじめました。この畑はBeringerのPrivate Reserveにもしばしば使われたということですが,畑を「ヘレン・ターリー仕様」で植え替え,Denis MalbecというボルドーのLatourの醸造責任者を勤めた人を採用し,ワイン作りを始めたそうです。最初のヴィンテージが2005年で,そこから大成功を収めて,今回それをさらに伸ばしてきたわけです。

日本でも2005年のものは入荷しています。今回97点をとったRoberta's Reserveの2005年版は95+点。

ここのワイン,今後ますます入手しにくくなりそうです。
Date: 2008/1224 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋のピノ特集に今日はRoarが出ています。2002のRosella'sと2006のPisoni。Rosella'sとGarys'のオーナー(Garys'は共同オーナー)であるGary Franscioni氏のワイナリであるRoarはいわば本家の一つであり,評価も高いです。特に2006のPisoniは公開されたばかりのWine Advocate誌#180で96点を取ってRobert Parkerに“Pinot Noir of the Vintage”の候補の一つと評価されています。

it boasts a deep plum/ruby color as well as a gorgeous bouquet of roasted herbs, truffles, underbrush, forest floor, black cherries, black currants, raspberries, and sweet earth. The complex aromatics are followed by a prodigiously concentrated palate, silky tannins, broad, expansive, multilayered flavors, and a sumptuous finish. This decadently rich, complex Pinot Noir should drink nicely for 5-7 years.


Date: 2008/1223 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
パリ16区で2008年最後のカリフォルニアとオレゴンのセールが始まっています。セール対象になっているのは

■ハーシュ・ヴィンヤーズ(Hirsch)
■コルギン(Colgin)
■ルイス・セラーズ(Lewis)
■サクソン(Saxum)
■ゴースト・ブロック(Ghost Block)
■ソーター(Soter)
■ハーラン・エステイト(Harlan Estate)
■ミューラ(Miura)
■シフレット(Shifflett)
■クリストム・ヴィンヤーズ(Cristom)

の10ワイナリ。目玉としてはハーラン・エステートの2003,2004がかなりの本数あること。後はいつもながら現地価格より安いSaxumとか,MiuraのPisoniやGarys'が1万円を大幅に切る値段で出ているあたり。

Date: 2008/1222 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ちょうど柳屋にAugust West(オーガスト ウェスト)が出ていてちょっとびっくりしました。日本国内への入荷は初めてでしょうか? ここのRosella'sのピノは一番好きなピノの一つです。Parkerの掲示板でもピノの人気投票で必ず名前が挙がるワイン。もし飲んだことがなかったらこの機会にお試しください。

同時にKosta BrowneのRosella'sも出ていますが,値段3倍ですね。ちょっと高すぎな気もしますが,それほどおいしいのでしょうか?

ちなみに柳屋の説明には「扱う品種はピノノワール "だけ"」と書いてありますが,このブログで紹介しているように,年間数十ケースという規模ながらシャルドネとシラーも作っています。本数が少なすぎるので普通の流通に乗ることはないでしょうけど。

Date: 2008/1222 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
●Ravenswood Vintner's Blend Zinfandel
コストコ(Costco)でいつも買っていたRancho Zabacoがなくなってしまったので,1000円前後の代替品として買ってみました。うーん,やっぱり安ジンファンデルの味。まずくはないし,価格相応ではありますが,同じ値段ならCabernetの方が良さそうかな。もう1個ランクが上がると全然違うと思うのですが。

●August West Syrah Rosella's Vineyard 2005
ピノを飲もうと思って引っ張り出したらSyrahだったのでちょっとびっくり。多分,これが最初のヴィンテージでしょう。2007年が過去最多の生産量で90ケースって書いてあったから,多分これは50ケース以下。1樽か2樽の世界です。

1日目はちょっとぴんとこない味でしたが,2日目からはスパイシーさだとかシラー特有のむんむんとした感じだとかがでてきておいしいです。あまり濃すぎず飲みやすいのもポイント高いところ。

ブログ調べたら去年は12月にAugust WestのChardonnayを飲んでいました。ちょっと変わったものを選ぶ月?

●Calera Pinot Noir Mt. Harlan Cuvee 2006
dancyuワイン大賞のワイン2回目です。これも1日目は香りが立たず,ややさびしい味わい。二日目は打って変わっていい香りです。味わいもアップ。まるで違うワインのようです。これで3000円台は安いですね。
Date: 2008/1219 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
SFクロニクル紙が恒例のWinemaker of the Yearを発表しました。昨年はカレラのJosh Jensen,おととしはRidgeのPaul Draperが受賞しましたが,今年はEhren Jordanでした。

Ehren Jordanといっても知らない人もいるかもしれませんが,あのTurleyのワインメーカーでありFaillaの共同経営者,Neyersのコンサルティング・ワインメーカーも勤めています。Turleyというと独特の高アルコールで極めて抽出度の高い濃いワインというイメージがありますが,一方でFaillaはエレガントなピノが売り物。それだけ幅が広いワインに対応できるというのが実力の証なのでしょう。なお,Faillaは共同経営者である奥さんの苗字で,ワイナリ設立時には二人の苗字を取ってFailla Jordanという名前でした。その後Jordan Wineryから提訴されてFaillaだけになったとのことです。

さて,Winemaker of the Yearが比較的名の知れたワイナリから選ばれているのに対し,新しいワイナリから選ばれるのが注目のワインメーカー(Winemaker to Watch)。おととしはSiduriのAdam&Diana Leeやハーン,Honigのワインメーカーが選ばれ,昨年はRusackなどが選ばれています。

今年はJeff AmesSarah Cahn Bennett/Aaron Cahn BennetAntoine FaberoNick de LucaKevin Kelleyの5組。Jeff AmesはTor Kenwardのワインメーカーを勤めながら最近Rudiusという自身のワイナリも始めた人。Sarah Cahn Bennett/Aaron Cahn BennetはNavarroのワインメーカー。Antoine FaberoはMazzoccoというワイナリの人。Nick de LucaはStar Laneのワインメーカー。Kevin KellyはSaliniaなどのワインメーカーです。

Star LaneはSFクロニクルのトップ100に入っていて,このブログでも何回か記事にしています(記事1記事2記事3)。Saliniaは同紙の「次世代カルト」に選ばれており,私も以前飲んだことがあります。個人的にはこのあたりに注目です。
Date: 2008/1219 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
【追記】割れないということではこんなのもあります。

1年半ほど前に「“割れない”グラスが登場」という記事を書きましたが,この記事「カレラ ジェンセン」や「ブショネ」ほどではないですが,割とコンスタントに検索されています。

そこで,その後どうなったのか調べてみたのですが,ちゃんと製品が出ていました。ミカサ(Mikasa)の「オープンアップ」および「セレクト」シリーズとして日本でも売っています。Kwarxと書いてあるのがそのグラスを使っている製品です。例えば,OENOLOGYセレクトのチューリップ74はリーデルのVinumボルドーよりちょっと大きい740ccで2脚2688円と値段は半分くらいです。より斬新なデザインのオープンアップでピノ・ノワールなどに向くという「ソフト」が4脚6426円と少し高くなりますが,それでも1脚2000円を切っています。


一番気になるのは「本当に割れないの?」ということでしょうけど,もちろんガラスですから全く割れないことはありません。しかし落としたりガラス同士をぶつけたりといった,普通では考えられないことをやっても一応大丈夫なようです。YouTubeにはメーカーが作ったビデオと素人が投稿したものがあったので両方貼っておきます。


Date: 2008/1218 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ワイン&地酒 TODAの超特売コーナーが安いというのをトモさんに教えていただきました。カリフォルニアは少ないですが,L'AventureのOptimusが税抜き3990円,アイアン・ホースのウェディング・キュベが2640円など激安です。

ラヴェンチュールのオプティマスはこのワイナリの赤ワインでは一番安く,米国では35ドルくらいから売っていますが,日本の参考価格は1万2000円。3990円はほぼ現地価格。2005年はシラー51%,カベルネ44%,プチ・ヴェルド5%のブレンド。Wine Advocate誌では94点が付いています。

it offers classic chocolate, cassis, espresso, and subtle wood notes along with a dense ruby/purple hue, gorgeous concentration, and plenty of spice, cedar, and a Pauillac-like complexity and richness. This serious effort is more French than Californian. It should drink well for 6-10 years.



アイアン・ホースのウェディング・キュベは先月の柳屋のセールでも3500円。2640円は現地価格以下です。日本でこれ以上安く出ることはまずないでしょう。


Kongsgaardのシャルドネ2006は11940円。米国の価格は80~150ドル。中心価格は90~100ドル程度なので,それよりはちょっと高いですが日本では安い値段。Wine Advocate誌では92-94点。試飲したじきがかなり早かったようなので,今後評価が変わる可能性はかなり高いです。


最後はKistlerのChardonnay Vine Hill 2005が14990円。米国の価格は80~280ドルとかなり幅があります。130ドルくらいが多いので,若干高い程度。ただKistlerのシャルドネ単一畑は日本では大体2万円が相場ですから,それよりはかなり安いです。Wine Advocate誌では94-96点。
A crisp, elegant yet powerful, mineral-dominated effort, the 2005 Chardonnay Vine Hill Vineyard is reticent at present, exhibiting scents of lemon oil, white currants, peaches, and orange rind. With striking intensity, great elegance, richness, precision, and delineation, this beautiful Chardonnay brought to mind a top-notch French Corton-Charlemagne.



値段調べてませんが,ボルドーとかもかなり安そうです。例えば1991年のディケムのハーフボトルは12430円でした。
Date: 2008/1218 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
タカムラで,ソノマ・コーストのKeller Estate(ケラー・エステート)のピノ・ノワール・セットを売っています。この7本セットのユニークなのはヴィンテージも畑も皆同じで,クローン(元になった樹)だけが違うこと。畑の中のメソ・クライメートやマイクロ・クライメートは同じなのかどうかまで言い出したら切りがないですが,基本的にはクローンの違いだけを味わえるわけです。

クローンはDijon系の115,667,777,828。それから「ラ・ターシュ」クローンというのは,説明ページにはスーツケース・クローンと書いてありますからPisoniのクローンでしょうか? あと,カリフォルニアでは比較的広く植えられているSwan(Joseph Swan由来)クローンの6種。最後の1本はこれらのブレンドになっています。

昨日,CWFCのワインを紹介した際に畑を紹介するビデオを埋め込みましたが,この中でもクローンの説明があり,Dijon 828は比較的新しいクローンで,多くのワインメーカーが興味を持っていると言っていました。また,もう一つ昨日のビデオと共通するのは畑がSonoma CoastのPetaluma Valleyという,太平洋沿岸の山脈の切れ目Petaluma Gapの影響を強く受けるところにあるところ。太平洋からの風と霧が直接来るため非常に冷涼な気候になるそうです。

というわけでいろいろ興味深いこのセット。ピノマニアの人はぜひどうぞ。自分もお金があったら買いたいです。

Date: 2008/1217 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
「カリフォルニアワインのファンクラブ」(CWFC)ブランドのワインがついに発売されました。Crushpadで醸造しており,シャルドネ,ピノ・ノワールともにSplit Rock(旧Gaps Crown)Vineyardのブドウを使っています。リアルワインガイドではzoukさんが「今飲んで 90,ポテンシャル 92+,飲み頃予想 2009~2016」と評価しています。



上のビデオはこの畑の紹介で,日本語キャプション付き。冷涼な気候やスペーシングなどを説明しています。Split Rockは先日紹介したCh. Igai Takahaのワインも使っているので,どう違うのか,飲み比べてみるのも面白いかもしれません。


Date: 2008/1217 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
と子供たちが言うので,楽天でいろいろカニを見ているのですが,どれがお買い得なのやらよく分かりません。画面の派手さに辟易してしまうというのもあるけど…

例えば,今楽天の「激安セールコース」に出ているのだと,「ズワイガニ350g×12尾で5980円」とか,「3Lサイズのカニしゃぶ(5本入)が777円」とか,「ズワイガニ5kg入り20~30肩が6980円」とか,「6L本ズワイガニかにしゃぶ約500gずわい蟹爪しゃぶ約500g合わせて1kg!3980円」とかってあるのですが,形も種類も違うのでなかなか比較が難しいです。

どなたかカニ通の人,何がお勧めだか教えてくれたらうれしいです。
Date: 2008/1217 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
いくつか小さなニュースをまとめて挙げておきます。

●破綻したCOPIAですが,CEOが12月5日付で辞任していたことが明らかになりました。チャプター11申請後の,交渉がうまくまとまらなかったためでしょう。その後の代表は取締役会会長のJoe Peatman氏で,清算が済むまでの従業員の給料を払えるようにすべく四苦八苦しているようです。

●相変わらず太陽電池関連のニュースはコンスタントにあります。Paso RoblesではJ&L Winesというディストリビュータが太陽電池の設備を導入しました。ソノマではGundlach Bundschuがインストールを完了。

一方で,ナパでは太陽電池のパネルが盗まれるという盗難事件も起きています。被害にあったのはHonigとZD。太陽電池に既にそういった流通市場ができているというのがちょっとびっくり。

●GalloがRRVのAVAを拡大しようとしている話を以前書きましたが,否決されました。まずはめでたし。
Date: 2008/1216 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
Sonomaの新進ワイナリSojournがソノマのダウンタウン近くにテイスティング・サロンをオープンしました。



このテイスティング・サロン,予約のみで最大12名まで入れます。新しいコンセプトというのは45分というかなりたっぷりの時間の着席テイスティングで,テイスティング料も取らないというあたりです。じっくり時間をかけて顧客とワインについて語り合いたいというのがその目的のようです。自身のワインに自信を持っているのでしょう。購入した顧客にも理由の如何を問わず不満がある場合は100%返金するという姿勢です。

ちなみにSojournはPinot Noirの専門誌Pinot Reportが高く評価しており,2006 Sojourn Cellars Sangiacomo Vineyards Sonoma Coast Pinot Noirに96点を与えています。また2007年にはRising StarやTop 12 Pinot Noirにも選んでいます。takuyaさんの記事もご参考に(記事1記事2)。

なお,テイスティングの予約は
Phone: 707.933.9753
Fax: 707.940.0303
info@sojourncellars.com
Date: 2008/1216 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Crushpadでワインを作る「都会のワインメーカー」を集めた組合が誕生しました。名前はSan Francisco Wine Association。発起人はDamian RaeというワイナリのJohn Tarabini氏。Crushpadでワイン作りのしきいは下がったものの,どうしてもブランド力というところでは欠けてしまいます。そこをなんとかしようというのがこの組合。
"SFWA's mission is to provide a common platform from which member wineries can get exposure they would be unable to achieve individually, through large tasting events, marketing initiatives and an online presence."

Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - Urban Winemakers Unite
ということで,様々なテイスティング・イベントなどに出品していくようです。現時点で16のワイナリが参加しています。
Date: 2008/1213 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋でもKistlerのセールが始まりました。どうも今年はネタがかぶりますね。値段はWassy'sと同じくらいですが,シャルドネの単一畑が数多く出ています。

Date: 2008/1213 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Chapter11を申請したナパのCOPIAですが,営業継続の訴えが退けられました(Curtains for Copia: Napa wine site loses Chapter 11 battle - Sacramento Politics - California Politics | Sacramento Bee)。このまま消滅してしまう可能性が濃厚です。

ここまで来るといかんともしがたい感じです。
Date: 2008/1212 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sでKistler(キスラー)のKistler VineyardやCuvee Catherine(キュヴェ・キャサリン)のピノが複数ヴィンテージ入荷しています。米国の価格と比べると高いのですが,普通のKistler Vineyardは米国で100ドル台前半まで下落しているので,どうせ買うなら高いですが,価格差1万円くらいで評価が高いキュヴェ・キャサリンでしょう。いずれも1,2本なので多分明日には売り切れるだろうと思います。早い者勝ち。

2003~2005と並ぶ中,一押しは2005年。評価も高いですし,キスラーのピノは熟成を楽しむのが難しく,若いうちに飲んだほうが楽しめそうだからです。ちなみにRobert Parkerのコメントは

2005年
The 2005 Pinot Noir Kistler Vineyard Cuvee Catherine Occidental Station boasts a dark ruby/purple-tinged color as well as gorgeous aromas reminiscent of a DRC Grands Echezeaux. Spring flower, blueberry, raspberry, cherry, and forest floor aromas soar from the glass of this medium to full-bodied Pinot. With superb finesse, elegance, and the grace of a ballerina, this beauty can be enjoyed over the next 10-12 years.

2004年
The 2004 Pinot Noir Kistler Vineyard Cuvee Catherine Occidental Station boasts a glorious dark ruby/purple-tinged color as well as an extraordinary nose reminiscent of a Comte de Vogue Musigny Vieilles Vignes. Aromas of crushed rocks, violets, raspberries, sweet cherries, and a distinctive terroir character are present in this full-bodied effort. With oodles of vivacious fruit as well as wonderful freshness and palate penetration, this superb Pinot Noir should drink well for 10-12 years

2003年
The 2003 Pinot Noir Cuvee Catherine has a ruby/purple color, a big, ripe, framboise and currant fruit nose with some floral notes, forest floor, and a touch of new oak. The wine has great purity, medium to full body, and a long finish with good acidity.

ちなみにレイティングは2005が96,2004が94-95,2003が94-96です。
Date: 2008/1212 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌が2008年のヴィンテージ状況をまとめている(米国フランス)。

カリフォルニアは春先の霜で収穫量が激減した畑があるなど,今年は全般に難しいヴィンテージだったよう。WSの評価ではセントラル・コーストがB-,ナパがB+,ソノマがB,ニューヨークのフィンガーレイクがA-,ロング・アイランドがB,オレゴンがA,ワシントンがB+。

唯一Aが付いたオレゴンでも収穫量は20%減。9月は雨が多く,よくなかった2007年の再来かと思われたのが10月の好天で「ワールドシリーズの第7戦の9回裏に5点差をひっくり返したかのよう」(Rex HillのSam Tannahillワインメーカー)だとのこと。11月のThanksgivingまで収穫が続いたのは初めてだそうです。

ソノマも収穫量は20%減。9月の熱波であわてて収穫したところはあまりよくないが,待ったところはよかったなど,地域や畑によって大きな違いが出そうです。

セントラル・コーストも収穫は20%~50%減。強風のSanta Lucia Highlandsでは霜の影響こそ少なかったものの,風でブドウが「閉じて」しまった影響が出たとのこと。また,夏の山火事で空が雲に覆われてしまったこともあまりよくなかったようです。
Date: 2008/1212 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
麻布十番のCWGでもクリスマス・プレゼントVol.7としてCalera Jensenがオールド・ヴィンテージから15%オフです(CWGのブログ)。

1983年が21420円,1984年が20060円,1986年が21420円,1987年が23120円,2003年が16370円,2004年が19640円です。価格以上にこれだけ熟成したJensenというのが貴重だと思います。ちなみに1983年のReedが20270円,1993年のSelleckが21420円です。

熟成して一番おいしいのはSelleckかも,という気もします。

また,Calera以外もいろいろ安くなっています。
Date: 2008/1211 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
三軒茶屋のワインバー「のみ山」で師走価格ということでKistlerのChardonnay Vine Hill 1999とCalera Jensen 2005がいずれも1万9800円で飲めるそうです(Kistlerの記事Calera Jensenの記事)。

Jensen,Kistlerとも日本の実売価格とほぼ同程度という値段です。レストランとしては格安でしょう。

Jensenは1本限定,そしてのみ山は座席数少なく貸切のことも多いので,必ず予約してから訪問してください。
Date: 2008/1211 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
SF Chronicleの記事でスパークリングについては簡単に触れただけだったので,12月ということもあるし,たまには全体を整理しておきます。パーカーの掲示板でも関連するスレッドがあったのでご参考に。

米国でスパークリングを専業あるいはメインでやっているワイナリというと,ナパのSchramsberg(シュラムスバーグ)やDomaine Chandon,Mumm Cuvee Napa,Domaine Carneros,ソノマのIron Horse,J,Gloria Ferrer,Korbel,Anderson ValleyのRoederer Estate,オレゴンのArgyle(アーガイル)あたりが有名です。このほか,Cliff Lede(S. Anderson)やArtesa(Codorniu Napa)はかつてはスパークリングを結構作っていましたが,今はほとんどやっていないと思います。また,オレゴンのSoterはピノが中心ですが,スパークリングの評価も高く,ソノマのSchug(シュグ)は珍しい赤(ピノ・ノワール)のスパークリングを作っています。また,Gruet(グリュエ)というニューメキシコにあるワイナリが近年注目を高めているようです。

不思議なことにセントラル・コーストではあまりスパークリングを作っているところはないようです。

» 続きを読む

Date: 2008/1211 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
師走というのはさすがに忙しいもので,今度はSF Chronicle紙が恒例のトップ100を発表しました。カリフォルニアからワシントンという西海岸のワインが対象。ピノ・ノワールが20本とカベルネ/メルロー系の23本に迫る本数選ばれていることや,マイナー品種のものも選ばれていること,10ドル台からと価格的に比較的リーズナブルなところからかなり選ばれていることなど,ほかとは一線を画したリストになっていてなかなか面白いです。

目に付いたワインをいくつか挙げましょう。
スパークリングではRoederer Estate(ロデレール・エステート)から2本選ばれています。シャルドネでは,先日紹介したAlma RosaのEl Jabaliという畑のものが選ばれています。Sauvignon BlancではGallo傘下のRancho Zabacoの18ドルのワインがリスト入りしているのがユニーク。Costcoあたりで入れて欲しいものです。

ピノではオレゴンのBergstromやDomaine Drouhinがリスト入り。Dancyuでワイン大賞だったCaleraのMt. Harlan Cuveeも入ってます。MacPhail Wightman House,Roessler La Brisa,Hirsch Vineyards Sonoma Coastと日本に入荷しているワインが結構入っています。

カベルネ系ではRobert MondaviのNapa Valley Merlot 23ドルあたりが面白いところ。今年の春に日本でも話題になったStar Lane(スター・レーン)もリスト入りしています。このワイン,おかじまやの三木香奈さんもお勧めということだったので,かなりよさそうです。値段も5000円台と米国の50ドルと同等。カベルネ系の中では安いほうです。

Date: 2008/1210 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
麻布十番のレストランCWG(California Wine Garden)で今週からランチが始まったと聞き,早速行ってきました。

ランチのメニューは「ベジタブルプレート」800円と「みやじ豚のスペアリブプレート」1000円の二つ。雑穀米のご飯とスープ,サラダが付きます。

頼んだのはみやじ豚のスペアリブプレート。するにサラダとスープがでてきます。サラダはベビーリーフのグリーンサラダでかなりたっぷり。満足できる量です。ちょっと苦味のあるリーフがおいしいです。ドレッシングが控えめで野菜の味を味わえるのもうれしいところ。

スープは日替わりだそうで,この日は卵と玉ねぎ,しいたけのスープ。しいたけの出汁が利いていてこれもなかなか。

みやじ豚

さて,メインディッシュの登場です。写真では小さく見えますが,皿がレコード盤ほどもあるからで,実際は豚の分厚い切り身が3ピース。大食らいの男性でなければ十分な量です。豚はローストしてから切ったものに,ちょっとピリ辛のBBQソースが塗ってあります。分厚い切り身ですが,歯で噛み切れるやわらかさ。そして,この豚,旨みがすごいです。特に脂身。噛むと肉汁と旨みが口の中に広がります。これは「やまいち」の特ロースに匹敵するものがあるかも。

それと,付け合せの野菜が立派。根菜中心で歯ごたえたっぷり。大根のふくめ煮もおいしい。ご飯は雑穀米に大根の葉が混ぜてあります。
雑穀米

ランチ激戦区の麻布十番ですが,これはいいんじゃないでしょうか。肉も野菜も食べた感がたっぷりありますし,味もいいです。

なかなか夜はうかがえませんが,カウンターにはブログに載っていたGary Farrellが並んでいて食指をそそられました。
Date: 2008/1210 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
書いている間に売れきれそうですが,一応載せておきます。柳屋でMarcassinのPinot Noir Marcassin Vineyard 2003が出ています。Wine Advocate誌で99点。パーカーは
The 2003 Pinot Noir Marcassin Vineyard borders on perfection. Gorgeous floral notes intermixed with steak tartare, black raspberry, sweet cherry, plum, earth, and spice characteristics almost overwhelm the olfactory senses. Full-bodied with good acidity, sweet but present tannin, and a long, 50-second finish, this is a magnificent Pinot Noir. It’s hard to choose between this cuvee and the Blue Slide Ridge 2003 Pinot. Bottom line ... life is too short not to have both.

と書いています。ちなみにここで言及されているBlue Slide Ridgeは98点でした。また,過去同誌で99点が付いているカリフォルニアのピノノワールはほかに2000年と2005年のKistler Cuvee Elizabethだけ。98点以上は1999年のKistler Cuvee Elizabethが(98-100)だったほかは,Marcassin Marcassinが1998年と2002年,Marcassin BSRが1998,1999
,2003年だけです。

また,米国の現在の市場価格は350~600ドルなので,今回の値段は決して高くありません。さすがに安旨カテゴリーに入れるのは気が引けますが…

販売ページ


PS. やっぱりすぐに売り切れました。
Date: 2008/1210 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
さすがに12月はブログネタが多く,消化するのが大変です。今日はほかにもネタがあるのですが,とりあえず既に始まってしまっているこれを紹介します。

San Franciscoの対岸BerkeleyにあるChez Panisseと言えばカリフォルニア料理の発祥の地として知られる有名レストラン。オーナーのAlice Watersは料理本もいろいろ出しています。ここで今週13日までZinfandel Weekを開催中(レストランのサイト)。メニューが特別に用意されるだけでなく,ここのセラーから古いZinfandelも供されるということ。これは絶対に貴重です。時間があったらぜひ土曜日までに訪問してください。

Chez Panisseといったら野菜中心の比較的軽い味わいの料理が多そうでZinfandel?という気がしないでもないわけですが,そのあたりはSFGateのブログに詳しい説明が書かれています。33年前の1975年からJoseph Phelpsが,Chez Panisse用にハウスZinfandelを作っており(現在はGreen&Redに変更),Zinfandelヌーボーもたびたび供されたとのこと。このイベントも今回は初めてではなく,これまでも知る人ぞ知るものだったそうです。また提供されるのはRidgeなど比較的ひきしまった味わいのZinが中心になるようです。

参考までにChe Panisseの訪問記のリンクを貼っておきます。


Date: 2008/1210 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
CWFCのナパ会長こと杉本隆英さんが,Crushpadで作るシャルドネとピノのブランドCh. Igai Takahaの最新作(2007ヴィンテージもの)がVin du 268(ヴァン・デュ・ニロヤ)に入荷しています。ほかに,同じくCrushpadで作るDainのAmerican Beautyなども。

Ch. Igai Takahaの2007ヴィンテージはシャルドネがSleepy HollowとSplit Rockの2種,ピノがAmber RidgeとSplit Rock,Sleepy Hollowの3種です。Split Rockは以前Gap's Crownといtっていた畑。Sonoma Coastにあり,Kosta BrowneやFlowersなどが使っているそうです。Sleepy HollowはMontereyのSanta Lucia Highlandsにあり,この地域がPisoniで大ブレークする前から有名だった畑。Testarossaなどが知られています。また,Amber RidgeはSiduri,Kosta Browneといった人気ワイナリや上記のDainなどがピノの供給元として使っています。

価格はシャルドネが4980円,ピノが5980円(いずれも税抜き)とかなりリーズナブル。例えば米国でAmber Ridgeのピノを探すと,Siduriで50ドル前後~,DainのAmerican Beautyが60~90ドル,Kosta Browneが90ドル~といった価格帯になります。

品質も折り紙つき。おすすめです。

Date: 2008/1209 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Enthusiast誌が今年のベスト100の第2弾としてCellar Selection,すなわちワインセラーに置いておきたいとっておき向きワインを発表しています(結果のPDF)。

前回同様,国内に入ってきているワインはあまりなく,Shafer Hillside Select 2003とかColgin IX Proprietary Red 2005といった,カベルネ系の高級なものくらいです。

上位で気になったワインというと
4位のEtude 2005 Deer Camp Pinot Noir(Carneros); $60. 96点
10位のWilliams Selyem 2005 Allen Vineyard Pinot Noir (Russian River Valley); $78. 96点
とトップ10に2本入ったピノ。残念ながらどちらも日本には入荷していあにようです。14位にはHanzell 2005 Chardonnay (Sonoma Valley); $65. 96点が入っていますが,これも国内に入ってきていたものとは微妙に違います。

また,24位にはGirard 2005 Cabernet Sauvignon (Diamond Mountain); $75.95点が入っていますが,Girardもカベルネ系のブレンドまでは国内に入っていますが,カベルネはなさそうです。75ドルというのは,このクラスではお得な部類に入りますし,GirardはZinfandelやSauvignon Blancは価格以上の品質のものを作っていますから,これはちょっと飲んでみたいです。

75位にはMondaviのReserve Cabernet Sauvignon 2005が入っています。94点。これは日本でも売っています。しかもワイナリ価格の135ドルより安いです。これはわりといいかもしれません。コメントを記しておきます。
This is a very fine, high level Cabernet that shows the impeccable nature of Mondavi Reserve. Yet it’s also very tannic and far from being drinkable. Shows a vast repository of black currant, blackberry, black cherry and new oak flavors wrapped into a smooth, velvety mouthfeel whose finish goes on forever. Masculine and authoritative, it should continue to improve for many years. Drink now, with decanting, and through 2017, at least.


Date: 2008/1209 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアワインあらかるとでArista(アリスタ)の単一畑のピノが出ています。米国で60ドルするのが5760円(税抜き)と現地価格以下です。Wine Enthusiast誌で94点,Wine Spectator誌で90点を取っているそうです。

このワイナリ,全然知らなかったので少し調べてみました。Parkerの掲示板でいくつか情報がありました。このスレッドでは「Arista seriously is a tremendously kept secret on Westside Road」と書かれていますから,米国のワイン・ファンの間でもまだ知られざるワイナリのようです。ワイナリはRRVのWestside沿いでよさそうなところにあります。

CellarTrackerのテイスティング・ノートはこちら日本でも飲んでいる人がいました

この値段ならかなりいいのではないでしょうか。

ちなみにRussian River Valleyの方は現地価格40ドルくらいです。
Date: 2008/1208 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
おととしまでとは打って変わって入手しにくなってしまったSea Smokeのピノ。今楽天では柳屋のSea Smoke TenとFoxenが作るSea Smokeの二つしかなさそうです。シャルドネはBrewer-Cliftonが作るものがWassy'sなどいくつかで。

2006年のSea Smoke TenはWine Enthusiast誌では96点という高得点。Wine Advocateでは2002が93,2003が96,2004が94点以降レビューがありません。Sea Smokeの三つのピノの中で一番コストパフォーマンスが高いのは間違いなく最廉価のBotellaですが,数年の熟成をするならやはりTenも捨てがたいところです。また,FoxenのSea SmokeはTenをさらに濃厚にしたような感じ。濃いの好き派にはたまらないワインでしょう。こちらはWine Advocateで2004が96,2005が89+です。



Date: 2008/1207 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
タイトルが紛らわしかったらごめんなさい。Richard Sanfordといえば,Santa Barbara地域を切り開いてきたワイナリSanfordの元オーナーとして知られていますが,現在はAlma Rosaというワイナリを経営しています。NapaにおけるRobert Mondaviとまでは行きませんが,Santa Barbaraを代表する生産者であり精神的支柱の一つだと思います。

そのAlma Rosaのピノとシャルドネがカリフォルニアワインあらかるとで安いです。いずれも現地価格と同等か,ちょっと安いくらい。ピノが3480円,シャルドネが2090円(いずれも税抜き)。シャルドネの方が価格的なお得感は上です。どちらも飲んだことはないのですが,Sanfordのスタンダードのピノとシャルドネがハイレベルだったことを考えると,これも期待できそうに思います。



ところでこの一週間くらい,楽天のワインショップのメルマガがほとんど届きません。柳屋のピノ特集のメールもなし。迷惑メールに分類されてもいないので,楽天側のシステム的な問題ではないかと疑っています。まあ,カリフォルニアワインを中心に扱うところは少ないから巡回してもそんなに手間ではないのですけど。
Date: 2008/1206 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ソノマのGundlach Bundschu(ガンロック・バンチュー,日本ではグンドラック・ブーンドシューとも)が太陽光発電システムを導入しました(元記事)。

導入したシステムは2系統。一つは水の再利用に使うもので,池自体に太陽電池のパネルを設置しました。発電量は30W。

もう一つはワイナリ全体で使うもの。80kWの出力で60%の電力をカバーするとのことです。これで年間1万5000ドルを節約できる見込み。

ただ,このパネルを設置するため,5年前に植えた1.3エイカーのピノの畑を抜いてしまったとのこと。毎年の生産量換算では7万ドルになるとのことで。差し引きすると大分損しそうです。そこまでしても環境に熱心であるということをアピールする必要があるということでしょう。
Date: 2008/1204 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Enthusiast誌が2008年のTop100を発表しました(結果のPDF)。とはいえ来週には「セラー・セレクションのベスト100」,再来週には「ベスト・バイのベスト100」も発表されます。セラー・セレクションは,セラーに入れて保存しておきたいワインのベスト100,ベスト・バイとはお買い得ワインのベスト100です。

ではTop100とは何かというと,
In short, they represent the most diverse and dynamic segment of the wine industry. They are wines that offer extraordinary quality at prices that still represent affordable luxury. They are mostly wines that can be consumed over the near term, although some will undoubtedly benefit from cellaring.

ということです。まあ,中間的存在ということで^^;

このリスト,日本に入荷されているワインとはビンテージ違いだったり畑違いだったり,なかなかマッチするものがありません。その中で見つけたのは「カレラ」。

またかよといわれそうですが,今回はマウント・ハーランのシャルドネ2006です。93点で53位に入っています。
Brilliant Chardonnay, compulsively drinkable. You’ll find a fabulous array of flavors, ranging from pineapples, mangoes and limes to lees- and oak-influenced smoke and creamy vanilla. There’s also a juicy streak of crisp acidity and a flinty tang of minerals in the finish. Very fine.

米国で25ドルのこのワイン。「竹澤」の2840円はかなり安いです。間違いではないかと思うほど。セントラル・コーストとほとんど同じ価格。これはお勧めです。また,Wassy'sはポイント10倍中。


もう一つはSaxum(サクサム,サクソン)のJames Berry Vineyard,プロプライアタリー・レッド。95点で70位です。
Solidly in the Saxum style, which is to say a high alcohol (15.5%), massively flavored wine of enormous concentration and power. The blackberry, cherry, cassis and chocolate flavors have all kind of overtones, ranging from licorice and vanilla to gingerbread and candied violets. Saxum has become a cult favorite, one of the highest-priced brands from Paso Robles, and wines like this are the reason why. Drink now and through 2008. Syrah, Mourvèdre and Grenache.


Date: 2008/1203 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Culinary Institute of America(CIA)が第3回となる2009年のカリフォルニアワイン名誉の殿堂を発表しました(第1回第2回)。

まず,今回新たに「パイオニア部門」ができ,Beringerの創設者であるFrederick and Jacob Beringerが選ばれました。この部門は1989年までに亡くなったカリフォルニアワインのパイオニアに与えられるということで,1回目の大半,2回目も数人はここに相当していたわけです。2回目で存命者を増やしたのを今年以降はさらに推進するということでしょう。

残りは
Gerald Asher
Jack and Jamie Davies
Jess Jackson
Carole Meredith, PhD.
Justin Meyer
Warren Winiarski, PhD.
の6組,7人。ジェラルド・アシャーはグルメ誌のエディター。日本でもかつて本が出ていました。



Davies夫妻はSchramsbergの創設者,Jess JacksonはKendall-Jacksonの創設者,一人飛ばしてJustin MeyerはSilver Oakの創設者,Warren WiniarskiはStag's Leap Wine Cellarsの創設者。Carole Meredithという人はLagier-Meredithの共同所有者ですが,そのことよりもUC DavisでDNAを使ったブドウの由来の同定で功績を挙げたことが重要です。

Jess Jacksonを除くとナパのワイナリ関係で,歴史的にナパが中心であったのは確かなのでしかたないでしょうが,ちょっと偏っている感じもします。ちなみに昨年はWenteの創設者やRidgeのPaul Draperがナパ以外のワイナリ関係者でした。

まあ,これでナパも有名どころは抑えた感じがあるので,来年はソノマやセントラル・コーストからも選ばれるのではないでしょうか。
Date: 2008/1202 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
カラマーゾフの兄弟の新訳で話題を呼んだ光文社古典新訳文庫で,同じ訳者(東京外国語大学学長の亀山郁夫さん)による「罪と罰」の刊行が始まりました。「罪と罰」を読んだのはたぶん20年くらい前で,内容もほとんど忘れてしまっていましたが,これを機会に新訳を読んでみることにしました。

ほとんど初読みたいなものですし,ロシア文学やドストエフスキーに詳しいわけでもない一般人の感想としては「確かに読みやすい(ような気がする)。それでもかなり大変ではあるけど,2回読むとずいぶんクリアになる」と感じました。1巻は原著の第1部と第2部,主人公のラスコーリニコフが高利貸しの老女を殺すまでと,マルメラードフの死までが描かれます。例によって異様に饒舌で,行動を計りがたい人たちが登場するので,人を覚えるのは,呼び名などをかなり統一させた本書であってもやはり大変。どうしても「この人どこかででてきたっけ」というところが出てきます。2回読むとそのあたりがすっきりして全体像が見えてきます。ストーリー自体はラスコーリニコフを中心に時系列で進んでいるので,パラレルに行きつ戻りつするカラマーゾフと比べると,素直です。

2回読んですっきりしたところの例として警察署の事務官「ザメートフ」があります。ザメートフはラスコーリニコフが警察署に行く場面(224ページ)に「この事務官にはひどく興味をそそられた」と名前なしで登場し,ポマードで撫で付けた頭など,容姿の詳しい描写はあるものの警察署のエピソードの間は名前が出てきません。その次にはラズミーヒンとの会話の中で「ここの警察署の事務官をしているアレクサンドル・ザメートフという男とも知り合いになった」とあっさり触れられます。会話中ではその後295ページに登場してここでラズミーヒンが彼を絶賛することで,急に話の中における重みがまします。

そして本格的に再登場するのは「水晶宮」に行く378ページ。「あのときと同じ格好で…」となるわけですが,最初に読んだときは「これはだれだっけ,あのときっていつだ?」と思ってしまいました。

レベジャートニコフなども冒頭でちらっと言及されただけで,後から登場しますが,たいていどこでどう言及されたかは忘れています。読み直しをすると,「この人あとからここで出てくるんだ」と思いながら把握できるので,より小説の構造が見えやすくなります。それで,本訳のすっきり具合もより見えてきます。

というわけで久々に読む罪と罰,やっぱりこれだけ骨格がしっかりした小説を読むのは楽しいです。続きも楽しみ。

Date: 2008/1202 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
12月1日に再開するという情報もあったCOPIAですが,おそらく融資の交渉がまとまらなかったのでしょう,連邦破産法チャプター11
が申請されました。日本で言えば会社更生法に当たります。
"Copia, the ambitious food, wine and art museum in Napa, Calif., today filed for protection under Chapter 11 of the Bankruptcy Code."

Copia Files for Chapter 11 - Diner’s Journal Blog - NYTimes.com

チャプター11を申請したということは,どこかが手を出せば再建の可能性はあるのかもしれませんが,これまでと同様に事業をするのは無理でしょうね。それでも何らかの形で存続してほしいです。
Date: 2008/1202 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Gary Pisoniのワイナリの下位版Luciaのシャルドネが柳屋の月間セールになっています。このワイン,ワイナリの価格は40ドルが4580円(税抜き)と,ほとんど変わらない価格。生産量は467ケースとかなり少ないです。

ワインに畑名は付いていませんが,Pisoni Vineyardの三つの小ブロックからできているということです。LuciaのピノはPisoni,Garys'を中心に他のSanta Lucia Highlandsの畑のブドウも使っていますが,これはPisoniだけ。生産量もピノの半分ということで,かなりお得感があります。

Pisoniの畑のシャルドネはまだ飲んだことありませんが,同じ地域のRosella'sはAugust Westのものを飲んだことがあり,かなりおいしかったです。Luciaも期待できそうです。

なお,3本買うと同梱12本まで送料無料というのも見逃せないところ。
Date: 2008/1201 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
11月は10月以上にアクセスがありました。下旬はサンクスギビングによるネタ枯れなどで,ちょっと記事をさぼりましたが,アクセス上位に今月の記事が多く入りました。結果を見てみましょう。
1. 欧州人はミシュラン東京をどう見ているか
2. dancyuワイン大賞でピノ・ノワール大賞になったカレラ
3. ナパ撮影の映画は「サイドウェイ」の日本版
4. 【保存版】ブショネのワインを救う方法
5. スクープ!dancyuピノ大賞のカレラには2種類あった!?
6. カレラ ジェンセンあります
7. まとめ:飛行機内のワイン持込と箱について
8. カレラ・マウント・ハーラン・キュベ・ピノ・ノワール2006飲みました
9. ラデュレ@日本橋三越のマカロン
10. コルクは呼吸などしない

1位になったのは,星乱立のミシュランガイド東京を欧州の人がどう見たかという話。最終的な目的が,ミシュランに載ったレストランにはワインも供されるべきではないかというところにあるので,ちょっとストレートに読みにくいところもありますが,オリジナルな情報として価値が高いものだと思っています。野々宮さんのブログで紹介されたので,そこから結構アクセスが来ました。もっといろいろな人に読んでもらいたい記事です。

2位,5位,8位はdancyuのワイン大賞で5000円以下のピノ・ノワール大賞になった,カレラ・マウント・ハーラン・キュベ関連。「カレラ」の引きはやっぱり強いですね。のり子さんが公開情報とラベルの情報が違うことに気付いたため,普通のワイン紹介とはちょっと違う方向に進みました。この話題,もう少しいろいろ情報が集まるかと思ったのですが,あんまりだったのがちょっと残念です。

3位も今月の記事。記事公開直後に,ページビューの山が来るのが普通ですが,この記事は月末にもう一回山が来ました。「鈴木京香 ナパ」などで検索した人が結構いましたが,何か別のきっかけがあったのでしょうか? 鈴木京香さん,今のドラマ「SCANDAL」も人気らしいので,その関連かもしれません。

4位,6位,7位はランキングの常連。

9位,10位は先月の記事。9位のマカロンは先月の1位,その名残でランクに入りました。10位は今月上旬と下旬にアクセスの山がありました。上旬の山は,神の雫関係の記事を書いたときにリンクを貼ったのが理由,下旬の山は今日記事を書いたshuzさんのブログからでしょう。

11月は当月と前月の記事が7本と多く入りました。
Date: 2008/1201 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
10月に書いた「コルクは呼吸などしない」という記事は,割と読まれた記事でしたが,先月今度はshuzさんのブログでワインの熟成とコルクとの関係が議論になりました。また,ここにコメントしているlunatic666さんも,自身のブログにコルクは空気を通すのかどうかについて書かれています。

shuzさんの記事のコメントの最後の方には堀賢一さんも登場しています。堀さんが紹介されたボルドー大学のパウロ・ロペス教授のプレゼン資料(PDF)によると,酸素の透過量はスクリューキャップ<テクニカル・コルク<ナチュラル・コルク<合成コルクだということですが,ナチュラル・コルクの場合であっても最初の1年を過ぎてからの流入はほとんどなく,長期熟成が「コルクの呼吸」によるものだとは,やはり言えないそうです。また,ここでどこからこれらの酸素が透過(あるいは流入)してきたのかは今後の研究が必要だということです。

また,堀賢一さんは
1990年代に、コルク栓が用いられたボトルと不活性な素材よって封栓されたボトルの科学的な分析を試みたイタリアのシエナ大学とピサ大学の共同研究チームは、「コルクは一般に考えられているほど不活性ではなく、ボトル熟成中にワインと能動的に反応して揮発性物質を放出し、ワインに『熟成香』を与えている」と米国のワイン学会ASEVで発表しています。

天然コルク栓とステルヴァンがそれぞれ用いられた、同一の2本のワインを比較試飲した場合に、香りや味わいに違いを感じることがありますが、私はこの「コルクはボトル熟成中にワインと能動的に反応している」という考えに賛成です。
ともコメントされています。コルク自体がワインと反応するというのは意外な感じですが,それで説明できる部分も確かにありそうです。これが真実であれば,長期熟成にはやはりコルクがよいという結論になるのでしょうか。

ブログや掲示板での議論というのは,マイナスに向かってしまうことが多いですが,今回はいろいろと分かって有意義でした。
Date: 2008/1130 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアワインあらかるとにトニー・ソーターのロゼのスパークリングが入荷しています。ソーターのピノと同じく「ビーコン・ヒル」のブドウを使ったこのロゼ,Wine Advocate誌のJay Millerは92点という高得点を与えています。
The 2004 Beacon Hill Brut Rose is salmon pink-colored with a persistent stream of tiny bubbles, an attractive mousse, and aromas of rose petals and strawberries. Crisp, lively, and concentrated, this flavorful bubbly should drink well for several years.

If our economic doldrums have caused you to forego Dom Perignon Rose and Roederer Cristal Rose, keep in mind that for the price of one bottle of those stellar Champagnes, you could purchase an entire case of Tony Soter’s Beacon Hill Brut Rose.

と,「ドンペリ」や「クリスタル」のロゼよりはるかに安いけど,その代替になりえるという評価です。先日紹介した,Iron HorseのWedding Cuveeの3倍近い値段ですが,クリスマスなのでちょっと高級な泡を,というのならこれもありでしょう。

Date: 2008/1126 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
故Robert Mondaviの次男Tim Mondaviの新しいワイナリContinuum(コンティニュアム)のデビュー・ヴィンテージが日本に入ってきました(過去記事1過去記事2)。米国で最安120ドル弱なのが約2万円なのでちょっと高いですが,やっぱりOpus One価格なのでしょうか?

評論家の評価は高く,Robert Parkerは95+というレイティングを付けています。
this 2005 exhibits a dense ruby/purple color followed by a beautiful nose of lead pencil shavings intermixed with creme de cassis, subtle wood smoke, and hints of bay leaves as well as spring flowers. Full-bodied with lovely purity, nicely integrated wood, tannin, acidity, and alcohol, and a long finish reminiscent of a classic Bordeaux Pauillac, while accessible, it should age effortlessly for 15 or more years.

これを下に示すOpus Oneへのコメント(最新は2002年ヴィンテージに対するもの)と比べると熱の入り方が全然違うのがよく分かります。
it is excellent, possibly outstanding, but remains significantly over-priced vis a vis the finest wines in this price range.


故Robert Mondaviの二人の息子のうち,もう一方の兄Michaelもこの秋に新しいブランド「M」を立ち上げたはず。こちらがどうなのかも気になるところではありますが,過去記事に示したように,Continuumは生前のRobertも参加していたということで,よりMondavi直系と言えるでしょう。
Date: 2008/1126 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
The Cork Boardに,COPIAの記事が載っていました。これによるとNapa Valley Register(なぜかアクセスできません)に元従業員のコメントが書き込まれていたそうです。以下がその内容。
…I’ve talked to several employees that were impacted and some ex employees that were laid off in Sept. Copia as it exists now is done. They were told Friday Copia was closed permenantly through the rest of the year. They have a small crew of Management, Wine, and Maintenance employees, about 10, standing by to maintain building for prospective buyers and inventory assests. Copia’s board is looking to lease a space in downtown Napa to continue operations. This is what Copia’s upper management doesn’t want out to the public. All Copia employee’s are being paid wages and vacation time owed…

これによると,少なくともこれまでの形のCOPIAは事実上終了,今後は建物を買い取ってくれる相手を探し,そこ(かあるいはナパの別の場所)を借りて運営をしたいということのようです。
Date: 2008/1126 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
家庭でワインを作るためのキット「WinePod」は2年以上前に記事に書いたことがあります。その後4499ドルという価格も明らかになり,「面白いけど売れないだろうなあ」と思っていたのですが,意外とがんばっているようです。

New WinePod
上に示したのはGaragiste by WinePodという廉価版。1999ドルとオリジナルの半額以下です。温度センサーや自動温度制御,温度とBrixの自動記録機能などが省かれています。その代わり保温カバーを使って温度変化を最小限にとどめられます。1回にできるワインはオリジナルと同様4ケース。

また,Crush ClubというCrushpadのようにカスタムでワインを造るサービスも始めています。1ケース499ドルからとお手ごろ価格です。冷凍したブドウを使うため,秋以外でもワイン作りがはじめられます。

さらに,ナパのGustavo Thrace Wineryも,4ケース単位で顧客の注文を聞いてWinePodを使ってワインを作るサービスを始めています。
Date: 2008/1125 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
どうにもならないほど長いタイトルだが原題は「The Billionaire's Vinegar」,億万長者のヴィネガーといったものだ。これじゃあなんだか分からないよということで,このタイトルになったのだろう。“ジェファーソン”,“世界一高いワイン”といったキーワードにサブタイトルまで付けて,ちょっとやり過ぎ感はあるが「酔えない事情」とまとめた辺りはいいと思う。

ジェファーソンとは米国第3代大統領トーマス・ジェファーソン。ワイン界ではホワイトハウスの地下にワインセラーを築き,2万本ものワインを購入した人として知られている。このジェファーソンが購入して頭文字の刻印を入れたというワインが本書のテーマ。1985年12月,このワイン「1787年のラフィット」はマイケル・ブロードベント率いるクリスティーズのオークションで10万5000ポンド,約3000万円という価格でフォーブズ家によって落札された。今なお,一番高いワインという称号を維持している。

話が怪しくなるのはここからだ。1本限りかと思われたジェファーソン・ボトルは,最初にこれを発見したというドイツ人のコレクター,ハーディ・ローデンストックによって次から次へとオークションに出されていく。また,トーマス・ジェファーソンの研究をしているモンティチェロからは,ボトルの真贋について疑義が呈される。

さらに,スノビズムの極致とも言える,コレクターによる大テイスティング会やパーカーやジャンシス・ロビンソンといった評論家がこれに絡むことにより,話は醜悪さを増していく。

事実は小説より奇なりというが,本書における「事実」はどこにあるのか。少なくとも「現実」は奇怪そのものである。

本書は丹念な取材によって,この複雑怪奇な話をしっかりとまとめ上げている。ワイン好きにとっては興味深い本だろう。ただ,ワインが嫌いな人に読ませたら,ワイン好きへの偏見を持つことになりそうだ。ジェファーソン・ボトルと同様,取り扱い注意の本である。

Date: 2008/1125 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパにWine, Food&Arts Centerとして作られたCopiaが金曜日,予告なしに一時閉館しました。Napa Valley Registerの記事によるとドアに「Copia is temporarily closed. Please visit our website at www.copia.org for updates and information」と書かれていたそうです。現在のところCopiaのWebサイトには何も掲示されていません。

CopiaといえばRobert Mondaviの肝いりで作られた施設であり,Mondaviの財政が傾いた一因とも言われています。当初から客の入りが悪いなど赤字体質を続けており,先日は建物だけを売却するというニュースが流れていました。今後はどうなるのでしょうか。

【追記】Decanter誌によると,12月1日に再オープンするそうです。今は7800万ドルにおよぶ借金を今後どうするか交渉中で,それが大詰めの段階だということです。
Date: 2008/1124 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋ネタが続いて申し訳ないですが,めったに日本に入荷しないLoring Wine Companyのピノ。2004年のGarys'とRosella'sが追加されています。まあマニア向けですが…


Date: 2008/1123 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
今更の紹介ですが,クリスマス用のスパークリング・ワインを買っていないなら,今月中に柳屋でアイアン・ホースのウェディング・キュベ買うのがお勧めです。米国で安いところが30ドルを少し切る程度,40ドル近くで売っているところもありますからぜい抜き3500円はほぼ現地価格でしょう。

このスパークリング,このサイトを見ている人にはもう説明は要らないだろうと思いますが,通りすがりの人もいるかもしれないので一応ちゃんと書いておきます。シャンパーニュと同じ製法で作られ,3年間熟成してから出荷されます。ピノが約9割と主体で,ほのかなピンク色が付いているのが特徴。ロゼほどではありませんが,華やかな雰囲気を味わえます。料理も軽めの肉料理まで,かなり幅広くあうでしょう。とにかくするする飲めておいしいスパークリングです。


また,アーベンワインショップではクラシック・ヴィンテージ・ブリュットが3000円台。これもお買い得です。こちらはピノが2/3くらい入っており,4年の熟成を経て出荷されます。こちらの方が重厚なイメージがあります。
Date: 2008/1121 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
ミシュランガイド東京2009が出版されましたが,星の数は合計227。世界一星の数が多い都市なんだそうです。

このミシュランガイド,昨年の2008には出版後,いろいろな批判も出ましたが,ミシュランの本場欧州の人は東京のガイドをどう見ているでしょうか。

Grand Jury Europeen(GJE)は1996年に設立された団体で,パーカーなどの評論家とは独立したワインの評価や普及活動をしています。GJEのメンバーが4月に来日して星付きレストランを食べ歩いた(読売新聞の記事)のですが,このほど,その結果をまとめられたので紹介します。なお,これはGJEを主催するフランソワ・モース氏から直接いただいて掲載許可をもらった文章で,現時点ではほかに公開されていません。日本語でいただいたものに改行を加えたくらいでそのまま掲載していますので,少々読みにくいですが,下手にいじらないでおきます。



» 続きを読む

Date: 2008/1119 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
妙ないわくが付いてしまったdancyuピノ・ノワール大賞(5000円以下)のワインを飲みました。ヴィノラム輸入でRyanバージョン,ガラス栓ではなくコルクでした(ガラス栓が良かったのに~)。

香りはそれほど強くないですが,味わいは赤系の果実味を中心にエキスたっぷり,口当たりはシルキー。かなりおいしいです。若干タンニンはありますが,全体のふくよかさがそれを覆い隠します。三日間かけて飲みましたが,味・香りとも落ちませんでした。

カレラは以前メランジュという,やはりエステートの畑のブドウをブレンドしたワインを作ったことがありましたが,メランジュが格落ち感ありありだったのに対し,今回のマウント・ハーラン・キュベはしっかりエステートっぽさが出ています。もう少し酸があるとさらにバランスが良くなっただろうというのがちょっと惜しいところですが,この価格帯なら十分納得です。

あとはJensen入りの方の味わいが気になります。家の近所のやまやはRyanの方でした。楽天のワインショップを見てみると,

ここは実は今回買ったところですが,サイトにはファースト・ロットの比率が書いてあったので,購入後に申し入れてRyan入りになっていることを書いてもらいました。


これらは比率の記載なし。


はファースト・ロットの比率。


に書いてあるのは2005年の比率


これらはなんと2003年の数字。生産量も今は1stロットだけで3000ケース以上です。

いい加減なショップが多いことはよく分かりました(^_^;)
Date: 2008/1118 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
スポッツウッド(Spottswoode)のカベルネはナパの高級カベルネの中でも,比較的値上がりをせず,また日本でもリーズナブルな価格で入手できるワインです。それでいて,Wine Advocate誌では高評価を続けています。1999年以降のレイティングは90,91,95,97,94,91,96。96点を取った2005は,2006年の評価(91-94)を2007年に上方修正しています。コメントは
The prodigious 2005 Cabernet Sauvignon Estate may be Spottswoode’s strongest effort since their superb 2002 and 2001. A deep ruby/purple color is accompanied by a classic bouquet of violets, graphite, blueberries, and creme de cassis with hints of licorice and cedar. Stunningly pure and elegant as well as substantial and authoritatively flavored, this is a long, rich, concentrated wine with the grace of a ballerina. Give it 2-3 years of bottle age and consume it over the following 20-25+ years.

ピュアな果実と深み,バレリーナの優雅さというのはマルゴーに似ている(2006年のレビューでパーカーは「resemble a good vintage of Chateau Margaux」と書いています)というイメージと重なります。

前置きが長くなりましたが,米国での実売が130ドルくらいなのが柳屋は税抜き1万3800円。同等の高い評価を受けている他のカベルネと比べたらかなり安いと思います。

Date: 2008/1118 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
パシフィックワインセラーズでマルティネッリ(Martinelli)のピノが安いです。Zio Tony Ranchと7 Mulesがどちらも税込みで6750円。現地価格でもZio Tony Ranchは95ドル,7 Mulesは62ドルしますから,実質それより安いです。しかも送料無料で,今週21日9:59分までは楽天のポイントが10%付きますから実質6000円程度になります。はっきりいってこれはかなり安いです。

いつも書いていますがMartinelliのピノは全般に力強く濃いタイプ。好きな人はとても好きですが,繊細なピノや酸味の強いピノが好きな人にはあまり向きません。Zio Tony Ranchのパーカーのレビューは以下のよう。
The 2004 Pinot Noir Zio Tony Ranch shows plenty of raspberry, soy, and fig notes along with hints of pomegranate and cherry. This spicy, full-bodied Pinot reveals nicely integrated oak, a savory, expansive palate, and a heady finish.

また,パーカーは90点を付けていますが「ボトル詰め後すぐにテイスティングしたので,レイティングの点数はやや控えめになっているかもしれない」と書いています。ご参考まで。
Date: 2008/1115 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋ではPisoniのPisoni,カリフォルニアワインあらかるとではフラワーズのキャンプ・ミーティング・リッジと,どちらもレアもののピノが出ています。Pisoniは2000年とヴィンテージ的にもレア。個人的にはどちらかというとPisoniを取りたい感じです。どちらも少量なので買いたいかたはお早めに。

ちなみに2000年はナパのカベルネはここ10年でおそらく最低だった年ですが,かなり離れているPisoniは,悪い年ではありません。WAではPisoniのPisoniは評価されていませんが,Arcadianが87,Testarossaが89,Patz & Hallが92,SiduriとOjaiが93点です。過去にWAにおけるSLHの畑のレイティングをまとめた記事がありますのでご参考にしてください。

Date: 2008/1114 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
第44代米国大統領になるバラク・オバマ氏の自伝。とはいえ本書が書かれたのは1990年代前半。描かれているのは1961年に氏が生まれてから1988年に初めてケニアを訪れるまでだ。大統領はおろか,議員にも弁護士にもなる前の青春時代のバラク・オバマであり,本書の基調をなすのは自分探し,父親探しの旅だ。

今の彼を見ると,若き成功者に見えるが,本書を読むとアイデンティティを確立するのに悩んでいたことがよく分かる。アフリカ系アメリカ人とはいえ,奴隷の末裔ではなく,父親はケニアからの留学生,母親はカンザス州出身の中産階級の白人。父親は小さいときに離婚してケニヤに帰国。母親と母方の祖父母という白人家庭に育てられている。

わずか40数年前であるが,氏が生まれたのは米国で公民権運動が盛んだった時期。つまり,黒人はバスに乗れないなど実質的な差別を数多く受けていた時代である。したがって,生い立ちにも差別との出会いが重要なテーマになっている。また,祖父母には「バス停で黒人にお金をせびられて怖い思いをした」といった具合に差別主義ではないものの,白人の立場からの黒人との体験がある。黒人であること,何が差別で何が差別でないかなど,その青春時代は黒人としてのアイデンティティを模索する日々であった。

そして,その次にやってくるのがほとんどあったことがない父親の問題だ。彼にとって父親はケニアにおけるエリートであり,一種のヒーローだったのだが,次第に父親の苦悩や没落についても知るようになり,自身の中での父親の位置付けに苦慮するようになる。本書の最終章でありクライマックスになるケニア編では,ついにケニアを訪れたことにより,自分探し父親探しの旅を完結させることが描かれる。

バラク・オバマの演説のうまさにヒトラーになぞらえる人もいるが,本書を読めば,彼がどのように,考え悩んだ上に今の境地にたどり着いたのかが想像できるような気がする。その姿はヒトラーとはほど遠い。

最後に,dan kogai氏も書いているように,邦題の「マイ・ドリーム」はよくない。原題のDreams from My Fatherの方がはるかに内容にあっている。また,氏がDreamという言葉を使うとき,やはりそこにはキング牧師の「I have a dream」がどこかで奏でられているような気がする。

Date: 2008/1113 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
先日紹介した,雑誌dancyuで5000円以下のピノ・ノワール大賞に輝いた「カレラ ピノ・ノワール マウント・ハーラン・キュベ 2006」。実はこのワインには2種類あることが判明しました。

CaleraのWebサイトにテクニカルシートとして掲載されているのは
Jensen Vineyard 8%
Mills Vineyard 42%
Reed Vineyard 3%
Assorted younger vines 47%
と,人気のジェンセンを含んだブレンド。ところが,所沢市在住ののりこさんが買ったボトルの裏ラベルには
Ryan Vineyard 69%
Assorted younger vines 31%
という全く違う比率が記載されていました。

ワイナリに問い合わせたところ,テクニカルシートに書かれているのは2007年9月~10月にボトル詰めされたもので3239ケース作られたとのこと。一方,のりこさんが買ったのは2008年3月に追加でボトル詰めしたもので1122ケース作られたそうです。ブレンドは異なるものの「味わいや香りはほとんど最初のと変わらない」とCaleraのDoraさんは言っています。
Later, we decided to bottle a second batch of 2006 Mt. Harlan Cuvée that we felt was very, very similar in taste and aroma to the main batch


発見したのりこさんは「これってどういうことでしょう。比率が違うんだったら表ラベルでもちゃんと違いが分かるようにするべきではないかしら。安い○○○で買ったのが失敗だったかなあ」と少々おかんむり。また「ピノ大賞に選んだdancyuさんには本当に同じ味だか検証してほしい」とのこと。確かにdancyuで賞を取ったのがどちらのボトルかも気になるところです。

あなたのボトルはどちらでしょう?

というところで緊急アンケートを実施します。下のリンクからどうぞ。




【追記】dancyuに問い合わせたところ,「ボトルは廃棄してしまったので分からない。インポータに確認するのは難しい」とのことでした。
Date: 2008/1112 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Loring(ローリング)のピノは,2~3年前にどこかのショップでちょっと扱ったことがあったような気がしますが,日本では入手困難です。ただし,ワイナリ価格は40ドルくらいだったと思うのでかなり高いです。



ワイナリから買う場合は最新ヴィンテージは2007。価格はどれも46ドル。秋リリースはBrosseau,Durell,Garys',Graham,Keefer Ranch,Naylor Dry Hole,Rosella's,Sheaです。ご連絡ください。

ところで,今LoringのMLメンバー向けWebページを見ていて気付いたのですが,2007年のヴィンテージからLoringとAugust WestでRosella'sのブロックを交換したそうです。Loringの667クローン1エーカーとAugust Westの828クローンの1エーカーを取り換えたとのことで,これが全体のどれだけに当たるのか分かりませんが,味にどう影響するのか興味深いところです。

ちなみに交換理由はAugust WestのEd Kurtzmanが828クローンは自分の好みよりビッグ過ぎるからということ。結果としてLoringのRosella'sは
our 2007 Rosella's is definitely the biggest we've made in years. Super rich and plush, it's also more fruit forward than we've seen of Rosella's lately.

になったということです。
Date: 2008/1112 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
ナパのRutherford AVAに属するワイナリの団体であるRutherford Appellation Wineriesが初のパスポート・イベントを12月6日,7日の週末に開催します。

参加費は50ドル(日曜日だけなら40ドル)。オンラインでチケットを購入して,そのときに登録したワイナリで当日チケットを受け取ります。

参加ワイナリは
Alpha Omega
Beaulieu Vineyard
Honig Vineyard & Winery
Peju Province Winery
Piña Napa Valley
Provenance Vineyards
Rubicon Estate
Rutherford Hill Winery
Slaughterhouse Cellars
St. Supery Vineyards & Winery
Tres Sabores Winery

普段オープンしていないワイナリも参加していることや,ワイナリによってはバレル・サンプルの試飲,料理(おつまみ)の提供などがあります。ワイン購入時に割引があるワイナリも。詳しくは参加ワイナリ一覧を参考に。
Date: 2008/1111 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌の年間トップ100の発表が始まりました。現在,10位と9位が発表されています。

10位はSeghesio(セゲシオ)のZinfandel Sonoma County 2007。WSでは93点のレイティングです。24ドルという価格,6万8000ケースという生産量と,WSの基準に合ったワイン。ちなみに昨年のトップ100では2005年の同ワイン(WSで90点)が91位に入賞しています。なぜかWSで91点の2006年はスキップされてしまいました。

日本で現在売っているのは2005か2006で,2007はまだ入荷していないようです。Seghesioはワイナリで試飲をしたことがありますが,割と素直で普通のジンファンデルだったということしか記憶にありません。また飲んでみないといけないですね。

Date: 2008/1110 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
ソノマのSebastopolの近くにあるLittoraiが新しいワイナリを構築し,ビジターを受け入れるようになりました。

Littoraiではバイオダイナミックなブドウ作りを2001年からやっており,ワイナリもサスティナブル(持続可能)なものになっているとのこと。Littoraiとはラテン語で沿岸を意味する「litor」の複数形であり,涼しい沿岸の気候を利用したシャルドネとピノで知られています。日本でも一部のワインは売っていますが,米国でもかなり入手困難なワインであり,訪問する価値はありそうです。

こちらにはワイナリ構築中の写真があります。

訪問は予約のみ。707-823-9586に電話するかinfo@littorai.comにメールして予約します。

Date: 2008/1109 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
前記事のコメントでナパさんが紹介してくださった「Merlove」(Merlot愛好者による,Sidewaysへの返歌的なドキュメンタリー)の監督Rudy McClainが,Twitterに撮影の隠し撮り?を載せていました。

Share photos on twitter with Twitpic

小日向文世さんと鈴木京香さんが見えますね。写真が見づらい場合は,画像のリンク先のページで「Rotate Right」してください。
Date: 2008/1109 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパで日本映画の撮影をしているという記事を前に書きましたが,米国で2004年に公開(日本では2005年)され,2005年にアカデミー賞の脚色賞を受賞した「サイドウェイ」(Sideways)の日本版だということが判明しました。
"菊地凛子、鈴木京香らが、2005年公開『サイドウェイ』新バージョンに出演"
ニュース ニュース詳細:チケットぴあ[電子チケットぴあ|チケット情報・販売]

リンク先の記事によると小日向文世がマイルズに相当する役,生瀬勝久がジャックに相当する役になるようです。また,舞台はサンタバーバラではなくナパ・ヴァレーになります。

Sidewaysにおける哀愁が,スノビッシュなナパとはちょっと合わないような気もするのですが,どういう感じになるんでしょうね。公開は2009年秋だそうです。楽しみです。
Date: 2008/1107 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
【注】このワイン,2種類あることが分かりました。詳しくはこちらを。

dancyuの2008年12月号は「ワイン大賞」の特集でした。力が入っているようではありましたが,あまり琴線に触れる部分はなく…

その中でピノ・ノワール大賞5000円以下部門で優勝したのがカレラのマウント・ハーラン・キュベ2006。単一畑のブレンドで早飲みできるものを目指しています。ワイナリ価格が30ドルなのに対し,日本では安いところでは3000円台。格下のセントラル・コーストでも4000円台が普通であることを考えると,かなり割安です。

元々人気のカレラですし,安いところはすぐ売り切れると思うのでお早めに。

Date: 2008/1106 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
昨日,買収する側のCos d'Estournel(コス・デストゥルネル)のインタビューを紹介したばかりですが,同じ11月5日付でなんとMontelena(モンテリーナ)のBarrettファミリーが売却のキャンセルを発表していました。
"Chateau Montelena Winery announced today it has terminated its sale agreement with Michel Reybier for the acquisition of the 127 year old Estate as Reybier Investments has been unable to meet its obligations under its contract with the Barrett family, who will retain ownership and not offer the winery for sale."
Chateau Montelena Announces Termination of Sale Agreement With Reybier Investments

Reybier InvestmentsというのがCosのオーナーですが,契約条件に課せられた義務を果たせなかったということです。どういった契約条件だったのか明らかになっていませんが,一体何があったのでしょう。ただ一方で
"The process that just ended did not result in the outcome we or Mr. Reybier desired. However, we find ourselves energized by the enthusiasm and vision expressed by all the parties who bid for ownership of Chateau Montelena. We now embark on a pursuit with which we are familiar and uniquely capable -- to realize the full potential of this unique and special property,"

と喧嘩別れではないことを匂わせています。社交辞令的な感じもしないでもないですけどね。

というわけで,昨日「買収した」と書いたのは間違いでした。訂正しておきます。なお,個人的には昨日のインタビューでちょっとげんなりしていた部分もあったので,「ほっとした」というのが正直なところです。
Date: 2008/1106 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Newton(ニュートン)というと数年前にブームになったシャルドネに代表される「Unfiltered」のラインが有名(シャルドネのほか,カベルネ・ソヴィニョン,メルローがある)ですが,その上にランクするPuzzle(パズル)というボルドーブレンドがあります。畑を112個の区画に分けて,それぞれ最適なときに収穫して小ロット専用の区画で別々に発酵,熟成させ,ここから最適なブレンドを決定するという凝ったワイン。パズルのようにブレンドを決め,できたものがそれぞれのパーツよりも良くなっているということからその名が付いたようです。

このワイン,2004年はWine Advocate誌で94-96点という過去最高の評価。パーカーは
The proprietary Bordeaux blend, the 2004 The Puzzle (70% Cabernet Sauvignon, 17% Merlot, and the rest Cabernet Franc) is a brilliant 1,000-case cuvee, showing the fabulous mountain terroir of the Newton Vineyard. This wine was still not in bottle when I tasted it, but by the time this report comes out, it will have been bottled unfiltered. Deep ruby/purple to the rim, with an exuberant display of aromatics consisting of black tea, creme de cassis, charcoal, incense, and again some truffle notes, the wine is full-bodied, with nicely integrated acidity, wood, tannin, and the influence of barriques kept well in the background. This is a big but impressively well-balanced wine that should come into its own in 3-4 years and last for 20-25 years.

と書いています。他のニュートンのワインと同様,飲むのはしばらく我慢した方が良さそうです。

米国での価格は65~100ドル。これがカリフォルニアワインあらかるとでは6000円台(税抜き),ワインダールでは「取り寄せ」扱いですがなんと5000円台と,現地価格より安くなっています。
特に後者は「激安」といっても過言ではないでしょう。この値段のうちに買っておいたほうが良さそうです。



【追記】柳屋にも入っていたので追加しました。
Date: 2008/1105 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
mixi日記でトモさんが「神の雫」の原作者である亜樹直さんのasahi.comの連載がもう少しどうにかならないかと,書いていたので読んでみました。10月21日に「世界初の缶ワインを飲んでみた」という記事があるのですが,私としては
ただし通気性のあるコルクと違って、アルミ缶は5年寝かせたとしても熟成はしない。念のため……
というのに反応したくなります。奇しくもこの記事,本サイトの「コルクは呼吸などしない」と同じ日にアップされています。ぜひこちらを読んでから書いてほしかったものです。

またオーストラリアのバロークスが世界初の缶ワインかというと,それも間違っています。こちらの記事によると米国では古くは1936年から缶入りワインは作られていたとのこと。ただ,技術あるいはマーケティング的にうまくいったものはほとんどなく,成功例としてはBarokesが世界初なのかもしれません。

それから,どうせ缶ワインを飲むのならソフィア缶も試してみてほしかったところ。これ,中身はボトルのソフィアと同じだし,パッケージもおしゃれ。ピクニックなどに最適です。


ちなみにこの原作者,過去のインタビューでは
「アメリカワインは生産性、品質の均一性を重視する。100キロまでよく走るようにした自動車のようだといえばいいか。また雨やひょうが降ればぶどうにビニールをかぶせて保護する。一方、フランスでは自然状態そのままで栽培したぶどうで毎年違う味のワインを生産する。その分、自然環境そのもので深みもある」

などと言っています。これが現在の現実と大きく違うのは図らずもコスの責任者のインタビューで明らかになっています。
Date: 2008/1105 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
7月にChateau Montelenaを買収すると発表したボルドーのCos d'Estournelの経営責任者ジャン・ギョーム・プラッツが,日本で買収について語ったそうです。ユーロ高が背景にあったのは間違いのないところですが,それに加えて
"設備投資などの面で不足があり、コスデストゥルネルが購入することで、新しい何かをもたらせると考えた。
コスデストゥルネル・プラッツ氏、モンテリーナ買収を語る : ワインニュース : ドリンク&ワイン : グルメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

そうです。また
カリフォルニアで驚いたのは、ボルドーほど科学的なアプローチが進んでいないこと。人間の能力に重きが置かれている印象を受けた。1970~80年代のカリフォルニアは科学面で先行していたが、現在は遅れている。カリフォルニアのカルトワインは高品質だが、生産量が少なすぎる。我々は世界のグラン・クリュと認めてもらいたい。ボルドーのプリムール市場で売りに出す

とも語っています。

アメリカのワインを科学偏重の「ケミカル・ワイン」と呼んで馬鹿にしていたのはどこの誰だよと,ちょっと思いました。生産量を増やすことで質が下がらないことを願うばかりです。
Date: 2008/1104 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
先日の記事では見落としていましたが,St. InnocentのPinot Noir Shea Vineyard 2006が柳屋にありました。St. Innocentは日本にほとんど入っていないと思っていたので調べていませんでした。

それにしても,今回Sheaのワイン(Shea Wine Cellarsのものと他のワイナリが作るSheaのもの)は14本掲載されているのですが,そのうち13本は90点以上,5本は93点以上と,非常に高評価です。ちなみに93点以上は全部で40本。1/8を占めていることになります。その中でもSt. InnocentのものはJay Millerが
The 2006 Pinot Noir Shea Vineyard is a candidate for Shea of the vintage as well as my choice in this portfolio. It is the richest, most concentrated, and complex as well as the best balanced, nicely concealing enough structure to evolve for 4-5 years, about as much as one can expect from this vintage. It should be at its best from 2012 to 2021.

とSheaの中でもトップクラスの評価です。
Date: 2008/1104 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
10月は最近にしてはアップした記事が多く,全体のアクセスも多かったです。個別記事で見てみましょう。
1. ラデュレ@日本橋三越のマカロン
2. 【保存版】ブショネのワインを救う方法
3. まとめ:飛行機内のワイン持込と箱について
4. カレラ ジェンセンあります
5. Ridge/Lytton Springs
6. Foodyn CMS開発日誌 - REST化についての考察(まとめ)
7. 祝・旨安大賞のハーン・カベルネ・ソヴィニョン2006
8. Robert Mondavi Winery
9. コルクは呼吸などしない
10. 三浦しをんと佐藤 多佳子

1位はワインと全く関係ない「マカロン」でした。ちょうど日本橋店が開店した直後だったので,日本橋とラデュレとの組み合わせで検索した人が多かったようです。グルメ系のサイトはたくさんありますから,おそらく来月には検索順位も下がってアクセスも減るでしょう。
2位は先月まで3カ月連続で1位だった「ブショネのワインを救う方法」。3位の飛行機内へのワインボトル持ち込み,4位の「カレラ・ジェンセン」と並んで上位の常連です。
5位も常連ですが,これはカレーサイトに昔のブログへのリンクがあったのがここにリダイレクトされるもの。アクセス多くても,見た人はがっかりしているだろうと思うとちょっと気がかりです。
6位は先月8位だった別ブログの記事。過疎ブログの割にはこの記事だけはアクセスがあります。
7位は今月の記事。取り上げた三木香奈さんからもコメントをいただきました。
8位もトップ10の常連。
9位,10位は10月に書いた記事。10月21日公開と,今回ランクインした中では一番遅い記事ですが,珍しく「続きを読む」を使ったのがアクセスが増えた理由でしょう。10位の記事も「続きを読む」を使ったのがアクセスが多かった理由だと思います。

今回は10月執筆の記事が4本とまあまあのところ。うち2本がワインと無関係だというのがちょっと何ですが,そこは僕の力不足でしょう。
Date: 2008/1103 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Sea Smokeのピノはおととしまでは米国よりも日本の方が値段が安く入手も容易だったのですが,昨年から日本への入荷が激減してしまいました。おそらく米国内での需要が大きすぎて輸出に回す余地がなくなってしまったのでしょう。2005のSouthingは柳屋のサイトにも書いてあるようにオークションを除けば100ドル以上が実売。国内の方が安いという点だけは前の通りです。

Botella,Southing,Tenと並ぶ中でちょっと中途半端な位置づけのSouthingですが,今の状況だとSea Smoke好きな人は贅沢言わずに手に入るときに買っておいた方がよさそうです。



なお,2001年~2004年のWAのレイティングは90,92,92,90+と安定して高得点です。
Date: 2008/1103 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wine Advocate誌の179号が発表されました。アメリカ関係ではオレゴンのワインがレビューされています。レビュワはJay Miller。最高得点はBergstrom(ベルグストロム)のBergstrom Vineyard Pinot Noir 2006で95点。BergstromはほかにSheaやThe Whole Cluster Selectionというピノが94点になるなど,高得点のオンパレードでした。

日本市場に入っているワインを探したのですが,元々入っているワインが少ないことや,全ヴィンテージ入ってきていないことが多いため,なかなかマッチするものがありません。91点以上のもので見つけたのはShea(シェイ,シェア)のPinot Noir Pommard Clone 2006が93点,同じくSheaのPinot Noir East Hillが92点でした。

Pommard Cloneの方は
The 2006 Pinot Noir Pommard Clone has lots of spice, opulent fruit on the palate, serious richness, and a long, fruit-filled finish. It will be at its best from 2012 to 2021.



East Hillは柳屋がPinot Report(RPと紛らわしいですがPRと略しています)で97点とったとして宣伝していたワイン。Jay Millerは
The 2006 Pinot Noir East Hill has darker fruits, more density, serious depth and several years of aging potential. Savory, layered, and sweet, it will drink well from 2010 to 2018.

と書いています。
Date: 2008/1031 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアのLodiにあるPeltier Stationというワイナリが「USB Port」というワインを発売しました。

USB Port

言うまでもなくPort(ポルトガル語ではPorto)はポルトガルで作られる酒精強化ワイン(デザートワインの一種)。発酵途中でアルコール度の高い酒(ポートではブランデー)を加えることで発酵を中断させ,糖分を残す手法で作られるワインです。

米国でもPortと名乗る同様の作り方をするワインがいくつかのワイナリで作られていますが,原産地呼称の問題が米国でも以前より厳しくなってきており,それに対抗して名づけたのがPortを別の意味で使ったこのワインです。写真で分かるようにUSBのロゴと似たようなデザインになっています。

Engadget日本語版の記事によると
経緯を説明する裏面ではわざわざ「Port」を含む単語を多用したうえ、「ポートフォリオ」は"____folio"、「ポルトガル(Portugal)」は"____ugal"などすべて"Port"部分を伏せ字にする徹底ぶり。

とのこと。

価格は25ドル。ブドウはZinfandelを使っています。ちょっと飲んでみたいです。
Date: 2008/1031 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
ミシュランのサンフランシスコ・ベイエリア版で堂々3年連続の三ツ星に輝いているのがナパのYountvilleにあるThe French Laundry(フレンチ・ランドリー)ミシュランについての過去記事)。予約は基本的に2ヶ月前の朝10時からしか受け付けませんが,電話が通じればラッキーでとにかく予約が取れないことでも知られています。

Takuyaさんが「予約を取る方法がないものか」と書いていたので,以前ブログが事故で消えてしまう前に載せていたVinographyに書いてあった方法を再び記しておきます。

1.午後2時に電話をして予約にキャンセルが出ていないかどうかをたずねる。予約が入ったら,その日に行けるようにスケジュールを組み立てる。
2.OpenTable.comを使って予約する。OpenTableでFrench Laundryを予約するtipsが書いてあるページによると5時半からの4人テーブル,9時からの4人テーブル,2人テーブルがOpenTable用になっており,金土日はランチ用に11時に2人と4人,11時15分に一人席がある。OpenTableは毎日太平洋時間で10時~11時に「手動」で予約可能状態になる。予約はこのページからするが,検索時間は7時半にする。OpenTableは2時間前まで調べるため5時半のテーブルも一度に調べられる。注意点として,OpenTableは「2ヶ月」を常に61日として計算するため,31日の月が連続した後に来る2月と9月は,事実上予約不可能である。
3. AMEXのブラックカードなどのコンシェルジェのサービスを使うかNapaのハイエンドホテル(FairmontやHarvest Inn,Meadowoodなど)のコンシェルジェに頼む。

もし,ここに書かれた方法で成功した人がいたら,ぜひご連絡ください,

Date: 2008/1030 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌のWebに掲載された記事からです(プレスリリースもあります)。

Adam & Dianna Lee夫妻のピノ専門ワイナリSiduriとピノ以外を手がけるNovyのワインが先週ロンドンで開催された第2回NFL Global Sport Summitの大会ワインとして採用されたとのことです。具体的には木曜日の晩に開催された「VIP gala dinner」で振舞われたとのこと。参加したVIPの中には2008年のSuper Bowlチャンピオンになった元NY GiantsのMichael Strahanや,元49ersやRaidersの名レシーバーJerry Rice,そしてMiami Dolphinsで数々の記録を作ったQBのDan Marinoなどがいたとのことです。

Adam Leeはテキサス出身で家族全員熱心なDallas Cowboysのファンだそうです。14個の醸造用タンクに「Ed “Too Tall” Jones」(超懐かしい!)など引退した元Cowboysの選手名を付けているほど。アシスタント・ワインメーカーのRyan Zepaltasが出身地の英雄であるBrett Favreの名前をタンクの一つに付けていいかと聞いたところ「タンクにBrettという名前は付けられない」と一蹴したとのこと。
Date: 2008/1029 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
今月いっぱい開催しているセールです。米国と同等,あるいはもっと安く売っているものもかなりあります。数が多いので米国での実売価格の安いもの(税抜きなので税込み価格と比べる場合は1割程度割り増して考える必要があります),Wine Advocate誌のレビューがある場合はそこからの抜粋を簡単に入れておきます。


米国実売:60ドル~
WA: 2005は90点


米国実売:エステートが100ドル~,リンデンハーストが80ドル~
WA:エステートが94点。The 2003 has a dense ruby/purple color and a beautiful nose of graphite intermixed with blueberry, creme de cassis, and acacia flower. The wine is full-bodied, has decent acidity, sweet, well-integrated tannin, and subtle wood. This is a beauty and certainly one of the more impressively constituted and elegant wines of the vintage. 
リンデンハーストは90点。This is a very attractive alternative to the more expensive flagship wine. I thought the 2003 (700 cases) was even better than the 2002. A dark ruby/purple-colored wine with hints of road tar, black currant, flowers, and subtle oak, it possesses good texture, purity, and richness as well as a heady, ripe finish.


米国実売:175ドル~
WA:98点(サイトにある94-96は古い情報です)。An incredible dark purple color offers up notes of creosote, subtle charcoal embers, aged beef, fresh beef blood, black currants, sweet cherries, pepper, and tapenade. An incredibly complex, deep, full-bodied Syrah with expressive chocolatey notes in the mouth, this intense Syrah challenges just about every ounce of grey matter between the ears.


米国実売:プロプライエタリー360ドル~,シラー240ドル~
WA:プロプライエタリー95点。The 2003 IX Proprietary Red Wine, a blend of 64% Cabernet Sauvignon, 31% Merlot, and the rest Cabernet Franc and a dollop of Petit Verdot, demonstrates how fabulous the fruit from the estate vineyard can be. Beautiful scents of crushed rocks, spring flowers, licorice, charcoal, blackberries, and cassis are stunningly pure and complex. This opulent, intense, well-balanced, compelling, full-bodied wine appears to have softened considerably over the last year.
シラー96点。The floral-filled 2004 IX Syrah Estate (486 cases) offers super-pure blue and blackberries intermixed with hints of new saddle leather and meat. High but sweet tannins, powerful flavors, and an overall sense of poise characterize this stunning effort.


米国実売:100ドル~
WA:95+点。The 2005 James Berry Vineyard (70% Syrah, 20% Mourvedre, and 10% Grenache) exhibits the super precision, minerality, and clarity this site seems to provide. It is a dense, concentrated wine bursting with notes of creme de cassis, blackberries, smoke, earth, and jus de viande. This textured, French-styled 2005 can be drunk early or cellared for 10-12 years.


米国実売:100ドル~
WA:93+点。The 2004 Syrah Eddie’s Patch (400 cases) shares an opaque purple color in addition to notes of incense, blackberries, truffles, and spicy wood. It is a huge, dense, cool climate Syrah with a Pinot Noir-like sassafras character. Drink this big, earthy, terroir-driven effort over the next 10-12 years.

こうしてみるとシラーが多いですね。日本ではシラーの人気が低いということでしょうか。確かにシラー好きっていう人はあまり見たことがないような気もしますが,南仏好きな人は結構いそうだし,そのあたりはやっぱり別物なのでしょうか?
Date: 2008/1028 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
人気の翻訳家,鴻巣友季子さんが書いたワインと文学の本。著者にはこれまでも「翻訳のココロ」という翻訳についての思索をまとめた好著があるが,本著では創作と翻訳の間の尽きせぬ思いをワインに絡めて綴っている。元々文芸誌「文學界」に連載しているコラム26本をまとめたものであり,著者の翻訳以外のものでは一番文芸的な香りが高い。ワインと文学両方に興味がある私にとっては非常におもしろく読めたが,どちらかだけだとちょっと話に付いていけないところがあるかもしれない。

シックな装丁は結構凝っておりカラーページを挟み込むという贅沢もしている。1500円という価格の割には薄い本だが,高級感があるので損をした気はしない。まあ,そもそも本の価値を重さや文字数で量っても意味がないだろう。大事なのは内容だ。そちらは太鼓判を押そう。

本書に次のような一節がある。
読書の愉しみには、一心に読みふけるものとは別に、ときおりページから顔をあげ考えごとなどしながら読み進めるものもある。読書が中断するのは、本がつまらなくて気が逸れるのではなく、その面白さに触発されて「思いつきや刺激や連想の波が押し寄せて」くるからで、これも熱心な読書のひとつだ。

書籍によっても考えごとを引き起こしやすいタイプのものとそうでないものがある。例えば,手に汗握るミステリーを読んでいるときには他の事は何も考えられないだろう。ロバート・パーカーのレビューなんかもあまり連想には向かないような気がする。その点,本書は考えごと誘発度が極めて高く,それが一番の魅力になっているように思える。それぞれの話自体が連想で成り立っており,そこから自分自身の連想へと,どんどん連想が沸いてきて,一編を読む間にさまざまなことを考えてしまう。例えばシャンパーニュの話からベストセラーの話に移っていき,「カラマーゾフの兄弟」のように長いベストセラーがまた急に売れ出す話を読みながら,昨年のカレラの人気を思い出したりといった具合だ。

このように連想を掻き立てる力があるのは,おそらく本書の抑えた筆致によるものだろう。特にワインについては説明しすぎることなく,ワインから生まれた連想を文学に結びつけたり,逆に文学からの連想をワインに結びつけたりする。その動きに自分自身も観応してしまうのだと思う。ワインについて書きすぎないことによって,逆にワインについて読者が自由に思いを馳せられるのだ。

食後に飲むハーフボトルのデザートワインのように,小さくても味わい深い作品である。


Date: 2008/1028 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニア中心のオンラインワインショップ兼インポーターであるワインインスタイルがリニューアルして「i wine」(アイ・ワイン)になりました。従来のサイトよりも大分軽くなった感じがします。

ワインインスタイルはインポーターとしてメルヴィルやコッポラ,ハーン,サイクルズ・グラディエーター,ジラードなどの人気と実力を兼ねそろえたワイナリをラインナップにそろえています。普段は他の店と比べて特別安いわけではありませんが,おそらく状態は安心できるだろうと思います。また,セール時は思い切った値引きがあるのでチャンスです。


Date: 2008/1027 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
「ワイン飲んでいない」と書きながら,ちょっとずつは飲むこともあり,忘れきらないうちに書いておきます。ピノ2種とソヴィニョン・ブラン1種ですが,カリフォルニアは一つもなく,ニュージーランドが二つとオレゴンが一つ。

まだ暑かったころ飲んだのがニュージーランドはイザベル(Isabel)のソヴィニョン・ブラン。ソヴィニョン・ブランとしては比較的リッチは味わい。樽香も少しですが感じられます。悪くはないんだけど,ソヴィニョン・ブランに僕が求めているものとはちょっと方向性が違う感じ。これが好きって人もいると思います。あくまでも趣味の問題。

ちなみに↑で紹介したピノノワール・オンライン(Wassy'sの別館の一つ)は送料無料で10月中はポイント10倍。お徳です。

次はオレゴンのA to Z(エイ・トゥ・ゼット)のピノ2006。これはFood&Wine誌で20ドル以下のピノノワールとしてベストになったワインです。
味わいはやや薄め。タンニンが意外と強く,ちょっといがらっぽい感じがありました。個人的にはもうちょっと果実味がしっかりしている方が好みです。


最後はニュージーランドのLawson's Dry Hills(ローソンズ・ドライ・ヒルズ)のピノ2005。巷ではWine Advocate誌で94点(レビュアはRobert ParkerではなくNeal Martinです。お間違いのないように)を取ったパリサーが人気のようですが,ローソンズ・ドライ・ヒルズも90点です。Neal Martinのコメントは
The 2005 Pinot Noir has a very fragrant, well-defined nose with floral notes: rose petals, cherry, wild strawberry and hedgerow. The palate is medium-bodied with good acidity, just a faint touch of astringency but overall this is well-balanced, taut, harmonious with lovely crunchy cherry and plum on the finish. Excellent.

これは,おいしいです。香りが華やかで果実味もあり,適度な酸が全体を支えます。「安旨」で紹介したデルタやカリーなどとは明らかに一線を画す出来。お勧めです。
Date: 2008/1026 Category: 健康
Posted by: Andy
Comments
土曜日は子供の小学校の運動会でした。小6と小1なので,一緒の運動会はこれが最初で最後。一回でも一緒にできてよかったなあと思います。

昨日はかなり雨が降りましたが,この小学校の運動場は非常に水はけがよく,運動会のときはいつも砂埃に悩まされます。今年は適度の湿り気があって助かりました。天気も暑すぎず寒すぎず上々です。

下の子は徒競走とダンス,玉入れに出場。上の子は徒競走とダンス(ソーラン節),騎馬戦です。下の子は走るのまあまあ速いのですが,速い子の組に入って徒競走は残念ながら5位。上の子は遅いのですが,遅い組だったのでがんばって1位になりました。
ダンス
ソーラン節
Date: 2008/1024 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectatorが架空のレストランに賞を出してしまうという大失態が明らかになってからまだ2カ月ですが(記事1記事2記事3),既に来年のAwardに向けての動きが始まっているようです。

Dayton Daily NewsのMark Fisherによるワインブログ「Uncorked」によると,次回の賞は「Restaurant Wine List Awards」という名前に変わるそうです。つまりレストランの質は問わず,ワインリストだけを見るということをようやく明らかにしたという点では一つの進歩と言えるでしょう。ただ,レストラン向けの説明資料には
“No other wine list awards program carries such credibility …”

との文字が。そのcredibilityこそが問題になったということを早くも忘れてしまったのでしょうか。
Date: 2008/1024 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ワイン王国の記事に触発されたのかどうか分かりませんが,「安旨」がワインショップのメルマガに目立つような気がします(自分が気にしているだけかも)。

中でも柳屋は今週もろに「安旨ピノ」特集をしていますが,残念ながら4日目までカリフォルニアはなし。最終日の今日,ようやくカリフォルニアが入っていました。

ワインはBishop's Peak Pinot Noir 2007。Bishop's Peakとはセントラル・コーストでピノの優良プロデューサーとして知られるTalleyの下位ブランドです。米国の価格が24ドルくらいのようなので,3500円というのはまあいいところでしょう。

Date: 2008/1023 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
E&J GalloがソノマのRussian River Valley AVAを拡大しようとしています。Galloといえばかつて「Northern Sonoma」という事実上ほとんど意味を持たないAVAを自社のワインにAVA名を入れるために認めさせたという強大な政治力を持っています。今回はTwo Rock Vineyardという同社の畑がRRVに所属するために出しているものですがどうなるか。

2年前にGalloが最初に提案したときはRussian River Valley Winegrowersは反対を唱えたのですが,今回は名目上は静観する構え。ただし,個別には反対の意見の人が多いようです。また,2年前に組合の長だったMerry Edwardsは今回も声高に反対しています。

この畑,101のかなり南の方にあります。個人的には,これをいれちゃあだめだろうと思います。
Date: 2008/1023 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wines & Vinesで来年1月に施行されるカリフォルニア州法で,ワイナリに影響があるものをまとめています。

・ピクニックエリアのワインを解禁
・組合による試飲を解禁
・招待のみのイベントを解禁
・病気のリストを作成
・農薬空中散布の制限
・未成年のワイナリ立ち入りを許可
・非営利イベントでのワイン販売を許可

というのが主な項目。ピクニックエリアのワインについては以前取り上げましたが,これまでワイナリで買ったワインをピクニックエリアで飲むことは禁止されていました。有名無実だったこの条項を法律的にも許可しようというのがこれ。

組合による試飲とは,NVVA(Napa Valley Vintners Association)のようなワイナリの組合が試飲を提供することができるようになります。これによってAVA単位などで作られている組合の活動がやりやすくなることが期待されています。

招待のみの試飲イベントというのもこれまで禁止されていました。ちょっと意外な感じですが,今回も,一つの会場が年に9回以上そういったイベントで使われてはいけないなどの制限が残っています。

未成年のワイナリへの立ち入りもこれまで本来はだめだったとのことです。ワイナリは「公共設備ではない」ということになって,自由度が増しました。

こう見ると,実はこれまで結構不自由だったことが分かります。ほかにも実は禁止されているということはあるんでしょうね。禁酒法の国だけあって,アルコールに関しては今でもいろいろな規制がかけられているようです。
Date: 2008/1022 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
2008年9月からWine Advocate誌のアジア担当レビュアになったLisa Perrotti-Brownが初めて日本のワインに90点台のレイティングを付けました。とはいえ誌上ではなく,掲示板での公表ですから,実際に誌面に載るかどうかは分かりません。ワインはサントリー登美の丘ワイナリー 登美ノーブルドール 1997です。
"Suntory Tomi no Oka Winery Noble d’Or 1997 Deep golden colour. An oxidative style of wine, in the positive sense, with an attractive and complex nose of toasted hazlenuts, dried apricots and acacia honey. There’s a wonderful crisp backbone of acidity providing freshness to this rich, viscous, fully sweet wine. Appealingly silky texture and a long nutty finish. Tasted September 2008. Drink now – 2015 . 91 points."

Mark Squires

貴腐ワインという特殊なワインでしかも5万円を超える値段のものですから,これをもって国産ワインのレベルが上がったとかを論じるようなものではないですが,一つのエポック・メイキングなできごとかもしれません。

Date: 2008/1022 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアのピノ・ノワール・プロデューサーの中でもミステリアスな雰囲気を持つAdrian Fog。そもそもどうしてAdrian Fogという名前なのか。ネットで検索した範囲では分かりませんでした。ちなみにオーナーの名前は「Jane Farrell & Stewart Dorman」。ピノ・ノワールは,その土地らしさが感じられるものでなければならず,畑がすばらしいワインの生まれ故郷であるというアイディアから生まれたワイナリだということです。また,収穫はなるべく満月近くに行い,満月のときが一番Adrian Fogのワインを楽しめるとしています。このあたりもミステリアス。

Adrian FogではSavoy, Two Sisters, Oppenlanderといった畑のピノを作っているのですが,その廉価版?としてブレンドによるワインのブランドを造ったのがArissa Jane。さしずめエイドリアンの妹分といったところでしょうか。

これまでこのブログではエイドリアン・フォグのワインを紹介してこなかったのですが,理由は米国の価格(60ドル台)に対して日本の価格(1万円以上)が高すぎると感じているため。せめて自分で飲んだことがあっておいしいと思えばお勧めできるかもしれませんが,自分で買うのも躊躇する価格です。

今回のアリッサ・ジェーンは米国の価格が35ドルくらいであるのに対し,4980円とやや高いものの,まあまあの範囲。そこで今回紹介してみることにしました。

なお,エイドリアン・フォグのワイン,飲む人によって好き嫌いがかなりはっきり分かれるようです。形容詞としてよく使われるのが「seductive」(魅力的)。フルボディでメリハリの効いた味わいのようです。Alcoholic Armadilloのページあたりで雰囲気を察してください。

今回のアリッサ・ジェーンについてはPinotFileでは
Shy dark stone fruits, shrooms, mowed grass, raisin and oak on the nose. Wild berry flavors are fine, but there is plenty of raisin and prune to ruin the experience. The penetrating acidity leads to a puckering finish.

とやや否定的なレビューが載っています。またワインショップWally'sのレビューはビデオで見られます(あまりたいしたこと言っていませんが)。


Date: 2008/1021 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Amazon.co.jpでワインの販売を始めました。Amazonが直接売るのではなく,成城石井,髙島屋,Wine Cellar KATSUDAが出品するという形になっています。大部分はKATSUDA提供によるもののようで,赤ワイン偏重,フランスワイン偏重でリストとしては面白くもなんともありません。

ちなみにカリフォルニアワインで掲載されているのはOpus Oneオーパス・ワン1982-6000mlHarlan Estateハーラン・エステート1994Opus Oneオーパス・ワン2001Opus Oneオーパス・ワン2004Opus Oneオーパス・ワン2003の5本だけ。ちなみにHarlanは28万1400円というとんでもない値段ですが,WAで100点が付いた年のものです。それにしても高すぎです。

価格はKATSUDAが楽天で出しているものと同じですから,Amazonでポイントを貯めているのならAmazonで楽天で貯めているなら楽天で買った方が得だと思います。

ただし,楽天ではオーパスワン2004がセールになっているのに対し,Amazonは通常価格のみです。楽天のセールの値段はかなり安い方です。
Date: 2008/1021 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
ワインボトルの栓としてコルクが優れている理由として「コルクを通じてワインが空気に触れ,熟成が促進されるから」ということを挙げる人がいます。それは大きな間違いであり,お願いだからそういうことを言うのはやめてくれという記事がAppelation Americaに掲載されていました。反響が大きかったためか,さらに詳しいPart2も書かれました。

筆者であるRichard Grant氏はカリフォルニア大学で農化学のPh. Dを取っている人。1958年にE&J Galloで職を得たのを皮切りに,Beaulieu Vineyard,Monterey Vineyard,Atlas Peak Vineyards,Folie a Deuxといったワイナリでワインメーカーを務めました。現在はナパで自身のワイナリを持ち,スパークリングワインとピノノワールを作っています。

筆者は1960年代から「コルクが呼吸するなんてことはない」と主張し続けているそうなのですが,一向にそういった「思い込み」が減らないため,また声を大にして言う気になったようです。仮にコルクが呼吸するとしたら,ワインは酸化によってすぐにだめになってしまうと筆者は言います。また,内部から5気圧もの二酸化炭素による圧力がかかるスパークリングワインで,二酸化炭素の漏れがないことが,それを端的に証明する一つであるといいます。

また,古いワインを開けたときにエアレーションによって味わいが向上するではないか,だから酸素が必要なのだという意見に対しては,次のように説明します。通常の食べ物は最初から空気に触れた状態になっているのに対し,ワインはボトルの外に出るまでは空気に触れていない特殊な環境にあること。それでエアレーションによって還元香がなくなるという効果が生じること。これはより長期的な酸素との接触によって起こる酸化とは違うこと。

しかし,コルクが全く「呼吸」しないとしたら,スクリューキャップのワインとの差はどう説明したらいいのでしょう。明らかにスクリューキャップのワインではワインがより「フレッシュ」な味わいだったり,還元香が多く残っていることが知られています。

» 続きを読む

Date: 2008/1020 Category: 健康
Posted by: Andy
Comments
英国の研究によると,アルコールの摂取が乳がんの危険を増やすという結果が出ているそうです。1日に大きなグラス1杯のワインを飲んだ場合1/5,2杯なら1/3,3杯なら倍にまで危険が増えるとのこと。
"Dr Sarah Cant, Policy Manager at Breakthrough Breast Cancer, said:'Drinking moderate or high levels of any type of alcoholic drink has many health consequences, including an increased chance of breast cancer."

Just one of glass of wine a day increases risk of breast cancer | Mail Online

どうして飲酒が乳がんを引き起こしやすくするのかは明らかでありませんが女性ホルモンが関係するのではないかとのこと。

調査によると英国における乳がん患者はこの10年増加傾向にあり,飲酒がその一因ではないかと研究を発表した医者は考えているようです。

もちろん,飲酒だけが影響するのではなく,最大のファクターは年齢で乳がん患者の5人に4人は50歳を超えているとのこと。

また,同じ機関による別の研究によると,女性は乳がんを遺伝子と関係付ける傾向があるが,遺伝子が関係して発生する乳がんは5%程度しかないという結果が出ているそうです。
Date: 2008/1018 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアのカベルネ・ソヴィニョンで何が最高のワインかと聞いてみたらおそらくハーランとかスクリーミング・イーグルといった声が上がるのでしょうが,シェイファー(Shafer)のヒルサイド・セレクト(Hillside Select)やアラウホ(Araujo)のアイゼル(アイズリー,エイゼルなどとも,Eisele)も実力では負けず劣らずのところにあります。

例えば,Shaferは2001年~2005年のWA誌の評価が99,100,95,97,(95-97),Araujoは97,(98-100),98,94+,98とどちらも平均97強。一方,Harlanは100,100,95,98,96+と98点弱,Screaming Eagleは98,99,95,95,97で97点弱です。

カリフォルニアワインあらかるとではShaferのHillside Select 2004が税抜き31990円。Araujo 2005が税抜き39800円。米国の価格はどちらも300ドル~400ドル程度なので,Shaferの方が割安ですが,日本国内ではAraujoの方がかなり珍しいです。また,WAの評価もAraujoが高いです。日本での入手しにくさも含めて,Araujoが一押し。

僕のこれまでの(ともに数回の)印象では,Hillside Selectはモダンなタイプのカベルネの典型。非常に端正なワインに感じました。一方Araujoはクラシックな感じ。ボルドー好きの人に非常に好評を得ています。

WAのレビューはShaferが
The 2004 Cabernet Sauvignon Hillside Select is showing even better than it did last year. A much sexier, opulent, flamboyant style of wine with notes of black currant liqueur intermixed with toasty new oak, charcoal, smoke, barbecue spices, and oodles of fruit, this wine has fabulous richness in an exuberant, sexy style, and a long, heady layered finish with nothing out of balance. The integration of acidity, tannin, wood, and alcohol are brilliant. This is a great wine to drink over the next two decades, if not longer.

Araujoが
The 2005 Cabernet Sauvignon Eisele (a blend of 91% Cabernet Sauvignon and the rest Cabernet Franc, Petit Verdot, and Merlot) shows wonderfully sweet black currant notes intermixed with some licorice, incense, crushed rock, and floral characteristics. It is deep, medium to full-bodied, with beautiful purity, virtually perfect integration of tannins, and extraordinary length which lasts over 60 seconds. This is an exceptional, seamless Cabernet Sauvignon that is the vinous equivalent of haute couture. This sensationally pure wine (actually the first vintage of the estate Cabernet to have a little Merlot in it, but only 2%) borders on perfection. This is a gorgeously proportioned wine with beautiful floral and black fruit notes intermixed with some mineral and gentle background oak.


Date: 2008/1017 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
大手ワイナリのフェッツァー(Fetzer)が軽量ガラスを全面的に採用すると発表しました。これによってガラスの使用量が16%,2100トン減り,二酸化炭素の排出量に換算すると3000トンの節約に相当します。

これまでは高級ワインというとボトルが重いというのが珍重される理由の一つにもなっていましたが,これからは軽いほうがもてはやされるようになるかもしれないですね。
Date: 2008/1017 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Fermentationで紹介されていたブログが面白かったので,こちらでも紹介させていただきます。

「COLA」って聞いたら普通の人はCokeとかPepsi NEXとか想像するだろうと思いますが(あー,ちなみに個人的にはNEXが好きです),米国のワイン業界では「Certificate of Label Approval」すなわち,TTB(Alcohol and Tobacco Tax and Trade Bureau,米財務省の酒類タバコ税貿易管理局)によるアルコール類のラベルの認可のことを指しています。TTBはこの7月に「COLAs Online」なんていうページも立ち上げています。

TTBは毎年10万を超えるラベルを認可しているのですが,ここから面白いものを探して紹介しようというのが「Bevlog」です。

例えば10月14日の記事では「Recession Red」(不景気の赤)というラベルの登録が今年になってから三つのワイナリで認証を受けているということを紹介しています。

ちなみに,このRecession Redについては既にNYの会社が商標登録をしていることが,ブログのコメント欄で明らかになっており,ブランドとしては既に先行き困難なところにきています。

というように,かなり面白いブログなので一読をお勧めします。
Date: 2008/1016 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
あまりランキングを表示する場所を増やすのも見苦しいので,同じ場所でいくつかのランキングからランダムに表示するように変えてみました。オレゴンやワシントンは残念ながらランキングの対象外だったので,現在は,カリフォルニアのほか,ニュージーランド,オーストラリア,日本,ワイングッズを指定してあります。
Date: 2008/1015 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
2008年の米国大統領選挙も佳境に入っていますが,今回の大統領・副大統領候補や過去の大統領にちなんだワインのクイズが「ホワイトハウス・ワイン・クイズ」として出ています。日本人にはかなり難しいですが,米国在住の人なら半分くらい分かるでしょうか?ちなみに僕は10問中3問しかできませんでした。

Date: 2008/1015 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
雑誌「ワイン王国」の47号で,3000円以下のピノ・ノワールの特集をしていました。五つ星に選ばれたワイン,米国が一番多かったようです。カリフォルニアからはキャッスル・ロックのソノマとモントレー,それからロバート・モンダヴィのプライベート・セレクションが入っていました。オレゴンのウィラメット・ヴァレー・ヴィンヤードも五つ星。このワインは以前飲んでいます。キャッスル・ロックはピノではないですが,以前WSのカベルネ・ソヴィニョンのレイティングを分析した記事に関連してコスト・パフォーマンスが高いワインとして紹介しています。

【追記】このほか「ソノマ・クリーク」のピノというのが五つ星。全部で五つ星が10ワインのうち五つが米国産でした。残りはオーストラリアが3にニュージーランドが1,チリが1でヨーロッパは五つ星ゼロでした。

ニュージーランドのケーブル・ベイ・ヴィンヤーズ「カリー」も五つ星。これも過去記事をご参考に。個人的にはカリーが入るのなら「デルタ」も十分入る価値があるだろうと思います。

Date: 2008/1014 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
平易な訳文で評判になった光文社古典新訳文庫の「カラマーゾフの兄弟」をようやく読み終わりました。もともと重厚長大な小説は大好きであり,ドストエフスキーの大作小説群も,大体は読んでいたのですが,なぜかカラマーゾフは今回読むのが初めて。堪能しました。

ロシア文学に詳しい方にとっては今回の新訳には異論もいろいろあるのだろうと思いますが,いつも名前だけでも読むのに苦労する(一人の呼び名が様々に変化するのでだれがだれだかわからなくなる)ことを考えると,これだけすらすら読めるようにした訳者の努力は称えられるものだと思います。もの足りなく感じる人は他の訳でも読めるのだし。

さて,肝心の小説ですが,いかにもドストエフスキー的なあくの強いエキセントリックな登場人物がこれでもかというほどに登場します。若干狂言回し的な役割を与えられているのは末っ子のアリョーシャですが,彼は逆に積極的には何もしないことによって物語を動かしていきます。発散気味のところもいくつかありますが,それは本来ドストエフスキーが,この続編となる「第2の小説」を書く予定であり,そこで埋められるべきものだったのでしょう。

頭をかき乱されるような様々なことが起こる前半の後,話は殺人事件へと収束していきます。第3巻では長兄ドミートリイの話を中心に,不安から混乱,そして事件へと向かっていき,第4巻ではその裁判が話の中心になります。

まあ,この小説について何を書いたら伝わるのか僕にはよく分かりませんが,前半つまらないと思っても我慢して3巻まで来たら,後は勢いが付くと思います。そして,エピローグと同巻に収められた訳者の解説を読むと,もう一回最初から読みたくなるでしょう。

次に読み返すのがいつになるかは分かりませんが,とにかく繰り返し読みたくなる偉大な小説のひとつだと思います。特に,もしこれまでドストエフスキーを敬遠してきた人にはぜひ読んでほしいと思います。

Date: 2008/1014 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
ナパのカリストガにあるSterling Vineyardsが新たにReserve Tourと称する少人数ツアーとテイスティングを始めました。

参加費45ドルで最大10人までというこのツアー(20歳以下は参加できません),通常は自分で回るセルフツアーしか提供していないこのワイナリで,詳しいガイドが付き,専用の部屋でReserve Cabernet Sauvignonを3ヴィンテージ,垂直テイスティングできます。開始時間は11時。予約なしでも参加可能ですが,人数制限を考えるとなるべく予約したほうがいいと思います。予約は電話で707-942-3349まで。

なお,ここへの訪問はケーブルカーに乗る必要があるため入場料だけで20ドル(4歳以上20歳以下は10ドル,3歳以下は無料)。5種類のテイスティングを含んでいます。

Webサイトには5ドル割引のクーポンがあるので,これを利用するのがお勧めです。
Date: 2008/1014 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
グルメカテゴリー,三連続。

藤が丘にある味噌ラーメンの有名店「大文字」に行きました。前回行ったのは約7年前。下の子が生まれる前日でした(^^;)。

注文は店の一押しらしい「辛味噌ラーメン」。それに味付け玉子をプラス。

味噌ラーメンというと,以前ラーメン博物館に入っていた札幌の「すみれ」が一番だと思うのですが,すみれが濃厚強烈な味わいであるのに対して,ここのラーメンは辛味噌といえどもおだやかな味わいです。スープが絶妙においしい。動物系に弱めの魚介系,それに野菜の出汁でしょうか? 優しい甘さを感じます。化学調味料はたぶん使っていないでしょう。味噌も種類はよく分からないですが,何種類かブレンドしているのでは。

薄めのチャーシューはトロトロ。味玉は別容器に出汁に漬けられたままでてきますが,この出汁だけでもおいしい。玉子も半熟でいいです。中太の麺は割と普通かな。ここは並で1.5玉。Sサイズで1玉(100円引き)になります。

難点は値段。辛味噌ラーメンで1050円。味玉が確か150円。ラーメンとしては相当高いですが,スープのレベルを考えたら仕方ないでしょうねえ。パスタだったら1200円くらいでも普通ですからラーメンだから安くなきゃってことはないと思います。でも高いけど。

子供が食べたチャーシューめんは珍しく塩ラーメンがベース。このスープもおいしい。塩ラーメンはスープの味がストレートに出るのでとても難しいと思うのですが,これはレベルが高いです。
Date: 2008/1012 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
先日,スーパーでさんまを買ったときに試しに1匹刺身にしてみたところ,子供たちから好評で「もう一回食べたい」とリクエストを受けたので,さんまのシーズンもそろそろ終わりに近づく今日この頃,「いわき七浜」というところの産直で購入してみました。



これ,1kg6匹入っていて発泡スチロールの箱に氷詰めでクール宅急便で送ってきて送料込みで1000円という安さです。クール宅急便の料金だけでも普通に送ったら1000円超えてます。ボリューム・ディスカウントがあるんでしょうけど,それにしても利益が出るのかどうか。最大の難点は「到着日指定ができない」ことですが,今回は木曜日の夕方に注文し,土曜日に発送,日曜日の朝着きました。密封されて氷が入っている音がしたので,冷蔵庫に移すことなく,そのまま夕方まで外の涼しいところに置いておきました。

6匹のうち4匹は刺身にして一人1匹。2匹は3枚に下ろしたあと,酢で〆て食べました。刺身は脂の乗ったさんまを堪能,酢〆はしめ鯖のような味わいで,これも美味。泡盛とベストマッチでした。

今シーズンは10月15日の注文までなので,これが最後ですが,来シーズンもこれは必ず頼みたいと思います。

ちなみにさんまの下ろし方はこちらが詳しく,分かりやすかったです。AllAboutのページも参考になります。
Date: 2008/1012 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
日本橋に所用があったので,三越に10月1日に開店したばかりの「ラデュレ」でマカロンを買いました。行列は15分くらい。三越のページによると日本橋で先行販売しているというポップアート柄のマカロンボックスに入れてもらいました。マカロン8個で2600円というのはちょっと「どうなのよ」という値段ですが,マカロンは作るの難しそうだし,これは中身(フィリング)はフランスから運んでいるらしいし,高いの仕方ないような感じです。

Laduree

まだ一つしか食べていませんが,フランボワーズにカシス(だったっけ?)入りのフィリングのもの,おいしかったです。妻が食べた普通のフランボワーズより酸味が効いています。よくピノノワールの形容にフランボワーズが出てきますが,これは逆においしいピノのようなお菓子だなあと思いました。

それから,ここのマカロンはほかの店のマカロンよりも皮の部分の比率が低く,フィリングがたっぷり。満足感があります。皮の部分はぱりっとしてすっという感じ。これも絶妙。

これは並ぶ価値あります。
Date: 2008/1011 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wine Advocate誌で2006年のNovyのシラーが高い評価を得ています。Napaが90点,Rosella'sが92点に加え,Garys'が94点です。このGarys'が柳屋で税抜き4980円。元の値段が33ドルなので,そんなに格安ではありませんが,評価の高さと311ケースという生産量を考えたら結構安いと思います。ちなみにWSでも93点という高評価です。Robert Parkerのコメントは
It boasts an inky/ruby/purple color in addition to a sumptuous perfume of blackberry liqueur, charcoal, incense, and spring flowers. With fabulous fruit purity, a full-bodied, voluptuous texture, and a long, heady, 40+ second finish, this is a compelling Syrah to drink over the next 7-8 years.

Date: 2008/1010 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments



SOLAR ARK panorama view
Originally uploaded by tabito


モントレーにあるContellation Brands傘下のGonzales Wineryがワイナリとしては最大の太陽光発電設備を設置する計画を明らかにしました

三菱電機の太陽光発電パネルを使い,約1.2mWの発電能力を備えます。

これがどれくらい巨大かというと,日本で巨大な太陽光発電設備として知られている三洋電機の「ソーラーアーク(Solar Ark)」(写真)は長さ315m,東京タワーを横にしたくらいのサイズで最大630kWの発電能力。つまりこれの倍くらいの能力を持つわけです。ただし,ソーラーアークが1320mm×895mmのパネルを5046枚使っているのに対し,今回のものは1658mm×834mmが6358枚。 発電効率も大分上回っているようです。

日本国内ではぱっとしない三菱電機の太陽光発電ですが,ワイナリ関係ではJacuzzi Wineryでも以前採用されています。何か理由があるのでしょうか。

ちなみに世界では発電量30mWの太陽光発電所なんていうのもできています。ヨーロッパでは太陽光発電で作った電力を高値で買い上げる制度が整っているので,農地にしておくより太陽電池を敷き詰めて発電した方が得,なんていうこともあるとか。

Date: 2008/1010 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sでいくつかのワインを特価販売しています。特にオーボンクリマ(Au Bon Climat)はヒルデガード,ニュイブランシュ,ノックス・アレキサンダー,イザベルと4種類が格安。中でも2006のイザベル(Isabelle)はワイナリ価格が50ドルなのが5800円とほとんど変わらない値段です。

オーボンクリマ以外ではノール(Nalle)のジンファンデルも安いです。米国の小売価格が30ドル程度なのが3000円。今の円高でも現地価格です。

Date: 2008/1009 Category: 健康
Posted by: Andy
Comments
Shuzさんのブログに「ワインを飲む頻度のプチ検証」という記事が出ていました。以前よりずいぶん減っている印象ですが,それでも週2本近く飲んでいるようなので立派ですねえ。

僕はまめに記録を付けていないので正確にはわかりませんが,2年前くらいまでは妻が地域や幼稚園の役職で忙しかったこともあり,月2本程度,ここ2年は週に1本程度でしょうか。平日に家でワインを開けることはまずないため,これを超えることはそうそうないと思います。

今月からは上の子が週末も塾で8時,9時まで勉強しているため,万が一車で迎えに行く必要ができたらと考えると,週末も飲むのは難しそうです。せいぜい泡盛をお猪口で1杯程度。あと4ヶ月,こちらも我慢が必要そうです。
Date: 2008/1009 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
SF Chronicle紙の記事によると,ナパのCopiaでボルドー・ブレンドを作る体験ワークショップが開催されているそうです。毎週金~日曜日の3:15~4:30で,参加費はCopiaメンバーは55ドル,一般は65ドル。作ったワインは持ち帰れます。

このワークショップではカベルネ・ソヴィニョン,メルロー,カベルネ・フラン。マルベック,プチ・ヴェルドの5種類のブドウからボルドースタイルのブレンドを作ります。

最初に各自のワイナリやワインの名前を決め,ブレンディングの基礎を教わります。次に5種類のヴァラエタルをそれぞれ味わってメモを取ります。

それから,これらをブレンドして各自100mlのブレンドワインを三つずつ作ります。その中から自分で一番いいと思うものを選び,ブレンドの比率をアシスタントに渡すと,その比率で750mlのボトル1本,ワインを作ってくれます。

さらに,コルク詰めやフォイルの巻き方を教わり,最後にラベルを貼って完成,と一通りのコースを行うそうです。

おもしろそうですね。ナパに行く方,体験されてみてはいかがでしょうか。

予約はこちらからどうぞ。24時間以上前に予約しないといけません。
Date: 2008/1008 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
楽天がランキングのAPIを公開したので,右のバーに楽天のカリフォルニアワイン・ランキングを掲載するようにしてみました。10位まで分かるのですが,10個だすとかなり長いので五つにしています。

オレゴンとか,ニュージーランドなども出そうと思えば出せますが,表示する場所がありません。3段表示にしてみようかな?
Date: 2008/1008 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
リアル・ワイン・ガイドの23号で「旨安ワイン大特集」という企画があったのですが,そこで「旨安大賞」とされたのがハーン・エステートのカベルネ2006。既にさまざまなワインショップのメルマガなどで紹介されているので,今さらここで書かなくてもと思っていたのですが,改めて記事を読んだら,このワインを推薦していたのは倉敷のワインショップ「おかじまや」さんだったので,ちょっとうれしくなってやっぱり書いておくことにしました。

まず,このワインですがハーン・エステートといえば近年コスト・パフォーマンスが高いワインを作ることで人気が高まったワイナリです。特に,低価格シリーズのRex-Goliathは一世を風靡し,同ブランドの売却後はCycles Gladiator(サイクルズ・グラディエーター)で,さらに評価が上がっています(ピノはRex-Goliathのときの方がおいしかったですが)。ハーン・エステートの名前が付いたワインは当然一ランク上の扱いですが,サイクルズ・グラディエーターとの価格差は500円程度。コスト・パフォーマンスはむしろ上かもしれません。

また,「おかじまや」の三木香奈さんは,その昔,San JoseのThe Wine Clubで働かれていたときに知り合った人。今ではかわいい娘さんを広島で育てながら,実家である「おかじまや」でも「コンセイエ」(フランス食品振興会=Sopexaが認定するワインのアドバイスをする人)として活躍しています。長距離通勤でいろいろ苦労もあるでしょう。というわけで応援しています。残念ながらオンラインショップはないので,中国地方方面の方はぜひ「おかじまや」でお買い求めください。

Date: 2008/1007 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
安物のワインを30分でヴィンテージワインに変える機械」という記事がGIGAZINEに載っていました。

「Ultrasonic Wine Ager」(仮称)というこの機械,超音波を使ってアルコールのモレキュールを分解し30分で熟成した味わいに変身させるそうです。1000円以下の安ワインでも数万円の味になるというのが売り文句。ちなみにGIGAZINEで「塗装剥離剤でさえ8年間寝かせたシングル・モルト・ウイスキーのような味にもなるらしい」というのは原文の読み間違いで,塗装剥離剤というのはまずいウイスキーの形容詞として使われる言葉のようです。この機械,350ポンド(約6万2000円)で販売される予定です。

これを発明したCasey Jonesという人。日本で「マネーの虎」というテレビ番組がありましたが,これの英国版である「Dragons Den」(竜の巣)という番組に出演経験があります。下がそのときのビデオ。



ここで紹介しているKlenzという靴の清浄機,この番組で1万ポンド(約177万円)の投資を得て,製品化にこぎつけています。あんまり売れそうには見えませんが。

こういうのって数年おきに出てきますね。「デキャンティングポアラー」なんかもその一つ。「おでんの輪」なんていうのもありました。超音波を使うというのは比較的真っ当な方ですね。

ただ,安ワインは熟成しても安ワイン。とげとげしさがまろやかになっても,それで高級ワインの味わいになるわけでではありません。また,デキャンティングポアラーの場合は,高級ワインではかえって味がばらばらになってしまうような感じがしました。期待しないで使う分にはいいかもしれませんが,それには値段がちょっと高すぎる感じがします。
Date: 2008/1006 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
読売新聞のサイトに,チリのモンテスがナパに進出し,そのワインを国内ではエノテカが販売するというニュースが出ていました。「ナパ・エンジェル(NapaAngel)2006」がカベルネ・ソヴィニョン90%とシラー10%で6300円,「ナパ・エンジェル・アウレリオズ・セレクション(NapaAngel Aurelio's Selection)2006」がカベルネ中心で1万500円。

米国での報道を調べたら8月にWine Spectator誌に載ったものがありました。これによると安いほうが45ドル,高いほうが70ドル程度を目指しているとのことでした。ブドウはOakville,Stags Leap,Yountvilleで単年の買い付けをしたとのこと。今後は長期的な契約をしていくそうです。

より最近のものではChina Wine Newsという中国人向けのワインニュースサイトに載った記事がありました。これは「NapaAngel」や価格(55ドルと90ドル)も載っていて,ほぼ今回日本で公開された内容に沿っています。また,テイスティングもしたようで「どのワインも非常に似通っている。ビッグでアルコール度数が高く,芳醇で,樽のニュアンスが強く,タンニンがやわらかい」と書いてあります。分かりやすいモダンな作りに徹している感じですね。

これだけの高価格のワインにしては,ワイン好きを引き寄せる魅力があまり感じられないのはどうしたものなのでしょう。なんとなくモンテスの世界中の販売網を使って売り抜けようというふうに見えてしまいます。
Date: 2008/1006 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Joseph Phelps Wineryを先のCEOで先日亡くなったTom Shelton氏と,前ワインメーカーのCraig Williams氏が訴えていた件で初審の判決が出ました。ワイナリが各氏に1200万ドルずつ支払うという判決で,両氏の要求の1/5程度ではありますが,一応勝訴という格好。ワイナリ側は上訴を予定しています(Press Democaratの記事)。

ワイナリ側も,判決を受けてメッセージを公表。これを読む限りでは,原告側がかなり貪欲に見えるのですが,実際はどうなのでしょう。ワイナリビジネスも巨大になってくると人の醜さが表に出てくるようになってしまうのでしょうか。
Date: 2008/1004 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
しつこいですが,もう一つパリ16区のセールから。Saxum(サクソン,店によってはサクサムとも)は日本の価格が米国の流通か書くより安く,入手もしやすい大お得ワインですが,いくつかあるうち選ぶならどれかという話です(実は自分がさっき購入するときにいろいろ調べたのでついでに書くだけだったり)。

パリ16区に出ている(売り切れ品除く)のは
・2005 Proprietary Red Broken Stones \6280
・2005 Proprietary Red James Berry Vineyard \6980
・2004 Syrah Bone Rock James Berry Vineyard \8880
・2003 Syrah Bone Rock James Berry Vineyard \8880
の4種。
米国での実勢価格は上から66~90ドル,85~120ドル,70~120ドル,110~125ドル。
Wine Advocate誌のレイティングは94+,95+,93,95。
この中で一番時間が必要とみなされているのは2003のBone RockでWAの2005年のレビューでは飲み始めるまで2~3年必要と書いてありましたから,ようやく飲みごろに入ってくるころです。飲み頃の期間はBroken Stonesが7~10年で,あとは10~12年。
日米の価格差,WAの評価を中心に考えると一番お得なのは2005のPropriertary Red James Berry Vineyardになりそうです(ラベルもかっこいいし)。ということで,これだけレビューを紹介しておきます。
The 2005 James Berry Vineyard (70% Syrah, 20% Mourvedre, and 10% Grenache) exhibits the super precision, minerality, and clarity this site seems to provide. It is a dense, concentrated wine bursting with notes of creme de cassis, blackberries, smoke, earth, and jus de viande. This textured, French-styled 2005 can be drunk early or cellared for 10-12 years.


Date: 2008/1004 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ワインセラーパリ16区の楽天5周年セールのラインナップにハーランとデュモルが入っていました。ハーランは2003(WA95)が75800円で2004(WA98)が99800円。2004はもっと安い店がありますが,2003の値段は国内では最安かもしれません。パーカーのレビューは
With a dark ruby/purple color, silky tannin, and abundant quantities of licorice, graphite, chocolate, espresso, black currant, truffle, and earthy characteristics, it comes across like a hypothetical blend of a top-notch Pauillac and Graves.


で,ハーランよりもレア度では高そうなのがDuMol(デュモル)。シャルドネ,ピノ・ノワール,シラー,ヴィオニエを作っていますが,WAで軒並み90点を超えており,パーカーが「DuMol is one of my favorite wineries」と言っています。米国でも入手困難なワインですが,パリ16区の価格はほぼ現地価格と同程度。例えば2005のChardonnay RRV(WA92-94)は米国で60ドル程度が6980円。このワイン,単一畑ではありませんがブドウはHeintz,Ritchie,Duttonという名だたる畑のもの。Parkerは
it boasts fabulous fruit along with hints of lemon oil, orange blossoms, tropical fruit, subtle smoky oak, and crushed rocks.
と書いています。ちなみに,シャルドネでクロエやクレアというのがありますが,クロエはRitchie,クレアはHydeのブドウを使っています。クロエ2005はWA95。パーカーのレビューでは
This is a sensational Chardonnay with great minerality, a light greenish-hued gold color, and a stunning nose of orange blossoms, guava, nectarine, honeysuckle, and lemon oil. The wine displays white currant and floral notes, super full body, and superb structure due to the acidity levels.

パリ16区のページを見ると売れ行きはピノがいいみたいですが,パーカーのレビューを読む限りではシャルドネが一番おいしそう。値段もこなれています。まあ,とにかくどれも国内では著しく入手困難なので,気になっている人はこの機会に買うことをお勧めします。今売り切れていないものだけで17種類もあるので,ここで紹介していないもので琴線に触れるのがあるかもしれません。

Date: 2008/1003 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
Press Democratの記事によると,Silver Oakが2006年2月の火事の後に建築していた新しいテイスティング・ルームがオープンしたようです

新しいテイスティング・ルームはカンザス州から運んだ石灰石のインテリアや巨大なドア,石造りの立派な暖炉,アメリカン・オークのテイスティング・バーなど「古き良きアメリカ」的な雰囲気のものだそうです。また,燃えた建物で使っていたステンドグラスを床にはめ込んだり,創設者のRay DuncanとJustin Meyerを称えるギャラリーもあるとか。

一方で,太陽電池を使って電力のほとんどをまかなうなど,先進技術も取り入れているとのこと。

人気スポットとして復活しそうです。
Date: 2008/1003 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
早速ですが先月の個別記事で読まれたものトップ10を挙げます。
1. 【保存版】ブショネのワインを救う方法
2. カレラ ジェンセンあります
3. まとめ:飛行機内のワイン持込と箱について
4. WA178のカリフォルニアワインは「バリュー」特集
5. 英Times紙に「神の雫」の記事
6. Robert Mondavi Winery
7. Ridge/Lytton Springs
8. Foodyn CMS開発日誌 - REST化についての考察(まとめ)
9. Decanter誌選出のピノ・ノワール世界一に驚く(追記あり)
10. Calera Wine


1位は3カ月連続で「ブショネのワインを救う方法」。ついに検索語で「カリフォルニアワイン」を抜いて1位になってしまいました。2位の「カレラ・ジェンセン」も先月と同じ。新ヴィンテージ登場の影響でしょう。3位の機内持ち込みの話も先月から連続。定番記事として定着したのでしょうか。検索語を見ると,上位にはありませんが「ワイン 飛行機」や「ワイン 機内持ち込み」などさまざまな検索語で調べられているようです。

4位のWine Advocate誌の記事はようやく今月のもの。バリューワインということで,若干地味だったのと,国内で売っているワインが非常に少なかったのであまり話題性はなかった感じがしますが意外と上位でした。5位の「神の雫」の記事も今月のもの。珍しく複数の方からコメントがついたくらいなので,一般的な興味をちょっと引いたのでしょうか。

6位はモンダヴィのワイナリ紹介。先月の8位より上でした。7位のLytton Springsは例によってカレーの記事を見に来たものと思われます。順位は先月から三つ下がりました。

8位はサイト上の別ブログの記事。「rest 認証」や「rest 問題点」といった検索語で来た人が多かったようです。あまり期待に応えていない記事のような気もしますが,全体のランキングに入ったのはちょっとびっくりです。

9位は今月の記事。このドイツ・ピノ,飲んでみたいですね。

10位はCaleraのワイナリの紹介。先月の6位からは落ちました。

全体としては8月と同じ記事が上位に固まりました。当月の記事は3本と少な目。いろいろ忙しくて,あまりちゃんと書けていないのでしょうがないでしょう。
Date: 2008/1002 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
まずハーシュのエステイト・ピノ・ノワール2006。米国の価格で60~70ドルが6980円と現地価格以下といっていい水準です。2005のWAでレビュー(90点)を読むとかなり獣っぽいようなのでブルゴーニュ好きの方が喜ぶかも。



高級カベルネ系もおしなべて安いのですが,まずアワーグラスの2004が米国で150~200ドルに対して17800円。WAでは94点。コングスガードのカベルネは米国で135~200ドルに対して15800円。コルギンのIXプロプライエタリー・レッド 2003は225~300ドルが29800円。WAでは95点。同じくIXの2004シラーは270~375ドルが24800円と現地価格以下。これはWA96点です。
The floral-filled 2004 IX Syrah Estate (486 cases) offers super-pure blue and blackberries intermixed with hints of new saddle leather and meat. High but sweet tannins, powerful flavors, and an overall sense of poise characterize this stunning effort.



ターリーのセダーマン2005は米国で35~80ドルが5280円。WAでのレイティングは一頃ほど高くないですが,それでも90-92がついています。ターリーのジンファンデルはジンファンデルの中でも,ターリーとしかいいようがない独自の味わい。飲んだことなければ一度は試してみたほうがいいと思います。はまる人ははまります。
Date: 2008/1002 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ピンク・リボン運動(乳がんの撲滅,検診の早期受診を啓蒙・推進するために行われる世界規模のキャンペーン--Wikipedia)に賛同して毎年リーデルが出しているピンク・オー・シリーズ。今年は「CrescendO」(最後のOが強調されていることに注意,笑)という名称で,四つのグラスのセットで登場しました。グラスの形はヴィノムのシャルドネ/ヴィオニエと同じだということなので,白ワイン向きだと思います。

クレッシェンドというのは音楽用語でも使われていますが「次第に強く」という意味。四つのグラスの底がピンク色なのですが,それがだんだん強くなっていっています。きれいですね。

このグラスの売り上げの一部はLiving Beyond Breast Cancer (LBBC)という協会に寄付されるそうです。なお,米国の定価は70ドルなので,それほど日本の価格と変わりません。

Date: 2008/1001 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
パリ16区楽天出店5周年セールをしています。以前からセール時の大胆さでは群を抜いているだけに,今回もすごいです。

目玉の一つはSine Qua Nonのアトランティス・シラー。例のWA100点ワインです。値段は従来と変わりませんが,もう入手もほとんど最後のチャンスでしょう。SaxumのBroken Stonesは米国で80ドル以上するのが6280円と「激安」。SpottswoodeのセカンドラベルLyndenhurstも4980円と,これもむちゃくちゃ安いです。既に売り切れもいろいろありますのでお早めに。



まだ価格をチェックできていないワインも多いので続報も予定。
Date: 2008/1001 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
これまた久しぶりに読書話です。

このところ,若手女性作家の小説を多く読んでいます。きっかけは小説をあまり読んだことがなかった子供に読ませるものを探すため。「中学受験用」というと重松清が一番人気のようですが,どうも読んでいてあまり面白くない(商売上手だなあとは思う)。

文章がきれいだったり,シチュエーションが女の子向きだったりするといったことを考えると自然に女性作家のものが多くなってしまいました。

さて,表題に挙げた二人の作家ですが,どちらも2006年に「風」がタイトルに入る小説を書いています。三浦しをんが「風が強く吹いている」,佐藤多佳子が「一瞬の風になれ」。前者が箱根駅伝,後者が短距離走と立場は違えどどちらも走ることがテーマになっています。


この二人,かなり対照的なのですが,不思議に似たようなテーマのものを書いています。古典芸能を題材にした「仏果を得ず」と「しゃべれどもしゃべれども」,高校生を題材にした「秘密の花園」「黄色い目の魚」。

というわけで,二人を比べてみようというのが,この企画です。

» 続きを読む

Date: 2008/0930 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋にFoxen Sea Smoke 2006が入っています。その名のとおり,FoxenがSea Smokeの畑のブドウを使って作るこのピノ・ノワール,WAでは2004年が96点で2005年が89+点,いつもWAとは意見が合わないWSも2004年が94点で2005年が87点と,珍しく2004を非常に高く評価することで意見が一致しています。果たして2006は評価が高い年なのか低い年なのかが気になるところです。

ただしWAにおける2005年のレビューは
Foxen’s 2005 Pinot Noirs are more restrained, streamlined, and neither as powerful nor impressive as their 2004s, but they will be admired by those looking for more subtlety and elegance.

ということで,レイティングで想像してしまうような劣ったワインではないようです。2004年はSea SmokeのTenをさらに力強くしたような強い味わいのワインでしたから,Sea SmokeでTenよりBotellaが好きという人が結構多いように,Foxenでも2005の方が好きという人もいるような気がします。

で,肝心の2006ですが,テイスティングノートはまだほとんどなさそうです。K&L Winesのページには
Another small-production pinot noir from the folks at Foxen. The 2006 Sea Smoke Vineyard Pinot Noir is loaded with rich, juicy black fruit and supple tannins. Like a succulent black plum crossed with a blueberry spiked with cardamom and clove spice.
とありましたが,2005年についてはコメントがなく2004年はパーカーのレビューを引用していたので比較対象にならず,なんとも言えないところです。

柳屋の受け売りですが,Foxenの2005年はWAでの最高のレイティングが92点(Syrah Tinaquaic)だったのに対し,2006は既にSyran Toasted Ropeで95点を取っているなど,ここまでレイティングが公開された4本がすべて92点以上という高得点になっています。

肝心の価格ですが,米国では66~90ドルといったところ。1万2800円(税抜き)はちょっと高いですが,本家Sea Smokeが以前と違って日本で入手しにくくなってしまったので,買っておく価値はありそうな気がします。

Date: 2008/0929 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
いつ以来かわからないほど久々の小ネタ集です。

共和党の副大統領候補にサラ(セーラ,セイラ)・ペイリン(Sarah Palin)アラスカ州知事が指名されて,とばっちりを受けているワインがあります。チリのワインでPalin Syrah(ペイリン・シラー)がそれ。
面白いのはとばっちりにも地域差があること。記事によると,サンフランシスコのワインバーではぱったりと売れなくなり,共和党が強いテキサスのヒューストンでは瞬く間に売れていっているそうです。

ナパのCopiaがサンフランシスコに進出するそうです。Robert Mondaviの財政危機にも絡んでおり,たびたびリストラの話が出るCopia(同日別のニュースでレイオフの記事もあり)ですが,SFで収益を出すことを期待しているようです。そのためにSFは別会社化するとのこと(NapaのCopiaはNPOなので)。

ソノマで太陽光発電を進める動きが広がっています。Solar Sonomaという名前です。ワイナリと太陽電池の話はしばしば登場しますが,地域を挙げて応援していく構えのようです。

Napa Valley Collegeが学生が作ったワインを商品として販売する権利を得ました。ワシントン州のワラワラで例があるものの,カリフォルニアでは初めてらしいです。Napa Valley Collegeといえば,ちゃん・りーさんが在米中にワインのクラスを取っていたと思います。そのときから販売していたら面白かったのに。
Date: 2008/0929 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌がワイン・レイティング20万本達成を記念して,会員サイトへの無料アクセスを10月1日まで提供しています。

200,000th Wine Rating | Wine Spectator

上のリンクからメールアドレスを入れて「submit」すると,メールが送られてきます。メール内のリンクからアクセスできます。20万本のワイン・レイティングの検索ほか,過去記事なども読めます。
Date: 2008/0928 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
京橋ワイン(このショップはあまり紹介したくないのですが…)で,オレゴンのSineannの「自然派」ピノが割と安く出ています。

Resonanceという畑のもので,ここは完全に「ビオディナミ」の基準に則って作られており,認定も受けているそうです。ワイナリ自ら「自分たちのベスト」と呼ぶワイン。米国で50~60ドル程度のものが6480円(税抜き)なので,ほぼ現地価格です。

Date: 2008/0926 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
登龍の坦々麺といえば,坦々麺界でもトップクラスの評価を得ている(麻布十番店は星四つという事実は置いておいて)店ですが,何せ1800円と高いのが難点。気が向いたから行くとかっていう店ではありません。

そこが創業50周年で坦々麺をランチタイムに1000円で提供しているというので,勇んで行って来ました。実は麻布十番店は初めて。

メニューには四川皇麺(シセンソバ)と書いてありますが,ちゃんと「坦々麺」でオーダーは入ります。砂糖を付けて揚げたクルミと千切りにしたピーマンの醤油漬けがそれぞれ小皿に入って突き出しとして出てきます。ビールでも飲むならいい「あて」になりますが,とりあえず坦々麺が出るまでにちょっとずつつまんでおきます。ピーマンのほろ苦さが食欲を誘います。

5分ほどで坦々麺が登場。具はほうれん草とひき肉だけとシンプルです。ここの特徴はすりゴマ(だけじゃなさそうですが)の層が表面を分厚く覆っていること。また,食べたときにかすかに酸味を感じるのも特徴的で突き刺すような辛さと絶妙なバランスを出すのですが,麹町店と比べると麻布十番店はちょっと酸味が弱く,その分味が単調になるような。その辺りが若干評価が低い原因かもしれません。まあ,でもコシのある細麺にスープがよく絡み,水準をはるかに超える坦々麺であることは間違いありません。

食後にはアイスクリームも付きます(ところで,ここのアイスクリームのお皿,あまりにも平べったくてかなり食べにくいです。もっと縁に角度のあるお皿を使ってほしいところ)。これで1000円は安いなあ。キャンペーンがいつまでか分からないけどまた行こう。

登龍 麻布店 (トウリュウ) (四川料理 / 麻布十番)

Date: 2008/0926 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
先日,オレゴンのShea(シェア)の記事を書いたとき,
Sine Qua Non(シン・クア・ノン)が2003年までここのブドウを使っていた旨書きましたが,そのSine Qua Nonピノの垂直テイスティングを「The PinotFile」がしていました。

記事によると2004,2005年はSanta Rita Hillsのブドウでピノを作ったものの,ローヌ系品種,さらには自社畑に専念するために,もうピノは作らないそうです。つまり2005年がSine Qua Nonピノの最終ヴィンテージになります。

Sine Qua NonのSheaピノの最初のヴィンテージは1996年でしたが,記事では1998年から2005年までをレビューしています。1999,2002年あたりが特においしそうです。2004,2005のSanta Rita Hillsもパワフルなピノが好きな人には熱烈に受け入れられそうです。なお,2003は今回残念ながらブショネだったそうで「サランラップのテクニックを使ったけどうまくいかなかった」とのこと。

また,Sine Qua Nonが使っていたブロックのブドウは現在はLoringとPaliに行っているとか。そういえば,今年財政上の都合でLoring買ってません。Sheaほしい人いるなら買いますが。

もう一個余談で,PinotFileって前はPDFだったのですが,HTMLの記事に変わったのですね。PDF版は有料に変わったということでしょうか。

なお,さすがにSine Qua Nonのピノは日本で入手するのは困難です。ただ,例のAtlantisのグルナッシュの方(WAで98点)は,まだわずかに売っている店があります。

Date: 2008/0925 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ワインの輸送中に高熱にさらされることがなかったかどうかは,ワイン好きならだれしも気になるところ。特に船便でワインを運ぶときなどは熱に全部やられてしまうことだって十分にあり得ます。

ナパのWTN Services(1-800-FLOWERS社の子会社)が,そういった心配に対応するため,輸送中の温度を記録するラベルを提供しています。
"About the size of a pack of sugar, the labels can be programmed for a range of temperatures and placed directly on the product or product packaging. A light flashes green if the product stays within specifications and yellow if it doesn"

High-tech wine labels track travel temperatures - San Jose Mercury News

米PakSense社が開発したこの製品,当初は食品の輸送を想定したものだったそうですが,ワインにも有効だと考えたWTN Services社が採用し,ヒット・サービスになったとか。

ラベルは下の写真のようなもの。
温度モニタ
シュガーパックくらいのサイズで左上のOKのところが,温度が指定した範囲に入っていたかどうかを判別するものだと思います。

これを利用するコストは1ケース当たり20ドル。決して安くはないですが,1本数十ドル以上する高級ワインであれば,使う価値はあるでしょう。インポータもこういったサービスを使うと顧客への信頼度を上げられるのではないかと思います。
Date: 2008/0924 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
takuyaさんのmixi日記経由で知った,宮川俊二さんのブログに載っていた話です。

宮川さんによると
今、ナパではある日本映画のプロジェクトが進んでいます。
制作はパブリシティの上手な会社ですから、来年、日本でもカリフォルニア・ワイン、
きっと盛り上がりますよ。

とのこと。おそらく,同席された堀賢一さん(Wine Institute of California日本代表)に伺った話なのでしょうから,信憑性は高いです。楽しみです。
Date: 2008/0924 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
米国西海岸のピノノワール専門誌「Pinot Report」で97点がついたシェア(Shea)の「イースト・ヒル 2006」ピノが柳屋で6000円台(税抜き)です。米国での価格は約50ドルなので,値段もまあまあでしょう。

Sheaといえば,あのSine Qua Nonが2003年までここの畑のピノを作っており,2002年のHollerin’ MはWA誌で96点を得ています。またBrian Loring,Beaux Freres, Bergstrom,Auteur,Pani,Roessler,St. Innocentなどが採用しているオレゴンでは非常に有名な畑。こちらのページにはブロックの場所と使っているワイナリの一覧が載っています。

ちなみにEast Hillの2005年はWine Advocate誌で90点(レビュワはJay Miller)。レビュー中には2006年にも言及があり
he 2006 Shea Pinot Noirs tasted from barrel reflect a totally different style of vintage. They are riper, more fragrant, more alcoholic, softer, and user-friendly. They lack the muscle, acidity, and tannin of 2005 but seem to be significantly better balanced.

ということです。

Date: 2008/0920 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
コストパフォーマンスの高いワインの特集だったWA178。発刊時にも記事を書きましたが,そのときにどこの店にもなかったタブラス・クリークのコート・ド・タブラスが柳屋に入っています。レイティングは91点。

Tablas Creek’s Cotes du Rhone effort is the exceptional 2005 Cotes de Tablas, a blend of 43% Grenache, 24% Mourvedre, 18% Syrah, and 15% Counoise. There are 3,900 cases of this delicious, deep ruby/purple-hued offering. Aromas of smoke, roasted herbs, meat juices, black currants and cherries are followed by a medium to full-bodied wine displaying beautiful purity, fruit, and depth. Drink it over the next 5-6 years.


Date: 2008/0920 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌のビデオ・コンテストの結果が発表されています。1位のビデオは「Wine and the City」というタイトルで,おそらく「Sex and the City」をもじったんでしょう。Sex and the Cityを見ていないのでちょっとぴんとこないビデオでした。2位は「CA Collection」という様々なCAのワインメーカーが登場するもの。これはいいです。



3位はオーストラリアから。ちょっとくだらないけど面白いです。


一番しょうもないけど面白かったのは5位のビデオ。僕的にはこれが1位です。このビデオはエンベッドできないので,リンク先で見てください。
Date: 2008/0918 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
SEOとかアクセス分析とかあまり熱心にやる方ではないのですが,このところ検索語としてコンスタントに使われているのが「Bergstrom」と「Raymond Napa」。BergstromはオレゴンのワイナリでRaymondはナパにあります。どちらもそんなに記事には取り上げていないと思うので,来てがっかりしたのではないかとちょっと心配です。

それにしてもどうしてこの二つの検索が多いんでしょうね? 何かに載ったのかな? ご存知の方がいらっしゃったら教えてください。

あと,ちょっと奇妙なのでは「枚方大和郡山線 勾配」という検索語でいくつかのアクセスがあること。大体そんなの取り上げたこともないので,検索でうちのサイトがひっかかる方が不思議です。

Date: 2008/0917 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
サンフランシスコの中心部に新しくテイスティング・ルームが開設されました(元記事)。Press Clubというこのファシリティ,9000フィート四方(約836m2)というからかなりの広さです。ここに八つのワイナリが参加しています。

* Chateau Montelena Winery -- Napa Valley
* Fritz Winery -- Dry Creek Valley
* Hanna Winery & Vineyards -- Sonoma County
* Landmark Vineyards -- Sonoma Valley
* Miner Family Vineyards -- Oakville
* Mount Eden Vineyards -- Santa Cruz Mountains
* Pahlmeyer -- Napa Valley/Sonoma Coast
* Saintsbury -- Carneros

というのがそのラインナップ。いずれ劣らぬそうそうたる顔ぶれです。創設者であるAndrew ChunとJan Wigintonはサンフランシスコの新しい人気スポット「Ferry Building」に触発されて,すばらしいワイナリを集めたテイスティングルームを作ることを思いついたそうです。

サンフランシスコに観光に来たけどワインカントリーまで行く時間はない,といった人はかなりいるでしょうから,手軽にワインカントリーが味わえるのはいいですね。個室があるのでオリジナルのイベントも開けるようです。

オープンは月-木が2時~9時,金土が11時~9時,日曜日が11時~6時。電話は(415)744-5000


住所は
20 Yerba Buena Lane,San Francisco CA 94103
ですが,Google Mapsなどでは大分離れた「Yerba Buena Ave」を調べてしまいます。そういうときは「767 Market Street」としてみてください。
Date: 2008/0916 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Robert Parkerの有料サイトに,Lisa Perrotti-Brownによるレビューのコーナーができました「In Asia」という総合タイトルが付いており,これまで「In Japan」「Koshu」「A Tasting of Japanese Wines」「Favorites for Japan」と四つの記事が掲載されています。

日本産のワインだけでなく,日本で売っている他国産のワインも書かれています。例えば「Favorites for Japan」では「Au Bon Climat Pinot Noir Santa Maria 2006」が92点(ちょっと甘いような…)と評価されています。

国産ワインの点数は読売新聞サイトのニュースに引用されていました

レビュワのLisa Perrotti-Brown(リサ・ペロッティ・ブラウン)さんは今年のMW(Master of Wine)の合格者。シンガポール在住。2002年から数年東京に住んでおり,インポータやアカデミー・デュ・ヴァンの臨時講師などを務めていたそうです。

なお,パーカーの掲示板にもIn Asia専用のコーナーができています。
Date: 2008/0916 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
ジラードのシャルドネの話題が出たからというわけではありませんがジラードのソヴィニョン・ブランを飲みました。

このソヴィニョン・ブラン,やっぱりおいしいです。鮮烈な酸味に果実味のふくよかさ。以前,NZのドッグポイント ソヴィニョン・ブランの感想
アサヒ・スーパードライのCMに「コクがあるのにキレがある」というコピーがありましたが,このワインもまさにそれ。鋭い酸で飲み口は極めてさわやかですが,香りや味わいは薄っぺらでなくしっかりしています。

と書きましたが,これもタイプは同じです。味わい的にも甲乙付けがたいところ。国内の価格は2500円くらいですからドッグポイントよりも安いです。

実はワインインスタイルのアウトレット・セールで買ったので,ラベルはゆがんでますが,今回の購入価格は1500円以下。これなら大もうけです。

Date: 2008/0913 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
英Times紙といえば英国でも権威ある新聞ですが,そこに「神の雫」の記事が載っていました。

記事の内容は,主人公の神崎雫がアジアのワイン・マーケットにどれだけ影響力を持っているかという話。日本だけでなく,台湾や韓国におけるワインセールスにも多大な影響を及ぼし,全日空の機内用のワイン選択にも影響しているとのこと。韓国ではショップにおけるワインの販売が1/3以下だったのが70~80%になるなどの減少現象が起こっており,「ヨン様」が神の雫の映画に出るといううわさも絶えないそうです。

ちなみに日本でもソムリエ・コースが定員一杯になっているというのですが,本当でしょうか?

Date: 2008/0912 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
先日,「買い」でしょうと書いたGirardのシャルドネ,柳屋などほかのショップでも出ています。柳屋はちょっと値段上ですが,ジラードのワイン6本で送料無料。取り置きも可能なので,送料節約したい向きにはいいかもしれません。

Date: 2008/0911 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ちょっとややこしいタイトルになってしまいましたが,Wine Spectator(WS)誌のRestaurant AwardsでAward of Excellenceに選ばれたミラノのレストランが実は架空だった,という問題に,WS誌Executive EditorのThomas Matthews氏が反論と弁解をしたわけですが,この反論に対して,架空のレストランを実際にしかけた張本人であるRobin Goldstein氏が再度反論しています。

WSの弁解では,そのレストランに何度も電話したが留守番電話のメッセージが出ただけであったということを実在確認できなかった理由として挙げていますが,Goldstein氏はまじめにコンタクトしようと思ったのならなぜメッセージを残したりメールを送ったりしてこなかったのか,と疑問を呈しています。氏によると,受賞が決まった後,広告担当の部署からは,賞が発表される号に広告を出さないかという連絡を留守電メッセージおよびメールで受けており,同誌が一生懸命コンタクトしようとしたのは,広告によるものだけだと切って捨てます。

また,WSの弁解ではリストに載った256のワインのうち80点未満のワインは15本だけであり,102本は80点以上だった。だからAward of Excellenceに値すると判断した,としていますが,Goldstein氏はWSのデータベースに登録されたもので80点以上のワインは88%に上る。117本中102本というのは87%でWSのデータベースの平均以下であり,それをExcellenceと言っていいものか,と問うています。

最後に,WSは詐欺に引っかかったのであり,だれでも詐欺から完全に逃れることはできないと述べているのに対しては「確かに,これはだまそうとしたものである。ただ,それは読者や一般大衆に正しくない情報を与えているのではないかということを明かすのに必要だった。それに,そのだましはさほど努力が要るものではなかった。どれも数時間もあればできることだった」と反論しています。

前回も書きましたが,私はWSのやっていることは十分ではないと思っています。今回は架空のレストランであり,仕掛けた本人がそれを明らかにしたことで,読者や一般も知ることになったわけですが,実在のレストランが架空のワインリストで賞を得ることだって簡単にできるわけです。WSがチェックする一時期だけ,Webサイトにワインリストを提示するといったことだってできるのですから。まず,最低限の情報公開として,レストランから提示されているワインリストはWSのWebサイトで誰でも見られるようにすることが必要ではないでしょうか。

また,WSが反論を書いたのは同誌のフォーラムにおいてだけ。肝心のRestaurant Awardsのページには何も記載がありません。こういったところも誠実ではないように見えてしまうのですが。
Date: 2008/0910 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアワインあらかるとでGirard(ジラード)のシャルドネが税抜き2890円で出ています。米国の小売価格で20~26ドル程度なので,やや高めの方とはいってもほとんど変わらないレベル。いい値段だと思います。

というかGirardはこれまでジンファンデルと,ソヴィニョン・ブランは何回も飲んでいるのですが,シャルドネはあることすら知りませんでした。ワイナリはナパ東方のプリチャード・ヒルにあるのですが,シャルドネはソノマのRussian River Valleyから購入しているそうです。Wine Advocate誌で90点付いています。パーカーのコメントは
This brilliant Chardonnay was barrel-fermented in French oak and aged sur-lie for ten months. It boasts abundant amounts of honeysuckle and tropical fruits in a medium-bodied, pure, crisp format. Only a light touch of wood is noticeable

ジラードはジンファンデルもソヴィニョン・ブランも非常にいいできのワインを作っています。特にジンファンデルはここ1~2年の僕の一押し。このシャルドネも間違いのないところでしょう。


ついでといっては何ですが,昨日紹介したFood & Wineの賞を受けたワインからA to ZのピノとShaferのメルローを載せておきます。パシフィック・ワイン・セラーズは送料無料で木曜日朝9:59まで楽天のポイント10倍。買うなら今日のうちに。
Date: 2008/0909 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
米国のワインと料理の雑誌Food & WineがAmerican Wine Awards 2008を発表しました(American Wine Awards 2008 | Food & Wine)。

* Importer of the Year
* Outstanding Sparkling Wine
* Best Wines for Under $20
* Winemaker of the Year
* Best Wines for Over $20
* Best New Winery

以上,六つの項目に分かれています。

20ドル以下のワインでは
シャルドネ 2007 Foxglove($15)
ソヴィニョン・ブラン 2007 Brander Santa Ynez Valley($15)
ピノ・ノワール 2006 A to Z Wineworks Oregon($18)
メルロー 2005 Raymond R Collection($15)
カベルネ・ソヴィニョン 2005 Columbia Crest H3($15)
ジンファンデル Edmeades Mendocino County($18)
シラー 2006 Qupé Central Coast ($16)
が選ばれています。

この中ではA to Zのピノは日本でも割と入手しやすいと思います。価格は2000円台後半から3000円ちょっとというところ。RaymondのRやColumbia CrestのH3というのは初めて聞いた名前。新しいブランドのようです。キュペのシラーも日本で見ますが,もっと上のものが中心だと思います。

一方,20ドル超のワインでは
シャルドネ 2005 Ramey Ritchie Vineyard ($65)
ソヴィニョン・ブラン 2007 Cliff Lede Napa Valley ($22)
ピノ・ノワール 2005 Talley Vineyards Rosemary’s Vineyard ($70)
メルロー 2005 Shafer Napa Valley ($45)
シラー 2006 Tensley Colson Canyon Vineyard ($38)
ジンファンデル 2005 Bella Lily Hill Estate ($36)
カベルネ・ソヴィニョン 2004 Harlan Estate ($600)
ボルドー・ブレンド 2005 Dominus ($129)

シェイファーのメルローは定番ですね。メルローはあまり飲みませんが,これは数少ない安心して飲めるメルローの一つです。日本での価格も昔より少し安くなりました。

600ドルのハーランが入っているのはちょっと違和感を感じるところ。ほかのが比較的入手が難しくなさそうなところで一つだけ異彩を放っています。これと比べるとドミナスはむちゃくちゃ安いですね。例えばWine Advocate誌の2003~2005のレイティングだけで比べるとHarlanが95,98,96+なのに対し,Dominusは95,94,96。大して変わりません。日本にはヴィンテージによって入ったりはいらなかったりのようで,2005は今のところ入っていなさそうです。

このほかの賞ではベスト新ワイナリに「Breggo Cellars」が選ばれています。ここはMendocinoのAnderson Valleyに2004年に作られたワイナリでピノ・ノワールやピノ・グリ,ゲヴェルツトラミナーなどを作っています。当初は自社畑を使うつもりだったのが,ブドウが育つのを待ちきれずに,さまざまな著名な畑と契約してワイン作りを始めたそうです。WAなどでも高い評価を受けています。

また,Winemaker of the YearはCelia Masyczek。SF Chronicle誌の次世代カルトでも取り上げられたDR Stephensのほか,既にメーリング・リストの待ち行列に入るための待ち行列があるというScarecrowやCornerstoneなど,のワインメーカーを務める女性です。難しい名前ですが「マーチェスキー」と発音するのが正しいそうです。勉強になりました。
Date: 2008/0908 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
麻布十番のレストランCWG(California Wine Garden)でCrushpadで作られたシャルドネ3種,ピノ・ノワール3種が格安で提供されます

シャルドネは
2005   CH.igai Takaha
      Santa Maria Valley,  "Jewel Wish"
2005  Niholls Wine
      Santa Maria Valley, "Unfiltered"
2006  Tabby's
      Santa LuciaHighlands SleepyHollow"UnOaked"

の3種。ピノは
2005 CH.igai Takaha
     Sonoma,RRV, Amber Ridge,"Divine Wish"
2005 Nicholls Wine
     Santa Maria Valley,   "Unfiltered"
2006 Dain Wines
     RRV, Amber Ridge, "AmericanBeauty"
の3種でいずれも8880円。例えばDainのAmerican BeautyはVin du 268における価格が7650円。米国の小売価格でも50ドル近くします。日本のレストランだと小売の2倍は当たり前,3倍も普通といった感じですから,CWGの値段ははるかに格安です。



さらにメルマガ登録者は予約していくと8880円から8000円にと,もう1割下がります。小売価格とほとんど同じという安さです。これはお勧め。
Date: 2008/0905 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
サンフランシスコ・クロニクル紙の「次世代カルト」でも取り上げられたFuto(フトー)が,日本に入ってきています。しかも米国ではオークションで300ドル以上でないと買えないのに税抜き2万8350円と,それより安い値段。【追記】柳屋には税抜き2万9800円で入っています。

このFuto。名前はオーナーの苗字ですが,畑はHarlanから石が転がって落ちるくらいのところと至近にあり,かのDavid Abreuが畑を管理,さらにMark Aubertがワインを作るという,なんとも贅沢なワインです。

この2005年のWAでの評価は95+。いわゆるカルト的な,濃くて早くから飲みやすい作りより,抑制された味わいだそうです。20~25年は持つとのこと。

The 2005, which is again a wine dominated by Cabernet Sauvignon, has a dense purple color, gorgeous structure, good acidity, but full-bodied power, a layered mouthfeel, and sweet oak (mostly Taransaud) that integrates beautifully into the black currant and blackberry fruit intermixed with espresso, licorice, and spice. This is another beauty, slightly more restrained and less flamboyant compared to 2004, but built for the long haul. This wine should age for 20-25 years.


Date: 2008/0904 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wine Advocate誌の178号が公表されました。カリフォルニアは「バリュー・ワイン」(コストパフォーマンスの高いワイン)の特集。このテーマでの特集はもしかして初めてでは? 主として25ドル以下のワインが集められています。

中でも92点以上の高得点が付いたのが以下のもの。

WA178

この中でMelvilleの2本が目立ちますが,実はこれは前号でもレビューされています。コストパフォーマンスが高いので再掲された格好。どうやら今回の特集のために取材をしたというよりも,過去のテイスティングからコスト・パフォーマンスが高いものを集めて作ったという感じのようです。

残念ながら上位のワインで日本に入ってきているものはなさそうです。シャトー・セント・ジーンとかRosenblumとかカーライルとかタブラス・クリーク,バリューワインでは必ず名前が挙がるワイナリが,上に示した以下にもたくさん出てくるのですが日本にはわずかしか入ってなかったり値段が高かったり,上位のラインしかないことが多いように感じます。

その中でありました。これは,というワインが。

» 続きを読む

Date: 2008/0904 Category: イベント
Posted by: Andy
Comments
すっかり忘れていましたが,それと忙しくて更新も途絶えがちですが,今年も9月は「カリフォルニアワイン月間」です。「今年も?」と思ったあなた。そうなんです。今年「も」なんです。去年もそうだったし,おととしもそうでした。なんと一昨々年も。

アーノルド・シュワルツェネッガー知事が,来日したこともあったこのワイン月間ですが,具体的に何をやっているのかは,毎年よく分からないところ。イベントの一覧はありますが,ワイン月間と言われなくてもやるようなものばかりです。もうちょっと成果が分かりやすい形でやってくれるといいのですが。

何はともあれWebサイトはフラッシュを多用して,以前よりも魅力的になった感じです。

California Wine Month

というわけで便乗して「宣言」してみましたが,特にこのサイトでも企画しているイベントはありません。悪しからず~
Date: 2008/0903 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
英国のワイン雑誌Decanter誌が世界一のピノ・ノワールを決めるイベントを開き,その結果が多くの人を驚かせています(元記事)。

この「International Trophy for Pinot Noir」,まず地域別の一位を決め,その中から世界一を決めます。地域別トロフィーを受賞したのはニュージーランドはセントラル・オタゴのWild Earth Pinot,チリはカサブランカのCono Sur Ocio,ブルゴーニュからはMaison Camille Giroud Chambertin Grand Cru 2006,そしてドイツのDernauer Pfarrwingert Spätburgunder Grosses Gewächs 2005。

この中で世界一になったのはドイツのワイン。40ポンドというから8000円弱のものです。生産者のWeingut Meyer-Näkelはドイツでも最上のピノを作っているとか。

北米のピノが候補に入っていないのが残念ですが,ドイツのピノ,どんなのでしょうね。「seductive」と評されていますが。

【追記】Jancis Robinsonも記事を書いていました。
Date: 2008/0902 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
Wine Library TVのGary Vaynerchukが新たなプロジェクトを始めたという話が,技術話サイトのTechCrunchに載っていました。

何を始めたかというと「PleaseDressMe」というTシャツの検索サイト。クールなTシャツをさまざまなTシャツサイトから検索してくれるいわゆるマッシュアップのサービスです。

ただ,記事にあるように,今のところあまりたいしたものはでてきません。Garyがこよなく愛する「Jets」のTシャツもないしね。今後に「乞うご期待」です。
Date: 2008/0901 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
早速ですが先月の個別記事で読まれたものトップ10を挙げます。
1. 【保存版】ブショネのワインを救う方法
2. カレラ ジェンセンあります
3. まとめ:飛行機内のワイン持込と箱について
4. Ridge/Lytton Springs
5. この夏は,ワイン買うよりs.l.oで飲もう
6. Calera Wine
7. Crushpadで一生に一度(か二度)のディナーはいかが?
8. Robert Mondavi Winery
9. Wine Spectatorが「偽レストラン」問題で弁解を掲載
10. Wine Spectatorのレストラン・アワードが大失態,架空のレストランに賞


1位は先月から連続して「ブショネのワインを救う方法」。今月も知り合いでない方のブログでリンクされていたので,それが効いたのでしょう。2位の「カレラ・ジェンセン」は先月の5位から上昇。根強いですね。3位の機内持ち込みの話も6位から上昇。季節柄旅行ネタで検索した人が多かったのでしょう。4番のLytton Springsは例によってカレーの記事を見に来たものと思われます。順位は先月から一つ下がりました。

5位はようやく出てきた今月の記事。こういった五七調のタイトルはリズムがよく,読んでみたくなる効果がありそうな気がしてます。どうしても説明的なタイトルが多くなってあまり実行できないのが残念なところ。

6位はCaleraのワイナリの紹介。またCaleraで調べる人が増えているのでしょうか。新ヴィンテージが入ってきているからかもしれません。

7位は今月の記事。このディナー,どうなったのでしょう。気になってます。報告を探してみます。

8位はRobert Mondaviのワイナリ紹介。旅行に行く人が見ているのでしょうね。

9位,10位は個人的には8月の最大のトピック。海外では米国に限らず,かなり話題になっている話ですが,日本語のものでは拙ブログとMaboroshiの私市さんのところで書かれているくらいしか見ません。直接関係ないからでしょうか。これはもっと上位に入ってほしかった記事です。

全体としては8月ということで旅行関係のものがよく読まれたような感じです。当月の記事は4本でいずれも下位。ちょっと努力不足のようです。

今月も忙しくて,ブログにかけられる時間はほとんどなさそうです。手抜きのエントリーが増えるかもしれませんがご容赦ください。
Date: 2008/0831 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
日本のワインがよくなってきたという話はよく聞きますが,正直に言ってなかなか飲む機会がないものです。今年亡くなった富永敬俊教授が携わってできたこのワイン,実は百貨店で駐車料金をただにするために買ったものでした。

国産ワインでしばしば不満に感じるのは,甘く緩んだ味わいに思えてしまうところ。しかし,このワインは酸がはっきりくっきり主張しており,味わいがシャープです。かといって酸っぱいだけのワインでもなく果実味もあります。

これで2000円強なら十分です。また買おう。

Date: 2008/0828 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sがピノ専門ショップとして立ち上げたピノノワール・オンラインで,カリフォルニアのセールをしています。全品送料無料なので1本でも試せます。一番お買い得なのはMartinelliのZio Tony RanchとSeven Mulesの2004。7200円というのはどちらも米国の実勢価格より安いです。

Caleraも安くなっていますがワイナリ価格が50ドルのReed 2005が8880円になっているのよりはワイナリ価格25ドルのシャルドネMt. Harlanが3500円の方がお買い得度は上です。

Carneros Creekのリザーブ・ピノ2006は37%オフで3129円というのはちょっと元の値段が高い感じがします。米国の実勢価格は15ドル程度。これ買うならがんばってマルティネッリ買う方が魅力があります。

Date: 2008/0828 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
今年亡くなったRobert Mondaviの長男Michael Mondaviが「M」という自身のワインを今秋リリースすることが明らかになりました。100%カベルネ・ソヴィニョンのワインで価格は199ドル。MichaelはFolio Fine Wine Partnersというワインの輸入やプロデュース,マーケティングをする会社をRobert Mondavi Wineryの売却後に始めており,今回のワインもそこを通して売ることになります。
M

畑はAtlas PeakのFoss ValleyにあるAnimo Vineyard。MichaelがRobert Mondavi在籍時の1998年に買った畑。植え替えのために2004年は満足するレベルに至らず,2005年のものが最初のヴィンテージになります。ワインメーカーはMichael自身と息子のRob。Michaelがワイン作りを自らするのは1974年以来というから約30年ぶりです。娘のDinaがラベルやパッケージデザインを担当したということです。
Date: 2008/0828 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sのセールで90年代ものが出ていることを書いたばかりですが,柳屋では90年代(一部80年代あるいは2000年)のものばかりを集めたセールを始めました。

オールド・ヴィンテージ・セール

シャルドネなどもあり,カリフォルニアのシャルドネがどれだけ熟成力があるのか気になるところ。個人的に気になったのは白ではパッツ・アンド・ホールのアルダー・スプリングス・シャルドネ2000とロキオリのエステート・シャルドネ1998。Patz & HallのAlder Springsはこのワイナリのシャルドネの中でも一番長熟型なので,これはまだまだいけそうな気がします。



赤ではシルバー・オークのナパ・ヴァレー1989とモンダヴィのリザーブ・カベルネ1996。Silver Oakは熟成力があるのかどうか疑問視されることもありますが,ナパ・ヴァレーものはアレキサンダー・ヴァレーよりも長熟型なので20年でも行けるだろうという気がします(WAでの表現は「at least a decade」となっています)。

一方,Mondaviは鉄板でしょう。1996年といえばOpus Oneも高い評価を得たMondavi絶頂の年ですし。ちょっと気になるのは1996年のCabernet Reserveには30 Anniversaryというのが付くのと付かないのがあること。付くほうはWAで95点。飲み頃は2005-2030とまだまだ若いワイン。付かないほうは2002-2025とちょっと短くなりますが,それでもまだ「early」とされてますから,まだまだセラーに置いておきたいものです。

Date: 2008/0827 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sの8周年セールでバイロンのモニュメント・ヒル・ピノ・ノワール 1998が7000円と,米国で見つかる80ドルよりも安くなっています。カリフォルニアで10年経ったピノを飲む経験はあまりありませんが,この価格で飲めるのは大いにチャンスだと思います。

なお,3万円以上は送料無料とのこと。ほかにもコリソンのカベルネやBeringerのカベルネ・リザーブなど1990年代のワインに出物があります。

Date: 2008/0826 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ソノマのHealdsburgにあるJordan Vineyardがこの9月,顧客向けのポイント・プログラムを開始すると発表しました(Jordan Vineyard & Winery Offers Customers One-of-a-Kind Loyalty Program - MarketWatch)。

顧客は1ドルごとに3ポイントを取得します。最低4500ポイント,すなわち1500ドルからポイントを使えます。例えば4500ポイントではテイスティングとツアー4人分,プライベート・テイスティングとオードブル2人分,イベントチケット2人分から選べます。一番上の15万ポイントでは「Ultimate Wine Country Gateway」としてゲスト・コテージ2泊,プライベート・ダイニングでの4コースのディナー(Jordanのワイン付き),Jordan湖での釣り,島でのランチョン,専属運転手によるドライブが4人分得られます。詳しくはこちら

登録に資格はなく,サイトで登録すればいいようです。
Date: 2008/0825 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋で「レーヴェンスウッド ジンファンデル "オールド・ヴァイン" ロダイ 2005」が格安です。米国の店頭価格が11~19ドルなので,税抜き1500円は現地価格と言っていいでしょう。柳屋では格下なのに値段が上になってしまった「ヴィントナーズ・ブレンド」の扱いを一時停止してこちらを売り込んでいます。ただし60本限定ということなので,買うなら早めに頼んだほうがいいかもしれません。

Lodi(現地の発音はロウダイ)はMondaviのWoodbridge本拠地があるところ。高品質でリーズナブルな価格のZinfandelも輩出しています。

Date: 2008/0822 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌Executive EditorのThomas Matthews氏が同誌の掲示板に「Wine Spectator Has Been Scammed」(Wine Spectatorは詐欺にあった)と題して,今回の問題について何があったのか説明しています。

Matthews氏はまず,掲載するすべてのレストランを訪問してはいないこと(これは以前にも明らかになっていたことですが),ワインリストを公正に評価していること,レストランから得られたワイン・リストは実在して現実にあっていると想定していること,を明らかにしています。

一方で,それらを確かめるために,①レストランに数回電話した(そのたびに留守番電話が現在閉まっていると言っていた),②レストランをググり(原文はGoogling),それがミラノに実在する場所であることを確認した(こういうときストリート・ビューがあったらよかったのにね),③レストランがメニューリストを載せたWebサイトのリンクを送ってきた,④「Chowhound」というサイトで2008年1月~8月の間このレストランに行った経験を書いていた人たちがいたのを確認した,とのこと。

また,ワインリストについて,非常に評価が低いワインを載せていた旨書かれていたわけですが,実際にはリストに掲載されていたワインは256本あり,そのうち15本だけが80点以下であったとのことです。ちなみに53本が90点以上102本が80点以上,139本はWine Spectatorにレビューなしでした。

これらのことから,詐欺には誰でも引っかかる可能性があり,破廉恥な人間が32年の名声を持つ雑誌を攻撃できてしまった,Wine Spectatorは今後はもっと注意深くするであろうとしています。また,今回の「詐欺事件」が他の賞を取ったレストランを貶めるものではないと締めています。

Wine Spectatorのフォーラムでは同誌に好意的な意見が相次いでいますが,実在確認が直接店を訪問していないというのはやはりどうなのかと思います。ワイン・リストにしてもWine Spectatorに提出したものと実際に店にあるものとの整合性を見るわけではないし,客が提出されたリストを見られるわけでもないのだから,いくらでも嘘をかけます。レストラン評論家の友里征耶さんも,日本のミシュランで「ワインリスト偽装」があるのではないかと問題提起していますが,店を訪問しているミシュランでさえ,こういうことが起こるのに,Wine Spectatorの方法であれば,店側はやりたい放題です。せめて,提出されたワインリストや値段をWS誌のWebに掲載するなどの公明性がひつようなのではないかと思います。
Date: 2008/0822 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sの8周年セールでシェーファーのシラー(リレントレス),カベルネ(ワン・ポイント・ファイブ),シャルドネ(レッド・ショルダー・ランチ)が格安で出ています。どれも米国の小売価格最低ライン+1000円くらいですから,かなりお買い得です。

Date: 2008/0820 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Vinographyに載っていた記事です。Wine Spectator誌のレストラン・アワードについては以前から「ワイン・リストを評価しているだけで意味がない」と言われてきましたが,ワイン・リストでさえ禄に見ていないという失態が明らかになりました。

Wines & Vinesに詳しい記事
が掲載されていますが,Robin Goldsteinという研究者がAmerican Society for Wine Economistsで発表したところによると,Wine Spectator誌がどのようにレストランの賞を決めるのかに不審を抱き,イタリアに架空のレストランをでっちあげて登録したそうです。メニューとワインリストも架空のもの。偽のWebサイトも作りました。さらにワインリストではWine Spectatorで非常に低く評価されたイタリアワインをそろえました。その結果,Award of Excellenceの賞を取ってしまったというのです。

Wine Spectator誌は今のところ,コメントを拒んでいるそうですが,「地に墜ちた」とはまさにこのことでしょう。
Date: 2008/0819 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパソノマで今年の収穫についてのコメントが出ています。

今年は4月に過去最大とも言われる霜の被害があったことで,ナパやソノマ,Mendocinoにおける収量については当初から減ることが予想されていました。

一方で夏からは天候もよく,順調に生育しているようです。

ワインの価格が上がりそうなのはちょっと心配ですが,いいワインがたくさんできてほしいものですね。
Date: 2008/0818 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
SF Chronicle紙にMendocinoのお勧めピノの記事が出ていました。温暖化のせいか,好みの変化のせいか,Mendocinoやオレゴンなど北の方のピノに以前よりも惹かれるものがあるように感じています。

とはいえ,今のところあまり知らない名前が並んでいるリストではあります。その中で目に付いたのはMacPhail。最近注目のピノの一つです。Wightman House Vineyardという単一畑のもので3.5星という非常に高い評価が付いています。SF Chronicleは最高四つ星の採点ですが,3.5以上はめったに出ません。
It's wildly earthy, almost evoking a Bonnes Mares in its ferocity, but with plenty of sweet, deep cherry and currant to match. Savory notes of dried leaf and meat add more interest. It's intense and nearly flawless, if in short supply (192 cases).

と,これはかなりおいしそうです。日本でもわずかながら売っています。



このほかにはPinot Daysのレポート記事で紹介したFoursightが2.5星。ここはこれから伸びてきそうな予感がします。日本にも入れてください>インポータ様
Date: 2008/0818 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Vinographyに載った記事からですが,Meyer,Bonnyという名前でピンと来る人は,ちょっと古くからのカリフォルニアワイン・ファンではないかと思います。これじゃ分からないという人は「Justin Meyer」ではどうでしょう。

うーん,これでもまだ難しいかな? ではRay Duncanと言えば?

そう,「Life is Cabernet」のキャッチフレーズで一世を風靡したSilver Oakの創設者がJustin MeyerとRay Duncan。Bonny's VineyardはSilver Oakのフラグシップとして1991年までワインが作られていた畑です。

Justin Meyerが自身の趣味のポート・ワインを作るためのワイナリとして作ったのがMeyer Familyで,Justin亡き後は息子のMattが後を継いでいます。Bonny's Vineyardも1999年に全部植え替え,2003年にMeyer Familyから新たなワインとして作られることになりました。

American Oakの樽を100%使い,34カ月そこで熟成させるといったスタイルはまさにSilver Oak。13.19%といったアルコール度の低さもSilver Oak仕込みです。

かつてSilver Oakのファンだったものとして,Bonny's Vineyardは憧れのワインの一つでしたし,飲んだことがあるBonny’s Vineyardのワインもその期待を裏切らないものでした。それが今また復活するというのは,なんだかうれしいことです。Vinographyのレビューは9~9.5という得点。期待が持てそうです。
Date: 2008/0817 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
WA誌で100点がついてあっという間に売り切れてしまったSine Qua NonのAtlantis Syrah。柳屋に少数再入荷しています。



ついでに入手困難さではAtlantisの上をいくかもしれないコスタ・ブラウンの単一畑ピノも入っています。


Date: 2008/0814 Category: イベント
Posted by: Andy
Comments
Crushpadが8月22日と8月23日に,「VIP Harvest Dinner」と称した非常にユニークなディナー・パーティを開催します。

料理を作るのはSan FranciscoでDissident Chef(異端シェフ)という異名を名乗って活動する人(本名不詳)。Wolfgang Puckの元などで25年の経験があるそうです。このシェフの作る料理はSubCulture Diningと呼んでおり,その日限りのメニューによるもの(こちらにはレビューあり)。VIP Harvest Dinnerでは10皿以上の料理が登場するようです。

また,ワインはCrushpadの創設者であるMichael Brillのセレクション。自身のセラーから「古過ぎたり,高得点過ぎたり,レア過ぎる」ワインを提供するということ。50年を過ぎたイタリアワインやパーカー100点ワイン,レアなデザートワインなどが予定されているとのこと。

時間は夜7時から深夜まで。最大30人という本当にスペシャルなディナーです。一生に一回,二日行けば2回のこのディナー,だれかに行ってきてほしいものです。なお,チケットは200ドル。内容から考えたら格安だと思います。

詳しくはこちらから。
Date: 2008/0813 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
NZソヴィニョン・ブランでも高品質で知られるDog Pointを飲みました。3000円程度で買えるレギュラーのキュベです。

アサヒ・スーパードライのCMに「コクがあるのにキレがある」というコピーがありましたが,このワインもまさにそれ。鋭い酸で飲み口は極めてさわやかですが,香りや味わいは薄っぺらでなくしっかりしています。

これは夏向きのワインですね。デイリーに飲むにはちょっと高いのだけが難点。これで後1000円安ければ言うことないのですが,欲張りすぎでしょうか。

Date: 2008/0813 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋でDominusのオールド・ヴィンテージを8月18日午前10時までの限定で予約販売しています。目玉はなんといっても1994年。Wine Advocate誌で99点を取っており,1991年の同ワインと並んで1990年代前半を代表するカリフォルニアワインと呼んでも過言ではないでしょう。

Date: 2008/0813 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
2004年,2005年と3000円台という破格の値段だった同ワインですが,2006年は4000円台の後半からと,大分値上がりしました。とはいえ,米国の小売価格が40~55ドルですから,現地価格と同等かそれ以下と言ってもいい安さであることは変わりません。

ただし,このシャルドネ,カリフォルニアには珍しいほどの長熟型。ロバート・パーカーが2007年に1991年の同ワインを飲んだときもすばらしかったそうです(このワインはかつてWAで92点を取っています)。今のワインも,買ってすぐ飲んでは真価が分からないでしょう。少なくとも5年くらいは置くつもりで買った方がいいと思います。そういう点を考えると,値上がりした最新ヴィンテージに飛びつくより,残っている前ヴィンテージを買う方が値段も安く賢明だと思います。Wassy'sには1999年ヴィンテージのものもあり,これはまさに飲み頃に入っていると思います(パーカーのレビューでは飲み頃は7~10年,レイティングは91)。

1999年(WA91)


2005年(WA96)


2006年
Date: 2008/0812 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
VinographyのPinot Daysの記事で9点以上を取ったワインの中から国内で売っているものを紹介しておきます。ヴィンテージまで同じものだけに限定しています。

約9.5点という最高評価を得た6本の中ではDerbesのLes Pinots 2004というピノ・ノワールとピノ・ムニエのブレンドとCalera Ryan 2005が購入可能です。ライアンの5700円というのは割と安い値段だと思います。

9~9.5点ではフリーマンのアキコズ・キュベ2006,Calera Mills 2005があります。

約9点のグループではフリーマンのノーマルの2006,セインツベリーのBrown Ranch 2006,メルヴィルのエステート・ピノ2006,パパピエトロ・ペリーのLeras Family 2006。
Date: 2008/0812 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ワイン・ブログの老舗で,イベントごとに詳細なレポートを報告しているVinographyに,ようやく6月のPinot Daysの記事が掲載されました。著者のAlder氏に子供が産まれたため,資料を整理する時間がなかなか取れなかったということです。

記事ではPinot Daysの総評として,2006年のヴィンテージについて考察しています。結論として2006年は当初2005年よりだいぶいいと思われたが実際にはやや弱いヴィンテージであり,特にソノマ・コーストやRussian River Valleyのワインにはvolatile acidity(VA=揮発酸,詳しくは幻ワインの私市さんの記事を参照)を感じることが多かった,とのことです。
"I'm especially excited about the 2006 wines from the Santa Rita Hills and Santa Maria Valley, which seem to be excellent and certainly worth pursuing in greater depth."

The Best Pinot Noir in California?: Tasting at Pinot Days 2008 - Vinography: A Wine Blog

と,Santa Rita HillsやSanta Maria Valleyには比較的いいものが多く,2002~2003ヴィンテージのころ目立った過度の熟成やアルコール度の高いものは少なくなったとのこと。

また,Best Valuesとして挙げているコスト・パフォーマンスの高いワインは以下の14本。
2005 Ladd Cellars Pinot Noir, Russian River Valley. Score: between 9 and 9.5. Cost: $30.
2004 Fort Ross Vineyard Pinotage, Sonoma Coast. Score: between 9 and 9.5. Cost: $32.
2006 Patton Valley Vineyard Pinot Noir, Willamette Valley, Oregon. Score: between 9 and 9.5. Cost: $35.
2006 Joseph Swan "Saralees Vineyard" Pinot Noir, Russian River Valley. Score: between 9 and 9.5. Cost: $35.
2006 Mary Elke Pinot Noir, Anderson Valley. Score: around 9. Cost: $26
2006 W.H. Smith Pinot Noir, Sonoma Coast. Score: around 9. Cost: $28
2006 Joseph Swan "Cuvee de Trois" Pinot Noir, Russian River Valley. Score: around 9. Cost: $28
2006 Copain "Tous Ensemble" Pinot Noir, Anderson Valley. Score: around 9. Cost: $30
2006 Fort Ross Vineyard "Symposium" Pinot Noir, Sonoma Coast. Score: around 9. Cost: $32
2006 Eno Wines "Never Say Never" Pinot Noir, Santa Lucia Highlands. Score: around 9. Cost: $32
2006 Melville Pinot Noir, Santa Rita Hills. Score: around 9. Cost: $32
2006 Eric Kent "Windsor Oaks" Pinot Noir, Russian River Valley. Score: around 9. Cost: $33
2006 Byron Kosuge "The Shop" Pinot Noir, Carneros. Score: around 9. Cost: $33
2006 Londer Pinot Noir, Anderson Valley. Score: around 9. Cost: $35

先日紹介したMelvilleのピノも入っています。このほか高得点のワインにはCalera Ryanの2005(9.5点),FreemanのAkiko's Cuvee 2006(9~9.5点)などがあります。
Date: 2008/0811 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
柳屋でMartinelliのZio Tony Ranch Pinot Noir 2005が限定24本6980円で出ています。米国の小売価格で67ドル~なのでそれよりも安いです。柳屋のページにはWine Spectatorで92点と書いてありますが,ちなみにWine Advocate誌では91点です。
The 2005 Pinot Noirs also showed well, with the 2005 Pinot Noir Zio Tony Ranch dark ruby with notes of pomegranate, sweet and sour cherries, a hint of spice, and a medium to full-bodied, concentrated palate. This wine (585 cases) should age nicely for up to a decade.

いつも書いていますが,マルティネッリのピノは人によって好き嫌いが結構分かれます。濃いピノが好きな人ははまりますが,エレガントなピノが好みの人はやめておいた方が無難です。それから,カリフォルニアのピノとしては長熟型で,リリース直後より4~5年経ってからの方がおいしく飲めます。そのあたりも納得できる人にはいい買い物でしょう。
Date: 2008/0810 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sの別プロジェクトでニュージーランドやオーストラリア,一部カリフォルニアのワインを売っているパシフィック・ワイン・セラーズでラベル不良ワインの30%オフセールをやっています。中身は通常のものと同じなので自宅用にお勧めです。カリフォルニアはあまり出ていませんが,ニュージーランドのキム・クロフォードなど有名どころもあります。

ラベル不良ワイン30%オフセール
Date: 2008/0808 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
最近飲んだワインからワイン・イン・スタイルのセールで買った2本を報告します。

リトル・レベル・ピノノワールはオーストラリアのピノ。オーストラリアのピノはたぶん初めてです。イチゴやチェリーなどの味わいのかわいい系ピノ。気軽に飲むタイプのワインです。2000円弱の値段は昨今では貴重ですが,昨年までよく飲んでいたレックス・ゴライアスが1300円くらいだったのと比べると,ちょっとコスト・パフォーマンスが低く感じます。ただ,ジャミーではないのでジャミーなピノが苦手な人でも大丈夫だと思います。



一方,いまやサンタ・リタ・ヒルズを代表するワイナリの一つになったメルヴィルのエステート・ピノノワール2006。スミレなどの花の香りがかなりいいです。味わいはややタンニンが強く,苦味を感じますが,後から果実味のやわらかさがやってきます。甘みは少なく,おそらくこれを飲んでカリフォルニアだと思う人は少ないのでは。高級なピノの迫力はありませんが,バランスの取れたいいピノだと思います。今回は2000円台という破格の値段だったので大満足。

Date: 2008/0808 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
神楽坂のレストランs.l.o(スロー)で「真夏の夜の夢」と題して8月17日まで,ワインを大幅値下げして提供しています(詳しくはこちら)。

なんといっても最大の目玉はKongsgaardのシャルドネ。カリフォルニアのシャルドネ最高峰の一つJudgeではありませんが,Wine Advocate誌では94点。米国で120ドル以上,国内では別ヴィンテージ(2005)で1万4000円程度するのが1万1850円という激安です(リンク先は1万2850円となっていますが50%引きの1万1850円が正しいそうです)。ちなみにロバート・パーカーのコメントは
The 2004 Chardonnay shows that wonderful liquified rockiness, as if someone took a couple of boulders, threw them in a Cuisinart, and was able to extract some liquid, interwoven with tangerine oil, nectarine, quince, pear, and popcorn and honey. Quite layered, full-bodied, but with terrific acidity and vibrancy, this is a sensational Chardonnay that is set for 8-10 years of life.

2003のポートフォリオもワインショップでは2万5000円以上するのが22050円。ご存知の方も多いと思いますが,ワインメーカーはOpus One全盛期のワインメーカーだったGenevieve Janssenss氏。ラベルはご主人が描いています。

20%引きアイテムの中でも2003のStag's Leap Fayが1万2700円,2001のShafer Relentlessが1万円など市価や米国のショップ価格と変わらない値段のものが見つかります。お盆期間も営業中だそうなので,ぜひどうぞ。「売り切れごめん」なので,お目当てのワインがある場合は,在庫を確認の上訪れた方がいいと思います。

なお,「お勝手口を見た」,「Andyさんのブログを見た」などと伝えると,更なるメリットが…

ということはありませんが,おいしい自家製パンがお代わりできます(伝えなくてもできます,^^;)。
Date: 2008/0807 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ドンキー・アンド・ゴートというのはワイナリらしからぬ名前ですが,2001年に設立されたバークレーにある夫婦経営の小さなワイナリです。ブドウ畑の作業に活躍するロバが,一日の疲れをヤギとともに癒すという相携える姿を夫婦の協力になぞらえた名前だとのこと。人工的なテクニックを極力使わないことをモットーとするこのワイナリが,シャルドネの酸味を残すために古くからあるが珍しい方法を採用したそうです(Natural Winemaker, A Donkey and Goat Winery, Uses Ancient Technique for Chardonnay Acidification)。

これは,7月に熟しきっていない酸っぱいブドウを収穫し,そのジュース「Ver Jus」を後で酸味の調整に使うというもの。このワイナリが契約しているモントレーのBrosseauの畑では,シャルドネが完熟したときに望むだけの酸が残っていないことから採用を思いついたそうです。元々は夫妻がフランスでワイン作りの修行中にローヌのワインメーカーに教わった方法だとか。

なかなか面白いですね。できるワインに興味があります。

このワイナリ,日本には入っていないかと思ったら,わずかながらあるようです。下記のロゼは米国の価格で20ドル弱なので,結構割安です。
Date: 2008/0806 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
ワインの雑学をクイズ仕立てにした本です。筆者の葉山考太郎氏は軽い書き口が持ち味ですが,そのスタイルとうまく合っており,これまで氏の本は立ち読みで済ませてきた(「パリスの審判」を除く)私も思わず買ってしまいました。

クイズの内容は,まともです。シャンパーニュ系のクイズが多いのは氏の好みからだと思いますが,カリフォルニアのクイズもところどころにでてきており「忘れているわけではない」とアピールしているかのようです(笑)。入門編でもいきなり「1本のワインは何房のブドウでできる?」と結構難問(僕はこの問題,間違えました)。「師範級」ではパリ試飲会で赤白の二位はそれぞれ何という問題もあります(これも分かりませんでした)。

軽く読めるし,ワイン会のときのうんちくネタ(周りの人が読んでないときに限る)にもなります。退屈なワイン入門書を買うよりよほど役に立つでしょう。欲を言えば税込み1470円なんていう半端な額でなく1500円にしてくれたら,Amazonも楽天も送料無料になるのですが。講談社さんにはネット時代値付けをもっと考えてもらいたいものです。


Date: 2008/0805 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌の記事によると,高品質の単一畑Syrahを何種類も作っているPax Wine Cellarsが仲間割れし,ワインメーカーのPax Mahleがワイナリを去りました。後任はHdVでアシスタント・ワインメーカーをしていたTyler Thomas。

Pax Mahleが2000年にワイナリを作ったときに資金援助をして55%の株式を持ったのがコネチカット州の投資家Joe Donelan。ワイン・コレクターとしても知られている人です。ここ数ヶ月,両者の意見が合わず,Pax Mahleはブランド買収を狙ったものの,結局逆に解雇されてしまったということのようです。DonelanはMahle夫妻を訴えているそうですが,その詳細は分かりません。

Pax Mahleは今後Forestvilleにワイナリを構え,CabernetやChardonnay,Nebbiolo,Syrahなどを作っていく計画だとか。

Paxというのはラテン語で「平和」という意味ですが,とんだことになったものです。

ちなみに楽天で見つかるのは以下の2本。どちらも現地価格より大幅に安いです。
Date: 2008/0804 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
暑い日が続きますが,皆さんお元気でしょうか。僕は梅雨の間はSauvignon Blancモードだったのですが,なぜだか梅雨明けからは赤ワインが飲みたくなっています。昨日はMelvilleのPinot。ちょっと苦味があって大人のピノの雰囲気があります。詳しくは後日。

というわけで,Vin du 268でオレゴン・ピノのセットが安いのがかなり気になっています。4本で10500円と書いてありますが,消費税も送料もコミコミです。送料にはクール便の分も含まれているという有難さ。しかも4本のピノのワイナリ価格の合計は約93ドル(約というのは1本は古いヴィンテージの価格しか出ていないため)。ほぼ同等といっていい安さです。

夏の暑さにはカリフォルニアのピノよりも,どこかしらひんやりとした感じがするオレゴンのピノの方が向いているかもしれません。これはお勧め。



以下は,別に記事を書くほどのことでもないので余談。柳屋で今月フランシスカンが安くなっているようですが,税込みで2800円台の店もあります。1本当たり294円お得。柳屋は6本買うと送料無料ですが,こちらはクール便で840円なので6本買ったときでもこちらの方が安くなります。1,2本買ってお店にピックアップに行く場合だけ柳屋の方がお得という計算です。
Date: 2008/0802 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
早速ですが今月の個別記事で読まれたものトップ10を挙げます。
1. 【保存版】ブショネのワインを救う方法
2. 最近飲んだワイン――Sea Smoke Pinot Noir Ten 2003
3. Ridge/Lytton Springs
4. ビル・ゲイツ引退に思うこととスティーブ・ジョブズ
5. カレラ ジェンセンあります
6. まとめ:飛行機内のワイン持込と箱について
7. 【しつこく上げ】ワインインスタイルでアウトレットセール,かなりお買い得
8. 【続報】シン・クア・ノン アトランティス100点とWA177
9. [更新]コスタ・ブラウン1万円切り,早い者勝ち
10. TN:失敗,オーボンクリマ ピノノワール "モンティノア・ヴィンヤード" 1999


1位の「ブショネのワインを救う方法」は先月の4位から上昇しました。どこかのブログで紹介されたためのようです。2位は先月検索語で上位になった「Sea Smoke Ten」で検索されたものです。何かでSea Smokeが紹介されたのでしょうか。元ネタは不明です。3番のLytton Springsは例によってカレーの記事を見に来たものと思われます。順位は先月と同じ。まことに相すみません。

4位は7月1日に書いた記事。このブログは基本はですます調を使っているのですが,こういった記事になるとどうしてもである調でないとうまく書けません。最近ある人と話をしたときにも思ったのですが,1980年代ころのAppleやMicrosoftのことって案外知らない人が多いのかなという気がします。5位は先月1位の記事。相変わらずコンスタントに読まれています。6位は先月と同じ。

7位はワイン・イン・スタイルのセールの記事。同じ記事を追記して2回ほどトップに引き上げたので,その効果が出ているのだと思います。8位も珍しくワイン紹介系の記事。WAで100点というのが効いているのでしょうね。さすがに#177の発表後数日で売り切れたようです。なお,今見て気が付いたのですが,同じWine Advocateで100点でもデザートワインのKストローマンの方はまだ売れ残っています。このシリーズは終了することになるそうなので,希少価値は増すかもしれません。9位もワイン紹介系でこれも人気のコスタ・ブラウン。これまた今見て気付いたのですが,Wassy'sではまだKosta Broweのソノマコースト・ピノ・ノワール2006が残っています。税込み8000円台という破格の値段なのにどうしたのでしょうか。

10位はこんな記事が上位に入ってしまって恥ずかしい限り。「失敗」というのにインパクトがあったのでしょうか。

トップ10中6本は今月の記事。結構がんばっていると言ってもいいかもしれません。
Date: 2008/0801 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
サンフランシスコ版のミシュラン・ガイドで唯一三ツ星を得ているのがナパのYountvilleにあるフレンチ・ランドリー。最近そこに行った方が写真を公開しています。通常のテイスティング・メニューは9品程度にシェフから2~3品おまけが付くといった感じのようですが,常連客には18品といったおまかせがあるようです。なお,ここはトーマス・ケラーのレストランとして知られていますが現在のシェフは韓国系アメリカ人のCorey Leeという人です。
"What a wonderful meal. A tasting menu should have an integral integrity, a symphony of sorts. We all love different composers so obviously there are different strokes for different folks. But Corey Lee does know our tune so well, that it is a supreme privilege to have a French laundry Corey Lee meal."

French Laundry -July 2008 Refined Palate

というのがその方の感想。写真はややピンボケ気味ですが,おいしそうです。また,鱧や雲丹,鰻を食材として使っており,日本からの影響も感じられます。

なお,参考までに古川享さんのブログに載ったレポートのリンクも紹介しておきます(その1その2その3その4その5)。

Date: 2008/0731 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
どれも値段は高めなので,もろ手を挙げてお勧めとまではいかないのですが,入手困難銘柄ばかりなので,希少価値はかなりあります。まとまったのを機会に紹介しておきます。

まずはカレラのジェンセン入りパック。ジェンセン単体で同じくらいの値段の店もありましたから,まずまずお買い得な部類かもしてません。1セットのみ追加されています。ジェンセンは世界的に入手難になってしまったようです。数年前にやまやで3000円台で出ていて「誰か飲まない」と誘ったのに全く無反応だったのが遠い昔のように思い出されます。



次に,2000年のヴィンテージ以来の入荷だというミウラ(Miura)。もっと入っているような気がしていたのでやや意外でしたが,確かに入っていないようです。初日で売り切れていたピゾーニが再入荷しています。また,ミウラ・オーナーの別プロジェクト「アンティクィス」(Antiqv2s)という猛烈に綴りが覚えにくいところではピゾーニのシラーがあります。これも相当レアもののはず。たぶんお買い得度も一番上でしょう。


最後に,これも名前を覚えにくいパパピエトロ・ペリー(Papapietro Perry)の単一畑ものLeras Family Vineyard 2006。RP(Robert Parker)と紛らわしい書き方を柳屋が意図してか偶然かしているPR(Pinot Report)が94点を付けているそうです。パーカーの掲示板あたりでは,ここのワインは間違いなくカリフォルニアなのだけどエレガントだといった感じだそうです。
Date: 2008/0731 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
ワインセラーつながりですが,今回の調査とは別の話。米Wine Enthusiast誌のブログにEuroCaveが一番いいという記事がでていました。
"When it comes to the world of free-standing wine cellars, chances are you will find that most people agree on one thing…EuroCave is King."

EuroCave Wine Cellars: The Difference Between Comfort and Performance Winston’s Wisdoms - A WineEnthusiast.com Blog

ユーロカーブが最強である理由としては①温度や湿度のコントロールがよい,②静かである,③遮光性が高い,④他の機器より2~3倍長持ちする,と書いてあります。

とはいえ,Wine Enthusiastは米国でユーロカーブを独占的に売っているので,広告の文句くらいに受け取っておけばいいのでしょうけど,ちょっと気になったのでパーカーの掲示板でワインセラー関係のスレッドをちょっと調べてみました。

するとどうやら安くてそこそこの品質のVintage Keeper(これも先日の調査で2件ありました)とEuroCaveがやはり人気のよう。さらに,そのものずばりの「Eurocave vs Vintage Keeper」というスレッドでは,EuroCaveが高いだけのことはあるといった意見が多いようでした。日本でユーロカーブと張り合っているフォルスターは米国では売っていないようなので,同じ土俵で比較できませんが,米国ではユーロカーブ最強といってもいいのかもしれません。

ちなみにかくいう私も旧Vintage Keeper,現EuroCaveユーザーです。

Date: 2008/0730 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Crushpad関係のニュースを続けます。VentureBeatというベンチャー系のニュースサイトに出ていたのはCrushpadが900万ドルの資金調達をしたという記事。書いているのは元Wall Street Journalの記者で,その後San Jose Mercuryに移籍し,昨年そこをやめたDean Takahashi記者です。

資金調達というと普通は銀行やベンチャー・キャピタルを使うわけですが,今回は極めてユニーク。なんとCrushpadの顧客に資金調達を募りました。
"“We had a venture deal with a better valuation,” he said. “But we’re a unique business. The customers have money. Originally, we were going to raise $5 million, then we raised it to $9 million and the deal was still oversubscribed. We figured this was better because these people are spreading our gospel.”"

Crushpad raises $9 million from its own wine-making fans VentureBeat

さすがにワインを作ろうという人たちなのでお金持ちもかなり多いようです。500万ドルの目標が900万ドルに達してしまったというのですから,うらやましく思う人も多いでしょうね。

これまで調達した1250万ドルすべてベンチャー・キャピタルを通さないもので,これによって「株主の中で心中違う興味を持っている人がいない」というメリットがあるそうです。

今回調達した資金は設備の拡張やコミュニティ・サービスCrushnetの強化,遠隔地のユーザーのためのサービスといったことに充てられるということで,日本のユーザーにとってもメリットがありそうです。

もう一つのニュースはサンフランシスコで「Community Crush」というものを始めたこと。地域ごとのオリジナル・ワインを作るといった形でサンフランシスコ市民に「恩返し」しようというものです。地図で住んでいる場所を選んでクリックするとメール・アドレスが入れられます。人数限定だそうなのでSFに住んでいる方は登録してみたらいかがでしょうか。
Date: 2008/0730 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
1976年の「パリ・テイスティング」を題材にした映画の一つ「Bottle Shock」が8月から全米で公開されることになり,ナパで試写会が開催されました。(記事1記事2)。

アラン・リックマンがパリ・テイスティングを開催したスティーブン・スパリエ役として主演するこの映画,白ワインでトップを取ったChateau Montelenaが話の核になります。赤でトップを取ったStag's Leap Wine Cellarsはエンドロールでその旨書かれるだけ,Montelenaでワインを造ったMike Grgichはまったく登場しないなど,ノンフィクションというより,史実を題材にしたフィクション色の強いものになっているようです。

昨年のSundanceフィルム・フェスティバルで公演したときはあまり評判がよくなかったようですが,ナパでの試写会はおおむね好評だったようです。映画の効果でChateau Montelenaに注目が集まるのかどうか。そのあたりも興味深いところです。

【追記】サンフランシスコのCrushpadでは,公開初日の8月6日の6時半からパリ・テイスティングを再現する試飲会と映画観覧をパックにしたイベントを開くそうです。参加費は75ドル。試飲会ではそれぞれ投票できます。また「Chat with the people for whom the movie is based 」と書いてあるのでたぶんBo Barrettなどが参加するのでしょう(Mike Grgichは絶対に来ないと思いますが)。詳しくはこちら
Date: 2008/0729 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
その1」「http://californiawine.jp/blog/item/1536」はこちら。

今回は残りの設問からまとめます。まず今後セラーを買う予定があるかどうかを聞いた結果から。
今後の購入意向

既にセラーを持っている人が回答者の大部分だったので,購入予定がある人は少数でした。ただ,今のセラーで足りていると感じているわけではなく,買いたいが場所や予算の都合で買えないという人が半分くらいいます。

購入予定がある人に重視する項目を聞いたのが次。回答者3人なので説得力は低いですが,収容本数を重視する人の方が価格を重視する人より多かったのが特徴的です。
今後購入時に重視する項目

次に最後の設問「現在のワインセラーへの不満やワインセラーへの希望」の自由意見への回答です。表にまとめました。
ののみゃペルチェ静かとおもってたが、意外とファンの音はうるさい。中国製とあきらめるべきなのでしょうけど、、、 店に自分のも置いてるので、家のはあくまですぐ飲む用ですから・・・
shina_pooh少しうるさい。温度設定が赤白に分けて二段階にできない。棚が引き出し式ではないので奥のワインが取り出しにくい。組み立て式だったので最初がとても大変だった。でも、値段はお手頃。$1195 for 220本。
匿名音が少々うるさい!
空の翼やっぱり高いですね~。
nocomment高い、もっと安くして欲しい
ミヤパパ最初にMASAOの12本などと言う物を買ってしまい、ワイン仲間に馬鹿にされた(笑)最初からハイアールの64本なり106本にすれば良かった。ハイアールは近所にCOSTCOが出来たので安く購入できた。贅沢を言えば、少し音がうるさい。騒音だけでなく振動も気になる。ただ、ユーロカーブは高すぎて手が出ない。
トシロ故障しないでほしい。3年ほど使用、まだ故障なし。
休肝鳥@S前後2列収納タイプなので、奥の瓶が取り出し難いのが不満と言えば不満ですが、コンプレッサー方式にもかかわらず振動が無く、概ね満足しています。
t結露
まつばらあつし日本では、やはり場所ですかねフツーの冷蔵庫って手もあるんですが・・・・
ナパワインセラーにというより、異常なボトルの大きさに不満を感じる。
SEI・高温(35℃オーバー)への対応強化・経年による冷却能力低下阻止(ライフサイクルを長く)・故障時サービスの迅速化、修理費用の低価格化
mike価格が割高
Haru・Aki本数をできだけ抑えるために12本を選んだがいっぱいになり、もう一台買う欲求を抑えるのが大変です。
ますとらやっぱり収納本数が少ない。とはいえ普通のマンションなのであまり大きいのが買えないこともあり、エクセレンスに落ち着きました。あとは冷蔵庫の野菜室に占拠しております。問題は特に夏場は設定温度と実際の温度にかなり開きがあること。今は6度設定ですが、13~15度くらいになります。ちょっとおかしいじゃないかと思いますが、値段を考えると文句は言えないのでしょうか?次買うなら小型のデュバイスタイルかなとは思っています。
匿名夏場に氷が付き、庫内温度が上昇する。
匿名上の飾り板?が剥がれてきた。
Duet温度が下がらないので、問い合わせたところ自宅のエアコンをかけてください。と宣われた。日本では使えないのに売っているらしい。
匿名収納本数が足りない
梨の木170本収容とあるけれど、80本くらいがギリギリ(上手く詰めないせいもあるでしょうけれど・・・)温度だけでなく湿度も表示できるようにしてあればうれしいです。(値段を考えるとそれくらいの機能は欲しい)水受けを外に自分で設置するようになっているのですが、普通の箱(プラスティック)で、床より浮くような形なので、一度ひっくりかえってしまい、水が漏れてしまったことがありました。(ねじが外れてしまって)そのほかは音も静かだし、しっかりしているので不満はありません。


持っているセラー別の分析を次回でして,今回の調査報告をまとめる予定です。
Date: 2008/0729 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌の記事によるとJoseph Phelpsで5月まで社長を務めていたTom Shelton氏が亡くなりました。享年55歳。53歳のときにかかった脳腫瘍で闘病を続けていたそうです。

先日,PhelpsがLe Mistralブランドを売却したという記事の中でワインメーカーのCraig Williamsが5月に辞めた旨書きましたが,Shelton氏も同じときにPhelpsを辞めています。

1995年から社長を務めたShelton氏はPhelpsがナパ産のカベルネに集中するようにし,一方でソノマ産のシャルドネやピノ・ノワールを作るFreestoneを設立したりしました。Napa Valley VintnersでNapa Valleyブランドを守ることにも力を注ぎました。

楽観的で明るい人柄。大きな目標を持って行動すること。ナパを代表する偉人の一人がまた世を去りました。残念なことです。

Date: 2008/0728 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ピノ・ノワールで注目されるワイナリのひとつMacPhailがいくつかのワインショップに入っています。ソノマ・コーストが安いのはアサヒヤワインセラー。



カリフォルニアワインあらかるとは,値段は高いですが単一畑があります。



Wine Advocate誌では2005年ものの単一畑でToulouseが90点などの評価を得ています。
Date: 2008/0728 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
「その1」はこちら。

セラーに実際に入っているワインの数は回答者当たり平均130本。ワインセラーの容量と比べると89%が満たされている計算になります。セラー容量を超える本数を答えている人も数人いましたが,無理やり詰め込んでいるのか,それともワインセラーに入っていない本数まで入れたのか,そこは不明です。

では,持っているセラーの容量と,収容率(入れているワインの容量に対する比率)の関係はどうなっているでしょうか。次の図にまとめてみました。
収容本数と収容率の関係
大きなセラーを持っていれば収容に余裕があるのかというと,そうではなく,むしろ大きなセラーを持っている人ほど,セラーが埋まっている様子が分かります。

次は,ワインセラーを選ぶときに重視した項目です。価格,収容本数,大きさ,デザイン,冷却方式,安定性,ガラス扉,収納のしやすさ,特になし,に分かれて1位から3位までを答えてもらいました。結果は次の図のようになりました。
重視した項目

価格を答えた人が一番多いのは予想通りでしたが,2番目までで見ると収容本数を答えた人の方が多くなっています。これら「2強」の次は「冷却方式」と「安定性」が競っています。結構冷却方式にこだわる人が多いのですね。ちなみに一番に「冷却方式」を選んだ4人の使用しているセラーは「ドメティック」が二人,「デバイスタイル」が一人,「ユーロカーブ」が一人という結果でした。

まだ続きます。
Date: 2008/0725 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
と固いタイトルをつけてしまいましたが,7月10~17日に行ったワインセラー・アンケートの結果をご報告します。全部で42人の方にご協力いただきました。ありがとうございました。一度にやるのは大変なので何回かに分けますが,ご了承のほどを。

まず,どこのワインセラーを使っているか。セラーを持っていない人はその旨答えていただいています。
メーカー別所有率

「ロングフレッシュ」シリーズのフォルスターとユーロカーブが2強。「サイレントカーブ」のドメティックと新興のデバイスタイルが追うという感じです。ただし,これは2台以上持っている人も一つとカウントしていますから,実際の所有台数の比率で見るとちょっと違いそうです。ちゃんと計算していませんが複数台持っている人はユーロカーブ派が多いような気がします。

では,セラー何台持っているのか聞いたのが次のグラフです。
セラー所有台数

1台だけというのが40%と複数持っている人の方が多いという結果でした。すごいですね。7台という猛者もいます。回答者一人当たりに換算すると2.0台平均でした。

それでは,セラーの総容量はどれくらいでしょうか。
総容量
100本以下が約半数と,むちゃくちゃ大きいわけではありませんでした。一人平均では146本。母数が異なるので上の台数とは直接比べられませんが,おおむね平均70本/台強といったところです。
Date: 2008/0724 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
【7/24再追記ここから】
残りわずかになりましたが,このセールは買わないともったいないくらい安いのでしつこく紹介。白で残っているのはSofia Blanc de Blancsのボトルと,同じくコッポラのダイヤモンドシリーズ・シャルドネ,それとドメーヌ・セント・ジョージのホワイト・ジンファンデル。やっぱりお勧めはソフィアでしょうね。気の置けないスパークリングでいいと思います。
赤ではオーストラリアのリトル・レベル・ピノ・ノワールというのが安い。1155円というのはオーストラリア現地価格(15米ドルくらい)よりも大分安いです。もちろん国内価格よりも。何より1000円ちょいのピノなんていまどき見つからないですから。それとハーン・エステートのカベルネとメルローが残っています。ハーンはサイクルズ・グラディエーターの上級ブランドですから,それが普通のサイクルズ・グラディエーターよりも安いというのはお買い得。米国でもほぼ同価格です。
【ここまで】

ワインインスタイルで,半期に一度,恒例のアウトレット・セールです。ラベルがはがれたりしていますが,格安なので自宅用でお使いください。今回は種類はやや少ないですが,白ではGirardのソヴィニョン・ブラン1368円やメルヴィルのシャルドネ2231円などが,赤ではメルヴィルのピノが2231円とか,ターンブルのエステート・カベルネが4252円など,いずれもほかで買うのの半額程度という安さです。5000円以上で送料無料になるので,必ず5000円を超えるようにするのがポイントです。


白ワインはこちら
赤ワインはこちら

【7/22追記分】
現状残っているのでめぼしいのはまずはターンブルのエステート・カベルネ。これは米国で40ドル,日本では8000円くらいします。下に参考のために楽天の価格を載せておきます。サイクルズ・グラディエーターは元々安価なワインですが,それでも1500円程度。945円はまとめ買いしたいような価格です。
白ではソフィアのブラン・ド・ブランがボトルも缶も残っています。どちらも国内の普段の価格より1000円安。缶は夏のBBQなどにもお勧め。
Date: 2008/0724 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌の記事によると,故Robert Mondaviの次男であるTim Mondavi,長女(長兄MichaelとTimの間)のMarcia Mondavi,妻のMargrit Biever Mondaviの持つブランドContinuumがナパ東方のプリチャード・ヒルに85エーカーのプロパティを購入したそうです。Continumには生前のRobertも参加しており,今回のプロパティも亡くなる前に見に行ったとのこと。Timの娘であるCarissa Mondaviは「Robertがここを見て,私たちが将来どこに向かっているかを理解したということはとても意味があること」と言っています。

Continumの設立は2005年。2005年と2006年はモンダヴィの所在地であったOakvilleでブドウを購入してワインを作っていましたが,2007あるいは2008年からプリチャード・ヒルに変える見込みだそうです。なお,2005年のContinuumはWine SpectatorのJim Laubeが93点を,Robert Parkerは95+という高得点を付けています。

畑の以前の持ち主は「Cloud View」のTaylor夫妻。「Cloud View」はプリチャード・ヒルの別の畑からブドウを購入してブランドを続けるそうです。



【追記】読売オンラインにもニュースが出ていたのですが,冒頭が「故ロバート・モンダヴィの次男ティムと姉妹のマルシア、母マルグリットが所有する」となっているのが日本語としてちょっと変。一人なのに「姉妹」とは普通書かないし,マルグリットを「母」と書くのもロバートを中心とした記述の中ではおかしい。ちゃんと査読しているんだろうか。
Date: 2008/0723 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパの名門ワイナリのひとつであるシャトー・モンテレーナをボルドーのコス・デストゥルネルが買収することが7月22日に発表されました。売却のうわさがあるという話を,本サイトは6月に書いていますが,やはり本当であったことが分かりました。
"Michel Reybier, the owner of Bordeaux second growth chateau Cos d'Estournel, has purchased iconic Napa estate Chateau Montelena for an undisclosed sum, it was announced today."

Cos d'Estournel buys Chateau Montelena

売却額はDecanter誌の推測では1億1000万ドル,Wine Spectator誌の推測では1億2000万~1億5000万ドルだそうです。

ドルが弱く,ユーロが強い現状では欧州に投資するより米国に投資する方が有利という判断は容易にできるものと推察され,今後も欧州資本による,米国ワイナリの買収は起こる可能性が高そうです。

なお,Robert Parkerは"one of the biggest stories in his three decades in the wine industry"と感想を述べています。
Date: 2008/0722 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
クンデ・ワイナリの創設者であるArthur “Bob” Kundeが80歳でなくなったそうです。先週庭の水撒き中に倒れ,手術を受けたものの,老齢で手術に耐えられなかったようです。
"Arthur "Bob" Kunde, who founded Kunde Estate & Winery in the heart of Kenwood where his family grew grapes for more than a century, died Friday. He was 80."

Winery trailblazer Kunde dies | PressDemocrat.com | The Press Democrat | Santa Rosa, CA
Kundeのワイナリ設立は1990年と比較的新しいですが,それまではずっとSebastianiにブドウを供給する生産者でした。

この週末もちょうどKundeのZinfandelを飲んでいるところでした。ご冥福をお祈りします。


輸入停止らしいのが残念なところです。
Date: 2008/0720 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
コストコで,レイニエ(レーニエ)チェリーが売っていました。2ポンド(約900g)で2000円弱というのは金欠の我が家にとっては小さくない出費ですが,今の季節しか食べられないものなので,思い切って買いました。

レイニエ・チェリー

やっぱりおいしいです。大粒で甘くて。しっかり酸味も効いていて。アメリカン・チェリーが大味だという人はまずこれを食べてから言って欲しいものです。

ちなみにネットでもいくつか売っているところがありましたが,1kgだと5000円以上。やっぱりコストコはかなり安いようです。
Date: 2008/0719 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋にWine Advocate誌で100点が付いたSine Qua Non Atlantis Syrahが再入荷しています。現時点で残り2本。買い忘れていた方はお早めに。ちなみに米国で買っても300ドル以上しますから,お買い得です。

Date: 2008/0718 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
米国のブッシュ大統領がナパに来るそうです。シュワ知事に会ったり山火事の視察が第一目的のようですが,その後はナパに来てパーティで金集めだとか。
"From there, he's expected to board another helicopter for the short trip to Napa, where he will attend a Republican National Committee dinner at an undisclosed location. A party source requesting anonymity said 112 people would be there donating $850,000."

BUSH TO VISIT NAPA TODAY | PressDemocrat.com | The Press Democrat | Santa Rosa, CA
大統領選に気を取られて,ブッシュがまだいたことを忘れていましたが,やはり大統領が来るというのは大変なことのようです。記事には前回Meadowood Resortに来たときに大騒ぎの話も書いてあります。
Date: 2008/0717 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
Bonny DoonがBonny Doonにあったテイスティング・ルームを9月にSanta Cruzに移転します。7月8日以降,これまでのテイスティング・ルームはBeauregard Vineyardsとの共用になり,9月に移転という運びだそうです。新しいテイスティング・ルームはビオディナミを前面に出したものになるとか。


Date: 2008/0716 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
毎年書いているような気がしますが,Martinelliのワインの中で一番好きなのはジンファンデルです。Giuseppe & Luisa,Jackass,Jackass Hillというラインナップで,後ろの方ほど上級という扱いですが,Wine Advocate誌での評価は概ねどれも同じ。市場価格で見ると米国ではJackass Hillが高く,日本ではJackassとJackass Hillが高価。Giuseppe & Luisaは米国で70ドル台,日本でも7000円台とほぼ同価格で,倍近くの値段になってしまうジャッカスと比べると大幅にお買い得感があります。

2006年はWAで95点という過去最高得点を取ったこともあり,日本への入荷は極めてわずからしいです。というわけでお好きな方はお早めに。なお,別のショップでは税込み7500円で2005年があります(WA94点)。これは明らかに現地価格以下。Wassy'sもちょっと高いですがあります。

ちなみにパーカーのコメントを見ると2006年は
The 2006 Zinfandel Giuseppe & Luisa (730 cases) is a full-throttle Zin that tips the scales at 16.4% alcohol. Briery, roasted herb, kirsch, coffee bean, mincemeat, pepper, and a strawberry-like note emerge from this complex wine that tastes like a big southern Rhone. It should drink nicely for 5-7 years.

2005年は
The 2005 is a blockbuster, with deep ruby/purple color and a big, sweet nose of ripe figs, strawberry and cherry jam, mincemeat, and peppery spices. It is full-bodied, heady, opulent, and ideal for drinking over the next 5-7 years, although I suspect it will last a lot longer.

ただ,MarinelliのジンファンデルはWAの評価はおしなべて高い一方で,パーカーの掲示板あたりでは評価が真っ二つに割れるワインでもあります。好きな人はとことん好きだし,嫌いな人にとっては耐えられないワインらしい。アルコール度の高さを許容できるかどうかが分かれ目でしょう。僕は好きです。


柳屋では日本向けに作ったワインだというこれも気になる。
Date: 2008/0715 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
CWFCが始まってまだそれほど経っていないときだと思いますから,もう7~8年前でしょうか。CWFC掲示板で,「カリフォルニアでゲヴェルツトラミナーだったら?」といった話題がありました。僕はそのころゲヴェルツをほとんど飲んだことがなかったので答えられませんでしたが,何人かが異口同音にナヴァーロを勧めていたと思います。僕もそれを見てナヴァーロのゲヴェルツを入手。ワイン会に供したこともありました。比較的手ごろな値段でしたし,おいしく,「これがゲヴェルツかあ」と思ったものでした。

最近,見かけないなあと思っていたところ「カリフォルニアワインあらかると」に入荷。「4年間入っていなかった」旨書かれていました。ふーん,なるほど。

ここのワイン,値段をあまり上げないことで,米国でも知られています。「カリフォルニアでゲヴェルツなんて」と思っている人こそぜひ飲んでみてほしいワインです。



別の店ですが2005年ものもありました。インポータが違うのでしょうか?

Date: 2008/0715 Category: イベント
Posted by: Andy
Comments
サンフランシスコのArlequin Wine Merchantで7月27日,地元ワインメーカーのワインを集めたテイスティング会が開催されます。前売りが25ドル,当日が35ドル。チケット購入はこちら
Join Arlequin Wine Merchant and five San Francisco resident winemakers as they pour over 20 different wines, accompanied by gourmet fare from Arlequin Café. Live music will be played from Arlequin’s garden and all featured wines will be available for purchase at Arlequin Wine Merchant.

Sunday, July 27, 2008, 1:00pm – 5:00pm

Arlequin Wine Merchant
384 Hayes Street at Gough, San Francisco
(415) 863-1104
$25.00 in advance and $35.00 at the door.

「サンフランシスコのワインメーカーって…?」と不審に思われる方も多いかもしれませんが,August WestのEd Kurtzman,A.P. VinのAndrew Vingielloと,ピノ好きなら飛びつきたくなるような名前が並んでいてちょっとびっくりです。このほかはBroc CellarsのChris Brockway,Sutton CellarsのCarl Sutton,Harrington WineのBryan Harringtonが参加します。お近くの方,Gary Vaynerchukの500回記念収録が混み過ぎていて残念な思いをした人はこちらにぜひ。
Date: 2008/0714 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
日曜日の夕食は初挑戦のピザ。生地から自分で作っています。トマトソースももちろん作りました。チーズが苦手な上の子も食べやすいように,チーズは癖の少ないモッツァレラをスライスして。バジルはなかったので,大葉で代用です。このほかミートソースとエリンギを乗せたものやナスとアスパラを乗せたものなどを作りました。一枚ずつしか焼けないので結構時間かかりましたが評判は上々でした。

pizza

合わせて飲んだワインが表題のスパイ・ヴァレー・ソヴィニョン・ブラン。ニュージーランドです。1000円台のソヴィニョン・ブランは微甘でちょっとしまりがないこともあるのですが,これはクリスプ。引き締まっていておいしいワインです。欲を言えばもうちょっと複雑さがあるといいような気はしますが,それは欲張りすぎでしょう。リピートしてもいいかなと思うワインです。

Date: 2008/0712 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
ときどき上にあげます。アンケート自体は変わっていません。

もうすぐ真夏。ワインの保管に気を使う季節になってきました。というところでワインセラーのアンケートです。どれくらいの人が持っているかも知りたいので,持っていない人もふるってお答えください。



残念ながら賞品はありません。あしからず~

【追記】41人の方のご協力を得ました。ありがとうございました。なんとか今週末までに結果をまとめたいと思います。
Date: 2008/0712 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアのピノ・ノワールの中でも入手のしにくさで言えば,群を抜いているのがコスタ・ブラウン(Kosta Browne)。ここに来て2006年のAVA(Russian River Valley,Sonoma Coast)ものが,1万円以下という米国と同等の価格で出ています。



2本両方買うなら柳屋の方が少し安いです。

値段はやや張りますが,単一畑ものも「ワインコミュニティ」でMilon,Kanzler,Koplenが,「プレミアワインクラブ」でもKoplenが出ています。後者は税込み3万円弱とそんなに割高ではありません。

Date: 2008/0711 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
ロバート・パーカーのサイト(英語版)に,2008年5月のアジアツアー(東京→上海→北京→ソウル)の食事とワインのレポートが載っています。会員向けのコンテンツなので,ここでは簡単に紹介します。

東京ではホテル西洋銀座の吉兆で31万5000円というディナー・パーティを開催していますが,それ以外に「すきやばし次郎」「銀座寿司幸本店」「ジョエル・ロブション」の三つの店に行っています。次郎とロブションがミシュランの三つ星,寿司幸が一つ星を受けています。

5月8日のディナーには寿司幸で5月9日のランチは次郎と続けて寿司。次郎では小野次郎さんは店におらず,息子が握った(刺身が中心だったらしい)とのことです。ワインは飲まず,お茶だけ。何を食べたか詳しく書いていませんが,寿司幸も次郎と同じくらいおいしかったということです。

5月9日のディナーはジョエル・ロブション。
メニューは
Course 1: Breton lobster
Course 2: Caviar Osciètre in a gelée of cauliflower
Course 3: Scallops with tiny vegetables
Course 4: Foie gras of Canard
Course 5: Spring lamb with eggplant
Course 6: An extraordinary sphere of souffléed passion fruit, pineapples, and pamplemousse with honey

ワインは
1999 Bruno Paillard Champagne Brut Assemblage
2003 Domaine Leflaive Puligny Montrachet Les Combettes
2005 Hospices de Beaune Mazis-Chambertin Cuvée Madeleine Collignon
2003 Château Montrose St.-Estéphe
2001 Château d’Yquem Sauternes

コースの最後のデザートがおいしそうです。
Date: 2008/0710 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
YOMIURI ONLINEの記事によると,洞爺湖サミットで日本の福田首相が主催した社交ディナーにおいて,Ridgeのカベルネ・ソビニョン モンテベッロ 1997が供されたそうです。パリ・テイスティングの30周年テイスティングで1位になったことが評価されたのでしょうね。ただし供されたワインのヴィンテージは1997年。11年というのはMonte Belloにとってはちょっと若すぎる気がしないでもないです。

ちなみにWAでは90-91点。20~30年持つといっています。
The 1997 Cabernet Sauvignon Monte Bello exhibits an opaque purple color, as well as an elegant, black currant, mineral, and smoky oak-scented nose. The wine is medium to full-bodied, tannic, and in need of 10 years of cellaring. Not a blockbuster, this offering is more elegant and finesse-styled than usual. However, as with previous Monte Bellos, it will take a long time to come around, yet it will keep for 2-3 decades.

Date: 2008/0709 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ピノ専門の無料のニューズレターPinotFileにPinot Days 2008のレポートが出ていました(PDF)。28ページ丸まるPinot Days 2008とそれに関連した話であり,これだけのものをイベントからわずか1週間で無料で出すというだけで頭が下がります。

中でもPinot Daysでテイスティングしたワインから「Sensations」「New Faces」「Reliables」として掲載しているお勧めワインが詳しく,どれも飲んでみたくなります。ちなみにSensationsで取り上げているのは以下の18本。

2006 Benovia Winery Savoy Vineyard Anderson Valley Pinot Noir
2005 Bink Wines Weir Vineyard Yorkville Highlands Pinot Noir
2006 Black Kite Cellars River Turn Anderson Valley Pinot Noir
2005 Clary Ranch Wines Sonoma Coast Pinot Noir
2006 Derbès Wines Russian River Valley Pinot Noir
2007 Eric Kent Wine Cellars Cleary Vineyard Sonoma Coast Pinot Noir
2005 Fort Ross Vineyard & Winery Ft. Ross Vineyard Reserve Sonoma Coast Pinot Noir
2005 george Vintage IV Nuptial Vineyard Russian River Valley Pinot Noir
2004 Hallcrest Vineyards Barrel Select Santa Cruz Mountains Pinot Noir
2006 Kenneth Volk Garey Vineyard Santa Maria Valley Pinot Noir
2006 Paul Mathew Vineyards Ruxton Vineyard Russian River Valley Pinot Noir
2006 Pleasant Valley Vineyards Dylan David Estate Santa Cruz Mountains Pinot Noir
2005 Raye’s Hill Vineyard & Winery Henneberg Vineyard Anderson Valley Pinot Noir
2006 Shandel’s Oppenlander Vineyard Comptche Mendocino County Pinot Noir
2005 Talisman Thorn Ridge Vineyard Sonoma Coast Pinot Noir
2006 Tantara Evelyn Santa Barbara County Pinot Noir
2005 The Donum Estate Carneros Pinot Noir

日本に入っているのはタンタラ エヴリンくらいでしょうか(既に売り切れていますが)。Derbès(ダービース)はもっと前のヴィンテージは入っていますが今はどうなんでしょう。

個人的にがんばって欲しいのはHallcrest。以前行ったことがあるからです。とてもこじんまりしたワイナリでしたが,がんばっているんだなあと思うと感無量。

New Facesのところでは,既に有名になっているZepaltasや,ここでも取り上げたSmall Vines,畑は多くの実績を挙げているKeefer Ranchなどが登場。Keefer RanchとZepaltas,Eric KentはSF Chronicleの次世代カルトにも取り上げられていました。ワインには関係ありませんがFoursight WinesのKristyさんはなかなかの美人で,注目しています。

Reliablesのところでは「2006 Freeman Keefer Ranch Vineyard Russian River Valley Pinot Noir」などが取り上げられています。Freeman,既に高品質ピノの定番になったということですね。日本にはキーファー・ランチは入ってきていないようなのがちょっと残念。

Date: 2008/0709 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋のクンデ(Kunde)・ジンファンデルが最終約30本になっています。2本で送料無料というありがたさに加え,ワイン自体この価格帯ならば十分な味わいです。同梱12本まで送料無料になりますので,合わせて何か買っておくのがお勧め。

こういう重宝なワインがなくなるのは残念ですね。

Date: 2008/0708 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Vin du 268で売り切れていたクラッシュパッド製のワイン「ニコルス」「タビーズ」が入っています。ニコルスはカベルネ以外の3種,タビーズはシャルドネです。タビーズにはブランド・オーナーである大滝夫妻のインタビューも掲載されており,面白いです。特に猫好きの方はどうぞ。



米国でも入手困難なLittorai,Brewer-Cliftonも入荷しています。Littoraiは特にレアだと思います。米国でも価格もわかりませんでした。

Date: 2008/0708 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌の記事によると,Joseph Phelpsがローヌ系品種のブランドLe MistralとMontereyにある40エーカーのシラーとグルナッシュの畑をRandy PuraとVentanaに売却したそうです。
"Joseph Phelps Vineyards has sold its Rhne-style blend brand, Le Mistral, along with its 40 acres of Syrah and Grenache in California’s Monterey County, to Randy Pura and Ventana Vineyards for an undisclosed amount. Ventana, located in Monterey’s Arroyo Seco AVA, has managed the vineyards for the Mistral brand for more than a decade. The change in ownership becomes official with the 2007 vintage, currently in barrel, which will be released under the Ventana label."

Wine Spectator | Articles | Joseph Phelps Sells Le Mistral

Ventanaは過去10年以上この畑を管理しており,2007年のワインからVentanaラベルで売ることになるそうです。

Joseph Phelpsではこの5月に32年間もワインメーカーを務めてきたCraig Williamsが辞めており,ワイナリの売却も考えているのではないかと噂されています。ただしJoseph PhelpsではLe Mistralの売却はボルドー系品種に集中するためであり,売却はないと言っています。
Date: 2008/0708 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
先日,ゲイツとジョブズについて書きジョブズの本を読んだのをきっかけに,今度はジョブズの前のアップルのCEOであるギル・アメリオの本「アップル薄氷の500日」を読んでみました。

ジョブズに比べて影が薄いギル・アメリオですが,個人的には非常に優秀な経営者なのではないかと以前から思っていました。例えばSystem 7で停滞していたOSを,System 8を開発したり,NeXT買収という形で正しい方向にやっと舵を切ったことなどOSだけを取ってみてもその功績は明らかです。また,上述のJobs本にはiMacを含むアメリオ退任後1年半(つまり1998年末まで)に出たアップル製品はすべてアメリオ時代に始まったプロジェクトであると書かれています。

さらに,本書を読むとアメリオは,後4ヶ月で破産という,ほとんど沈没しかかっていた状態でアップルに来て,それを財務的に運営可能な状態にまで持っていったことが分かります。財務面というのは決算の数字という形でしか我々に見えてこないため,それほどの苦境であったことは知る由もありませんでしたが,その状況から復活させたというのは称えられるべきだと思います。

結果的にアメリオはジョブズの露払いという役割でしか見られないのでしょうが,ジョブズのような一種の天才ではあるけれど,冷静な企業運営という業務には向かない人間が,アップルをつぶさずにやってこれたのはアメリオの建て直しがあったからなのです。

さらに,本書(1998年に執筆されている)の最後には,恐るべき予言がありました。「ジョブズがディズニーのアイズナーを追い出してCEOになるだろう」というのです。この言葉通りではありませんが,ジョブズは2005年にディズニーの筆頭株主になってアイズナーを追い出し,取締役になりました。アップルとディズニーの両方のCEOを務めるのは不可能ですから,アメリオの予言は当たったといっていいでしょう。これだけでも彼がどれだけの慧眼の持ち主か分かると思います。
Date: 2008/0707 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
独立記念日前後でニュースがないこともあり,はやり?のまとめ記事をやってみます。6月に読まれた記事トップ10。ブログだけじゃなくてワイナリのページの方も含んでいます。

ただ,このブログは「続きを読む」をたまにしか使わないので,毎日チェックされている方は恐らくトップページしか見てないと思うんですよね。そういう意味では実際に読まれている記事よりも検索などによる過去記事の方がランキングでは多くなっているだろうと思います。まあ,御託はいいとして1位~10位まで順にリストします。
1. カレラ ジェンセンあります
2. カリピノはブルゴーニュを超えた? パーカーの記事に喧々囂々
3. Ridge/Lytton Springs
4. 【保存版】ブショネのワインを救う方法
5. Oakville Groceryが売却へ
6. まとめ:飛行機内のワイン持込と箱について
7. 携帯版「ワインの達人 ロバート・パーカー」紹介(上)
8. Robert Mondavi Winery
9. Dominus 1994,高いけど価値はあります
10. カレラ ジェンセン情報

カレラの勢いは昨年ほどではないものの,まだアクセスは多いです。昨年は検索語でも2位,3位あたりだったのが現在は7位まで下がっていますが,それでも多いですね。1位の記事はGoogleで「カレラ ジェンセン」と検索すると1ページ目に出てくるのが効いているのでしょう。ただ,Googleの引用文は記事本文ではなくトラックバックの記事なのがなんというか。
2番の記事はもっと話題になるかと思いましたが,そうでもなかったです。アクセスが多かったのは,最後のリストが長かったので「続きを読む」に入れたせいでしょう。
3番の記事も実はちょっとしたアクシデントによるもの。以前のブログに「大沢食堂」の記事を書いたことがあったのですが,それが人気カレーサイト「お気に入りのカレー屋さんn00」からリンクされているのです。現在のサイトではそれがRidgeになっているという…すみません>カレー好きの方々
それにしても人気ブログによるアクセスの多さにはびっくりします。
4番の記事はGoogleで「ブショネ」で検索すると4番になっています。この記事がこのサイトのトータルのアクセス数では歴代トップだろうと思います。
5番の記事はShinaさんのブログにリンクされたためにアクセスが増えました。いやあ人気ブログの威力はすごいですね。
6番の記事も,いつも地道にアクセスがあります。
7番は多分「続きを読む」効果。
8番はRobert Mondaviが亡くなって以来,アクセスが増えています。
9番は「ブログ村」から多くのアクセスが来ました。Dominusという言葉はカリフォルニアワインファン以外を惹き付けるものがあるのかもしれません。そういう意味ではOpus Oneの記事とかたくさん書くとアクセス増えるかもしれないですね。
10番については上と同じです。
どうも,アクセスが多い記事は「続きを読む」を使っていたり,間違いリンクだったりと,ちょっと冴えないランキングでした。
Date: 2008/0707 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
7/4だけと書きましたが,今日までの間違いでした。いやあ惚けてますね。

独立記念日の今日1日限定で10%割引です。残念ながらシン・クア・ノン アトランティスはさすがに売り切れてしまいましたが,ほかにもいろいろあります。一覧はこちらから

WA177関連で言えばSaxumのジェイムズ・ベリー プロプライエタリー・レッド(70%シラーなのでほとんどシラーと言ってもいいのですが)が95+という点が付いています。
The 2005 James Berry Vineyard (70% Syrah, 20% Mourvedre, and 10% Grenache) exhibits the super precision, minerality, and clarity this site seems to provide. It is a dense, concentrated wine bursting with notes of creme de cassis, blackberries, smoke, earth, and jus de viande. This textured, French-styled 2005 can be drunk early or cellared for 10-12 years. The bottled 2005s are all performing well.


先日紹介したスター・レーンもあります。この機会にいかがでしょう。

Date: 2008/0706 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
最近キャッシュがtrack wordのところでとまってしまうケースが多発しており,ページが読めない状態になっていることがしばしばありました。ちょっと原因究明が面倒なので,トップページのキャッシュをはずしました。ご迷惑をおかけしてすみません。

なお,今後同じようなことが起こった場合,現状個別アイテムページではキャッシュを使っていないので,アイテムページを開いていただければ読めると思います。
Date: 2008/0706 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
先日紹介したオーボンクリマの1999年のピノを飲みました。ところが,これが大失敗。といってもワインが悪かったわけではありません。

開けたのは金曜日。下の子が調子を崩し,妻がはずせない用事があったので,会社を休んで家で仕事をしていました。それで,夕飯にこれを開けたのですが,一口飲んだところで,この日は上の子を塾に迎えに行かなければいけなかったのを思い出して,以降は断念せざるを得ませんでした。

土曜日に続きを飲んだのですが,もともと10年近く経ってかなり熟成も進んでいた上,デリケートな味わいのワイン。香りも味もほとんどなくなってしまいました。完全に開ける日を間違えた自分のミスです。

ちなみに初日はおいしかったですよ。ただ,良く言えばデリケート,悪く言えば弱々しい味です。柳屋は前にもこういうタイプのピノを絶賛していましたから,店長さんの趣味なのかもしれません。もちろん悪くないのですが,僕のように1本飲むのに3日かかるタイプにはあまり向いていないワインです。
Date: 2008/0703 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Advocate誌の177号で公開されたシン・クア・ノン以外のワインですが,目立つところで言うと,MelvilleのVerna’sがSyrah,Viognierともに高評価。Syrah Verna's 2006が93点。
The 2006 Syrah Verna’s Vineyard exhibits sweet, peppery, black raspberry and black currant fruit along with more definition and minerality as well as the classic opulence and suppleness that makes Syrah such a captivating and endearing wine. It should evolve easily for 6-8 years.
Viognier Verna's 2007が94点。
The 2007 Viognier Verna’s Vineyard may be the finest example of this varietal I have tasted in California. Extraordinary minerality and precision, despite its enormous power, are what sets it apart from most blowsy, loosely constructed Viogniers. It possesses copious quantities of nectarine, mango, and orange blossom aromas as well as a hint of lychee nuts, but it is the wine’s well-delineated character that is so remarkable. Enjoy it over the next 1-2 years.

MelvilleのViognierは以前もエステートが高い評価を受けていたと思いますが,Verna'sは安いライン(Viognierが22ドル,Syrahが24ドル)。これはいいですね。ただ,日本には古いヴィンテージしか入ってきていないようです。

このほかNovy(Siduriのローヌ・レンジャー・ブランド)のRosella'sやGarys'のSyrahもかなり高評価,StolpmanのEstate Syrahも28ドルで90点と健闘しています。

Sine Qua Non,Alban以外で最も高得点の97点を付けたL'AventureのEstate Cuvee 2005(シラー中心のブレンド)。日本にも売っていますが,米国価格の約2倍と高いのが難点です。1万円切るなら「買い」かなあと思うのですが。

また,カリフォルニア以外ではやっぱり一番注目されるのはワシントンのQuilceda Creekでしょうね。先日紹介してあっという間に売り切れましたが2005年も100点(レビュアはJay Miller)。2002年以降の4ヴィンテージで3回100点という凄まじさです(残り1回は99点)。

Quilceda Creekはメーリング・リストに入ったのに止めてしまったのがもったいなかったです。

それから,日本語版のパーカーのサイト「ワインの達人」。残念ながらまだWA177の情報は入っていないようです。ここはがんばってほしいところなのですが。
Date: 2008/0702 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wine Advocate誌の177号が発表されました。カリフォルニア関係ではローヌ・レンジャーの特集です。上位は下図のようにSine Qua NonとAlbanが独占。以下,L'Aventure,Saxumなどが登場します。
WA177
中でも注目はやっぱり日本にも正式輸入されたAtlantis Syrahでしょう。それまでの暫定得点ではグルナッシュが96-98,シラーが95-97だったのでショップでの売れ行きはグルナッシュが上だったようですが,たぶんこれでシラーがすぐに売りきれるでしょう。米国でも既にグルナッシュが650ドル,シラーが345ドル~595ドルと出ていますから,国内の価格は格安です。

ちなみに同じく100点がついたデザートワインのMr. Kストローマンですが,日本のショップに今あるのは前ヴィンテージの2004です(それも100点ですが)。で,このMr. Kのシリーズ,それに大きく貢献していたAlois(Luis) Kracherが亡くなったことにより,このシリーズは終了することになりそうです。というわけでデザートワイン好きな人はこれもぜひどうぞ。僕も飲んでみたいですが,まだデザートワインに3万円を投じる覚悟ができていないので…


Date: 2008/0702 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
WAの177号でこれまでの95-97という暫定評価から100点に変わりました。ご購入はお早めに。
携帯からでリンクが入れられないので右サイドのサイト検索でsine qua nonと入れるのが早いと思います。
Date: 2008/0702 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ワイナリのピクニック・エリアで,そのワイナリで買ったワインを飲むことがカリフォルニアの州法で認められることになりました。これを推進したNoreen Evans下院議員は次のように言っています。
"Many winery visitors want to take a break from the tasting room and enjoy a little scenery over a picnic with friends. However, current law is unclear about winery picnics when a bottle of wine from the tasting room goes into someones picnic basket. I hope the Governor supports the affirmative solution offered in this legislation."

California Chronicle | Assemblymember Evans Sends Governor Legislation Helping Wine Lovers

これまでの法律のちゃんとしたところは知らないのですが,どうやら,買ったワインは1回家に持ち帰らないといけないということに法律上はなっていたようです。実際にはNapaのV. Sattuiのようにピクニック・エリアでワインを開けることはよくあることでしたが,法律上は問題だったのですね。

今回はまだシュワルツネッガー州知事のサインはないものの,議会は上院下院とも全員賛成で可決されたそうです。大手を振ってワインを開けられるようになるわけですね,乾杯。
Date: 2008/0701 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
コメントにトモさんが書いてくれたようにWassy'sはもっと安かったです。カリフォルニアワインあらかるとはやはり一瞬で売り切れました。ということでWassy'sを新たに載せておきます。



Kosta Browneの2006Russian River ValleyとSonoma Coastがいずれも9280円です。書いている間にも売り切れるかもしれませんが,一応載せておきます。



PS. 買おうかどうしようか激しく迷い中。しばらく金欠なのだけど…
Date: 2008/0701 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sとカリフォルニアワインあらかるとでカレラが出ています。Wassy'sはReedの1997。カリフォルニアワインあらかるとはSelleckの2002。米国のThe Wine News誌の記事によるとJosh Jensenは
"Two-thirds of the Jensen Vineyard was planted with California nursery grafts," he explains, "but all of Reed, Selleck and one-third of Jensen were planted with wood from the 'mother block' because much of the pinot noir planted in California at that time was of uncertain pedigree, and I felt more secure going with true Burgundian cuttings."

と語ったそうな。つまりDRCあるいはデュジャックかと言われる,ブルゴーニュから持ち帰った苗木(現在はこれについては否定していますが,認めると伐採しなくてはいけなくなる恐れがあるからだろうと私は思っています)をReedとSelleck,Jensenの1/3についてはそのまま植え,Jensenの2/3ではカリフォルニアのルートストックを使っているということです。

ちなみにRobert Parkerの2003年のレビューではReed 1997は87点。
Mint, white chocolate, spice box, cherry, and plum aromas emerge from the bouquet of this medium-bodied, attractive, well-made, but generally unexciting Pinot. Consume it over the next 5-6 years.

パーカーの趣味ではないようですが,今は飲み頃としていい時期。ピノ・ファンなら納得できるものだと思います。一方Selleck 2002は89+点。
The 2002 Pinot Noir Selleck Vineyard displays more earth, Allspice, and plum characteristics than the Mills Vineyard, along with plenty of cherry and raspberry fruit. It is a distinctively earthy-styled Pinot that should evolve for a decade.

Selleckのアーシーというのは,うなづけます。

Date: 2008/0701 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
ビル・ゲイツが引退した。マイクロソフトという社名は,今では「悪の帝国」であったり,あるいは「クラウド・コンピューティングの流れに乗り損ねようとしている巨艦」といったイメージに近いのかもしれないが,僕がパソコンの世界に接するようになった1980年代はまだまだ挑戦者の立場。日本のマイクロソフトにしても人数数十人といった中小企業であった。当時,「悪の帝国」のイメージに一番近かったのはビッグ・ブルーことIBMだっただろう。

その後マイクロソフトはIBMとときには手を携え,ときには斬り合い,最終的にはOSを牛耳り,さらにオフィス・ソフトを席巻した(80年代はビジネス・アプリではロータスの方がはるかに巨大であり,日本のワープロ・ソフトは一太郎の一人舞台だった)。元MSの開発者だった中島さんが書いているように,ビル・ゲイツは「それまではハードウェアのおまけ同然に配布されていたソフトウェアがビジネスになるということを身を持って証明」し,世界一の金持ちになった。

こういった功績は称えられてしかるべきだが,一般ユーザー(あるいは技術マニア)の間では,スティーブ・ジョブズに比べてゲイツは低く評価されているような気がする。

» 続きを読む

Date: 2008/0630 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
NZピノでも評論家の評価が高いリッポン ピノ・ノワール 2004を飲んでみました。Wine Advocate誌(レビュアはNeal Martin)では95点がついています。

色は薄め,かなり透明度が高く,カリフォルニアのピノに慣れた身からすると,ちょっとびっくりするほど。香りは高く,グラスに花を近付けるだけで,スミレやバラの花のような香りが漂ってきます。味わいも決して水っぽかったりするわけではなく,チェリーなどのピュアな果実味が感じられます。非常にきれいなワイン。95点というのは正直ちょっとあげすぎな感じもしますが,いいワインであることは間違いないです。熟成するとこれがどう変わるのかは僕には分かりません。イメージ的にはカリフォルニアよりブルゴーニュに近いワインのような気はするのですが。

ちなみに,Neal Martinのレビューは
It is graced with a beautiful, sophisticated nose with light red cherries, rose petals and even a touch of musk. A caressing mouthfeel and with an effortless quality to it, this is a serious Pinot Noir that rekindled memories of those glorious Burgundy 2005’s!


91点の2005年は
The 2005 Pinot Noir has a distinctive charcoal-tinged nose, the palate showing more concentration and weight than the 2004, the finish muted and more introverted.


再び95点の2006年は
The stunning 2006 Pinot Noir is a realization of everything I suspect Rolfe dreamt of when planting the first vines in the early 1980’s. Using 20% whole clusters and matured for 18 months in 30% new French oak, this wine is distinguished by its spine-tingling tension and tautness on the palate. Its ethereal balance and intensity of fruit suggest this could easily age over 10+ years.


Date: 2008/0628 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
人気のピノ・メーカーTantaraのGarys'がカリフォルニアワインあらかるとに出ています。はっきりいって値段は高いですが,タンタラ好きやGarys好きの人には貴重なワインだろうと思います。僕はどちらかというとRosella'sが好きなのであまりそそられませんが。力強いタイプのワインが好きな人にはGarys'やPisoniがいいでしょうね。

Date: 2008/0627 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
作っているのはiriverですけど,例の水着騒動で名を馳せたスピードから3m防水のMP3プレーヤが出たそうです。泳ぎながら音楽を聴くという発想はなかったけど,米国とかだとジョギングしながら聴いている人はよくみかけるから,泳ぎながらっていうのもありなんですかねえ。ゴーグルのストラップに取り付けられるというのもなかなかすごい。まあ,濡れてもいいというのはレジャー用としてはありがたいかもしれませんが…

Date: 2008/0627 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ヴィノムなどは5%程度と小幅の値上げですが,ソムリエ・シリーズなどハンドメイドのものは20~30%ほどもの値上げになるそうです。「夏のボーナスで」と考えているならお早めに。

我が家もリーデルは,スパークリング用とヴィノムのボルドーしかないので(1脚だけあったブルゴーニュは割ってしまいました^^;),ピノ用のグラスが欲しいなあとおもう今日この頃です。「O」(オー)も結構よさげですが,2脚(これの場合は客?)セットでなくてもなあと思わなくもありません。

自分へのご褒美(何のご褒美だ?)で買うか?

下のリストで「ワインシリーズ」は「O」の脚付きという感じ? でも「O」の説明にはヴィノムをベースって書いてありますね。ヴィノムとワインシリーズはどう違うんでしょう?
Date: 2008/0627 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
初ヴィンテージにしてブラインド・テイスティングでオーパス・ワンに勝ったという触れ込みでなんだか売れているらしい「スター・レーン」を以前取り上げていますが(記事1記事2),ワイン・ブログの老舗サイト
Vinographyで,このワイナリが取り上げられていました。

もちろん,「Opus Oneに勝った」なんていうマーケティング・タームは載っていませんが,オーナーのJim Dierbergがピノやシャルドネの聖地であるSanta Ynez Valleyでカベルネを作ることに燃え,それを実現した話は,それ以上にずっと読み応えがあります。

レビューしているワインは,日本で売られているカベルネの上級に当たる100ドルの「Astral」の方ですが,スコアは9~9.5となかなかの高得点。また,50ドルのカベルネについては「which is also fantastic」と,短いながらも褒めています。これを読んだら,飲んでみたいと,結構思いました(しばらく金欠なので買えませんが)。

追記:zoukさんが「いや、これは美味い!」と書いていました。

Date: 2008/0626 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ホワイト・ジンファンデルを最初に作ったのがSutter Homeであることはよく知られていると思います。ナパでもSt. Helenaの近くの一等地にあるこのワイナリが姿を変えようとしています。

仕掛け人はJoel Gott。Joel Gott Wineというワイナリを自ら経営している人であり,最近は人気ハンバーガー・ショップTaylor's Refresherのオーバーホールなども手がけています。
"With help from several investors, Gott, who previously overhauled Taylor's Automatic Refresher, the familiar St. Helena burger joint, bought it in January 2007. For more than a year, he has been refitting this behemoth of a winery to carry out his plan. "

Home of White Zin now a haven for boutique wine

引用文にあるように2007年にSutter Homeの16エーカーの工場を買い取り,新しい計画を練っているところです。

ナパでは新しいワイナリの認可を得るのは大変なこと。資金も大変です。そこで,ナパでワインを作りたいワインメーカーはカスタム・クラッシュと呼ばれる醸造設備を使わせてもらうわけですが,自ら手を下すことができないなど,制限もあります。そういったことに悩む若いワインメーカーたちに,そこでワインを作ってもらおうというのがJoel Gottのプランです。こうして若い人を呼び込んでいかないと,今にナパ全体が停滞してしまうということに,危機感を感じているようです。既にRobert Mondavi WineryのマネージャーだったMichael RaymorがValanceというブランドを始めているほか,コンサルタントのJeff Amesがいくつかのクライアントや自身のRudiusワインをここで作っているそうです。うまくいくといいですね。

なお,Sutter Homeはといえば,現在主にブドウを購入しているセントラル・ヴァレーに近いところの方がオペレーションが便利であるとして,ロウダイに移ったそうです。
Date: 2008/0625 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
大人気のVlog,Wine Library TV。Gary Vaynerchukの人気も止まるところを知りませんが,難点は1回20分以上という長さ。なかなか20分まとまって見るのは大変です。

そんな貴方に朗報が。米国の動画サイトRevision3がWine Library Reserveとして5分バージョンの放映を始めました。面白さも半減といったところは否めませんが,これなら忙しくてもなんとか見られそうです。

Date: 2008/0624 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
アップついでに,これも書いておきましょう。というのはこのクウィルシーダ・クリーク,どこかで売り出されても瞬く間に売り切れるのが通例。滅多に書くこともできないので,2本残っている今,書いておきます。Wine Advocate誌では2001年以降98点,100点,100点,99点,という圧倒的な高得点を続けているワイン(レビュアは2003年までがPierre Rovani,2004年がJay Miller)。パーカーの掲示板などでも極めて高く評価されています。米国で買っても200ドル以上します。カベルネ好きなら一度は飲みたいワインの一つ。

Date: 2008/0624 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
先日のAu Bon Climatに続いてQupe(キュペ)の90年代のもののセールです。一番高いビエン・ナシッド・リザーブ・シラー1999で2500円(米国での流通価格は30ドル以上)と,破格の安さです。これもだまされたと思って買っていいだろうと思います。

前にも書いたとおり,柳屋で送料を抑えるには送料無料品と組み合わせるのが吉です。先日紹介したクンデのジンファンデルもいいですが,ニュージーランドのドッグ・ポイント ソヴィニョン・ブラン セクション94 2006(WAで94点)なんていうのもこの夏お勧めかも(Dog Pointのレギュラーの方で送料無料だったらもっとうれしいのに…)。

Date: 2008/0623 Category: イベント
Posted by: Andy
Comments
7月10日にサンフランシスコのFort MasonでWine Library TVの500回記念収録+パーティが開催されます。観覧は最大300人まで,早い者勝ちです。一人50ドルかかります。
"Price: $50 Per Person
* Bring a bottle to share
* Appetizers will be provided.
* Goodies will be taken home.
* Meet Gary and watch #500 in person!
* 300 Person max / first come, first served."

http://www.vayniac.com/500/

生Garyveeに会えますよ!
Date: 2008/0623 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
先日「同梱用」として紹介したワインですが,さっそく開けてみました。Zinfandelとしては比較的軽めの酸味がやや勝ったタイプ。Zinfandelらしい杏のような甘酸っぱさに,やや収斂性のあるタンニンが骨格を添えます。足掛け4日かけて飲みましたが,最後まで印象は変わらず。やや低めの温度で飲んだほうがバランスがよく感じました。値段からすれば,十分なできのワインだと思います。

Date: 2008/0620 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Robert Mondavi Wineryで6月19日,存命であればこの日に95歳を迎えていたはずのRobert Mondavi翁を偲ぶ集いが友人や関係者1100人を集めて開かれました(記事1記事2記事3記事4記事5

35℃という灼熱のした,Fume BlancとCabernet Sauvignonがふるまわれ,ナパの13のレストランが食事を提供したそうです。

様々な人がRobertを偲んでスピーチをしましたが,中でもYountvilleのReddレストランのオーナーであるRichard Reddingtonによるものが感動的だったそうです。Wine Spectatorの記事によると,レストランをオープンしたときに,Robertが見に来て,皿洗いを含めたすべての従業員に一人ひとり握手をして「Hi, I'm Bob Mondavi. You're doing a great job. Thank you for being here.」と言って回ったとか。やっぱりすごい人です。

Robertの3人の子供のうち,TimとMarciaは出席しましたが,長男のMichaelは欠席だったとか。まだわだかまりが残っているのでしょうか。

なお,一般向けのオープンハウスは7月5日の11時~午後2時,7月6日の10時~午後4時まで開かれるそうです。近くにいたら行きたいのですけどねえ。
Date: 2008/0619 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアワインあらかるとでドミナス1994が5万9800円で出ています。この値段はっきり言って高いですが,国内ではほぼ入手不可能なワインであり,カリフォルニアのカベルネの中でも間違いなく最高峰,歴史に残るワインの一つでしょう。ぽっと出のワインに3万,4万出したり,Opus Oneを2本買うよりも,これ1本買うほうがいいと思います。パーカーがこれまでに5回コメントを付けているというのも珍しいところ。
The 1994 is a strikingly thick, compellingly rich wine with the texture of a great Pomerol, despite being made primarily from Cabernet Sauvignon. The wine exhibits a dense purple color, and an incredibly fragrant nose of jammy black fruits, spice, smoke, and loamy, truffle-like scents. In the mouth, it is full-bodied, with thrilling levels of extract and richness, but no sense of heaviness or harshness. This seamless Dominus possesses no hard edges, as its acidity, tannin, and alcohol are beautifully meshed with copious quantities of ripe fruit.



Dominusは2001年からもWAで95,96,95点と高得点を取っています。国内価格も1万円台で比較的お買い得です。
Date: 2008/0618 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
英Decanter誌がコルクやスクリューキャップなどの各種の栓を使ったワインをワイン評論家にテストしてもらうという記事を企画し,同誌の8月号に掲載されるそうです。その結果がこれ。
"It's official: screwcap is the best closure for the vast majority of wines, both red and white."

Screwcaps are best: Decanter verdict - decanter.com - the route to all good wine

赤白かかわらず,ほとんどのワインにおいてスクリューキャップがベストであったとのこと。Charles Metcalfeは「in short, they deliver your wine from the bottle in the state that the producer intended.」とまとめています。

一部,長期熟成に関してはコルクがいいという評論家もいましたが,それは実験による結果というよりも情緒的な理由によるもののように思えました。

記事のタイトルは「50 Reasons to Love Screwcaps」。Decanter誌,日本で買うと高いのですがちょっと読みたくなりました。
Date: 2008/0617 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋でクンデのジンファンデルが2本で同梱12本まで送料無料です。「もう注文しちゃったよ」という場合も,後からこれを追加して前の送料をキャンセルしてもらうことも可能です。ただし前の注文が発送された後ではだめですよ(当たり前)。このワイン自体,米国で17ドルのものが2380円。そこそこのコスト・パフォーマンスです。

Date: 2008/0616 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
といっても,父の日で特別何かがあったわけではなく,食事も冷蔵庫整理の日で,4人別々のものを食べるという…まあ,父の日なんてそんなものです。

せめて,ワインくらいはデイリーものじゃないのにしよう(といっても2000円台ですが,笑)と,選んだのがGirardのZinfandel。ここ数年で飲んだZinfandelの中ではお気に入りの一つです。このZinfandel,ナパの東端にあるMt. Vacaという山やCalistogaの畑のブドウを使っており,100年を超えるブドウの樹がかなりあるそうです。

色は紫がかっており,かなり濃いです。ブルーベリーやプラムなど紫系の果実の味でやわらかく,ふくよかな味わい。まろやかなタンニンですが,締まるべきところは締まっている感じ。やっぱりこれはいいワインだと思いますねえ。あまり有名ではありませんが,お勧めできます。



ワインインスタイルのセール品にも入っています。


Japan Timesの記事にGirardのブランドが辿った数奇な経緯が載っています。これもお勧め。
Date: 2008/0616 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋でAu Bon ClimatのJim Clendenen来日記念として1999年の単一畑ピノが税別2980円という破格で出ています。ブドウはオレゴンのモンティノアという畑のものです。まあ,この値段だったらだまされたと思って買ってみてもいいだろうと思います。限定120本で既に半分以下。お早めに。

イタリア系品種専門のイル・ポデレの「テレルロゴ」という品種のワインも1980円とかなり安いです。

Date: 2008/0614 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
6月20日午前9時59分購入分まで送料1円セールです。ワインで安いのを探すと,まずピノの注目株の一つPeay(ペイ)。レアもので米国でも60ドルくらいするのが5580円なので,間違いなくお買い得。セゲシオのジンファンデルも米国とほぼ同価格。2000円台でWine Spectator誌で90点です。ターリーのドゥシもそんなに安いわけではないけど米国の実売とそんなに変わらない価格。まずはこのあたりでしょうか。

Date: 2008/0613 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ここ二日ほどサイトがアクセスできない状態だったようなので,復活記念に上げておきます。

Brewer-Clifton,Melville,Coppolaなどの輸入元であるワインインスタイルが自社サイトのリニューアルで,セールをしています。下のリンクからセールのページがあるほか,「アメリカ」カテゴリーのワインは20%オフになっています(特価と書いてあるのが20%オフになった価格です)。例えば楽天では4500円以上するMelvilleのEstate Pinot Noirが3000円台になります。

なお5000円以上購入すれば送料は無料です。これはありがたいですね。

Date: 2008/0613 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌のサイトにナパの名門ワイナリの一つであるChateau Montelenaが売却されるといううわさが掲載されていました。入札は1億ドルを超えているとか。ワインメーカーであり創設者Jim Barrettの息子であるBo Barrettは「何も言えない」とのこと。事実だということでしょう。

Chateau Montelanaは1976年のパリ試飲会で白ワイン部門のトップを取ったことで知られています。Estate Cabernet Sauvignonはカリフォルニアのカベルネの中でも高品質を安定して続けているワインの一つ。また,前述のBo Barrettは著名ワインメーカーのHeidi Barrettのご主人でもあります。
Date: 2008/0612 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
"Is it true that wine blogging is changing the wine writing genre?"

Fermentation: The Daily Wine Blog: The Wine Bloggers Conference is Here!
著名ワインブログFermentationのTom Wark氏は自ら投げかけたこの質問に「もちろん事実だ」と答えています。それを裏付けるように,ワイン・ブロガーの会議が10月にソノマで開催されます(オフィシャル・ページ)。

米国では既にAmerican Wine Blog Awardsが2回開催されていますし,FermentationVinographyといった著名ブログは既にオピニオン・リーダー的な存在になりつつあります。Gary VaynerchukもAmerican Wine Blog AwardsでBest Podcastを獲得し,一気に有名人になりました。

こういった状況と日本を比べると,かなり寂しいものがあります。元々ワイン・ジャーナリズムが貧困だということもあるのでしょうけれど,ジャーナリスティックな視点を持ったワイン・ブログはほとんどありません。まあ,ことはワイン分野に限らないわけで,テクノロジーの分野で見ても,米国ではTechCrunchやEngadgetなど,既に旧来のメディア並みの力をつけたところがありますが,日本だと個人の趣味の範囲を超えていないようです。

このブログも英語圏のコンテンツを紹介するくらいでジャーナリスティックとは言い難いですが,世の中のワイン・ライターの人とかにもどんどんブログを書いて情報発信してほしいものだと想います。
Date: 2008/0611 Category: イベント
Posted by: Andy
Comments
AC Nielsenのデータによると2008年5月3日までの1年間で最も伸びた白ワインのブドウがリースリングだったそうです。ワイン用ブドウ全体ではピノ・ノワールに次ぐ2番目の伸び。過去3年で54%という高い成長を見せています(元記事)。

このような急上昇を受け,ワシントン州のChateau Ste. Michelleでは,7月27~29日にリースリングのイベント「Riesling Rendezvous」を開催することになりました。既にセミナー・チケットは完売だそうですが,50ドルのグランド・テイスティングはまだ入れるそうです。
Date: 2008/0611 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Constellation Brandsは2008年6月10日,八つのワインブランドをEight Estates Fine Wines, LLC (Ascentia Wine Estates)に売却したと発表しました。売却額は2億900万ドル。

売却したのはカリフォルニアのGeyser Peak, Buena Vista, Gary Farrell, Atlas Peak,XYZinのほかワシントンのColumbia Winery,Covey Run,アイダホのSte. Chapelle。理由はブランドのダブりや過剰生産の解消と,借り入れの減少。

ただ,カリフォルニアの5ブランドを獲得したのは2007年12月のこと。まだ半年ちょっとしか経っていません。一体何をやっているのでしょうか。場合によってはRobert Mondaviをさらに売却ということもあるのかも… Inglenookを見るようでちょっと怖いです。
Date: 2008/0611 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
パーカーがBusinessweekに書いた記事について,パーカーの掲示板で議論騒然になっています。記事のメイン部分は優れたカリフォルニアのピノを15本紹介するというものですが,物議を醸しているのは前置きの部分。短いので全文引用しておきます。
"Red Burgundy is the ultimate minefield of the wine world—notoriously unreliable, often disappointing, and rarely living up to its illustrious reputation. No region in the world has made greater progress with the fickle pinot noir grape than California, and here are some of the best pinot noirs money can buy from that state. None of them is inexpensive, but most of them will eclipse almost any red Burgundy made today."

Wines to Make You Forget Burgundy

訳すとこんな感じでしょうか。
ワインの世界においてブルゴーニュの赤ワインは究極の“地雷原”だ。悪名が高まるほど信頼できず,ときにはがっかりするような出来であり,その華々しい名声に見合うワインに出会うことはめったにない。世界中でカリフォルニアほど,ピノノワールという気まぐれなブドウで目覚しい進歩を遂げた地域はなく,ここに挙げたワインは,カリフォルニアのピノでお金を出せば買える最上のものから選んだ。どれも安くはないが,これらのほとんどは今日のブルゴーニュの赤のほとんどを覆い隠してしまうだろう。

僕はブルゴーニュの知識も経験もほぼ0に近いので,これに対して言うことは何もありませんが,ワインマニア一般にはブルゴーニュとカリフォルニアのピノは別物と受け入れられているでしょう。パーカーの掲示板の議論(時間ないので流し読みしただけですが)も,「カリフォルニアが進歩したのは確かだけど…」っていうことのようです。
ちなみにパーカー自身,このスレッドにコメントしています。ナパのCulinary Institute of America(CIA)でのワインマニアによるテイスティングで,RoarとBrewer-Cliftonのピノをブルゴーニュの最上のもの(DRC,ルーミエ,デュジャック,クロドタールなど)を含んだ中でトップ2になったという逸話。なんとなくパリ・テイスティングを思い出すような話でもあります。

» 続きを読む

Date: 2008/0610 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Napa Valley Vintnersによると,今年のAuction Napa Valleyの売上は昨年より5%上がり,1035万ドルだったそうです。

オークションで一番高い価格を付けたのはなんと「ヘルスケア基金に寄付をする」だけというもの。これが173万6000ドルでした。

また,オークションの最後のロットはRobert Mondaviに捧げたもの。元々はRobertの95歳の誕生日を祝うパーティに参加する権利だったのですが,Robertの生涯障害を祝福するパーティに変わったそうです。これが2番目の落札価格で84万ドル。3番目がScreaming Eagleのロットで50万ドルでした。
Date: 2008/0610 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
SF Chronicleで「次世代カルト」に挙げられたTor Kenward(トワーと読むのはいかがなものかという気もしますが)やGhost Block(ゴースト・ブロック)もありますが,本サイトとしてお勧めは「日本初登場」だというBarlow(バーロー)。今回出ているのはメルローですが,ほかにカベルネやZinなども作っていて,パーカーの掲示板では「ナパで一番コストパフォーマンスが高いのではないか」という意見が出ていました。Loring Wine CompanyのBrian Loringも「大ファンだ」と書いています



と,書いたそばから完売しているし orz
Date: 2008/0610 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
携帯版「ワインの達人 ロバート・パーカー」紹介の後編です。前編はこちら

まずはトップ画面を再掲しておきます。
メニュー1メニュー2メニュー3

» 続きを読む

Date: 2008/0609 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
4月にNTTドコモ版が,5月にauとソフトバンク版が始まった携帯版のサイト「ワインの達人 ロバート・パーカー」。Wine Advocate誌のレイティング,いわゆるパーカー・ポイントを携帯から簡単に調べられるのが魅力です。加えて,PC版が年間1万2000円,英語版が年間99ドルかかるのに対し,携帯版は月315円と,3分の1程度の金額。かなりお得です。

そこで,今回はこの携帯サイトの紹介を2回に分けてします(後編はこちら)。なお,掲載には日本語版を運営するイー・ロバート・パーカー・ジャパンの承諾を得ています。また,ここで紹介する内容は2008年6月6日時点のもの。サイト改良なので変わる可能性があります。

まずは,トップページの紹介から。かなり長いので三つの画像に分けてあります。リンクをクリックすると画像を表示します(もう一回画面上をクリックすると戻ります)。携帯画面を写真で撮ってから貼り合わせて作っているのでお見苦しい点は,ご了承ください。
トップページ1 トップページ2 トップページ3

一番上に「パーカーとは」というリンクがあります。ここはパーカーの簡単な紹介。
パーカーについて

» 続きを読む

Date: 2008/0608 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
パシフィックワインセラーズで今月の特価になっているのがオレゴンのChehalem(チュヘイラム)。Ridgecrest(リッジクレスト) Pinot Noir 2003は米国の実勢価格で税抜き47ドル以上するのが税込み5460円。さらに月曜日(6/9)の朝9:59まではポイント10倍で実質4000円台ですから,実際にはこっちの方が安いくらいです。Wine Advocate誌ではPierre Rovaniが86点を付けています。
Appealing aromas of dark cherries immersed in spices are found in the nose of the 2003 Pinot Noir Ridgecrest Vineyards. This firm, tannic, brooding wine has impressive fruit, yet is rustic enough to merit serious concern. Coal, blackberries, dark cherries, and pepper are found in this foursquare effort’s character.


Date: 2008/0606 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
先日,ワインを水深60mに沈めて保存する実験を紹介しましたが,今度はフランスのシャンパーニュ・ハウスLouis Roedererが,モン・サン・ミシェルの10mの水中で保存する実験をするそうです。
"A cellarman came up with the idea after realising that the water temperature in the bay, a constant 10 degrees Celsius (50.00F), was ideal for ageing wine."

Oddly Enough | Africa - Reuters.com

温度のほかに,波の影響を見るとか。1年間セラー保存のものと比較してみるそうです。

ちゃんと比較する分,先日の実験よりはまともな感じがしますが,どうなんでしょうね。逆に1年という短期間では差が出ないようにも思えます。

もし,これで良い結果が出たらそれはそれでこれまでのワイン保存の常識(迷信?)を覆すことになりますね。セラー温度より随分低いし,空気はない方がいいということになるし,揺らした方がいいということにもなります。

ということで,ちゃんと結果が発表されるのかどうか知りませんが,どういう結果になるのかちょっと興味があります。
Date: 2008/0606 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋で出ているSaxumのJames Berry Vineyard 2005が安いです(といってもパリ16区よりちょっとだけですが,パリ16区の方が安いことが多いので)。税込みで8379円ですが,米国では90ドルくらい必要です(税抜きで)。この畑,Robert Parkerが「one of the truly great vineyard sites in California」と言っています。Saxumではこのワイン以外にRocket Block,Bone Rockといったワインも同じ畑のぶどうで作っていますが,そちらはさらに入手困難+値段も高くなります。

Date: 2008/0606 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
先日紹介したWindwardのピノ。ワイナリ価格が64ドルが税抜き3980円です。Wassy'sのメルマガによると輸入停止による割引だそうです。値段はパシフィック・ワイン・セラーズ(こちらもWassy's関連)と一緒。ただ,パシフィック・ワイン・セラーズは送料無料が魅力です。ほかの何と組み合わせて買うかでショップを選んではいかがでしょうか。

Date: 2008/0605 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ワインインスティテュートの日本語のページに「カリフォルニアワインブランドリスト」としてワイナリ(ブランド)の名前とインポーター,インポーターの電話番号一覧が出ています。

このワイン,どこで買えるの? とかっていう疑問はこれを見て問い合わせると分かる場合もあるでしょう。ブックマークしておくとよさそうです。
Date: 2008/0604 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
"Yes, we are in tiny NZ.......but that doesn't stop us reach out to millions of wine lovers like yourself in every corner of the globe!"
Good wine search engines (Buying)

ふーん,そうなんだあ。NZでできるってことは日本でもやろうと思えばできたってことだよねえ。人間やっぱり頭と体を動かさないとね。見ているだけじゃだめだ。
Date: 2008/0604 Category: イベント
Posted by: Andy
Comments
Wine-Blogによると,7月5日11時から午後2時にRobert Mondavi WineryでRobert Mondaviを偲ぶイベントが開かれるようです。独立記念日の休日とも重なっており,ナパは大変な人出が予想されます。お出かけするときは時間に十分にゆとりを取ってください。

Robert Mondavi追悼イベントの詳細については,ワイナリのページなどにはまだ書かれていないため,このブログ以上のことは分かりません。出席したいと思っている方も他の情報を注意してみることをお勧めします。
Date: 2008/0604 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋にはインシグニア1995,カリフォルニアワインあらかるとにはコルギンとカルト・オンパレードの今日です。

どちらもWAで97点ですが,10年前の97点の方が価値が高かったような気がするのは僕だけでしょうか。インシグニア好きなんですよねえ… Araujoと並んで「はずさないワイン」という感じがします。ちなみにタカムラでは同じワイン2万円台で売っています。

2000年以前のインシグニアというと,もうこれくらいしか手に入らないかも。

ちなみに先日紹介した「次世代カルト」に入っていたTor Kenwardのワインもあります。

ただし,96-100点が付いたBeckstoffer To-Kalonのワインではありません。Beckstoffer To-Kalonといえば,以前飲んだことがあるPaul Hobbsもおいしかったなあ…

トカロンで検索したら,こいつは安いです。米国の実勢価格で400ドル近いのが2万円台前半。

ちょっと妄想・連想モードに入ってしまいました。
Date: 2008/0603 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Windwardというワイナリはほとんど知りませんでしたが,Paso Roblesではピノ専門のワイナリとしてそれなりに人気があるようです。1993年からピノ専業としてやっている,なかなか珍しいワイナリでもあります。ショップのメールには「苗木のクローンはDRCのサン・ヴィヴァン」などと書いてありましたが,これは本当かどうかは分かりません。

バレル・セレクト・ピノ・ノワール2002はワイナリ価格が64ドルする,ここの上級キュベ。4179円は安いでしょう。

Date: 2008/0603 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
Memorial Dayだしネタ切れなので,久々の料理ネタです。

ちょっと前の週末の話。冷蔵庫に冷凍から解凍されてしまった鶏肉の手羽元が10本くらいあったので何を作ろうかとしばし思案。から揚げもちょっと前にしたばかりだったので別のものがいいなあということで思いついたのがチキンカレー。

我が家には「印度の味」というカレーペーストが常備されているのですが,普段はドライカレーを作るのに使っているこれを利用しようと思いました。

印度の味はこれ



これに付いているレシピによると,一瓶あけて,瓶2杯分の水を入れて肉を入れて20分煮込めば完成という簡単さ。

今回はタマネギ1個とニンジン1本も加えたのでそれを炒めた時間の分だけ長く,調理時間は30分。ご飯もちょうど炊き上がり。ちなみに瓶は4人で二つ使いました(一つでは絶対に足りなくなると思ったので)。鶏も手羽元に加えて食べやすいモモ肉も少し入れました。

煮込んでいる間にいろいろ準備して調理を始めてから35分くらいで食卓の準備完了。

味は本格的です。家で作ったカレーとは思えないくらい。ましてや1時間足らずで作ったとは誰も想像できないくらい。普通のルーと違って小麦粉が入っていないので,ややさらさら系の仕上がりです。タマネギとニンジンを加えたのもアクセントになってGood。子供たちにはちょっと辛かったようですが,それでもソースを入れたりして残さずに食べました(味はよかったとのこと)。

残った分も結局子供たちに別の日に食べられてしまいました。ちょっと残念。

贈答用もあります。
Date: 2008/0602 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
英国のThe Sun紙によると,LA Galaxyのスター・プレーヤー デビッド・ベッカムが奥さんのヴィクトリア(aka POSH)にブドウ畑をプレゼントしたそうです。
"Soccer star Becks paid a seven-figure sum for the birthday gift, so the pair can indulge their joint passion for fine wines."

David Beckham buys Victoria Beckham | The Sun |HomePage|Showbiz|Bizarre
場所はナパ・ヴァレーのどこかのようです。

ベッカム夫妻は5月初頭にナパのブドウ畑にトム・クルーズ夫妻等と訪れているのをパパラッチされています。今回買った畑が,この写真のところと同じかどうかは分かりませんが,下見の一つだった可能性はありそうですね。
Date: 2008/0602 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Sine Qua Nonで新たに「Mr.K・ザ・ストローマン・ヴァン・ド・パイユ 2004」というデザートワインが入荷しています。このワイン,このワイナリには珍しく2000年から毎年作っています(2004年もののリリースが今)。Wine Advocateの点数を見ると,呆気に取られてしまうほどの高得点。2000年から順に99,97,98,97,そして2004年が100点です。
Astounding notes of marmalade, creme brulee, and a liqueur of roasted nuts are accompanied by fabulous acidity, which provides uplift and vibrancy in spite of its enormous richness and unctuosity. The only thing I can say is you must taste it to believe it! I have no idea how long these sweeties will keep, but they should easily last for two decades or more.

はっきり言って僕にはこのワインの味は想像できません。未熟ものなのでデザートワインに3万円を投じる勇気もありません(Atlantis買ったばかりだし)。飲ませてくれなんてやぼなことは言わないので,どなたか買って飲んだ感想だけでも教えて欲しいものです。

Date: 2008/0601 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
先ほど来日されていたFreeman WineryとAugust WestがPinotFileの最新号に載っています(リンク先はPDF)。FreemanのAkiko's Cuveeについては
This wine is a little better than the other wines in the lineup in every way. Creamier on the palate, especially on entry, more elegance, and a longer finish. Perfect integration of oak. You can drink it now, but it will reward further cellaring. Akiko knows Pinot.

と。最後のところは最大級の賛辞ですね。なお,Freemanのワインは日本に毎年300ケース来ているそうです。August Westについては試飲のときにRosella'sが閉じていたようで,レビューはやや大人しめ。まあ,いいんですけど。
Date: 2008/0601 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
先日買った表題のワインを飲んでみました。適度な酸味でバランスがよく,するする飲めてしまうワインです。値段からしたらかなりいいと思います。難を言えばやや特徴に欠けることでしょうか。先日飲んだデルタの方が(500円高いですが)味わいの鮮烈さでは大分上でした。どちらも対値段満足度で言えば十分でしょう。

Date: 2008/0531 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
KundeといえばZinfandelの優良プロデューサーとして知られていますが,残念ながら輸入中止だそうです。中でもShaw Vineyardは1882年に植えられたもので,ソノマでもWilliam Hillと並んで最古の畑の一つと考えられています。うそ偽りなくCenturyの名にふさわしいワインです。

Date: 2008/0530 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
SF Chronicle紙が「The new cult wines: 10 wineries to watch」という記事で,「カルト・ワイン」になる可能性がある注目のワイナリを10個挙げています。

名前とコンタクトだけ並べると
Buccella ; (707) 944-1000
DR Stephens ; (707) 963-2908
Futo ; (707) 944-9333
Ghost Block ; (707) 945-1213
Jonata ; (805) 564-8581
Keefer Ranch ; (707) 829-5950
Leviathan No contact info
Levy & McClellan ; (707) 963-1282 (fax)
Salinia Wine Co.
Tor Kenward Family Wines ; (707) 963-3100

大部分はナパのカベルネ系で100ドルを超えるようなワインなので,恐らくこのブログの読者で買いたいと思う人はあまりいないのではないかと思うのですが,興味深いところもいくつかあります。Keefer RanchはKosta BrowneやFreemanなどがブドウを購入している畑ですが,ワイナリとしては2006年が初ヴィンテージで,FreemanやAugust WestでおなじみのEd Kurtzmanがワインメーカーをしているそうです。Saliniaも以前Keefer Ranchのワインを作っており,このブログ内で紹介したことがあります

Leviathanというのもちょっと面白く,Screaming EagleのワインメーカーであるAndy Ericksonのワイナリです。シラーとカベルネなどのブレンドで価格が50ドル以下と,ちょっと面白い線を狙っています。

なお,第2グループとしては以下のワイナリが挙がっています。
A.P. Vin.
Cavus.
Dancing Hares.
Eric Kent Wine Cellars.
Herb Lamb Vineyards.
Kamen Estate Wines.
Lindstrom.
Maybach.
Rhys Vineyards.
Seven Stones Winery.
Zepaltas Wines.
Date: 2008/0530 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
太陽光発電を部分的,あるいは全面的に取り入れるワイナリは年々増えています。2007年正月にソノマのClineがシャープのテレビCMで取り上げられたのは覚えている方も多いでしょう。

SF Chronicleの記事によると「太陽光発電」の先進地域でもあるナパ,ソノマでまた新しい試みが始まりました。Far Nienteによる「電池舟」発電です。灌漑用の池に130艘の平底舟を並べ,そこに944枚の太陽電池パネルを設定します。陸上にも306枚,合わせて1250枚のパネルを発電に使います。

発電量は最大377kW。これはFar Nienteのワイナリやテイスティング・ルーム,クラシックカー・コレクション(Far Nienteはこれで有名です),ケイブなどで必要になる電気の容量を超えているとのこと。

ただし,コストは相当かかっています。ブドウ畑が一つ買えるほどだとも。Larry McGuire社長は次のように述べています。
If you're just trying to deal with profitability, certainly short-term profitability, you probably wouldn't make this decision. But if you're thinking about long-term profitability - and with a social conscience - that's where you'll probably come to the conclusion that this is a good thing.

Far Nienteは株式を公開しておらず,オーナーたちから了承が得られたというのも大きなポイントですが,PG&E(電気とガスを提供する会社)から200万ドルのキャッシュ・リベートを得られることなど,見返りもあります。こういった再生産可能なエネルギー利用については,これからも続々と採用が進みそうです。

なお,元記事には大きな写真もあります。ぜひご覧ください。
Date: 2008/0529 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
今日柳屋に出ていた「Morlet Family Pinot Noir "Coteaux Nobles" 2006」(モレ ピノノワール "コトー・ノーブルズ" ソノマコースト 2006)。ピーター・マイケルの元のワインメーカーが作ったワイナリだそうです。パーカーのコメントは
Morlet, who comes from a Champagne family, obviously loves Pinot Noir, and his 2006 Pinot Noir Coteaux Nobles has that wonderfully fragrant forest floor and floral note that always reminds me of a DRC Richebourg or Grands Echezeaux. This dark ruby/purple wine reveals beautifully sweet raspberry and black cherry fruit, with a floral note well-displayed. It is broad, rich, intense, yet light on its feet. There are 350 cases of this gorgeously complex Pinot to drink over the next decade.

2006がデビューリリースで93点。パーカーの掲示板で,ある業界人が書いていたコメントによると,このワインのブドウはMarcassin Vineyardのものだそうです。ワイナリのリリース価格が75ドルで,現在の実勢最安が80ドル。9900円というのは結構安いと思います。来年以降はプレミアムが付く可能性も高そうですし。


【追記】白のLa Proportion Doree(ラ・プロポーション・ドーレ)も相当おいしそうです。Sauvignon BlancとSemillonのブレンドというのはカリフォルニアでは珍しいですが,パーカーは94点を付けています。

ちなみに他に2種のピノと1種のシラーも作っています。パーカーのレイティングだけ紹介するとen Familleというピノが93点で,Joli Coeurというピノが94点。Bouquet Garniというシラーが92点。
Date: 2008/0528 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Robert Mondaviが亡くなったときは旅行中だったというGary Vaynerchukが彼に捧げるショーを公開しました(Robert Mondavi Tribute Show - Episode #472)。いつもより短く5分36秒ですので,時間があまりない方もどうぞ。

Robert Mondaviは言うならばカリフォルニアワインを無の状態から1の状態にまで引き上げました。Robert ParkerやWine Spectatorも明らかにその世代のものです。一方,Gary VaynerchukやCrushpadは次の世代。これら「Wine 2.0」はRobert Mondaviが成し遂げたほどの革命を引き起こせるのでしょうか。Robertが亡くなったことは一時代の終わりを告げるものであり,今後がますます興味深くなってきたとも言えると思います。

“You, with a little bit of me, are changing the wine world”というのはGary Vaynerchukのお決まりのせりふですが,もしかしたらRobertも40年前,同じようなことを言っていたかもしれないなあ,なんて思いました。

Date: 2008/0528 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Flowersのピノ・ブレンドPerennialが柳屋で税抜き4980円です。同じワインがWassy'sでは6000円でしたし,現地価格では2,3ドルしか変わらないPinot Noir Sonoma Coastも国内では6000円前後ですから,結構割安な価格だと思います。なお米国価格は40ドル弱といったところ。

Perennial,以前飲んだことありますが,当時はピノにZinfandelなどが入ったかなり“変態的”なブレンドだったように思います。2005年はピノが85%。シラー13%,ピノ・ムニエとシャルドネが各1%とピノが中心。ラベル上ピノノワールと名乗れるようになりました。

Date: 2008/0528 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
フランスで人造湖の水深60mのところにワイン276瓶を沈めて保存する実験が始まったそうです。
"このワインは20年間水中に保存された後、通常の状態で同じ期間保存されたワインと比較される。この実験は、水の中に保存することでワインに変化がみられるかどうかを試験するために行われている。"
水深60メートルにワイン沈め、品質変化の実験

もうちょっときちんと書いてくれないと,何も分かりませんね。「通常の状態」ってなんなのか。それが分からないと比較のしようもないと思うのですが。そもそも水中に入れることによる,どういう影響を見ようとしているのでしょう。空気がないことによる影響? 7気圧の水圧による影響? 温度の影響?(水深60mの温度ってどれくらいでしょうね? 通常のセラーよりは大分低そうに思えますが)

水中にロマンを求めるのはその人の勝手ですが,結論として人に納得させようということを考えているのなら,科学的アプローチをちゃんとしてほしいものです。

個人的にはキャップが20年持つかどうかが一番の課題のように思えます。
Date: 2008/0528 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパの夏の風物詩,Auction Napa Valleyのオンライン・オークションが始まりました。オークション終了は日本時間で6月6日の午後2時。

88個オークション・ロットが出ていますが,現時点で一番低いのはI'M WinesRutherford Hillの550ドル。一番高いのはDomaine Chandonの1万2500ドルです。Chandonのは12人のディナー・パーティ。米国内ならどこでも開催してくれるそうです。いいなあ。

ちなみにI'M Winesは故Robert Mondaviの長男,Michael Mondaviの奥さんIsabel Mondaviのワイナリです。
Date: 2008/0527 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
デルタの三日目は二日目よりも少しまとまりがありました。とてもよくなっている,というほどではありませんが,いい感じで果実味が出ていました。やはり2000円のピノとしてはかなりレベルが高いと思います。

リッポン2004はWine Advocate誌でNeal Martin(しつこいようですが,ロバート・パーカーの評点ではありませんので誤解のないようお願いします)が95点を付けており,国内での販売も好調のようです。柳屋には「ニュージー総合/その他/赤部門1位の3冠!2週連続1位!:2007.5.5~5.18」と書いてあります。めずらしく,パーカーの掲示板にもこのワインについてのスレッドが立っています

いいワインだけど95点というのはちょっと上げすぎなんじゃないの,90~91点くらいでしょう,というのが大方の反応です。また,2005,2006についてはあまり好意的なコメントがありません。買っておくなら2004がよさそうです。きれいに熟成するワインのようなので,しばらく置いておくのが吉でしょう。

Date: 2008/0526 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
デルタ二日目は一日目の鮮烈な果実味からするとちょっと落ちた感じ。なんとなく要素がバラバラとした印象です。25度近くまで上がった部屋の中に置きっぱなしだったせいかもしれませんが,ここで報告しているほかのワインの場合も二日目以降の保管状況はさほど変わらないので,ちょっと落ちが早いような気もします。温度自体カリフォルニアのピノよりも少し低めの方があっているような気もします。

「デルタ買うんだったらカリー(Culley)も飲んでみたら」というお勧めもいただいたので,早速購入。これは税込みでも1000円台です。多分今度の週末に飲んでみます。ちなみにWine Advocateではレビューなしで87点が付いています。

Date: 2008/0525 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
先日購入報告をしたNZのDeltaのピノ2007を飲みました。

明るい色調。色は薄め。香りはストロベリー系。味わいも赤系のベリーの味が中心。果実味を楽しむワインでしょう。カリフォルニアのピノで言えば,Carnerosあたりのきれいに作ったレギュラータイプのピノに雰囲気が似ています。例えばAcaciaとかCarneros CreekとかShugとかのレギュラーのもの。SaitsburyもレギュラーかGarnetは似た傾向です。

熟成を楽しむようなワインではありませんが2000円というのは十分安い価格だと思います。



奇しくもshuzさんが同じ日に2006を飲まれています
Date: 2008/0524 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
UC Davisが毎年開催している「Big Bang! Business Plan Competition」で「breathing screw cap」と呼ぶ新しいワインの栓が優勝しました。賞金は1万5000ドル。この次の段階としては西海岸の同じような優勝チームが5月にパロアルトに集まる「Draper Fisher Jurvetson Venture Challenge」に出場するそうです。これでトップになるとベンチャー育成の資金として25万ドルを獲得することになるとか。
"The team's design, a "breathing screw cap," has small vent holes and is fitted with a liner made of alternating layers of thin metal and a porous polymer. The liner can be customized to allow optimal oxidation for specific varietals, something that is impossible with bark corks. A patent is pending for the design."

UC Davis News & Information :: High-tech Wine Cap Design Wins $15,000

この新しい栓はスクリューキャップと異なり,小さな空気穴によって空気の出入りが多少あるということ。これによってコルクと同様の熟成が可能になると主張しています。全く「呼吸がない」スクリューキャップで起こりがちな硫黄臭も防げるそうな。
価格は1個あたり20セントで,スクリューキャップよりは5セントほど高くなりますが,コルクとフォイルに比べると10~11セント安くて済むそうです。

果たして実際に採用するところは出てくるのでしょうか。
Date: 2008/0523 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
日本正式入荷で,米国でのオークション価格より格安で買えるAtlantis(シラーおよびグルナッシュ)。柳屋は売り切れましたが,まだ残っているショップもあります。

詳しいことは過去記事を見てください。

Date: 2008/0523 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパのHowell MountainのふもとにあるVenge Vineyardsが移転するそうです。移転の理由は設備の売却。飼い主はWilliam Foley。
"Now to the moving news. We noticed that the barrels were being shuffled about and when we asked our host David why, he reported that the property had been sold to Bill Foley of the Foley Wine Group. Bill Foley is the retired CEO of Fidelity Financial and he owns several wineries and vineyards. This includes Foley Estate, Lincourt Vineyards, and the recently acquired Firestone Vineyards in Santa Barbara."

Venge Vineyards property sold to Bill Foley | Napa Valley Wine Blog
Foleyといえば昨年以来,サンタバーバラ地域で矢継ぎ早の買収を行い,Sea SmokeのワインメーカーだったChris Currenの獲得や,ナパのMerusの買収と派手に動き回った人です。確かMerusの買収時に,新しいプロパティの購入を示唆していました。今回のプロパティ購入はそのためのものでしょうか。
Date: 2008/0523 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
サンフランシスコにあるCRUSHPADでオープンハウスが行われます。
"Happy Anniversary! Crushpad is celebrating 5 years of making wine in San Francisco. Join us."

CRUSHPAD™- Make Your Own Custom Wine With Our Luxury Wine Making Service

とあるように,もう5周年なんですね。本サイトではCRUSHPADができたころから記事を書いてきましたが,当初想像した以上に人気が高く,しかも高品質のワインを生み出しています。しっかり軌道に乗ったのではないかと思います。

僕もいつになるかは分かりませんが,「いつかは」と思い続けています。

もっと近々に作りたいと考えている人は,このような機会に直接CRUSHPADに触れてみるのがいいのではないでしょうか。要予約ですが,無料のようです。ワインメーカーにも会えます。
Date: 2008/0521 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
最初に感じたちょっと不快な香りが消え,むしろ香りは凝縮されてきました。一方,味わいはやや酸が強くなったかなという感じ。珍しく二日で飲み切りましたが特に酔った感じがしなかったのはアルコール度が低かったのでしょうか。ラベルがカビで読めなかったためアルコール度は不明です。

こういうワインを飲むとカベルネもいいなあと思います。
Date: 2008/0521 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
「古葡萄」にも入荷しています。税込み26250円だから安い方です。ラベルごとに販売ページが違うので,一応全部載せておきます。

Date: 2008/0520 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
彼の一生を振り返るとともに,その功績を紹介したいと思います。

イタリアからの移民2世として生まれたRobert Mondaviは1933年までの禁酒法時代に自家製ワイン製造用のブドウを東海岸まで送るといった事業からワインに入っていきます。当時住んでいた Lodiが今Woodbridgeがあるところです。禁酒法が終わってから本格的にワインの道をこころざし,1940年代に親を説き伏せてナパの名門だったCharles Krugワイナリを買収しました(同ワイナリは今でもRobertの弟Peterの家族が経営しています)。

しかし,父親の死後,「世界に通じる高品質なワインを作りたい。そのためにワインをおいしい食事や芸術などと一緒に楽しむ文化をアメリカに作りたい」という高い志を持つRobertと,家族の結束を重視する弟Peterの確執が表面化しました。例えば,Robertは「一番いいものを知らないといけない」という考えからフランスに旅行に行き,高級レストランで食事をし,そのために豪華な服を買い,といった形で湯水のようにお金を使い,それが他の家族に嫌われたのです。

母親もPeterの側に付いたことから,1965年にRobertは52歳にして一家から勘当されます。そして1966年,53歳でRobert Mondavi Wineryを作りました。なお,Peterとの確執はその後,提訴といった形になり(Robertが勝訴),後年まで響きます。

Robertは新しいワイナリで世界レベルを目指します。具体的にはオークの小樽を使った熟成を積極的に取り入れ,作る品種もカベルネなど世界レベルで評価を受けられるものに限定しました。初期の代表作にSauvignon Blancに樽香を効かせたFume Blancがあり,一時代を築きました。

彼の志の元に,当時の気鋭の若者たちが集まり,育っていきました。例えばその中には1976年のパリ・テイスティングで赤ワイン1位に輝いた Stag's Leap Wine Cellarsを作ったWarren Winiarski,白ワイン1位に輝いたCh. MontelenaのChardonnayを作ったMike Grgichなどがいます。この後もRobert Mondaviはナパのリーダーとして活動を続けます。「パリスの審判」によると,パリ・テイスティングのときには既にMondaviは老舗的な存在であり,彼から育った「ブティック・ワイナリ」が,品質面ではリードし始めていたようです。

Mondaviはほかにも,温度管理が容易なステンレスタンクの導入や,フランスのブドウ畑にならった樹の密植など,ナパの先駆者として様々な新しい技術に取り組みます。

また,それ以上に力を入れたのは,世界におけるカリフォルニアワインの「ブランド」を高めようとしたことでしょう。Ch. MoutonのRothchild家と提携してOpus Oneを作ったのはその代表的な一つ。50%,50%という出資比率にこだわったことに,その思いが表れています。また,LuceでFrescobaldi家と提携したことには「イタリア移民」として格別な思いがあったようです。

晩年はナパにCopiaというワインセンターを作るのに協力したり,UC Davisに多額の寄付をするなど,さらにワインを取り巻く環境の充実に力を尽くしました。ただ,それは最終的に財政難という形でワイナリに降りかかり, 2004年にRobert Mondavi家はRobert Mondavi WineryやOpus Oneを含むRobert Mondavi Corp.を売却する憂き目に会いました。

2007年にはカリフォルニアの名誉の殿堂の第2回にスティーブ・ジョブズ,タイガー・ウッズなどと並んで選ばれ,ワイン作りの名誉の殿堂の初回にも選ばれました。

ロバート・モンダヴィを「カリフォルニアワインの父」と呼ぶことにはちょっと抵抗がありますが,カリフォルニアワインを世界に知らしめることにおいてロバート・モンダヴィほどの功績はだれにもありません。Opus Oneがカリフォルニアワインの代名詞的存在であるのも,やはり彼の功績です。個人的には,日本のワイン愛好者たちもそこから先に進んでほしいとは思いますが,ロバート・モンダヴィがいなかったら,そこまでもたどり着いていなかったのでしょう。

また,個人的には53歳にして新しいワイナリを作って成功させたということに,いつも勇気付けられています。自分もまだまだできると思いたい。



PS. 肝心なことを書き忘れていました。ワイナリを旅行者のアトラクションにして,ワイナリ・ツアーやテイスティング・ルームをオープンにするというのもRobert Mondaviが発案したことです。つまり彼がいなかったら,このサイトも存在しなかったでしょう。改めて深い感謝を捧げたいと思います。
Date: 2008/0519 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
昨日紹介したシン・クア・ノンの初正式入荷品Atlantis,ほかにもいくつかのショップに入っています。

ついでに過去記事を紹介しておくと「Sine Qua Nonのシラーは9年間で3倍近くに値上がり」や「Sine Qua Nonを作ったマンフレッド・クランクルのサクセス・ストーリー」があります。

それから,オークションサイトWineBidでの価格を見ても,ビッドのスタートが250ドルなので,確実に今買う方が安いです。

もう一つついでにパーカーのコメントにある
To reiterate, it is a challenge to analyze these wines. I know they are distinctive, and I think I am beginning to understand why they are so much greater than just about every other Syrah or Grenache-based wine in California. In short, it is talent and incredibly meticulous hard work. No one works as hard or is as maniacal about a vineyard’s viticulture and winemaking as Manfred Krankl. Take that, add in exceptional talent, humility, top-notch vineyards, and I believe I understand the fundamentals of why these wines are so special.
のところですが,ワインショップの宣伝文句には
何度も繰り返すが、これらのワインを解析することは難解である。そして私はこれらのワインが独特であり、何故ほかのカリフォルニアのシラーやグルナッシュと比べてこれほどに偉大なのかを理解し始めたと思う。要するに、その偉大さは、信じられないほどの才能と細心のハードワークである。マンフレッド・クランクルは狂ったように畑仕事やワイン造りに力を注ぐか、そうでないかであり、特別な才能に加え、謙遜や超一流の葡萄畑こそが、これらのワインが非常に特別である理由の基礎を築いていると私は信じている。

となっています。ちょっと訳がいまいちですね。↓こんな感じ?
何度も繰り返すが、これらのワインを解析することは難解である。個性的であることは確かだ。そして、ここのシラーやグルナッシュが、ほかのカリフォルニアのシラーやグルナッシュと比べてどうしてこれほどすごいのかがやっと分かってきたのだ。要するに、これは才能と信じられないほどの細心のハードワークのたまものである。マンフレッド・クランクルほど激しく,狂ったかのように畑仕事やワイン造りに力を注ぐ人はいない。それに加え、特別な才能、謙遜や超一流の葡萄畑。それらによって、このワインは非常に特別なものになっているのだと理解したのだ。



ショップによっては売り切れでも別のラベルが残っていることがあるのでご確認ください。
Date: 2008/0518 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
モンダヴィ翁を悼んでモンダヴィのワインを飲もうかと思ったのですが,手持ちがOpus Oneしかなかったのでちょっと出し惜しみしてしまいました。そもそもナパのカベルネも在庫が減っていますが,その中でうちにあるものでは一番古いHess Collection Cabernet Sauvignon 1989 Mount Veederを開けました。

これはワイナリで購入したもの。ライブラリワインの中で,「どれがお勧めか」と聞いて買ったのですが,それから既に9年。また1989年というのは1988年と並んでコンディションがよくない年として知られています。また,我が家でずっとセラーに入っていたとはいえ,前のセールの不調時も経験しているので状態はちょっと不安があります。

コルクは順調に抜けるかと思ったのですが,残り1cmくらいのところで折れてしまいました。ちょっと噴いた後もあり(セラー不調時のものでしょう),濡れた新聞紙のような香り。不安はさらに増します。残りのコルクになんとかスクリューを刺そうとしたものの,ずるずる奥に入っていく危険な状態。フォークで止めようとしたら,こんどはそこだけ崩れます。

なんとかコルクが落ちるのは避けようと,ビンの口を下に向けてコルクが奥に入らないようにしながらフォークで刺してなんとか引き抜きました。10mlくらいワインがこぼれましたが,これくらいはいたしかたないでしょう。

さて,肝心のワインですが,19年経っているにもかかわらず,色は案外濃い目。逆さにしたりしたせいかちょっと濁りがあります。飲むと第一印象ではやはりちょっと不快な香りを伴いました。ですが,それは一時的なもので,後は問題なし。

ちょっとミンティーな香りにカシスの風味。若干オーク香がありますが嫌味ではなく上品なレベル。ミディアムボディ。おいしいです。

モンダヴィが目指した世界レベルのワインをナパで実現するというのは,確かに達成されていると思います。

ありがとう,ロバート・モンダヴィ。
Date: 2008/0518 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
米国でも超入手困難で知られるシン・クア・ノンが少量ながら日本に代理店経由で入荷しています。値段は高いですが米国でもオークション以外ではほとんど買えないのでもっと高くなる可能性が高いです。名前はAtlantis。Fe2O3-1a~cがシラー,Fe2O3-2a~cがグルナッシュです。

シラーはWAで95-97。パーカーさんのコメントは
An inky/blue/black/purple hue is followed by sweet blackberry, charcoal, and chocolate aromas, graphite and blackberry flavors, full body, decent acidity, and a stunningly long finish. This terrific effort should turn out to be one of the most French-styled Syrahs Krankl has yet produced. It reveals the great intensity and purity of California fruit superimposed on a European structure and sense of harmony

グルナッシュは96-98。コメントは
The aromas reveal a distinctive chocolatey note along with the tell-tale blackberry, cassis, kirsch, licorice, camphor, and floral characteristics. Deep, complex, and full-bodied with a roasted meat-like flavor, despite its size and richness, the overall impression is one of elegance and phenomenal definition.


さらに次のようにオーナーのManfred Kranklを褒め称えています。
To reiterate, it is a challenge to analyze these wines. I know they are distinctive, and I think I am beginning to understand why they are so much greater than just about every other Syrah or Grenache-based wine in California. In short, it is talent and incredibly meticulous hard work. No one works as hard or is as maniacal about a vineyard’s viticulture and winemaking as Manfred Krankl. Take that, add in exceptional talent, humility, top-notch vineyards, and I believe I understand the fundamentals of why these wines are so special.


悪いこと言わないのでこれだけは買っておいた方がいいと思います。
Date: 2008/0518 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Robert Parkerも自身の掲示板で哀悼の意を表しています。飲むワインは90と91のCabernet Reserveだとか。

Date: 2008/0517 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
本サイトの現存するモンダヴィ関係の記事のまとめをしておきます。買収当時の記事が消えてしまったのが悲しいところ。

2006/07/18: Robert Mondavi Winery設立40周年
2007/01/30: ロバート・モンダヴィの新ブランドが明らかに
2007/02/13: カリフォルニア・ワインの名誉の殿堂にRobert Mondaviほか8人選出
2007/02/16: 名誉の殿堂クイズ:解答編
2007/05/13: 読書:「パリスの審判 カリフォルニア・ワインVSフランス・ワイン」
2007/06/16: 今明かされる,モンダヴィ凋落の秘密
2007/09/03: 目出度いめでたい
2007/12/07: 衰えたRobert Mondaviにため息をつく
2008/01/09: モンダヴィ夫人がロイターのインタビューに登場
2008/01/18: 2008年のカリフォルニアワイン名誉の殿堂が決定
2008/05/07: がんばる「もう一つのモンダヴィ」
2008/05/17: ロバート・モンダヴィ逝去

モンダヴィのワインを代表するのはやはりカベルネ・ソヴィニョン。続いて,独自のスタイルで一時代を築いたフュメ・ブランでしょうか。1996年のカベルネ・リザーブなどは1万円台前半で入手できますが,これはかなりお買い得だと思います。そろそろ飲み頃でしょう。

そしてモンダヴィ家時代最後の作となった2004年はWine Spectator誌では1994年に並ぶ95点を獲得。年間トップ9に入っています。ワイナリ価格の125ドルと同程度で買えるのもありがたいところ。

フュメ・ブランならこちら
Date: 2008/0517 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Napa Valleyを世界に名だたるワイン産地に育てた偉人Robert Mondaviが94歳で亡くなりました。最晩年はワイナリを売却せざるを得なくなるなど,不幸なこともありましたが,彼の偉業は他に比較する人がいないほどのすばらしいものだと思います。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

Napa Valley Registerの記事
SF Chronicleの記事
Date: 2008/0516 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
じゃないけど,やっぱりカリフォルニアのピノは高い(特に日本で)ので,コスト・パフォーマンスの高そうなニュージーランドを少し飲んでみようかと思っています。とりあえず買ってみたのはDeltaの2007とRipponの2004。やっぱりよく分からないので評論家の評価を当てにしています。

Rippon2004のレイティングは95点。レビューは
The real excitement starts with the 2004 Pinot Noir, one of the stars of the vintage, fermented with 12% whole bunches and matured for 16 months in 25% new French barrels. It is graced with a beautiful, sophisticated nose with light red cherries, rose petals and even a touch of musk. A caressing mouthfeel and with an effortless quality to it, this is a serious Pinot Noir that rekindled memories of those glorious Burgundy 2005’s!

Ripponは2006も95点を得ているので気になるところです(2005は91点)。

Delta2007のレイティングは90点。前年の86点から大分アップしています。レビューは
The 2007 Pinot Noir is much better, quite a high extraction on the nose with dark cherry and plum with a touch of mulberry, the palate soft and supple with a plush finish tinged with white pepper.

ちなみに前にも書きましたがWine Advocate誌におけるNZのレビュアはNeal Martin氏。パーカーポイントとかRPとかって書くのは本来おかしいので,ここはWAに統一して欲しいところです>各ショップ担当者様



飲んだら報告します。またNZならこれがいいよというのもあったらよろしくお願いします。
Date: 2008/0516 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Santa Rita Hillsのワイナリでオープンハウスが開かれます。二日間のパスポートは75ドル。

土曜日は2007年のヴィンテージとバレル・サンプル,日曜日はライブラリ・ワインと現行リリースに焦点を置くということで,同じワイナリに2回来させようという魂胆です。

Alma Rosa
Ampelos
Arcadian(土のみ)
Babcock
Cargasacchi
Clos Pepe
Demetria
Dragonette
Flying Goat(日のみ)
Ken Brown
Longoria(日のみ)
Loring
Melville
Pali
Prodigal(土のみ)
が参加ワイナリ。
ワインメーカーディナーもあります。
Date: 2008/0515 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
2年くらい前に話題になったことがある大阪市が「ワインミュージアム」に展示していたワイン。未だに行き先が決まらず,保管を続けているそうです。
"「食品の安全が問われる中、品質を確認しないままでは……」(担当者)と売却には慎重な姿勢を示す。"

大阪市、”血税”565万円で購入ワイン、お蔵入り : ニュース : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

ということですが,オークションで売ればいいんでしょ。「品質の保証」なんてだれもできないのだから「保管状況の説明」ができればいいのだと思います。何か考え方が違うような。

ちなみに
ロマネ・コンティ            1921年
シャトー・ディケム           1921年
シャトー・モンローズ          1921年
シャトー・ラトゥール          1926年
シャトー・オー・ブリオン        1937年
シャトー・ムートン・ロートシルト    1945年
シャトー・ラフィット・ロートシルト   1947年
シャトー・オーゾンヌ          1949年
シャトー・ぺトリュス(マグナムボトル) 1949年
シャトー・ディケム(貴腐ワイン)    1949年
シャトー・シュヴァル・ブラン      1953年
などがあるそうです。

Date: 2008/0515 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
先日紹介したレイミーのリッチーとハイド(どちらもWAで95点)。カリフォルニアワインあらかるとにも入荷しています。柳屋より値段は少し安いです。ワインについてのコメントは先日の記事をごらんください。

Date: 2008/0514 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sの兄弟ショップパシフィック・ワイン・セラーズで在庫一層セールをやっています。オレゴンのピノや,カリフォルニアのピノ以外など,いろいろお買い得です。送料も無料。

オレゴンのピノで有名な畑の一つがShea Vineyard。カリフォルニアでもかのSine Qua NonやLoringなど,ここのブドウに魅せられてブドウを購入しているワイナリがあるほどです。Shea Wine Cellars Pinot Noir Block23 2004は米国では54ドルで売っているところを見つけましたが,基本的には入手困難。6600円というのはいい値段でしょう。


同じ畑のブドウを使ったJ.K. Carriere Pinot Noir Shea 2003も75ケースと極めて少量の生産。米国で68ドルで売っているところがありましたが,これも入手困難です。7490円は希少価値からすればかなりお買い得です。


BergstromのArcus Vineyard Pinot Noir 2003はさらに入手困難。今は売っているショップがない上,2004ヴィンテージからは作っていません。ワイナリで売っている2000年と2002年のものは125ドルですから14990円というのはいい値段でしょう。Wine Advocateではエレガントさや調和に欠けるとして88点にとどまっていますが,深みや凝縮感はほめています(評者はPierre Rovani)。


続いてカリフォルニアからはエチュードの2002カベルネ。Etude好きなんです。以上。


Hendry Primitivo Block24 2004は米国では30ドル弱なので4820円というのはお買い得度はちょっと低いかもしれません。ZinfandelではなくPrimitivoというのが渋いところ。(ZinfandelとPrimitivoはかなり近い品種です。一時はPrimitivoがZinfandelの祖先といわれていたことも)


Francis Tannahill Syrah Mason Dixon2002も30ドル台で売っているところがあるので5800円はそんなに安くありません。ただ,WAで93点と高得点であり,Rovaniのレビューを見るとかなりおいしそうです。
Its terrific aromas are packed with notes of candied black raspberries and roasted spices. On the palate, this medium to full-bodied wine is thick, toothsome, deep, and long. Smoked bacon, black raspberries, dark cherries, cassis, and jammy blackberries make up its prolonged and hedonistic character.



もう一つおまけで兄弟ショップのWassy'sではニュージーランドのDelta Pinot Noir 2007が2000円。これは世界的に見ても安い値段ですしWA誌では90点がついています。なおショップのページにはパーカー90点と書いてありますが,NZのレビュアはNeal MartinなのでWA90と書くべきです。これ,飲んでみたいですねえ。Pacific Wine Cellarsで売ってくれないかなあ(送料無料になるし,ほかのも一緒に買える)。
Date: 2008/0514 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Talbot(タルボット)の低価格ラインであるKali Hart(カーリ・ハート)は,米国でもQPR(quality price ratio)が高いワインとして知られています。パーカーの掲示板などでのQPRスレッドでは常に名前が挙がるところ。柳屋では最新ヴィンテージの2006がピノもシャルドネも税抜き2980円。米国の実売ではシャルドネが15ドル弱,ピノが20ドル弱なのでピノの方がお買い得感があります。

米国での実売が同じくらいで,同じ柳屋で税抜き2380円のKundeもかなりお買い得。Kunde2本で同梱12本まで送料無料なので,合わせて買うと,送料なしでお得感が増えると思います。

Date: 2008/0513 Category: イベント
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアのナパ,ソノマよりさらに北方にあるAnderson Valleyで今週末第11回目になるPinot Noir Festivalが開かれます。著名ブログのVinographyを運営するAlder氏が猛推薦しています。
if you're a fan of Pinot Noir and you don't have plans this coming weekend, I seriously recommend it. It's definitely worth the three hour drive.

というわけで,時間がある人はぜひ行って来てください。

ただ,イベントページを見たらキャンセル待ちが結構多くなってしまってますね。というわけでキャンセルが出たらいってきてくださいませませ。>someone
Date: 2008/0513 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
ワインに溺れてみたい - ドリームエクスペリエンス.jp -世界初の夢を売るサイト-というページを発見。これってクラッシュパッドですよね? 畑一覧にも載っている畑だし。

ただ「ソマノ郡」というのはいただけないなあ。もし関係者の方がごらんになっていたら直してください。
Date: 2008/0513 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
パーカーの掲示板で「神の雫」が話題になっています。パーカー自身もコメントを寄せています。
My daughter...born in Korea..told me about it yesterday...she is a huge anime fan......seems exceptionally proud of the old man for his part in this book...and more excited over this than talking to President Chirac back in 1999 at the Elysees Palace when he gave me the Legion of Honor....next week she gets a VIP tour of several top anime studios in Tokyo while I eat at Robuchon's joint and clean Tokyo out of Toro.....

最初にスレッドを立ち上げた人は中国語版を読んだそう。韓国で売れているという話は聞いたことがありますが,中国でも出ているんですね。

僕も何か書こうかと思いましたが,これに出てくるワインは僕の知らないものばかりなので,やめておこうかと。

ちなみに,パーカーの掲示板で今盛り上がっているスレッドの一つが「Romanee Conti: THE Greatest Wine in the World」というもの。1911,15,19,23,29,34,37,45などのロマネ・コンティを飲んできた人(NYの不動産屋らしい)が,これより上のワインはない,挑戦してみろと,挑発して,この掲示板には珍しくちょっと荒れています。読み物としてはなかなか楽しい。ParkerやNeal Martinもコメントを書いています。

Date: 2008/0512 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
家で普段飲むワインは概ね2000円以下のものが多い昨今ですが,意外と赤ワインよりも白ワインの方が,選択に苦慮することが多く,ちょこちょこといろんなものを試しています。その中から最近飲んだ2本の感想ですが,1本はNZワイン。このサイトでNZワインの感想を書くのは初めてかな(先日のワイン会のフェルトン・ロードを除く)。

一つは「ジョリエス シャルドネ "リザーヴ" カリフォルニア 2003」。

どうも状態があまりよくなかったのか,少しブショネだったのか,第一印象で,やや苦味を感じます。飲み進めるうちに落ち着いてきておいしくなってきました。軽いのですいすいなくなってしまいます。二日目は熟成が進んで紹興酒のような味わいに。こういった味わいが好きな人もいるでしょうが,あまり得意ではありません。とはいえ軽いせいか珍しく二日で空いてしまいました。

もう一つは「キム クロフォード ソーヴィニヨンブラン マールボロ 2007」。

このワインはWine Advocate誌にも載っています(レビュワーはNeal Martin)。88点。「The 2007 Marlborough Sauvignon Blanc was batch fermented at low temperatures and delivers a subtle, herbaceous nose with a lime-tinged entry, good acidity and citrus mid-palate with hints of passion fruit towards the spicy finish.」とのことです。

最初の印象は,ちょっと甘いかなあ,といったところ。青リンゴのようなやや緩めの酸と甘みを感じます。飲むうちに味が引き締まっておいしさも増してきました。これは4日間,まったく味わいが落ちずにむしろ最後の方がおいしく感じる1本でした。温度は多少低めの方がよさそうです。

ここは樽を使わない「すっぴん」タイプのシャルドネも作っています。日本で今売っているのは2004年ですが2007年はSB同様WAで88点です。Pinotの2006は87点。どれも値段が手ごろなのでまた試してみたいワインです。
Date: 2008/0511 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
先日紹介したスター・レーンがほかのショップにも出ています。宣伝文句はどれもインポーターのものなのでしょうね。Wine Enthusiastでは93点というのがどこでも出ています。

CellarTrackerの評価はまあまあというところですね。前述のようにワイナリ価格は50ドルなのでなかなかお買い得です。

Date: 2008/0509 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
週刊文春に「川島なお美をデヴィ夫人がパーティで一喝」したという記事が載っていました。記事によると,川島なお美が主催したあるパーティで,客に向かって「今日はワインが主役ですから」と言ったのに対して,デヴィ夫人が「主役は人でしょ」とたしなめたそうです。

CWFCの会員の方はご存知のように,CWFCのパーティでは必ず「主役は皆さんですから」ということをナパさんが言います。

当たり前のようなことではありますが,その気持ちを忘れてはいけませんね。
Date: 2008/0509 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
という過激な記事をLA Timesに書いたのはワイン評論家のアリス・フェアリング(Alice Fiering)。In Vino Veritasというブログでも知られており,「The Battle for Wine and Love: or How I Saved the World from Parkerization」といった本を出版予定です。
"When I first stopped drinking the Left Coast, it was because I was offended by the overuse of wood, boring flavors and lack of structure. The wines, many of which had plenty of edge and personality, seemed neutered to me. I soon learned that the other part of the story was that an arsenal of technology was deployed to make them that way: yeast, enzymes, tannin, oak and acid, as well as over-extracting techniques, micro-oxygenation, dialysis and reverse osmosis."

California wine? Down the drain - Los Angeles Times

彼女が主張しているのは,カリフォルニアワイン(引用文中ではLeft Coast=West Coastとさらに拡張しています)は評論家に高いレイティングを付けてもらうために人為的操作が加わりすぎている。というものです。一方,フランスワインにも屑はあるが「there is also an ever-expanding band of winemakers fiercely committed to working with, not against, nature」だと,その違いを言っています。また,カリフォルニアでもCathy CorisonやMike Dasheなどがそうでないワインを作っているがそれは「評論化には出せないもの」だと。

彼女の記事に対してWine Enthusiast誌のブログではカリフォルニアだけを画一的に捉えるのは正当ではないと反論。「なぜカリフォルニアだけがバッシングの対象になるのだろうか」と疑問を呈しています。

僕も彼女のバッシングがフェアなものだとは思いません。例えばArcadianのように,エレガントを重視したワイン作りをし,それを評論家にも評価してもらっているワイナリもありますし,reverse osmosisのような技術はカリフォルニアのトップクラスのワイナリよりもフランスのトップクラスのワイナリの方が多く使っていると思われます(堀賢一さんの「ワインの自由」などを読む限り)。

上述のような人為的操作は,どちらかというと低価格ワインで使われることが多いと思いますが,先日書いた記事にあるように,実は一般的なユーザーは高級ワインよりも,こういったやや人工的な味付けのワインの方を好む傾向があるわけです。消費者に受け入れられるワインを作ることの何がいけないのでしょう…

IT技術の世界では「キャズム」と呼ばれる大きな溝が,先駆的なユーザーと一般的なユーザーの間にあると言われています。ワインの世界にもこういったキャズムがあるのでしょう。したがってワイン自体もどちらをターゲットにするかによって作り方も変わってくるのだと思います。彼女のバッシングの仕方は自分向けでないものに非難を加えるような筋違いな部分がありそうです。
Date: 2008/0508 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
いにしえの「芸能人格付けチェック」の番組にもしばしばワインが使われたように,高いワインと安いワインを区別するのは案外難しいものです。これをまじめに研究している人もいます。

4月に公開された論文「Do more expensive wines taste better? Evidence from a large sample ob blind tasting」(リンク先はPDF)は,6000件を超えるデータ(被験者は506人)を使ってこれを調べたものです。

詳しい内容は統計学が分からないと理解できない(僕もあまり分かっていません)ので結果を簡単に紹介します。

被験者全体で見ると「高いワインよりも安いワインを高く評価する」という傾向が出ています。これは,以前の研究とも一致するそうです。ただし,被験者の12%に相当するソムリエコースなどでワインの訓練を受けた人では,高いワインを高く評価する,あるいは少なくとも低くは評価しない,という傾向が見られました。また,この結果から得られた一般人とエキスパートの近似直線は25ドル近辺で交差する,つまり25ドルくらいのワインはエキスパートも素人も同じ程度の評価になることが判明しました。実験に使ったワインは2ドル弱から150ドルのものまで。上下の極端なものを取っても同じ結果だったそうです。

普通の人は安いワインの方がおいしく感じるので,これからはワインに詳しくない人にワインをご馳走するときは安ワインにしましょう*1。僕もエキスパートでなくてよかったです(笑)。

*1 これはあくまでブラインドでの話。実際には,値段や評論家のレイティングといった要素が,味わいの評価にも影響するので,うんちくを語ってご馳走する方が評価はいいかもしれないです。
Date: 2008/0507 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
楽天のワインランキングを見ていたら5位に「Star Lane」という聞きなれないワインが入っているので調べてみました。

このワイン,ピノを中心に作っているDierbergというワイナリが新たに作ったブランド。ディアバーグは日本ではタンタラにシャルドネピノノワールを提供している畑の名前として知られています。

ショップの販売ページの宣伝によると,「オーパス・ワンに、なんと初ヴィンテージで勝ってしまった怪物級のカリフォルニア・ワイン」「『ワイン・エンスージスト』の中でも93点を獲得」といった文句が並んでいます。これについても調べてみました。

オーパス・ワンうんぬんの方は,これに相当するワイン・コンクールが何かは分かりませんでした。なお,ワイナリのページにもそれについての言及はありません。関係ありそうなものでラスベガスで開かれたブラインド・テイスティングの結果がありましたが,これは一般のコンクールではなくStar Laneが主催したものです。なお,ここではHourglass 2004,Caymus 2003,100 Acres 2004,Opus One 2005を交えた5本のブラインドで2位に入ったとあります。後の順位は先に挙げた順番です。

また,Wine Enthusiast誌の方は93点ではなく92点のようです。こちらはワイナリのページに引用がありました。このほかWine&Spirits誌で94点,Stephen Tanzer's International Wine CellarではExcellent & Recommendedと評価されています。Tanzerは「2005 Star Lane Cabernet Sauvignon, Santa Ynez Valley. Ruby-red. Inky cherry and dark berry preserve aromas are complemented by sexy vanillin oak and baking spices. Plush dark fruit flavors verge on liqueur-like, with soft tannins adding gentle grip. Finishes with a good wallop of vanillin oak. As rich and sweet as this is, there's good structure and focus.」と書いています(この方がOpus Oneに勝ったというより箔があるように思うのは僕だけでしょうか)。

このほか,特筆すべきなのはコンサルティング・ワインメーカーとしてDavid Rameyが参加していること。Rameyについては先日紹介しています

最後にワイナリ価格は50ドル。米国での実売で45ドル程度です。税込み5980円は実質的にはほぼ同等と言ってもよく,なかなか安いと思います。

結論としては,宣伝文句に疑問は残るが,品質は悪くなく値段も現地価格に近いと言えそうです。

なお,余談ですがSyrahはArcadian,Bonaccorsiにブドウを提供しています。こちらの方がおいしそうかも。


Date: 2008/0507 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Robert Mondaviは自身の名が付いたワイナリを手放すことになってしまいましたが,ナパではもう一つのモンダヴィががんばっています。Robertの弟Peterの一家が持つCharles Krugです。
"Mondavi is one of the biggest names on the wine aisle. Then there's Peter Mondavi Jr. and his family's little winery."

2 Mondavis strive to give a landmark winery a bigger place on the map - Los Angeles Times
ほとんどの方がご存知だと思いますが,Robert Mondaviの父親であるCesare Mondaviはイタリアからの移民。禁酒法が解けた後,ナパに小さなワイナリを購入し,1943年にかつての名門だったCharles Krugを買収しました(この買収を強力に進めたのがRobertでした)。Cesareの亡き後,「世界一」を目指すRobertと家族の結束を考えるPeterが対立してRobertが一家を出され,Robert Mondaviを築くわけです。一方でRobertはPeterを訴えて勝利し,これが基でRobert Mondaviは繁栄し,Charles Krugは低迷を余儀なくされてしまいました。

近年は目覚しい品質の向上を果たし,低価格なCK Mondaviラインも成功しました。現在はより観光客を惹き付けるためワイナリの改装に挑んでいるそうです。

Mondaviという名前を持つワイナリをMondaviが持っていないというのは不幸なことです。苦しみながらも名前を守ってきたPeter一家にはこれからも期待したいと思います。
Date: 2008/0504 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Robert Mondavi Cabernet Sauvignon 1996 Reserveが11000円です。米国の小売価格では80ドルから160ドルくらい。中心価格は130ドル程度。ワイナリリリース時の価格は90ドルですから,実質的には同じくらい。なかなか安いと思います。

Wine Advocateでは92点。「The color is opaque purple, and the wine reveals more vanillin, a touch of mint, and plenty of black currant fruit in its moderately intense aromatics. Some of the vintage's dry tannin (from this year's stressed vineyard conditions) is present in the wine's finish. A more stylish, restrained, less exuberant example than the 1996 Oakville, it is an outstanding offering that should be consumed between 2002-2025.」と評されています。

Date: 2008/0503 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
先日購入したPCはHP(ヒューレット・パッカード)製で,かなり安くいい買い物ができたと思っていたのですが,今日始まったキャンペーンは安すぎます。ちょっとショック。今デスクトップPC買いたい人にはお勧め。2,3年前に買った人も複数コアのCPUに変えるチャンスかも(ウイルスチェックなどが動いているときの動作が全然違います)。

ちなみに一番お買い得なHP Pavilion Desktop PC v7460jp/CTの場合AMDのトリプルコア,Vista Home Premium,メモリ2Gバイト,HDD320Gバイト,DVDスーパーマルチドライブ,Office Personal 2007,19インチワイド液晶が付いて74970円です(通常価格より72240円お得)。下のリンクから「GWスペシャルキャンペーン」が該当ページ。

自分が買ったのよりは高いけど,コアはデュアルだし,オフィスもモニタも付いてないし…orz。まあ,Officeは2003を購入しているからいいけど。モニタはかなりショック。各300台限定ですが,すぐに売り切れそう…

Date: 2008/0502 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
先日紹介したChateau SouverainのCabernet 1998を飲みました(ショップは既に売り切れです)。カベルネを1本飲んだのは久しぶりのような気がします。「最近,カベルネの味が分からなくなった」と書きましたが,これ飲んだらやっぱりおいしかったです。濃い紫色で強烈そうなのですが,味わいのバランスがよく,1998年にありがちな青臭いところもありません。4日目まで全くへたらずに飲めました。やっぱりここのカベルネは僕に合っているようです。

最近のヴィンテージは飲んでいませんが今は2004年ものが3000円弱で出ています。ワイナリ価格が22ドルなので高くないです。パシフィックワインンセラーズは送料無料なので頼みやすいと思います。

多分この価格帯のライバルになるのはフランシスカンでしょうね。米国の実売価格はどちらも20ドル弱で同じくらいです。フランシスカンは「オーパスワンの隣」という売り文句があるのに対し,スーヴェランは「知る人ぞ知る」といったところがちょっと弱いでしょうか。

ちなみにWAではスーヴェラン2004は87点。パーカーは「The richly fruity, straightforward 2004 Cabernet Sauvignon Alexander Valley possesses spicy oak, elegant black currant fruit, tapenade, and underbrush characteristics. This tasty, fruit-forward, reasonably good value can be drunk over the next 7-8 years.」と書いています。フランシスカンは2002年までしかレビューがありません。2002年,2001年どちらも「reliable, but unexciting」と書かれてしまっているのがどうなのでしょうか。

というわけで個人的にはスーヴェランを応援させていただきます。
Date: 2008/0501 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋でレイミー(Ramey)を割と安く売っています。現地価格よりは高いですが,1~2割増しくらいなので,国内価格としてはかなりいい線でしょう。何よりも近年はWAを筆頭に評論家の評価も高まっています。今出ているものでは,ChardonnayのHyde 2005とRitchie 2005が95点,Pedregal Proprietary Red 2005が96点です。Pedregalの96は(96-100)という評価になっており,今後入手が難しくなる可能性もあります。

個人的にはHydeに一番惹かれます。Parkerのコメントは「A stunning effort, the 2005 Chardonnay Hyde Vineyard boasts great intensity along with huge tropical fruit notes interwoven with notions of spring flowers, orange marmalade, white peaches, and steely minerals」。一方同得点のRitchieは「The 2005 Chardonnay Ritchie Vineyard shows crushed rock, white currant, citrus oil, pineapple, peach, and apricot characteristics.」。HydeはKistlerやPatz & Hallといった90年代からの人気ワイナリが,RitchieはAubertやPaul Hobbsといった2000年代の人気ワイナリが作っているので,ミーハー的にはRitchieも飲んでみたいものですが(笑)。



レイミーのAVAランクのものはカリフォルニアワインあらかるとで割と安く売っています。

Date: 2008/0430 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
インターネットは,ワイン飲みにどういう影響を与えているか,ワインブログのリード役として知られるFermentationのTom Wark氏が調べました(「Fermentation: The Daily Wine Blog: What Does It All Mean?」)。

結果の一覧はこちら。このサーベイ自体がインターネットを使って行われているので,その分を差し引いて考えなければいけないですが,問3と問4とを比較するとすべての分野において,出版物よりもネットの情報の方が質が高いと評価されていることになります。

その筆頭がワインの価格の情報。このサイトでもよく参考にするWine-Searcherなどの存在によるものだと思われます。まあ妥当な結果だと言っていいでしょう。ただ,それだけでなく「一般的なワインの情報」においても印刷物では「Good」が36.9%と一番多かったのに対し,ネットの情報では「Very Good」が45.5%と大勢を占めました。

一方で,ワインをインターネットで買う人は6割。ネットで買ったワインを持っていない人が36.1%,10%以下が23.3%とネットのワイン購入はあまり盛んではありません。

最大の理由は米国における州間ワイン移送の制限でしょう。問9における最大の不満点では47.0%を占めています。

日本ではもっとネットの比率は高そうな気がしますが実際のところはどうでしょうね。普段飲みワインは近所の店で買っていて,いいものはネットといった使い分けが多いのでしょうか。
Date: 2008/0430 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
いまや自身のブランドDiatom(Ch. Igai Takaha Samurai Beautyもここ製のワイン)でも知られるようになったGreg Brewerがワインメーカーを勤めるメルヴィルは良質かつ安定的な品質のピノやシラー,ヴィオニエなどを良心的な価格で作っています。当然のことながら米国でも大人気。日本での価格は現地価格並みとまではいきませんが,現地価格+1000円程度とまずまずお買い得の部類に入ります。なかでもEstateのPinotはこの価格帯ではベストの一つでしょう。いろいろな店に入っていますが遠からず売り切れる可能性が大です。

なお,一緒に紹介した2005のシラーVerna'sは3000円台でRP90点。Melvilleのワインの中でもお買い得度が高い一品。



なお,前の前の記事で紹介したワイン・イン・スタイルのGirardのセットは4月中で終了です。お早めにどうぞ。
Date: 2008/0425 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌の記事によると,今回の霜の影響は,ちょうど新しい枝がまだ安定していないときなので,特に大きくなりそうだとのことです。被害が大きかったのはMendocinoからNapa,Sonomaあたり。Central Coastはブドウの生長が数週間遅いため,影響は少ないだろうとのこと。

また,SF Chronicle紙の記事によると,Dry Creek ValleyやAlexander Valleyといったソノマの谷地区で特に被害が大きかったもよう。これらの地域は冷たい空気が滞ってしまいがちだからだそうです。
Date: 2008/0424 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ジラードのZinfandelが柳屋で税抜き2000円台で出ています。2004年のビンテージのものは以前紹介していますが,ここ2年くらいに飲んだZinfandelではTurleyの次くらいによかったです。ブログに書いていませんが2005も飲んでます。この値段なら圧倒的にお勧め。


輸入元のワインインスタイルではGirardの5本で1万8000円のセットを売っています。

リンク先からトピックの「Girard」をクリックしてください。
Date: 2008/0424 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
2008年4月19~21日にナパ,ソノマで大規模な霜による被害がありました。10数%から20%にもわたる収穫減が予想されます。
"Grape-growing mogul Andy Beckstoffer, chairman and CEO of Beckstoffer Vineyards, which owns 1,000 acres in Napa County, said this is the worst frost he’s witnessed since the early 1970s."

$1 million-plus in damage to vineyards due to frost | Napa Valley Register
というように多くの人にとって経験がないほどの大規模な霜だったようです。例えば霜の被害を防ぐための風を吹き付ける機械があるのですが,それが役立たないほどの冷気だったようです。20%の収穫減だというPinotbloggerには温度変化のグラフも掲載されています。ソノマ全体でも最大15%というニュースがあります。

ここ数年,あまり霜の話は聞かなかったような気がするのですが,今年は大変そうです。
Date: 2008/0423 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
フランシスコ・フォード・コッポラが,ソノマで買収したシャトー・スーヴェランの建物を改修するプランについて,目玉の一つである「光るピラミッド」が郡の委員会で拒絶されました。
"Filmmaker Francis Ford Coppola's new Sonoma County winery will still be one of the seven wonders of Wine Country, just without the Hollywood-style glowing pyramids."

Pressdemo.com News
コッポラは既にこのワイナリをRosso & Bianccoと改称しており,コッポラの中でも一般向けのワインをこちらで作っています。改修プランではよりファミリー向けにするためにプールを作るなどが提案されていましたが,その中の「光るピラミッド」が今回問題になったわけです。

基本的には夜間に大きな建物から光を発することがだめだということなので,夜間のライティングをしないなどの計画変更が必要になるようです。
Date: 2008/0422 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
映画サイドウェイで重要な舞台として使われたレストランがヒッチング・ポスト(Hitching Post)。映画で取り上げられたハウスワインはハイライナーという上級版ですが,今回飲んだのはCork Dancerという安いほうのもの。昨年ワイン・イン・スタイルのセールで2000円台で購入しました。

色はかなり濃い目。香りはあまり強くありませんが,どちらかというとモワッとした妖艶なタイプです。味わいも同様。渋みは少なく,ジャミーな甘さを感じます。飲みやすく,親しみやすいワインですが,ちょっと味がやぼったいような。もう少し,締まるところが締まってメリハリが付くとすばらしいワインになりそうです。とはいえ,この値段でそこまで求めるのは酷でしょう。

2000円台なら◎,3000円台なら○といったところだと思います。

Date: 2008/0422 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
Wine Enthusiast誌が2008年5月号で「America's Best Tasting Rooms」として全米から25のワイナリを選出したそうです。ソノマとナパがそれぞれ6個と他地域をリード。中でもHealdsburgから4個のワイナリが選出されて町の中でトップになりました(元記事)。

Healdsburgから選ばれたワイナリの一つであるHannaワイナリのChristine Hanna社長は次のように言っています。

"People come to Healdsburg wine country with high expectations," Hanna says. "After dinner at a restaurant like Cyrus, the mindset is that a winery visit will be special. We've always taken pride in the experience we offer, and obviously that starts with excellent wines. But meeting visitor expectations also means having a knowledgeable, helpful staff, as well as extras like local, artisan foods that take the visit beyond simply tasting."

ほかにソノマから選ばれたワイナリはArrowood Vineyard & Winery (Glen Ellen); J Vineyards & Winery(Healdsburg); Gary Farrell Winery (Healdsburg); Preston Vineyards(Healdsburg); and Rosso & Bianco (Geyserville).ナパからはFrank Family Vineyards (Calistoga); Louis Martini Winery (St. Helena); Mumm Napa Valley (Rutherford); Nickel & Nickel (Oakville); Rubicon Estate (Rutherford); and Revana Family Vineyards (St. Helena).
Date: 2008/0421 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
「自分で」ワインを作れるサービスとして人気が上がっているCrushpadで作られたワインをVin du 268でいろいろ扱い始めました。「自分で」といっても,畑は地域でも有名なところを取り揃えているし,実際の作業はCrushpadのプロが行ってくれるので,決して素人くさいワインではなく,評論家に高評価されるものも出てきています。

以前から販売しているCh. Igai TakahaのDivine Wish,Jewel Wish,Dragon Beautyのほか,今回はTabby'sのシャルドネ,Dainのピノ,Nichollsのシャルドネやピノなど4種を売り始めました。

Tabby'sは樽を使っていない,最近流行の「すっぴん」タイプ。猫のラベルもかわいいです。DainのピノAmerican Beautyは,Ch. Igai TakahaのDivine Wishと同様,Amber Ridgeの畑のブドウを使ったもの(0906も同じ畑)。2006ヴィンテージはRobert Parkerが91点を付けています。「The light ruby-hued 2006 Pinot Noir American Beauty Amber Ridge is a full-bodied, luscious effort offering red currant, sweet cherry, anise, forest floor, and subtle background oak characteristics. Enjoy this opulent, fleshy Pinot for its sheer pleasure and beautiful varietal character over the next several years.」というのがパーカーのコメント。NichollsのピノもSan Francisco Chronicle紙のワイン・コンペティションでゴールド・メダルをもらったというもの。

Date: 2008/0421 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
最近,テレビで「なんでもアリフォルニア」というカリフォルニア州観光局のコマーシャルをやっていますね。ハリウッドやブランド・ショッピングだけでなく,ワイナリもあるよといった内容ですが,最後に映るワイナリはどこでしょう?

キャンペーンのページによるとサンタバーバラのワイナリのようですが。ご存知の方,教えてください。なお,CMのサンプルもこのページで見られます。
Date: 2008/0419 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
毎年この時期に開かれるTaste Napa Valley試飲会に参加してきました。今年はいつもより参加ワイナリが少なめ,会場も人が少し少なかったような感じ。ちょっとさびしかったです。半面,割と落ち着いてテイスティングできたため,出ていたワインの大部分を試すことができました。

全体的な感想を先に書くと「カベルネの味が分からなくなっている…」。ここ2,3年ほど飲むワインにカベルネが占める割合がぐんと減り,赤だとピノ,シラー,ジンファンデルといったところが中心になってきています。そのためかカベルネを飲んでおいしいと感じることが減ってしまったように思えます。特に今回はやや青臭く感じられることがしばしばありました。おそらくは,ワイン自体が変わったのではなく,私が変わってしまったのでしょう。そのあたりは割り引いてみていただけたらと思います。

参加した22(DuckhornとParaduxxを別と考えると)のワイナリの中でカベルネやカベルネ系のブレンドを出していなかったのはSaintsburyとSchramsbergだけ。一方でピノはArtesa,Clos du Val,Saintsburyの三つだけ,Syrah系はDarioush,Shaferだけといった風にナパなのでカベルネ系にかなり偏って出ています。

その中でCabernet Sauvignon系ではJoseph PhelpsとHeitzのMartha's,BondのMelburyはひとつ抜けていた感じがしました。ChappelletのSignature,Cain Fiveがそれに続くところ。

一方で今回はMerlotにおいしいものが多く思えました。Darioush,Duckhornはかなりおいしく,BlackbirdというMerlot中心のブレンドも結構よかったです。数が少ないですが上記二つのシラー(DarioushとShafer),Zinfandelとカベルネ系のブレンドParaduxxもよかったです。ピノはSaintsburyはよかったですが,後の二つはいまいち。

白ワインではSt. SuperyのSauvignon Blanc,TrefethenのDry Rieslingが意外とよく,ChardonnayではGrgich Hills,Saintsburyが印象的でした。ShaferのRed Shoulder Ranchは好きなChardonnayなのですが,今回(2006)はあまりよく感じませんでした,ちょっと残念。

米国では昨年,Merlotの盛り返しという話がありましたが,Pinotにとられた分を取り返したというよりも,Cabernetから移っていっているのかなあ,といったことをちょっと想像しました。正直に言ってカベルネは値段を考えるとあまり魅力的には思えなかったのが残念でした。カリフォルニアのワイン,また勢力図が変わっていくかもしれません。

Date: 2008/0418 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ダッラヴァッレのMayaやスクリーミング・イーグルを有名にした立役者であるハイジ・バレットがFantescaというワイナリのワインメーカーになりました。2002年が最初のヴィンテージという新しいワイナリです。オーナーはSusan and Duane Hoff夫妻。ヴィンヤード・マネジャはこれまた有名なジム・バーバー。Spring Mountainに位置するそうです。

Wines & Vinesによる2007年10月のインタビュー記事によるとハイジ・バレットが現在ワインメーカーを務めるのは以下のワイナリ。
Barrett is currently winemaker for Amuse Bouche, Revana Family, Jones Family Vineyards, Barbour Vineyards, Paradigm Winery and Lamborn Family. But she is also now focusing heavily on her own label, La Sirena (The Mermaid), and for the first time has started promoting the wine with winemaker dinners and other marketing efforts.


FantescaはSpring Mountainのブドウを使ったカベルネとPetit Verdot,Carnerosのブドウを使ったChardonnay,またRussian River Valleyのブドウを使ったPinot Noirを作っています。ピノは45ケース,プチ・ヴェルドは25ケースとごく少量。シャルドネは670ケース,カベルネが800ケース。カベルネのワイナリ価格は現行60ドルとやや抑え目。ハイジ・バレットになってもこの値段をキープしてくれるのならいいのですが。

Date: 2008/0417 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
takuyaさん経由読売新聞のサイトの記事です。Robert Parkerのサイトの日本語版が今月NTTドコモ向けにスタートするそうです。auとソフトバンクは来月。PC版も5月。

料金は携帯電話向けが月額315円でPC版が年間1万2000円。英語版が年間99ドルですから,PC版は同程度,携帯電話向けは公式サイトの制限からでしょうが,安すぎるくらいの値段です。

英語版は私も入っていますが,ワインの情報を書くときにはかなり重宝します。ですから携帯だけというのは考えられませんが,閲覧するだけだったら携帯向けの安さは魅力ですね。

余談ですが,英語版のドメイン名は erobertparker.com 。入力するときは,つい「エロ」とつぶやいてしまいます(笑)。
Date: 2008/0417 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋にアイアンホースのウェディング・キュベなど3種のスパークリングが入っています。久しぶりですね。値段はちょっと高めですが,人気のワインですぐに売り切れると思うのでお早めに。3種のスパークリング計6本購入で送料無料です。

ついでといってはなんですが,シャトー・スーヴェランの1998年カベルネが税抜き2980円。実はここのカベルネ好きなんです。ヴィンテージによる当たり外れも少ないワイナリです。もっと新しいヴィンテージで,もうちょっと安く売っているところもありますが,僕も年のせいか,だんだん若いカベルネが飲めなくなってきているので,こちらに惹かれます。これも限定本数なのでお早めに。

Date: 2008/0417 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
まだPCの設定中なのですが困ったことが二つ判明。
ひとつはPaintShop Proの現在持っているディスクがアップグレード専用のものであること。それより前のバージョンはダウンロード販売で買ったもので、今となってはどこにあるのか分かりません。

もうひとつはGoogleトーク。なぜかGmailを開くときにIEを使います。デフォルトのブラウザはFirefoxなのに。設定を探しているのですが見つかりません。

う~む。
Date: 2008/0416 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Library TVのGary Vaynerchukが「 Gary Vaynerchuk's 101 Wines: Guaranteed to Inspire, Delight, and Bring Thunder to Your World」という本を出すそうです。5月に発刊予定。

最近は「Web2.0」界隈でも名前が知られるようになってきたGary Vaynerchuk。Twitterを使ったコミュニケーションにも熱心に取り組んでいます。

補遺:今見たらAmazon.comの書籍で45位に入っています。すごいです。
Date: 2008/0416 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
データ移行はほぼ完了したはず。ようやく新しい方の環境構築に取り掛かりました。以下は作業のメモというか覚書のようなものです。

Windows Updateは基本として,まずはIEを立ち上げてFirefoxをダウンロード。それからGoogle Talk,Aptana Studio。

後は何が要るだろう。Picasa,Hidemaruは必須。OfficeはCDを探してインストールしないと。PaintShop Proも。プリンタのドライバも忘れずに。Adobe Readerも必要ですね。

大事なものを忘れているような気もしますが,これだけあれば生きていけるでしょう(^^)
Date: 2008/0415 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
注文していたパソコンが到着しました。まだデータの移行中なので,ほとんど何もしていませんが,VistaでAero使うにはチップセット内蔵グラフィックスではさすがに厳しそう(分かっていたけど)。安いグラフィックスボードを追加しようと思っています。

それから,XPからVistaへのデータ移行ですが,せっかくルーターがあるので両方ともネットワークにつないで転送させています。当初はXP側で共有設定をしてVistaから吸い上げようとしたのですが,共有設定で時間ばかりかかってしまい,しかもアクセス権の問題などで移行できないデータも出てきてしまうなど,あまり得策ではありませんでした。Vista側にゲストアクセスできるフォルダを用意して(実際にはパブリック・フォルダを利用),そこにXPからデータを入れる方がはるかに早く,手間もかかりません。

ということに気付くのがちょっと遅かった(笑)。

ちなみに今回のPCはHP製。日本ではHPのパソコンはマイナーですが,世界最大のパソコンメーカーです。デルと比べても安いと思います。特にキャンペーン品はお勧め。マザーボードはAsus製のようでした。

ただ,メモリは標準オプションだと高いので別に買いました。上海問屋で2Gバイト3799円。これだけで標準オプションより1万円安(^_^)v。

Date: 2008/0414 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
最近カリフォルニアのバック・ヴィンテージをよく入れているワールドリカーショップに1990年代のBryant Family Cabernet Sauvignonが3本入っています。いずれも高いですが,米国の実勢価格とそれほど乖離しているわけではありません。いずれもHelen Turleyの“全盛時代”のワインと呼んでも過言ではないでしょう。

目玉は1994年。WAでは98点ですが「the Bryant Family Vineyard's 1994 should evolve into one of California's legendary Cabernets. It will age effortlessly for 25-30 years.」と褒め称えています。93年は当初WAで95点と付けたものが97点に上がったワイン。「It exhibits an opaque purple/black color, and a huge, fragrant, penetrating bouquet of minerals, licorice, toast, and remarkable layers of black fruits. Although extremely full-bodied, the wine's hugeness and massive concentration come across as beautifully poised, balanced, and delineated.」と評しています。92年はちょっとランクが落ちて91点です。

Date: 2008/0414 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
パリ16区でスポッツウッド,ジョーンズ・ファミリー,アワーグラス,コングスガード,フォクセン,ロバート・モンダヴィ,アルカディアン,ジェリコ・キャニオン,ダン・ヴィンヤーズ,バイロンの10ワイナリのセールをやっています。とりあえずお勧めは以下の五つ。


スポッツウッドのセカンドラベル,リンデンハーストです。ワイナリ価格が多分50ドルくらいなので5380円は実質同程度。MLで買っても送料やら税金やらで結局8000円程度にはなってしまうことを考えたらかなりお買い得。米国での小売価格は80ドルくらいするところもあります。WAで90点。スポッツウッドが満を持して作ったセカンドなので品質的にもお墨付き。


コングスガードのシャルドネ2005は,ショップのページにはWAで92-94+と書かれていますが,最新の評価では95点に上がっています。「the 2005 Chardonnay boasts copious notes of floral, honeysuckle, and orange oil offered in a full-bodied white. It possesses terrific acidity, a striking terroir-based minerality, and beautiful delineation as well as purity. This is a large-scaled yet remarkably fresh wine with the balance and grace of a world-class ballerina.」とのコメント。熟成も楽しめそうです。米国の小売価格は95~200ドルなので,1万2800円はかなり安い部類。


アルカディアンのピゾーニ2004はWAで90点。Parkerは酸を重視するArcadianのピノはスタイル的に好みではないと言っていますが,その中でこれだけは琴線に響いたようです。恐らくPisoniのよさとArcadianのよさが共に出ているのではないでしょうか。米国での小売価格は80ドル程度です。


飲み頃がなかなかこないことで知られるDunnのカベルネですが,WAでは2009-2024と比較的短めの評価。いつもの年よりもむしろ飲みやすいできになっているようです。過熟と高アルコールを批判するRandy Dunnの渾身の作品。米国での小売価格は80-120ドル程度。



バイロンのNielson Vineyard Pinot Noir 1999。WAでの評価は87とあまりよくなく,飲み頃も2002-2006となっていますが,ワイナリ価格が45ドルであり,3000円台はそれより安くなっています。
Date: 2008/0414 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
オレゴン産のピノで2000円台で入手できるという“貴重”なウィラメット・バレー・ヴィンヤーズ。

色は明るくクリア。ベリー系の香り。味わいもミドルボディでベリー系をやや感じます。やや控えめながら酸味もあり,バランスがなかなかいいです。アルコール度数が14.5%とわりと高いのですが,そういった感じはほとんどありません。どちらかというとさわやかな感じ。これは値段からしたら,かなりいいピノだと思います。やや単調なのは否めませんが,二日後まで味わいはほとんど変化しませんでした。お勧め。

Date: 2008/0411 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ナパのカベルネは値段が高くなってしまい,今では50ドル以下というのは安価な部類に入ってしまいます。SFクロニクル紙が120本の50ドル以下ナパ・カベルネをテイスティングした結果を発表しています。

☆☆☆
2004 Flora Springs Napa Valley Cabernet Sauvignon ($35)
2004 Truchard Vineyards Carneros Cabernet Sauvignon ($35)

☆☆★
2005 Buehler Vineyards Papa's Knoll Napa Valley Cabernet Sauvignon ($45)
2004 Cedar Knoll Vineyard Co. Napa Valley Cabernet Sauvignon ($45)
2005 Green Lion Napa Valley Cabernet Sauvignon ($20)

☆☆
2005 Bell Wine Cellars Napa Valley Cabernet Sauvignon ($40)
2005 Bennett Family Reserve Napa Valley Cabernet Sauvignon ($27)
2005 Chiarello Vineyards Bambino Napa Valley Cabernet Sauvignon ($35)
2005 Egret Napa Valley Cabernet Sauvignon ($25)
2005 Frog's Leap Napa Valley Cabernet Sauvignon ($39)
2004 Gott 4 Sarah's Metier Napa Valley Cabernet Sauvignon ($40)
2004 Judd's Hill Napa Valley Cabernet Sauvignon ($42)
2004 Long Meadow Ranch Napa Valley Cabernet Sauvignon ($42)
2003 McKenzie-Muller Vineyards and Winery Napa Valley Cabernet Sauvignon ($45)
2004 Merryvale Starmont Napa Valley Cabernet Sauvignon ($27)
2006 Pavilion Napa Valley Cabernet Sauvignon ($14)
2004 Sensorium Napa Valley Cabernet Sauvignon ($36)
2004 Sequoia Grove Napa Valley Cabernet Sauvignon ($34)
2005 Summers Adrianna's Cuvee Napa Valley Cabernet Sauvignon ($25)

元ページにはテイスティング・ノートが付いていますが,ここではリストだけ。また,星の数順に並べてみました(元記事はアルファベット順)。最高の三ツ星はフローラ・スプリングスとトゥルチャードの二つ。フローラ・スプリングスはコスコ(コストコ)にたまに入っていますが,これはあったかどうか不明(先日行ったとき,上位のTrilogyはありました)。

このほか日本国内で買えそうなのを見ると,フロッグス・リープとメリヴェイルのスターモントがあります。スターモントは国内でも3000円台で割とお買い得感があります。このほかヴィンテージ違いでビューラーとロング・メドゥ・ランチもありました。ロング・メドゥ・ランチは安価なランチ・ハウス・レッドを以前飲んで好印象でした。


Date: 2008/0410 Category: 健康
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌の記事によると,赤ワインが2型糖尿病患者にいいという研究結果があるそうです。

2型糖尿病患者は食事の後に血糖値が急上昇し,それが心臓や高血圧,他の臓器の疾患につながりやすくなります。赤ワインや紅茶はその急上昇を抑えるのに役立つというのが実験の結果として現れているそうです。

ただし
In spite of this, Shetty warns that red wine as a type 2 diabetes therapy is still in the distant future as it is difficult to create a daily dosage recommendation for the general population based on one study. "I would not suggest drinking red wine to solve a problem all on its own," he said. "I would suggest one to two glasses [of red wine daily] plus four to five glasses of tea and a range of choices of whole foods," in order to consume optimal levels of phenols.

ということで,まだこれを鵜呑みにしてワインを「治療」に使うのは危険だとのこと。1日1~2杯のワインや4~5杯の紅茶くらいにするのがよさそうです。
Date: 2008/0409 Category: 音楽系
Posted by: Andy
Comments
月曜日は下の子の入学式でした。式では当然のごとく「横浜市歌」を歌ったのですが,市歌を歌うところって横浜以外は少ないようですね。自分が横浜市立の小学校卒なので当たり前に思っていましたが(特に,自分が卒業した学校は新設で校歌がなかったので,何かのときに歌うのは必ず横浜市歌でした)。なんだかそれ以来,頭の中でこの歌がリピートしています。

ちなみに「市歌」でぐぐるとトップは横浜市の市歌のページ。譜面や試聴もできます。
Date: 2008/0408 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
「Drink Wine, Save Water」というのはWine & Spirits誌のワイン・テイスティング・イベントの名前で環境保全とは関係ありませんが,ワイン作りは「サステイナブル」(持続可能な)といった「ロハス的」形容詞もよく使われるように環境保全にはかなり敏感になっていると思います。このブログでも太陽電池関係など,いくつかの記事をこれまで書いています。

Drink wine, save water

今回のニュースは,ソノマで廃水を再利用しようという話が一つ。Santa Rosa近くのビジネスパークで近所の工場の廃水の熱を使って冷暖房をしたり,畑の灌漑をしようというもの。「ワイン・ビジネスのビッグネームもプロジェクトに参加している」とのこと。

もう一つは同じくソノマのJacuzzi Wineryで太陽発電のパネル設置が終わったというニュース。三菱電機のパネルを使っています。ここでちょっと面白いのは以前記事に書きましたが,このワイナリはClineと同じ家族が経営するもの。Clineといえば2007年1月にシャープが太陽電池のテレビCMで使ったワイナリです。同じ家族が今度は三菱を使ったとのことで,三菱でも対抗してCMを作らないかと期待しています。
Date: 2008/0407 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
柳屋で「2008年、恐らくコストパフォーマンスにおいて、これを上回るカリピノは現れないことでしょう」と書かれたワインです。旨安ピノというとRex-Goliathがこれまででは最強だったと思うのですが,それを上回ることができるかどうか。

香りはチェリー系で,かなりよく匂います。この時点で好感度10%アップ。色はやや薄めのクリアな感じ。味わいは,うーん,やっぱりチェリー系が強いでしょうか。やや甘さを感じます。

アメリカ人のテイスティング・ノートを見ているとキャンディとか咳止めシロップといった表現によく出くわしますが,このワインについては僕も「あ,これが咳止めだ」と思いました。日本人にはなじみないと思いますが,米国で子供用の薬でよく使われるチェリー味に似ているのです。

このワイン,この(やや不自然な感じがしないでもない)甘さをどうとらえるかで評価が大きく変わりそうです。個人的にはややマイナス。レックス・ゴライアスの方が好きですが,柳屋が誇大宣伝ということではなく,あくまでも個人の好みでということで。もうちょっとうまく酸が入ると評価が上がりそうです。

Date: 2008/0405 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
「ナパヴァレーのワイン休日」という本が出ました。著者は濱本純さんという人。大手広告代理店を退社後,ナパにオフィスを構えてナパヴァレー文化の日本への紹介に尽力されているそうです。

本の内容はガイドブック的ではなく,ナパのライフスタイルを中心にしたもの。ああ,こんな暮らしをしてみたいなあと思うような話が,美しい写真と共につづられます。現地の雰囲気が分かるということではよく書けています。現地に行く前に読んでいくと,向こうでの過ごし方が大分変わるのではないかと思います。ただし,ワイナリの情報はあまり多くないので,弊サイトなどを参考にしていただけたらと思います。

1つだけ間違いを指摘しておきます。「パリスの審判」の書籍を元に映画「Bottle Shock」が作られたと書いてありますが,パリスの審判がChateau Montelenaからパリ・テイスティングの成功を元に独立してGrgich Hillsを作ったMike Grgich氏を中心としているのに対し,Bottle ShockはMontelenaのJim Barrett/Bo Barrettを中心にした別のものです。パリスの審判を元にした映画は別途作られる予定なのでお間違いなく。


Date: 2008/0404 Category: イベント
Posted by: Andy
Comments
ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズが4月12~15日,東京と大阪でテイスト・ナパヴァレーのイベントをいくつか開催します。一般の方も参加可能なものを紹介します。

Taste Napa Valley

4月12日(土)ワインテイスティング
場所:ディーン&デルーカ六本木店(東京ミッドタウン)および品川店
時間:14:00~17:00
参加ワイナリー:六本木店 ガーギッチヒルズ、ハイツワインセラーズ
品川店 ケークブレッド、セインツべりー

4月12日(土)ワインメーカーディナー
場所:リッツカールトン東京 レストラン『フォーティ・ファイヴ』 
時間:17:30~
料金:お一人様13,000円
予約:0120-798-688 (レストラン予約直通)  
営業時間:平日午前10時より午後9時まで
土日祝午前10時より午後5時まで
参加ワイナリー:ダックホーン・ヴィンヤード、ハイツ・ワインセラーズ、パラダックス、シュラムズバーグ、シェイファー・ヴィンヤーズ

4月12日(土)ワインメーカーディナー
場所:キュイジーヌ219
時間:18:30~
料金:お一人様7,000円
予約:03-5772-2190
参加ワイナリー:アーテッサ、ビューラー、ページ・ワイン・セラーズ

4月12日(土)ワインテイスティング&レセプション
場所:フォーシーズンズホテル丸の内 Ekki Bar&Grill 
時間:19:00~21:30
料金:お一人様10,000円
予約:03-5222-7222
参加ワイナリー:アーテッサ、ブラックバード、ビューラー、ケークブレッド、シャペレィ、クロ・デュ・ヴァル、ガーギッチ・セラーズ、オークヴィル・ランチ、ページ・ワイン・セラーズ、セインツベリー、サン・スペリー

4月13日(日)ワインメーカーディナー
場所:ダズル・レストラン
時間:17:30~テイスティンバー、18:30~ディナー
料金:お一人様12,000円
予約:03-5159-0991
参加ワイナリー:ブラックバード、ガーギッチ・セラーズ、ハイツ・ワイン・セラーズ、オークヴィル・ランチ

4月15日(火)ワインテイスティング
場所:クラウンプラザ神戸
時間:18:00~カクテルタイム 19:00~ディナー
料金:お一人様10,000円
予約:0120-75-4160 (10:00am-7:00pm) e-mail: event@cpkobe.com
参加ワイナリー:アーテッサ、ブラックバード、ビューラー、ケークブレッド、ダックホーン、ガーギッチ・セラーズ、ハイツ・ワイン・セラーズ、オークヴィル・ランチ、ページ・ワイン・セラーズ、パラダックス、セインツベリー、サン・スペリー、ヴィアダー
Date: 2008/0403 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
パリ16区で,カリフォルニアワインの各種残り1本セールをやっています。1980年代のワインもあり,なかなかユニークなラインナップ。一見の価値があります。中でも無条件でお勧めできそうなのはDunn Cabernet Sauvignon 1996と,Etude Cabernet Sauvignon 1997。値段もそれぞれ12800円,13800円といいところ。

DunnはWAで94点。Etudeは96点です。Dunnについては「The opaque blue/purple-colored 1996 Cabernet Sauvignon Napa boasts an exceptional nose of creme de cassis, minerals, and spice. It takes at least a decade for wines such as this to begin to reveal more identity and vintage character. The cassis/blackberry liqueur-like fruit are present, as are mouthsearing levels of tannin and impressive extract. This blockbuster should be at its peak between 2010-2040.」とのこと。まだ飲み頃が始まってもいません。

Etudeは「Don't miss it! Opaque purple-colored, with a gorgeously seamless personality, this unfined/unfiltered wine exhibits classic aromas of cassis, licorice, chocolate, and toast.」こちらは既に飲み頃でしょう。これは間違いなくおいしいと思います。

すべて1本限りなのでお早めに。

Date: 2008/0402 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
ワイナリ価格55ドルなのに日本では3000円台で入手できるRodney Strong Symmetryを試してみました。ヴィンテージは2002。結論から言うと,3000円台なら十分お買い得と思えるいいワインでした。ただし飲み方には注意が必要です。

初日,はっきり言って失敗したと思いました。味わいが平べったく,薄っぺら。ふくよかさも複雑さも欠けていました。55ドルは論外,3000円でも高いなと思うほど。

二日目,よくなりました。これならOK。55ドルはちょっと微妙だけど,3000円はお買い得でしょう。骨格もしっかりし,目覚めた感じです。

三日目…はワインを飲まず四日目。断然すばらしい。これなら55ドルでも十分。深みもありふくよかささえ出てきました。濃縮感も強くなったような。濃いだけではないので,「カリカベはちょっと」という人でも納得すると思います。これほど変わるというのはどういうことでしょう?

ということで,今飲むなら三日前に抜栓するか(笑),デカンタして十分時間を置いたほうがいいと思います。ゆめゆめ抜栓してすぐ飲むことなかれ。

納得できたので,安心してお勧めできます。

Date: 2008/0402 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
Katsumiさんのところで見つけたエイプリルフール用ビデオ。これはよくできてます。感心したので転載(あまり見られていないし)。BBCが作成したようです。いい仕事してます\(^o^)/

Date: 2008/0401 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Decanter誌のWebサイトにロバート・パーカーの伝記(邦題「ワインの帝王ロバート・パーカー」,本サイトのレビュー)に基づいた映画が作られるというニュースが載っていました。主演はまだ確定していませんが,「ノーカントリー」で今年のアカデミー賞助演男優賞を獲得したハビエル・バルデムが有力候補だとか。

ただし,このニュース4月1日付けです。昨年は「パリス・ヒルトンがボルドーの広告塔に」というエイプリール・フールの記事を載せた実績があるので,これもちょっと眉に唾つけておいたほうがいいかもしれません。記事はまともに書いてありますが。

もう一つのニュースはJancis Robinsonが実はパーカーと険悪ではなかったというもの。不仲説が横行する二人ですが,ジャンシス女史自ら,Webサイトに写真を掲載しています

これも合成ではとか,パーカーはそっくりさんではとかちょっと疑ったのですが,記事の日付は3/31。しかもパーカーもJancisにあったと書いていました。ということで,本当の話です。
Date: 2008/0331 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
最近,プログラミングにIDE(Aptana Studio)を使っているせいか,すぐに「仮想メモリの最小値が少ない」という警告が出てしまいます。それに,IDEの入力アシスト機能が働くたびに20秒程度入力待ちが発生してしまい,かえって効率を下げてしまうしまつ。

今のパソコンはCPUがCeleron D335でメモリ256Mバイトなので,やっぱりちょっと苦しい感じです。

モニターはまだ利用できるので本体だけでいいのですが,昨日ヤマダ電機に行ったときに見た範囲だとやはり本体だけのモデルはほとんどないですねえ。通販のBTOものの方がよさそう。

サイトをいろいろ見た範囲ではHPの「HP Pavilion Desktop PC」が一番コストパフォーマンスが高そう。ディスク160Gバイトが今と同じなので,そこだけ増やせば使えそうです。Core 2 Duo E4500とAMD Athlon 64x2 4200+ってどっちがいいんでしょう。最近その手の世界から離れてしまっているので,よく分かりません。
Date: 2008/0330 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
コスコ(コストコ)でまたポータベロ・マッシュルームがありました。意外と知らない人が多いようなので写真を載せておきます。大きいのはCDよりも二周りくらい大きいです。四つで約1000円。エリンギ(これも15本くらいで約500円と格安)とガーリック・マーガリンで炒めて食べました。美味です。

Portabella

なお,表記はポータベロとポータベラと両方あるようですが,ここではラベルにPortabellaと書いてあったのでポータベラにしました。
Date: 2008/0328 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
パーカーの掲示板にSmall Vinesというプロジェクトについてのスレッドが出ています。これはPaul Sloanという人が中心になって始めたもので,畑のコンサルティングをするSmall Vines Viticultureとワインを作るSmall Vines Winesからなります。ブドウの樹の間隔を縦横4フィート(あるいは縦4フィート×横3フィート)といった狭い間隔にし,ブルゴーニュの畑のように小さい樹にしようというものです。

件のスレッドによるとこれまでの実績は以下のものだそう。
In addition he has worked for Benovia, Paul Hobbs, Kosta Browne, Terry Adams from Sonoma Cutrer, Paul Mathew, and Red Car. Some have noted that he is the David Abreu of Sonoma County Pinot noir, but Paul is far too modest to say this himself. Paul is great guy, super nice, generous and highly focused – he’s the kind of guy you’d really want to hang out with.

そうそうたるものがあります。また,ここのワインは携わった畑のブドウを分けてもらって作っているそうで,これもエレガントでかなりレベルが高いようです。

ブドウの樹のスペーシングについては,気候の違うカリフォルニアとフランスで,同じではないといった主張もあり,必ずしも小さい樹を賞賛する人ばかりではないと思います。畑の作業も大変になりますし。

こういった動きがどれだけ広がるのか興味があります。
Date: 2008/0327 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌のWebサイトにオークション価格についての記事がいろいろ出ています。その中でカリフォルニアとしてはトップに取り上げられたのがSine Qua Nonのシラー

同誌のオークション・インデックスでは,1999年から現在までの間にオークションでの取引価格が128%上昇(2.28倍になったということ)していましたが,Sine Qua Nonのシラーは163%増と,それを大きく上回っています。現在のオークション価格は300ドル~2000ドル。1994年のQueen of Spadesが一番高く,最近では1089ドル。昨年6月のZachysのオークションでは3本で5950ドル(1本1983ドル)で取引されたこともあったそうです。一番新しいPoker Faceも当初400ドルで取引されていたのが今では504ドル。

メーリング・リストに載っている人はラッキーですね。
Date: 2008/0327 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
湘南ワインセラーでフラワーズのソノマコースト・ピノノワールとシャルドネがそれぞれ5280円,4980円(税抜き)で出ています。どちらも米国での小売価格は43ドルくらいから。現地価格に近いといってもいいでしょう。

Date: 2008/0327 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ウメムラで1989年のDominusが14800円(税抜き)で出ています。米国の現在の小売価格で120ドル~200ドルくらいなので,現地価格でも安い方と言えそうです。ショップのページにはRobert Parkerのテイスティング・ノートが載っています(92点)。よく言われることですが,Dominusは国もセパージュも違うのに,ペトリュスに似ているそうです。僕はペトリュスは飲んだことないので評価できませんが。一緒に出ているMondavi Cabernet Reserve 1995の1万2000円もなかなか安いと思います。


Date: 2008/0326 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
パーカーの掲示板に「あなたのワインセラー見せてください」というスレッドができていました。

結構,2000本とかいうレベルのセラーを持っている人がいてびっくりします。

なかでもすごいのはこれ。
Picasa ウェブ アルバム - Eric - Cellar
最大8500本のワインが収納できるそうです(箱から出した状態で)。

いやあ,すごすぎて何も言えません。
Date: 2008/0326 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
いつのまにかいろいろ補充されていました。ブリュワー・クリフトンのシー・スモーク・シャルドネが7200円なんて,いいところではないでしょうか。時間がないので,ぱっと目に付いたものだけ挙げておきます。

Date: 2008/0326 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
まだライアンとミルズ,それとMt. Harlan Cuveeだけみたいですが,ぼちぼちでてきていますね。30周年ということでラベルに「Thirtieth Anniversary Vintage」と入っています。

カレラがいいと思う方はぜひジェンセン以外にも目を向けてほしいと思います。

Date: 2008/0325 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
このサイトに来る検索語なのですが,「カリフォルニアワイン」というのがトップなのは当然として,昨年は「カレラ ジェンセン」が上位安泰を続け,今年に入ってからは「ブショネ」が安定的に上にいました。

ところが,今日見たらこの1ヶ月の検索語で2位に入っているのが「franciscan ワイン」というもの。なんでそんなにフランシスカンを検索する人がいるんでしょう?

どなたか心当たりがあったら教えてください。

なお,このほか「diatom samurai」も上昇中です。
Date: 2008/0325 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋で「当店2000円台ベスト・USピノ」と書いているウィラメット・ヴァレー・ヴィンヤーズのピノノワール2006。ワイナリ価格は25ドルなので,それよりも安くなっています。米国の小売だと16ドルくらいのところもありますが,この価格なら御の字でしょう。またVin du 268,葡萄館ではさらにもう少し安く売っているのでこれも紹介しておきます。テイスティング・ノートを見る限り,チャーミングで飲みやすいタイプのようです。


Date: 2008/0324 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Enthusiast誌のブログにワイン・テイスティング・イベントに参加する人のための10か条が出ていました。

10番目から簡単に紹介すると

10 早めに到着
9  くつろごう
8  自分の道を切り開け
7  人と話そう
6  記憶に残るように証拠を残そう
5  大胆であれ
4  初心者と一緒に行こう
3  アクセサリーを持っていこう
2  時間を取れ
1  自己責任

3位はよく分かりませんよね。Wine Enthusiastはワイングッズの販売でも有名ですが写真のようなグッズも売っています
Holder
これ,確かに便利そう。要はこれ買ってくださいということだと思いますがちょっといいかも。

ちなみに1位は「酔っ払いにはなるな」ということです。飲みすぎにはくれぐれもご注意を。
Date: 2008/0323 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
シー・スモークの中でもコスト・パフォーマンスの高さで人気が高いBotella(ボテーラ)が京橋ワインに出ています。昨ヴィンテージまでと違い,Botellaはあまり出回っていないので,入手したい人はお早めに。


Date: 2008/0323 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
FermentationでAmerican Blog Awardsの最終選考候補が発表されました。

Best Wine Blog,Best Single Subject Wine Blog,Best Winery Blog,Best Wine Blog Graphics,Best Wine Review Blog,Best Wine Podcast or VideoBlog,Best Wine Business Blog,Best Overall Wine Blogの8分野それぞれ四つのブログが残っています。

昨年はWine Library TVがブレイクするきっかけにもなったこの賞ですが,今年はそれほど目新しい顔ぶれがなく,昨年と比べるとちょっと落ち着いた感じです(というか昨年はWine Library TVのインパクトが大きすぎたのですが)。Cork Boardあたりが入っていないのは逆にちょっと意外な感じ。

「お勝手口」のニュースソースとしても,結構ブログを参考にしているので,また面白いブログが増えることを期待しています。
Date: 2008/0321 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
昨年の記事ですが,珍しいSine Qua Non(本来の発音はシネ・クア・ノンに近いのだと思いますが日本では慣例的にシン・クア・ノンと書かれることが多いようです,意味はラテン語で「それなしでは成り立たないもの」「必要不可欠」)のオーナー・ワインメーカーであるManfred Kranklのストーリーが出ていたので紹介します。以下内容を簡単に紹介します。

ワイナリはLAとSanta Barbaraの中間,Venturaにあり,ブリトーの店やオートバイの修理屋などが並ぶ道の一角にある,なんの変哲もない倉庫です。

マンフレッドはオーストリアの生まれ。22歳のときに友人とトロントに来るものの,英語ができずにほうほうの態でオーストリアに戻ることになりました。ところが1年も経たないうちに今度はギリシャでアメリカ人の女の子と出会って,カリフォルニアに来ることになり,以降そこに定住してしまいました。

最初はオーストリア出身のNorbert Wabnigが経営するビバリーヒルズのチーズの店で(400種類のチーズのうち8種類しか知らなかったにもかかわらず),働かせてもらえ,その後Westwood Plazaホテルに仕事を得ました。そこでの成功から,さらにエキサイトできるものを求め1989年にCampanileというレストランとLa Brea Bakeryというパン屋をLAで始めました。これも瞬く間に成功を収め,有名人になっていきました。

その間,Venturaに引っ越したManfredとElaineの夫妻は趣味でワインを作り始めましたが,それが上出来なので友人から売ることを勧められ1994年に100ケースを売り出したところ,あっという間に完売。さらにRobert Parkerが知るところとなって今に至るわけです。現在の生産量は3500ケース。

近年は「ピアス氏病にかかる恐れが強い」ということで皆に否定されながらもVenturaでブドウの栽培も開始,2007年には最初の収穫を迎えたとか。品種はシラー,グルナッシュ,ルーサンヌ。将来は全部自社畑に切り替え,ローヌ品種の赤ワインに注力したいそうです。

もしかしたらピノや白ワインは数年でなくなってしまうのかもしれません。

興味がある人は原文をお読みになることを勧めます。

Date: 2008/0319 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
カンガルーのロゴを持つ,オーストラリアのYellowtailが米国で大ヒットしてから,米国市場では動物ラベルのワインが急増しています。過去3年に作られたコンシューマ向けワイン・ブランドの1/5は動物ラベルなのだそうです。これまではラベルは製品になるべく強く関係したものであることが,成功の秘訣とされていたのですが,それががらっと変わってしまったわけです。

調査会社のACNielsenがなぜ動物ラベルが受けるのか,実験で調べてみました

その実験では,被験者に最初に犬,あるいは猫に関係のある言葉を探すという作業をしてもらいます。次に,電池や犬用のシャンプーなどさまざまな製品の評価をしてもらいます。その結果,最初に「犬」に関係する言葉を探した被験者が,「猫」の被験者よりも犬用シャンプーを高く評価する傾向が現れたとのことです。

こういった事前の刷り込みが最も効果を発揮するのは,製品を評価する16ミリ秒前。時間が経つと効果は薄れていきます。「消費者が強く結び付いているものを使うことが効果的かもしれない」としています。

また,動物ラベルは現在のところ,競合にさらされていないというのも理由の一つかもしれないとのこと。
Date: 2008/0317 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ふと思い立って大作「神聖喜劇」を読みました。本当のところをいうと「ふと思い立って」というのは嘘で,三浦しをんの「三四郎はそれから門を出た」の書評を読んでどうしても読みたくなったのでした。この作品については軍隊を舞台にしており,超人的な記憶力を持つ主人公が…といった基礎知識しか持っていなかったのですが,読み終わった今の感想としては「信じられないほどの大傑作」でした。世界のあまたある小説の中でも最上位のものの一つだと思います。とはいえ,以下でも書くとおり,日本語以外に翻訳するのが極めて困難な小説でもあり,これが日本語でかかれ,日本語で読めることは幸せなことでもあると思います。


この記事を読む大部分の人はこの作品を読んだことがないと思いますが,なかなか簡単に説明するのは難しいところがあります。例えば

・主人公が超人的な記憶力を駆使して,上官たちに立ち向かう
・常軌を逸したと言っても過言ではないほどの膨大な文学作品の引用

といったことは,それぞれこの作品の特徴の一つではありますが,一面に光を当てているに過ぎないとも言えます。

それでも簡単に紹介すると,太平洋戦争の日米開戦から間もない昭和17年1月に教育兵として対馬の重砲兵聯隊に配属された主人公が3ヶ月の教育期間の間に経験した様々なことを記しています。軍隊というと理不尽という印象があるのですが,主人公にとっては理不尽さよりも,独自の決まりにのっとった組織であり,その決まりを追及することで,理不尽さを排除していこうとしていきます。中でも多くの紙面を割いているのが,とある新兵の剣鞘が壊れたものと摺りかえられていた事件。これが後半の大きなテーマになります。

その中で,主人公は他の人の発言から様々なことを考え,想起するのですが,中でも過去の体験や主人公が読んだ様々な文献からの引用がすさまじい量で入ってきます。例えば数十ページや100ページ以上にわたって,元のストーリーにそういったものが割り込んでくるのです。それがこの作品に独特のリズムと異様さを与えています。

» 続きを読む

Date: 2008/0317 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
下の記事で飲んだマルティネッリですが,ブルー・スライド・リッジはさすがにないですが,他のピノやシャルドネは意外と安く買えたりします。今も4000円台で変えるのがいくつか。4000円台だったらピノもシャルドネもかなりお買い得(というか現地価格よりやすいくらい)です。

Date: 2008/0317 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
青葉台ワイン会というのは元々「青葉台ニュース」というワインサイトを主宰していたかもしださんを中心にしたワイン会で,私も10年近く前からお邪魔させてもらっています。最初は地元中心だったのですが,なんとなく広がったり縮んだりして,ここ数年は多くのメンバーが子育てモードに入っていることもあって,年に1回程度不定期に集まっているといった感じ。今回もメンバーのお子さん誕生祝と新居祝いを兼ねたほぼ1年ぶりのワイン会でした。場所は三軒茶屋の「のみ山」さん。ワインの名前などはshuzさんのページから引用させてもらっています。

まず1本目はジャドのシュバリエ・モンラッシェ・ド・モワゼル1988。
Jadot
黄色といってもいいほどの濃い色調。香りはちょっとひねた感じもありますが,味わいはまだまだ健在。20年近く経っているとは思えないほど。特に1時間ほど経つとかなりおいしくなっていました。すばらしい。
チキンのオレンジマヨネーズ和え
これにあわせた料理がチキンのオレンジマヨネーズ和え(名前は適当です,以下も)。マヨネーズは苦手なのですが,このオレンジマヨネーズはとてもおいしい。ドライトマトもいい効果を出しています。

次は,ピノの競演。Felton RoadのBlock 5 2004とMartinelliのBlue Slide Ridge 2002です。ブルー・スライド・リッジはRP95。同年のMarcassinのブルー・スライド・リッジと同得点です。
フェルトン・ロード
マルティネッリ

フェルトン・ロードはすばらしい香り。のびのびした屈託のない味わい。初めて飲みましたがおいしいですねえ。
一方,マルティネッリ(私が持参)はアルコール度14.9%あり,最初はアルコールの熱をちょっと感じます。香りはフェルトン・ロードよりむんむん系。味わいもこちらの方が濃いです。密度が濃い感じ。30分くらい経ってアルコールの熱が冷めてくると,レベルが1個上がった感じがしました。
ホワイトアスパラ
料理はホワイトアスパラのソテー。上にかかっているのは何だか分かりません。←茄子のタプナードだそうです。春を感じる品でした。

フォアグラ
料理はフォアグラをソテーして温かいイチゴとバルサミコ酢で絡めたもの。濃い目のピノ狙いの一品だそうですが,組み合わせが最高。むちゃくちゃおいしいです。なくなるのがもったいないくらい。

クロ・ド・タール
次のワインはもう一本ピノ(ブルゴーニュ)。クロ・ド・タール1995です。抑制の効いた味わいで,派手目の前2本と比べるとちょっとおとなしく感じられたのはやや気の毒な感じ。

トマト
料理はトマトにモツァレラチーズにバジルの定番的組み合わせ。意外性はありませんが,素直においしかったです。

パヴィ・マッカン
次はボルドーでシャトー・パヴィ・マッカン2005。WA96-100です。さすがに若いのは否めませんが,すばらしいボルドーでした。

イベリコ
料理はイベリコ豚(だったと思いますが,だんだん記憶が怪しくなってきています)。ボリュームもありおいしいです。

Dunn
もう結構酔っ払っていましたが,のへさんが持ってこられた2本目のDunn Cabernet Sauvignon 1991も開けてしまいました。こちらも17年経っているとは思えないような若々しいワイン。さすがです。おいしいですが,ちょっと僕が容量オーバー。5人で6本は大変でした。

おいしいワインを持参してくださったみなさん,すばらしい料理を作ってくださったのみ山さんありがとうございました。
Date: 2008/0316 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
インサイダーからの垂れ込み(笑)によると,2007年のSamurai BeautyはGregが作るのを忘れていたそうです(爆)。ということで,次のビンテージが登場するのは早くて来年2009年です。2006年ものを今のうち買っておくことをお勧めします。

Date: 2008/0314 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
パーカーが「ミッシェル・ニーロンのバタール・モンラッシェを思い出させる」と94点を付けている,Brewer-CliftonのChardonnay Mt. Carmel 2005が6980円(税抜き)と,ほぼ米国価格(53~79ドル)と同等で出ています。Mt. Carmelは現在はBrewer-Cliftonの専用の畑。ピノもBrewer-Cliftonのラインナップの中で一番おいしいという説があります。

Date: 2008/0313 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Constellation Wines U.S.が2005年に行った調査によると,まだ大多数のコンシューマーはワインに対して「呆然としてしまう」(overwhelmed)だそうです。

この調査「Project Genome」は1万人にもおよぶコンシューマーを18ヶ月にわたって調べたもので,NielsenのHomescanという技術を使って,ユーザーが買ったものを記録して分析しました。その結果としてコンシューマーを6種類に分類したのが次のグラフです。
人数比

ここで呆然型(overwhelmed)としてコンシューマーはスーパーなどに行くとワインの種類の多さにどうしたらいいかわからなくなってしまうタイプ,次のイメージ追求型(image seeker)はワインをステータス・シンボルだと捕らえており,Merlotを好む傾向があります。男性やミレニアル世代(1977年以降生まれ)はここに入ることが多いとか。

次の伝統派(traditionalist)は有名なブランドやワイナリのワインを飲みたがる人。底値追求型(savvy shopper)はクーポンなどを駆使して少しでも安くワインを買おうとするタイプ。飲めればいい型(satisfied shipper)はワインを日常的な飲み物だとして,がぶ飲みするタイプ,最後のエンスー(enthusiast)はいわゆるマニア層。

先ほどのグラフはこれらのタイプを人数別に見たものですが,購入するワインの本数で見ると次の図のようになります

本数比
人数比とは逆にエンスー層が一番多く買っています。

より詳しい結果はワイナリのサイトから見られます
Date: 2008/0312 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
とりあえずお勧めは前回紹介したとおり。それ以外ではまずMartinelliのZinfandel Giuseppe and Luisa。以前にも書いたと思いますが,MartinelliのZinfandelラインナップはWAの評価などは割と横ならびなのに,日本ではGiuseppe and Luisaだけが突出して安くなっています。2005年はWAで94点。「The 2005 is a blockbuster, with deep ruby/purple color and a big, sweet nose of ripe figs, strawberry and cherry jam, mincemeat, and peppery spices.」とあります。7880円でも米国の流通価格より安いですが,10%引いたら文句なしにお買い得。

BondはMelburyとVecinaの2003,Melburyの2002だけが残っています。この中ではMelburyがWAで96点と評価が突出しています。「An exquisite effort, the 2002 Melbury Proprietary Red boasts a dense purple color to the rim along with a sweet perfume of acacia flowers, blueberry pie, licorice, and a hint of hot rocks. A wine of great intensity, tremendous voluptuousness and opulence, fabulous purity, low acidity, and silky tannin, this stunning 2002 can be drunk now and over the next 15-20 years.」とパーカーは書いています。米国でも約300ドルからなので,10%引けば間違いなくお買い得でしょう。

FoxenのSea Smoke 2005はWAでは2004年の96点とは打って変わって89点という低い評価ですが,パーカーのコメントを読むと「Foxen’s 2005 Pinot Noirs are more restrained, streamlined, and neither as powerful nor impressive as their 2004s, but they will be admired by those looking for more subtlety and elegance.」ということで,濃いワインにへきえきしてしまう人にはむしろ2004よりもおいしく感じられるかもしれません。パーカーは「this beauty」という表現も使っており,決して悪いワインではなくパーカーの好みに合っていないというだけだと思います。

Date: 2008/0311 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
GirasoleはMendocinoのRedwood Valleyにあるワイナリ。有機栽培のブドウを使った,日本で言うところの「自然派」ワイナリです。自然派にも,バイオダイナミクス(ビオディナミ)などいろいろな流儀(宗派?)がありますが,ここはCCOF (California Certified Organic Farmers)というカリフォルニア州の規定に沿って作っており,ラベルに「Made With Organic Grapes」と記載することが許されています。SO2は100ppm未満,許可されており,ここのワインは多くの場合45-65ppmのSO2を含んでいます。

肝心のワインの味ですが,チャーミングでおいしいピノです。濃さもいい感じ。決して弱弱しい味でも,いわゆる「ビオ臭」もなく,万人向け。2680円というのはデイリーにするにはちょっと高いですが(ワイナリ価格は15ドル),少なくとも先日のコストコのピノよりは満足度が高かったです。



ショップのコメントにある「“濃い目”や“木の香り”が苦手な方に大推奨です♪」は同感です。
Date: 2008/0310 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
Loring Wine Companyはピノノワール専業のワイナリ。オーナー/ワインメーカーのBrian Loringはパーカー掲示板などの常連でもあり,気さくな人柄と,すばやいレスポンスで多くのファンを作っています。ワインは近年はやっている「シラーみたいな濃いピノ」の典型例ともいえるでしょう。スタイル的には好き嫌い分かれるところでもあります。

Loringではいろいろな畑のピノを作っていますが,「Llama」の名前が入ったものはブレンド品。どこの畑をブレンドしているかは明らかにしていません。また,この2005年のHungry Like the Llama以降はLlamaブレンドは作られていないようです。

季節的に鼻が詰まり気味で香りに関してはあまりコメントできません。比較的明るい色調でワイン自体も明るい感じ。Loringの濃いイメージよりも,赤系の果実を中心としたクリアなピノのイメージ。「感動」にはいたりませんでしたが,なかなかおいしいピノでした。

なお,このワインの名前はかつてのヒット曲Duran Duranの「Hungry Like the Wolf」から取ったものだというのは以前zoukさんが教えてくれました。曲聴いたら僕でも知っている有名なものです。

Date: 2008/0309 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
店長ハダノリさんの誕生日だということで3900円均一のセールです。目玉はRavenswoodのOld Hill ZinfandelとFlowersのPerennialでしょうか。前者は40ドル近く,後者も36ドルくらいが最安価格です。

ただしこのOld Hill,WAの評価は(85-88)とあまりよくありません。同じくセールで出ているBelloniの方が(88-90)とまだ高くなっています。一方で,濃いワインの評価が低いGary Vaynerchukは「COLOR-dark; NOSE-very Cotton Candy, but polished; but not fake; TASTE-massive wine; big tannins; well structured; a Monster, explosive, big wine for a big night (a Smith & Wolensky steak w/ mashed potatoes); tremendous effort; it contains its' fruit within it's structure & tannins; it's got great structure, polish & beautiful fruit; an absolute "darling" of a wine;」と92点という高得点を付けています。また,FlowersのPerennialは「ピノノワール85%、シラ-13%、ピノムニエ1%、シャルドネ1%」というユニークなブレンド。以前はジンファンデルも入っていたと思いますが,それよりはまだ「普通」っぽくなったようです。

なお,Wassy'sは決算セールも続行中でラインナップが増えています。目玉っぽいのはTurleyの単一畑2本Dusi 2004が7000円とPesenti 2003が5200円。どちらも米国の流通価格より低いです。DusiもPesentiもWA(89-91)。Pesentiはかなりおいしそうなのですが,フィニッシュが気に入らなかったよう。Dusiは「well-made, but not one of the top wines of this portfolio.」というそっけないレビューが付いています。



追記:Turleyの2本って既に書いていましたね。自分の書いたものなのに失念していました。
Date: 2008/0308 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Amazon.comのワイン販売参入について,wine.com経由で売るという記事を一回出して引っ込めたDecanter誌があらためて,記事を挙げていました。

今度の記事「Amazon to move into wine - decanter.com - the route to all good wine」は,概ね当初のFinantial Timesの内容をなぞったもの。Wine.comはAmazonで食べ物を売っているがワインは売っていないということも書かれています。このあたりから勘違いあるいは早とちりして出した記事だったようですね。
Date: 2008/0308 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sの年度末セール,新しい製品が加わっています。とはいえさすがに最初ほどめぼしいものはなさそうな。一番よさそうなのはTurleyのZinfandel2種です。

Date: 2008/0307 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
無性にカキフライが食べたくなって困っています。でもなんでもいいというわけではなくて,おいしいカキフライ限定。多分この冬はまだ2回くらいしか食べていません。しかもスーパーのお弁当だけ。あり得ません。今月中になんとかしなくては。

業を煮やして,先日会社近所のトンカツ屋に行ったのだけどカキフライはランチになっていないので1600円。どうしようか悩んだのですが,日和ってしまい,800円の鳥カツに。倍の値段だすのは勇気がちょっと要ります。ただ,ここのカキフライ評判はいいみたいだからやっぱり挑戦も必要かも。

麻布十番のEdoyaも評価高いようですが,ここも高いしなあ。之だけ出すのなら電車賃払って四谷のエリーゼまで行った方が確実においしいのが食べられるのでは,なんて思ってしまいます。

せめて電車で二駅くらいの範囲でどこかないでしょうか…
Date: 2008/0307 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
先日紹介したAmazon.comがワイン市場に再参入するというニュースについて,Decanter誌がWebサイトで続報を書いていました。

それによると,Amazonはwine.comを通してワインを売るということで,注文はすべてwine.comに流れるという話でした。

このニュース,もう一回確認しようと思ったところ,Decanter誌からは消えています。誤報だったのでしょうか?
Date: 2008/0307 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ワインセラーパリ16区で3月12日いっぱいまで全商品10%引きだそうです。購入後にショップから送られるメールで修正した金額を引かれるという方法なので,サイトに出ている額から10%引きということです。

せっかく10%を生かすのなら高いのを買うというのもありかも。例えばShaferのHillside Select 2003は29800円ですが,この10%引きだとなかなか出てこない価格です。Bondあたりも値引きが少ないから狙い目でしょう。元々安いSpottswoodeとかも気になります。ピノだったらWilliams SelyemとVision Cellarsあたりでしょうか。先日紹介したSaxumもあそこから10%引きだとかなり安いです。

Date: 2008/0305 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Finantial Timesの記事によると,Amazon.comが米国のワイン市場参入を狙っているとか。ワイン・バイヤーを探しているそうです。

Amazonは1999年にWineshopper.comを買収したものの翌年清算,現在もWine.comと取引があるもののギフト用のフード・バスケットを売っているだけでワインは扱っていません。

ご存知の方も多いと思いますが,米国では州間のアルコール取引が非常に厳しく制限されています。Wine.comも直接ワインを送付できるのは26州。他州では州公認の代理店からワインを仕入れなければいけないため,コスト増につながっています。先般,Wine.comが州間取引の裏道に対して厳しく糾弾したのもこういった背景があるから。

果たしてAmazon.comの再参入は吉と出るのでしょうか。
Date: 2008/0305 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
柳屋で昨年のWine Spectator誌ベスト9位に輝いたRobert Mondavi Cabernet Sauvignon 2004がワイナリ価格の125ドルとほぼ同じ12800円(税抜き)で出ています(昨年までだったらワイナリ価格以下と書くところですが,円高なので判定が厳しくなってしまいますね)。まあ,米国の小売では100ドル以下のところもあるので,それよりは少し高いですが,日本の値段としてはまあまあでしょう。←と書いておきながらイーショッピングワインでは税込み11000円と,大分お買い得なのを見つけました。

で,柳屋のコメントですが「モンダヴィが誇る最上の畑、あの『ト・カロン』から53%、そして『S.L.D.』から19%も使用。トータルでナパ・カベの聖地、オークヴィルAVAからのフルーツが81%を占める」とありますが,ちょっと間違いというか誤解しやすいというか。S.L.D.というのはStags Leap Districtの略で,Oakvilleではありません。正確に言うとTo-Kalonからの53%を含む81%がOakvilleから,残りである19%がS.L.D.から,ということです。

このワイン,WSでは95点。James Laubeは“[The Cabernet Sauvignon Reserve] Weaves together a complex array of ripe, rich currant, anise, smoky oak and black cherry. Dense, concentrated and persistent, with great depth and focus, ending with an amazingly long, richly flavored finish.”と書いています。一方,WAでは92点。「The wine has a dense purple color and a wonderful, sweet, almost St.-Julien like nose of licorice, red and black currants, cedar, and spice. Medium to full-bodied, elegant, but authoritatively flavored, this wine is still young, rich, and very fine」とのことです。点数はそれほど高くありませんがパーカーのコメントを読んでもかなりおいしそうです。CellarTrackerのコメントも概ね好意的です

このクラスのカベルネを買うなら,かなりいい選択肢でしょう。

Date: 2008/0305 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ごめんなさい。これ去年の発表ですね。日付がなかったので勘違いしました。恥ずかしい。みっともないですが,せっかく書いたのでさらしておきます。

西海岸ピノノワール専門のニューズレターPinotReportが2007年の"PINOT PASSION"アワーズを発表しました。ワインメーカーに与えられる賞がMaster VintnersとRising Starsの二つ。ワインの賞がTop 12,トップピノの選外佳作,Top 12 Value,トップ・バリュー・ピノの選外佳作の4つです。まず,Master Vintnersは
Pinot Noir’s Master Vintners of 2006
1. Ben Papapietro, Papapietro Perry Winery, Healdsburg, Calif.
2. Harry Peterson-Nedry, Chehalem Wines, Newberg, Ore.
3. Kris Curran, Sea Smoke Cellars, Lompoc, Calif.

の3人。Sea SmokeのKris CurranはWilliam Foleyグループに引き抜かれてしまいました。
Pinot Noir’s Rising Stars of 2006
1. James MacPhail, MacPhail Family Wines, Healdsburg, Calif.
2. Erich Bradley, Sojourn Cellars, Sonoma, Calif.
3. Kenneth Juhasz, Auteur Wines & The Donum Estate, Sonoma, Calif.
4. Adam Godlee Campbell, Elk Cove Vineyards, Gaston, Ore.

ライジング・スターで出てきたSojournは最近名前をよく見かけます。MacPhailとAuteurは知らなかったです。
Top 12 Pinot Noirs of 2006
1. Kosta Browne Pinot Noir Sonoma Coast 2004
2. Radio-Coteau Pinot Noir Anderson Valley Savoy Vineyard 2004
3. Loring Wine Company Pinot Noir Santa Lucia Highlands Rosella's Vineyard 2005
4. Sojourn Cellars Pinot Noir Sonoma Coast Sangiacomo Vineyard 2005
5. Kosta Browne Pinot Noir Sonoma Coast Kanzler Vineyard 2004
6. Kosta Browne Pinot Noir Russian River Valley Cohn Vineyard 2004
7. August West Pinot Noir Santa Lucia Highlands Rosella's Vineyard 2004
8. Shea Wine Cellars Pinot Noir Willamette Valley Shea Vineyard Block 23 2004
9. A.P. Vin Pinot Noir Green Valley Keefer Ranch Vineyard 2005
10. Landmark Vineyards Pinot Noir Sonoma Coast Kanzler Vineyard 2004
11. Loring Wine Company Pinot Noir Santa Rita Hills Clos Pepe Vineyard 2005
12. Halleck Vineyard Pinot Noir Sonoma Coast 2004

トップ12のうちKosta Browneが三つ。Loringが二つ。Kosta BrowneやLoringの「仲良しワイナリグループ」に入るA.P. Vin(ここはLoringの弟子)やAugust West(よくBrian Loringと一緒に飲んでおり,Kosta BrowneとはFreemanの設備で一緒にワインを作っていた)も一つずつと,「そのあたり」のワインが過半数を占めています。Landmarkあたりは老舗に見えてしまいます。

あとはバリューワインでSiduriのSonoma Countyなどが入っていたのが目に付いたところ。SiduriのSonoma County,もっとたくさん日本にも入ってほしいものです。ほかのバリューピノも入ってきてほしいですねえ。あとのリストは原文をごらんになってください。
Date: 2008/0304 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
ナパのRutherfordにあるミシュラン一つ星レストランLa Toqueが2008年秋にNapaのダウンタウンに開業するホテルWestin Verasaに移転することが明らかになりました。

新らしいレストランは
"When the new La Toque location opens, Chef Frank’s culinary creations will be served in a warm, luxurious atmosphere created by one of the most noted restaurant design firms in the country, CCS Architecture. Understated and classically luxurious, La Toque will provide plenty of opportunity for diners to observe the hustle and bustle of the kitchen beyond, with and abundance of glass panes and a glass-backed liquor cabinet in the bar through which guests will view the kitchen activity. The back-to-back fireplace, constructed of stone on the interior and Cor-Ten steel on the exterior patio dining area, will serve as another focal point in the restaurant. Ebonized oak floating booths that sit away from the walls, and light fixtures made from textured art glass, will add to the ambiance."

Chef Ken Frank to Relocate La Toque, Critically Acclaimed as One of America
ということでかなりよさげな雰囲気のところのよう。ダウンタウンNapaは以前のように通り過ぎるだけのところから観光客の滞在の場にだんだん変わりつつあるようです。

なお,La Toqueは特に1月2月限定のトリュフのメニューがいいらしいです。その季節にNapaに行く人はぜひ。
La Toque
Date: 2008/0304 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
米国在住の方ならBevMo(Beverages & More)はご存知だと思いますが,Wilfred Wongという人は知っているでしょうか?
"Walk down the aisle of any Beverages & More store and you'll be confronted by boxes and bottles of wine -- and a bevy of wine scores. There are 89 points for the Sterling Napa Valley Sauvignon Blanc and 90 points for a Beaulieu Vineyards Rutherford Cabernet Sauvignon."

Questioning BevMo
この記事のトップの写真でグラスとボトルを持ってカンフーでもしそうに見えるこのおじさんがその人。BevMo店頭に表記するワイン・レイティングを一手に引き受けている人です。

ショップによるワインの評価って本当に信用していいの? というのがこの記事の出発点でもあるのですが,FermentationのTom Wark氏は,この人は信用していいとお墨付きを与えています。

僕もいままであまり知らなかった人ですが,今度からBevMoのサイトもときどきチェックしたいと思います。

なお,SF Chronicleにもこの人のインタビュー記事を掲載しています。

追記:Parkerの掲示板ではこの人不評です。
Date: 2008/0303 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ワイナリ価格の12ドルと比べると高いですが。インポーターさんにはもうちょっとがんばってほしいところ。

Date: 2008/0303 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
前回のクロワッサン・オ・ザマンドの記事で大きな間違いをしていたことに,今日メゾンカイザーに行ったときに気付きました。いやあ,おかしいなあと思っていたんだよね…

何がおかしいかというと,ネットでメゾンカイザーのクロワッサン・オ・ザマンドを調べるとみんな粉糖がいっぱいかかっているわけですよ。ところがそのときのは前記事にも「控えめに粉糖がかけてあります」と書いたとおりちょっとだけ,実は「MK」のイニシャルの形に振ってあるだけだったのです。作り方が変わったのかなあ,などと思っていたらなんと,今日行ったら粉糖がたくさんかかっているのもあるじゃないですか。

おおっと思ってよく見たら,「MK」イニシャルの方は「紅茶のクロワッサン・オ・ザマンド」と書いてあるじゃないですか。別商品 orz

そうか,あれは紅茶風味だったのか。アーモンドだけの味じゃないなあとは思ったものの,洋酒の風味かなあなどときちんと味が分かっていなかったことを露呈しております(^^;)。

というわけで今日は買いましたよ,本物のクロワッサン・オ・ザマンドを。味はやっぱりこっちの方がストレートにアーモンドクリームががつんとくる感じ。甘いもの好きの人はこっちの方が好きかも。僕はもうちょっと複雑風味の「紅茶の…」の方が好きでした。

それと3月に入ったからか春の新作がいくつかお目見え。ブリオッシュでは「柑橘系のブリオッシュ」と4月まで限定の「さくらのブリオッシュ」(写真)がありました。柑橘系では以前ゆずのブリオッシュを食べているので今日は「さくらのブリオッシュ」を購入。
さくらのブリオッシュ
なかなかビジュアル的にきれいですが,上は蜜がかかっており,べたべたしてかなり食べにくいです。食べると中もピンクです。味はもう一つかなあ。あまりメリハリがありません。これは見た目勝負ですね。

最後に,宿題になっていた「メゾンカイザーは全部天然酵母かどうか」ですが「天然酵母だ」ということでした。以上。
Date: 2008/0303 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
今年はうるう年。先週2月29日は(あまり使われない言葉ですが)うるう日でした。うるう日を英語で言うと「leap day」,そこで米国のブログFermentationでは,それにちなんだFrog's Leapの記事を載せていました。

ここでは五つの点でフロッグズ・リープをほめています。
①90年代にまだいるかのような値段をつけていること
②すばらしいロゼを作っていること
③ナパで最も環境に優しい(グリーンな)と思われるワイナリを作ったこと
④イベントページに開幕日を載せるほどダイ・ハードなSF Giatnsファンであること
⑤すべてのブドウを有機栽培していること

こういった「古くからある」ワイナリは話題になりにくいですが,だからこそ「うるう日」に思い出すのはいいことですね。4年に1回ではちょっとかわいそうですが。

ところで,日本では最近見ないなあと思っていたら入っていなかったようです。最近新たな輸入元が決まり,今月はオーナーのJohn Williamsが来日するというニュースもあります。カリフォルニアワインあらかるとでは既に予約販売を始めています。米国の価格と比べるとちょっと高いのが玉に瑕なのと,絶賛されているロゼがないのが残念ですが,久々の入荷はうれしいことです。


蛇足コメント:「leap」が入っているというのなら「Stag's Leap」や「Stags' Leap」だってとおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが,やはり「飛躍感」が勝るので,うるう年にはFrog's Leapということでお願いします。
Date: 2008/0301 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
トモさんが指摘してくださったAriettaはWA95点で,米国の実売90ドル以上だったのが6300円という安さでした。これは確かに安かったですね。それ以外で後,目に付くのはStaglinのCabernet 2002。これは米国の実売が140ドルが1万4000円。WA(92-94)です。Anticipated maturity: 2009-2020とのことなので,熟成を待つのが良さそうなワインです。

Date: 2008/0301 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sで3月の決算セールが始まりました。まず目に付いたのはDominus 2001が1万3650円。Opus Oneの約半額ですが,2001年以降で見ればDominusの方がずっと高く評価されています。

例えばWAのレイティングだと
     Dominus  Opus One
2001   95       87
2002   96       89
2003   95
2004   94
2005   96
2006  (94-96)

Opus Oneの2003以降も特によくなったという話はないので,Dominusの安定性が光っています。米国価格も100ドル超なのでほぼ同等です。

今は時間がないのでとりあえずこれだけ紹介。後で時間が合ったらまた調べて書きます。

ああ,あとターリーの単一畑ものや先日書いたPremiereオークションものもお買い得だと思うので紹介しておきます。多分このあたりはほとんど利益なしの放出ではないかと思います。


Date: 2008/0229 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
WAで96点を取ったNewton Chardonnay Unfiltered 2005が国内では安いところで税込み3000円台と,米国より安く売られていますが,さすがに輸入元値上げだそうです。在庫がある間は今の値段だと思いますが,その後は1000円以上上がる可能性が高いです。元々早飲み型のシャルドネではないので,買い貯めておいてもいいかもしれません。

ちなみにWAのレビューによると「One of California’s most glorious Chardonnays」であり,このヴィンテージは「another wine that has the capacity in certain vintages to evolve for 8-10 years.」だとのこと。さらに91年の同ワイン(レイティングは92点)を2007年に飲んだら「stunning」だったとのエピソードがあり「The 2005 is fabulous, and one of the best examples of this cuvee made at Newton.」とまで書いています。

Date: 2008/0229 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
こんな色のパソコンが欲しい!
と書くことでウォークマンが当たるキャンペーンのための記事です。

風景の色というのは,人間の記憶の中でもそのときの思いなど様々なものに結び付いて強く覚えているような気がします。ワイナリ関係でまず思い出すのは春のマスタードの季節の黄色い花。秋の,緑から茶色へと移っていく葉の色。

海の色も様々です。ケラマの下曽根やパラオのブルーコーナーのような深い紺色の海は何が出てくるのかどきどきさせるものがありますし,モルジブのほとんど白に近い水色のビーチの色は浅瀬を散歩する子ザメを思い出させます。

中でもほかにない色だなあと思ったのはメキシカン・カリブのコスメルの海。とにかくクリアな水色で空を飛んでいるようなダイビング。ソフトコーラルもパステルカラーで海の色にマッチしていました。

また行きたいなあ。
Date: 2008/0229 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
San Jose Mercury紙記者のVindu Goel氏がクラッシュパッドでワインを作った経験を記事に書いています。
"When I look at the two cases of 2006 Juice Crew Red that now sit in my dining room, I still can't believe it: I helped make that wine."

Vindu

クラッシュパッドでワインを作るときの最低本数は300本(1樽)なのですが,この人は「Basic Juice Crew」というグループを作ることで一人当たりの本数を減らしており,最終的に自分の分になったワインは2ケースだったとのこと。また1本あたりのコストは20ドルにもいかなかったとのことです。

日本でもこうやってグループを作ってワインを作る動きが出てくるとクラッシュパッドのしきいがさらに下がるだろうと思います。今はmixiのコミュニティも32人なので,もっと増えてほしいですね。

というわけで,クラッシュパッドでワインを作ってみたいと思っている人は,周りの人を引きずりこみましょう。
Date: 2008/0228 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
E. & J. Galloが今年創立75周年を迎えます。禁酒法が解けた年に作られ,両親の自殺という苦難を乗り越えて,ここまで成功したワイナリに育て上げたことは,掛け値なしにすごいと思います。かつては世界最大のワイナリといわれていましたが,現在は規模で言えば2番目(トップはConstellation Brands)。その代わりに「世界最大の家族経営ワイナリ」と称しています。

そのGalloが75周年を記念してコンシューマ調査を行ったそうです。その結果によると
"-- 92% of Americans surveyed felt they would be more inclined to choose a family-owned business over a non-family owned business given the choice -- When asked which attributes mattered the most in family-owned companies, consumers placed pride of workmanship (76%), honesty (76%) and loyalty (61%) at the top -- Nearly three quarters of the wine drinkers surveyed indicated that E. & J. Gallo Winery"

E. & J. Gallo Winery Proudly Toasts 75 Years of Winemaking Excellence and Family Tradition
ということで「家族経営」というのが多くのコンシューマにとってポジティブに受け取られることが判明しました。ただ,普通の人が家族経営というとき,Galloが含まれるのかというと,かなり激しく疑問なのですが。
Date: 2008/0228 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
takuyaさんが「カリフォルニアで一番高いワインは何?」という記事で紹介していたGhost Horse Winery。パーカーの掲示板では1月24日に立てられたスレッドが現時点まで788コメントと,すごいことになっています。

しかも2月23日には,件のワイナリのオーナーであるTodd Anderson(掲示板ではT.G. Anderson)氏が“光臨”。一層の盛り上がりを見せています。あまりにも収拾が付かなくなってきたため,2月27日には,もっと落ち着いてTodd氏に語ってもらおうと新スレッドも立てられました。そちらも既にコメント数が100オーバー。Todd氏が畑の位置や樽熟成,テイスティング・ノートを公表しないポリシーなどについて語っています。

ワインは一生飲む機会なさそうですが,読むのはただ。お楽しみください(笑)。
Date: 2008/0227 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
サクサム(サクソン),柳屋にも入荷しています。値段はパリ16区より高めですが,WAで96-98点のロケット・ブロックが4本あるので,買い損ねていた方は狙い目でしょう。2004のボーン・ロックも少し安いです。

Date: 2008/0227 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Premiere Napa Valleyに出品された200ロットのうちカベルネ・ソヴィニョンやカベルネ系のブレンドだけで170と圧倒的多数だったわけですが,ごく少数ながら変わったワインも出ていました。
"At least for one day the weirdest wines of Napa Valley were Gruner Veltliner, Nero d’Avola and, weirdest of all, a Vin Santo of Sangiovese. A few brave vintners put these strange wines up for sale at the annual Premiere Napa Valley barrel auction over the weekend."

Napa’s Top Auction Wines, Category Weird Wine Enthusiast Magazine’s Unreserved

ひとつがGruner Veltiner(グリューナー・フェルトリーナー)。オーストリアで作られる白ワインの品種ですが,おそらくナパで初のこのワインをvon Strasserが出品していました。テキサスのPrestige Wine Cellarsが購入。

Nero d'Avola(ネロ・ダヴォーラ)はシシリアで栽培される赤ワイン品種。これはPaoletti Estetesが作ったもの。サンフランシスコのD&M Liquorsが落札。

最後にSangioveseで作られたデザートワインVin SantoをBenessereが出品していました。ハワイのHASR Wineがお買い上げ。

ちなみに,昨日紹介したVinographyの記事ではこれらも全部テイスティングしています。さすがですねえ。Nero d'Avolaが8.5-9で後の二つは8.5くらい。
Date: 2008/0226 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
2月24日に毎年恒例のPremiere Napa Valley Auctionが開かれました。ナパのオークションとしては,6月に開かれるAuction Napa Valleyが有名ですが,Auction Napa Valleyはロットにワイナリでの食事などが付くものがあるなど,かなりお祭り色が強い一方,Premiere Napa Valleyは純粋に業者向け。各ワイナリがオークション用に特別に作ったロットを競り落とします。今年の売上は220万ドル。昨年200万ドルを超えて記録だったわけですが,さらにそれを上回りました。

2006年のPremiere Napa ValleyでShaferのワインを7万5000ドルという歴代最高額の落札(同じ年に別の人に抜かれましたが)をして注目を集めた中川ワイン販売は今年は総額5位。おととしの2位,昨年の3位から二つ順位を下げました。ロットの最高額はShaferの6万2000ドル。

Vinographyにはオークション用のロットの試飲結果がまとめられています。中川がワインショップに卸すもの(舌にいくつか例を載せておきます)などで,我々にも飲む機会がないとは言えませんが,それよりもこの贅を尽くしたオークションロットで高く評価されるということは,ワイナリの実力そのものといえるのかもしれません。

WINES SCORING BETWEEN 9.5 and 10
2006 Laird Family Estate Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 BOND Cabernet Sauvignon, Napa Valley
が最高点。ふ~んという感じです。続いて
WINES WITH A SCORE AROUND 9.5
2006 Amuse Bouche Winery "Pomerol blend--Merlot/Cabernet Franc" Merlot, Napa Valley
2006 Lail Vineyards "Heimark Vineyard" Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Peacock Family Vineyard Cabernet Sauvignon, Spring Mountain District
2006 Blackbird Vineyards Red Table Wine, Napa Valley
2006 Parallel Napa Valley "Parallel Estate" Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Shafer Vineyards" Sunspot Vineyard "Cabernet Sauvignon, Stags Leap District
2006 Chappellet Winery and Vineyard "Heaven on the Hill" Red Wine, Napa Valley
2005 Schramsberg Vineyards "1993 Late Disgorged J. Schram" Sparkling Wine - Brut, Napa Valley
2006 Diamond Terrace "Two Mountains" Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 D.R. Stephens Estate Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Jones Family Vineyards Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 RUDD Cabernet Sauvignon, Mount Veeder
2006 Spencer Roloson Winery "La Herradura Vineyard Le Ferrieur" Syrah, Napa Valley
2006 Robert Foley Vineyards and Switchback Ridge Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Carter Cellars Red Wine, Atlas Peak
2006 La Jota Vineyard Co. "Winery Vineyard" Cabernet Franc, Howell Mountain
2006 Narsai David "Cuvee Venus" Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Dyer Vineyard "Meteor Vineyard Clone 4" Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Hourglass "36-24-36" Cabernet Sauvignon, St. Helena
Amuse Boucheって高いだけかと思ったら,意外に実力もあるんだなあとか,Shaferはさすがだなあとか,Foleyもやっぱりね,とかSchramsbergは周りがカベルネばかりだから目立つなあ,といったところが感想です。


Saintsburyの結構安いですね。欲しいかも(笑)。
Date: 2008/0226 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
オハイオ州Dayton(ライト兄弟で有名なところ,一回だけ行ったことがあります)界隈のワイン・コレクターが1991年~2004年というAraujo全ヴィンテージの垂直試飲会を開きました。その様子がブログ「Uncorked」に記されています。
"Three Dayton-area wine enthusiasts who taste wines together started comparing notes on their partial Araujo collections and discovered that together, they had a full vertical - at least one bottle from every vintage from the label’s inception in 1991 through 2004. They often threatened to combine forces for a full retrospective tasting, but frankly, that’s the kind of tasting that is talked about but often never comes about."

Araujo vertical, 1991-2004: tasting every vintage of a cult wine | Uncorked | Wine advice and commentary - wine tastings and events around Dayton, Ohio

情報を交換していたら,全ヴィンテージ揃うことが分かって,では垂直試飲会をやろうかということになった,というのはありそうだけどなかなかすごい話です。

肝心の垂直試飲ですが,デビューの1991年がWON(Wine of the Night)の票を一番集めたそうです。うちには子供のBVである1997と2001は3本ずつありますが,どちらもかなりよさそう。彼らが成人するまでは十分持ちそうです。
>— 1997 Araujo Estate Eisele Vineyard Cabernet Sauvignon: Everything that the 1996 displayed, this ’97 exhibited as well, with perhaps a bit more toasty oak and tannin, but everything in the proper balance for a long life ahead. Showing remarkable complexity, perfect acidity, and a tremendously long finish that really struts its pedigree, this is what California cab was meant to be.
— 2001 Araujo Estate Eisele Vineyard Cabernet Sauvignon: Concentrated dark berry fruits dominate again, this time with a more chocolatey component adding interest. This wine had the most impressive density of the flight (00-01-02) and finished beautifully.
「this is what California cab was meant to be.」とか書かれるとくらっとしちゃいますね(笑)。

実は2002年を最後に買うのやめてしまったのですが,やっぱり惜しかったかなあという気もちょっと。ただ,2003,2004はアルコール度が高く試飲会ではあまりよくなかったようなので,それを気持ちの中での言い訳にしようかなという感じです。

なお,パーカーの掲示板にもほぼ同じ内容のテイスティング・ノートが掲載されています。それから参考までに,WAでの評価が高いのは2002年(98-100),2003年(98),2005年(98),1995年(98),2001年(97),1993年(96)。一番評価が低いのは2000年の91ですから,安定性の高さが際立っています。

Date: 2008/0225 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
デイヴィッド・レイミーはDominus,Rudd Estateなどで力を奮ったワインメーカー。現在は自身のブランドRameyで知られています。Jericho Canyonなどのカベルネ系ブレンド,シャルドネ,シラー,いずれも高く評価されており,例えばWine Advocate誌による2005年の評価では,PedregalというCabernet Sauvignonが96点,HydeとRitchieのシャルドネが95点,Rodger's Creekというシラーが94点といった具合です。Wine Advocate誌では「One of Northern California’s most successful winemakers/consultants, David Ramey’s personal winery continues to go from strength to strength.」と書かれています。Rameyのワインは日本でも比較的値付けが安めでしたが,今回は95点のHydeが7000円台(税抜き)。ワイナリ価格の60ドルと比べて同程度とはいいませんが,かなり近い線の値段で出ています。

Hyde以外はClaret 2005が税抜き4950円。これはワイナリ価格38ドルでWAでは88点付いています。比較的早飲みタイプのカベルネ系ブレンド。2006のChardonnay CarnerosとSonoma Coastも同値段。これはまだWAのレビューはありませんが,2005年のものは両方とも91点を得ています。ワイナリ価格はどちらも38ドル。この価格帯ではいいシャルドネだろうと思います。

Date: 2008/0225 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
昨日は上の子の誕生日でした。「晩御飯何食べたい?」と聞いたところ「ドライカレー」。いつものメニューです。ま,いいか。どうせお弁当にも入れていくというのに決まっているので,たっぷりお肉1kg(牛豚それぞれ500g)で作りました。

まずは玉ねぎをみじん切りにして炒めます。たっぷり入れた方がマイルドでおいしくなります。昨日は5個。たくさんなのでみじん切りはフードプロセッサでやってもらいます。せっせと炒めながら,次にニンジン(2本)もフードプロセッサでみじん切りに。これも合わせて炒めます。30分くらい,玉ねぎの色が変わって鍋にこびりつき始めるくらい水分を飛ばして玉ねぎの甘みを出します。

玉ねぎとニンジンを炒めたら次は挽肉。木べらで野菜を練りこむようにし,肉に野菜を絡めます。肉だけのかたまり,野菜だけのかたまりができないようにしっかり混ぜます。手首が痛くなりますが,ここはポイントなので手抜きせず。

マッシュルームの缶詰が家にあると,それを加えるのですが,昨日はなかったので,次にカレーペーストを入れます。うちで使っているのは「印度の味」。このペースト,これに水と具を入れてちょっと煮るだけで普通のカレーとしておいしく食べられるというくらいなので,かなりおいしいです。結局うちのドライカレーがおいしいのも自分のせいではなく,このカレーペーストがおいしいからなのですが,とにかくお勧め。辛口と中辛がありますがうちでは中辛を使っています。



混ぜて5分くらい炒めたら,今度はトマトジュース(無塩のものがベター)を何回かに分けて水分を飛ばしながら加えます。肉1kgなら缶2本くらい。昨日は濃縮トマトがあったので代わりにそちらを使いましたが,ちょっと「トマト感」が強くなるのでトマトジュース(野菜ジュースでもいい)の方が合っていたようです。

トマトの水分が飛んだら,ウスターソースを加えて味を調えます。以上。

みんなよく食べてくれました。今日のお弁当は二人ともドライカレー(*^_^*)

誕生日ケーキは,最近お気に入りの「ノイエス」。うちの近辺はアン・プチ・パケやデフェール,アンジュピュイサンスなど,名だたるケーキ屋がいろいろありますが,ノイエスはウイーン菓子の専門店。ザッハトルテなど質実剛健タイプのケーキが並びます。派手さはありませんが,味はいいです。昨日はショコラーデンというシンプルなチョコレートケーキに名前を入れてもらいました。本人も満足したようです。
Date: 2008/0225 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
先日紹介したメルローを飲んでみました。メルローを買うのも飲むのもずいぶん久しぶりのような気がします。



季節柄,鼻詰まり気味というのもありましたが,香りはかなり控えめ。一生懸命嗅ぐとようやくカシスっぽい香りが感じられてきました。色はかなりしっかりしていますが,ダークな感じではありません。味わいはミディアム・ボディ。余韻に若干青臭さを感じるのがメルローらしいところ。まあ,値段を考えたら悪くない味です。飲みやすいし。ただ,特筆する魅力があったわけではないので,リピートするかどうかは微妙です。カベルネ系が好きだけどあまり濃いのはちょっと,という人向きでしょう。

楽天のレビューでは「 大袈裟な宣伝文句に絆されて買ってはみたものの・・・」と,かなり酷評されていますが,まあこのショップの宣伝文句を鵜呑みにするのもどうかと。それから,残り本数もなくなるとすぐに追加されるのであまり信用しない方がよさそうです。mixiのワインコミュニティの「おすすめワインショップ」ではここを推薦する人が結構いたので一回使ってみようと思ったのですが,ワインに罪はないものの,ショップのせいで印象を落としているのは否めないです。

さて,最近飲んだもう1本はコスコ(コストコ)のプライベート・ブランドであるKirklandのPinot Noir Sonoma Coast 2006。値段は2000円強だったと思います。

ストロベリー系のかわいらしい感じのピノです。悪くはありませんが,もうちょっと魅力がほしいかな。1200円くらいだったらリピートしますが,2000円台ではちょっとリピートは難しそう。以前ちょっとだけ置いてあったBargettoの方がずっとよかったです。残念。

Kirklandもの,コストパフォーマンスに優れていることが多いですが,ワインはもう一つかもしれません。
Date: 2008/0222 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
先日メゾンカイザーのことを書いたときのコメントで出てきたクロワッサン・アマンド(正式にはクロワッサン・オ・ザマンドというらしいです)。久々に食べてみました。せっかくなのでプレーンのクロワッサンと食べ比べ。

まずはクロワッサン。僕的にはクロワッサンは,何よりも食べたときに気泡がつぶれない弾力性が大事。ここのは完璧です。周りがあんまりパリパリしすぎなのもあまり好きでないのですが,そこもいい感じです。何よりもバターの味と香りが「いいものを使っているなあ」と思わせます。

一方クロワッサン・オ・ザマンドはぺちゃんこなタイプ。控えめに粉糖がかけてあります。上はクッキーのようになっていてさくさく。中はたっぷりのアーモンドクリームと洋酒の香り。シロップたっぷりでじゅわっという感じです。クロワッサンは見事に押しつぶされて気泡の名残くらいしかありません。味は濃厚。さくっとじゅわっの二重奏。かなり甘いですが,感心して食べているうちになくなってしまいました。お腹にはずっしり。

というわけで対決にも何にもならない全く別のものでしたが,個人的にはクロワッサンの方がポイント高いかなあ。単にクロワッサンが好きというだけかもしれませんが。
Date: 2008/0222 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
サンタバーバラの名門ワイナリの一つByronの1998,1999年のピノノワールをパリ16区が販売しています。1998年のモニュメント・ヒルが税込み7580円。以前Wassy'sのセールで紹介したのよりも1600円も安い価格。米国で80ドルで売っているところがありましたから,それと比べても大分安いです。同じワインの日本語でのテイスティング・ノートも見つけました。
"おお、湿った土などスーボア、こやし系、あんず、赤い果実、柔らかくこなれて旨味をしっかりと感じる。果実が濃くてジャミー、カカオや樽香も。91-3
カリピノはまあ5~15年で飲んじゃうのが正解。こちらもあと4、5年以内が飲み頃でしょう。もちろん果実味が落ちていっても楽しめそうです。"
『古窯』のお節と10年カリピノ - ワインのある贅沢な日常

ほかの二本も実質現地価格より安いです。うち,1999年のネルソンはWine Advocate誌でレビューされています。87点で飲み頃は2002~2006年。酸が比較的強いワインのようなので,どちらかというと酸っぱいピノ好きの人向きかもしれません。

ところで,今Byronの所有ってどうなっているんでしょう。1990年にMondaviが買収して2004年まではMondavi傘下だったことがはっきりしているのですが,2004年に一部を売却したという報道があったきり,どうなっているか不明です。どなたかご存知だったら教えてください。
Date: 2008/0221 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
幻ワインの私市さんが,2007年のクラッシュ・レポート(ブドウ価格の一覧)について記事を書いておられます。
"トップ10%に入ることを目標に5年間畑仕事に励んできたが、今回やっと実現した。 ブドウ栽培はかなりきつい仕事であるが、こうした結果が出るとやり甲斐がある。"

幻ワイン醸造日記 : Crush report 2007

とのこと。おめでとうございます。

記事の中ではカベルネ,ピノ,シャルドネについて地域ごとの平均価格や,最高価格などが書かれており,かなり興味深い内容です。例えばナパのカベルネの最高価格は1トン当たり37301ドルで,ワインのボトル換算で5000円近くにもなることや,ピノのトップは最近名前を聞くことが少なくなったナパのCarnerosのものだったなど。日本語ですし,ぜひご一読ください。

ちなみに元データはこちらから。かなり膨大です。
Date: 2008/0220 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
このところ携帯でのアクセスが増えているようなので,楽天とAmazonのお買い物リンクを携帯電話対応にしました。URLはPC用と同じです。PC用のページにはQRコードも入れてあります(そのページのURLがQRコードになっています)。希望があればPC用のページに携帯にURLをメール送信するリンクを入れるようなこともできます。

なお,携帯で閲覧するとき,キャッシュが効いてトップページが更新されないことがあります。適宜ページを更新してごらんになっていただけると助かります。このあたりうまくやる方法は模索中。

携帯向けページも今は大分殺風景なので,今後もうちょっとましにする予定です。

Googleなどのクローラに携帯対応していることを伝える方法ってあるのかなあ? sitemapにそういう機能がある? それだとURLを変えないといけなくてちょっと面倒。
Date: 2008/0220 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
昨日紹介したサクソンの2005年ものがあっという間になくなったので(ここを見て買った人がどれだけいるか分かりませんが),パリ16区の方も載せておきます。Rocket Block以外は残っており,値段はほぼ同じです。

Date: 2008/0220 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
タイトル読んで「何のこっちゃ?」と思われるでしょうけど,多分中を読んでもそう思うのでは。なんだか眉唾的なのですが,真剣に研究されているような話です。そもそもワインをグループでテイスティングしたときに,ある人がすばらしいというワインを別の人が「全然だめ」と言う。そういうことはよくありますよね。なぜそんなに極端に変わるのだろうか。という疑問が発端のようです。で,結論としては
"The real issue, being confirmed a bit more each month by scientists and wine educators, is that the two tasters’ bodies don’t physiologically perceive the wines in the same way. It’s as if two music listeners didn’t hear the same notes."

A Revolution in Wine Tasting Wine Enthusiast Magazine’s Unreserved

生理学的に違うのだというのがTim Hanni氏の主張です。

具体的に言うと舌の上の味蕾の数が人によって違っており,それが少ない「Tolerant taster」と極端に多い「hyper-sensitive taster」,中間的な「sensitive taster」に分類できるとのこと。
tolerant tasterはタニックで強烈なワインを好み,hyper-sensitive tasterはWhite Zinfandelのようなほのかに甘いワインを好むとのこと。

3月11日~12日に開催されるLodi International Wine Awardsでは審査員をこの3分類に分けて審査をするそうです。というわけで,またこの結果が公表されるのを待ちたいと思います。
Date: 2008/0219 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ワインメーカーになることを目指して男女ペア6組12人が競う番組「The Wine Makers」が今春からPBSで放映予定です。日本でも以前やっていた「サバイバー」みたいなものです。撮影は2006年から始まっており,今年2月で終了予定だそう。YouTubeにビデオがいくつかあがっています



ワイン好きとしてはもちろん興味をそそられるところではあるのですが,番組でワインメーカーにならなくてもCrushpadみたいな選択肢がある今,テーマ自体がどこまで興味を持たせられるのか,ちょっと気になるところではあります。

まあ,ブドウ畑やワイナリの風景や実際の作業などはふんだんに登場するでしょうから,ワイン好きにとってはやっぱり必見なのでしょう。
Date: 2008/0219 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
リカーショップヒラオカでサクソン(ショップによってはサクサムとも)の2005年が5種類一気に出ます。1,2本のものもあるのでねらい目があるならお早めに。価格はどれも米国の流通価格以下です。なお,Parkerが(96-100)を付けたBone Rockだけは2004年ものしかありません(そちらは93点)。

上からWine Advocate誌のレビューを元に簡単に紹介しておきます。Rocket Blockは2003が98点,2004が92-94,2005が96-98。「A wine of fabulous intensity, broad multi-dimensional flavors, and a texture built like a skyscraper, the wine has sensational definition, intensity, and an amazing finish.」と,すごいという以外によく分からない表現がされています。これだけ1本なので早い者勝ち状態。

Heartstoneは2004年から,Bookerは2005年からのもので,どちらも数年置いてから飲んだ方がよさそうなワイン。Heartstoneの方はローヌのスタイルに一番近いそうです。

James Berryは「カリフォルニアで真に偉大な畑の一つ」とParkerは書いています。これも数年置かないと本領を発揮しないタイプ。20年は持つということなので,子供のバース・ヴィンテージ用とかに買っておくのはよいかも。

Broken Stonesは2002が96点,2003が95点,2004が92点,2005が94点と非常に安定して高得点を続けているワイン。一番芳醇なタイプで,今飲むならこれがよさそうです。

2004のBone Rockはフルボディでありながらエレガントなワイン。これも今飲むのによさそうです。もちろん熟成もOK。

Date: 2008/0219 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
takuyaさんが「 カリフォルニアで一番高いワインは何?」という記事でScreaming Eagleより高いワインがあるという話を書いていましたが,そのScreaming Eagleもさらに値上げだそうです(それでもGhost Horse Worldより安いですが)。メーリング・リスト会員向け価格で1本750ドル。

Parkerの掲示板で,この値段についてのスレッドが盛り上がっているところ,Robert Parker本人も登場。次のようにコメントしています
Who cares?...that is the price..take it or leave it...if too many do the latter,the pricing decision was a fiasco....if you know what you are doing in the fine wine market...you rarely have to spend more than $50 to obtain very serious and delicious juice....the top end of the fine wine market for the last decade has been positioning itself as a luxury commodity...image...branding...ego. ..elitism...rarity...and so,so,so expensive....you got the money...they got the honey....forget about it...not worth all the anguish to blabber about any wine that expensive....it is what it is...the new unreal reality.....
I had several superb under $50 wines last night...98 Charvin CNDP....and Vatan's 05 Sancerre....and neither made me resent or envy a $750 Screaming Eagle...in short...Life's too short to waste time complaining about expensive wine....in the long history of wine...it has never worked... "Parker shrugged"

結局50ドルを超えるワインというのはほとんど「物」としての値段ではなくてブランドやらなにやらの上乗せがあるということ。今さら750ドルに憤慨しても,時間の無駄だよ,というようなことです。最後の「Parker shrugged」(と,Parkerは肩をすくめた)が気に入りました(笑)。
Date: 2008/0218 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sの別プロジェクト「Pacific Wine Cellars」で決算前セールです。目玉はAraujo Cabernet Sauvignon Estate 1998です。税込み2万円。1998年は決していい年ではありませんが,こういう年にこそ強いのがこういったBlue Chipと呼ばれるような名門ワイナリ。1998年にありがちな薄っぺらなワインではありません(これは実際に飲んだ経験から)。いい年のAraujoだったら4万円はくだらないと思うので,この値段でAraujoが買える機会は日本ではそうそうないと思います(米国では最安139ドルで売っているところがありましたが)。

もう一つは,久々にみたSanta Barbara WineryのデザートワインZinfandel Essense 2003。このワインの最終ヴィンテージで1年くらい前には結構紹介した記憶があります。税込み4000円という値段はワイナリ価格である34ドルとそん色ないところ。日本でこの値段は珍しいし,もう残っているところも少ないのではないかと思います。これも何回か飲みましたが,おいしいです。お勧め。

Date: 2008/0217 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Opus Oneのオールド・ヴィンテージものがWassy'sで出ています。Opus Oneの全盛期であった1990年~1996年の中で1991年~1994年のものを取り揃えています。最近のものに2~3万円出すのなら,これらに4万円払うほうがはるかに価値があると思います。米国でも安いところで200ドル前後で出ているところはありますが,300~400ドルの店も少なからずあるので,値段よりも店を信頼できるかどうかで考えたほうがいいと思います。

1991~1994年の中でどれを選ぶかは悩ましいところですが,Wine Advocate誌のレビューを見る限り,今飲むなら15年以上持つと書かれた1991年,あるいは1992年。もうしばらく置きたいなら18~20年持つと書かれた1994年でしょうか(1993年はレビューなし)。



なお,これらより古い1985年というのもありますが,これについてはParkerは1995年の時点で「90年代のもの方がずっと品質が上がっているように思われる」と書いているので,あまりお勧めではありません(WA88点)。
Date: 2008/0215 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
京橋ワインは楽天市場のワインショップの中でも「煽り文句」の強烈なところで,普段は避けて通っているのですが,珍しく(?)煽り文句以上にちゃんとしていそうなワインを見つけました。ワイナリ価格が30ドルで米国の小売で22ドル程度なのが税込み2184円ですから文句なく格安です。

ショップのページには書いてありませんが,このワインWine Advocate誌できちんとレビューされています。
"A textbook Merlot, this medium-bodied 2001 offers aromas of dried herbs, coffee beans, and cherry cola in a soft, easy-to-drink as well as understand style. Enjoy it over the next 3-4 years."
From Wine Advocate # 150, Dec 2003

ということでしごくまっとうなワインであることが分かります。飲み頃は2007年くらいまでとのことなので,置いておくよりもすぐに飲んでしまった方がいいでしょう。今日(2月15日)までは全品送料無料だそうです。

Date: 2008/0215 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
さぼっていたわけではないのですが,カリフォルニアワイン関連でいろいろなニュースが出ているので,まとめて紹介しておきます。順番は適当。特に時系列でもありません。

●Kistler,株式の一部を売却
 Kistler Vineyardsが株式の一部をDurell VineyardのオーナーであるBill Price氏に売却したとのこと。ワイン作りの体制などに変更はありません。Price氏は結構な投資家でDurellも1998年に購入したもの。このほか2002年にThree Sticksというワイナリを作ったり,BeringerをNestleから買ってFoster'sに売却したり,Arrowoodなどのグループ買収に動いたり,といった積極的な活動をしています。今後はKistlerのピノノワール用に畑を買うことなどをもくろんでいるようです。

●SF観光地のど真ん中にワインバーなどの施設登場
 サンフランシスコのギラルデリ・スクエアといえばフィッシャーマンズ・ワーフ観光でも定番のところ。ここにCellar360という施設ができました。ワインバーやワインの販売のほか,ワインのクラスを開催したり,デリがあったり。ワインのプログラムにはナパのCOPIAが協力しているそうです。6000スクエアフィート(約557m2,約168坪)というかなりの広さです。

●SFに二つ目のワイナリ,ナショナルパークの中に
 サンフランシスコに二つ目のワイナリができるそうです。名前はFoggy Bridge。名前から想像できるようにGolden Gate Bridgeの脇にあるPresidioの中。ナショナルパークの中のワイナリは初めてだそうです。ワインメーカー兼プロジェクトのパートナーであるのがDaryl Groom氏。Geyser Peakのワインメーカーを15年務めたあと,Constellation Brandsの買収によってフリーになっていました。建物は1921年に航空機の格納庫として作られたところなのでかなり広いようです。ワイナリ設備のほかテイスティング・ルームやレストランなどが出来る予定。ブドウはLivermoreから運ぶそうです。

●Tim Mondaviの復活
 Mondavi家の次男でRobert MondaviのワインメーカーだったTim MondaviがContinumという新しいワイナリでワインを作りました。3月の出荷で1000ケース,1本130ドル。Cabernet Sauvignon,Cabernet Franc,Petit Verdotのブレンドだそうです。将来は3000ケースまで増やし「小規模なOpus Oneを目指す」そうです。将来はSonoma Coastのピノも考えているそうですが,かなり時間がかかりそうです。

●Schramsbergの創設者Jamie Daviesが逝去
 スパークリングワインで有名なSchramsbergを作ったDavies夫妻のJamie Daviesさんがなくなりました。享年73歳。夫のJack Davies氏は1998年に亡くなっています。しばらくパーキンソン氏病で闘病を続けていたそうですが,それにしてもまだ若いですよね。ナパで本格的なスパークリングワインを作ったパイオニアであり,人格的にも愛されていた人なので,ショックが広がっているようです。現在子供たちは係争中ですが,そんなことしている場合ではないと思います。

●Merlotの復権
 Sidewaysのブームの後,Pinot Noirが勃興する一方で,Merlotの凋落がささやかれていたわけですが,2007年12月7日までの1年間のMerlot売上は前年の6%増とついに上昇に向かったそうです。Sidewaysの舞台になったHitching PostもMerlotを出すというのは偶然の一致でしょうか。
Date: 2008/0214 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カレラのセントラルコースト・ピノノワール2006ハーフボトルが柳屋で税抜き1980円で出ています。米国での値段を調べると12~16ドルくらい。そんなに変わらないといえば変わらない値段なのですが,実はフルボトルでも20ドルくらいで買えてしまうところをどう見るか。フルボトルで2500円くらいだったら文句なく一押しなのになあ,と思ってしまうのです。でもハーフボトルは手ごろだし,そこそこの価格ではあるので悪くはないと思います。

どっちかというとシャルドネの1600円台の方が魅力的に感じます。

Date: 2008/0214 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
久々にメゾンカイザーでパンを買いました。ランチ用のパンのほかに1個デザート用のパンを加えるのがちょっと気持ちの贅沢です。

今日は初挑戦のブリオッシュ・シュクレ。ブリオッシュの生地を平たくして砂糖をかけて焼いたものです。

ブリオッシュというとリッチなパンという印象がありますが,意外にも同じリッチ系のクロワッサンで有名なこの店のブリオッシュはあまりリッチ感が強くなく,ときには物足りなさを感じるほど。このブリオッシュ・シュクレはどうでしょうか。

さくっとした歯ざわりで,中は少しだけしっとり。この店のほかのブリオッシュよりバターや卵の味を強く感じます。舌の上で溶けていくよう。表面にたっぷりまぶされた砂糖のため,かなり甘いですが,おいしいです。しっかりした甘さと,さくっとした歯ざわりに,はかなく消えていくようなやわらかさのコントラストがすばらしい。

あっという間になくなってしまったのが残念でした。

ちなみに,バレンタインデーだけあって店内にはチョコレート入りのパンやら,ハート型のマカロンなどいろいろありました。
Date: 2008/0213 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ワインではなく泡盛ですが,昨年末に出た山川酒造の「かねやま1967」。40年というすごい古酒(くーすー)です。限定100本出荷で価格は30万円!。泡盛の古酒を造るとき,通常途中で蒸発した分を新しい酒で補っていく「しつぎ」というのをするのですが,この泡盛は全くしつぎをせず1967年以前から貯蔵していることを確認した泡盛だけを使っているとのこと。最終的には100年ものを目指すため,今回は一部だけ販売するそうです。

いやあ,いいですね。欲しいです。

もっと入手しやすいものでは15年ものが約1万2000円。高いですがアルコール度数がワインの3倍あるので,3倍楽しめると考えたら,案外割安かもしれません。

「飲みやすさではなく飲みごたえのある泡盛」を目指しているというのも好感が持てます。

Date: 2008/0213 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアワインに力を入れているワインショップの1つVin du 268(にろや)が生まれ変わるそうです。
 Vin du 268は、今まで「おいしくたのしく」をモットーにお楽しみ頂けるワインを皆さんにご紹介して参りました。
 昨年11月15日、Crushpadの日本進出を機に、ワインを造るという楽しみも皆さんにお届けするため、クラッシュパッド株式会社と合意。
 今までのVin du 268としてのワイン販売は、クラッシュパッド株式会社 Vin du 268事業部として引き継いで行きます。

 そして、ワインを造るという新しい楽しみも皆さんにお届けするクラッシュパッド株式会社として更に進化して参ります。

とのこと。並々ならぬ決意だと思います。記念にCh. Igai Takahaのワインをいろいろ売り出しています。クラッシュパッド製ではないですが,RP95のSamurai Beautyもセットで割安であります(単体は売り切れ)。
Date: 2008/0212 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
昨年からAshley's Vineyard,Firestone,ナパのMerusと買収を続けているWilliam Foley氏が次の買収先を明らかにしました

今度はワシントン州のThree Riversという中堅どころのワイナリ。販売や宣伝の集約などでFirestoneとの相乗作用を期待しているとのこと。

Foley氏はFidelity National Financial,Fidelity National Information Servicesという2社の会長兼CEOでもあるのですが,昨年両社の株を売却してその資金をワイナリ買収に当てているそうです。

記事によると次のターゲットはオレゴン。Pinot Grigioに興味があるとか。"We are close to a deal on an Oregon winery."ということなので,遠からず明らかになりそうです。
Date: 2008/0212 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Napa Valley Registerの記事によると,Newton Vineyardのオーナーであり,Sterling Wineryの創設者でもあるPeter Newton氏が亡くなったそうです。享年81。

ナパの歴史を見ていくと必ず登場する,重要人物の一人です。最初の奥さんは1970年になくなっていて,Su Hua Newtonさんは二人目の奥さんだそうです。

ご冥福をお祈りします。
Date: 2008/0210 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
たまにはちょっといいワインをと思って開けてみたのが標題のワイン。ワイナリの情報によると生産量わずか46ケース(552本)という貴重なワインです。Takuyaさんがワイン会で飲んだ情報はこちら

Takuyaさんの感想によると酸味が強いということだったのですが,それから1年数ヶ月たって,酸味の印象はほとんどなくなっています。

では何か。

このワイン,カリフォルニアのピノには珍しくブルゴーニュのような獣臭やなめし皮のような香りがします。といってもいやな感じではなく,むんむんと匂い立つ感じ。例えて言えばアントニオ・バンデラス。セクシー系の香りです。色もまだ収穫から3年ちょっとという割にはちょっと褐色が入っていて熟成を感じさせます。するする飲めるというより,なんだかせきたてられるように思わずどんどん飲んでしまいます。普段はせいぜい1/3ボトルなのが1/2ボトルまで飲んでしまったのが好例でしょう。

同じワインをまた手にする機会はないでしょうし,次のヴィンテージ以降はKeefer Ranchは作っていないようなので,ヴィンテージ違いでももう飲めない可能性が高いと思います。まさに一期一会。
Salinia
Date: 2008/0209 Category: イベント
Posted by: Andy
Comments
サンフランシスコのクラッシュパッドでは各種セミナーを開催しています。2月27日はラベルデザインのワークショップ,2月28日はシラーのテイスティングが予定されています。お近くの型でクラッシュパッドでワインを作ることを考えておられる方はぜひどぞ。

クラッシュパッドねたでもう1つ。サンフランシスコ・クロニクル紙で高評価を得たワインを公表しています。ゴールドあるいはダブルゴールドを取ったワインは以下の通り。
* Damian Rae Winery 2005 Napa Valley Cabernet Sauvignon - Double Gold
* Sol Rouge 2005 Santa Barbara Syrah - Double Gold
* Bohemian Vineyards 2006 Pinot Noir - Gold
* Nicholls Wine 2005 Santa Maria Valley Pinot Noir - Gold
* Sol Rouge 2006 Russian River Valley Viognier - Gold
* Vie Winery 2006 Les Amours Santa Barbara Syrah - Gold
* Vie Winery 2006 L'Entranger Zinfandel / Syrah Blend - Gold
* Vie Winery 2006 Mendocino Alder Springs Syrah - Gold

Date: 2008/0208 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Spectator誌の2005年のカリフォルニアPinot Noirの評価で,Santa Lucia Highlandsが高得点の割合が高いという結果を先日紹介しました。そのSanta Lucia Highlandsについて今度は,Robert ParkerのWine Advocate誌がどう評価しているかを調べてみました。

具体的には,代表的な畑であるPisoni,Garys',Rosella'sについてワイナリごとのパーカーの得点を調べ,グラフにプロットしました。暫定得点で幅を持たせている場合は中央値を採用しています。

まずは大御所Pisoniの畑から。
Pisoni
本家本元であるGary PisoniのPisoniがかなり高得点を続けていますが,Gary Franscioniの方のRoarも2004,2005年はトップになるなど健闘しています。90年代を見ると高得点を続けていたのはOjai。2001年を最後に作るのをやめてしまったのが残念なところです。Siduriは個人的にはPisoniの中では普通かと思っていたのですが,意外に高得点を続けています。逆に,意外なほどの低得点が続いているのがTestarossaです。

また,ヴィンテージとしては2004年に高評価のワインが集まっています。

次に,Garys'に行きましょう。
Garys'
17ワイナリと数が多いので見難くてすみません。2004年,2005年と94点を続けているのはRoar。似た色と形になってしまって分かりにくいのですが,Kosta Browneは2005年に86点があるだけです。CapiauxがほとんどRoarと同じような動きで競っています。2番手グループはSiduriに,これも本家であるLuciaあたりでしょうか。

最後にRosella's
Rosella's
トップを続けているのは本家であるRoar。同じワインメーカーであるSiduriも好調。わずかながら下にMorganが続きます。
Kosta Browne,August West,Loringといった人気ブランドは意外と低得点でした。

結論としては,やはりブドウ畑の持ち主であるPisoni,Lucia,Roarが全般に高評価であることが分かりました。

また,これらの畑の中ではPisoniの評価が全般に高く,次いでGarys',Rosealla'sといった感じです。
Date: 2008/0207 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
オーボンクリマといえばかつてはカレラと並び賞されたワイナリですが,一時のカレラと同様,最近日本では影が薄くなってしまったようです。ワイン評論家からの評価も,他のサンタ・バーバラ地域のワイナリがめきめき伸びているのと比べるとちょっと停滞気味。

ここのピノの特徴は酸が強いこと。昨秋のカリフォルニアワイン グランド テイスティングでいくつか試飲したときも,その特徴は変わっていないように感じました。これを是と取るか非と取るかで評価が大きく分かれそうです。

今回柳屋でサンタマリアヴァレーの「ミッションラベル」ピノが税抜き2980円という価格で出ています。これは日本専用のボトリングなので米国の価格と比較できないのですが,これより1ランク落ちると考えられる(AVAでなくカウンティ表記の)サンタバーバラ・カウンティものがワイナリ価格で21.50ドルですから,おそらくお買い得といっていいのだろうと思います。

フラグシップのイザベルも7800円と値引きされていますが,これはワイナリ価格50ドルなのでもうちょっとのがんばりを期待したいところ。


Date: 2008/0207 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
米国のUnder Development社が発売したThe Wine Rackという製品。名前からはワインボトルを置く棚のようなものを想像すると思いますが,実は下の写真のようなもの。
Wine Rack
ブラのカップの部分がポリエチレンの袋になっていて,そこにワイン1本分750mlの液体を入れられます。脇にストローが付いていて,それでワインを飲めるという寸法。ブラのサイズにして2カップ分“水増し”して見えるそうなので,そちら方面で悩んでいる方にも朗報かも(笑)。値段は29.95ドル。英国のショッピングサイトの写真が分かりやすいのでそちらにリンクを貼っておきます。

じゃあ男はどうしたらいいかって? 男性にはビール腹という協力な武器があります。それを使えばいいのです。同じUnder Development社のまさに「Beerbelly」という製品がそれ。
Beerbelly
仕組みはWine Rackと同じ。服を着たらただのビール腹にしか見えません(笑)。
ビール腹
価格は34.95ドルと少しお高くなっています。またオプションで中身が温まらないようにするアイスパック(9.95ドル)もあります。これがあればアルコール持ち込み禁止のところでも,もう大丈夫ですよ(笑)。

良い子は決してまねしないでね。
Date: 2008/0206 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
毎年ZAPのレポートを書いているブログVinographyがようやく今年のを出してくれました。いつもの年よりテイスティングした本数は少なかったそうです。ここでは10点満点で9.5以上のワインだけ転載します。
"WINES SCORING BETWEEN 9.5 and 10
2006 Outpost Estate Wines Zinfandel, Napa Valley, Howell Mountain $45
WINES WITH A SCORE AROUND 9.5
2006 Cline Cellars Big Break Vineyard Zinfandel, Contra Costa County $25
2006 Cline Cellars Live Oak Vineyard Zinfandel, Contra Costa County $25
2006 Downing Family Vineyards Fly By Night Zinfandel, Oakville $35
2005 Scott Harvey Wines Scott Harvey Vineyard 1869, Amador County $38
2006 Rosenblum Cellars Monterosso Vineyards, Zinfandel, Sonoma $45
2000 Saxon Brown Wines Casa Santinamaria Vineyard Zinfandel 110 yr old, Sonoma Valley $100
2005 Storrs Winery & Vineyards Lion Oaks Vineyard Zinfandel, Santa Clara $32
2006 Turley Wine Cellars Hayne Vineyard Zinfandel, Napa Valley $75
2006 Woodenhead Guido Venturi Vineyard Zinfandel, Mendocino County $30
2006 Woodenhead Valenti Vineyard, Mendocino County $??"

The Best Zinfandel in California: Tasting at ZAP 2008 - Vinography: A Wine Blog

コスト・パフォーマンスの高いZinfandelを作ることで知られているソノマのCline(2007年初頭にはシャープの太陽電池のCMでも使われました)が2本9.5に入っているのが目立ちます。Big Break Vineyardの方はヴィンテージ違いで日本でも売っています。Zinfandelも単一畑物が増えたせいか,日本で売っているものは少なくなった感があります。その中でこれは貴重。

9-9.5点と評されたBrownのNapa Valleyも国内に入っていますがこれもヴィンテージ違いでちょっと残念です。
Date: 2008/0206 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ワインブログFermentationに,Wine Spectator誌のレイティングによる2005年のカリフォルニア・ピノノワールの評価をまとめた記事が載っていました。

せっかくなのでグラフ化。
2005ピノ

FermentationのTom Wark氏は自身の好みであるAnderson Valleyで90点以上の比率が高かったことを喜んでいますが,僕はそれよりもRussian River ValleyとSonoma Coastのレビュー数の多さに驚きました。RRVだけで179本とカリフォルニア全体の43%。16%のSonoma Coastを加えると6割近くにも達します。実際の生産量の比率が分からないのですが,まさかこの両地区で6割ということはないだろうと思います。

Anderson Valleyと高得点ワインの比率で競っているのがSanta Lucia Highlands。ここの地域はPisoni,Garys',Rosella'sなど有名畑のワインがかなりいろいろ出ているので,なるほどという感じがします。一方で,Carnerosの低さはちょっと衝撃的なほど。10年前はカリフォルニアのピノといえばRRVとCarnerosだったのに,どうしてしまったのでしょう。
Date: 2008/0206 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
先日,コスコ(コストコ)に行ったら久々にポートベロ・マッシュルームを発見。懐かしくなって思わず買ってしまいました。4個で980円ですが,1個の直径が20cmくらい,厚さが一番厚い部分で5cmくらいありますから,安いと思います。

そのまま焼いてステーキとして食べる方法や,詰め物をしてオーブンで焼く方法などもあるようですが,まずはシンプルに薄切りにして,オリーブオイルとコスコのガーリック・マーガリン,白ワインで炒めました。

炒めたら半分くらいの大きさになってしまいますが,それでも存在感あります。普通のマッシュルームより味が濃く,うまみもたっぷり。ワインのおつまみとしても最高でした。

今日は,残ったのをぶつ切りにして同じように調理して食べたのですが,薄切り(厚さ1cmくらい)とぶつ切り(厚さ5cmくらい)だと,味が変わることを発見しました。薄切りの方が味が染みておいしいだろうと思っていたのですが,ぶつ切りだと中の果汁?がたっぷり。上手に焼けた肉で肉汁が出るように,噛むと中から汁がじゅわってでてきて,むちゃくちゃ美味です。うま~。

見かけたらまた買おう。調理にも使うのでワインも開けましたがそれは後日(料理に使うのだからそんな高級品ではありません)。
Date: 2008/0204 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
前に書いたLong Meadow RanchのRanch House Redを飲みました。

ワイナリのWebサイトには
LMR Ranch House Red is an "E-Z" drinking wine perfect for a gathering of family and friends. The label features one of our first Appaloosa horses, "E-Z", who also worked as Ted’s personal horse. We felt that his (the horse's) relaxed, good-natured temperament perfectly captured the spirit of this “easy” drinking red wine.

と紹介がありますが,この通りとにかく飲みやすいワインです。ミディアム・ボディで癖がなく,するすると飲んでしまいます。むちゃくちゃおいしいとか,「すごい」っていうワインではないですが,普段飲みにはいいワインです。

Date: 2008/0203 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
コッポラの新シリーズ,ディレクターズ・カットのピノ・ノワールが神の雫のコラムで紹介されていました。このワイン,Wine Library TVでも取り上げられていたのですが,Gary Vaynerchukは83点というかなりの低得点を付けています。
VaynerPAZZZ; COLOR-dark; NOSE-some dark cherry; little hint of Tabasco sauce; subtle strawberry components as well; TASTE-cherry/strawberry pie; too hot on the finish which makes it awkward; over time, the alcohol could tone down and bring out more fruit, but it's a PAZZZ now; GV-83

日本人の舌には合うのかどうか気になります。


Date: 2008/0201 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
1月と言えばZinfandelの月だったのですが,Zinfandelのことは書かなかったですね,そういえば。どうしても話題的にはピノに押され気味です。

なぜ1月がZinfandelの月なのかと言えばZAP(Zinfandel Advocates and Producers)というお祭りが開かれるから。年に1度,サンフランシスコで開かれるこのイベントが,Zinfandelの一つのバロメータです。

ことしはなぜかZAP関連の記事が少なく,パーカーの掲示板でも不審に思うスレッドが立つほど。実際,記事らしい記事といえばWine Spectatorに載ったものくらいで,これも2006年のヴィンテージに言及する程度で個々のワインの話は避けています。ブログでは,元SFクロニクル紙記者のW. Blake Gray氏の奥さんが書いているのが,よくまとまっていて目に付く程度。ここにも書いてあるように参加費が非会員の場合で125ドルと高騰してしまったのが一つの原因かもしれません。

以上がZAPの話。もう一つは上記のWSの記事にもさらっと書いてありますがZinfandelの3Rの一つと言われるRosenblumが飲料業界の巨人Diageoに買収されたこと。DiageoはこれまでBV,Sterlingを初めとして,2004年にはChaloneのグループを買収するなど,現在では30あまりのブランドを持っています。Rosenblumはハイエンド強化のために買収したとのこと。同ワイナリ,2005年にはWine Spectator誌のWine of the Yearで5位のワインを出すなど,力は十分にあります。今後もワインメイキングのチームは変わらないそうです。
Date: 2008/0131 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
Press Democrat紙のブログによると,ワイナリ設備をコッポラに売却したChateau Sourverain(スーヴェラン)がHealdsburgに新しいテイスティング・ルームを開いたそうです。

ここのワインはコスト・パフォーマンスが高く,特にカベルネはお勧めです。

Souverain Tasting Room

* 208B Center Street, Healdsburg
* 707-433-2822
* Open daily 11 a.m. to 6 p.m.

Tasting options include:

* $5 sampling of five current releases
* $10 sampling of red wines only, both current and library
* $10 cheese pairings

とのこと。
Date: 2008/0131 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
最近,1500円台とお安くなっているカレラのシャルドネ・セントラル・コーストを飲んでみました。

Mt. HarlanのAVA名が入ったワインと異なり,Central Coastのワインはほとんどが購入したブドウで作られています。裏ラベルに畑の名前も書いてありましたが,Santa Clara Countyの畑が半分近くというのがちょっと意外でした。Caleraの自社畑ブドウは1%だけ入っています。

まずびっくりしたのはキャップを取るときです。金属のキャップシールを切り取ると,その下から出てきたのはガラス栓。確かにガラス栓に変えたというのは聞いていましたが,実際に見ると結構驚きます。そして,ちょっと開けにくいです。栓がボトルと同じ太さなのですべりやすくて…ちょっとでも太く作ってくれると随分開けやすくなると思うのですが。

肝心のワインですが,色はやや濃い目。香りは割とストレートなトロピカル系。口に含むとハチミツを強く感じます。しかし決して甘いワインではなくきちんと引き締まった印象。おいしいです。締まるべきところは締まり,出るべきところは出たワイン。やや単調なのは否めませんが,この価格帯でそこまで期待するのは無理でしょう。

二日目はやや味がぼやけた感じ。三日目はそのまま落ちていくのかと思ったら,また意外にも香りがカムバックしてきていました。実は二日目だけは普段赤ワインに使っている大ぶりのグラス(リーデルVinumのCabernet用,昨年Pinot用を割ってしまったので今はこれしかないんです(T_T))を使ったのですが,そのせいもあるかもしれません。また,室内の涼しいところ(気温10度くらい?)においていたのですが,もうちょっと冷やした方が楽しめたかもしれません。

いずれにしても,値段を考えたら十二分に楽しめるワインでした。お勧めです。
Date: 2008/0130 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
最近では星新一の伝記で話題を呼んだ最相葉月さんの本です。平成14年の東京大学応援部を舞台にしたノンフィクションです。

ノンフィクションなのにタイトルには「物語」。筆者はその理由を明記していませんが,私はこれが応援部という一種の“おとぎの国”の話だからなのだろうと思います。体育会でありながら,他者の応援という間接的な形でしかスポーツにかかわれない応援部はそもそもの成り立ちが微妙な上に,東京大学においては勝利という形で報われることがほとんどないため,「応援」そのものの美学を追求せざるを得ない立場にあります。

そして,事実は小説より奇なりといいますが,この年の応援部も,筆者のために作ったかのようにドラマチックです(もちろんそんなことあるはずもありませんが)。

ネタばれになるので,これ以上は書きませんが,僕はこの本を読んで不覚にも涙が止まらなくなりました(しかも電車の中で!)。

スポーツ物が好きな人ならはまれると思います。

なお,単行本と2007年に出た文庫本がありますが,文庫本にはおとぎの国のその後についても報告があるそうです。どうやら本当に,おとぎの国になってしまったらしい。登場人物の写真を使った単行本と,かわいい絵になってしまった文庫本との落差もそのあたりにあるのでしょう。


Date: 2008/0130 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
Wassy'sの兄弟ショップパシフィック・ワイン・セラーズで,訳あり品のセールをしています。ラベルに傷があるなどのものですが,ワインの中身には影響ありません。自家用であれば全く問題ないはずです。価格はどれも現地価格並みと言っていいです。

Date: 2008/0129 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
Comments
WineMapというプロジェクトがソノマで始まりました。ソノマのブドウ畑やワイナリ,テイスティング・ルームなどを地図情報にし,Google Earthなどで見られるようにしようというものです。

現在は情報を収集している段階。サービス開始は3月の予定だそうです。ただ,今でもGoogle Earth用のKMLファイルが公開されており,なかなか楽しめます。

KistlerとRitchieの畑

サイトには,このほかに画面サンプルとして標高や傾斜などが分かる地図も載っています。実際にサービスが始まったらかなり役に立ちそうです。
Date: 2008/0126 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
昨年も書きましたが,ヴァレンタインだからカロン・セギュールというのはいかにも芸がない感じ。やっぱりカリフォルニアから選びましょう,ということでヴァレンタイン向けワインを三つ。

気の置けない人へのプレゼントにも使えそうなのが,安い店では1000円台というカジュアルな価格帯のイル・クオーレ。ラベルはダン・リジーというアーティストによるもので,なかなかポップです。


ヴァレンタインさんという人がオーナーなのがValentine Vineyards。Wassy'sでは2000年が2700円。ワイナリ価格は2000年は16ドルですが,2001年からは28ドル以上するので,なかなか安いです。


オーナーのお父さんがヴァレンタインという名前だったことから名づけられたのはTerra Valentine。サンジョヴェーゼ・ブレンドのAmoreはラベルもおしゃれです。
Date: 2008/0125 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ウメムラの「社長のセラーから」というページにViaderの1997年が出ていました。Wine Spectatorで2000年に年間2位(1位はSolaia 1997)を取ったワインです。WSのレイティングは97,Wine Advocateでは92点です。Robert Parkerは「It is a wine of exceptional finesse and elegance, yet undeniable richness and intensity.」と書いています。濃いCabが苦手な人にとってもこれはおいしいと思います。飲み頃は2001~2018年ということなので,まだまだいけるでしょう。

米国ではハーフボトルで100ドル,フルボトルで150ドル以上が現在の市場価格ですから,それよりもちょっと割安です。

Date: 2008/0125 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
KistlerのChardonnayDurell 2003が税抜き16000円で出ています。米国の小売価格は90~150ドルなので一番高いレンジと同じくらいですが,国内ではかなり安いほうではないでしょうか。Wine Advocate誌のレイティングは(90-93)。

Date: 2008/0124 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
六本木ヒルズに出かけるついでにSAVOY(サヴォイ)麻布十番店に行きました。ここは中目黒にあったナポリ・ピッツァの名店SAVOY(現聖林館)の支店。SAVOYと同様,マルゲリータとマリナーラのピッツァだけを出します。ランチはサラダとエスプレッソが付いて1000円。ディナーだとピッツァだけで1500円ですからなかなかお得です。

場所は麻布十番といってもほとんど六本木ヒルズの近く。麻布十番の商店街をずっとヒルズ方面に歩いていって左側。有名な「饂飩くろさわ」の少し手前です。

店内は丸くなったカウンターが8席と,脇に小さなテーブルが一つ。入って10人という小さい店です。カウンターの内側にピッツァを作る台があり,釜が右奥にでんと構えます。

サラダはレタスにプチトマトのシンプルなもの。オリーブオイルにヴィネガー,塩しか入っていないと思われるシンプルなドレッシングが秀逸。ヴィネガーの強めの酸が食欲を掻き立てます。

サラダを食べている間に,おもむろにピッツァ作りが始まります。目の前でこれが見られるのも楽しいところ。粉の山に埋もれていた生地を取り出し,中央に窪みを付けて,外に広げていきます。最後に周囲に垣根(生地の盛り上がったところ)を作って生地ができます。ここにトマトソースを塗って,バジルを3枚ほど乗せ,一握りほどのモッツァレラ・チーズをばらまきます。最後にたっぷりとオリーブオイルをかけたらいよいよ釜に投入。

ピッツァが釜に入ると職人さんの目の色が変わるのが分かります。焼き加減を見張ること1~2分。ほどよい焼き色が付いたピッツァが出てくるとすぐに席に運ばれます。これだけ真剣に作ってもらったら,食べるのも真剣にならなければ。

熱々のピッツァをナイフで切りながら口に運びます。まずは中央。まだ生地がパリッとしており,モッツァレラ・チーズのジューシーさとのコントラストがすばらしい。外側はトマトソースが中心。軽い酸味ともちもちっとした「垣根」の部分の食感が,また別のコントラストをなします。

中央がパリッとしているのは最初の1枚だけ。後はしなっとしたところを丸めて口の中に投入。モッツァレラ・チーズとオリーブオイルと絡まって美味です。バジルの存在感はあまりありませんでしたが,中のジュワッ,外のモチモチッを順番に楽しんでいるうちにすぐになくなってしまいました。

ウェイトレスさんに「お代わりいかがですか」と聞かれましたが,腹八分目に抑えるため自粛(ちょっと心が揺らぎました)。ほかのお客さんはお代わり聞かれていなかったのは真剣にピッツァと向き合ったのが評価されたのか(笑)。

エスプレッソはイタリア式に砂糖がたっぷり入ったもの。あまり混ぜすぎずに,下の方の甘みを楽しみました。

お代わりに若干後ろ髪を引かれるところはあったものの,満足でした。

Date: 2008/0123 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
404 Blog Not Found:良いブロガーの見分け方x10に便乗して。ひまじゃないけどひまねたです(笑)。

1. blogに対して情熱がある――○
情熱あると思います,多分。何が情熱かっていうとあれだけど,カリフォルニアワインの情報をコンスタントに発信する手段として,これがベストだと思っているので続けています。まあ初代ブログから考えたらもうじき丸5年だから,よくやっていますよね。

2. 仕事場でも趣味で書くぐらいが必要――△
昼休みにサクサクと。

3. 技術的な話題に限らず、話し出したら止まらないような人が良い――○
人見知りしますし,無口なほうだと思いますが,実は話をするのは好きでもあるし,微妙ですね。人の話を引き出す方が向いているのでちょっと違うかな? 「促されても返せない人は駄目」とありますが,それはないですね。

4. 自分で勝手に学び続ける――◎
はい,勝手にやってます。機能拡張もときどき。Google Mapsとか楽天APIとか助かってます。早くGoogle Chartで日本語が通るようになってほしい。というか聞かれているのはそういうことではないか?

5. 目的を達成するために最適な技術を選べる――◎
選んでいるつもり。ブログ・サービスもいくつか手を出してみたことがあるけど,続きません。

6. 自分が正しいと思わない意見に付和雷同することを不快に思う人が良い。――◎
そもそも付和雷同が嫌いですから。

7. 多くの話題で会話が可能で、賢いように思える人が良い――○
賢そうと思われているような気がします(自分で言うなって)。

8. 大学/会社に入る前からblogをやっている人が良い――×
そんなに前からありませんから。Webもなかったし。あえて言うならパソ通? これは会社入ってからでした。

9. 履歴書に書かれていない経験が多い人が良い――◎
趣味は多いと思います(アメフト,ダイビング,水中写真,三線,碁?,プログラミング,そもそもワインも趣味ですし)。

10. 職務とは関係がない関連技術に関する知識が豊富にある――◎
職務と関係がないことの方が詳しいかもしれません(笑)。

結果:
◎…5,○…3,△…1,×…1
ということで結構いい線行っているのでは?
Date: 2008/0123 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
このところ,安旨ワインというと必ず名前が出てくるワインの一つがCycles Gladiator。Rex-Goliath(レックス・ゴライアス)で一世を風靡した(同ブランドはConstellation Brandsに売却)Hahn Estateが始めたブランドです。SFクロニクルでも取り上げられたことは以前記事に書きました

最近,カベルネはあまり飲まないのですが,たまにはと思って買ってみました。

色は深いガーネット。ただ,向こう側が見えないような濃い色ではなくクリアです。香りはスミレなど意外に華やか。カベルネによくある濃いインクのニュアンスはかなり控えめです。味わいもバランスのよさが目立ちます。ミディアム・ボディで飲みやすいワインです。これだったらリピートしてもいいです。

二日目は香りが落ちて,味わいは甘みが前面に出てきていました。まずくはないですが,1日目よりはちょっと苦手な感じ。三日目はボディのふくらみが落ちて,味わいが全般に平板になってしまいました。ただ,このワイン,飲んでいるうちに結構ニュアンスが変わってきます。三日目も最後の方はよくなっていました。ただ,全体的に見たらできたら1日,長くても二日で飲んでしまった方がいいワインだと思います。

なお,SFクロニクルの記事では次のようなエピソードも披露されています(太字引用者)。

These are not charity picks. I like these wines. Recently, after tasting a couple dozen bargain reds in the morning, I had roast lamb for dinner. I opened two Pinot Noirs that cost more than $125 combined. After a few sips of each, I went into the kitchen for the best two bargain wines from that day (Hangtown Red and Cycles Gladiator Cabernet Sauvignon, see accompanying list) and drank those the rest of the night - they were just better.

合わせて125ドル以上するピノがその後どうなったのか気になりますが,とても飲みやすく,いいワインだと思います。

Date: 2008/0122 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
JancisRobinson.comによるとSea SmokeのワインメーカーであるKris CurranがWilliam Foleyに引き抜かれたそうです(関連記事1関連記事2関連記事3関連記事4)。この最後の記事で「Bill Foleyからはしばらく目が離せないかもしれません」と書いていますが,本当に矢継ぎ早の動きです。
"Curran is the new winemaker at Foley Estates Vineyard & Winery, in the same Sta. Rita Hills appellation of Santa Barbara County in which Sea Smoke is located. She will oversee Bill Foley’s Foley and Lincourt brands and a new label, Two Sisters, and consult for other brands in the Foley Wine Group, including Firestone, also in Santa Barbara, and Merus, in Napa Valley."

Sea Smoke winemaker lured by Foley - JancisRobinson.com
引用したように,CurranはFoley,LincourtのほかAshley'sの畑の新ブランドTwo Sistersを担当するほか,FirestoneやナパのMerusのコンサルティングも行うそうです。まさにグループ全体のワイン作りにかかわるわけですね。Curranは彼女自身のワイナリも別に持っていますが,そちらに割く時間があるのかどうかちょっと心配です。

また,Sea SmokeはアシスタントのDon Schroederがワインメーカーに昇格,Foley/LincourtのワインメーカーだったAlan Philipsは自身のブランドをはじめるとともにBuelltonのカスタム・クラッシュ「Terravant」でワイン作りを指揮するそうです。

根拠があるわけではないのですがSea SmokeとKris Curranは一体のように思っていたので,今回の移籍には正直驚かされました。
Date: 2008/0121 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
1976年の「パリ試飲会」(パリスの審判)をテーマに二つの映画が製作されるという話を前に書きました。このうち,アラン・リックマンが出演する「Bottle Shock」がSundance Film Festivalで公開されました。

トレイラーは公式サイトで見られます。YouTubeの予告編を貼っておきます。



こちらにはレビューもありますがかなり厳しい評価です。焦点が定まっていないというのは確かにありえそうなこと。この映画はChateau MontelenaのBo Barrettが監修しており,Boと当時のワインメーカーであったMike Grgichの間に未だに確執があることは知られています。試飲会の主役であるスパリエも,この映画よりではありません。こういった背景が,映画にも現れてしまったのだとしたら残念なことです。
Date: 2008/0121 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
以前の記事に書いた「ジュリエンヌ・カッター」,ようやく使う機会がありました。



我が家の定番メニューである「ビビンバ」用のナムルもどきを作るのに,ニンジンを千切りにするのですが,今まではこれが一番の鬼門。時間はかかるはイライラするは,千切りだけ妻にお願いすることもしばしば。昨日はニンジン2本をこれを使って数分で千切りにできました。さすがに最後の方はやりにくく,無駄になってしまう部分がちょっと多かったのは否めませんが,太さも均一。これは予想以上に満足できました。刺身の「ツマ」作るのにもよさそうです。
Date: 2008/0121 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
シマウマ柄のラベルで日本でも人気があったHarrison。オーナーのリンジー・ハリソンさんは2002年を最後にカリフォルニアでのワイン作りをやめ,故郷のニュージーランドに帰っていました(以前の記事)。そちらで新しく作ったピノ・ノワールがリリースされています。ラベルはやっぱりシマウマ(笑)。好きなんですねえ。



下二つはカリフォルニア時代のワインです。
Date: 2008/0119 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ナパにロング・メドゥ・ランチというワイナリがあります。日本ではあまり知られていませんが,ナパのワインが高騰してしまった今,50ドル程度のカベルネの中では良質なものを作っているとパーカーの掲示板あたりでも評価されています。Wassy'sのメルマガにそこのことが載っており,僕もあまりよく知らなかったので,大幅に引用させていただきます(太字は引用者)。

まず、耳慣れない言葉ですよね、[メドゥ]Meadow:牧草地という意味です。そして、[ランチ]これはLunch:昼食ではありません。Ranch:大牧場、大農場を意味するんです。

そう、ここはワインだけを作っているのではなく、その広大な農地の中でブドウを栽培し、ワインも作っているんです。

そして、完全オーガニック。アメリカのオーガニック団体の認定も受けています。この牧草地の安全な草のみを食べて育った牛やにわとり(そしてその卵)は大人気で、アメリカ中の一流シェフがわざわざ指定してここの食材を使用する程です。超こだわり食材ってヤツですね。

何より私がびっくりしたのは、2005年に導入した、ソーラー・パワーシステム(太陽パワー)!!!なんと、650エーカーの農場に加え、ワイナリーの総ての電力をこの自家ソーラーシステムで賄ってるそうです。

農場や、ワイナリーって皆さんが思っている以上に電力を使用するんです!!(私も昔、働いていたヴィンヤードの電気代をどないかして安くあげられナイか悩んだもんです。)

そして、それだけじゃない、農場&ヴィンヤードで使う農機具の燃料は今話題のバイオ・オイル!!!(えーーー、知らへんのー?さぁ、すぐに検索してっっ!コレは知っとかなアカンよ。) ヴィンヤードの霜防止ヒーターも灯油は使わずプロパンを使う念の入れ様!

また、野生の動物保護にも力をいれ、広大な敷地内では鷲やコヨーテきつねやアライグマなどが見られるそうです。スゴイなそれ!

日本ではイマイチ知名度の低いこのワイン(あ。言うたらあかんかった?)ですが、アメリカの有名シェフ達にはとにかく大人気なのです。

美味しい農園でそだったブドウから作るワインは美味しいです。この逆はありえませんから。

では、ここで元オーガニック農婦からのお願い。自分で環境保護の運動を始めるのは面倒かもしれません。でもこういった活動をしてる人達のワインを楽しむ事で環境保護に参加してる事になるんです。そして働いてる人達がそれを励みにがんばるものなのです。オーガニック農業とかしんどいからねぇ(T_T)

ワインに付いて言えば,前述のようにカベルネは50ドル程度の価格帯の中では高く評価されており,ランチハウス・レッドというカベルネブレンドも19ドルという価格で「上級デイリーワイン」として評価されています(CellarTrackerの検索結果)。そして,Wassy'sの値段もほぼ現地価格の2280円。ソーヴィニヨンブランもワイナリ価格が18ドルのものが2100円。

話題の「ビオディナミ」ではありませんが,良心的な生産者に,良心的な価格の「自然派ワイン」。いいのではないかと思います。僕もポチッとしました。

Date: 2008/0118 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
第2回となるカリフォルニアワインの名誉の殿堂をThe Culinary Institute of Americaが発表しました。昨年は存命者がRobert Mondavi一人だったのに対し,今年は3名が選出。また,選出方法もワイン・ライター40人が選ぶ形に変わりました。

選ばれたのは以下の8人(7組)。

a. Ernest and Julio Gallo
b. Paul Draper
c. Miljenko "Mike" Grgich
d. Darrell Corti
e. John Daniel Jr.
f. Louis P. Martini
g. Carl Wente

昨年同様クイズにしてみますが,ワイナリの名前が入っている人が多いので,ちょいとひねってます。難しいかな?

1. パリ・テイスティングの勝者
2. 「テロワール」のパイオニア
3. 家族経営として続いている最古のワイナリ
4. サクラメントのワインショップ・オーナー
5. ワイナリ創設者の息子として後を継いだ
6. ワイナリ創設者の親族として後を継いだ
7. 世界最大のワイン会社を作った

検索はしないで考えてくださいませ。
Date: 2008/0118 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
RavenswoodのZinfandelは日本でも有名どころの中では入手しやすい方です。ただ,単一畑ものになるとかなり入手困難だし,値段も高くなります。Vin du 268でRavenswoodの単一畑Zinfandel4種がいずれも3580円。米国の実売は20ドル強くらいからなのでそれよりはやや高いですが,中心的な価格帯は29ドルくらいなので,それと比べれば結構安くなっています。参考のためWine Advocate誌で一番評価が高いのはTeldeschiの89-91点です。

また,Wassys'ではRavenswoodのフラグシップであるOld HillのZinfandelがこれも現地価格に近い5000円と格安。ただしRobert Parkerのレイティングは85-88。「The motto at Ravenswood used to be “no wimpy wines,” but with this cuvee, one has to ask “where’s the beef?”」などとかなり厳しく書かれています。

Date: 2008/0117 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Press Democratの記事によるとBeringerのワインメーカーを30年以上にわたって務めたEd Sbragiaが,ついにBeringerを完全にやめたそうです。数年前に故郷であるソノマのDry CreekにSbragia Familyというワイナリを開いたものの,Beringerのワインメーカーも続けるという言わば二足のわらじを続けていました。

昨年,旧Lake Sonomaのワイナリを買い取り,テイスティング・ルームが開けるようになったのを機会に,自身のワイナリに専念する形を取ったようです。後任は長らくアシスタントを務めたLaurie Hook。



SbragiaはBeringerでCabernetが高く評価されていたように,Sbragia FamilyでもCabernetを数多く作っています。そのほかはMerlot,Zinfandel,Chardonnay,Sauvignon Blanc。Pinot NoirやSyrahといった最近人気の品種がないのが「らしい」感じがします。

Sbragia FamilyではEdは長男のAdamとワインを作っており,2005年にはSFクロニクル紙でWinemaker To Watchに選ばれています
Date: 2008/0116 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
1000円台のカリフォルニア・ピノ・ノワールとしてはレックス・ゴライアスが「最強」の名を欲しいままにしていたわけですが,製造元だったHahn Estateがブランドを売却。その後は本命不在が続いています(自分的に)。そこへHahnが新ブランドCycles Gladiatorで殴りこみ?をかけてきました。

サイクルズ・グラディエーターは既に1年以上前から国内で販売されていますが,カベルネがメイン。ピノもわずかに入っていましたが,今のところ飲むチャンスはありませんでした。

今回は湘南ワインセラーに6本入荷。安定的に入手できそうなら飲んでみるのですが,まだちょっと迷い中(というかカベルネを買ったまま飲んでいないので,まずはそちらを飲んでからかな)。

ちなみに,米国での評価を見ると,値段の割にはかなり高い評価と言っていいと思います(CellarTrackerParkerの掲示板)。



追記:ほかにも売っている店があったので追加しました。
Date: 2008/0116 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
米国では,州間のワインの送付がかなり不自由であるというのは,多くの人がご存知かと思います。禁酒法の流れで,州内における酒類の流通を,特定の業者に限定している州が多いからです。そういった州では他州の業者が郵便や宅配便でワインを送ることが「若年層の酒類購入につながる」などの理由を付けて禁止されています。数年前に裁判所で特定業者への制限が憲法違反だという判断が下されましたが,その後も状況は大きく進展していません。ただ,実際には「サンプル」などの名目や,「アルコール飲料」といった表示を“付け忘れ”たりすることで,アンダーグラウンドの流通があったのも事実です。

オンライン・ワイン販売の大手Wine.comがこの状況に噛み付きました。Wine.comはワシントン州で実際に州外のある業者からワインを購入し,それを違法な販売が行われている証拠としてワシントン州に提出。違法な業者を取り締まってほしいと強く訴えました。

Wine & Spirits Wholesalers Americaがこれに賛同する一方でワインブログとして著名なVinographyが,Wine.comのこの行動に強く反発。同ブログのコメント欄でもさまざまな意見が交わされる状況になっています。

Wine.comが取った行動は大人気ないと思いますが,法律を遵守して事業を進める中で,法律を守らない事業者が横行するのがいらいらする事態であったことは想像できます。一番いいのは州間移送の制限自体がなくなることですが。
Date: 2008/0115 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
今年最初に飲んだワインは誕生日に開けたRoarでした。Roarについて一応説明しておきましょう。MontereyのSanta Lucia Highlands地域を90年代末に一躍有名したのがPisoniの畑。この畑のオーナーGary Pisoniの親友であり「もう一人のGary」とも呼ばれるGary Franscioniが持つのがGary Pisoniと共同所有するのが二人の名を付けたGarys',またGary Franscioni夫妻の畑が奥さんの名を付けたRosella's。Garys'の方はPisoniと同じく「La Tacheか」と言われる“スーツケース・クローン”(海外から荷物にまぎれて不法に持ち込む枝のこと)を植えており,Rosella'sの方はDijonクローンを中心にいくつかの種類を植えていると言われています。このFranscioni夫妻のワイナリがRoarです。

表ラベル  裏ラベル

Roarの名のいわれは上の裏ラベルを参照してください。吹き付ける風と,畑を二分する川の流れの音を「咆哮」に見立てたようです(ラベルにライオンの紋章が付いているのが分かるでしょう)。

さて,2001年から始めたこのワイナリ。今回飲んだ2002は2回目のヴィンテージということになります。Wine Spectatorで91点,PinotReportで93点などの評価を得ています。

色はピノにしてはやや濃い目ですが,最近のピノに比べればまだ少し明るい感じがします。香りはスミレ,イチゴなどを感じます。口に含むと意外にしっかりしたタンニンやスパイスを感じます。甘みは弱く,ひきしまった印象。Rosella'sにしては果実味は弱い方かもしれません。いいワインですが,これはもっとリリースに近い時期に飲んだ方がよかったかも。

ちなみに二日目,三日目とだんだんおいしくなっていきました。特に最後のちょっと澱が混じったような部分は果実味もしっかりしており,おいしかったです。

売り切れていますが参考までにリンクを置いておきます。購入時にはこんなに出していません。
Date: 2008/0112 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
カレラのセントラル・コースト・シャルドネがWassy'sと柳屋で税抜き1500円台になっています。これは米国の13ドル台の価格とほぼ同等です。いわゆるカレラの伝説とは関係ない,購入したブドウで作られるワインですが,質は悪くありません。この値段なら納得でしょう。ちなみに柳屋の方が少し高いですが,これを12本以上買ったら同梱含めてすべて送料無料になります。

Date: 2008/0111 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
August Westで2008年の申し込みが始まりました。共同購入を希望される方は来週末までにメールやmixiのメッセージ,あるいはここのコメントで申し込んでください。

2006 August West Graham Family Vineyard Pinot Noir 48ドル(最大12本)
2006 August West Rosella's Vineyard Pinot Noir 48ドル(最大8本)
2006 August West Rosella's Vineyard Syrah 42ドル(最大2本)
2006 August West Rosella's Vineyard Chardonnay 42ドル(最大2本)


このほか米国内の税金,日本での関税,日本への送料などが別途必要になります。

August WestはFreemanやRoarなどのワインメーカーであるEd Kurtzman氏とMontereyのSanta Lucia HighlandsにGary's,Rosella'sの人気畑を持つGary Franscioni氏,SonomaのRussian River ValleyにGraham Vineyardを持つHoward Graham氏の共同プロジェクトです。Parkerの掲示板の「好きなピノ」スレッドには必ずといっていいほど名前が出てくる人気ワイナリであり,僕もここのピノは大好きです。

2005のシャルドネについては以前に感想を書いています。GrahamとRosella'sの二つのピノですが,Grahamがどちらかというとビッグなタイプ,Rosella'sが繊細なタイプです。2005のGrahamについてはBrian Loringが絶賛していますが,2006はどちらかというと2004に似ているそうです(2004のTNはこちら)。また,2005のRosella's Pinot Noirについてはこちらのホリゾンタル・テイスティングが参考になるでしょう。2005のシラーについてはCellarTrackerをご参考に。
Date: 2008/0111 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
以前紹介したRavenswoodのLodi(ロダイと書いてありますが,本当の発音はロウダイ)のジンファンデルが,柳屋で再入荷しています。内容は前と同じなので,前の記事をコピペしておきます。
"人気がないらしいジンファンデルですが,比較的安価でまあまあの品質のものが手に入りやすいという意味では,割と重宝する品種だと思います。これもその1本。Ravenswood(カタカナ表記はレイヴェンズウッド,レーヴェンズウッドなど)のLodiは同ワイナリがCountyシリーズと呼ぶ中級レベルのもの。別ヴィンテージものは飲んだことがありますが,スパイスと甘み,酸味のバランスがよく,飲みやすくておいしいワインでした。ワイナリ価格15ドルで,リテールでは11ドルくらいでもありますが,税抜き1000円台は健闘している価格でしょう。"

ワイナリ価格15ドルのRavenswoodが1000円台

Date: 2008/0110 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Los Angeles TimesにOjaiのワインメーカーAdam Tolmachについての記事が掲載されています。OjaiといえばSyrahやPinot Noir,Chardonnayで人気の高いワイナリ。2004年のSyrahでは4種がWine Advocate誌で94点を取るなど,評論家からも高く評価されています。そのTolmach氏が「もうパーカーに高い点をつけてもらうためのワイン作りはしない」と宣言しました。
"Next year's harvest, he says, could be even earlier, and the following year may be earlier still. Tolmach is pushing up his harvest dates to pick less-ripe grapes and rejecting bunches that might have made the grade in previous vintages to bring his wines back in balance -- a balance he says he lost in the years spent trying to serve two masters: himself and wine critic Robert Parker."

Are California wines over the top? - Los Angeles Times

完熟したブドウを使った濃い味わいで高いアルコール度のワインはもういいというのです。自身が飲みたいワインでなくなってきたと。上のコメントにあるように,実際に2007年の収穫は例年より早く,これからも毎年段々収穫時期を早くしていく予定です。以前はアルコール度が低い=薄くて味のしないワインだったわけですが,現在の技術ではアルコール度が低くてもおいしいバランスの取れたワインは作れるとのこと。ただし,水を加えたり,技術的にアルコールを取り去るのではなく,あくまでも収穫時期の調整で行っていくとのことです。

Ojaiのワイン,今でも十分においしいとは思いますが,これからの変化も楽しみです。

ちなみに紹介したワインはWine Advocateで93点を取ったSauvignon Blanc。「One of the greatest California Sauvignon Blancs I have tasted over the last decade」と書いています。リリース価格26ドルで2980円はお買い得です。

Date: 2008/0109 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Robert Mondavi夫人のMargrit Biever Mondaviがロイターのインタビューに答えています。ワイナリのオーナーはConstellation Brandsに移りましたがMargritはvice president of cultural affairsとして在籍しています。インタビューの内容は彼女の役割である芸術や食事とワインとの関係といった当たり障りのないもので「空気読んで」いるのかもしれませんが,いまいち。「ワイナリを手放す原因になったのではないか」というあたりなどもっと突っ込んでほしかったものです(参考)。

それよりも,長年のモンダヴィ・ファンとして衝撃的なのはRobertの現在の体調について明らかになったことでしょうか。
"Mondavi, 81, spoke to Reuters about her career and life with her 94-year old husband who is now confined to a wheelchair and unable to speak although doctors have not been able to pinpoint the cause."

Just a Minute With: Margrit Mondavi on wine | Lifestyle | Living | Reuters
先日の表彰式で,衰えは目に見えていましたが,全くしゃべれなくなっているというのはやはりショックでした。
Date: 2008/0109 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
たけくまといっても竹熊健太郎ではありません。まっとうな中華の店です。溜池方面に所用があったため,行ってみました。頼んだのは坦々麺。800円で半ライスと杏仁豆腐が付いてきます。坦々麺は結構いろいろ食べたのですが,ラーメン類の中でもユニークな位置付けにある麺だと思います。

まず,ラーメン店よりも中華料理屋で出すところの方が多く,その方がおいしいところも多いこと。次に,ラーメンが全体に多様性を重んじているのに対し,坦々麺は固定的なスタイルが期待されること。例えば具は挽肉と青梗菜で,それ以上何かを足したからといって満足度が上がることはあまりありません。それから,1000円以下で満足できる店が少ないこと。果たしてここはどうでしょうか。

見た目は唐辛子の赤みが濃く,なかなか上々。麺は若干柔らかめだが,細麺で汁が絡みやすいです。スープの辛さもゴマの香りも十分。相当おいしい坦々麺です。少し酸味があったらいいのにとか,完璧に満足というわけではないですが,100点満点で90点くらいは上げられそう。量もたっぷりあります。

実はデザートの杏仁豆腐もかなり美味です。これで800円は相当お値打ちです。このあたりの人はいい店がたくさんあっていいなあ。
Date: 2008/0108 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
柳屋のメルマガによると,メルヴィルのエステート ピノやシャルドネが2006ヴィンテージで600円ほど値上がりするそうです。2005は実売4000円程度ですが定価5000円超になるので,実売はおそらく4000円台後半でしょう。というわけで今の値段で買いたい方はお早めに(柳屋は売り切れていました。輸入元も完売だそうです)。

Date: 2008/0108 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
久々に秋葉原近辺に用事があったので,ランチを淡路町の「やまいち」で取ることに。ここは近所の有名店「勝漫」の人が独立して開いた店。実は以前(といっても20年近く前ですが)オフィスがこのあたりだったので勝漫にはよく行ったのです。あそこの大かつ丼は僕の原点の一つ。

ネットで予習したところ,特ロースかつ定食がおいしそうだったので2000円とランチにしてはお高いながら,それを注文。周囲も半数以上が特ロースでした(2番目に多かったのはヒレかつ丼だったよう)。

待つことしばし。出てきたカツはかなり大きめで厚みもたっぷり。肉厚1.5cmくらいありそうです。横に5等分さらに縦にも半分に切られており,それぞれ一口サイズになっているのはうれしいところ。

ソース類がテーブル上にいろいろありますが,アンチソース派の僕としては,岩塩とゆず胡椒を選択しました。

まずは端っこの一切れ。見た目はほとんど脂です。ゆず胡椒と岩塩を少し付けていただいたところ…

劇うま

脂が甘くとろけるようにおいしいです。これはやっぱり塩が合います。ゆず胡椒には味噌汁に入ってもらって(これはこれでとてもおいしかった),残りも塩でいただきます。はっきり言いますが,これにソースをべちゃべちゃにかけて食べる人は肉の味,脂の味を分かっていないと思います。

やや強めに揚げられたこのとんかつ,肉もおいしいですが脂の旨みを味わうものと思った方がいいかもしれません。肉だけの切り身はやや満足度が低いです。一切れだけはソースをかけていただきました(やっぱり塩の方がよかったですが)。

たまにおいしいものを食べると満足感が違いますね。



余談ですが,帰りにヨドバシカメラに立ち寄ったところ,Caplio R7が一番人気と書いてありました。
Date: 2008/0107 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
Caplio R7の試し撮りということで,まずは手ごろなところで,前のカメラ(Optio S)を撮ってみました。Caplio R7は1cmまでのマクロ撮影が可能とのことなので,撮影シーンをマクロにしています。

Caplio R7試し撮り

いやあ,驚きました。こんなに簡単にこれほどの写真が撮れてしまうとは。ピントもぼけ具合も文句ありません。

で,今日のお買い物はもちろんカメラ用のSDカード。最近はカメラも携帯もカードは楽天の「上海問屋」で買っています。量販店もメモリ・カードは高いので。今回は高速版の2GBのSDカードを買いましたが,yodobashi.comなら安いのでも7000円以上するところが,送料入れても2000円です。



買い物ついでというわけでもありませんが,なぜか1つ買い物をすると別のものも買いたくなってしまうことがよくあります。今回は全く脈絡はありませんが,



というのを買ってしまいました。これは2008年1月4日の朝日新聞「be」で紹介されたそうですが,ハンドルがなくてコンパクトなのが特徴。実は包丁使うの苦手なので,人参の千切りとかは「鬼門」なのです。これがあったら楽になるかもと思わずポチッとしてしまいました(笑)。
Date: 2008/0106 Category: 技術系
Posted by: Andy
Comments
一眼デジカメには十分満足しているのですが,旅行のときなどはどうしてもコンパクト型でないと荷物が大変。これまではペンタックスのOptio Sという小型機を使っていたのですが,最近モード・ボタンが効いたり効かなかったりしたり,電池ケースのふたが取れてしまうなど,さすがにそろそろ替え時かなあと。

近所のヤマダ電機に見に行ったのですが,どれも似たような機能で,なかなか決め手がありません。事前には価格と機能,サイズのバランスでキヤノンのIXY DIGITAL 10がいいかと思っていたのですが,それじゃなきゃっていうのが若干弱く…。

店員に相談したところ,結局全く想定していなかったリコーのCaplio R7になりました。最後まで候補に残ったのはほかにIXY DIGITAL 910IS/810IS,ニコンのCOOLPIX S510。ニコンはサイズが小さいのがよかったのですが,いじってみるとズームの動きがカクカクしていまいち。IXY DIGITALは手振れ補正付きのモデルはサイズが一回り大きいのがもう1つ。「指名買いが多い」というCaplio R7にしました。色はシルバーだとあまりにも普通だし,黒は男っぽかったので(普段使うのは妻なので)オレンジに。

値段はカードで払ったのでポイント分を差し引いたとして,楽天の安いところと同じくらい。現金だとポイントがもうちょっと付くので3万を切るところでした。タイムサービス価格とのことで,普段はもう少し高かったようです。

まだ,試し撮りしかしていませんが,Optio Sよりきょう体は少し大きいものの液晶サイズも面積比4倍くらい。さすがに見やすいです。このブログには写真ほとんど使っていないのであまり影響ありませんが,ちょっとうれしい買い物でした。


Date: 2008/0104 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
前記事の続きです。

5位:Crushpadの注目高まる
いわゆる「Wine 2.0」的な動きの中でも,圧倒的に注目度と存在感が高いのがCrushpad。自分のワインを作るというワイン好きにとっての一番の夢を,これまでより圧倒的に低いしきいで実現できるのですから気にならないはずがありません。しかも自分のワインであれば質は問わないというのではなく,ワイン評論家に高く評価されるワインも次々に出てくるのですから,夢はさらに広がります。Crushpadで作られたワインが2006年ころから出てくるようになって,ただの宣伝文句ではなく本当に夢がかなうことが明らかになってきました。記事ではいろいろ取り上げているので,検索結果をどうぞ。

4位:ブショネ
【保存版】ブショネのワインを救う方法の記事は単独の記事としてはかなり多くのアクセスを集めました。検索語でも上位に入っています。ブショネのワインをサランラップで救済するという方法を紹介したもので,いろいろな人の実験によると,実際にかなりの効果があるようです。記事一覧はこちら

3位:カレラ再注目
5月にテレビ番組で取り上げられたのをきっかけに「1万円で飲めるロマネ・コンティ」としてカレラ・ジェンセンが再び注目を集めました。1990年代末はワインショップに朝から行列して買ったりしたものですが,今度はオンラインショップで争奪戦が繰り広げられました。本ブログでもカレラのオファーありますや,カレラ ジェンセンありますなどの記事が大分アクセスされました。カレラの再評価は日本だけのことではなく,米国でもWine Advocate誌で2004のSelleckが96点を取ったり(Jensenは94点),他のオンラインメディアでもCaleraの記事が出たりしました。SFクロニクル紙はWinemaker of the YearにJosh Jensen氏を選んでおりトップ100にMt. Harlan CuveeとRyanを選出しています。

2位:Gary Vaynerchuk
Wine Library TVのGary Vaynerchukが旋風を巻き起こしました。彼もWine 2.0の担い手の一人と目されていますが,それ以上にワインを多くの人になじみやすいものにしたことに意味があると思います。彼は視聴者に向かって「自分の味覚を信じよう」とか「You, with a little bit of me, are changing the wine world」と呼びかけます。「私の舌を信じろ」といったタイプのRobert Parkerとは大きく違います。NBCの「Late Night with Conan O'Brien」に出演して土をかじらせるなど,エンタテインメント性もすばらしいです。これも記事が多いので検索結果をどうぞ。ちなみにこの検索結果には入っていませんが,初出はこちらです。

1位:Ch. Igai Takaha
やっぱり2007年の1位はこれしかないでしょう。Wine Advocate誌で95点を取ったというのは歴史に残ることといっても過言ではないと思います。Crushpadで作ったピノやシャルドネも高品質です。これも検索結果でどうぞ。

番外:このほか,アクセスが多かった記事の中には飛行機の機内にワインを持ち込むための箱の話や,ナパのセミヌード・カレンダーの話がありました。
Date: 2008/0104 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
もう2008年も4日目であり,既にいくつかの記事を書いていますが,昨年の総括ということで10大ニュースを発表したいと思います。

10位:拡大続けるWilliam Foley
サンタ・バーバラ地域でワイナリを営んでいたFoley氏が急速に買収攻勢を進めました。まずはBrewer-Cliftonなどでもブドウが使われているAshley'sの畑,8月にはFirestone Vineyardsの買収を発表しました。そのときにナパなどでもブランド買収を考えている旨明らかにしていましたが,早くも12月にMerus買収という形で現れました。Firestoneの旧オーナーのインタビュー記事の話もありました。

9位:ナパの新ワイナリ
観光客が多いナパだけあって,建物などに趣向を凝らした新しいワイナリができています。V. SattuiのDaryl Sattui氏はCastello di Amorosaというお城のようなワイナリを構築ツアーもワインより建物が主体のようです。Quixote(キホーテ)も2007年にワイナリをオープン。オーストリアの建築家Friedensreich Hundertwasserがデザインしたユニークな建物です。記事には書いていませんが,Craig Hall氏のHall Wineryも有名建築家が設計したワイナリを構築することを明らかにしています。

8位:やっぱりピノが好き
特にどの記事というわけではありませんが,ブドウの品種別に見るとピノを取り上げることが圧倒的に多くなっています。読者向けアンケートの結果を見てもピノが好きな人がダントツ1位。新しいワイナリがどんどん出てくる楽しさや,評論家などによる評価の高まりがその理由でしょうか。

7位:AVAで論争
カリフォルニアのワイン業界的に言うとこれが一番大きなニュースかもしれません。新しいAVAを作るときに,既存のワイナリと名前がかぶっていたらどうするか(Calistoga,関連記事1関連記事2),大きなAVAの中に小さなAVAを決める際のルールはどうあるべきか(Paso Robles,関連記事3関連記事4関連記事5)が紛糾を続けています。2008年に持ち越されたテーマでもあります。

6位:自然派の勃興
Biodynamics(ビオディナミ)に代表される自然派や,Sustainable(持続可能な)ワイン作りなど,自然に優しいワイン作りへの注目が高まっています。前者ではBonny Doonがビオディナミへの全面的転換のためにBig Houseなどの人気ブランドを売却した(2006年)ことなどが象徴的。シンポジウムも開かれましたし,ワイン掲示板でも大きなテーマになっています。後者では太陽電池が象徴的。ちょうど1年前にはソノマのClineがシャープのCMに出ましたが,Grgich HillsMontelenaも太陽電池化を果たしています。

5位~1位は次の記事で。
Date: 2008/0103 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
ワインブログとして著名なVinographyが酒のレビューに力入れていたり,Wine Library TVで酒が取り上げられたり,日本酒も注目度が高まっています。

個人的には日本酒を飲むのは正月くらいで,テイスティング・ノートを書けるほど,分からないのですが,一応飲んだ報告として挙げておきます。

成城石井で出羽桜の日本酒を3種試飲していたので,そこから選択。選んだ理由は「燗」でもいけるから。正月は雰囲気的にとっくりで「燗」をして飲むことが多いので,あまりさらさらしたものより,味わいがしっかりしたものの方が好みです。あまり個性は強くないような気がしましたが,そこそこ旨みもあり,おいしくいただけました。



ちなみに大晦日は近所の蕎麦屋で年越しそばを食べ,「黒牛」というのを飲みました。これは冷やでしたが,甘すぎず,なかなかよかったです。

Date: 2008/0103 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
1/2は初詣といろいろなものを兼ねて都内へ小旅行?でした。
まずは浅草寺へ。ここは仲見世を通って行くので行列に楽しみがあるのがいいところです。昨年来て味を占めて今年も行くことになりました。

おぼろ昆布屋さんやお箸屋さん,人形焼屋さんなど,行列を掻き分けて予定の店に行きつつ,1時間半ほど並んでようやく本殿にたどり着きました。さすがに混んでいます。

ちなみに途中で引いたおみくじは「凶」。実は昨年も浅草寺で凶を引いたのですが,ここは3割くらい凶があって割合がかなり高いらしいです。それにしても我が家は4人中3人が凶で今年が思いやられます。

初詣だけで2時を回ってしまいましたが,ランチはせっかく浅草に来たのだからということで「葵丸進」という店で天丼。どこの店もむちゃくちゃ混んでいる中,ここは7Fまであるという大きな店だけあり,意外にスムーズに入れました。味はやっぱりタレがかなり濃く,後ですごくのどが渇きましたが,とにかく満腹にはなりました。正月でもあり,あまり贅沢は言えません。

» 続きを読む

Date: 2008/0102 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
SFクロニクル紙のライターだったW. Blake Gray氏が12ドル以下のワインの中でお勧めのものを記事に書いています(ワイン一覧はこちら)。奥様が日本語にまとめたものもあるので,こちらが分かりやすいと思います(その1その2)。

挙げられているのは以下のワイン(アルファベット順)。
2006 Charles Shaw California Shiraz ($2)
2003 Columbia Crest Grand Estates Columbia Valley Shiraz ($11)
2006 Columbia Crest Two Vines Columbia Valley Gewurztraminer ($8)
2005 Cycles Gladiator California Cabernet Sauvignon ($10)
2006 Dry Creek Vineyard Clarksburg Dry Chenin Blanc ($11.50)
2006 Edna Valley Vineyard Paragon San Luis Obispo Chardonnay ($12)
NV Frontier Red Lot No. 71 California Red Wine ($10)
2006 Geyser Peak California Sauvignon Blanc ($12)
NV Hangtown Red El Dorado County Lot 35 ($10)
NV Korbel California Brut Rosé ($12)
2006 McManis Family Vineyards California Pinot Grigio ($10)
2006 McManis Family Vineyards California Zinfandel ($11)
2004 Napa Ridge Napa Valley Cabernet Sauvignon ($12)
2006 Pomelo California Sauvignon Blanc ($10)
2006 Sobon Estate Amador County Old Vines Zinfandel ($12)

面白いのはノンヴィンテージでブレンドもロットによって変わるFrontier RedとHangtown Redが入っていること。前者はSanta BarbaraのFess Parkerが作るワインで,ここのワイナリはSidewaysでマイルスがスピット・バケツからワインを飲むシーンで使われています。記事ではこのワインの中身はこのスピット・バケツのように何でもぶちこんだブレンドだと書いていますが,意外にも味はいけるとのこと。

また,KorbelやNapa Ridgeといったワインマニアには鼻の先で笑われてしまいそうなワインが入っているのもなかなか面白いです。Korbelは安スパークリングを作るワイナリで,いまだにブランドにChampagneと入れているあたりにいまいち感が溢れ出ているのですが,意外に味は悪くないようです。Napa Ridgeはナパのブドウを使っていないのにブランド名でNapaと称しているということで裁判になったワイン。裁判のせいもあって,ネガティブ・イメージでとらえがちですが,実は裁判の決着後,メーカーのFranzia(Two Buck Chuck=Charles Shawもここのワイン)はナパのブドウでワインを作るように変えたとのこと。内容もよくなっているようです。
Date: 2008/0101 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
最新号のWine Advocate誌で96点が付いたNewton Chardonnay Unfiltered 2005。カリフォルニアのシャルドネとしては異例の長熟型で,同じ号には91年を最近飲んで素晴らしかった(92点)とRobert Parkerが評しています。できたら早飲みするより5年以上寝かして飲みたいワインです。日本では現地価格の最低ラインよりも安い4000円前後で売られていてかなりお買い得。2004年はWine Adovocate誌ではレビューされていませんが,ワインダールでは税込み3675円とさらにお買い得。